JPH11323009A - ポリウレタンフォームのリサイクル方法 - Google Patents

ポリウレタンフォームのリサイクル方法

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JPH11323009A
JPH11323009A JP12752898A JP12752898A JPH11323009A JP H11323009 A JPH11323009 A JP H11323009A JP 12752898 A JP12752898 A JP 12752898A JP 12752898 A JP12752898 A JP 12752898A JP H11323009 A JPH11323009 A JP H11323009A
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JP
Japan
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polyurethane foam
recycling
polyol
decomposition
polyol component
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Application number
JP12752898A
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English (en)
Inventor
Noriko Hashimoto
徳子 橋本
Naotaka Yamamoto
尚孝 山本
Seiichiro Kito
誠一路 木藤
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリウレタンフォーム廃棄物を加熱分解処理
して、ポリウレタンフォームの製造におけるポリオール
成分として有用な分解物を得る。 【解決手段】 分解剤としてアゾール化合物を用いるこ
とによって、ポリウレタンフォームの架橋点であるウレ
タン結合を選択的に分解し、エーテル結合およびエステ
ル結合の分解を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物となったポ
リウレタンフォームを分解して、ポリウレタンフォーム
製造用の反応成分として有用なポリオール成分を得るポ
リウレタンフォームのリサイクル方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタンフォームの使用が拡大し、
その効果的な再利用がますます重要となって来ている。
自動車の場合、シートクッション、ヘッドレスト・アー
ムレスト、冷凍機用断熱材などに、軟質、半硬質および
硬質のポリウレタンフォームが多く用いられている。他
方、自動車が廃車となった際、このようなポリウレタン
フォームは(1)低密度の発泡体であるためにかさ高で
あること、(2)熱硬化性樹脂であるために簡単に再生
利用できないことから、シュレッダダスト化して埋立て
たり、焼却処分したりしているのが現状である。このよ
うなポリウレタンフォームのリサイクル方法に関して従
来からいくつかの方法が提案されている。以下にその要
部を説明する。
【0003】ポリウレタンフォームのリサイクル方法と
して、従来から検討されたものとしては、マテリアルリ
サイクル法、ケミカルリサイクル法、サーマルリサイク
ル法が挙げられる。
【0004】上記マテリアルリサイクル法においては、
ポリウレタンフォームの粉砕・チップ化物を接着剤を用
いてプレス接着する接着プレス法、ポリウレタンフォー
ムを微粉砕してこれを充填剤として利用する充填剤化法
やポリウレタンフォームを微粉砕してこれを高温・高圧
で成形する加熱圧縮成形法が試みられたが、何れも高密
度化が不可避的であって低密度の発泡体としてリサイク
ルすることができない。即ち、接着プレス法の場合は、
接着剤の添加およびプレス工程における圧縮成形の結果
高密度発泡体となり、充填剤化法の場合は微粉砕に冷却
機能付きの特殊粉砕機を必要とし、さもなければ粉砕時
の発熱によってポリウレタンフォームが凝集して粉砕不
能となり、得られた微粉砕物を充填剤として添加すると
発泡体の物性が劣化して目的とする低密度ポリウレタン
フォームを得ることができない。また、加熱圧縮成形法
の場合はその成形機構から得られる成形物は非発泡体と
なる。以上のような方法、殊に加熱圧縮成形法の場合
に、熱硬化性樹脂として分類されるポリウレタンフォー
ムが加熱時に圧縮成形を受けることを示すが、これは加
熱時にウレタン結合の解離あるいは分解が起きるためで
あると説明される。
【0005】上記ケミカルリサイクル法においては、ポ
リウレタンフォームを形成する高分子鎖を化学的に分解
処理する方法が試みられている。例えば、特開平7−2
24141号記載の方法は軟質ポリウレタンフォーム屑
