JPH11316054A - 太陽熱温水装置 - Google Patents
太陽熱温水装置Info
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- JPH11316054A JPH11316054A JP11060778A JP6077899A JPH11316054A JP H11316054 A JPH11316054 A JP H11316054A JP 11060778 A JP11060778 A JP 11060778A JP 6077899 A JP6077899 A JP 6077899A JP H11316054 A JPH11316054 A JP H11316054A
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- Japan
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- water supply
- water
- solar
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/40—Solar thermal energy, e.g. solar towers
Landscapes
- Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 公知の青銅鋳物を水路に用いた太陽熱温水装
置に比べて、水路の寸法精度を向上し、耐食性を満たす
ことを目的とする。 【解決手段】 本発明は、給水管に接続される給水接続
部と、給湯管に接続される給湯接続部と、前記給水接続
部から前記給湯接続部へ至る水路と、この水路中途に介
設された太陽熱による加熱部と、を具備する太陽熱温水
装置において、水路の構成部材に、鍛造により成形した
黄銅性部材を用いることにより、寸法精度が良くなる。
置に比べて、水路の寸法精度を向上し、耐食性を満たす
ことを目的とする。 【解決手段】 本発明は、給水管に接続される給水接続
部と、給湯管に接続される給湯接続部と、前記給水接続
部から前記給湯接続部へ至る水路と、この水路中途に介
設された太陽熱による加熱部と、を具備する太陽熱温水
装置において、水路の構成部材に、鍛造により成形した
黄銅性部材を用いることにより、寸法精度が良くなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は太陽熱温水装置に関
る。
る。
【0002】
【従来の技術】従来、太陽熱温水装置として、図1に示
すものが知られていた。図中、給水管1と太陽熱温水器
2は給水接続部3を介して接続され、太陽熱温水器2
は、止水弁4を備えた下流側管5を介して流路ユニット
6の入り口6aに接続される。
すものが知られていた。図中、給水管1と太陽熱温水器
2は給水接続部3を介して接続され、太陽熱温水器2
は、止水弁4を備えた下流側管5を介して流路ユニット
6の入り口6aに接続される。
【0003】流路ユニット6は、第1の出口6bと第2
の出口6cを備え、第1の出口6bには、給湯口7に至
る給湯管8が接続され、第2の出口6cには、他の熱源
9を備えた配管10が接続されている。
の出口6cを備え、第1の出口6bには、給湯口7に至
る給湯管8が接続され、第2の出口6cには、他の熱源
9を備えた配管10が接続されている。
【0004】また、配管10は、他の熱源9より上流側
では、加圧シスターン11、止水栓12を備えた他の給
水管13が接続され、下流側では給湯管8と合流してい
る。
では、加圧シスターン11、止水栓12を備えた他の給
水管13が接続され、下流側では給湯管8と合流してい
る。
【0005】流路ユニット6は、また、逆止弁6d、6
e、電磁弁6f、6gを内蔵しており、その外観は、図
2に示されるものであり、流路構成部分は青銅鋳物であ
った。
e、電磁弁6f、6gを内蔵しており、その外観は、図
2に示されるものであり、流路構成部分は青銅鋳物であ
った。
【0006】図3は太陽熱温水装置の他の例を示してお
り、給水管21と太陽熱温水器22は給水接続部23を
介して接続され、太陽熱温水器22は、止水弁24を備
えた下流側管25を介して流路ユニット26の入り口2
6aに接続される。
り、給水管21と太陽熱温水器22は給水接続部23を
介して接続され、太陽熱温水器22は、止水弁24を備
えた下流側管25を介して流路ユニット26の入り口2
6aに接続される。
【0007】流路ユニット26は、出口26bと第2の
入り口26cを備え、出口26bには、給湯口27に至
る給湯管28が接続され、第2の入り口6cには、他の
熱源29を備えた配管30が接続されている。
入り口26cを備え、出口26bには、給湯口27に至
る給湯管28が接続され、第2の入り口6cには、他の
熱源29を備えた配管30が接続されている。
【0008】また、配管30は、他の熱源29より上流
側では、加圧シスターン31、止水栓32を備えた他の
給水管33が接続されている。
側では、加圧シスターン31、止水栓32を備えた他の
給水管33が接続されている。
【0009】流路ユニット26は、また、逆止弁26
d、26e、電磁弁26f、26gを内蔵しており、そ
の外観は、図4に示されるものであり、流路構成部分は
青銅鋳物であった。
d、26e、電磁弁26f、26gを内蔵しており、そ
