JPH11317347A - 位置検出装置及びそれを用いた露光装置 - Google Patents

位置検出装置及びそれを用いた露光装置

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JPH11317347A
JPH11317347A JP10136168A JP13616898A JPH11317347A JP H11317347 A JPH11317347 A JP H11317347A JP 10136168 A JP10136168 A JP 10136168A JP 13616898 A JP13616898 A JP 13616898A JP H11317347 A JPH11317347 A JP H11317347A
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light
wafer
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alignment mark
mask
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JP10136168A
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English (en)
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Koichi Chitoku
孝一 千徳
Takahiro Matsumoto
隆宏 松本
Kazuyuki Harumi
和之 春見
Hideki Ine
秀樹 稲
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マスク面上に形成されている微細な電子回路
パターンをウエハ面上に露光転写する際にマスクとウエ
ハとの相対的な位置決め(アライメント)を行う場合に
好適な位置検出装置及びそれを用いた露光装置を得るこ
と。 【構成】 第1物体に設けた第1アライメントマークと
該第2物体に設けた第2アライメントマークを用いて第
1物体と第2物体の相対的な位置ずれを検出するとき、
互いに波長の異なる光を発する光源を複数個有し、各光
源からの波長の異なる光束毎に該第1アライメントマー
クへの照射角度が異なるように入射しており、波長λ1
の光束の該第1アライメントマークへの照射角度θ1
と、該第1アライメントマークを透過回折し、該第2ア
ライメントマークで反射回折した光束の該第2アライメ
ントマークに対する回折角θ2とが等しくなるようにし
ていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は位置検出装置及びそ
れを用いた露光装置並びにそれらを用いたデバイスの製
造方法に関し、例えば半導体素子の製造において、マス
クやレチクル(以下「マスク」という)等の第1物体面
上に形成されている微細な電子回路パターンをウエハ等
の第2物体面上に露光転写する際にマスクとウエハの間
隔(ギャップ)を測定して、所定の値に制御し、更にマ
スクとウエハとの相対的な面内の位置決め(アライメン
ト)を行う場合に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より半導体素子製造用の露光装置に
おいては、マスクとウエハの相対的な位置合わせは性能
向上を図る為の重要な一要素となっている。特に最近の
露光装置における位置合わせにおいては、半導体素子の
高集積化の為に、例えばサブミクロン以下の精度を有す
るものが要求されている。
【0003】その際マスクとウエハとの間隔を面間隔測
定装置等で測定し、所定の間隔となるように制御した後
に、マスク及びウエハ面上に設けた位置合わせ用の所謂
アライメントパターンより得られる位置情報を利用し
て、双方のアライメントを行っている。このときのアラ
イメント方法としては、例えば双方のアライメントパタ
ーンのずれ量を画像処理を行うことにより検出したり、
又は米国特許第4037969号や特開昭56-157033 号広報で
提案されているようにアライメントパターンとしてゾー
ンプレートを用い、該ゾーンプレートに光束を照射し、
このときゾーンプレートから射出した光束の所定面上に
おける集光点位置を検出すること等により行っている。
【0004】一般に、ゾーンプレートを利用したアライ
メント方法は、単なるアライメントマークを用いた方法
に比べてアライメントマークの欠損に影響されずに比較
的高精度のアライメントが出来る特長がある。
【0005】図12はゾーンプレートを利用した従来の
位置検出装置の概略図である。
【0006】同図において光源72から射出した平行光
束はハーフミラー74を通過後、集光レンズ76で集光
