JPH1132015A - フェージングシミュレータ - Google Patents

フェージングシミュレータ

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JPH1132015A
JPH1132015A JP9187029A JP18702997A JPH1132015A JP H1132015 A JPH1132015 A JP H1132015A JP 9187029 A JP9187029 A JP 9187029A JP 18702997 A JP18702997 A JP 18702997A JP H1132015 A JPH1132015 A JP H1132015A
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JP
Japan
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fading
power control
simulator
path
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Application number
JP9187029A
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English (en)
Inventor
Tetsuhiko Miyatani
徹彦 宮谷
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Publication date
Application filed by Kokusai Electric Corp filed Critical Kokusai Electric Corp
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Publication of JPH1132015A publication Critical patent/JPH1132015A/ja
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  • Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のフェージングシミュレータでは、パー
フェクトパワーコントロールの条件を達成できず、移動
体通信機器の評価を論文の記載と比較しつつ行うことが
できないという問題点があったが、本発明では、パーフ
ェクトパワーコントロールの条件下でのフェージングを
シミュレートすることができるフェージングシミュレー
タを提供する。 【解決手段】 複数のパスシミュレータ1が入力信号を
各々異なる時間だけ遅延し、各々異なるフェージング係
数を乗算して信号として出力するとともに、当該フェー
ジング係数を出力し、パワーコントロール制御値計算部
3がフェージング係数の入力を受けて、パワーコントロ
ール制御値を演算し、加算器2がパスシミュレータ1が
出力する信号を総和し、乗算器4が加算器2が出力する
信号にパワーコントロール制御値を乗算して外部に出力
するフェージングシミュレータである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信の際に発
生するフェージングをシミュレートして、移動体通信機
器を評価するフェージングシミュレータに係り、特に信
号減衰を考慮しない、いわゆるパーフェクトパワーコン
トロール状態における移動体通信機器の評価を行うこと
ができるフェージングシミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】移動体通信の環境では、建築物や山岳等
の影響で、直接到達する電波の他に、反射波や回折波と
いった複数の経路を経た電波が重なり合わされている。
これらの経路はパスと呼ばれ、電波は、各パス毎に独立
なフェージング変動の影響を受けて、独立の遅延時間を
かけて到達するようになっている。
【0003】一方、CDMA(符号多重化)通信におい
ては、信号減衰が発生しないようにパーフェクトパワー
コントロールの状態を達成しなくてはならず、コンピュ
ータシミュレーション等を行った論文は、パーフェクト
パワーコントロールの状態を前提に記載されているのが
普通である。
【0004】従来のフェージングシミュレータについて
図5を使って説明する。図5は、従来のフェージングシ
ミュレータの構成ブロック図である。従来のフェージン
グシミュレータは、図5に示すように、各々1つのパス
に対応する複数のパスシミュレータ1a〜1nと、各パ
スシミュレータ1a〜1nから入力される信号を総和し
て外部に出力する加算器2とから主に構成されている。
【0005】各パスシミュレータ1a〜1nは、入力さ
れた信号を予め設定された一定の時間だけ遅延させる遅
延器11と、フェージング係数を発生させるフェージン
グ発生器12と、遅延器11から入力された遅延された
信号とフェージング発生器12から入力されたフェージ
ング係数とを乗算して加算器2に出力する乗算器13と
から構成されている。
【0006】従来のフェージングシミュレータの動作に
ついて説明する。各々のパスシミュレータ1に入力され
