JPH11322428A - ガラス状炭素製パイプ及びその製造方法 - Google Patents
ガラス状炭素製パイプ及びその製造方法Info
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- JPH11322428A JPH11322428A JP11074353A JP7435399A JPH11322428A JP H11322428 A JPH11322428 A JP H11322428A JP 11074353 A JP11074353 A JP 11074353A JP 7435399 A JP7435399 A JP 7435399A JP H11322428 A JPH11322428 A JP H11322428A
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Abstract
食性を発揮して、しかもCVD膜の汚染の原因となる無
機充填材を含まないガラス状炭素製パイプ及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂を原料とするガラス状炭素
製パイプの製造方法において、上記熱硬化性樹脂の硬化
温度より高融点で、且つ焼成温度より低融点の熱溶融性
材料からなると共に、上記ガラス状炭素製パイプの中空
部形状に形成されたロッドを中子として用い、中子の外
周まわりに熱硬化性樹脂材料をパイプ状に被装して、該
熱硬化性樹脂材料の硬化温度に加熱して硬化させた後、
上記中子を該中子の融点以上で上記熱硬化性樹脂材料の
焼成温度以下に加熱することによって上記中子を溶融流
出させ、得られた熱硬化性樹脂製パイプを焼成してガラ
ス状炭素製パイプとする。
Description
ル等として好適な耐食性に優れたガラス状炭素製パイプ
及びその製造方法に関するものである。
英ガラスが用いられている。しかしながら、石英ガラス
製ノズルは、フッ素系ガスに腐食され易く、3週間程度
の寿命しかなかった。
ガラス状炭素が期待されている。ガラス状炭素は、フェ
ノール樹脂やフラン樹脂等の熱硬化性樹脂やセルロース
等を熱処理することによって得られる炭素で、機械的強
度や硬度は同程度であるが、耐食性に非常に優れるとい
う特質を有している。
しようとしても、ガラス状炭素の原料である熱硬化性樹
脂は、溶融状態での粘度が低いことから、成形過程でパ
イプ形状を保つことができず、パイプ形状のものを得る
ことはできなかった。
材料や溶融粘度の比較的高い熱可塑性樹脂ではパイプ成
形が可能である。しかしながら、無機充填材を含んだフ
ェノール複合材料を原料とするガラス状炭素製パイプ
は、無機充填材を含有していることから、不純物がCV
D装置内に飛散してCVD膜を汚染する恐れがあるの
で、CVD装置用ノズルには使用できなかった。
目してなされたものであって、CVD装置用ノズルとし
て用いても優れた耐食性を発揮して、しかもCVD膜の
汚染の原因となる無機充填材を含まないガラス状炭素製
パイプ及びその製造方法を提供しようとするものであ
る。
明とは、熱硬化性樹脂を原料とするガラス状炭素製パイ
プの製造方法であって、上記熱硬化性樹脂の硬化温度よ
り高融点で、且つ焼成温度より低融点の熱溶融性材料か
らなると共に、上記ガラス状炭素製パイプの中空部形状
に形成されたロッドを中子として用い、中子の外周まわ
りに熱硬化性樹脂材料をパイプ状に被装して、該熱硬化
性樹脂材料の硬化温度に加熱して硬化させた後、上記中
子を該中子の融点以上で上記熱硬化性樹脂材料の焼成温
度以下に加熱することによって上記中子を溶融流出さ
せ、得られた熱硬化性樹脂製パイプを焼成してガラス状
炭素製パイプとすることを要旨とするものである。前記
熱硬化性樹脂材料を中子の外周まわりに被装するにあた
り、最終成形体の一部分を予め成形した予備成形体を用
いることが望ましく、特に断面円弧の縦割りパイプ状の
予備成形体を用いることが望ましい。
るにあたっては、半円形断面を有する溝状雌型と、それ
より小曲率半径の半円形断面を有するかまぼこ状雄型を
用いてそれらの間に断面円弧の縦割りパイプ状熱硬化性