点78に集光された後、マスク168面上のマスクアラ
イメントパターン168a及び支持台162に載置した
ウエハ160面上のウエハアライメントパターン160
aを照射する。これらのアライメントパターン168
a、160aは反射型のゾーンプレートより構成され、
各々集光点78を含む光軸と直行する平面上に集光点を
形成する。このときの平面上の集光点位置のずれ量を集
光レンズ76とレンズ80により検出器82上に導光し
て検出している。
【0007】そして検出器82からの出力信号に基づい
て制御回路84により駆動回路164を駆動させてマス
ク168をウエハ160の相対的な位置決めを行ってい
る。
【0008】図13は図12に示したマスクアライメン
トパターン168aとウエハアライメントパターン16
0aからの光束の結像関係を示した説明図である。
【0009】同図において集光点78から発散した光束
はマスクアライメントパターン168aよりその一部の
光束が回折し、集光点78近傍にマスク位置を示す集光
点78aを形成する。又、その他の一部の光束はマスク
168を0次透過光として透過し、波面を変えずにウエ
ハ160面上のウエハアライメントパターン160aに
より回折された後、再びマスク168を0次透過光とし
て透過し、集光点78近傍に集光し、ウエハ位置をあら
わす集光点78bを形成する。
【0010】同図においてはウエハ160により回折さ
れた光束が集光点を形成する際には、マスク168は単
なる素通し状態としての作用をする。
【0011】このようにして形成されたウエハアライメ
ントパターン160aによる集光点78bの位置は、ウ
エハ160のマスク168に対するマスク・ウエハ面に
沿った方向(横方向)のずれ量Δσに応じて集光点78
を含む光軸と直交する平面に沿って該ずれ量Δσに対応
した量のずれ量Δσ´として形成される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一般にマスクとウエハ
との面内での相対的な位置ずれを検出し、双方のアライ
メントを行うには、マスクとウエハとが所定の範囲内の
ギャップとなるように制御した後に、マスク及びウエハ
面上に設けた位置合わせ用のアライメントマークを介し
た時にセンサから得られる位置情報を利用して双方のア
ライメントを行っている。
【0013】その際、マスクとウエハのギャップが所定
範囲より外れるとセンサから得られるアライメント信号
のS/N比が低下する。特にマスクとウエハとのギャッ
プが所定範囲から大きくはずれてくると、マスクとウエ
ハのギャップの変動に対してセンサで得られる検出信号
が大きく変化し、即ち敏感度が増加し、アライメント精
度が大きく低下する。
【0014】また、マスクの材質、及びメンブレンの厚
さ、或いはウエハの断面構造の変化に伴い、アライメン
トマークでのアライメント光の回折効率が変化する。状
況によってはアライメント信号のS/N比が許容の域を
越えてしまい、アライメントが不可能な場合も有り得
る。
【0015】本発明は、マスクとウエハ上に設けるアラ
イメントマークの光学的性質を適切に設定すると共に、
アライメントマークへ照射する波長の異なる複数の光束
の照射条件、及びアライメントマークからの光束を受光
するセンサの受光条件等を適切に設定することにより、
マスクとウエハとのギャップが変化しても、マスクとウ
エハとの相対的な位置ずれを高精度に検出することがで
き、高精度なアライメントを行うことのできる位置検出
装置及びそれを用いた露光装置の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の位置検出装置
は、 (1-1) 第1物体と第2物体とを対向させて、光源手段か
らの光束を該第1物体に設けた第1アライメントマーク
と該第2物体に設けた第2アライメントマークを介した
後に所定面上に導光し、該光束の所定面上における入射
位置情報より第1物体と第2物体の相対的な位置ずれを
検出する位置検出装置において、該光源手段は互いに波
長の異なる光を発する光源を複数個有し、各光源からの
波長の異なる光束毎に該第1アライメントマークへの照
射角度が異なるように入射しており、該複数の光源のう
ちの1つの光源からの波長λ1の光束の該第1アライメ
ントマークへの照射角度θ1と、該第1アライメントマ
ークを透過回折し、該第2アライメントマークで反射回
折した光束の該第2アライメントマークに対する回折角
θ2とが等しくなるようにしていることを特徴としてい
る。
【0017】特に、 (1-1-1) 前記第1,第2アライメントマークはレンズ作
用を持つゾーンプレートから成り、該第1,第2アライ
メントマークを照射する光束の波長に応じて該第1,第
2アライメントマークに対する光束の入射角度と相対的
位置合わせを行うときの該第1,第2アライメントマー
クの相対間隔が一意的に決定されていること。
