JPH11326174A - シート状体の比重測定方法 - Google Patents

シート状体の比重測定方法

Info

Publication number
JPH11326174A
JPH11326174A JP14839398A JP14839398A JPH11326174A JP H11326174 A JPH11326174 A JP H11326174A JP 14839398 A JP14839398 A JP 14839398A JP 14839398 A JP14839398 A JP 14839398A JP H11326174 A JPH11326174 A JP H11326174A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
specific gravity
liquid
measuring
shaped body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14839398A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Kakita
裕次 柿田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP14839398A priority Critical patent/JPH11326174A/ja
Publication of JPH11326174A publication Critical patent/JPH11326174A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム、シートのような低比重のシート状
体の比重測定を、高測定精度で再現性よく行うことがで
きるシート状体の比重測定方法を提供すること。 【解決手段】 シート状体を空気中及び液体中において
それぞれ秤量し、両者の秤量値と液体の比重とからシー
ト状体の比重を求めるシート状体の比重測定方法におい
て、周上に複数のシート状体取付部を配した吊り下げ部
材に、シート状体を鉛直方向に筒状に取り付けた状態
で、該吊り下げ部材を天秤の秤量フックに取り付けて空
気中及び液体中においてそれぞれ秤量することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルキメデスの原
理に基づくフィルム、シート、織布、編布、不織布、樹
脂コート布帛などのシート状体(以下、単にシート状体
という)の比重測定方法、特に低比重のシート状体の比
重測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フィルム、シート、布帛のような厚さ数
μm〜数百μm程度のシート状体は、その比重の管理は
品質保証上重要で、特に低比重のシート状体ではその重
要度が極めて高い。そのため、比重が品質管理基準内に
あるかどうか定常的に比重測定を行っている。
【0003】このようなシート状体の比重を測定する方
法として、JlS規格の密度勾配管法やシート状体の質
量および体積を測定してそれらを除した値を見かけ比重
として測定する方法が知られている。
【0004】一方、短時間で比重測定が可能な、アルキ
メデスの原理を利用した固体比重測定装置が実用されて
いる。この装置の測定方法は空気中で秤量した試料を液
体中に吊るして秤量し、これらの値と液体の比重とから
試料の比重を求めるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者のよう
な、密度勾配管法や質量と体積とから算出する測定方法
では結果が出るまでに数十分〜一日を要するため、シー
ト状体の製造工程を管理するためのアクションに迅速に
繋ぐことができないという問題がある。
【0006】また、後者のような、アルキメデスの原理
を利用した固体比重測定装置でシート状体、特にプラス
チックフィルム、シートのような、比重が0.5〜1.
5程度のシート状体の比重を測定しようとすると、測定
誤差が大きく再現性が充分でない。特に、液体の比重よ
りもシート状体の比重が小さい場合は測定誤差が大き
く、再現性0.01以上の高い精度での比重測定は困難
である。一方、フィルム、シート等の比重に対する品質
保証・工程管理は近年厳しくなりその測定精度は小数点
以下3位の再現性が求められている。
【0007】しかし、上記従来の比重測定方法では、特
に低比重のシート状体を精度(再現性)良く測定するこ
とができないという問題点があった。
【0008】本発明は、上記従来のシート状体の比重測
定方法の有する問題点を解決し、フィルム、シートのよ
うな低比重のシート状体の比重測定を、高測定精度で再
現性よく行うことができるシート状体の比重測定方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のシート状体の比重測定方法は、シート状体
を空気中及び液体中においてそれぞれ秤量し、両者の秤
量値と液体の比重とからシート状体の比重を求めるシー