樹脂成形体を得た後、該縦割りパイプ状熱硬化性樹脂製
成形体の凹部に製品パイプの中空部形状を有する熱溶融
性材料製中子をおき、次いで前記溝状雌型と同一成形面
を有する別の溝状雌型を用いて製品パイプの他方側の半
割形状を熱硬化性樹脂にて成形し、更に前記中子を溶融
除去する方法を採用することが推奨される。
法を用いれば、略L字型の中子を用いて成形することに
よりガラス状炭素製屈曲パイプも得ることができる。
脂材料を用いればよく、上記フェノール樹脂材料として
は、樹脂硬化度10%(T10)の到達時間が130℃
において10分以上である硬化性を有すると共に、JI
S−K6911の円盤式流れ試験において150℃で9
0mm以上の流動性を有するものを採用することが好ま
しく、例えば純フェノール樹脂を用いれば良い。
以上であり、且つ400℃以下で流動状態となる熱可塑
性樹脂を用いるか、或いは400℃以下で溶融する金属
を用いれば良い。
ことが困難と考えられていたガラス状炭素製パイプの製
造方法について鋭意研究を重ねた結果、中子として、上
記熱硬化性樹脂の硬化温度より高融点で、且つ焼成温度
より低融点の熱溶融性材料からなると共に、上記ガラス
状炭素製パイプの中空部形状に形成されたロッドを用い
た上で、中子の外周まわりに熱硬化性樹脂材料をパイプ
状に被装し硬化させた後、上記中子を溶融流出させるこ
とにより熱硬化性樹脂製パイプが得られ、更に上記熱硬
化性樹脂製パイプを焼成すればガラス状炭素製パイプを
製造できることを見出し、本発明に想到した。
(下型)と、それより小曲率半径の半円形断面を有する
かまぼこ状雄型(第1上型)を用いてそれらの間に断面
円弧の縦割りパイプ状熱硬化性樹脂成形体を得た後、該
縦割りパイプ状熱硬化性樹脂製成形体の凹部に製品パイ
プの中空部形状を有する熱溶融性材料製中子をおき、次
いで前記下型と同一成形面を有する別の溝状雌型(第2
上型)を用いて製品パイプの他方側の半割形状を熱硬化
性樹脂にて成形し、更に前記中子を溶融除去することに
より熱硬化性樹脂製パイプを得、この熱硬化性樹脂製パ
イプを焼成すれば、ガラス状炭素製パイプを作製するこ
とができる。
1及び図2に基づいて詳細に説明する。 1.下型1にパイプの下半分の成形材料2aを投入する
[図1(a) ]。 2.第1上型3を下降させて型を閉じることにより、パ
イプの下半分の圧縮成形を行う[図1(b) ]。 3.成形材料が未硬化の状態で第1上型3を開く[図1
(c) ]。 4.中子5を下半分の圧縮成形体4内にセットする[図
1(d) ]。 5.上型をスライドさせて第1上型3と第2上型6を交
換する[図1(e)]。 6.パイプの上半分の成形材料2bを投入する[図1
(e) ]。 7.第2上型6を下降させて型を閉じることによりパイ
プの上半分側の圧縮成形を行う[図1(f) ]。 8.完全硬化後取り出し、中子成形体7[図2(a) ]を
得る。 9.オーブンに入れ、中子5を溶融させ流出させてパイ
プを得る。 10. パイプを焼成してガラス状炭素製パイプ8[図2
(b) ]を作製する。
は、成形金型の温度を90〜150℃に設定することが
望ましい。また上記第8工程においては、完全硬化後取
り出し、中子成形体7を得る代わりに、未硬化状態で取
り出し、オーブン(100 〜160℃)で硬化させることに
より、中子成形体7としても良い。更に上記第9工程に
おけるオーブン設定温度は、中子5の材質(熱可塑性樹
脂,低融点金属等)により異なるが、中子5が金属材料
の場合には、金属材料が残留しない様に王水等で洗浄す
ることが推奨される。
ラス状炭素となる熱硬化性樹脂やセルロース等を用いれ
ばよいが、パイプを一体的に成形する上で加熱時の硬化
速度が遅いことが望ましく、樹脂硬化度10%(T1
0)の到達時間が130℃において10分以上であるこ
とが好ましい。また中子を軸芯にして圧縮成形する上
で、中子に局所的な力を加えて変形等を起こさない為に
は、成形流動性は良好であることが望ましく、JIS−
K6911の円盤式流れ試験において150℃で90m
m以上の流動性を有するものが推奨される。具体的な熱
硬化性樹脂としては、フェノール樹脂材料が望ましく、
純フェノール樹脂であればより望ましい。