た信号(入力信号)は、パスシミュレータ1の遅延器1
1によって、各々異なる時間だけ遅延される。
【0007】そして、各パスシミュレータ1のフェージ
ング発生器12が各々異なるフェージング係数を発生
し、乗算器13が、遅延された入力信号とフェージング
係数とを乗算し、加算器2に出力する。そして、加算器
2が、各信号を加算して出力信号として出力する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
のフェージングシミュレータでは、複数パスを経て到達
した電波の干渉によるフェージング(いわゆるマルチパ
スフェージング)のシミュレートはできるものの、論文
等に示されているようなパーフェクトパワーコントロー
ルの条件を達成できず、移動体通信機器の評価を論文の
記載と比較しつつ行うことができないという問題点があ
った。
【0009】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、パーフェクトパワーコントロールの条件下でのフェ
ージングをシミュレートすることができるフェージング
シミュレータを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための請求項1記載の発明は、マルチパスフェー
ジングをシミュレートするフェージングシミュレータに
おいて、出力する信号に、各パスに対するフェージング
係数の絶対値の自乗の総和の逆数を乗算して、パワーコ
ントロールを行うことを特徴としており、パーフェクト
パワーコントロールの条件下での移動体通信機器のシミ
ュレーションを実現して、論文等に記載されている評価
と比較検討できる結果を得ることができる。
【0011】上記従来例の問題点を解決するための請求
項2記載の発明は、マルチパスフェージングをシミュレ
ートするフェージングシミュレータにおいて、入力信号
を各々異なる時間だけ遅延させ、各々異なる時間的変化
をする振幅と位相とをフェージング係数として乗算し
て、各々フェージングを受けた信号を生成するととも
に、前記フェージング係数を外部に出力する複数のパス
シミュレータと、前記複数のパスシミュレータが出力す
る信号を総和する加算器と、前記パスシミュレータが出
力するフェージング係数の絶対値の自乗の総和の逆数を
演算し、パワーコントロール制御値として出力するパワ
ーコントロール制御値計算部と、前記パワーコントロー
ル制御値計算部が出力するパワーコントロール制御値を
前記加算器が出力する信号に乗算する乗算器とを有する
ことを特徴としており、パーフェクトパワーコントロー
ルの条件下での移動体通信機器のシミュレーションを実
現して、論文等に記載されている評価と比較検討できる
結果を得ることができる。
【0012】上記従来例の問題点を解決するための請求
項3記載の発明は、マルチパスフェージングをシミュレ
ートするフェージングシミュレータにおいて、入力信号
を各々異なる時間だけ遅延させ、各々異なる時間的変化
をする振幅と位相とに外部から入力されるパワーコント
ロール制御値を乗算し、フェージング係数として前記遅
延させた入力信号に乗算して、各々フェージングを受け
た信号を生成するとともに、前記フェージング係数を外
部に出力する複数のパスシミュレータと、前記複数のパ
スシミュレータが出力する信号を総和する加算器と、前
記パスシミュレータが出力するフェージング係数の絶対
値の自乗の総和の逆数を演算し、パワーコントロール制
御値として前記パスシミュレータに出力するパワーコン
トロール制御値計算部とを有することを特徴としてお
り、パーフェクトパワーコントロールの条件下での移動
体通信機器のシミュレーションを実現して、論文等に記
載されている評価と比較検討できる結果を得ることがで
きる。
【0013】上記従来例の問題点を解決するための請求
項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載のフェー
ジングシミュレータにおいて、パワーコントロール制御
値計算部は、指示により機能をオン/オフすることがで
きるパワーコントロール制御値計算部であることを特徴
としており、機能をオンとすれば、パーフェクトパワー
コントロールの条件下での移動体通信機器のシミュレー
ションを実現して、論文等に記載されている評価と比較
検討できる結果を得ることができ、かつ機能をオフとし
て、パーフェクトパワーコントロール状態を解除し、そ
の影響を検証でき、より詳細に移動体通信機器の動作を
検討することができる。
【0014】上記従来例の問題点を解決するための請求
項5記載の発明は、請求項2又は請求項3又は請求項4
記載のフェージングシミュレータにおいて、パスシミュ
レータが、フェージング係数を生成する機能をDSPで
実現したパスシミュレータであることを特徴としてお
り、種々のフェージングの効果を検証できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係る第
1のフェージングシミュレータ(第1の本シミュレー
タ)は、フェージング発生器が出力するフェージング係
数を元にパワーコントロール補正値を演算し、当該補正
値を出力信号に乗算してフェージングの発生によって損
失した電力を補填するもので、パーフェクトパワーコン
トロールの条件下でのフェージングをシミュレートでき
