JPH1131139A - 信号変換器およびこれを使用した信号変換方法 - Google Patents

信号変換器およびこれを使用した信号変換方法

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JPH1131139A
JPH1131139A JP9188202A JP18820297A JPH1131139A JP H1131139 A JPH1131139 A JP H1131139A JP 9188202 A JP9188202 A JP 9188202A JP 18820297 A JP18820297 A JP 18820297A JP H1131139 A JPH1131139 A JP H1131139A
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JP
Japan
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multiplication coefficient
learning
coefficient pattern
signal
pattern
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JP9188202A
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English (en)
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Yoichi Ueishi
陽一 上石
Machiko Chiba
真千子 千葉
Minoru Ogasawara
実 小笠原
Yutaka Kikuchi
豊 菊池
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AKIYUUTO KK
Original Assignee
AKIYUUTO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械学習と曲線近似を行う乗算係数パターン習
熟手法を用いて、目的である乗算係数パターンをコンピ
ュータ上で容易に求めることができる信号変換器を提供
する。 【解決手段】信号入力部2と、入力信号データに基づい
て信号データの特徴化をする機能を持った演算処理部3
と、演算処理部からの出力を表示する出力部とを備えて
いる信号変換器にあって、前記演算処理部3は、入力フ
ァイルと、学習手段と、デジタルフィルタと、パラメー
タ設定手段を備え、前記学習手段では、機械学習手段3
bにより乗算係数パターン習熟手法を用いて目的とする
乗算係数パターンを求めることができるようにしたこと
を特徴とする信号変換器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラントの時系列
データ、生産設備の時系列データ、制御システムの制御
指令データ、製品の良否判定を行う際の振動データ、人
間の健康な状態を知るための生活音データ、駐車場の車
両検出の振動データ、あるいは画像を走査したスキャン
ニングデータなど種々の波形データを解析して異常状態
の検出を行う状態監視システムに好適な信号変換器およ
びそれを使用した信号変換方法に関するものであり、特
に、状態監視システムに於いて時系列データの中からあ
る種の状態を検出する状態検出方法として利用されてい
るデジタルフィルタ技術を用いてコンピュータにより乗
算係数パターンを生成する信号変換方法およびそのため
の信号変換器に関するものである。
【0002】図24に従来のデジタルフィルタ技術を用
いたコンピュータによる信号変換器の構成を示す。この
デジタルフィルタは図示の如くセンサ101、信号入力
部102、演算処理部103、出力表示部104などか
ら構成されており、入力信号データを演算処理部で処理
しながら、信号処理ができるようになっている。図2
5、図26を参照して前記演算処理部で信号処理する公
知のデジタルフィルタのしくみの概略を説明する。デジ
タルフィルタは、遅延メモリに入力される入力信号とあ
らかじめ設定される乗算係数パターンとの積和をとって
出力とする。乗算係数パターンの形状と近似する波形が
入力信号に混じっているときに出力値が大きくなる。新
しい入力信号データが入力されて遅延メモリ内のデータ
は順送りされるので、フィルタの出力は時点の特徴を時
間の変化とともに出力できる。よって、この出力の配列
は、ある時間の乗算係数パターンとの近似度を表し、そ
の信号の特徴と見ることができる。その乗算係数パター
ンが、特定の時系列データのパターンやシンボルやコー
ドの形状と関連付けられていれば、時系列データの状態
の変動を表す兆候を検知したり、画像のシンボルやコー
ドを識別し切り出すことが可能となる。
【0003】デジタルフィルタを応用したウェーブレッ
トシステムでは、図27のように複数のデジタルフィル
タの乗算係数のパターンを基本パターンと呼ばれる関数
のパターンに合わせる。このパターンを基本にして周波
数成分の強さの識別を目的として、異なる複数の周期の
短い相似形パターンを作る。基本パターンの形状によっ
て、信号からどのような成分を抽出するかが決まる。こ
の相似形パターンを乗算係数パターンとする複数のデジ
タルフィルタは、乗算係数パターンの列の長さによって
異なる周波数帯域のフィルタとなる。さらに乗算係数パ
ターンが、積分や微分など信号処理の性質を決めるので
基本パターンが決まれば、その相似形である乗算係数パ