【0018】(1-1-2) 前記光源手段からの光束を光ファ
イバーを利用して前記第1アライメントマークに導光し
ていること。
【0019】(1-1-3) 前記第1物体又は第2物体の材
質、又は第1,第2アライメントマークの断面形状に応
じて前記複数の光源のうちの所定の光源を選択し、それ
からの光束を用いていること。等を特徴としている。
【0020】本発明の露光装置は、 (2-1) 構成(1-1) の位置検出装置を用いて第1物体面と
第2物体面との位置合わせを行って該第1物体面上のパ
ターンを第2物体面上に投影していることを特徴として
いる。
【0021】本発明のデバイスの製造方法は、 (3-1) 構成(1-1) の位置検出装置を用いてレチクルとウ
エハとの位置合わせを行った後に、レチクル面上のパタ
ーンをウエハ面上に投影露光し、その後、該ウエハを現
像処理工程を介してデバイスを製造していることを特徴
としている。
【0022】(3-2) 構成(2-1) の露光装置を用いて、レ
チクル面上のパターンをウエハ面上に投影露光し、その
後、該ウエハを現像処理工程を介してデバイスを製造し
ていることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態1の要部
概略図、図2は図1のアライメントマークと照射光との
関係の説明図、図3は図1の位置ずれ検出方法の光学系
の光路を展開したときの説明図である。
【0024】本実施形態は本発明をX線を露光光源とす
る半導体露光装置に適用したときを示している。図中2
2は第1物体としてのマスク、25は第2物体としての
ウエハであり、アライメント光学ユニットからの光束を
用いて双方のアライメント(位置合わせ)を行う場合を
示している。
【0025】図1において、互いに発振波長の異なるL
D(発光ダイオード)等の複数の光源(光源1,光源
2,光源3)を有する光源手段が配置されている。各光
源1,2,3からはそれぞれ波長λ1,波長λ2,波長
λ3の光が出射している。光源1から出射した波長λ1
の光は、コリメータレンズ4により平行光束となりレン
ズ7、視野絞り10、ミラー13、ダイクロイックミラ
ー14,15、ミラー17、レンズ18をとおり、マス
ク22上のアライメントマーク23に平行光束として照
射されている。
【0026】同様に光源2(光源3)から出射される波
長λ2(λ3)の光束もそれぞれレンズ8(9)、視野
絞り11(12)(ミラー16)、ダイクロイックミラ
ー14,15を通り、マスク22上のアライメントマー
ク23に平行光束として照射されている。マスク22上
のアライメントマーク23を透過回折した光束はウエハ
25上のアライメントマーク24で反射回折し、マスク
22を透過し、レンズ18、視野絞り19、レンズ20
を透過し、センサ21の受光面に結像される。
【0027】図2(A),図2(B)は、各光束がマス
ク22とウエハ25に照射される際の照射光26〜28
とアライメントマーク23,24との位置関係を示して
いる。マスク22上のアライメントマーク23で透過回
折した光は、ウエハ25上のアライメントマーク24で
反射回折し、光学系を経てセンサ21へ向かう。照射光
のマスク上のアライメントマーク23に対する角度、即
ち照射角は光源1,2,3の波長λ1,λ2,λ3毎に
異なり、また各光束の照射光の照射角度と、アライメン
トマーク23,24を通ったアライメント信号光のアラ
イメントマーク24に対する回折角の大きさが等の関係
になるように光学系、及びアライメントマークのピッチ
等が設定されている。
【0028】図2(A),(B)での各光束と図1での
光源との対応は、図2の光束26は図1の光源1からの
光束であり、同様に、光束27は光源2、光束28は光
源3に対応している。
【0029】図2(B)において、yz断面での照射光
の照射角と回折光の回折角の関係を示す。ここで、 λ1の波長:0.785μm マスク22上のアライメントマーク23のピッチp1:
2.60μm ウエハ25上のアライメントマーク24のピッチp2:
3.65μm 照射光の照射角度θ1:15° とすると、λ1の波長の光束26の、マスク22上のア
ライメントマーク23に対する照射角(入射角)θ1
と、ウエハ25上のアライメントマーク24から得られ
るアライメント信号光の回折角θ3は以下の式により求
めることができる。
【0030】 sin(θ1)−sin(−θ2)=λ1/p1 より、 θ2=arcsin{sin(15°)−(0.785
/2.60)}=2.5° sin(−θ2)−sin(−θ3)=λ1/p2 より、 θ3=arcsin{sin(−2.5°)−(0.7
85/3.65)}=−15° となり、|θ1|=|θ3|の関係となる。
【0031】同様に、上記ピッチを持つマスク22とウ
エハ25のアライメントマークに対して、λ=0.68
5μmの照射光28の照射角を13.02°,λ=0.