脂の硬化温度より高融点で、且つ焼成温度より低融点の
熱溶融性材料であることが必要であり、熱可塑性樹脂と
低融点金属が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、熱変
性温度が120℃以上であり、且つ400℃以下で流動
状態となるものが望ましく(焼成時、約400℃で熱硬
化性樹脂の収縮が始まるため)、具体的には、ポリカー
ボネート,ポリアセタール,ポリエーテルエーテルケト
ン(PEEK)等が挙げられる。また低融点金属として
は、400℃以下で溶融することが必要であり、ハンダ
等のSn系合金やAlまたはAl合金等が挙げられる。
る場合には、熱硬化性樹脂材料2a,2bを適切に供給
しないと、ガラス状炭素パイプのパイプ肉厚が不均一と
なったり、曲がりを生じる等、得られたガラス状炭素パ
イプが不均整なものとなって所望の形状とならないこと
があるので、注意を要する。この不均整形状の直接の原
因は、2段目の成形時に、中子(インサート部材)と1
段目の成形で得られたパイプ下半分の樹脂がともに偏位
・変形して中子の位置ずれを生じることによるものであ
る。そこで、この点に関する改良技術について以下に詳
述する。
かる。ここで、上半分のパイプを成形する際には、図4
に示す様に、中子5は両末端でしか支持できないため、
応力により変形しやすい。また、中子に適した材料は、
融点の比較的低い材料(例えば、低融点合金)であり、
一般に剛性が小さい。尚、下半分の樹脂(下側成形体
9)の硬化を進めておけば成型時の熱変形は抑えること
ができるものの、この場合には上半分の樹脂との接着が
不十分となり、パイプを一体的に成形することが困難と
なる。
樹脂充填量を一定に制御することも難しく、2段目の成
形時の金型内部に圧力分布が生じやすい(図5)。つま
り、樹脂の充填量が多いところには周囲よりも大きな圧
力が生じ、逆に少ないところは小さな圧力が生じる。そ
の結果、中子には局所的に大きな応力が発生する。
型内に充填する樹脂には流動性があり、さらには樹脂充
填量の局所的不均一などに起因して、中子は位置ずれを
起こし肉厚の不均一を生じるのであり、成形後における
樹脂パイプの曲がりの原因となるのである。
樹脂原料の金型内における分布の不均一は大きな問題に
ならない。なぜなら十分に高い圧力をかけることによっ
て樹脂は流動し金型の空洞形状に成形されるからであ
る。従って、上記の問題は、中子を用いる本発明に特有
のものであるとも言える。
とする樹脂パイプの一部分の相似形に予備成形した樹脂
を原料として用いることが推奨される(図6)。ここ
で、予備成形とは、後でおこなわれる圧縮成形に必要な
流動性が失われないような条件下で原料樹脂を圧縮成形
することを指す。
円板式流れ試験を150℃でおこなうことにより評価す
ることができるが、予備成形された樹脂成形体を1mm
以下に粉砕して本試験をおこなったときに、それが60
mm以上の流動性を有するような条件下で予備成形をお
こなうことが望ましい。上記試験で流動性が60mm未
満であるような予備成形体を用いると、流動性が不十分
であるために、後の圧縮成形において良好な成形体を得
ることが困難となる。
は実質的に硬化反応が進行しない条件下でおこなう。温
度の目安としては、室温ないし100℃以下、好ましく
は40℃以上80℃以下で成形する。成形圧力や時間は
樹脂の性状や成形温度により異なるが、高温であるほど
短時間かつ低圧力で成形することが必要である。このよ
うな条件下で圧縮成形された成形物は、内部に空隙を有
し、通常の樹脂成形体よりも低密度であるが、後の圧縮
成形により緻密な成形物とすることができる。100℃
を超える温度で予備成形すると成形性が著しく低下する
ので、圧縮成形しても良好な樹脂パイプを得ることはで
きない。
(但し、若干大きめ)であることが望ましく、具体的な
例としては、その中心線を含む平面でパイプを軸方向に
2分割した縦割りパイプ形状に予備成形することが挙げ
られる。また、最終製品を、たとえば長さ方向にいくつ
かに分割して、それぞれの部分に近い形状・寸法の予備
成形体を作り、それを組み合わせて成形することもでき
