JPH11326125A - オートレンズメータ - Google Patents

オートレンズメータ

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JPH11326125A
JPH11326125A JP14075298A JP14075298A JPH11326125A JP H11326125 A JPH11326125 A JP H11326125A JP 14075298 A JP14075298 A JP 14075298A JP 14075298 A JP14075298 A JP 14075298A JP H11326125 A JPH11326125 A JP H11326125A
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JP
Japan
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light
lens
measurement
optical system
light receiving
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JP14075298A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Suzuki
敏行 鈴木
Yoshinobu Ogawa
義信 小川
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TOOMEE KK
Tomey Corp
Original Assignee
TOOMEE KK
Tomey Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オートレンズメータによる被検光学系の屈折
力等の光学特性の測定に際して、極めて面倒であった被
検光学系の材質等に応じた測定値のアッベ数による補正
を、実質的に不要と為すことにより、装置構造の簡略化
と測定操作の容易化を図ると共に、光学特性の測定精度
の向上と安定化を実現せしめること。 【解決手段】 測定光束12を与える発光装置10の光
源として緑色LEDを採用すると共に、被検光学系18
を透過せしめた測定光束12を検出する受光装置24に
おいて、緑色LEDの発光波長に対応した光に対する選
択的透過性に優れたフィルタ手段を採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、光学系における屈折力等の光学
特性を測定するオートレンズメータに関するものであ
る。
【0002】
【背景技術】眼鏡レンズやコンタクトレンズ、その他の
各種光学系において、屈折力等の光学特性は、設計や使
用等に際して極めて重要な要素である。そして、光学特
性の測定装置としては、従来から、特開昭61−280
544号公報や特開平5−231985号公報等に記載
されているように、発光手段から被検光学系に投射され
て被検光学系を透過せしめられた測定光束を、光電変換
型の受光手段で検出し、測定光束の移動状態や速度、歪
み、或いは合致性,干渉性等に基づいて、被検光学系に
おける屈折力等の光学特性を測定するようにしたオート
レンズメータが、知られている。また、オートレンズメ
ータでは、発光手段の光源として、一般に、赤色乃至は
赤外色の発光ダイオードが採用されていた。
【0003】ところで、レンズにおける屈折率が測定光
の波長によって異なることは、プリズムによる白色光の
分解等によって知られている。また、眼鏡レンズやコン
タクトレンズ等の分野においては、一般に、波長:λ
が、λ=587.56nmのd線またはλ=546.07
nmのe線が、基準波長とされており、屈折力等の光学特
性の設定や表示等が、これらの基準波長に対する特性と
して行われる。そこで、従来のオートレンズメータで
は、レンズの屈折率等を測定する場合には、得られた測
定値に対して、測定光束の波長と基準波長の違いを考慮
した補正を施し、基準波長の光束に対する屈折率を得る
ようになっていた。
【0004】ところが、測定光の波長による屈折率の相
違の程度は、レンズの材質によって異なり、このレンズ
の材質による屈折率の相違が、アッベ数によって表わさ
れる。特に、近年では、レンズ材料として各種材料が開
発、採用されるようになってきており、ガラス系の他に
プラスチック系等の材料も実用化されている。そのため
に、レンズの材質が略一定であれば、上述の測定光束の
波長と基準波長の違いに起因する誤差の補正処理は、単
純な数学的処理で済むのであるが、かかる補正処理を、
レンズの材質、換言すればアッベ数までも考慮して行う
必要があり、測定の度にアッベ数を調べて装置に入力す
ることは、極めて煩雑であった。しかも、レンズの屈折
