JPH11324168A - 耐火被覆構造体及びその製造方法 - Google Patents

耐火被覆構造体及びその製造方法

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JPH11324168A
JPH11324168A JP13888098A JP13888098A JPH11324168A JP H11324168 A JPH11324168 A JP H11324168A JP 13888098 A JP13888098 A JP 13888098A JP 13888098 A JP13888098 A JP 13888098A JP H11324168 A JPH11324168 A JP H11324168A
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resistant
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JP13888098A
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English (en)
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Hideyasu Yusa
秀逸 遊佐
Kazuo Watanabe
ー雄 渡邊
Fujikazu Okubo
藤和 大久保
Kunimitsu Maehata
国光 前畑
Takemi Yada
武美 矢田
Nobuyuki Usui
信行 臼井
Susumu Harada
原田  進
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kikusui Kagaku Kogyo KK
Kowa Chemical Industry Co Ltd
Nippon Kasei Chemical Co Ltd
Fujikawa Kenzai Kogyo Ltd
Onoda Co Ltd
Suzuka Fine Co Ltd
Nihon Kasei Co Ltd
Building Research Institute Ministry of Construction
Original Assignee
Kikusui Kagaku Kogyo KK
Kowa Chemical Industry Co Ltd
Nippon Kasei Chemical Co Ltd
Fujikawa Kenzai Kogyo Ltd
Onoda Co Ltd
Suzuka Fine Co Ltd
Nihon Kasei Co Ltd
Building Research Institute Ministry of Construction
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補強用繊維材を使用した構造体において、火
災等に強い耐火被覆構造体及びその製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 耐火被覆構造体1は、例えばRC構造建
築物の柱であり、内部に鉄筋を有する通常のコンクリー
トからなる基本構造体2と、基本構造体2の表面側を覆
う炭素繊維層3と、炭素繊維層3の表面側を覆う耐火被
覆層4とから、主として構成されている。炭素繊維層3
は、炭素繊維シートを、基本構造体1の表面に、例えば
3回程度巻き付けたものである。この炭素繊維層3と
は、エポキシ樹脂を接着剤に用いた複合材料である炭素
繊維補強プラスチック(CFRP)である。また、耐火
被覆層4は、耐火被覆材を塗布して形成したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートを用
いて製造された建築物等を火災等から保護する耐火被覆
構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、建築材料として、例えば普通
コンクリートや軽量コンクリートと呼ばれる通常のコン
クリートが多く使用されている。この種のコンクリート
を使用して、例えばRC(鉄筋コンクリート)構造建築
物の柱あるいは梁などを建設する場合には、支柱の骨格
となる鉄筋を組み立ててから、この鉄筋の周囲に型枠を
配置してコンクリートを流し込み、その後コンクリート
を凝固させて支柱を完成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また、近年では、例え
ば建築物あるいは構造物の耐震性の向上ために、例えば
RC構造建築物の柱に、引張強度等に優れた炭素繊維シ
ートあるいはアラミド繊維シートを巻き付けあるいは貼
り付ける対策が検討されているが、火災等に対する対策
も必要であると考えられる。
【0004】つまり、炭素繊維シートあるいはアラミド
繊維シートが巻き付けられた柱は、その強度が向上する
が、炭素繊維シートあるいはアラミド繊維シート自体は
約二百℃で劣化するので、火災等により高温となった場
合には、柱は十分な耐震性を維持できないという問題が
あった。
【0005】本発明は、例えば炭素繊維シートあるいは
アラミド繊維シートを使用した構造体において、火災等