る。
寸法から計算した体積であり、内部の空隙を含む)は、
最終成形体のうちその予備成形体が占有することが期待
される部分の体積の105〜150%とすることが望ま
しい。105%に満たない場合には、予備成形時の圧縮
力で硬化反応が進みすぎており、後の圧縮成形で溶融不
足を起こしやすく良好な製品を得ることが困難となる。
また、150%を超える場合には、後の圧縮成形の時
に、予備成形体を最終形状に賦形するために大きな圧縮
力を作用させる必要があるため、前述したような中子の
変形が起こりやすい。さらに、150%を超える場合に
は、原料樹脂粒子同士の融着が不十分なため予備成形体
は極めてもろく取扱いが困難となる。すなわち、150
%を超える場合には、予備成形体を用いる効果が少ない
か、あるいは予備成形体そのものの使用が困難となるた
め、肉厚が均一で曲がりのない樹脂成形体を得ることは
できない。
て、最も簡便な方法は、2段目の成形時に予備成形体を
用いることである。既に述べたように成形時の変形の問
題は2段目の圧縮成形時に中子が変形することに起因す
る。2段目の圧縮成形時に、パイプ上半分に近い形状に
予備成形された樹脂を中子上に装填すると、粉末状樹脂
を装填する場合よりも上金型からの伝熱が良好であるた
めに、大きな圧力を生じることなく樹脂を溶融させ成形
することができる。また、樹脂の充填量が均一となるた
めに、圧力が不均一に発生することが抑えられる。その
結果、中子あるいは下側パイプを変形させることなく、
肉厚の均一な曲がりのない樹脂パイプを得ることができ
る。
段で成形する方法がある。つまり、凹型の下金型にパイ
プ下半分に近い形状に予備成形された樹脂を装填し、そ
の樹脂成形体の半円柱状キャビティーの中に中子を装填
し、さらにその上に、パイプ上半分に近い形状に予備成
形された樹脂を装填し、凹型の上金型により圧縮成形す
る方法である。この方法によれば、前述の方法で述べた
ことと同じ理由で、肉厚の均一な曲がりのない樹脂パイ
プを得ることができる。また、この方法によれば圧縮成
形を1段でおこなえるという利点がある。
こともできるが、2段成形をおこなう限りは、粉末樹脂
を用いることに比べて利点は少ない。
パイプは、石英ガラス製パイプに比べて非常に優れた耐
食性を有しており、CVD装置用ノズルとして用いて、
フッ素ガスの使用環境下におかれても非常に良好な耐久
性を発揮するものである。
変えるだけで、ストレートパイプであっても、例えばL
字型の屈曲パイプであっても、任意に製造することがで
きる。
説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもの
ではなく、前・後記の主旨に徴して設計変更することは
いずれも本発明の技術的範囲内に含まれるものである。
作製した。
EEK製の中子を用い、図2(a)に示す中子成形体7
を得た。尚、前記第7工程では金型温度を120℃と
し、約30分かけて圧縮成形した。上記中子成形体を取
り出し、バリとり仕上げをした後、雰囲気温度600℃
の中子溶融炉に入れ中子を溶融させた。中子が溶融した
パイプ内表面をクリーニングした後1300〜1500
℃で焼成し、ガラス状炭素製パイプ(本発明例1)を得
た。
リカーボネート製の中子を用い、図2(a)に示す中子
成形体7を得た。尚、前記第7工程では金型温度を11
0℃とし、約40分かけて圧縮成形した。上記中子成形
体を取り出し、バリとり仕上げをした後、雰囲気温度5
00℃の中子溶融炉に入れ中子を溶融させた。中子が溶
融したパイプ内表面をクリーニングした後1100〜1
300℃で焼成し、ガラス状炭素製パイプ(本発明例
2)を得た。
系合金(溶融温度400℃以下)製の中子を用い、図2
(a)に示す中子成形体7を得た。尚、前記第7工程で
は金型温度を125℃とし、約25分かけて圧縮成形し
た。上記中子成形体を取り出し、バリとり仕上げをした
後、雰囲気温度600℃の中子溶融炉に入れ中子を溶融
させた。溶融炉から取り出し、王水でパイプ内外面を洗
浄して金属成分を取り除いた後1500〜1700℃で
焼成し、ガラス状炭素製パイプ(本発明例3)を得た。
l製の中子を用い、図2(a)に示す中子成形体7を得