の外観は、図4に示されるものであり、流路構成部分は
青銅鋳物であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した流路ユニ
ット6、26には、青銅鋳物が用いられていたが、太陽
熱温水装置の高機能化に伴い複雑形状の成形が求められ
た場合、寸法精度には不満があった。
ット6、26には、青銅鋳物が用いられていたが、太陽
熱温水装置の高機能化に伴い複雑形状の成形が求められ
た場合、寸法精度には不満があった。
【0011】また、流路ユニット6、26には30〜6
0℃の温水が流れるため、耐食性や耐エロージョン腐食
性に心配があった。
0℃の温水が流れるため、耐食性や耐エロージョン腐食
性に心配があった。
【0012】本発明は、公知の青銅鋳物を水路に用いた
太陽熱温水装置に比べて、水路の寸法精度を向上するこ
とや、耐食性を満たすことを目的とする。
太陽熱温水装置に比べて、水路の寸法精度を向上するこ
とや、耐食性を満たすことを目的とする。
【0013】尚、本発明では、耐食性を表す指標とし
て、黄銅における耐脱亜鉛腐食性と、耐応力腐食割れ性
(以下耐SCC性と呼ぶ)、耐エロージョン腐食性を扱
うことにする。
て、黄銅における耐脱亜鉛腐食性と、耐応力腐食割れ性
(以下耐SCC性と呼ぶ)、耐エロージョン腐食性を扱
うことにする。
【0014】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明は、給水管に接続される給水接続部と、給湯管に接
続される給湯接続部と、前記給水接続部から前記給湯接
続部へ至る水路と、この水路中途に介設された太陽熱に
よる加熱部と、を具備する太陽熱温水装置において、水
路の構成部材に、見掛け上のZn含有量が37〜46w
t%、Snの含有量が0.5〜7%、平均結晶粒径が2
0μm以下、好ましくは15μm以下の結晶組織を有する
黄銅製部材を用いることにより、水路の構成部材の高温
耐食性が向上する。
発明は、給水管に接続される給水接続部と、給湯管に接
続される給湯接続部と、前記給水接続部から前記給湯接
続部へ至る水路と、この水路中途に介設された太陽熱に
よる加熱部と、を具備する太陽熱温水装置において、水
路の構成部材に、見掛け上のZn含有量が37〜46w
t%、Snの含有量が0.5〜7%、平均結晶粒径が2
0μm以下、好ましくは15μm以下の結晶組織を有する
黄銅製部材を用いることにより、水路の構成部材の高温
耐食性が向上する。
【0015】水路の構成部材を切削用黄銅棒から切削成
形する場合は、鍛造時の加熱を経ることがなく、平均結
晶粒径をさらに小さくできるため、15μm以下にする
ことが好ましい。また、水路の構成部材を鍛造成形する
場合は、本発明により鍛造性が向上し、寸法精度が良く
なる。
形する場合は、鍛造時の加熱を経ることがなく、平均結
晶粒径をさらに小さくできるため、15μm以下にする
ことが好ましい。また、水路の構成部材を鍛造成形する
場合は、本発明により鍛造性が向上し、寸法精度が良く
なる。
【0016】具体的には、上記構成により、480〜6
50℃で、β相比率が30〜80%、平均結晶粒径が2
0μm以下、好ましくは15μm以下の結晶組織を有し、
0.00083/secの歪み速度で160%の歪みを
与えて破損の無いこと、0.0083/secの歪み速
度で50%の歪みを与えて破損の無いこと、0.083
/secの歪み速度で30%の歪みを与えて破損の無い
こと、の少なくとも一つを満たす延性が実現できること
を本出願人は確認している。
50℃で、β相比率が30〜80%、平均結晶粒径が2
0μm以下、好ましくは15μm以下の結晶組織を有し、
0.00083/secの歪み速度で160%の歪みを
与えて破損の無いこと、0.0083/secの歪み速
度で50%の歪みを与えて破損の無いこと、0.083
/secの歪み速度で30%の歪みを与えて破損の無い
こと、の少なくとも一つを満たす延性が実現できること
を本出願人は確認している。
【0017】ここで、「見かけ上のZn含有量」という
用語は、AをCu含有量〔wt%〕、BをZn含有量
〔wt%〕、tを添加した第3元素(例えばSn)のZ
n当量、Qをその第3元素の含有量〔wt%〕としたと
き、「{(B+t・Q)/(A+B+t・Q)}×10
0」の意味で用いる。
用語は、AをCu含有量〔wt%〕、BをZn含有量
〔wt%〕、tを添加した第3元素(例えばSn)のZ
n当量、Qをその第3元素の含有量〔wt%〕としたと
き、「{(B+t・Q)/(A+B+t・Q)}×10
0」の意味で用いる。
【0018】以上のような黄銅製部材は、650℃以下
の温度で鍛造されたものであることが好ましい。これに
よって、700℃以上の高温鍛造時に生じる脱亜鉛や酸
化被膜付着が抑えられて、鍛造後の研磨工程が削減でき
るのである。
の温度で鍛造されたものであることが好ましい。これに
よって、700℃以上の高温鍛造時に生じる脱亜鉛や酸
化被膜付着が抑えられて、鍛造後の研磨工程が削減でき
るのである。
【0019】さらに好適には、Snの含有量を1.5〜
4.0%にすることによって、300〜550℃で、α
相の面積比率が44〜85%、β相の面積比率が1〜5
5%、γ相の面積比率が1〜25%、好ましくはα相の
比率が44〜65%、β相の比率が10〜55%、γ相
の比率が1〜25%、平均結晶粒径20μm以下、好ま
しくは15μm以下の結晶組織を有し、0.00083