率の測定に際して、レンズの材質は必ずしも既知でな
く、たとえ材質が既知であったとしても、すべての材質
についてのアッベ数を測定者が認識していることは、現
実的に不可能であるために、正確な測定が出来ない場合
もあったのである。
【0005】なお、このような事情に対処するために、
例えば、測定しようとするレンズのアッベ数を、波長の
異なる2種以上の光源による特別な測定装置等によって
測定することが考えられるが、装置の複雑化や測定作業
の煩雑化が避けられないという不具合がある。また、眼
鏡レンズ等では、白色光源とフィルタ等を用いて人間の
視感度に合わせることにより、アッベ数に無関係に視力
矯正度数の適正度等を測定することも考えられるが、そ
のような装置では、客観的な指標として屈折率を得るこ
とが出来ないばかりか、白色光としてのタングステン光
やハロゲン光を得るための発光手段の高コスト化が避け
られず、また、発熱の問題や短寿命の問題等もあり、決
して有効な方策ではないのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、各種の材質からなる光学系において、客観
的な指標としての屈折力を、簡単な測定作業によって速
やかに、しかも良好なる測定精度で測定することの出来
る、オートレンズメータを、簡単な構造をもって提供す
ることにある。
【0007】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、本発明の特徴とするところは、発光手段から投射さ
れて被検光学系を透過せしめられた測定光束を光電変換
型の受光手段で検出し、その検出値に基づいて該被検光
学系の光学特性を測定するオートレンズメータにおい
て、発光手段を緑色LEDを用いて構成すると共に、受
光手段において、緑色LEDの発光波長域での感度特性
を相対的に向上せしめるフィルタ手段を設けたことにあ
る。
【0008】このような本発明にあっては、公知の多種
の光源の中で、緑色LEDが、光学系の光学特性に関す
る基準波長に対して、極めて近い波長を有している点に
着目し、かかる知見のもとに、本発明者等が鋭意検討し
た結果、緑色LEDを用いた発光手段を、特定のフィル
タ手段を備えた受光手段と組み合わせて採用することに
よって、各種材質の光学系における屈折力を、容易に且
つ高精度に測定することのできるオートレンズメータ
が、有利に実現されるに至ったのである。
【0009】すなわち、本発明に従う構造とされたオー
トレンズメータにおいては、緑色LEDが光源として採
用されていることから、一般にレンズ等の屈折率の基準
波とされるd線やe線に近似した波長を有する測定光束
が有利に得られるのであり、かかる測定光束によって被
検光学系の光学特性を測定することにより、測定値の波
長による補正だけでなく、被検光学系の材質に応じたア
ッベ数による補正も実質的に必要とすることなく、基準
波に対する客観的な指標としての屈折率を、直接的に容
易に得ることが出来るのである。また、LEDを光源し
て用いることから、発熱等が大きな問題となることもな
い。
【0010】しかも、測定光束を検出する受光手段にお
いては、フィルタ手段によって、緑色LEDの発光波長
域での感度特性が相対的に向上されており、測定光束の
波長域以外の光線が受光手段に入射された場合にも、測
定光束の検出精度が有利に確保され得ることから、上述
の如く、測定光束として採用した緑色LEDによる発光
光束が、可視光線に属する波長を有するものであって
も、自然光や照明光に多く含まれるために測定空間中に
多く存在する可視領域や赤外領域の光線による測定精度
の低下が、極めて有利に抑えられて、良好なる測定環境
の下で優れた測定精度が容易に実現され得るのである。
【0011】なお、本発明に従う構造とされたオートレ
ンズメータにおいて測定対象となる被検光学系は、材質
等によって制限されることなく、例えば、眼鏡レンズや
コンタクトレンズ,眼内レンズ等が好適であるが、その
他、拡大鏡や望遠鏡,カメラ等の各種の被検光学系が挙
げれられ、更に、そのような測定光束を透過するタイプ
の被検光学系の他、測定光束を反射するタイプの被検光
学系である生体眼等も対象となり得、眼屈折力測定等に
も利用され得る。また、発光手段に採用される緑色LE
Dとしては、レンズ等の屈折率の基準波とされるd線や
e線に近似した波長の発光色を有するものであれば良い
が、輝度(光出力)や耐久性,コスト性に優れたものが
望ましい。具体的には、かかる緑色LEDとしては、発
光色の波長が520nm〜580nm、より望ましくは54
0nm〜560nmのものが好適に採用され得、例えば、従
来から公知のGaP系やGaP(N)系の半導体材料か
らなる緑色LEDの他、ZnSe系のもの等も採用可能
であり、また、LEDの構造としても、面発光型や端面
発光型等の何れもが採用可能である。