ト状体の比重測定方法において、周上に複数のシート状
体取付部を配した吊り下げ部材に、シート状体を鉛直方
向に筒状に取り付けた状態で、該吊り下げ部材を天秤の
秤量フックに取り付けて空気中及び液体中においてそれ
ぞれ秤量することを特徴とする。
【0010】上記の構成からなる本発明のシート状体の
比重測定方法は、低比重であることが多いシート状体の
比重測定を、シート状体の量を増して、かつ、気泡をま
きこむようなことがなく、高測定精度で再現性よく行う
ことができる。
【0011】この場合において、シート状体に付着した
気泡が離脱するように、液体中で前記吊り下げ部材を繰
り返し上下動させることができる。
【0012】また、この場合において、秤量時の液体の
温度を測定し、該測定値に基づいて液体の比重を算出す
ることができる。
【0013】また、この場合において、空気の比重を考
慮することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のシート状体の比重
測定方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】本発明方法において、比重を測定するシー
ト状体はフィルム、シート、織布、編布、不織布、樹脂
コート布帛などであるが、その厚さは、例えば5〜10
00μm程度、また、比重は0.5〜1.5程度のもの
である。測定時に、はさみ等で50×70mmないし7
0×150mm程度の長方形の大きさの切片に切断す
る。次いで、このシート状体Fを、円形又は方形の枠1
3の周囲にステンレス針金などで製作した取付部11を
配設した吊り下げ部材1に、取付部11を周回して鉛直
方向に円筒状に固定して取り付ける。
【0016】次いで、これを天秤により空気中で秤量す
る。また、空気中で吊り下げ部材を秤量する。また、液
体中でシート状体を取り付けた吊り下げ部材を秤量し、
液体中で吊り下げ部材を秤量する。
【0017】さらに、秤量時の温度における液体の比重
を求め、空気の比重(一般には0.0012)を考慮し
て、シート状体を求めることができる。
【0018】シート状体の比重(ρ)は次式で算出する
ことができる。
【0019】 ρ=[(W1−W2)(S−Sa)/{(W1−W2)−(W3−W4)}]+Sa (1)
【0020】上記式(1)において、W1:シート状体
を取り付けた吊り下げ部材の空気中での秤量値、W2
吊り下げ部材の空気中での秤量値、W3:シート状体を
取り付けた吊り下げ部材の液体中での秤量値、W4:吊
り下げ部材の液体中での秤量値、S:秤量時の温度にお
ける液体の比重及びSa:空気の比重、を示す。
【0021】上記式(1)から求められる比重の測定誤
差を小さくするためには、誤差伝播の法則からシート状
体の大きさが大きい方が好ましい。このため、本発明方
法においては、1枚のシート状体Fを大きくして、吊り
下げ部材の複数の取付部11に鉛直方向に筒状に取り付
け、気泡が残留しないようにして秤量する。
【0022】また、シート状体Fを鉛直方向に筒状にし
てすべての取付部11に取り付けるにあたっては両端が
重ならないように、360度未満に周回させることによ
り空気が残留する恐れは減少する。また、360度以上
に周回させてシート状体の筒状の端部に重なりが生じる
場合は、秤量時までに液体中で繰り返し上下動させるこ
とにより気泡を除去することができる。
【0023】
【実施例】以下、図を用い実施例により本発明方法をさ
らに詳細に説明する。
【0024】図1(a)は、本発明方法において、シー
ト状体の秤量に用いるのに好適な吊り下げ部材の構造で
ある。この図においてはフックは4個あるが、シート状
体を筒状に取り付けることができれば2個、3個又は5
個以上でも構わない。材料は、例えば、ステンレス針金
でφ0.5〜2mm程度のものを使用し、接続点は気泡
が付着しないように半田付けをする。また、天秤3に吊
り下げ部材1を取り付けるには、吊り下げるのが一般的
であって、φ0.05〜0.2mm程度の極細のピアノ
線や釣り糸等を使用して浮力誤差を無視できるようにす
る。吊り下げ部材にシート状体Fとして透明フィルムを
取り付けた例を図1(b)に示す。
【0025】図2は、本発明のシート状体の比重測定方
法において用いる装置の一例の全体を示す図であり、
(a)は正面、(b)は側面を示す図である。天秤は感
量0.1mgの電子天秤を用いて、空気中秤量と液体中
秤量を行う。天秤での測定結果は別に設けた演算器・制
御装置(図示しない)に送り、既述の比重計算に用い
る。液体を入れた水槽は100mm角程度の直方体でガ
ラス製であるのが望ましい。液体は、水、エチルアルコ
ール、メチルアルコール等比重が判明している液体であ
れば良い。水槽中の液体の昇降速度を1〜20mm/s
ec程度の緩行にしてシート状体を液体中に沈めると、
シート状体表面に気泡が付着せず、比重測定誤差が小さ
くなる。さらに、水槽内の液体の温度を自動的に温度計
により測定し、予め設定した「温度〜比重」の関係式か
ら測定時の温度における液体の比重を小数点以下4位ま