/secの歪み速度で50%の歪みを与えて破損の無い
こと、0.0083/secの歪み速度で25%の歪み
を与えて破損の無いこと、0.083/secの歪み速
度で30%の歪みを与えて破損の無いこと、の少なくと
も一つを満たす延性が実現できる。
4.0%にすることによって、300〜550℃で、α
相の面積比率が44〜85%、β相の面積比率が1〜5
5%、γ相の面積比率が1〜25%、好ましくはα相の
比率が44〜65%、β相の比率が10〜55%、γ相
の比率が1〜25%、平均結晶粒径20μm以下、好ま
しくは15μm以下の結晶組織を有し、0.00083
/secの歪み速度で50%の歪みを与えて破損の無い
こと、0.0083/secの歪み速度で25%の歪み
を与えて破損の無いこと、0.083/secの歪み速
度で30%の歪みを与えて破損の無いこと、の少なくと
も一つを満たす延性が実現できる。
【0020】そして、このような結晶組織を用いれば、
550℃以下の温度で鍛造しても高い延性が得られると
ともに、脱亜鉛や酸化被膜付着をさらに低減できるので
ある。
550℃以下の温度で鍛造しても高い延性が得られると
ともに、脱亜鉛や酸化被膜付着をさらに低減できるので
ある。
【0021】本発明の別の側面では、黄銅製部材の結晶
組織中にβ相を含有することにより切削性を向上し、こ
のβ相中にSnを含有することにより耐脱亜鉛腐食性を
向上している。尚、黄銅製であるから、強度は青銅より
も優れる。
組織中にβ相を含有することにより切削性を向上し、こ
のβ相中にSnを含有することにより耐脱亜鉛腐食性を
向上している。尚、黄銅製であるから、強度は青銅より
も優れる。
【0022】ここで、従来の耐脱亜鉛腐食性に優れた耐
脱亜鉛黄銅棒として知られているものは、耐脱亜鉛腐食
性に優れたα相の単相としているため、切削性に劣るも
のであったが、本発明では、耐脱亜鉛腐食性が悪いこと
からなるべく析出させずにいたβ相を有効活用すること
を特徴としているのである。
脱亜鉛黄銅棒として知られているものは、耐脱亜鉛腐食
性に優れたα相の単相としているため、切削性に劣るも
のであったが、本発明では、耐脱亜鉛腐食性が悪いこと
からなるべく析出させずにいたβ相を有効活用すること
を特徴としているのである。
【0023】具体的には、高温耐食性のほか、(1)日
本工業規格JIS C−3604に従う快削黄銅棒を基
準とした切削抵抗指数が80以上の特性と、(2)日本
伸銅協会技術標準JBMA T−303に従う脱亜鉛腐
食試験を行なったとき、最大脱亜鉛浸透深さ方向が加工
方向と平行な場合には最大脱亜鉛深さ100μm以下、
又は最大脱亜鉛浸透深さ方向が加工方向と直角な場合に
は最大脱亜鉛深さ70μm以下の耐食性を満たす特性、
を満たすことができる。
本工業規格JIS C−3604に従う快削黄銅棒を基
準とした切削抵抗指数が80以上の特性と、(2)日本
伸銅協会技術標準JBMA T−303に従う脱亜鉛腐
食試験を行なったとき、最大脱亜鉛浸透深さ方向が加工
方向と平行な場合には最大脱亜鉛深さ100μm以下、
又は最大脱亜鉛浸透深さ方向が加工方向と直角な場合に
は最大脱亜鉛深さ70μm以下の耐食性を満たす特性、
を満たすことができる。
【0024】尚、β相中のSn含有量とβ相の面積比率
については、冷却速度をコントロールすることによって
制御できる。
については、冷却速度をコントロールすることによって
制御できる。
【0025】また、結晶組織中にα、γ相を含有し、こ
れらの相の粒界における結晶の硬度差により切削性を向
上し、このγ相中にSnを含有することにより耐脱亜鉛
腐食性を向上してなる黄銅製部材では、従来、脆性があ
ることからなるべく析出させずにいたγ相を有効活用す
ることを特徴としているのである。これも、高温耐食
性、上記(1)、(2)の特性を満たすことができる。
れらの相の粒界における結晶の硬度差により切削性を向
上し、このγ相中にSnを含有することにより耐脱亜鉛
腐食性を向上してなる黄銅製部材では、従来、脆性があ
ることからなるべく析出させずにいたγ相を有効活用す
ることを特徴としているのである。これも、高温耐食
性、上記(1)、(2)の特性を満たすことができる。
【0026】本発明のさらなる別の側面では、黄銅製部
材が、α+β相の2相、β相の面積比率が15%以上、
α、β相の平均結晶粒径が20μm以下、好ましくは1
5μm以下の結晶組織を有し、切削性及び耐SCC性に
優れた特性を有している。
材が、α+β相の2相、β相の面積比率が15%以上、
α、β相の平均結晶粒径が20μm以下、好ましくは1
5μm以下の結晶組織を有し、切削性及び耐SCC性に
優れた特性を有している。
【0027】ここで、切削性はβ相により確保してお
り、耐SCC性については、詳細は究明されていない
が、α+βの異相界面による作用と平均結晶粒径の微細
化に基づき確保していると思われる。
り、耐SCC性については、詳細は究明されていない
が、α+βの異相界面による作用と平均結晶粒径の微細
化に基づき確保していると思われる。
【0028】具体的には、上記(1)の特性の他、
(3)円筒形試料を14%アンモニア水溶液上のアンモ
ニア雰囲気中に荷重を加えながら24時間暴露したと
き、試料が割れない最大応力が180N/mm2以上の
特性、を満たすことができる。
(3)円筒形試料を14%アンモニア水溶液上のアンモ
ニア雰囲気中に荷重を加えながら24時間暴露したと