【0012】また、本発明に従う構造とされたオートレ
ンズメータにおける受光手段としては、緑色LEDを用
いた発光手段によって投射された測定光束を検出し得る
ものであれば良く、光電効果を利用した量子型検出器や
光吸収による温度効果を利用したもの等、公知の光検出
器が、何れも利用可能である。具体的には、例えば、フ
ォトダイオードやAPD,フォトトランジスタ,光伝導
型検出器,光電管などが、採用され得る。
【0013】更にまた、本発明に従う構造とされたオー
トレンズメータにおける受光手段に採用されるフィルタ
手段としては、緑色LEDの発光波長域での感度特性
を、他の波長域の光に対する感度特性に対して、相対的
に向上せしめるものであれば良く、受光手段そのものの
感度特性を調節,選択等することによる他、受光手段本
体と別体のフィルタ部材を設けたり、受光手段を構成す
る受光素子等の受光面等にフィルタを一体形成すること
等によって、或いは、それらを適当に組み合わせること
等によって、実現可能である。特に、自然光等には、一
般に、赤系の波長域の光強度が強いことから、それらの
波長領域の光線に対して有効な阻止機能を発揮し得るフ
ィルタ手段を採用することが望ましい。具体的には、例
えば、350〜650nm程度の波長域の光線に対して極
めて高い感度を有するバイアルカリ系等の光電面を持つ
公知の光電管や、緑の分離フィルタ(G−56)等、受
光素子自体や単体のフィルタ等によってフィルタ手段を
実現する他、長波長側の可視光線から赤外線の波長域に
対して高い感度を有するGaAsP系のフォトダイオー
ドに、黄から赤および赤外線の波長域の光線に対して吸
収帯を持つフィルタ(B−56等)を組み合わせること
によってフィルタ手段を実現したり、また、広い波長域
の光線に対して優れた感度を有する受光素子に、緑色L
EDの発光波長域より短波長側の光線に吸収帯を持つフ
ィルタと長波長側の光線に吸収帯を持つフィルタを組み
合わせることによってフィルタ手段を実現したりするこ
と等が、何れも可能である。
【0014】また、本発明に従う構造とされたオートレ
ンズメータおいては、例えば、被検光学系と受光手段に
よる受光面の間に、被検光学系を透過せしめられた測定
光束を断続する回転チョッパが配設されており、該回転
チョッパによって断続された測定光束の受光手段による
検出値に基づいて、被検光学系の屈折力を測定する構造
が、好適に採用される。このような回転チョッパを用い
た構造を採用すれば、被検光学系における透過光束の位
置やそれに対応した受光手段における受光検知点の位置
等を適当に設定することにより、被検光学系における球
面屈折力だけでなく、円柱屈折力(円柱レンズ度数と円
柱軸方向)や、プリズム量等の屈折力を測定することの
出来るオートレンズメータが、一層簡単な構造をもって
有利に実現されるのである。なお、回転チョッパとして
は、測定光束を断続し得るエッジ部を備えた窓明きの回
転プレートや星型の回転プレート等が採用され得る。ま
た、円柱屈折力等を有利に得るためには、受光手段にお
いて、光電変換素子等によって構成された受光検出点
が、少なくとも3点、好ましくは光軸上の一つと周囲に
当間隔で配された4つの計5点に設けられる。更に、そ
のような受光手段による検出結果に基づいて屈折力を求
める演算手段は、例えば、特開平5−231985号公
報や特開昭61−280544号公報等に記載されてい
る、従来から公知のものが、適宜に採用され得る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0016】先ず、図1には、本発明の一実施形態とし
ての屈折力測定装置の概略構成が示されている。かかる
屈折力測定装置は、光源を含んで構成された発光手段と
しての発光装置10を備えており、この発光装置10に
よって、測定光束12が発せられ、略一方向に集光され
て投射されるようになっている。そして、この発光手段
10による測定光束12の投射先には、投射光学系とし
てのコリメートレンズ16が、測定光束12の光軸14
に対して同軸的に配設されており、このコリメートレン
ズ16を透過することによって、測定光束12が略平行
光線とされるようになっている。更に、コリメートレン
ズ16の先には、光透過型の被検光学系としての被検レ
ンズ18が、図示しない適当なホルダ等で支持されるこ
とにより、測定光束12の光軸14と略同軸的に配設さ
れ得るようになっている。そして、測定光束12が、略
平行光線とされた後、被検レンズ18に導かれて透過せ
しめられるようになっている。また、被検レンズ18を
透過した測定光束12が導かれる光路上には、集光光学
系としての集光レンズ20と、結像光学系としての結像
レンズ22が、互いに離間して配置されており、更に、
結像レンズ22の先には、測定光束12の光路上で結像
レンズ22から離間して、受光手段としての受光装置2