に強い耐火被覆構造体及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)この目的を達成す
るための請求項1の発明は、主としてコンクリートから
なる基本構造体の表面側に、高強度の補強用繊維材を被
覆してなる繊維層を備えるとともに、該繊維層の表面側
に、耐火被覆材を塗布してなる耐火被覆層を備えたこと
を特徴とする耐火被覆構造体を要旨とする。
【0007】(2)請求項2の発明は、前記繊維材が、
炭素繊維シート又はアラミド繊維シートであることを特
徴とする前記請求項1に記載の耐火被覆構造体を要旨と
する。 (3)請求項3の発明は、前記耐火被覆材が、耐火モル
タルであることを特徴とする前記請求項1又は2に記載
の耐火被覆構造体を要旨とする。
【0008】(4)請求項4の発明は、前記耐火被覆材
が、少なくとも水硬性セメントを含む無機質結合材10
0重量部に対し、吸熱物質15重量部〜500重量部,
無機質軽量骨材10重量部〜200重量部、有機質軽量
骨材2重量部〜20重量部からなることを特徴とする前
記請求項3に記載の耐火被覆構造体を要旨とする。
【0009】(5)請求項5の発明は、前記耐火被覆材
が、少なくとも水硬性セメントを含む無機質結合材10
0重量部に対し、吸熱物質15重量部〜500重量部,
無機質軽量骨材と有機質軽量骨材を2:1〜20:1の
割合により配合した軽量骨材12重量部〜220重量部
からなり、かつ、前記無機質結合材及び吸熱物質を合計
した100容積部に対し前記軽量骨材が100〜300
容積部であることを特徴とする前記請求項3に記載の耐
火被覆構造体を要旨とする。
【0010】(6)請求項6の発明は、前記耐火被覆材
が、少なくとも水硬性セメントを含む無機質結合材10
0重量部に対し、吸熱物質15重量部〜500重量部,
無機質軽量骨材と有機質軽量骨材を2:1〜20:1の
割合により配合した軽量骨材12重量部〜220重量
部,及び無機質充填材300重量部以下を加えるととも
に、前記無機質結合材,吸熱物質,及び無機質充填材を
合計した100容積部に対し前記軽量骨材が100〜3
00容積部であることを特徴とする前記請求項3に記載
の耐火被覆構造体を要旨とする。
【0011】(7)請求項7の発明は、前記耐火被覆材
が、石膏を主成分とする材料であることを特徴とする前
記請求項1又は2に記載の耐火被覆構造体を要旨とす
る。 (8)請求項8の発明は、前記請求項2〜7のいずれか
に記載の耐火被覆構造体の製造方法であって、前記基本
構造体の表面側に、前記繊維シートを被覆した後に、該
繊維シートの表面側に、耐火被覆材を塗布し、その後乾
燥させて耐火被覆層を形成することを特徴とする耐火被
覆構造体の製造方法を要旨とする。
【0012】(9)請求項9の発明は、前記耐火被覆層
が、非発泡性の材料からなる非発泡性耐火被覆層と、該
非発泡性耐火被覆層の表面側に形成された発泡性の材料
からなる発泡性耐火被覆層とを備えたことを特徴とする
前記請求項1〜7のいずれかに記載の耐火被覆構造体を
要旨とする。
【0013】(10)請求項10の発明は、前記請求項
9に記載の耐火被覆構造体の製造方法であって、前記基
本構造体の表面側に、前記繊維シートを被覆した後に、
該繊維シートの表面側に、非発泡性耐火被覆材を塗布
し、その後乾燥させて非発泡性耐火被覆層を形成し、次
に該非発泡性耐火被覆層の表面側に、発泡性耐火被覆材
を塗布し、その後乾燥させて発泡性耐火被覆層を形成す
ることを特徴とする耐火被覆構造体の製造方法を要旨と
する。
【0014】
【発明の実施の形態】a)請求項1の発明では、主とし
てコンクリートからなる基本構造体の表面側に、高強度
の炭素繊維材やアラミド繊維材のような補強用繊維材を
被覆することにより、基本構造体の強度が増加する。例
えばRC構造建築物の柱や梁に、前記繊維材を巻き付け
あるいは貼り付けることにより、その柱や梁の耐震性等
が向上する。この繊維材は、引張強度等が大きく、柱や
梁等の強度を増加させるのに好適であるが、熱に弱いと
いう弱点がある。
【0015】この対策として、本発明では、高強度の補
強用繊維材からなる繊維層の表面側に、耐火被覆材から
なる耐火被覆層を備えているので、例えば柱や梁の周囲
で火災等が発生した場合でも、その熱が繊維材まで伝わ
り難い。よって、熱により繊維材が劣化しないので、柱
や梁等の周囲で火災等が発生した場合でも、柱や梁等の
強度を確保することができる。
【0016】b)請求項2の発明では、前記繊維材とし
て、炭素繊維シートあるいはアラミド繊維シートを用い
る。この炭素繊維シートを、例えば柱や梁等の周囲に巻
き付けあるいは貼り付けることにより、支や梁等の強度
を向上することができる。また、炭素繊維シートあるい
はアラミド繊維シートは、シート形状であるので、巻き
付け等の被覆作業が容易であり、しかも、一度に広い範
囲を覆うことができる。
【0017】c)請求項3の発明では、耐火被覆材が、
耐火モルタルである。従って、通常のモルタルと同様
に、湿式にて塗布作業を行なうことができるので、複雑
形状の基本構造体であっても、容易に且つ迅速に、しか
も被覆残しなく被覆作業を行なうことができる。
【0018】d)以下、上述した発明のうち、請求項4