き、試料が割れない最大応力が180N/mm2以上の
特性、を満たすことができる。
【0029】さらに、β相中のSn濃度を1.5wt%
以上にすることにより、高温耐食性および上記(2)に
示す耐脱亜鉛腐食性が得られる。そして、耐エロージョ
ン腐食性も満たすことができる。
以上にすることにより、高温耐食性および上記(2)に
示す耐脱亜鉛腐食性が得られる。そして、耐エロージョ
ン腐食性も満たすことができる。
【0030】また、黄銅製部材が、α+γ相の2相、γ
相の面積比率が3〜30%、α相の平均結晶粒径が20
μm以下、好ましくは15μm以下、γ相の平均結晶粒径
(短径)が8μm以下であって、α相の粒界にγ相が散
在している結晶組織を有することにより、α、γ相粒界
により上記(1)の切削性を確保しつつ、上記(3)の
耐SCC性を確保している。
相の面積比率が3〜30%、α相の平均結晶粒径が20
μm以下、好ましくは15μm以下、γ相の平均結晶粒径
(短径)が8μm以下であって、α相の粒界にγ相が散
在している結晶組織を有することにより、α、γ相粒界
により上記(1)の切削性を確保しつつ、上記(3)の
耐SCC性を確保している。
【0031】さらに、γ相中のSn濃度を8wt%以上
にすることにより、高温耐食性および上記(2)に示す
耐脱亜鉛腐食性が得られる。そして、耐エロージョン腐
食性も満たすことができる。
にすることにより、高温耐食性および上記(2)に示す
耐脱亜鉛腐食性が得られる。そして、耐エロージョン腐
食性も満たすことができる。
【0032】また、黄銅製部材が、α+β+γ相の3相
で、α相の面積比率が44〜85%、β相の面積比率が
1〜55%、γ相の面積比率が1〜25%、好ましくは
α相の面積比率が44〜65%、β相の面積比率が10
〜55%、γ相の面積比率が1〜25%、α、β、γ相
の平均結晶粒径が20μm以下、好ましくは15μm以下
であって、α、β、γ相が分散して存在する結晶組織を
有することにより、β相及びα、γ相粒界により上記
(1)の切削性を確保しつつ、上記(3)の耐SCC性
を確保している。
で、α相の面積比率が44〜85%、β相の面積比率が
1〜55%、γ相の面積比率が1〜25%、好ましくは
α相の面積比率が44〜65%、β相の面積比率が10
〜55%、γ相の面積比率が1〜25%、α、β、γ相
の平均結晶粒径が20μm以下、好ましくは15μm以下
であって、α、β、γ相が分散して存在する結晶組織を
有することにより、β相及びα、γ相粒界により上記
(1)の切削性を確保しつつ、上記(3)の耐SCC性
を確保している。
【0033】さらに、γ相中のSn濃度を8wt%以上
にすることにより、高温耐食性および上記(2)に示す
耐脱亜鉛腐食性が得られる。そして、耐エロージョン腐
食性も満たすことができる。
にすることにより、高温耐食性および上記(2)に示す
耐脱亜鉛腐食性が得られる。そして、耐エロージョン腐
食性も満たすことができる。
【0034】本発明に従う太陽熱温水装置は、また、黄
銅製部材を、見掛け上のZn含有量を37〜46wt
%、Snの含有量を1.5〜4%、結晶組織を2相以上
にすることにより、高温耐食性および耐脱亜鉛腐食性、
切削性、さらには耐エロージョン腐食性に優れた特性の
水路構成部材を提供できる。ここで、見掛け上のZn含
有量を37〜46wt%にした理由は、この範囲であれ
ば、上記したα+β相、α+γ相、α+β+γ相が任意
に選択できるからである。具体的には、この範囲での結
晶の変態温度域が、高温域ではβ単相、それより下の温
度域ではα+β相、さらに下の温度域ではα+γ相であ
ることを利用し、高温域からの冷却速度をコントロール
すれば、上記した3種類の結晶組織を選択できるからで
ある。
銅製部材を、見掛け上のZn含有量を37〜46wt
%、Snの含有量を1.5〜4%、結晶組織を2相以上
にすることにより、高温耐食性および耐脱亜鉛腐食性、
切削性、さらには耐エロージョン腐食性に優れた特性の
水路構成部材を提供できる。ここで、見掛け上のZn含
有量を37〜46wt%にした理由は、この範囲であれ
ば、上記したα+β相、α+γ相、α+β+γ相が任意
に選択できるからである。具体的には、この範囲での結
晶の変態温度域が、高温域ではβ単相、それより下の温
度域ではα+β相、さらに下の温度域ではα+γ相であ
ることを利用し、高温域からの冷却速度をコントロール
すれば、上記した3種類の結晶組織を選択できるからで
ある。
【0035】尚、以上説明してきた黄銅製部材として
は、各種接続部材の配管部材が好適である。
は、各種接続部材の配管部材が好適である。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態は、図1〜4の
構成をそのまま流用するが、従来と異なる点は、流路ユ
ニット6、26が、以下の(1)〜(3)何れかの結晶
組織を有し、鍛造により成形された点である。
構成をそのまま流用するが、従来と異なる点は、流路ユ
ニット6、26が、以下の(1)〜(3)何れかの結晶
組織を有し、鍛造により成形された点である。
【0037】(1)α+β相の2相で、β相の面積比率
が15%以上、α、β相の平均結晶粒径が20μm以
下、好ましくは15μm以下、β相中のSn濃度が1.
5wt%以上。
が15%以上、α、β相の平均結晶粒径が20μm以
下、好ましくは15μm以下、β相中のSn濃度が1.