4が配設されている。そして、被検レンズ18を透過し
た測定光束12が、集光レンズ20で集光された後、結
像レンズ22により、受光装置24の受光面上に導かれ
るようになっている。また、集光レンズ20と結像レン
ズ22によって、受光装置24の受光面が、被検レンズ
18に対して共役とされており、被検レンズ18の一定
位置に入射された測定光が、被検レンズ18の屈折力等
に関わらず、受光装置24の受光面における一定位置に
導かれるようになっている。
【0017】要するに、本実施例の測定光学系において
は、被検レンズ18を挟んで光軸方向両側で対向位置す
るようにして、発光装置10と受光装置24が配設され
ており、発光装置10にて発せられた測定光束12が、
コリメートレンズ16を経て被検レンズ18に投射さ
れ、被検レンズ18を透過せしめられた後、集光レンズ
20と結像レンズ22を経て、受光装置24に導かれ、
光電変換素子26a〜eによって、電気信号として検出
されるようになっているのである。
【0018】なお、本実施形態では、図2に示されてい
る如く、受光装置24の受光面上において、一つの光電
変換素子26aを中心とする正方形の四隅にそれぞれ光
電変換素子26b,26c,26d,26eが位置する
ように、合計5つの光電変換素が配設されている。そし
て、かかる受光装置24は、中心の光電変換素子26a
が、測定光束12の光軸14上に位置するようにして、
受光面が光軸14に対して垂直に配されており、各光電
変換素子26a,26b,26c,26d,26eの位
置が、受光面における光検知点とされている。
【0019】さらに、上述の如き光学系に加えて、測定
光束12の光路上には、集光レンズ20と結像レンズ2
2の間に位置して、回転チョッパとしての円形平板形状
を有する回転板32が、光路に対して垂直な方向に広が
る状態で配設されている。この回転板32は、駆動モー
タ28によって、測定光束12の光軸14に対して平行
に偏倚した回転軸30の回りに回転駆動されるようにな
っている。また、かかる回転板32は、回転軸30の回
りの回転運動に伴って、測定光束12を遮断し得るエッ
ジ部を有しており、回転軸30回りの回転によって測定
光束12、ひいては受光装置24への入射光が断続され
るようになっている。
【0020】特に、本実施形態では、図3に示されてい
る如く、円板形状の回転板32に対して、それぞれ、光
路と交差する位置において、略扇形状の窓部34が、周
方向に互いに90°ずつ隔たって形成されている。ま
た、これら窓部34の周方向両側エッジ部36,38
は、何れも数学的に既知の形状とされており、特に本実
施形態では、何れのエッジ部36,38も、測定光束1
2の光軸14との交差点の軌跡としての一円周40に対
する交差角度:α,βが、45°となるように設計され
ている。更にまた、回転板32の外周縁部には、エッジ
部36,38の周方向の基準位置を与えるためのスリッ
ト42a,42bが形成されている。そして、本実施形
態では、かかる回転板32が、集光レンズ20から受光
装置24側に、集光レンズ20の焦点距離だけ隔たった
位置に配設されている。
【0021】このような構造とされたオートレンズメー
タでは、被検レンズ18が光路上に配設された場合に、
この被検レンズ18において、共役となる受光装置24
の各光検知点26a〜eに対応した各点を透過した光
が、被検レンズ18の有する屈折力特性(屈折力やプリ
ズム量)に応じて屈折することにより、回転板32の配
設面上での位置が変位せしめられることとなる。それ
故、被検レンズ18の各点を透過した光の、回転板32
の配設面上における位置の変位量と変位方向を測定する
ことによって、それらの値から、被検レンズ18の屈折
力等を求めることが出来るのである。そこにおいて、回
転板32の配設面上における透過光の変位量と変位方向
は、回転板32のエッジ部36,38による断続位置
を、その基準位置からの回転角度の変化量として、受光
装置24の各光電変換素子26a〜eで検出することに
よって知ることが出来ることから、それら光電変換素子
26a〜eの出力信号と、スリット42a,42bを利
用した光電スイッチ等の基準位置センサ44によって得
られる回転板32の基準回転位置信号を、マイクロコン
ピュータ等で構成される演算処理装置46に入力し、予
め設定されたプログラムに従って演算処理を行うことに
より、目的とする被検レンズ18における屈折力等の値
を得ることが出来るのである。なお、かかる光電変換素
子26a〜eの出力信号に基づいて被検レンズ18の屈
折力特性を求めるための演算方法は、特開平5−231
985等に記載されていることから、ここでは詳述を避
ける。
【0022】ここにおいて、前記発光装置10において
は、光源として緑色LEDが採用されている。具体的に
は、例えば、GaP系の半導体材料で構成された555