の発明の各構成要素について、詳しく説明する。尚、こ
の耐火被覆材は、特願平9−277445号の請求項1
〜7に相当する耐火被覆材と同様である。 (1)前記耐火被覆材の必須構成成分の配合割合は、次
の通りである。
【0019】 無機質結合材 100重量部 吸熱物質 15〜500重量部 無機質軽量骨材 10〜200重量部 有機質軽量骨材 2〜 20重量部 前記無機質結合材100重量部に対する吸熱物質の配合
量は、15〜500重量部の範囲において選択される
が、15重量部より少ない場合には、吸熱による鋼材温
度上昇の鈍化の程度が小さく耐火性に劣る。500重量
部を越える時は、相対的に結合材の配合量が少なくな
り、実用上必要となる強度が得られない。
【0020】同様にして無機質軽量骨材の量は、10〜
200重量部の範囲の中から選択されるが、10重量部
未満の時は、作業性及び耐火性能が劣り、200重量部
を越える時は、モルタルの強度が得られない。有機質軽
量骨材の量は、2〜20重量部の範囲より選択される。
有機質軽量骨材の量がこの範囲の場合には、下記の様に
作用して耐火性能を向上することができると推定され
る。
【0021】即ち、有機質軽量骨材が適量含まれている
場合に、耐火被覆材を加熱したときには、その加熱によ
って受ける熱量は、有機質軽量骨材の溶融等の変化のた
めに使用されるので、その変化に使用された熱量分だ
け、耐火被覆材の温度上昇が抑えられると推定される。
【0022】そして、この有機質軽量骨材の量が2重量
部未満の時は、上述した作用を十分に発揮できないの
で、耐火性能に劣り、20重量部を越える時は、それほ
ど強度のない素材の割合が増加するのであるから、モル
タルの強度が得られない。尚、これら4つの必須構成成
分以外では、必要に応じて増量材として、耐火粘土、耐
火性酸化物、珪砂、石灰等の粉体を採用でき、被覆硬化
層の亀裂防止や組成物の粘性調整材として、ガラス繊
維、岩綿繊維、パルプ繊維等の繊維状物や界面活性剤な
どを採用でき、組成物のタレ防止材や配合物の分離防止
材や粘度調整材として、セルロース系水可溶性樹脂や液
状の合成樹脂エマルションあるいは再乳化型合成樹脂エ
マルション粉末等を採用でき、それらは、耐火性能を阻
害せず、機械的強度や付着性に問題のない範囲において
適量配合できる。
【0023】(2)前記無機質結合材として、水及び/
又は湿気により硬化する結合材では、水硬性石灰、天然
セメント、ポルトランドセメント、アルミナセメント、
石灰混合セメント、エトリンジャイト、混合ポルトラン
ドセメント,高硫酸塩スラグセメント等から選択される
水硬性セメントを必須成分とする。
【0024】(3)そして、前記水硬性セメントに加え
て、石膏、ドロマイト、マグネシアセメント等から選択
される気硬性セメントを適宜添加して利用することがで
きる。 (4)吸熱物質とは、加熱された時、熱分解が生じ水を
発生する物質として定義される。
【0025】例えば、100℃から600℃へと加熱し
た時に、減量する物質の例としては、水酸化アルミニ
ウム、ギブザイトミネラル、ボーマイト、ジアスポール
などの酸化アルミニウムの水和物や、斜方沸石、ヒュ
ーランダイト、モルデナイトなどのゼオライト物質や、
アロファン、ハロイサイト、非発泡又は発泡ひる石な
どのシリカ−アルミナ物質や、ブルサイト、アタパル
ジャイトなどのマグネシア物質や、サテンホワイト、
エトリンジャイト、ドロマイト、硼酸などの他の物質が
含まれる。
【0026】このうち、水酸化アルミニウムが、吸熱物
質として特に適した物質であるのは、分子構造上の全分
子量中のOH基の割合が、他の物質に比較して大きいこ
とや、生産量が多く入手しやすく、又安全であると考え
るからである。 (5)無機質軽量骨材としては、天然鉱物の発泡又は膨
張した物質である膨張バーミキュライト、パーライト、
膨張頁岩、軽石、シラスバルーン等の他、シリカゲルを
発泡させた物、各種のスラグを造粒して発泡させた物、
ガラス屑を造粒して発泡させた物、粘土粉体を造粒して
発泡させた物等のような人工軽量骨材を含む。これらの
膨張又は発泡した物質のうち、結晶的にみてさほど「ガ
ラス化」が進んでいないもので且つかさ比重の小さいも
のが好ましく、例えば膨張バーミキュライト、パーライ
ト、軽石、シラスバルーンが望ましい。
【0027】(6)有機質軽量骨材としては、合成樹脂
又はゴムの発泡物等が利用され、その例としては、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリエチレン−酢酸ビニル共
重合物、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、天然ゴム、合成ゴム等の発泡
物などがある。尚、軽量であれば必ずしも発泡である必
要はなく、繊維状や不織布状の物質も採用できる。
【0028】また、これらの有機質軽量骨材は、粒径範
囲として0.3〜2.5mmにあるものを用いる時、よ
り効果的となる。これは、この範囲にある有機質軽量骨
材を用いた時に、作業性や平滑性が良くなる為である。
この有機質軽量骨材が0.3mmより小さい粒径のもの
である時、所定のフロー値を得るための水量が多くなり
作業性が低下する。逆に、2.5mmより大きなものを
用いた時には表面の平滑性が低下する。