830μmの照射光27の照射角を15.88°に設定
すれば、回折光の光軸方向はそれぞれ、−13.02
°、−15.88°となる。
【0032】次に本実施形態における位置ずれ検出方法
の原理について図3を用いて説明する。図3は図1のマ
スク22とウエハ25を通る光路を展開したものであ
り、光束はマスク22を2度とおるので2つ示してい
る。
【0033】本実施形態におけるアライメントマーク2
3とアライメントマーク24のパワー配置は図で示すと
おりとなっている。29は集光面であり、マスク22の
アライメントマーク23で集光され、ウエハ25上のア
ライメントマーク24で発散作用を受け、マスク22を
透過した光(110光)が集光している。
【0034】今、マスク22のアライメントマーク23
の焦点距離をFm、ウエハ25のアライメントマーク2
4の焦点距離をFwとして、マスク22とウエハ25の
間隔をg、マスク22から集光面29までの距離をLと
すると、マスク22とウエハ25のX方向のずれ量xに
より、集光面29のX方向の110光の集光点の位置S
1は S1=(1−L/(Fm−g))・x ‥‥‥(1) となる。
【0035】一方、マスク22を透過して、ウエハ25
上のマーク24で発散作用をうけ、マスク22上のマー
ク23で集光作用を受ける光(011光)の集光面29
でのX方向の集光点の位置S0は、マスク22から集光
面29までの距離をL’とすると、 S0=(L’/(Fw−g))・x ‥‥‥(2) となる。
【0036】また、110光を集光面29に集光させる
条件として、 1/(Fm−g)+1/L=−1/Fw ‥‥‥(3) が必要である。
【0037】本実施形態では、位置S1のマスク22と
ウエハ25の位置ずれxに対する倍率が100倍になる
ようにL=18.657mm、g=15μmとし、Fm
=199.7228μm、Fw=−183.8922μ
mとしている。
【0038】図4はこのときセンサー21で得られる信
号波形を示している。図4に示すようにセンサー21で
得られる信号は良好になっている。このときの光束のス
ポット位置のずれはマスク22とウエハ25の位置ずれ
に対し107倍の感度である。したがって、センサー2
1上のスポットの位置を計測して、その値を107で割
った値がマスク22上のアライメントマークとウエハ2
5上のアライメントマークの相対的な位置ずれに相当す
る。
【0039】本実施形態では照明光の光軸の向きと、ア
ライメントマークからの回折光の光軸の方向が互いに逆
向きになるように、照射角、或いはアライメントマーク
のピッチを設定している。
【0040】例えば図5は従来の位置ずれ検出方法で用
いられる光路図である。同図では入射角θmとマスク2
2、ウエハ25のアライメントマークでの回折角を示し
ており、マスク22への入射角θin=17.5度、マス
ク22からの射出角θout =13度となっている。この
場合、マスク22上のアライメントマーク23に入射し
た光がウエハ25上のアライメントマーク24で回折さ
れ再びマスク22に戻ってくる光の光路長を考えると、
110光(ABC )と011光(ADE )では異なる。
【0041】図6は入射角度θinを17.5度に固定し
て、マスク22上のアライメントマーク23から垂直に
回折した光がウエハ25上のアライメントマーク24で
回折される回折角θout を変化させた時の011光と1
10光の位相差をマスクとウエハの間隔(GAP )が15
μmと30μmの場合について計算したものである。こ
のグラフを見ると、 GAP30μmでは位相差が約2πra
d であるのに対し、GAP が15μmになると位相差がπ
rad になっている。
【0042】すなわち、GAP 15μmでの信号波形の乱
れは110光と011光が干渉しており、その位相差が
πrad であるため、光が打ち消されて生じる。さらに、
マスク22とウエハ25の間隔設定誤差により位置ずれ
検出信号のだまされることの一要因として、110光と
011光が干渉しており、両光束の位相差が間隔変動に
より変化してくる。
【0043】一方、図6においてもう一つの重要なポイ
ントは回折角が入射角の17.5度と同じ場合にはGAP
が変わろうと位相差は常にゼロになる。これは入射角が
17.5度以外でも同じである。そこで本実施形態で
は、入射角θinと110光のウエハ側アライメントマー
クの回折角が同じになるようにしている。これにより位
相差をゼロとし、その結果、マスクとウエハの間隔設定
誤差の影響の少ない更に高精度なアライメントを可能と
している。
【0044】また、いろいろな露光ギャップでアライメ
ント性能を維持できるようにしている。更に、投射角度
を変えてもアライメント性能が変わらないので、アライ
メント光学ユニット内での、または露光装置にアライメ
ント光学ユニットを組み込む際の、設計の自由度が増す
と言う効果を得ている。
【0045】本実施形態の場合、アライメントマークに
入射角θinとして17.5度で入射させ、マスクのアラ
イメントマークで垂直に回折させ、ウエハのアライメン
トマークで17.5度に回折させて射出角θout 17.