5wt%以上。
【0038】(2)α+γ相の2相で、γ相の面積比率
が3〜30%、α相の平均結晶粒径が20μm以下、好
ましくは15μm以下、γ相の平均結晶粒径(短径)が
8μm以下であって、α相の粒界にγ相が散在してお
り、γ相中のSn濃度が8wt%以上。
が3〜30%、α相の平均結晶粒径が20μm以下、好
ましくは15μm以下、γ相の平均結晶粒径(短径)が
8μm以下であって、α相の粒界にγ相が散在してお
り、γ相中のSn濃度が8wt%以上。
【0039】(3)α+β+γ相の3相で、α相の面積
比率が44〜85%、β相の面積比率が1〜55%、γ
相の面積比率が1〜25%、好ましくはα相の面積比率
が44〜65%、β相の面積比率が10〜55%、γ相
の面積比率が1〜25%、α、β、γ相の平均結晶粒径
が20μm以下、好ましくは15μm以下であって、α、
β、γ相が分散して存在し、γ相中のSn濃度が8wt
%以上であって、γ相がβ相を包囲している。
比率が44〜85%、β相の面積比率が1〜55%、γ
相の面積比率が1〜25%、好ましくはα相の面積比率
が44〜65%、β相の面積比率が10〜55%、γ相
の面積比率が1〜25%、α、β、γ相の平均結晶粒径
が20μm以下、好ましくは15μm以下であって、α、
β、γ相が分散して存在し、γ相中のSn濃度が8wt
%以上であって、γ相がβ相を包囲している。
【0040】以上のような結晶組織は、見掛け上のZn
含有量を37〜46wt%、Snの含有量が0.5〜7
wt%、好ましくは1.5〜4wt%の組成の元で、鍛
造後の冷却速度を制御することで調整できる。また、
β、γ相中のSn濃度も、冷却速度を制御することによ
り調整できる。
含有量を37〜46wt%、Snの含有量が0.5〜7
wt%、好ましくは1.5〜4wt%の組成の元で、鍛
造後の冷却速度を制御することで調整できる。また、
β、γ相中のSn濃度も、冷却速度を制御することによ
り調整できる。
【0041】ここで、「見掛け上のZn含有量」という
用語は、AをCu含有量〔wt%〕、BをZn含有量
〔wt%〕、tを添加した第3元素(例えばSn)のZ
n当量、Qをその第3元素の含有量〔wt%〕としたと
き、「{(B+t・Q)/(A+B+t・Q)}×10
0」の意味で用いる。
用語は、AをCu含有量〔wt%〕、BをZn含有量
〔wt%〕、tを添加した第3元素(例えばSn)のZ
n当量、Qをその第3元素の含有量〔wt%〕としたと
き、「{(B+t・Q)/(A+B+t・Q)}×10
0」の意味で用いる。
【0042】これら(1)〜(3)の結晶組織によれ
ば、以下の(A)〜(C)の特性が得られる。
ば、以下の(A)〜(C)の特性が得られる。
【0043】(A)日本工業規格JIS C−3604
に従う快削黄銅棒を基準とした切削抵抗指数が80以上
の特性。
に従う快削黄銅棒を基準とした切削抵抗指数が80以上
の特性。
【0044】(B)日本伸銅協会技術標準JBMA T
−303に従う脱亜鉛腐食試験を行なったとき、最大脱
亜鉛浸透深さ方向が加工方向と平行な場合には最大脱亜
鉛深さ100μm以下、又は最大脱亜鉛浸透深さ方向が
加工方向と直角な場合には最大脱亜鉛深さ70μm以下
の耐食性を満たす特性。尚、鍛造品の場合は、日本伸銅
協会技術標準JBMA T−303に従う脱亜鉛腐食試
験を行なったとき、最大脱亜鉛浸透深さ方向が加工方向
と直角な場合に該当し、最大脱亜鉛深さ70μm以下の
耐食性を満たす特性を満たすものとする。
−303に従う脱亜鉛腐食試験を行なったとき、最大脱
亜鉛浸透深さ方向が加工方向と平行な場合には最大脱亜
鉛深さ100μm以下、又は最大脱亜鉛浸透深さ方向が
加工方向と直角な場合には最大脱亜鉛深さ70μm以下
の耐食性を満たす特性。尚、鍛造品の場合は、日本伸銅
協会技術標準JBMA T−303に従う脱亜鉛腐食試
験を行なったとき、最大脱亜鉛浸透深さ方向が加工方向
と直角な場合に該当し、最大脱亜鉛深さ70μm以下の
耐食性を満たす特性を満たすものとする。
【0045】(C)円筒形試料を14%アンモニア水溶
液上のアンモニア雰囲気中に荷重を加えながら24時間
暴露したとき、試料が割れない最大応力が180N/m
m2以上の特性。
液上のアンモニア雰囲気中に荷重を加えながら24時間
暴露したとき、試料が割れない最大応力が180N/m
m2以上の特性。
【0046】(A)の切削抵抗指数について図5を用い
て詳説すると、切削試験では、旋盤で丸棒状の試料51
の周面を100〔m/min〕と400〔m/min〕
の2つの異なる速度で切削しつつ、主分力Fvを測定し
た。切削抵抗指数は、主分力に対する切削性が最も良い
といわれる快削黄銅棒(日本工業規格JIS C−36
04)の主分力の百分率である。(切削速度毎の切削抵
抗指数を平均した。)
て詳説すると、切削試験では、旋盤で丸棒状の試料51
の周面を100〔m/min〕と400〔m/min〕
の2つの異なる速度で切削しつつ、主分力Fvを測定し
た。切削抵抗指数は、主分力に対する切削性が最も良い
といわれる快削黄銅棒(日本工業規格JIS C−36
04)の主分力の百分率である。(切削速度毎の切削抵
抗指数を平均した。)
【0047】(B)の耐SCC性試験は、図6に示すよ
うに、ガラスデジケータ52内で円筒状の試料53に垂