【0029】e)次に、上述した発明のうち、請求項
5,6の発明の各構成要素について、詳しく説明する。
尚、この耐火被覆材は、特願平9−27745号の請求
項8,9に相当する耐火被覆材と同様である。また、こ
の請求項5,6の発明においては、その耐火被覆材を用
いた場合の作用に関しては、前記請求項4と同様であ
る。
【0030】(1)前記耐火被覆材の必須構成成分の配
合割合は、次の通りである。 請求項5の発明 無機質結合材 100重量部 吸熱物質 15〜500重量部 軽量骨材 12〜220重量部 無機質軽量骨材と有機質軽量骨材の割合 2:1〜20:1 また、必須構成成分の容積部は、次の通りである。
【0031】 無機質結合材と吸熱物質 100容積部 軽量骨材 100〜300容積部 請求項6の発明 無機質結合材 100重量部 吸熱物質 15〜500重量部 軽量骨材 12〜220重量部 無機質充填材 300重量部以下 無機質軽量骨材と有機質軽量骨材の割合 2:1〜20:1 また、必須構成成分の容積部は、次の通りである。
【0032】 無機質結合材と吸熱物質と無機質充填材 100容積部 軽量骨材 100〜300容積部 ここで、前記無機質結合材100重量部に対する吸熱物
質の配合量は、15〜500重量部の範囲において選択
されるが、15重量部より少ない場合には、吸熱による
鋼材温度上昇の鈍化の程度が小さく耐火性に劣る。50
0重量部を越える時は相対的に結合材の配合量が少なく
なり、実用上必要となる強度が得られない。
【0033】同様にして軽量骨材の量は、12〜220
重量部の範囲の中から選択されるが、12重量部未満の
時は、作業性及び耐火性能が劣り、220重量部を越え
る時は、モルタルの混練水量が多くなり、モルタル強度
が低下し、ひび割れ発生の原因となる。
【0034】また、請求項6では、無機質充填材の量
は、300重量部以下から選択されるが、300重量部
を越えるときは、相対的に結合材および吸熱材の配合量
が少なくなり、実用上必要となる強度が得られないとと
もに、耐火性に劣る。無機質軽量骨材と有機質軽量骨材
の割合は、2:1〜20:1の範囲から選択されるが、
2:1未満の時は、100℃近傍の低温域での断熱効果
に優れるものの、多量の有機質軽量骨材が燃焼するため
発熱量が増大し、鋼材温度が上昇する結果となり、2
0:1を越えるときには、比較的低温部での断熱効果が
期待できる。
【0035】無機質結合材と吸熱物質と(請求項6で
は)無機充填材とが100容積部に対し、軽量骨材が1
00〜300容積部の範囲において選択されるが、10
0容積部より少ない場合は、断熱性,吹付け作業性,ひ
び割れ抵抗性に劣り、300容積部を越えると、モルタ
ルの強度、耐火性能・平滑性に劣る。
【0036】なお、上述した成分以外では、必要に応じ
て硬化体である耐火被覆層の亀裂防止や組成物の粘性調
整材として、ガラス繊維・岩綿繊維・パルプ繊維等の繊
維状物や界面活性剤など、組成物のタレ防止材や配合物
の分離防止材や粘度調整材として、セルロース系水可溶
性樹脂や液状の合成樹脂エマルションあるいは再乳化型
合成樹脂エマルション粉末等も、耐火性能を阻害せず、
機械的強度や付着性に問題のない範囲において適量配合
できる。
【0037】(2)前記無機質結合材としては、水及び
/又は湿気により硬化する結合剤では、水硬性石灰,ポ
ルトランドセメント,アルミナセメント,石灰混合セメ
ント,混合ポルトランドセメント,高硫酸塩スラグセメ
ント等から選択される水硬性セメントを必須成分とす
る。あるいは水硬性セメントに加えて、石膏,ドロマイ
ト,マグネシアセメント等から選択される気硬性セメン
トを添加して利用することができる。
【0038】(3)前記吸熱物質としては、前記c)の
(4)項に記載したものと同様なものを使用できる。 (4)前記軽量骨材とは、無機質軽量骨材と有機質軽量
骨材をいう。 無機質軽量骨材としては、前記c)の(5)項に記載
したものと同様なものを使用できる。
【0039】有機質軽量骨材としては、前記c)の
(6)項に記載したものと同様なものを使用でき、特
に、これらのうち、ポリスチレン,ポリエチレン,ポリ
エチレン−酢酸ビニル共重合物,ポリウレタン,ポリ塩
化ビニルが望ましく、その形状は、粒状物、発泡体など
が利用できる。尚、軽量であればよく、発泡物でなくと
も、例えば繊維状や不織布状の物質も採用できる。
【0040】また、これらの有機質軽量骨材は、粒径範
囲として0.1〜3.0mmにあるものを用いる時、よ
り効果的となる。これは、この範囲にある有機質軽量骨
材を用いた時に、作業性や平滑性が良くなる為である。
この有機質軽量骨材が0.1mmより小さい粒径のもの
である時、所定のフロー値を得るための水量が多くなり
作業性が低下する。逆に、3.0mmより大きなものを
用いた時には表面の平滑性が低下する。
【0041】これらの有機質軽量骨材を用いることによ
り、鋼材温度が100℃近傍の低温域での断熱効果に優
れ、またそれ以後の昇温の程度が緩やかになる。 (5)無機質充填材とは、耐火粘土,耐火性酸化物,珪
砂,石灰等の粉体から選択される物質であり、適宜配合
することにより吹付作業性やひび割れ性の改良や表面の
平滑性が得られる。
【0042】(6)硬化体の気乾比重は、0.6〜1.