た。尚、前記第7工程では金型温度を125℃とし、約
25分かけて圧縮成形した。上記中子成形体を取り出
し、バリとり仕上げをした後、雰囲気温度700〜90
0℃の中子溶融炉に入れ中子を溶融させた。溶融炉から
取り出し、王水でパイプ内外面を洗浄して金属成分を取
り除いた後1600〜2000℃で焼成し、ガラス状炭
素製パイプ(本発明例4)を得た。
製パイプを用い、フッ素の影響を調べることを目的とし
て、HF水溶液中での減量速度を調べた。試験片の大き
さは、2cm角で厚さ1mmであり、HF水溶液の液温
は、50℃で液量は500ccであった。試験片をHF
水溶液に浸漬してから1〜50時間経過後の減量比率を
表1に示すと共に、図3にグラフ化して示す。
量が大きく、50時間経過後は、全て消失しているのに
対して、ガラス状炭素製の本発明例は、全く腐食されな
かった。
で、型を閉めた状態で、中心線を含む平面で上記の内外
径のパイプを2分割した形状のキャビティーが形成され
るものである。
ル樹脂を予備圧縮成形した。この圧縮成形後の樹脂を再
び粉砕し、その流動性をJIS K−6911に準拠し
て150℃で測定したところ、94mmであった。原料
樹脂の流動性の値は96mmであったから、この予備成
形で樹脂の硬化はほとんど進んでいないことが分かる。
通りであり、最終成形体に対する体積比は132%であ
った。
mm(肉厚1.5mm),長さ:1000mmの樹脂パ
イプを圧縮成形した。
内外径を有するパイプの下半分を成形するための、凹型
の下金型と凸型の上金型、および2段目の成形をおこな
うための凹型の上金型である。中子には融点が232℃
の低融点金属(錫100%)を使用した。
填し、凸型の上金型を用いて110℃で1分間圧縮成形
し、パイプの下半分を得た。これに直径9mm,長さ1
000mmの中子を装填したのち、全長が1000mm
となるよう上記の長さ200mmの予備成形体5つを装
填して、凹型の上金型を用いて110℃で30分間かけ
て圧縮成形した。得られた樹脂パイプは肉厚の変動が1
%以内であった。
60℃に50時間加熱した。樹脂の硬化が終了し、中子
は溶融して樹脂パイプより溶出していた。
成したところ、肉厚の均一な曲がりのないガラス状炭素
製パイプが得られた。
装填し、その上に中子を装填したのち、さらに予備成形
体5つを装填し、凹型の上金型を用いて110℃で30
分間かけて圧縮成形した。得られた樹脂パイプは肉厚の
変動が1%以内であった。
に硬化および炭化焼成したところ、肉厚の均一な曲がり
のないガラス状炭素製パイプが得られた。
樹脂,金型および中子を用いた2段成形をおこなったと
ころ、成形後のパイプ肉厚には50%以上の変動があっ
た。上と同様に硬化および炭化焼成して得られたガラス
状炭素製パイプには著しい肉厚の不均一が見られ、曲が
りが発生した。
形をおこなった。この圧縮成形後の樹脂を再び粉砕し、
その流動性をJIS K−6911に準拠して150℃
で測定したところ、55mmであった。また、最終成形
体に対する体積比は104%であった。
縮成形をおこなったところ、予備成形体を溶融させるこ
とができず、パイプ状成形体を得ることはできなかっ
た。
て30℃で予備圧縮成形をおこなった。この予備成形後
の樹脂を粉砕し、その流動性をJIS K−6911に
準拠して150℃で測定したところ、95mmであり、
予備成形前とほとんど変化はなかった。ただし、得られ
た予備成形体の体積は最終成形体に対して155%であ
り、また極めてもろいため、つぎの最終圧縮成形工程に
用いることはできなかった。
さ:600mm(長部),400mm(短部)という寸
法のL字型樹脂パイプ(図8)を予備成形体を用いて成
形した。
用いるため、2種の予備成形金型を用いた。
状態で、上側の内外径のパイプを中心線を含む平面で2
分割した形状のキャビティーが形成され、2分割できる
ものである。他方は本L字パイプの屈曲部のみを成形す
るために用いるもので図9のような予備成形体を成形す
ることができる。
って50℃で予備圧縮成形した。この圧縮成形後の樹脂
を再び粉砕し、その流動性をJIS K−6911に準
拠して150℃で測定したところ、94mmであった。