ターンを持つ複数のデジタルフィルタは、周波数帯域だ
けが異なる同じ信号処理を行うものとなる。デジタルフ
ィルタシステムでは入力信号との相関を掴むための乗算
係数パターンの基本パターンのスケール(時間軸上の長
さ)が、それぞれの周波数の数波長分の長さであること
から、多くのデータ数が必要な高速フーリエ変換技術に
比べて、比較的、短時間(短区間)のデータのパワース
ペクトルを分析する能力をもつことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のデジ
タルフィルタは、一定時間持続する周期性の有る信号の
処理には向いているため、これまで、ある程度の長さを
持った音声や振動、またはある程度の距離に含まれるテ
クスチャ(画質、基本的な模様)分析に利用されて来
た。しかし、時系列データに埋め込まれている兆候は振
動成分を伴っていない場合が多い。従って、乗算係数パ
ターンのスケールが大きいほど時系列データの全体と兆
候の存在する部分の振動やテクスチャの差は少ないた
め、過渡的な現象を掴まえることが困難である。繰り返
しの少ない振動や小さな領域の画像などの非周期的な信
号処理の分析に用いるときには、上記のスケールの大き
さが問題となって来た。
【0005】そこで、本発明者は、先にデジタルフィル
タの乗算係数パターンのパターン形状をウェーブレット
の考えとは逆に周波数分離特性を犠牲にした代わり、位
相特性(ウネリなどの偏移を察知する能力)を最大限に
できるようにした波形検出装置を提案している(特願平
9−7976号)。デジタルフィルタの特性は、乗算係
数パターンのみによって決まるので、入力信号が時間的
に遅延した場合は、遅延しない入力信号が与えられた場
合と比べ、フィルタの出力が、この遅延時間分だけ遅れ
て、同一の出力が得られる。先に提案した上記波形検出
装置は、基本となる波形を使用し、これに近似する乗算
係数パターンを人間が画面や計測機器よりデジタルフィ
ルタの出力を確認して編集する方法を採用していた。
【0006】図28に従来のデジタルフィルタの乗算係
数パターンを使用して状態検出を行った結果と、先に提
案した特願平9−7976号に示す基本となる波形を使
用し乗算係数パターンを人間が画面や計測機器よりデジ
タルフィルタの出力を確認して編集する方法を採用して
状態検出を行った比較結果を示す。図28では先に提案
した方法で求めた乗算係数パターンとして右上がり傾斜
のパターンを使用しており、図29では同様に求めた右
上がり傾斜および右下がり傾斜の二つの乗算係数パター
ンを使用しており、これらの図からも明らかなように従
来の乗算係数パターンに比較して、入力信号のピークを
正確に検出するできることが理解できる。
【0007】しかしながら、上記方法では右上がり傾斜
あるいは右下がり傾斜の乗算係数パターンを人間が画面
や計測機器よりデジタルフィルタの出力を確認して編集
する方法を採用しているため次のような問題点が明らか
となってきた。 (1)上述の対話方式では、画面や計測機器よりデジタ
ルフィルタの出力を確認して乗算係数パターンを再設定
するので作業に時間がかかる。 (2)パラメータの組み合わせが多いので人間のパラメ
ータ調整の繰り返しが多くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、機
械学習と曲線近似を行う乗算係数パターン習熟手法を用
いて、また、必要であれば曲線近似した乗算係数パター
ンをもう一度機械学習および曲線近似し、この操作を複
数回繰り返すことにより、目的である乗算係数パターン
をコンピュータ上で容易に求めることができる信号変換
方法および信号変換器を提案し、上記のような問題点を
解決することを目的とする。即ち、本発明では出力信号
と理想のデジタルフィルタ出力である教師信号の平均二
乗誤差を算出し、誤差をより小さくするためにLMS法
を用いて乗算係数パターンの機械学習を行い、機械学習
を終了した乗算係数パターンを取り出し、曲線近似によ
る簡略化を行い得られた近似線をデジタルフィルタの乗
算係数パターンとすることにより、計測データに合った
相関関数を生成することができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明が採用
した技術解決手段は、信号入力部と、入力信号データに
基づいて信号データの特徴化をする機能を持った演算処
理部と、演算処理部からの出力を表示する出力部とを備
えている信号変換器にあって、前記演算処理部は、入力
ファイルと、学習手段と、デジタルフィルタと、パラメ
ータ設定手段を備え、前記学習手段では、機械学習手段
により乗算係数パターン習熟手法を用いて目的とする乗
算係数パターンを求めることができるようにしたことを
特徴とする信号変換器であり、
【0010】前述の信号処理器を用いて、信号処理する
信号処理方法であって、信号処理器内の学習手段では、
解析したい部分を取り出した入力信号にもとづいて教師
信号(波形)を作成し、初期の乗算係数パターンJK1
を設定し、学習処理を行うパラメータおよび誤差集計パ
ターンの乗算係数パターンJK2(最初はJK1をコピ
ーする)を設定し、乗算係数パターンJK2に乱数テー
ブルの各項を加算して、デジタルフィルタ演算用の乗算
係数パターンJK3を作成し、入力信号と乗算係数パタ
ーンJK3を入力として、デジタルフィルタ演算を行
い、デジタルフィルタ出力を求めることを特徴とする信
号変換方法である。
【0011】
【実施の形態】以下本発明の信号変換器の好ましい実施
形態の説明をする。図1は本発明に係わる信号変換器の