を多価アルコール、アルカリ金属水酸化物および水の存
在下に160−180℃に加熱して分解液状化処理を行
い、得られた分解物を減圧脱水・乾燥後、オートクレブ
中でプロピレンオキシドを付加して再生ポリオールを得
ている。即ち、上記方法において最初に得られる分解物
は(1)低分子量に分解されたポリオール成分等と
(2)分解に際して使用された大量の多価アルコールと
の混合物であって、この混合物は後工程でプロピレンオ
キシド付加によってはじめてポリウレタンフォーム製造
における反応成分としてのポリオールとなる。しかも、
上記方法においては、大量の多価アルコールもプロピレ
ンオキシド付加される結果、最終的に得られる再生ポリ
オール中のポリウレタンフォーム屑由来の成分の割合は
限られたものに止る。ケミカルリサイクル法に属する従
来のその他の試みとしては、化学剤としてアルカリ金属
水酸化物、アンモニア、アミン多価アルコールなどを単
独または組合せて、加水分解、アンモニア分解、アミン
分解、アルコール分解、エステル交換分解などを行うも
のが挙げられる。しかしながら、上記ケミカルリサイク
ル法においては、(1)ウレタンフォームが多種多様な
ポリイソシアネート成分、多種多様なポリオール成分な
どの反応生成物であって、しかもこのような多種多様な
ポリウレタンフォームが混在する状況下で目的に適う分
解条件の設定が難しく、また分解処理に時間がかかるこ
と(例えば200℃、15時間)、(2)分解処理の結
果として目的とするポリオール成分自体が分解されて低
分子量化してしまうのでポリオール成分の再生産・リサ
イクルが不可能であり、さらに、多様な分解生成物が混
在するために分離回収することが困難であることなどの
基本的な問題があった。
【0006】上記サーマルリサイクル法においては、ポ
リウレタンフォームを燃焼して熱エネルギーを回収する
が、(1)燃焼による発熱量が大きいため炉材をいため
ること、(2)燃焼に際する有害化学物質の発生の可能
性などの問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなことか
ら、従来のポリウレタンフォームのリサイクル方法はコ
スト面や元来の目的であるリサイクル性に問題があって
実用化されていない。殊に、従来のケミカルリサイクル
法においては、分解反応がポリウレタンフォームの架橋
点であるウレタン結合(類)に止らずにポリオール成分
の分子鎖にも及んでポリオール成分を低分子量化し、結
果として目的とするポリオール成分の回収・再生利用を
不可能とし、引いては煩雑な前処理および後処理を行っ
てもポリオール成分の低分子量分解物の回収・再生利用
をも困難にしていると整理される。
【0008】本発明の目的は、ポリウレタンフォームの
架橋点を選択的に分解し、ポリオール成分(ポリウレタ
ンフォームの製造における反応成分として使用されたポ
リエーテルおよびポリエステルなどのポリオール成分)
の分子鎖の切断・分解を抑制するように行うことによっ
て、ポリウレタンフォームの製造反応成分として有用な
ポリオール成分を分解処理物として回収するポリウレタ
ンフォームのリサイクル方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、粉砕さ
れたポリウレタンフォームにアゾール化合物を添加して
加熱分解処理し、分解物としてポリオール成分を得るポ
リウレタンフォームのリサイクル方法である。
【0010】即ち、本発明においては、上記アゾール化
合物を分解剤として用いることによって諸課題を解決
し、所期の目的を達する。
【0011】上記の粉砕されたポリウレタンフォームと
しては、粒径が5−15mmであるものとするのが好ま
しい。
【0012】また、上記のアゾール化合物としては、ト
リアゾール化合物とするのが好ましい。
【0013】本発明におけるポリウレタンフォームとし
ては軟質ポリウレタンフォーム、半硬質ポリウレタンフ
ォームおよび硬質ポリウレタンフォームなどの各種グレ
ードのポリウレタン多泡体であって、ポリエーテルポリ
ウレタンフォーム、ポリエステルポリウレタンフォーム
およびこれらを組合せたポリウレタンフォームが含まれ
る。なお、これらの詳細については、後に補足説明され
る。
【0014】本発明におけるアゾール化合物とは、アゾ
ールおよび分子内にアゾール構造を含むその他の化合物
であり、同様にトリアゾール化合物とはアゾール構造が
トリアゾール構造である化合物、即ちトリアゾールおよ
び分子内にトリアゾール構造を含むその他の化合物であ
る。なお、これらの詳細については、後に補足説明され
る。
【0015】上記ポリウレタンフォームの代表的なもの
は、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分と、必
要に応じて使用される架橋剤類とを、触媒、発泡剤、製
泡剤および必要に応じて添加されるその他の添加剤類の
