JPH11320511A - 木質材料の変形防止処理方法 - Google Patents

木質材料の変形防止処理方法

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JPH11320511A
JPH11320511A JP15535998A JP15535998A JPH11320511A JP H11320511 A JPH11320511 A JP H11320511A JP 15535998 A JP15535998 A JP 15535998A JP 15535998 A JP15535998 A JP 15535998A JP H11320511 A JPH11320511 A JP H11320511A
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JP
Japan
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deformation
woody
woody material
osb
superheated steam
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Application number
JP15535998A
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English (en)
Inventor
Sukemasa Nakamoto
祐昌 中本
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Juken Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Juken Sangyo Co Ltd
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Publication date
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  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 追加の設備も僅少で、生産性が高く、コスト
が低く、しかも安全性、廃棄物の処理の問題もない木質
材料の変形防止処理方法を提供する。 【解決手段】 木質材料を金型によってその変形を拘束
した状態で、加圧した過熱蒸気を木質材料に間欠的に噴
射して、木質材料を高温に加熱する。木質材料として
は、ストランド状の削片が特定方向に配向された複数の
層の、隣接層同士が互いに直交するよう配置され、成形
され、接着剤を介して結合されたOSBが最適である
が、削片が成形結合された木質材料であれば、例えば配
向性の無いウエファーボード、その他の木質材料の合
板、パーティクルボード、集成材、MDF、LVL、ト
ライウッド等に適用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等で使用され
る木質材料の変形防止処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅その他に対する木質材料とし
て、無垢材が広く使用されてきたが、近年は、資源の枯
渇により優良長大材が得られにくくなり、原木のコスト
が急激に上昇して来たことから、針葉樹合板、MDF
(中密度繊維板)、集成材、LVL(単板積層材)その
他の材料が開発され、広く使用されるようになってい
る。
【0003】また、ウエファー状の削片(厚さ0.3〜
0.8mm、1辺40〜80mm程度の正方形状)がラ
ンダムに配置され、成形され、接着剤を介して結合され
たWB(Wafer Board)や、ストランド状(長さが幅の
2倍以上のウエファー状)の削片が特定方向に配向され
た2〜5層の、隣接層同士が互いに直交するよう配置さ
れ、成形され、接着剤を介して結合されたOSB(Orien
ted Strand Board)は、低質材の利用が可能で低コスト
であることから、北米を中心に建築用構造材料(板状材
料)として、従来の合板に代わって広く使用されるよう
になって来ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記W
B,OSBは、比較的大きな削片が使用されているた
め、木材としての性質がかなり残っていて、寸法変化、
特に板の厚さ方向の膨潤が大という欠点を有している。
この欠点のために、例えば、梅雨時期の高湿度、雨水の
浸入、結露の発生、床下の高湿度等の条件が発生する
と、吸水や吸湿によって容易に膨潤し、寸法の変化が生
じ、その結果として、反り・狂い・曲がり・突き上げ・
剥離・軋みその他の変形トラブルが発生する可能性が高
いという問題点がある。
【0005】そのWB,OSBの欠点の解消のために、
非透湿性塗料の塗布による水分侵入の防止、基材の単板
への樹脂の注入(WPC処理・アセチル化処理等)、木
材の細胞間空隙の充填による、水分侵入余地の解消等に
よって寸法安定性の向上をはかる方法が考案されている
が、いずれも生産性が低く、多くはコストが大幅に上昇
するため、構造材として大量に使用される状況にまで至
っていない。また、これらの処理には、塗料・各種処理
薬剤・注入樹脂等が使用されることによる専用の加工装
置の設置、注入・乾燥・硬化工程等の工程が別途必要で