直に荷重を加えた状態で、NH3蒸気雰囲気中に24時
間暴露した後、割れの発生を調査した。
うに、ガラスデジケータ52内で円筒状の試料53に垂
直に荷重を加えた状態で、NH3蒸気雰囲気中に24時
間暴露した後、割れの発生を調査した。
【0048】また、結晶組織(1)〜(3)によれば、
耐エロージョン腐食性にも良好な特性を示す。図7は、
その耐エロージョン腐食性試験の方法を示している。耐
エロージョン腐食性試験では、図8に示すように、オリ
フィス54を内部に有する円筒状試料55を用い、その
オリフィス54に水を流速40m/secで所定時間流
した後、4.9×105Pa(5Kg/cm2)の水圧下
でオリフィス54をシールするのに要する樹脂栓56へ
の締めつけトルクを測定した。
耐エロージョン腐食性にも良好な特性を示す。図7は、
その耐エロージョン腐食性試験の方法を示している。耐
エロージョン腐食性試験では、図8に示すように、オリ
フィス54を内部に有する円筒状試料55を用い、その
オリフィス54に水を流速40m/secで所定時間流
した後、4.9×105Pa(5Kg/cm2)の水圧下
でオリフィス54をシールするのに要する樹脂栓56へ
の締めつけトルクを測定した。
【0049】図7の試験の結果は図8に示す通りであ
り、結晶組織(1)〜(3)の黄銅材は従来例よりも良
好な特性を得た。尚、従来例にはSnの含有量が0.5
wt%未満のものを用いた。
り、結晶組織(1)〜(3)の黄銅材は従来例よりも良
好な特性を得た。尚、従来例にはSnの含有量が0.5
wt%未満のものを用いた。
【0050】また、上記(1)〜(3)の結晶組織によ
れば、鍛造時には、(4)480〜650℃で、β相比
率が30〜80%、平均結晶粒径が20μm以下、好ま
しくは15μm以下の結晶組織が得られ、0.0008
3/secの歪み速度で160%の歪みを与えて破損の
無いこと、0.0083/secの歪み速度で50%の
歪みを与えて破損の無いこと、0.083/secの歪
み速度で30%の歪みを与えて破損の無いこと、の少な
くとも一つを満たす延性が実現できる。
れば、鍛造時には、(4)480〜650℃で、β相比
率が30〜80%、平均結晶粒径が20μm以下、好ま
しくは15μm以下の結晶組織が得られ、0.0008
3/secの歪み速度で160%の歪みを与えて破損の
無いこと、0.0083/secの歪み速度で50%の
歪みを与えて破損の無いこと、0.083/secの歪
み速度で30%の歪みを与えて破損の無いこと、の少な
くとも一つを満たす延性が実現できる。
【0051】これにより、650℃以下の温度で鍛造し
ても十分な伸びが確保できて、700℃以上の高温鍛造
時に生じる脱亜鉛や酸化被膜付着が抑えられて、鍛造後
の研磨工程が削減できる。
ても十分な伸びが確保できて、700℃以上の高温鍛造
時に生じる脱亜鉛や酸化被膜付着が抑えられて、鍛造後
の研磨工程が削減できる。
【0052】さらに、Snの含有量を1.5〜4.0%
に限定することによって、(5)300〜550℃で、
α相の面積比率が44〜85%、β相の面積比率が1〜
55%、γ相の面積比率が1〜25%、好ましくはα相
の比率が44〜65%、β相の比率が10〜55%、γ
相の比率が1〜25%、平均結晶粒径20μm以下、好
ましくは15μm以下の結晶組織を有し、0.0008
3/secの歪み速度で50%の歪みを与えて破損の無
いこと、0.0083/secの歪み速度で25%の歪
みを与えて破損の無いこと、0.083/secの歪み
速度で30%の歪みを与えて破損の無いこと、の少なく
とも一つを満たす延性が実現できる。
に限定することによって、(5)300〜550℃で、
α相の面積比率が44〜85%、β相の面積比率が1〜
55%、γ相の面積比率が1〜25%、好ましくはα相
の比率が44〜65%、β相の比率が10〜55%、γ
相の比率が1〜25%、平均結晶粒径20μm以下、好
ましくは15μm以下の結晶組織を有し、0.0008
3/secの歪み速度で50%の歪みを与えて破損の無
いこと、0.0083/secの歪み速度で25%の歪
みを与えて破損の無いこと、0.083/secの歪み
速度で30%の歪みを与えて破損の無いこと、の少なく
とも一つを満たす延性が実現できる。
【0053】これにより、550℃以下の温度で鍛造し
ても高い延性が得られるため、脱亜鉛や酸化被膜付着を
さらに低減できるのである。
ても高い延性が得られるため、脱亜鉛や酸化被膜付着を
さらに低減できるのである。
【0054】これらの特性についての試験片の形状、寸
法(標点間距離12mm、外径φ2.5mm)を図9に、
試験条件を図10に示す。使用した引っ張り試験機は機
械式を 用い、加熱は電気ヒータで、雰囲気は大気中と
した。
法(標点間距離12mm、外径φ2.5mm)を図9に、
試験条件を図10に示す。使用した引っ張り試験機は機
械式を 用い、加熱は電気ヒータで、雰囲気は大気中と
した。
【0055】図11は温度と伸びの関係を示しており、
450℃において結晶組織(5)が従来例に比べて高い
伸びを示していることがわかる。ここで、従来例には、
450℃で、α+β、β<25%、平均粒径>20μm
以下、好ましくは15μm以下の結晶構造のものを用い
た。
450℃において結晶組織(5)が従来例に比べて高い