存在下に反応させて発砲硬化することによって得られ
る。なお、発泡剤としては、低級ハロゲン化炭化水素
(フルオロカーボン類、塩素化アルカンなど)が多用さ
れていたが、環境保護の目的からハロゲン化炭化水素の
使用が制限される結果、水発泡処方による発泡が多用さ
れる傾向になり、後者の場合には水が反応性の発泡剤
(CO2 ガスの発生)兼架橋剤(アミノ基の生成)とし
て用いられる。
【0016】上記ポリイソシアネート成分としては、2
個または3個以上のイソシアネート基を有するイソシア
ネート化合物あるいはその混合物が含まれ、工業的に芳
香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートが
多用され、例えばトリレンジシアネート(TDI)、ジ
フェニルメタンジインシアネート(MDI)などが挙げ
られる。
【0017】上記ポリオール成分としては、ポリウレタ
ンフォーム製造において、ポリイソシアネート成分との
反応に多用されるポリエーテルポリオールおよびポリエ
ステルポリオールから選ばれた1種または2種以上の混
合物から成るポリオールが含まれる。ポリエーテルポリ
オールの代表的なものは、2個または3個以上の活性水
素原子を有する化合物またはその混合物に低級アルキレ
ンオキシドを反応させて得られるポリエーテルポリオー
ルおよびこのようなポリエーテルポリオールと重合性モ
ノマ(アクリロニトリル,スチレンなど)とのグラフト
反応変性物であって、例えばポリプロピレングリコール
(PPG)、PPG−アクリルスチレンモノマグラフト
重体(POP)が挙げられる。なお、上記ポリエステル
ポリオールとしては、(1)脂肪族2価カルボン酸ある
いはこれとその他のポリカルボン酸と、(2)2価アル
コールあるいはこれとその他の多価アルコールとの誘導
体として得られる直鎖状ポリエステルポリオール、分岐
状ポリエステルポリオールおよびそれらの混合物が含ま
れる。
【0018】本発明において、粉砕されたポリウレタン
フォームの粒径は5〜15mmとすることが好ましい。
5mmより小さくすると、粉砕時の発熱によってポリウ
レタンフォームが凝集して粉砕が困難になる。また、1
5mmを超えると、ニーダや押出機へのポリウレタンフ
ォームの供給が円滑に行えなくなる。粒径の大きさによ
ってポリウレタンフォームの分解反応性に影響はないこ
とから、ニーダ押出機の原料供給口を変えることによっ
て粒径の上限を任意に変更しても構わない。
【0019】本発明のおける分解剤としての上記アゾー
ル化合物としては、分子内に窒素原子を1個以上含む複
素環五員環構造を含む化合物であって、アゾール(非置
換アゾール)、置換アゾール、その他のアゾール誘導体
が含まれる。窒素原子を1個以上含む複素環五員環構造
としては、例えば、チアゾール環、イミダゾール環、イ
ミダゾリン環、トリアゾール環などであって、具体的な
アゾール化合物としては、例えば、(1)イミダゾー
ル、(2)2−フェニルイミダゾール(3)2−メチル
イミダゾール(4)2−メルカプトイミダゾリン、
(5)3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、(6)
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール・スルフェ
ンアミド、(7)ベンゾトリアゾールなどが挙げられ
る。なお、(1)は非置換アゾール、(2)−(5)は
置換アゾール、(6)、(7)は2環式のアゾール誘導
体である。なおまた、後出の実施例1−6において、分
解剤としてトリアゾール化合物、即ち、分子内に3個の
窒素原子を含む複素環五員環構造を含む化合物として、
(5)3−アミノ−1,2,4−トリアゾールおよび
(7)ベンゾトリアゾールを使用する実施形態が示され
る。
【0020】上記分解剤の使用割合は、0.1−1.0
重量%とすればよい。
【0021】本発明における加熱分解処理は、加熱手段
および撹拌混合手段を有する各種の反応手段を用いるこ
とができ、例えば、加熱炉付反応槽、オートクレーブ反
応槽(何れも撹拌・混合手段付)、加熱ニーダ型反応
槽、押出機型反応器(加熱手段付)などが挙げられる。
【0022】本発明における加熱分解処理温度は、一般
的に180℃−200℃とするのがよい。(但し、押出
機型反応器あるいは押出機を反応手段とする場合には、
より低温度の分解が可能となるので170℃−200℃
としてもよい。) 同様に、加熱分解処理時間については、一般に5−20
分間で目的を達し得る。(但し、押出機型反応器あるい
は押出機を反応手段とする場合には、より短時間:2−
5分間程度としてもよい。) 加熱分解処理温度が200℃を超えると炭化反応が進
み、ポリウレタンフォームが炭化するので好ましくな
い。また加熱分解処理温度を180℃以下とすると、分
解反応速度が過小となるので好ましくない。
【0023】本発明によって得られる加熱分解処理終了