るものである。
【0016】第1の本シミュレータを図1を使って説明
する。図1は、第1の本シミュレータの構成ブロック図
である。
【0017】尚、以下の説明において、第1の本シミュ
レータは、ベースバンド信号に対して動作することと仮
定しているので、本来ならば、高周波の入力信号をダウ
ンコンバートしてベースバンド信号に変換するダウンコ
ンバータと、出力信号を元の高周波信号に変換するアッ
プコンバータとを備えている必要があるが、ここでは簡
単のため、これらを省略している。
【0018】第1の本シミュレータは、図1に示すよう
に、複数のパスシミュレータ1′a〜1′nと、加算器
2と、パワーコントロール制御値計算部3と、乗算器4
とから主に構成されている。ここで、第1の本シミュレ
ータは、DSP(Digital Signal Processor )を用い
てソフトウエア的にも、ハードウエア的にも実現できる
ものであるが、以下では、ハードウエア的に実現した場
合を例にとって説明する。
【0019】以下、各部を具体的に説明する。パスシミ
ュレータ1′は、各々従来と同様に電波の到達経路の一
つを模しているものであり、具体的には、従来と同様の
遅延器11と、乗算器13と、フェージング係数を発生
させて乗算器13に出力するとともに、外部のパワーコ
ントロール制御値計算部3にも当該フェージング係数を
出力するフェージング発生器12′とから構成されてい
るものである。
【0020】パワーコントロール制御値計算部3は、各
パスシミュレータ1′のフェージング発生器12′から
フェージング係数の入力を受けて、パワーコントロール
補正値を演算して、乗算器4に出力するものである。
【0021】乗算器4は、加算器3から入力される総和
の結果にパワーコントロール制御値計算部3から入力さ
れるパワーコントロール補正値を乗算して、外部に出力
するものである。パワーコントロール補正値の演算の内
容については、後述する。尚、加算器3は、従来の加算
器3と同様のものであるので、説明を省略する。
【0022】ここで、パワーコントロール補正値の演算
の内容について説明する。加算器3が出力する信号y
(t )は、一般的に、次の[数1]で表すことができ
る。
【0023】
【数1】
【0024】ここで、jは、虚数単位であり、ak (t
)は、時刻t に伴って変化する、k番目のパスの振幅を
表す実数の係数であり、θk (t )は、k 番目のパスの
位相回転を表す実数の因子であり、τk は、k 番目のパ
スの時間遅延を表す定数であり、x (t )は、入力信号
である。
【0025】つまり、x (t-τk )は、k 番目のパスを
経由して到来した、フェージングの発生していない信号
を意味しており、振幅の変動と位相の回転とを表すak
(t)exp [jθk (t )]は、k 番目のパスにおける
フェージングの係数(フェージング係数)である。
【0026】また、フェージング係数は、次の[数2]
のように表現することができる。
【0027】
【数2】
【0028】ここで、Ik は、k 番目のパスのフェージ
ング係数の実数成分であり、Qk は、番目のパスのフェ
ージング係数の虚数成分である。
【0029】ところで、パワーコントロール補正値は、
[数3]に示す、振幅の自乗和の逆数とすればフェージ
ングが発生しない場合の各パスの信号の総和が得られる
ようになり、パワーコントロールが、ほぼ達成できるこ
ととなる。
【0030】
【数3】
【0031】従って、パワーコントロール補正値は、
[数4]で与えられるものとすればよい。
【0032】
【数4】
【0033】ここで、[数4]に示すパワーコントロー
ル補正値は、[数4]の最右辺に示すように、フェージ
ング係数の自乗和の逆数であるが、一般にハードウエア
的な構成によって、逆数を演算することは困難とされて
いる。
【0034】そこで、第1の本シミュレータのパワーコ
ントロール制御値計算部3は、例えば、入力された各フ
ェージング係数を自乗する自乗器31と、自乗したフェ
ージング係数を総和して、自乗和とする加算器32と、
自乗和を対数変換する対数変換器33と、対数に負号を
付する符号変換器34と、負号を付した対数を真値変換
する真値変換器35と、対数と真値とを対応づけるテー
ブルを格納している対数−真値テーブル36とから構成
されていることが考えられる。
【0035】すなわち、第1の本シミュレータのパワー
コントロール制御値計算部3は、[数5]の(1)に示
すように、自乗和を対数変換し、(2)に示すように、
負号を付して真値変換することで、逆数を得るようにし
ているものである。
【0036】
【数5】
【0037】また、対数−真値テーブル36は、特定の
真値に対応する対数値と、特定の対数値に対応する真値
とを相互に検索できるようになっているものである。
【0038】更に、第1の本シミュレータのパスシミュ
レータ1は、複数あるパスシミュレータ1のうち、直接
波のパスに対応する一つのパスシミュレータ1だけが遅
延器11を備えないようにしておいても構わない。
【0039】このようにすれば、遅延器11を省略し
て、第1の本シミュレータを安価にできる効果がある。
【0040】また、第1の本シミュレータのパワーコン
トロール制御値計算部3は、独立に機能をオン/オフで
きるようになっていても構わない。また、外部からパワ