5度としているが、この場合のY方向(位置ずれ検出方
向と直交方向)の格子エレメントの配列ピッチは、マス
ク上アライメントマークの配列ピッチとウエハ上アライ
メントマークの配列ピッチを同じピッチpにすればよ
く、λを波長として(785nmを使用) p=λ/sin(17.5度)より、 p=2.61μm になる。
【0046】以上のようにして本実施形態ではマスク2
2とウエハ25との位置ずれを検出して、双方のアライ
メントを高精度に行っている。
【0047】図7は本発明の実施形態2の要部概略図で
ある。本実施形態は図1の実施形態1に比べてコリメー
タレンズ(4,5,6)からの光束を光ファイバー(3
0,31,32)を用いてレンズ(7,8,9)に導光
している点が異なっているだけであり、その他の構成は
同じである。
【0048】図7において光源1から出射し、コリメー
タレンズ4でビーム成形された光束は光ファイバー30
に入射される。光ファイバー30の出射端から出た光
は、レンズ7、視野絞り10、ミラー13、ダイクロイ
ックミラー14,15、ミラー17、レンズ18を通
り、各波長毎に異なった照射角度でマスク22上のアラ
イメントマーク23に照射される。
【0049】マスク22上のアライメントマーク23で
透過回折した光は、ウエハ25上のアライメントマーク
24で反射回折し、照射角度と反対方向に回折する。光
源2,3から出射した光も同様に光ファイバー31,3
2を経由してマスク22上のアライメントマーク23に
照射される。
【0050】本実施形態では光学系の一部に光ファイバ
ーを用いたことにより、光学系の構成の自由度を増して
いる。例えば光源のみを半導体露光装置の恒温チャンバ
ー外に置き、光ファイバーにより照明光を半導体露光装
置内のアライメントスコープ光学系に導光すれば、光源
の交換等のメンテナンスの容易性が向上する。
【0051】図7では光ファイバーを光源とレンズの間
に配置したが、装置の構成により、その他の光学系部分
に用いても良い。また、高出力の光源を用いることによ
り、1つの光源から複数個のアライメントスコープに対
して光ファイバーを用いて照明光を導光することも可能
であり、光源のドライバー等をチャンバー外に設置でき
るので不要な熱源を除去できる。
【0052】次に本発明の実施形態3について図1,図
8を用いて説明する。図1において、マスク22とウエ
ハ25にそれぞれ配置されたアライメントマーク23,
24を用い、マスク22とウエハ25のアライメントを
行う際、照射光の光軸方向とアライメントマークからの
回折光の光軸の方向は、実施形態1で述べたように互い
に逆向きの関係になるように光学系、或いはアライメン
トマークのピッチは設定されている。
【0053】ここで、マスクの材質の違いによる分光透
過率の変化、及びウエハのプロセス変化による断面構造
の変化により、アライメントマークでの回折効率が変動
し、センサ21の受光面に結像されるスポット光の光量
が変化し、場合によってはアライメントに必要な信号光
量、あるいは必要なS/N比を得ることができず、マス
クとウエハのアライメントが困難な場合がある。
【0054】図8は、ウエハ25に形成されているアラ
イメントマーク24の段差の変化に対する各波長の照射
光から得られる回折光の光量変化を計算した結果であ
る。波長0.785μmの光束に着目すると、段差42
00Åで回折光の光量がゼロになる。この時、波長0.