nmの発光波長を有する緑色LED、或いはGaP(N)
系の半導体材料で構成された565nmの発光波長を有す
る緑色LED等が、好適に採用される。そして、このよ
うな緑色LEDを光源とする発光装置10が採用されて
いることにより、測定光束12が、かかる緑色LEDに
対応した波長域の光束とされている。
【0023】また一方、前記受光装置24として、本実
施形態では、各光電変換素子26a〜eが、少なくとも
上記緑色LEDによって得られた測定光束12の波長域
の光に対して有効な感度特性を発揮し得るものが採用さ
れている。具体的には、それら光電変換素子26a〜e
は、可視光線の波長域に対する感度特性に優れたフォト
ダイオード等で構成されたもの等が、採用可能である。
【0024】さらに、かかる受光装置24は、フィルタ
手段としての光学フィルタ48を含んで構成されてい
る。この光学フィルタ48は、少なくとも被検レンズ1
8より受光装置24側に配設されるが、受光装置24に
おける各光電変換素子26a〜eの受光面に近い程、好
ましく、例えば、回転板32と受光装置24の間、より
好ましくは結像レンズ22と受光装置24の間に配設さ
れる。かかる光学フィルタ48は、ガラスやプラスチッ
ク等で形成された公知の光学フィルタが採用可能である
が、特に、上記緑色LEDによって得られた測定光束1
2の波長域の光を、他の波長域の光から分離的に透過す
るものが、採用される。例えば、上述の如きGaP系や
GaP(N)系の半導体材料で構成された緑色LEDを
光源とする場合には、それらの波長に相当する555nm
や565nmの波長域の光に対する透過性に優れ、それを
外れた波長域の光に対する吸収性乃至は遮光性に優れた
フィルタが用いられる。また、測定空間に存在する光波
長を考慮して、例えば自然光や白色照明光等に多く含ま
れる赤系の光の吸収性に優れた光学フィルタだけを採用
することも可能であるが、それと組み合わせて、紫系の
光の吸収性に優れたフィルタを採用することも有効であ
る。
【0025】因みに、各種の光学フィルタの特性を検討
した結果、実現され得た、GaP系やGaP(N)系の
半導体材料で構成された緑色LEDと組み合わせて特に
有利に採用され得る光学フィルタ48の実測特性を、図
4,5に示す。
【0026】上述の如く、緑色LEDを光源とする発光
装置10と、特定の光学フィルタを組み合わせて採用し
てなる屈折力測定装置においては、被検レンズ18を透
過せしめられる測定光束12の波長が、レンズ系の屈折
力表示の基準波長であるd線(λ=587.56nm)や
e線(λ=546.07nm)波長に極めて近く設定され
得ることから、受光装置24によって得られる検出信号
を用いて得られた屈折力の測定値を、そのまま、被検レ
ンズ18の屈折力特性として認識することが出来るので
ある。即ち、かかる屈折力測定装置においては、受光装
置24によって得られる検出信号に基づく測定値に対し
て、波長の違いに起因する屈折力測定誤差の補正を実質
的に行う必要がないことは勿論、被検レンズ18の材質
が異なる場合であっても、材質の違いに起因する屈折力
測定誤差の補正を行う必要もないのである。
【0027】それ故、被検レンズ18の材質が不知であ
ったり、材質が判ってもアッベ数が不知であるような場
合でも、何等の支障なく、被検レンズ18の屈折力特性
を容易に且つ速やかに測定し、評価することが出来るの
である。
【0028】しかも、上述の如き構造とされた屈折力測
定装置では、測定空間に多く存在し易い可視領域の光を
測定光束12として採用したことにより、測定空間に存
在する光の測定光路上への侵入(受光装置24への入
射)によって測定精度等に悪影響が及ぼされる可能性が
ある等といった、新たな問題点が生ずるおそれがある
が、かかる屈折力測定装置においては、測定光束12に
対応した波長光に対して有効な選択的透過性を発揮し得
る光学フィルタ48を設けたことによって、測定空間に
存在する可視領域の光の受光装置24への入射が有利に
軽減乃至は防止されるのであり、それ故、測定空間中に
多く存在する可視領域の光線による測定精度の低下等が
有利に防止されて、優れた測定精度が安定して発揮され
得るのである。
【0029】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、
かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、
限定的に解釈されるものでない。
【0030】例えば、前記実施形態では、フィルタ手段
が、受光装置24本体とは別体形成された光学フィルタ
48によって構成されていたが、フィルタ手段の具体的
形態は限定されるものでない。具体的には、例えば、受
光装置24における光電変換素子26a〜eの各受光面
に対して、樹脂等をコーティングすることによっても、