ーコントロール制御値計算部3の機能をオン/オフする
スイッチを設けるようにしても構わない。
【0041】このようにすれば、機能をオンにして、パ
ーフェクトパワーコントロール状態でのシミュレーショ
ンを行って、論文等との比較をした後、機能をオフにし
て、パーフェクトパワーコントロール状態を解除し、そ
の影響を検証でき、より詳細な移動体通信機器の研究を
行うことができる効果がある。
【0042】尚、このようなパワーコントロール制御値
計算部3で機能をオフとした場合には、パワーコントロ
ール制御値計算部3は、パワーコントロール制御値とし
て「1」を出力するようにすればよい。これで、加算器
2が出力する信号がそのまま1倍されて、出力されるよ
うになる。
【0043】更に、第1の本シミュレータのフェージン
グ発生器12′は、DSPを用いてソフトウエア的に実
現することも考えられる。このようにすれば、ディジタ
ルFIRフィルタ等を用いてフェージング係数を制御
し、シミュレートの対象となる移動体通信機器が移動す
る際に発生するドップラー効果の影響を検証することが
できる効果がある。
【0044】すなわち、この場合のフェージング発生器
12′は、図2に示すように、第1の乱数発生器21
と、第2の乱数発生器22と、加算器23と、ディジタ
ルFIRフィルタ24とから主に構成されているもので
あることが考えられる。図2は、フェージング発生器1
2′の一例を表す構成ブロック図である。
【0045】以下、各部を具体的に説明すると、第1の
乱数発生器21と、第2の乱数発生器22とは、ともに
ガウス分布の乱数を発生して出力するものであり、加算
器23は、第1の乱数発生器21が出力する乱数と、第
2の乱数発生器22が出力する乱数とを互いに直交する
信号として加算するものである。
【0046】すなわち、ここで加算された信号は、例え
ば、次の[数6]に示すような包絡線成分と位相成分と
を有するものとなっていることが考えられる。
【0047】
【数6】
【0048】[数6]に示すような数式によって、レイ
リー分布が発生させられることは、Modern Digital and
Analog Communication Systems, B.P. Lathi, McGrawH
ill,pp385- 又は、「ディジタル無線通信の変復調」,
斎藤著,電子情報通信学会監修に詳細に説明されている
ので、ここでは説明を省略する。尚、σの自乗は、分散
を表している。
【0049】また、ディジタルFIRフィルタ24は、
ドップラー効果をシミュレートするものであり、具体的
には、図3に示すような伝達関数を有しているものであ
る。図3は、ディジタルFIRフィルタ24の伝達関数
を表す説明図である。
【0050】次に、本発明の実施の形態に係る第2のフ
ェージングシミュレータ(第2の本シミュレータ)につ
いて、図4を参照しつつ説明する。図4は、第2の本シ
ミュレータの構成ブロック図である。
【0051】図4に示す第2の本シミュレータは、第1
の本シミュレータとほぼ同様のものであるが、加算器2
の出力信号にパワーコントロール補正値を乗算するのに
代えて、パワーコントロール補正値をフェージング発生
器に帰還して出力し、フェージング係数に含ませること
でパワーコントロールを実現するものであり、後述する
ように、パワーコントロール制御が遅延することによる
効果を検証できるものである。
【0052】すなわち、第2の本シミュレータは、パス
シミュレータ1″と、加算器2と、パワーコントロール
制御値計算部3′とから構成されており、パスシミュレ
ータ1は、遅延器11と、フェージング発生器12″
と、乗算器13とから構成されている。
【0053】ここで、加算器2と、パスシミュレータ
1″の遅延器11と、乗算器13とは、第1の本シミュ
レータと同様のものであるので、説明を省略する。
【0054】パワーコントロール制御値計算部3′は、
第1の本シミュレータと同様にパワーコントロール補正
値を算出するものであるが、当該算出したパワーコント
ロール補正値をフェージング発生器12″に出力すると
ころが第1の本シミュレータとは異なっている。
【0055】また、フェージング発生器12″は、第1
の本シミュレータと同様に、フェージング係数を乗算器
13と、パワーコントロール制御値計算部3′とに出力
するものであるが、第1の本シミュレータと同様にして
生成されるフェージング係数に、パワーコントロール制
御値計算部3′から帰還して入力されるパワーコントロ
ール補正値を乗算して出力するところが第1の本シミュ
レータとは異なっている。
【0056】更に、フェージング発生器12″では、フ
ェージング係数にパワーコントロール補正値を乗算する
までに一定の時間遅延してから乗算を行うようにしてお
くことも考えられる。
【0057】このようにすれば、本来パワーコントロー
ルが効力を発生するまでに一定の遅延時間がかかること
をシミュレートすることができ、パワーコントロール制
御が遅延することによる効果を検証できる効果がある。
【0058】更に、フェージング発生器12″では、フ
ェージング係数に乗算するパワーコントロール補正値に
特定の処理を施すことも考えられる。具体的には、パワ
ーコントロール補正値を切り捨てて量子化することが考
えられる。つまり、パワーコントロール補正値が「5.