での値を計算式に用いて算出し、自動比重計算に用いる
ことにより、温度変化による比重計算誤差は極めて小さ
く無視できる。なお、水槽は恒温槽として液体の温度を
一定に保つことはより好ましいことである。
【0026】図3は、本発明のシート状体の比重測定方
法に用いる装置2の動作フローチャートを示す図であ
る。先ず準備として、精密天秤3の吊り下げフック33
に吊り下げ部材1を吊り下げ、液体を入れた水槽21を
昇降台26に載せ、空気中秤量及び液体中秤量を行い、
空気中秤量値(W1)からは風袋(W2)引きを行う。次
に吊り下げ部材1のシート状体取付部11にシート状体
を円筒状になるよう巻回して取り付け、フック33に吊
り下げる。スタートスイッチ(図示せず)を入れると、
演算・制御装置(図示せず)は、天秤から出力される秤
量値によりシート状体の空気中秤量値(W1−W2)を算
出する。空気中秤量が完了すると、水槽内の温度計23
から現在の水槽温度信号を取込み、演算・制御装置は予
め設定された「温度ー比重」関係式から液体の比重
(S)を出す。その後、昇降台が上昇し水槽内の液体中
にシート状体が浸る位置まで上昇して停止する。この停
止は上限リミットスイッチで行い、検知と同時に昇降台
26は下降して下限リミットスイッチで停止する。こ
の、昇降台を昇降させる動作は、シート状体表面への気
泡付着を防止するために行い、昇降回数は任意に設定す
ることができる。昇降設定回数の最後の上限停止にて一
定時間(任意設定可能であるが、例えば20秒程度)そ
の位置で保持される。シート状体は液体中で状態が安定
するまでの時間があり、上記時間が経過すると液体中秤
量(W3)を測定する。別途、液体中で吊り下げ部材だ
けの秤量(W4)を測定する。これらの測定が完了する
と、前記の比重計算式(1)によりシート状体の比重の
測定結果が表示・出力される。しかる後、昇降台が下降
し下限リミットスイッチで停止して一連の比重測定フロ
ーが終了する。
【0027】
【発明の効果】本発明のシート状体の比重測定方法によ
れば、限られた容積の水槽の中で、できるだけ大きなシ
ート状体を吊り下げ部材に鉛直方向に取り付けて測定す
ることができるので、フィルム、シートのような低比重
のシート状体の比重測定を精度良くかつ再現性良く実現
できる。また、シート状体を筒状に鉛直方向に固定して
液体に浸し、かつ昇降台を任意回数上下させる場合は、
気泡付着をより確実に防ぐことができ、秤量誤差が出る
ことを防ぐ。本発明によるシート状体の比重測定法で
は、特に、比重が0.5〜1.5程度の各種フィルム、
シート等のシート状体の比重測定において、n=5のサ
ンプリング数で標準偏差が0.002程度の精度での測
定結果を得ることができる。
【0028】かかる本発明のシート状体の比重測定法に
よるときは、一連の動作を含めて通常の場合約5分以内
で測定、算出が完了し、短時間での比重測定が可能にな
ることで、シート状体の製造工程管理に使用して、製造
工程の条件変更等の改善アクションが迅速に行えるよう
になり、シート状体製品の歩留まり・品質向上に寄与す
ることができる。
【0029】さらに、比重測定結果をコンピュータデー
タとして出力させれば、記録を電子媒体等を用いて保管
することができ、比重品質格付や品質保証確立に利用す
ることが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のシート状体の比重測定方法に
おける吊り下げ部材の構造を示す図であり、(b)は上
記吊り下げ部材に透明フィルムを筒状に取り付けた状態
を示す図である。
【図2】本発明方法に用いるシート状体の比重測定装置
の全体を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面
図を示す。
【図3】本発明方法に用いるシート状体の比重測定装置
における動作フローチャートを示す図である。
【符号の説明】
F シート状体 1 吊り下げ部材 11 取付部 12 吊り線 13 円形の枠 2 シート状体の比重測定装置 21 水槽 22 温度計ホルダー 23 温度計 24 下受皿 25 水平調節足 26 昇降台 27 水準器 28 吊り下げ部材受け 29 輸送止めねじ 3 精密天秤 31 吊り棒 32 吊り板 33 吊り下げフック 34 バランスウェイト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状体を空気中及び液体中において
    それぞれ秤量し、両者の秤量値と液体の比重とからシー
    ト状体の比重を求めるシート状体の比重測定方法におい
    て、周上に複数のシート状体取付部を配した吊り下げ部
    材に、シート状体を鉛直方向に筒状に取り付けた状態
    で、該吊り下げ部材を天秤の秤量フックに取り付けて空
    気中及び液体中においてそれぞれ秤量することを特徴と
    するシート状体の比重測定方法。
  2. 【請求項2】 シート状体に付着した気泡が離脱するよ
    うに、液体中で前記吊り下げ部材を繰り返し上下動させ