フィルタ手段を実現することが可能である。このように
別体形成された光学フィルタとコーティング形成された
光学フィルタの何れにあっても、GaP系やGaP
(N)系等の半導体材料で構成された緑色LEDと組み
合わせて特に有利に採用され得ることが、別体フィルタ
の光学特性の実測データを示す図4と、コーティングフ
ィルタの光学特性の実測データを示す図5からも明らか
である。
【0031】また、発光装置10における光源として、
例えば、受光装置24における各光電変換素子26a〜
eによる各受光検知点に対応した位置に、それぞれ、緑
色LEDを配設せしめてなる、複数の光源を採用するこ
とも可能である。
【0032】更にまた、前記実施形態では、集光光学系
と結像光学系の二つのレンズ系20,22によって、被
検レンズ18を受光素子24の受光面に対して共役とす
る光学系が構成されていたが、かかる光学系を、例え
ば、被検レンズ18と回転板32の間に配設した一つの
対物レンズ系によって構成することも可能である。更
に、被検レンズ18に投射される測定光束12を略平行
光線とするコリメートレンズは、必ずしも必要でない。
【0033】また、回転板32の具体的形状や構造は、
例示のものに限定されるものでなく、透過光を断続し得
る、既知の形状のエッジ部を備えた各種のものが採用可
能である。更に、回転板32のエッジ部が、受光装置2
4における各受光検知点に対応して設定されている場合
等においては、回転板32の基準回転位置信号を与える
ためのスリット42a,42bや基準位置センサ44等
は、必ずしも設ける必要がない。
【0034】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされたオートレンズメータにおいては、測
定光束の波長に応じた測定値の補正だけでなく、極めて
面倒であった被検光学系の材質等に応じた測定値の補正
も実質的に不要とされ得たのであり、それによって、測
定装置の構造の簡略化と測定操作の容易化が達成される
と共に、光学特性の測定精度の向上と安定化が、極めて
有利に実現され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての屈折力測定装置の
構造を概略的に示す図である。
【図2】図1に示された屈折力測定装置に採用されてい
る受光装置の正面図である。
【図3】図1に示された屈折力測定装置に採用されてい
る回転板の正面図である。
【図4】図1に示された屈折力測定装置において好適に
採用される光学フィルタの特性を実測した結果を示すグ
ラフである。
【図5】図1に示された屈折力測定装置において好適に
採用される別の具体例としてのフィルタの特性を実測し
た結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 発光装置 12 測定光束 18 被検レンズ 24 受光装置 26 光電変換素子 32 回転板 48 光学フィルタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光手段から投射されて被検光学系を透
    過せしめられた測定光束を光電変換型の受光手段で検出
    し、その検出値に基づいて該被検光学系の光学特性を測
    定するオートレンズメータにおいて、 前記発光手段を緑色LEDを用いて構成すると共に、前
    記受光手段において、緑色LEDの発光波長域での感度
    特性を相対的に向上せしめるフィルタ手段を設けたこと
    を特徴とするオートレンズメータ。
  2. 【請求項2】 前記被検光学系と前記受光手段による受
    光面の間に、該被検光学系を透過せしめられた測定光束
    を断続する回転チョッパが配設されており、該回転チョ
    ッパによって断続された測定光束の該受光手段による検
    出値に基づいて、該被検光学系の屈折力を測定する請求
    項1に記載のオートレンズメータ。
JP14075298A 1998-05-22 1998-05-22 オートレンズメータ Pending JPH11326125A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006071325A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Topukon Yamagata:Kk レンズメータ
CN100442040C (zh) * 2004-09-17 2008-12-10 株式会社拓普康山形 焦度计
CN103926054A (zh) * 2013-01-15 2014-07-16 上海雄博精密仪器股份有限公司 一种同时测眼镜片顶焦度和uv透射率的共光路采集装置

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