伸びを示していることがわかる。ここで、従来例には、
450℃で、α+β、β<25%、平均粒径>20μm
以下、好ましくは15μm以下の結晶構造のものを用い
た。
【0056】なお、上記した(1)〜(3)の結晶組織
によれば、太陽熱温水装置に特有の高温耐食性の問題も
解決できる。これを図12に示す。
によれば、太陽熱温水装置に特有の高温耐食性の問題も
解決できる。これを図12に示す。
【0057】図12において、実施例1は結晶組織
(3)、実施例2は結晶組織(2)を有しており、比較
例1は従来の耐脱亜鉛鍛造用黄銅、比較例2は快削黄銅
棒であり、実施例1、比較例1は鍛造後のサンプルであ
る。腐食深さの値は、85℃の市水に3ヶ月間浸漬した
結果を用いた。
(3)、実施例2は結晶組織(2)を有しており、比較
例1は従来の耐脱亜鉛鍛造用黄銅、比較例2は快削黄銅
棒であり、実施例1、比較例1は鍛造後のサンプルであ
る。腐食深さの値は、85℃の市水に3ヶ月間浸漬した
結果を用いた。
【0058】図12からわかるように、比較例2はSn
を含有していないため高温耐食性に劣る。また、比較例
1はSnを含有しているにもかかわらず、高温耐食性に
劣る。
を含有していないため高温耐食性に劣る。また、比較例
1はSnを含有しているにもかかわらず、高温耐食性に
劣る。
【0059】これは、比較例1の結晶組織が平均結晶粒
径30μm以上、かつβ、γ各相の面積比率が3%未満
であり、上記した結晶組織(1)〜(3)の何れにも属
しないためだと考えられる。
径30μm以上、かつβ、γ各相の面積比率が3%未満
であり、上記した結晶組織(1)〜(3)の何れにも属
しないためだと考えられる。
【図1】本発明の実施形態に係る太陽熱温水装置
【図2】同実施形態に係る配管ユニット6の外観図
【図3】同実施形態に係る太陽熱温水装置の他の例を示
す図
す図
【図4】同実施形態に係る配管ユニット26の外観図
【図5】同実施形態の切削試験の説明図
【図6】同実施形態の耐応力腐食割れ性(耐SCC性)
試験の説明図
試験の説明図
【図7】同実施形態の耐エロージョン腐食性試験の説明
図
図
【図8】同実施形態の耐エロージョン腐食性試験結果
【図9】同実施形態の高温引張り試験片形状
【図10】同実施形態の高温引張り試験条件
【図11】同実施形態と従来例の高温引張り試験結果
(温度と延びの関係)
(温度と延びの関係)
【図12】同実施形態と従来例の高温耐食性試験結果
1…給水管、2…太陽熱温水器、3…給水接続部、4…
止水弁、5…下流側管、6…流路ユニット、6a…入り
口、6b…第1の出口、6c…第2の出口、7…給湯
口、8…給湯管、9…他の熱源、10…配管、11…加
圧シスターン、12…止水栓、13…他の給水管、6
d、6e…逆止弁、6f、6g…電磁弁、21…給水
管、22…太陽熱温水器、23…給水接続部、24…止
水弁、25…下流側管、26…流路ユニット、26a…
入り口、26b…出口、26c…第2の入り口、27…
給湯口、28…給湯管、29…他の熱源、30…配管、
31…加圧シスターン、32…止水栓、33…給水管、
26d、26e…逆止弁、26f、26g…電磁弁
止水弁、5…下流側管、6…流路ユニット、6a…入り
口、6b…第1の出口、6c…第2の出口、7…給湯
口、8…給湯管、9…他の熱源、10…配管、11…加
圧シスターン、12…止水栓、13…他の給水管、6
d、6e…逆止弁、6f、6g…電磁弁、21…給水
管、22…太陽熱温水器、23…給水接続部、24…止
水弁、25…下流側管、26…流路ユニット、26a…
入り口、26b…出口、26c…第2の入り口、27…
給湯口、28…給湯管、29…他の熱源、30…配管、
31…加圧シスターン、32…止水栓、33…給水管、
26d、26e…逆止弁、26f、26g…電磁弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩原 光一 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目10番1号 株式会社キッツ内 (72)発明者 中村 克昭 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内
Claims (15)
- 【請求項1】 給水管に接続される給水接続部と、給湯
口と、前記給水接続部から前記給湯口へ至る水路と、こ
の水路中途に介設された太陽熱による加熱部と、を具備
する太陽熱温水装置において、 前記水路は、見掛け上のZn含有量が37〜46wt
%、Snの含有量が0.5〜7%、平均結晶粒径が20
μm以下である黄銅製部材を具備してなる太陽熱温水装
置。 - 【請求項2】 給水管に接続される給水接続部と、給湯
口と、前記給水接続部から前記給湯口へ至る水路と、こ
の水路中途に介設された太陽熱による加熱部と、を具備
する太陽熱温水装置において、 前記水路は、鍛造により成形された黄銅製部材を具備し
てなる太陽熱温水装置。 - 【請求項3】 前記黄銅製部材は、見掛け上のZn含有
量が37〜46wt%、平均結晶粒径が20μm以下で
ある請求項2記載の太陽熱温水装置。 - 【請求項4】 前記黄銅製部材は、650℃以下の温度
で鍛造されてなる請求項3記載の太陽熱温水装置。 - 【請求項5】 前記黄銅製部材は、Snの含有量が1.