混合物は、ポリウレタンフォームの製造におけるポリオ
ール成分に添加・混合してポリウレタンフォームを成形
することができ、これによってポリウレタンフォーム廃
棄物に含まれるポリオール成分を新たなポリウレタンフ
ォームの構成成分として循環使用するサイクルが完成さ
れる。この場合、加熱分解処理終了混合物中の副成ポリ
アミン類は、再生ポリオールを添加して製造されたポリ
ウレタンフォームの機械的性質に問題が生じないことか
ら、分離の必要がないと判断された。
【0024】本発明によれば、回収利用の目的物である
ポリオールのエーテル結合やエステル結合の切断を抑制
し、ポリウレタンフォームの架橋点であるウレタン結合
を選択的に分解するので、ポリウレタンフォーム製造の
ポリオール成分として有用なポリオールを加熱分解処理
終了混合物の主効成分として回収・利用することができ
る。このような選択的なウレタン結合の分解促進は、本
発明の分解剤によってもたらされるが、その作用機構に
ついて考察してみると以下のようになる。
【0025】本発明において用いられる分解剤はアゾー
ル型の含窒素五員環構造を含むために、一面においては
π過剰系としての性質を有し、他面においてピリジン型
窒素原子によるπ欠如系としての性質を有する。他方、
ポリウレタンフォームの架橋点を形成するウレタン結合
の加熱解離と、加熱解離の結果として生成が想定される
イソシアネート基のさらなる置換とは、それぞれ電子吸
引試薬および求核試薬によって促進されるので、本発明
のアゾール化合物の有する電子吸引および求核の2面性
が巧にバランスしてウレタン結合の選択的分解を促進す
るものと推定される。あるいは、ポリウレタンフォーム
の製造に際して用いられたポリイソシアネート成分およ
びポリオール成分の種類によって、必要とする分解剤の
電子吸引性あるいは電子供与性が異なるために、本発明
のアゾール化合物の有する上記のような2面性が、多種
多様の架橋点周辺の構造の共存下におけるウレタン結合
分解の結合的促進効果をもたらしていると推定される。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明を具体化した方法は、必須
の反応成分として、(1)ポリイソシアネート成分と、
(2)ポリオール成分とを反応せしめて得られたポリウ
レタンフォームの廃棄物を適当な寸法、例えば粒径が5
−15mmとなるように粉砕し、粉砕されたポリウレタ
ンフォームをアゾール化合物、即ち分子内に窒素原子を
1個以上含む複素環五員環構造を含む化合物(例えばア
ゾール、置換アゾール化合物、2環状アゾール化合物あ
るいはその置換誘導体、その他のアゾール誘導体)の存
在下に加熱分解処理して、ポリウレタンフォーム製造に
おけるポリオール成分として有用な、ポリオール成分を
主効成分とする、加熱分解処理終了混合物を得るポリウ
レタンフォームのリサイクル方法である。以下の実施例
中に、さらに具体化された好適実施形態が示される。
【0027】
【実施例】(実施例1)以下のような実施条件で、ポリ
ウレタンフォーム粉砕物(粒径:5〜15mm)を分解
剤の存在下に加熱分解処理してリサイクル用のポリオー
ルを得た。装置はヒータ、撹拌手段、反応混合物の温度
測定手段を有する反応装置を使用し、反応混合物の温度
が所定温度に達してから、所定時間所定温度に保持しつ
つ分解反応を進めて、分解反応を終了させた。
【0028】 (1)ポリウレタンフォーム:車両シートクッション用
軟質ウレタンフォームコンターマシンで切断した後に粉
砕機で粉砕したもの),粒径15mm (2)分解剤:ベンゾトリアゾール,0.5重量% (3)反応温度:200℃ (4)処理時間:20分間 (実施例2)以下のような実施条件で、実施例1に準じ
て加熱分解処理を行って、リサイクル用のポリオールを
得た。
【0029】 (1)ポリウレタンフォーム:車両シートクッション用
軟質ウレタンフォーム,粒径15mm (2)分解剤:3−アミノ−1,2,4トリアゾール,
0.5重量% (3)反応温度:200℃ (4)処理時間:20分間 (実施例3)以下のような実施条件で、実施例1に準じ
て加熱分解処理を行って、リサイクル用のポリオールを
得た。
【0030】 (1)ポリウレタンフォーム:車両断熱材用硬質ポリウ
レタンフォーム,粒径15mm (2)分解剤:ベンゾトリアゾール,0.5重量% (3)反応温度:200℃ (4)処理時間:20分間 (実施例4)以下のような実施条件で、実施例1に準じ
て加熱分解処理を行って、リサイクル用のポリオールを
得た。
【0031】 (1)ポリウレタンフォーム:車両断熱材用硬質ポリウ
レタンフォーム,粒径15mm (2)分解剤:3−アミノ−1,2,4トリアゾール,
0.5重量% (3)反応温度:200℃ (4)処理時間:20分間 (実施例5)以下のような実施条件で、実施例1に準じ
て加熱分解処理を行って、リサイクル用のポリオールを
得た。