あるだけでなく、通常溶媒として使用される有機溶剤に
よる火災の危険性や従業員の健康上の安全性の問題があ
り、そのうえ塗料・各種処理薬剤・注入樹脂等の廃棄処
理が別に必要であるという問題点が残る。
【0006】更に、OSBは接着剤の使用割合が他の材
料に比較して多く、このためホルムアルデヒドの発生量
も多かった。この対策として「ベイクアウト法」と称し
て施工後、室温を30〜40℃に上昇させて建材からホ
ルムアルデヒドを強制発散、排出させることにより気中
濃度を下げる方法もあるが時間と手間がかかっていた。
また、費用も一家あたり20〜40万円もかかってい
た。
【0007】そこで本発明の目的とするところは、上記
従来例の欠点を解消した、追加の設備も僅少で、生産性
が高く、コストが低く、しかも安全性、廃棄物の処理の
問題もない木質材料の変形防止処理方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するため
に、請求項1の発明の木質材料の変形防止処理方法は、
木質材料を金型によってその変形を拘束した状態で、加
圧した過熱蒸気を木質材料に噴射して、木質材料を高温
に加熱することを特徴とするものである。木質材料が金
型によって変形を拘束された状態で加圧過熱蒸気によっ
て高温に加熱されることを特徴とするものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載の発明
の構成に加えて、加圧した過熱蒸気を木質材料に対して
間欠的に噴射すること特徴とするものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
の発明の構成に加えて、木質材料が、ストランド状の削
片が特定方向に配向された複数の層の、隣接層同士が互
いに直交するよう配置され、成形され、接着剤を介して
結合されたOSBであることを特徴とするものである。
【0011】請求項1に記載の発明によれば、吸湿・吸
水による膨潤率が減少する。曲げ強度の低下は殆どな
い。しかも処理に当たって、加圧した過熱蒸気のみが使
用されるため、従来の薬剤・樹脂等、それらの注入・乾
燥・硬化工程及びそのための設備が不要であり、従来例
に比較して、処理が著しく容易でなり、火災・健康に対
しても安全で無公害であり、生産性が高く、コストが低
い。また、この処理方法では、高温で処理を行うため短
時間で接着剤中に含まれるホルムアルデヒドを排出させ
る効果もある。
【0012】なお、使用された加圧過熱蒸気は、木質材
料内部まで均一に熱を伝えると余熱でほぼ瞬時に飛散し
てしまうため、凝結して、木質材料内部に留まることは
ない。従って加圧過熱蒸気使用による含水率の上昇はわ
ずかである。
【0013】また、請求項2に記載の発明によれば、加
圧した過熱蒸気を木質材料に対して連続的にではなく間
欠的に噴射するので、急速且つムラなく均一に過熱蒸気
を木質材料に行き渡らせることができる。
【0014】更に、請求項3に記載の発明によれば、吸
水や吸湿によって容易に膨潤し、寸法の変化が生じ、そ
の結果として反り・狂い・曲がり・突き上げ・剥離・軋
みその他の変形トラブルが発生していた従来(本発明の
処理前の)のOSBに比較して、一例ではあるが、吸湿
については含水率1%変化に対して長さ方向は殆ど変わ
らず、幅方向の変形は69%減少し、厚さ方向の変形は
48%減少した。同様に、吸水については長さ方向の変
形は37%減少、幅方向の変形は26%減少し、厚さ方
向の変形は48%減少し、反り・狂い・曲がり・突き上
げ・剥離・軋みその他の変形トラブルが減少する等、寸
法の安定に関しては著しい効果があることが判明した。
また、従来(本発明の処理前)のOSBと比較して、曲
げヤング率及び曲げ強度の低下は殆ど認められなかっ
た。
【0015】
【発明の実施の形態】OSBを適用例とする、本発明の
実施の形態例について説明すると、次の通りである。す
なわち、一般に製造時に熱板プレスから出た、そのまま
で製品として殆ど出荷されるOSBの表面は緻密であっ
て、蒸気の浸透性があまりよくないので、それを良好に
するために表面にサンディングが行われる。
【0016】次に、無数のピンホールが穿けれた上下一
対の熱板プレスの金型間にセットされる。このときOS
Bの側面から蒸気が逃げないよう、側面にもシール部材
が取付けられる。従ってOSBは密閉された容器内で加
圧過熱蒸気を処理を受けることになる。このときの側面
シール部材の厚さは、処理時に一時的に生じるOSBの
膨潤が阻止されるよう、OSBの厚さと同一に設定され
る。
【0017】3番目に、金型に挟まれ、シール部材によ
って止められることによって、変形を拘束されたOSB
の表裏両側に対して金型から、加圧された過熱蒸気が同
時に噴射される。加圧された過熱蒸気の温度、圧力は、
それぞれ150℃,4〜5kgf/cm2に設定され
る。プレス時間は10分であって、加圧過熱蒸気の噴射
は1分間隔毎に10秒間ずつ10回行われる。連続噴射
でなく、間欠噴射にする理由は、急速且つムラなく均一
に加圧過熱蒸気がOSB全体に行き渡るうえに効果的で
あるからである。なお、噴射された加圧過熱蒸気は、O
SB内部まで均一に熱を伝えると、余熱でほぼ瞬時に飛
散してしまうために、凝結してOSBに留まることはな
い。従って、含水率の上昇は皆無である。しかも、OS
Bの削片は点接触で結合されており、空隙が存在するた
め、加圧過熱蒸気がOSB内部に浸透し、各削片まで熱
が均一に伝えられのは極めて速やかである。