38」と演算されたとき、量子化の度合を「0.1」と
すれば、切り捨てた場合の最近接の量子化の値が「5.
3」と処理してフェージング係数に乗算し、量子化の度
合を「2」としたときには、「4」と処理してフェージ
ング係数に乗算するようにする。
【0059】このようにすれば、量子化の度合を変化さ
せることで、度合の異なる誤差を意図的にパワーコント
ロール補正値に与えることができ、実環境で生じる雑
音、干渉、伝送誤り等の影響を検証できる効果がある。
【0060】尚、第2の本シミュレータのフェージング
発生器12″も、第1の本シミュレータのフェージング
発生器12′と同様に、DSPを用いて実現しても構わ
ない。
【0061】更に、第2の本シミュレータのパワーコン
トロール制御値計算部3′も独立に機能をオン/オフで
きるようにしておいても構わない。
【0062】本シミュレータによれば、フェージング発
生器が出力するフェージング係数を元にフェージングの
発生によって損失した信号電力を補填し、パーフェクト
パワーコントロールの条件下での移動体通信機器のシミ
ュレーションを実現しているので、論文等に記載されて
いる評価と比較検討できる結果を得ることができる効果
がある。
【0063】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、マルチパ
スフェージングをシミュレートするフェージングシミュ
レータにおいて、出力する信号に、各パスに対するフェ
ージング係数の絶対値の自乗の総和の逆数を乗算して、
パワーコントロールを行うフェージングシミュレータと
しているので、フェージング係数を元にフェージングの
発生によって損失した信号電力を補填し、パーフェクト
パワーコントロールの条件下での移動体通信機器のシミ
ュレーションを実現して、論文等に記載されている評価
と比較検討できる結果を得ることができる効果がある。
【0064】請求項2記載の発明によれば、複数のパス
シミュレータが、入力信号を各々異なる時間だけ遅延さ
せ、各々異なる時間的変化をする振幅と位相とをフェー
ジング係数として乗算して、各々フェージングを受けた
信号を生成するとともに、当該フェージング係数を外部
に出力し、加算器が、複数のパスシミュレータが出力す
る信号を総和する一方、パワーコントロール制御値計算
部が、複数のパスシミュレータが各々出力するフェージ
ング係数の絶対値の自乗の総和の逆数を演算し、パワー
コントロール制御値として出力し、乗算器が、当該パワ
ーコントロール制御値を加算器が出力する信号に乗算し
て出力するフェージングシミュレータとしているので、
フェージング係数を元にフェージングの発生によって損
失した信号電力を補填し、パーフェクトパワーコントロ
ールの条件下での移動体通信機器のシミュレーションを
実現して、論文等に記載されている評価と比較検討でき
る結果を得ることができる効果がある。
【0065】請求項3記載の発明によれば、複数のパス
シミュレータが、入力された信号を各々異なる時間だけ
遅延させ、各々異なる時間的変化をする振幅と位相とに
外部から入力されるパワーコントロール制御値を乗算
し、フェージング係数として遅延させた入力信号に乗算
して、各々フェージングを受けた信号を生成して出力す
るとともに、フェージング係数も外部に出力し、パワー
コントロール制御値計算部が、複数のパスシミュレータ
から各々入力されるフェージング係数の絶対値の自乗の
総和の逆数を演算し、パワーコントロール制御値として
パスシミュレータに出力し、加算器が、複数のパスシミ
ュレータが出力する信号を総和して外部に出力するフェ
ージングシミュレータとしているので、フェージング係
数を元にフェージングの発生によって損失した信号電力
を補填し、パーフェクトパワーコントロールの条件下で
の移動体通信機器のシミュレーションを実現して、論文
等に記載されている評価と比較検討できる結果を得るこ
とができる効果がある。
【0066】請求項4記載の発明によれば、指示により
パワーコントロール制御値計算部の機能をオン/オフす
ることができる請求項2又は請求項3記載のフェージン
グシミュレータとしているので、請求項2又は請求項3
記載の効果に加えて、機能をオンにして、パーフェクト
パワーコントロール状態でのシミュレーションを行っ
て、論文等との比較をした後、機能をオフにして、パー
フェクトパワーコントロール状態を解除し、その影響を
検証でき、より詳細に移動体通信機器の動作を検討する
ことができる効果がある。
【0067】請求項5記載の発明によれば、パスシミュ
レータは、フェージング係数を生成する機能をDSPで