5の範囲において選択できるが、0.6より小さい場合
は、モルタルの強度,耐火性能,平滑性に劣り、1.5
を越える場合は、断熱性,吹付け作業性,ひび割れ抵抗
性に劣る。 f)請求項7では、耐火被覆材として、石膏を主成分と
する材料を用いる。
【0043】 例えば、下記材料を使用できる。 石膏 100重量部 有機質軽量骨材 2〜6重量部 有機質繊維 4〜8重量部 充填材 3〜7重量部 硬化促進剤 1〜5重量部 g)請求項8の発明は、耐火被覆構造体の製造方法を例
示したものであり、ここでは、基本構造体の表面側に、
炭素繊維シートあるいはアラミド繊維シートを被覆した
後に、炭素繊維シートあるいはアラミド繊維シートの表
面側に、耐火被覆材を湿式にて塗布し、その後乾燥させ
て耐火被覆層を形成する。
【0044】例えば前記耐火被覆材を使用するに際して
は、適当量の水と混合し、塗装手段に合せたモルタルを
調整し、例えば吹付け(噴霧)あるいはコテ塗り等の手
段により被覆すべき対象下地に被覆すればよい。この方
法により、例えばRC構造建築物の柱や梁の強度を、前
記繊維シートを用いて増加させるとともに、繊維シート
の耐熱性を増加させることができるので、どの様な状況
下においても、柱や梁等の強度を十分に確保することが
可能になる。
【0045】又、湿式での塗布により、柱や梁等の形状
が複雑であっても、容易に耐火被覆層を形成でき、耐火
パネル等を用いる場合に比較して、その作業性に優れて
いる。 h)請求項9の発明では、耐火被覆層は、非発泡性の材
料(例えば耐火モルタル)からなる非発泡性耐火被覆層
と発泡性の材料(例えば発泡性耐火塗料)からなる発泡
性耐火被覆層とを備えている。
【0046】そのため、耐火被覆層の厚さを薄くするこ
とができる。 i)請求項10の発明は、耐火被覆構造体の製造方法を
例示したものであり、基本構造体の表面側に、炭素繊維
シートあるいはアラミド繊維シートを被覆した後に、そ
の繊維シートの表面側に、非発泡性耐火被覆材を塗布
し、その後乾燥させて非発泡性耐火被覆層を形成し、次
に非発泡性耐火被覆層の表面側に、発泡性耐火被覆材を
塗布し、その後乾燥させて発泡性耐火被覆層を形成する
ことにより、耐火被覆構造体を形成することができる。
【0047】例えば前記発泡性耐火被覆材及び非発泡性
耐火被覆材を使用するに際しては、適当量の水と混合
し、塗装手段に合せたモルタルを調整し、例えば吹付け
(噴霧)あるいはコテ塗り等の手段により被覆すべき対
象下地に被覆すればよい。この方法により、例えば繊維
シートを巻き付けあるいは貼り付けた柱や梁の表面に、
容易に、非発泡性耐火被覆層及び発泡性耐火被覆層を積
層した耐火被覆構造体を形成することができる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の耐火被覆構造体及びその製造
方法を実施例により説明する。 (第1実施例)尚、本第1実施例は、請求項4の耐火被
覆材を用いた例である。
【0049】a)まず、耐火被覆構造体の構成について
説明する。図1に示す様に、本実施例の耐火被覆構造体
1は、例えばRC構造建築物の柱であり、内部に鉄筋を
有する通常のコンクリートからなる基本構造体2と、基
本構造体2の表面側を覆う厚さ3mmの炭素繊維層3
と、炭素繊維層3の表面側を覆う厚さ30mmの耐火被
覆層4とから、主として構成されている。
【0050】前記炭素繊維層3は、単位面積当りCF
(炭素繊維)重量が300g/m2の炭素繊維シート
を、基本構造体2の表面に、例えば3回程度巻き付けた
ものである。この炭素繊維層3とは、エポキシ樹脂を接
着剤に用いた複合材料である炭素繊維補強プラスチック
(CFRP;carbon fiber reinforced plastics)
であり、その引張強度が非常に高いものである。
【0051】また、耐火被覆層4は、後述する耐火被覆
材を塗布して形成したものである。 b)次に、耐火被覆構造体1の製造方法について説明す
る。 基本構造体2に使用するコンクリートとして、下記の
材料を調合した。 水 180[kg/m3] 普通ポルトランドセメント(セメント) 300[kg/m3] 細骨材 800[kg/m3] 粗骨材 1000[kg/m3] そして、前記コンクリートを用いて、常法により基本構
造体(例えば柱)2を形成した。尚、既に、基本構造体
2が既に存在している場合には、当然ながら、この工程
は省略される。
【0052】次に基本構造体2の表面に、吸込止めの
あるいはエポキシ樹脂との接着性を向上させるために、
プライマーを塗布した。このプライマーとしては、無希
釈タイプの低粘度エポキシ樹脂あるいは希釈して使用さ
れるエポキシ樹脂を採用できる。
【0053】尚、下地表面が平滑でない場合は、炭素繊
維層3の接着に不具合が発生する恐れがあるので、その
ときには、下地表面に、エポキシ樹脂ををヘラ付けす
る。 次に、プライマーの乾燥後、プライマーの表面に、炭
素繊維シートの接着剤として、例えばエポキシ樹脂の接
着剤を塗布した。
【0054】次に、接着剤を塗布した基本構造体2の
表面に、炭素繊維シートを巻き付けた。 次に、巻き付けた炭素繊維シートの表面に、再度同様
な接着剤を塗布し、再度同様に炭素繊維シートを巻き付
け、同様な動作を所望の強度が得られるまで、所定回繰
り返し、炭素繊維層3を形成した。
【0055】最後の炭素繊維シートを巻き付けた後
に、炭素繊維シートの表面に接着剤がしみ出している状
態において、ポリマー成分を含むセメントパテを、コ
テ、刷毛により塗り付ける。また、接着剤が硬化乾燥し