原料樹脂の流動性値は96mmであったから、この予備
成形で樹脂の硬化はほとんど進んでいないことがわか
る。また最終成形体に対する体積比は、直線部分及び屈
曲部分ともに1.25%であった。
脂パイプを圧縮成形した。
成形するための、凹型の下金型と凸型の上金型、および
2段目の成形をおこなうための凹型の上金型である。中
子には錫(100%)を用いた。
填し凸型の上金型を用いて110℃で1分間圧縮成形
し、パイプの下半分を得た。これに直径14mmでパイ
プ中空部分と同一形状を有する中子を装填した後、上述
の方法で成形した長さ200mmの直線状予備成形体お
よび屈曲部のための予備成形体を装填して、凹型の上金
型を用いて110℃で30分間かけて圧縮成形した。得
られた樹脂パイプは肉厚の変動が1%以内であった。
60℃に50時間加熱した。樹脂の硬化が終了し、中子
は溶融して樹脂パイプより溶出していた。
成したところ、肉厚の均一な曲がりのないL字型ガラス
状炭素製パイプが得られた。
で、CVD装置用ノズルとして用いても優れた耐食性を
発揮して、しかもCVD膜の汚染の原因となる無機充填
材を含まないガラス状炭素製パイプ及びその製造方法が
提供できることとなった。
製造工程を示す説明図である。
製造工程を示す説明図である。
グラフである。
説明図である。
説明図である。
な成形体の説明図であって、(a)は最終成形体,
(b)は予備成形体を示す
である。
示す説明図である。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 熱硬化性樹脂を原料とするガラス状炭素
製パイプの製造方法であって、 上記熱硬化性樹脂の硬化温度より高融点で、且つ焼成温
度より低融点の熱溶融性材料からなると共に、上記ガラ
ス状炭素製パイプの中空部形状に形成されたロッドを中
子として用い、 中子の外周まわりに熱硬化性樹脂材料をパイプ状に被装
して、該熱硬化性樹脂材料の硬化温度に加熱して硬化さ
せた後、 上記中子を該中子の融点以上で上記熱硬化性樹脂材料の
焼成温度以下に加熱することによって上記中子を溶融流
出させ、 得られた熱硬化性樹脂製パイプを焼成してガラス状炭素
製パイプとすることを特徴とするガラス状炭素製パイプ
の製造方法。 - 【請求項2】 前記熱硬化性樹脂材料を中子の外周まわ
りに被装するにあたり、最終成形体の一部となる部分を
予め成形した予備成形体を用いる請求項1の製造方法。 - 【請求項3】 断面円弧の縦割りパイプ状の予備成形体
を用いる請求項2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 半円形断面を有する溝状雌型と、それよ
り小曲率半径の半円形断面を有するかまぼこ状雄型を用
いてそれらの間に断面円弧の縦割りパイプ状熱硬化性樹
脂製成形体を得た後、 該縦割りパイプ状熱硬化性樹脂製成形体の凹部に製品パ
イプの中空部形状を有する熱溶融性材料製中子をおき、 次いで前記溝状雌型と同一成形面を有する別の溝状雌型
を用いて製品パイプの他方側の半割形状を熱硬化性樹脂
にて成形し、 更に前記中子を溶融除去する請求項1に記載の製造方
法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方
法により製造されたガラス状炭素製パイプであって、 略L字型の中子を用いて成形されてなることを特徴とす
るガラス状炭素製屈曲パイプ。
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JP07435399A JP3836621B2 (ja) | 1998-03-18 | 1999-03-18 | ガラス状炭素製パイプの製造方法 |
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JP6902998 | 1998-03-18 | ||
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1999
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