    ることを特徴とする請求項1記載のシート状体の比重測
    定方法。
  3. 【請求項3】 秤量時の液体の温度を測定し、該測定値
    に基づいて液体の比重を算出することを特徴とする請求
    項1又は2記載のシート状体の比重測定方法。
  4. 【請求項4】 空気の比重を考慮することを特徴とする
    請求項1、2又は3記載のシート状体の比重測定方法。
JP14839398A 1998-05-12 1998-05-12 シート状体の比重測定方法 Pending JPH11326174A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14839398A JPH11326174A (ja) 1998-05-12 1998-05-12 シート状体の比重測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14839398A JPH11326174A (ja) 1998-05-12 1998-05-12 シート状体の比重測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11326174A true JPH11326174A (ja) 1999-11-26

Family

ID=15451782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14839398A Pending JPH11326174A (ja) 1998-05-12 1998-05-12 シート状体の比重測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11326174A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017178655A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 日本碍子株式会社 成形体密度の予測方法、及びセラミックス焼成体の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017178655A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 日本碍子株式会社 成形体密度の予測方法、及びセラミックス焼成体の製造方法
CN107235746A (zh) * 2016-03-29 2017-10-10 日本碍子株式会社 成形体密度的预测方法和陶瓷烧成体的制造方法
US10677702B2 (en) 2016-03-29 2020-06-09 Ngk Insulators, Ltd. Method of predicting formed body density and method of manufacturing ceramic fired body
CN107235746B (zh) * 2016-03-29 2021-06-01 日本碍子株式会社 成形体密度的预测方法和陶瓷烧成体的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108871998A (zh) 粉末吸水性能检测方法和装置
CN205301120U (zh) 高温玻璃液的密度测试装置
JPH11326174A (ja) シート状体の比重測定方法
CN110095374A (zh) 运用盐溶液法测土水特征曲线的装置及方法
JPS5821124A (ja) ゴム試験片等の体積・比重測定装置
JPH10318899A (ja) 穀物等の試料の容積重測定装置
JPH09178640A (ja) 比重測定装置
JPH1073525A (ja) 比重測定装置
CN210269606U (zh) 一种在线式近红外水分测试仪
CN207816760U (zh) 一种浮力法快速检测材料比重的设备
CN2575658Y (zh) 密度天平
CN208795314U (zh) 一种馒头体积测定仪
CN111458263A (zh) 三次称重测量不规则固体密度的装置与测量方法
CN205940721U (zh) 一种物理实验天平
CN216117202U (zh) 测量密度大于水的不规则物体比重的装置
CN204964324U (zh) 一种微波浮力法快速测定装置
CN218098740U (zh) 一种精确检测耐火原料颗粒体积密度的装置
CN209247312U (zh) 一种精密测漂仪
CN105115847B (zh) 一种微波浮力法快速测定装置及其测定方法
CN111238597A (zh) 一种用于砝码体积测定时的下悬挂机构
JP4201099B2 (ja) 圧粉体成型密度の測定方法及びその測定装置
CN206353116U (zh) 一种极板孔率检测辅助装置
JP2001099772A (ja) 表面張力測定装置及び表面張力測定方法
CN213749482U (zh) 一种密度测量物理实验装置
JPH081478Y2 (ja) 比重測定装置