5〜4.0%である請求項1〜4の何れか記載の太陽熱
温水装置。 - 【請求項6】 前記黄銅製部材は、550℃以下の温度
で鍛造成形されてなる請求項5記載の太陽熱温水装置。 - 【請求項7】 給水管に接続される給水接続部と、給湯
口と、前記給水接続部から前記給湯口へ至る水路と、こ
の水路中途に介設された太陽熱による加熱部と、を具備
する太陽熱温水装置において、 前記水路は、結晶組織中にβ相を含有することにより切
削性を向上し、このβ相中にSnを含有することにより
高温耐食性および耐脱亜鉛腐食性を向上した黄銅製部材
を具備してなる太陽熱温水装置。 - 【請求項8】 給水管に接続される給水接続部と、給湯
口と、前記給水接続部から前記給湯口へ至る水路と、こ
の水路中途に介設された太陽熱による加熱部と、を具備
する太陽熱温水装置において、 前記水路は、結晶組織中にα、γ相を含有し、これらの
相の粒界における結晶の硬度差により切削性を向上し、
前記γ相中にSnを含有することにより高温耐食性およ
び耐脱亜鉛腐食性を向上した黄銅製部材を具備してなる
太陽熱温水装置。 - 【請求項9】 給水管に接続される給水接続部と、給湯
口と、前記給水接続部から前記給湯口へ至る水路と、こ
の水路中途に介設された太陽熱による加熱部と、を具備
する太陽熱温水装置において、 前記水路は、α+β相の2相で、β相の面積比率が15
%以上、α、β相の平均結晶粒径が20μm以下の結晶
組織を有し、切削性及び耐SCC性に優れた黄銅製部材
を具備してなる太陽熱温水装置。 - 【請求項10】 前記β相中のSn濃度を1.5wt%
以上とし、前記黄銅製部材を、切削性、高温耐食性およ
び耐脱亜鉛腐食性及び耐SCC性に優れたものとした請
求項9記載の太陽熱温水装置。 - 【請求項11】 給水管に接続される給水接続部と、給
湯口と、前記給水接続部から前記給湯口へ至る水路と、
この水路中途に介設された太陽熱による加熱部と、を具
備する太陽熱温水装置において、 前記水路は、α+γ相の2相で、γ相の面積比率が3〜
30%、α相の平均結晶粒径が20μm以下、γ相の平
均結晶粒径(短径)が8μm以下であって、α相の粒界
にγ相が散在している結晶組織を有し、切削性及び耐S
CC性に優れた黄銅製部材を具備してなる太陽熱温水装
置。 - 【請求項12】 前記γ相中のSn濃度が8wt%以上
とし、前記黄銅製部材を、切削性、高温耐食性および耐
脱亜鉛腐食性及び耐SCC性に優れたものとした請求項
11記載の太陽熱温水装置。 - 【請求項13】 給水管に接続される給水接続部と、給
湯口と、前記給水接続部から前記給湯口へ至る水路と、
この水路中途に介設された太陽熱による加熱部と、を具
備する太陽熱温水装置において、 前記水路は、このα+β+γ相の3相で、α相の面積比
率が44〜85%、β相の面積比率が1〜55%、γ相
の面積比率が1〜25%、好ましくはα相の面積比率が
44〜65%、β相の面積比率が10〜55%、γ相の
面積比率が1〜25%、α、β、γ相の平均結晶粒径が
20μm以下であって、α、β、γ相が分散して存在す
る結晶組織を有し、切削性及び耐SCC性に優れた黄銅
製部材を具備してなる太陽熱温水装置。 - 【請求項14】 前記γ相中のSn濃度が8wt%以上
であって、前記γ相が前記β相を包囲しているように
し、前記黄銅製部材を、切削性、高温耐食性および耐脱
亜鉛腐食性及び耐SCC性に優れたものとした請求項1
3記載の太陽熱温水装置。 - 【請求項15】 給水管に接続される給水接続部と、給
湯口と、前記給水接続部から前記給湯口へ至る水路と、
この水路中途に介設された太陽熱による加熱部と、を具
備する太陽熱温水装置において、 前記水路は、見掛け上のZn含有量が37〜46wt
%、Snの含有量が1.5〜4%であるとともに、結晶
組織が2相以上である高温耐食性および耐脱亜鉛腐食
性、切削性に優れた黄銅製部材を具備してなる太陽熱温
水装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11060778A JPH11316054A (ja) | 1998-03-06 | 1999-03-08 | 太陽熱温水装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-73447 | 1998-03-06 | ||
JP7344798 | 1998-03-06 | ||
JP11060778A JPH11316054A (ja) | 1998-03-06 | 1999-03-08 | 太陽熱温水装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11316054A true JPH11316054A (ja) | 1999-11-16 |
Family
ID=26401833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11060778A Pending JPH11316054A (ja) | 1998-03-06 | 1999-03-08 | 太陽熱温水装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11316054A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010107087A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Yazaki Corp | 配管ユニットおよび太陽熱給湯システム |
-
1999
- 1999-03-08 JP JP11060778A patent/JPH11316054A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010107087A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Yazaki Corp | 配管ユニットおよび太陽熱給湯システム |
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