785μmの照射光から波長0.685μmの照射光へ
代えれば、段差約4200Åのウエハに対しても高精度
なアライメントを行うことができる。
【0055】図1に示す実施形態は、複数の光源に対し
て1つの光検出器を用いてアライメント信号を検出して
いた。しかし、異なる波長の光束毎に光検出器を用意す
れば、予め最適な波長を選択する工程が不要になり、マ
スクとウエハの相対位置ずれ量を測定する際、複数の光
源を相対位置ずれ量の測定毎に全て点灯させ、測定に充
分な信号が得られる光源波長の信号のみを選択してマス
クとウエハのアライメントを行うこともできる。
【0056】図9は本発明の位置検出装置をX線を利用
したデバイス製造用の露光装置に適用した時の実施形態
4の要部概略図である。
【0057】図9において、139はX線ビームでほぼ
平行光となって、マスク134面上を照射している。1
35はウエハで、例えばX専用のレジストが表面に塗布
されている。133はマスクフレーム、134はマスク
メンブレン(マスク)で、この面上にX線の吸収体によ
り回路パターンがパターニングされている。232はマ
スク支持体、136はウエハチャック等のウエハ固定部
材、137はz軸ステージ、実際にはティルトが可能な
構成になっている。138はx軸ステージ、144はy
軸ステージである。
【0058】前述した各実施形態で述べたマスクとウエ
ハのアライメント検出機能部分(位置検出装置)は筐体
130a、130bに収まっており、ここからマスク1
34とウエハ135とのギャップとx、y面内方向の位
置ずれ情報を得ている。
【0059】図9には、2つのアライメント検出機能部
分130a、130bを図示しているが、マスク134
上の4角のIC回路パターンエリアの各辺に対応して更
に2ヶ所にアライメント検出機能部分が設けられてい
る。筐体130a、130bの中には光学系、検出系が
収まっている。146a、146bは各アライメント系
からのアライメント検出光である。
【0060】これらのアライメント検出器能部分により
得られた信号を処理手段140で処理して、xy面内の
ずれとギャップ値を求めている。そしてこの結果を判断
した後、所定の値以内に収まっていないと、各軸ステー
ジの駆動系142、141、143を動かして所定のマ
スク/ウエハずれ以内になるよう追い込み、そして露光
歪みの影響による位置合わせ誤差を補正する量だけマス
ク支持体の駆動系147を介してマスク134を動かす
か、あるいはウエハ135を動かしている。しかる後に
X線路光ビーム139をマスク134に照射している。
アライメントが完了するまでは、X線遮へい部材(不図
示)でシャットしておく。尚、図9では、X線源やX線
照明系等は省略してある。
【0061】図9はプロキシミティータイプのX線露光
装置の例について示したが、光りステッパーについても
同様である。この他、本発明においては光源として、i
線(365nm)、KrF−エキシマ光(248n
m)、ArFエキシマ光(193nm)等を用い、これ
らの光源からの照明光を持つ逐次移動型の縮小投影露光
装置や、等倍のミラープロジェクションタイプの露光装
置にも同様に適用可能である。
【0062】次に上記説明した投影露光装置を利用した
半導体デバイスの製造方法の実施形態を説明する。
【0063】図10は半導体デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、あるいは液晶パネルやCCD等)の製
造のフローを示す。
【0064】ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設
計した回路パターンを形成したマスクを製作する。
【0065】一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリ
コン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前行程と呼ばれ、前記用意したマ
スクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ
上に実際の回路を形成する。
【0066】次のステップ5(組立)は後行程と呼ば
れ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導
体チップ化する行程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。
【0067】ステップ6(検査)ではステップ5で作製
された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0068】図10は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。まずステップ11(酸化)ではウエハの表面
を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面
に絶縁膜を形成する。
【0069】ステップ13(電極形成)ではウエハ上に
電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打
込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では前記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
【0070】ステップ17(現像)では露光したウエハ
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことに
よってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0071】本実施形態の製造方法を用いれば、従来は
製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを容易に製
造することができる。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、マスクと