た場合には、接着性を確保するために、プライマー(例
えばエポキシ樹脂)を塗布し、前記同種のセメントパテ
を塗り付けることも行う。
【0056】次に、炭素繊維シートの表面を覆う砂の
表面に、通常の湿式により、耐火被覆材を塗布した。例
えば、耐火被覆材のモルタル(耐火モルタル)を、圧縮
空気を利用した吹き付け機等を用い、吹き付け等によっ
て塗布し、その後乾燥させて硬化させることにより、炭
素繊維層3の表面を覆う耐火被覆層4を形成した。
【0057】この耐火被覆層4を形成する耐火被覆材と
しては、後述する表1に示すものを用いた。
【0058】
【表1】
【0059】尚、前記表1において、単位は重量部であ
る。また、前記表1において、無機質結合材をA成分、
吸熱成分をB成分、無機質軽量骨材をC成分、有機質軽
量骨材をD成分とすると、前記実施例1−1〜1−10
の成分の特徴は下記の通りである。 ・実施例1−1;C,D成分やや多め ・実施例1−2;C,D成分中位 ・実施例1−3;B,D成分やや多め、C成分少なめ ・実施例1−4;B成分やや多め ・実施例1−5 ・実施例1−6;A成分少なめ ・実施例1−7;B成分やや少なめ ・実施例1−8;D成分少なめ ・実施例1−9;D成分やや多め ・実施例1−10;C成分やや少なめ、粉末エマルショ
ンなし この様に、本実施例の耐火被覆構造体1では、基本構造
体2の表面側に、該表面側を覆う炭素繊維層3を備える
とともに、炭素繊維層3の表面側に、該表面側を覆う耐
火被覆層4を備えているので、耐火被覆構造体1の周囲
で火災等が発生して高温となっても、炭素繊維層3が劣
化することがない。つまり、炭素繊維層3が燃焼により
消失したり、溶融したり、破損して、その強度が劣化す
ることがない そのため、どの様な環境下においても、基本構造体2の
強度を十分に高く維持できるので、高い耐震性等を長期
間に亘って維持することができる。
【0060】また、炭素繊維層3は、火災等が発生して
も劣化しないので、炭素繊維シートの巻き直し等が不要
であり、コスト低減に寄与する。尚、本実施例の耐火被
覆層4は、全体が非発泡性であるので、耐火性能を常に
高く維持することができるという利点がある。 (第2実施例)次に、第2実施例について説明する。
【0061】本実施例の耐火被覆構造体及びその製造方
法は、基本的には、前記第1実施例と同様であるが、こ
こでは、請求項5,6の発明に対応する耐火被覆材を使
用した点が異なる。即ち、本実施例では、下記表2に示
す配合(実施例2−1〜2−10)の耐火被覆材を使用
する。尚、表中上段の数値は重量部による配合割合を示
し、下段の数値は、容積部による配合割合を示す(但し
容積比と気乾比重は除く)。
【0062】この容積部を算出するに当り、各成分のか
さ比重を、ポルトランドセメント;1.2、ドロマイト
プラスター;0.7、水酸化アルミニウム;1.2、フ
ライアッシュ;0.9、炭酸カルシウム;1.49、パ
ーライト;0.2、膨張バーミキュライト;0.15、
発泡スチレン;:0.067として計算を行った。
【0063】
【表2】
【0064】尚、前記表2において、無機質結合材をA
成分、吸熱成分をB成分、無機質軽量骨材をC成分、有
機質軽量骨材をD成分とすると、本実施例2−1〜2−
10の成分の特徴は下記の通りである。 ・実施例2−1;C,D成分やや多め ・実施例2−2;C,D成分中位 ・実施例2−3;B,D成分やや多め、C成分少なめ ・実施例2−4;B成分やや多め ・実施例2−5 ・実施例2−6;A成分少なめ ・実施例2−7;B成分やや少なめ ・実施例2−8;D成分少なめ ・実施例2−9;D成分やや多め ・実施例2−10;C成分やや少なめ、粉末エマルショ
ンなし 本実施例においても、前記第1実施例と同様な効果を奏
する。 (第3実施例)次に、実施例3について説明する。
【0065】本実施例は、前記第1,2実施例とは、耐
火被覆層の構成が異なる。つまり、図2に示す様に、本
実施例の耐火被覆構造体11においては、基本構造体1
2上の炭素繊維層13を被覆する耐火被覆層14は、非
発泡性の材料からなる(厚さ20mm)の非発泡性耐火
被覆層14aと、その非発泡性耐火被覆層14aの表面
側に積層された(厚さ1mm)の発泡性の材料からなる
発泡性耐火被覆層14bとから構成されている。
【0066】尚、非発泡性耐火被覆層14aの厚さを1
0mm、発泡性耐火被覆層14b野厚さを1.5mmと
してもよい。この耐火被覆層14の構成は、(基本構造
体の種類は違うものの)基本的には、特願平6−473
32号に記載した非発泡性耐火被覆材層(本実施例の非
発泡性耐火被覆層14a及び発泡性耐火塗料層(本実施
例の発泡性耐火被覆層14bに相当)と同様である。
【0067】従って、非発泡性耐火被覆層14aとして
は、前記特願平6−47332号の明細書の[002
2]に記載された各種の材料〜を採用できる。ま
た、発泡性耐火被覆層14bは、火災等の様に高い熱を
受けた場合に、発泡して熱絶縁効果を有する断熱層を形
成するものであり、この材料としては、同明細書の[0
023]〜[0026]の記載の材料を使用することが
できる。
【0068】本実施例は、前記第1,2実施例と同様
に、熱による炭素繊維シートの劣化を防止できるととも
に、発泡性耐火被覆層14bを採用することにより、耐
火被覆層14の厚みを低減できるという利点がある。 <実験例>次に、本発明の効果を確認するために行った
実験例について説明する。
【0069】ここでは、耐火被覆層による断熱効果を確
認するための実験を行った。 試料 図3(a)に示す様に、第1実施例に対応する試料No.