【0032】 (1)ポリウレタンフォーム:車両ヘッドレスト用半硬
質ポリウレタンフォーム,粒径15mm (2)分解剤:ベンゾトリアゾール,0.5重量% (3)反応温度:200℃ (4)処理時間:20分間 (実施例6)以下のような実施条件で、実施例1に準じ
て加熱分解処理を行って、リサイクル用のポリオールを
得た。
【0033】 (1)ポリウレタンフォーム:車両断熱材用硬質ポリウ
レタンフォーム,粒径15mm (2)分解剤:3−アミノ−1,2,4トリアゾール,
0.5重量% (3)反応温度:200℃ (4)処理時間:20分間 以上の実施例1〜6において、軟質ポリウレタンフォー
ム(実施例1,2)、半硬質ポリウレタンフォーム(実
施例5)および硬質ポリウレタンフォーム(実施例3,
4,6)からリサイクル用ポリオール成分が回収され
た。上記のような反応温度:200℃、処理時間:20
分間、分解剤:0.5重量%の条件下で、軟質フォー
ム、半硬質フォームおよび硬質フォームのそれぞれの原
料ポリオール成分に応じたポリオールを主体とするリサ
イクル用ポリオール成分が得られた。このような成果は
(1)ウレタン結合の選択的分解の促進、(2)エーテ
ル結合およびエステル結合の切断抑制、(3)ポリオー
ルの分解物の生成・混入の抑制、(4)短時間での分解
終了などに起因する。
【0034】
【発明の効果】煩雑な前処理工程および後処理工程を必
要とすることなく、ポリウレタンフォーム廃棄物を短時
間で加熱分解処理することによって、ポリウレタンフォ
ームの製造におけるポリオール成分として有用な加熱分
解処理終了混合物を得ることができる。これによってポ
リウレタンフォーム廃棄物をポリウレタンフォームに再
生するリサイクル方法が可能となる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】本発明において用いられる分解剤はアゾー
ル型の含窒素五員環構造を含むために、一面においては
π過剰系としての性質を有し、他面においてピリジン型
窒素原子によるπ欠如系としての性質を有する。他方、
ポリウレタンフォームの架橋点を形成するウレタン結合
の加熱解離と、加熱解離の結果として生成が想定される
イソシアネート基のさらなる置換とは、それぞれ電子吸
引試薬および求核試薬によって促進されるので、本発明
のアゾール化合物の有する電子吸引および求核の2面性
が巧にバランスしてウレタン結合の選択的分解を促進す
るものと推定される。特に、トリアゾール化合物が有す
るイミノ基は求核試薬の働きをするのでイソシアネート
基の置換が促進され、最終的にウレタン結合の分解が促
進される。あるいは、ポリウレタンフォームの製造に際
して用いられたポリイソシアネート成分およびポリオー
ル成分の種類によって、必要とする分解剤の電子吸引性
あるいは電子供与性が異なるために、本発明のアゾール
化合物の有する上記のような2面性が、多種多様の架橋
点周辺の構造の共存下におけるウレタン結合分解の結合
的促進効果をもたらしていると推定される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉砕されたポリウレタンフォームにアゾ
    ール化合物を添加して加熱分解処理し、分解物としてポ
    リオール成分を得るポリウレタンフォームのリサイクル
    方法。
  2. 【請求項2】 粉砕されたポリウレタンフォームが、粒
    径が5−15mmのポリウレタンフォームである請求項
    1記載のポリウレタンフォームのリサイクル方法。
  3. 【請求項3】 アゾール化合物がトリアゾール化合物で
    ある請求項1,2記載のポリウレタンフォームのリサイ
    クル方法。
JP12752898A 1998-05-11 1998-05-11 ポリウレタンフォームのリサイクル方法 Pending JPH11323009A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006097790A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Inoac Corp シール材およびその製造方法
US7138435B2 (en) * 2000-09-28 2006-11-21 Kabushiki Kaisha Toshiba Method of decomposing thermosetting resin, apparatus and heat control program
CZ303835B6 (cs) * 2008-12-11 2013-05-22 Vysoké ucení technické v Brne Zpusob prípravy termodegradabilních polyurethanových pen

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