ウエハ上に設けるアライメントマークの光学的性質を適
切に設定すると共に、アライメントマークへ照射する波
長の異なる複数の光束の照射条件、及びアライメントマ
ークからの光束を受光するセンサの受光条件等を適切に
設定することにより、マスクとウエハとのギャップが変
化しても、マスクとウエハとの相対的な位置ずれを高精
度に検出することができ、高精度なアライメントを行う
ことのできる位置検出装置及びそれを用いた露光装置を
達成することができる。
【0073】特に本発明によれば、マスクの材質による
分光透過率の変化、あるいはウエハのプロセス依存やレ
ジスト膜厚の違いによるアライメント信号光の変化によ
る影響を受けずに、高精度な相対位置合わせができる位
置検出装置及びそれを用いたデバイスの製造方法を達成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位置検出装置をデバイス製造用の露光
装置に適用した時の実施形態1の要部概略図
【図2】図1の一部分の拡大説明図
【図3】本発明に係る位置検出方法の説明図
【図4】本発明に係るアライメント信号の説明図
【図5】図1の一部分の拡大説明図
【図6】本発明に係るアライメント信号に対する光束の
入射角と位相差との関係の説明図
【図7】本発明の位置検出装置をデバイス製造用の露光
装置に適用した時の実施形態2の要部概略図
【図8】本発明の実施形態3に係る光源からの光束の波
長と回折効率との関係を示す説明図
【図9】本発明の実施形態4の要部概略図
【図10】本発明の半導体素子の製造のフローチャート
【図11】本発明の半導体素子の製造のフローチャート
【図12】従来の位置検出装置の要部概略図
【図13】図12の一部分の説明図
【符号の説明】
1,2,3 光源 4,5,6 コリメータレンズ 7,8,9,18,20 レンズ 10,11,12,19 視野絞り 13,16,17 ミラー 14,15 ダイクロイックミラー 21 センサ 22 マスク 23,24 アライメントマーク 25 ウエハ 26,27,28 光束 29 集光面 30,31,32 光ファイバー 130a,130b 筐体 133 マスクフレーム 136 マスク保持器 137 z軸ステージ 138 x軸ステージ 139 X線ビーム 140 処理手段 141,142,143,147 駆動系 144 y軸ステージ 146a,146b 位置ずれ検出光 160a ウエハアライメントパターン 164 駆動回路 168a マスクアライメントパターン 232 マスク支持体
フロントページの続き (72)発明者 稲 秀樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1物体と第2物体とを対向させて、光
    源手段からの光束を該第1物体に設けた第1アライメン
    トマークと該第2物体に設けた第2アライメントマーク
    を介した後に所定面上に導光し、該光束の所定面上にお
    ける入射位置情報より第1物体と第2物体の相対的な位
    置ずれを検出する位置検出装置において、該光源手段は
    互いに波長の異なる光を発する光源を複数個有し、各光
    源からの波長の異なる光束毎に該第1アライメントマー
    クへの照射角度が異なるように入射しており、該複数の
    光源のうちの1つの光源からの波長λ1の光束の該第1
    アライメントマークへの照射角度θ1と、該第1アライ
    メントマークを透過回折し、該第2アライメントマーク
    で反射回折した光束の該第2アライメントマークに対す
    る回折角θ2とが等しくなるようにしていることを特徴
    とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記第1,第2アライメントマークはレ
    ンズ作用を持つゾーンプレートから成り、該第1,第2
    アライメントマークを照射する光束の波長に応じて該第
    1,第2アライメントマークに対する光束の入射角度と
    相対的位置合わせを行うときの該第1,第2アライメン
    トマークの相対間隔が一意的に決定されていることを特
    徴とする請求項1の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記光源手段からの光束を光ファイバー
    を利用して前記第1アライメントマークに導光している
    ことを特徴とする請求項2の位置検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1物体又は第2物体の材質、又は
    第1,第2アライメントマークの断面形状に応じて前記
    複数の光源のうちの所定の光源を選択し、それからの光
    束を用いていることを特徴とする請求項2の位置検出装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4の何れか1項の位置検出
    装置を用いて第1物体面と第2物体面との位置合わせを
    行って該第1物体面上のパターンを第2物体面上に投影
    していることを特徴とする露光装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から4の何れか1項の位置検出
    装置を用いてレチクルとウエハとの位置合わせを行った
    後に、レチクル面上のパターンをウエハ面上に投影露光
    し、その後、該ウエハを現像処理工程を介してデバイス
    を製造していることを特徴とするデバイスの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の露光装置を用いて、レチ
    クル面上のパターンをウエハ面上に投影露光し、その
    後、該ウエハを現像処理工程を介してデバイスを製造し
    ていることを特徴とするデバイスの製造方法。
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