【0018】4番目に脱気・解圧が行われる。加圧過熱
蒸気の噴射が停止され、2枚の金型で挟まれたまま暫時
静置される。この間に余分な加圧過熱蒸気が逃散すると
共に、加圧過熱蒸気の噴射によって生じたOSB内部の
膨潤に伴う歪みが是正される。 以上の処理によって生
じた若干の凹凸はサンディングによって平滑化される。
【0019】このような木質材料の変形防止処理方法に
よる、作用について説明すると以下のとおりである。 (ア)吸湿・吸水に対する変形が減少する。吸水や吸湿
によって容易に膨潤し、寸法の変化が生じ、その結果と
して反り・狂い・曲がり・突き上げ・剥離・軋みその他
の変形トラブルが発生していた変形防止未処理の従来の
OSBに比較して、例えば吸湿については含水率1%変
化に対して長さ方向は殆ど変わらず、幅方向の変形は6
9%減少し、厚さ方向の変形は48%減少した。同様
に、吸水については長さ方向の変形は37%減少、幅方
向の変形は26%減少し、厚さ方向の変形は48%減少
し、反り・狂い・曲がり・突き上げ・剥離・軋みその他
の変形トラブルが減少する等、寸法の安定に関しては著
しい効果があることが判明した。
【0020】(イ)強度の低下は殆どない。さらに、従
来のOSBと比較して、曲げヤング率及び曲げ強度の低
下は殆ど認められなかった。 (ウ)高温で処理を行うため短時間で接着剤中に含まれ
るホルムアルデヒドを排出させることができる。
【0021】以上のように本実施形態例ではOSBに対
して適用した例を示したが、OSBのみならず、削片が
成形結合された木質材料、例えば配向性の無いウエファ
ーボードをはじめその他の木質材料の合板、パーティク
ルボード、集成材、MDF、LVL、トライウッド等に
適用されれば、いずれも次の効果が発揮される。すなわ
ち、非処理品に比較して、吸湿・吸水による膨潤率が減
少し、強度は低下しないだけでなく、処理に当たって、
無公害の加圧過熱蒸気のみが使用されるため、従来の薬
剤・樹脂等、それらの注入・乾燥・硬化工程及びそのた
めの設備が不要であり、従来例に比較して、処理が著し
く容易でなり、火災・健康に対しても安全で無公害であ
り、生産性が高く、コストが低い。
【0022】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、吸湿・
吸水による膨潤率が減少する。曲げ強度の低下は殆どな
い。しかも処理に当たって、加圧した過熱蒸気のみが使
用されるため、従来の薬剤・樹脂等、それらの注入・乾
燥・硬化工程及びそのための設備が不要であり、従来例
に比較して、処理が著しく容易でなり、火災・健康に対
しても安全で無公害であり、生産性が高く、コストが低
い。また、この処理方法では、高温で処理を行うため短
時間で接着剤中に含まれるホルムアルデヒドを排出させ
る効果もある。
【0023】また、請求項2に記載の発明によれば、加
圧した過熱蒸気を木質材料に対して連続的にではなく間
欠的に噴射するので、急速且つムラなく均一に過熱蒸気
を木質材料に行き渡らせることができる。
【0024】更に、請求項3に記載の発明によれば、吸
水や吸湿によって容易に膨潤し、寸法の変化が生じ、そ
の結果として反り・狂い・曲がり・突き上げ・剥離・軋
みその他の変形トラブルが発生していた従来(本発明の
処理前の)のOSBに比較して、吸湿及び吸水について
の変形を抑えることができ、寸法の安定化を図ることが
できる。また、曲げヤング率及び曲げ強度の低下は殆ど
認められない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木質材料を金型によってその変形を拘束し
    た状態で、加圧した過熱蒸気を木質材料に噴射して、木
    質材料を高温に加熱することを特徴とする木質材料の変
    形防止処理方法。
  2. 【請求項2】前記加圧した過熱蒸気を木質材料に対して
    間欠的に噴射することを特徴とする請求項1に記載の木
    質材料の変形防止処理方法。
  3. 【請求項3】前記木質材料が、ストランド状の削片が特
    定方向に配向された複数の層の、隣接層同士が互いに直
    交するよう配置され、成形され、接着剤を介して結合さ
    れたOSBであることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の木質材料の変形防止処理方法。
JP15535998A 1998-05-19 1998-05-19 木質材料の変形防止処理方法 Pending JPH11320511A (ja)

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JP (1) JPH11320511A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011067996A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Panasonic Electric Works Co Ltd 処理木材製造方法、及びこの処理木材を用いた木質板状建材
JP2013059870A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Sumitomo Forestry Co Ltd 改質木質材の製造方法

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