実現したパスシミュレータである請求項2又は請求項3
又は請求項4記載のフェージングシミュレータとしてい
るので、フェージング係数をソフトウエア的な演算によ
り行うことで、請求項2又は請求項3又は請求項4の効
果に加えて、種々のフェージング係数を容易に生成で
き、種々のフェージングの影響を検証できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の本シミュレータの構成ブロック図であ
る。
【図2】フェージング発生器12′の一例を表す構成ブ
ロック図である。
【図3】ディジタルFIRフィルタ24の伝達関数を表
す説明図である。
【図4】第2の本シミュレータの構成ブロック図であ
る。
【図5】従来のフェージングシミュレータの構成ブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1、1′、1″…パスシミュレータ、 2…加算器、
3,3′…パワーコントロール制御値計算部、 4…乗
算器、 11…遅延器、 12,12′,12″…フェ
ージング発生器、 13…乗算器、 21…第1の乱数
発生器、 22…第2の乱数発生器、 23…加算器、
24…ディジタルFIRフィルタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチパスフェージングをシミュレート
    するフェージングシミュレータにおいて、出力する信号
    に、各パスに対するフェージング係数の絶対値の自乗の
    総和の逆数を乗算して、パワーコントロールを行うこと
    を特徴とするフェージングシミュレータ。
  2. 【請求項2】 入力信号を各々異なる時間だけ遅延さ
    せ、各々異なる時間的変化をする振幅と位相とをフェー
    ジング係数として乗算して、各々フェージングを受けた
    信号を生成するとともに、前記フェージング係数を外部
    に出力する複数のパスシミュレータと、前記複数のパス
    シミュレータが出力する信号を総和する加算器と、前記
    パスシミュレータが出力するフェージング係数の絶対値
    の自乗の総和の逆数を演算し、パワーコントロール制御
    値として出力するパワーコントロール制御値計算部と、
    前記パワーコントロール制御値計算部が出力するパワー
    コントロール制御値を前記加算器が出力する信号に乗算
    する乗算器とを有することを特徴とするフェージングシ
    ミュレータ。
  3. 【請求項3】 入力信号を各々異なる時間だけ遅延さ
    せ、各々異なる時間的変化をする振幅と位相とに外部か
    ら入力されるパワーコントロール制御値を乗算し、フェ
    ージング係数として前記遅延させた入力信号に乗算し
    て、各々フェージングを受けた信号を生成するととも
    に、前記フェージング係数を外部に出力する複数のパス
    シミュレータと、前記複数のパスシミュレータが出力す
    る信号を総和する加算器と、前記パスシミュレータが出
    力するフェージング係数の絶対値の自乗の総和の逆数を
    演算し、パワーコントロール制御値として前記パスシミ
    ュレータに出力するパワーコントロール制御値計算部と
    を有することを特徴とするフェージングシミュレータ。
  4. 【請求項4】 パワーコントロール制御値計算部は、指
    示により機能をオン/オフすることができるパワーコン
    トロール制御値計算部であることを特徴とする請求項2
    又は請求項3記載のフェージングシミュレータ。
  5. 【請求項5】 パスシミュレータは、フェージング係数
    を生成する機能をDSPで実現したパスシミュレータで
    あることを特徴とする請求項2又は請求項3又は請求項
    4記載のフェージングシミュレータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004059890A1 (ja) * 2002-12-24 2004-07-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 伝送路シミュレータ及び無線機器評価方法
JP2007067951A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Koden Electronics Co Ltd Mimoフェージングシミュレータ

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