1を作製した。即ち基本構造体として、JIS AS3
041(想定する歩道用コンクリート平板;300mm
×300mm×60mm)を用意し、その表面に、CF
RPからなる厚さ3mmの炭素繊維層を形成した。更
に、炭素繊維層の表面に、樹脂モルタルからなる接着用
ペーストを用いて厚さ0.5mmの接着層を形成し、こ
の接着層を介して、前記実施例1−1の材料からなる厚
さ30mmの耐火モルタルの耐火被覆層(非発泡性)を
積層形成した。
【0070】また、図3(b)に示す様に、第3実施例
に対応する試料No.2を作製した。即ち基本構造体とし
て、試料No.1と同様に、歩道用コンクリート平板の表
面に炭素繊維層を形成した。次に、炭素繊維層の表面
に、試料No.1と同様の接着層を介して、前記実施例1
−1の材料からなる厚さ20mmの耐火モルタルの非発
泡性耐火被覆層を形成した。更に、非発泡性耐火被覆層
の表面に、主成分メラミン樹脂、ペンタエリトリトー
ル、ポリリン酸アンモニウムからなる厚さ1mmの非発
泡性耐火被覆層を形成した。
【0071】そして、各試料の製作過程において、炭素
繊維層の表面に、その温度を測定するために熱電対を配
置し、熱電対から延びるリード線を、歩道用コンクリー
ト平板側から取り出す構成とした。 実験方法 前記試料No.1,2を、加熱炉の開口部内に配置した。
尚、開口部においては、加熱炉内に耐火被覆層が面する
ように配置するとともに、歩道用コンクリート平板の裏
側は、炉外に露出する構成とした。
【0072】そして、前記熱電対により炭素繊維層の表
面温度を測定した。また、同時に、炉内平均温度を測定
した。その結果を、図4(試料No.1)及び図5(試料N
o.2)に記す。尚、両図において、標準加熱温度とは、
JIS A1304に想定する加熱温度であり、炉内温
度の測定方法も当該JISに規定されるものである。
【0073】この図4,5から明かな様に、本発明の範
囲の試料No.1,2においては、炉内温度が非常に高温
となった場合でも、炭素繊維層の表面温度が、それほど
上昇しない。よって、炭素繊維シートの熱による劣化を
防止できるので好適である。特に、試料No.2の場合
は、一層断熱性能が優れている。
【0074】尚、本発明は前記実施例になんら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々の態様で実施しうることはいうまでもない。 (1)例えば前記第1実施例において、接着剤が硬化乾
燥した場合には、接着性を確保するために、プライマー
(例えばエポキシ樹脂)を塗布し、前記同種のセメント
パテを塗り付けることも行う。
【0075】(2)また、耐火被覆材として、石膏を主
成分とした材料を塗布して、耐火被覆層を形成しても、
炭素繊維シートの熱による劣化を防止する効果がある。 (3)更に、前記第1実施例では、通常の構造用のコン
クリートからなる基本構造体について述べたが、高強度
コンクリートからなる基本構造体に本発明を適用した場
合にも、同様な効果が得られる。
【0076】(4)前記各実施例では、炭素繊維シート
を用いたが、アラミド繊維シートを使用してもよい。
【0077】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明は、例えば炭
素繊維材あるいはアラミド繊維材からなる繊維層で覆わ
れたコンクリートの表面を、更に耐火被覆材からなる耐
火被覆層で覆ったものである。
【0078】そのため、火災等により高い温度が加わっ
た場合でも、繊維材(例えば炭素繊維シートあるいはア
ラミド繊維シート)の温度はそれほど上昇しないので、
繊維材の劣化を防止することができる。その結果、火災
等が発生しても、本発明の耐火被覆構造体の強度が劣化
しないので、耐震性などの点で極めて優れたものであ
る。
【0079】また、耐火被覆層で覆うことにより、繊維
材が損傷する可能性が低いので、そのメンテナンスの頻
度が低減し、コスト低減に寄与する。更に、耐火被覆層
を塗布により形成するので、複雑形状の基本構造体にも
対応でき、耐火被覆層の形成が極めて容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の耐火被覆構造体を示す説明図で
ある。
【図2】 第2実施例の耐火被覆構造体を示す説明図で
ある。
【図3】 実験の試料の構造を示す説明図である。
【図4】 試料No.1の実験結果を示すグラフである。
【図5】 試料No.2の実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1,11…耐火被覆構造体 2,12…基本構造体 3,14…炭素繊維層 4,14…耐火被覆層 14a…非発泡性耐火被覆層 14b…発泡性耐火被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 391005215 株式会社小野田 東京都江東区東陽4丁目1番13号 (71)出願人 592067395 日本化成株式会社 東京都新宿区西新宿六丁目5番1号 (71)出願人 000251277 スズカファイン株式会社 三重県四日市市塩浜町1番地 (71)出願人 390025612 富士川建材工業株式会社 神奈川県横浜市金沢区鳥浜町13番地 (72)発明者 遊佐 秀逸 茨城県つくば市立原1番地 建設省建築研 究所内 (72)発明者 渡邊 ー雄 岐阜県各務原市松本町二丁目457番地 菊 水化学工業株式会社技術開発本部内 (72)発明者 大久保 藤和 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 株式会 社小野田開発研究所内 (72)発明者 前畑 国光 東京都大田区北糀谷一丁目9番13号 恒和 化学工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 矢田 武美 三重県四日市市塩浜町一番地 スズカファ イン株式会社技術本部内 (72)発明者 臼井 信行 埼玉県比企郡滑川町大字都25番11号 日本 化成株式会社中央研究所内 (72)発明者 原田 進 神奈川県横浜市金沢区鳥浜町13番地 富士 川建材工業株式会社技術部内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主としてコンクリートからなる基本構造
    体の表面側に、高強度の補強用繊維材を被覆してなる繊
    維層を備えるとともに、該繊維層の表面側に、耐火被覆
    材を塗布してなる耐火被覆層を備えたことを特徴とする
    耐火被覆構造体。
  2. 【請求項2】 前記繊維材が、炭素繊維シート又はアラ
    ミド繊維シートであることを特徴とする前記請求項1に
    記載の耐火被覆構造体。
  3. 【請求項3】 前記耐火被覆材が、耐火モルタルである
    ことを特徴とする前記請求項1又は2に記載の耐火被覆
    構造体。
  4. 【請求項4】 前記耐火被覆材が、少なくとも水硬性セ
    メントを含む無機質結合材100重量部に対し、吸熱物
    質15重量部〜500重量部,無機質軽量骨材10重量
    部〜200重量部、有機質軽量骨材2重量部〜20重量
    部からなることを特徴とする前記請求項3に記載の耐火
    被覆構造体。
  5. 【請求項5】 前記耐火被覆材が、少なくとも水硬性セ
    メントを含む無機質結合材100重量部に対し、吸熱物
    質15重量部〜500重量部,無機質軽量骨材と有機質
    軽量骨材を2:1〜20:1の割合により配合した軽量
    骨材12重量部〜220重量部からなり、かつ、前記無
    機質結合材及び吸熱物質を合計した100容積部に対し
    前記軽量骨材が100〜300容積部であることを特徴
    とする前記請求項3に記載の耐火被覆構造体。
  6. 【請求項6】 前記耐火被覆材が、少なくとも水硬性セ
    メントを含む無機質結合材100重量部に対し、吸熱物
    質15重量部〜500重量部,無機質軽量骨材と有機質
    軽量骨材を2:1〜20:1の割合により配合した軽量
    骨材12重量部〜220重量部,及び無機質充填材30
    0重量部以下を加えるとともに、前記無機質結合材,吸
    熱物質,及び無機質充填材を合計した100容積部に対
    し前記軽量骨材が100〜300容積部であることを特
    徴とする前記請求項3に記載の耐火被覆構造体。
  7. 【請求項7】 前記耐火被覆材が、石膏を主成分とする
    材料であることを特徴とする前記請求項1又は2に記載
    の耐火被覆構造体。
  8. 【請求項8】 前記請求項2〜7のいずれかに記載の耐
    火被覆構造体の製造方法であって、 前記基本構造体の表面側に、前記繊維シートを被覆した
    後に、該繊維シートの表面側に、耐火被覆材を塗布し、
    その後乾燥させて耐火被覆層を形成することを特徴とす
    る耐火被覆構造体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記耐火被覆層が、非発泡性の材料から
    なる非発泡性耐火被覆層と、該非発泡性耐火被覆層の表
    面側に形成された発泡性の材料からなる発泡性耐火被覆
    層とを備えたことを特徴とする前記請求項1〜7のいず
    れかに記載の耐火被覆構造体。
  10. 【請求項10】 前記請求項9に記載の耐火被覆構造体
    の製造方法であって、 前記基本構造体の表面側に、前記繊維シートを被覆した
    後に、該繊維シートの表面側に、非発泡性耐火被覆材を
    塗布し、その後乾燥させて非発泡性耐火被覆層を形成
    し、次に該非発泡性耐火被覆層の表面側に、発泡性耐火
    被覆材を塗布し、その後乾燥させて発泡性耐火被覆層を
    形成することを特徴とする耐火被覆構造体の製造方法。
JP13888098A 1998-05-20 1998-05-20 耐火被覆構造体及びその製造方法 Pending JPH11324168A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101504726B1 (ko) * 2013-11-15 2015-03-30 한국건설기술연구원 탄소섬유 메쉬 및 내화모르타르 피복재를 구비한 고강도의 폭렬방지 내화 구조물 및 그 시공 방법

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