構成図であり、信号変換器は図に示す如く、センサ1、
信号入力部2、演算処理部3、出力部4とから構成され
ている。
【0012】信号入力部2はセンサ出力データを収集す
るための変換器2a、A/Dコンバータ2b、メモリ2
cから構成されており、センサ1からの計測値をデジタ
ルデータに変換し、さらに、メモリ2cでは入力信号デ
ータをファイルとし、演算処理部の処理の進行に合わせ
てデータを切り出して、演算処理部に(計測)入力信号
データを送出する機能を備えている。なお、リアルタイ
ムで信号を処理する場合には必ずしも前記メモリを必要
としない。この場合には、リアルタイムで計測されるデ
ータをデジタル化し、直接演算処理部に送出する。
【0013】演算処理部3では基本的には従来のデジタ
ルフィルタ演算処理(図26参照)と同じ演算を実行す
るために、入力ファイル3a、デジタルフィルタ3c、
パラメータ設定手段3dとを備えており、さらに、乗算
係数パターンを求めるための学習手段3bを備えてい
る。この学習手段3bを備えている点において従来のデ
ジタルフィルタ演算部と相違している。学習手段3b
(この学習手段についての詳細は後述する)は、機械学
習と曲線近似を行う乗算係数パターン習熟手法を用い
て、また、必要であれば曲線近似した乗算係数パターン
をもう一度機械学習および曲線近似し、この操作を複数
回繰り返すことにより、目的である乗算係数パターンを
求めるものであり、先に本出願人が提案している対話方
式による乗算係数パターンを求めるものに比較して極め
て容易に目的とする乗算係数パターンを得ることができ
る。出力部4では演算処理部からのデジタルフィルタ出
力を画面出力4aしたり、接点出力を介して警報ランプ
等の警報手段4bを作動させる。
【0014】次に本発明の特徴である演算処理部の学習
手段についてさらに詳細に説明する。学習手段は図2に
示すように乗算係数パターンの機械学習手段Aと乗算係
数パターンの曲線近似手段Bを有しており、ここでは、
図3のフローチャートに示すように初期に入力した波形
JK1をもとに、機械学習手段Aにより波形JK2を求
め、さらに機械学習で求めた結果を曲線近似手段Bによ
って曲線近似して波形JK3を求め、こうして得られた
結果JK3を先に述べた信号処理部のパラメータ設定手
段に設定し、以後の演算処理を実行する。ここで曲線近
似とは、一般的な統計学的な近似手段のいづれかを用い
るもので、その最も簡単な方法として直線近似や複数の
直線による折れ線近似があり、それらの簡単な方法でも
十分な効果を得ることができる。さらに曲線近似を行う
手法は従来から公知の方法を使用するため、その詳細な
説明は省略する。その後必要に応じてJK4、JK5を
同様に作成する。なお、機械学習手段Aで得られた乗算
係数パターンをそのまま使用することも可能である。
【0015】つづいてデジタルフィルタのパラメータ設
定手段に出力すべき本発明に於ける特徴的な乗算係数パ
ターンの設定の仕方について説明する。以下、乗算係数
パターンを機械学習によって求める方法をフローチャー
ト図4を参照して説明する。プログラムがスタートする
と、ステップS1において入力信号を作成する。即ち
音、振動などの波形データ(数値列)から解析したい部
分を取り出して入力信号とする。ステップS2では、ス
テップS1で作成した入力信号の中で抽出したい部分を
図5に示すように1とそれ以外を0とした教師信号(波
形)を作成する。なお、理想のデジタルフィルタ出力が
既に判っている場合には、その出力を教師信号としても
よい。ステップS3では、初期の乗算係数パターンJK
1(乗算係数パターン1)の設定を行う。なお、初期の
乗算係数パターンの形状は、理論的にはどのようなパタ
ーンであっても構わない。
【0016】ステップS4では、学習処理を行う以下の
パラメータを設定する。 T:デジタル化した乗算係数パターンの各値をデジタル
フィルタ演算毎に変更してゆく値、即ち乗算係数パター
ンの変更単位(Tは固定の値である必要はなく誤差の変
化に応じて変動する値を用いてもよい)である。ただ
し、この変更単位が小さすぎると、ランダム変更を行っ
ても、誤差の変化が把握できにくいので、いつまでも正
しい方向を見いだせぬことになる。したがって、このT
は状況に応じて適当な数値を設定する。 E:一学習の演算回数(フロー中のの繰り返し回数) L:学習回数(習熟の過程で学習を終了する回数であ
り、図4に示すフローチャート中のの繰り返し回数。
この学習回数は、平均二乗誤差の様子をグラフで確認し
ながら、オペレータが止めることも可能である。 G:学習打ち切り誤差(学習回数以下でも誤差がこの値
以下になれば学習を打ち切る誤差のこと)、さらに初期
の乗算係数パターンJK1をのループ用のワークエリ
アである乗算係数パターンJK2にコピーする。
【0017】ステップS5はのループの終了条件であ
り、学習回数(L)が終了したか、オペレータが停止す
るか、図6に示す演算の平均二乗誤差が学習打ち切り誤
差以下になった時に演算を終了する。ステップS6では
のループに入る前に、のループで誤差集計を行う誤
差集計テーブルをクリアしておく。ステップS7はの
終了条件である。即ちデジタルフィルタ演算の回数が学
習パラメータの演算回数(E)になると終了条件とな
る。ステップS8は乗算係数パターンJK2と同じタッ
プ数の乱数テーブルを作成する。具体的には学習パラメ
ータの変更単位のTを使用して、−T、0、Tのどれか
を各項の値とする配列であり、乱数の発生により作成す
る。ステップS9は乗算係数パターンJK2にステップ
S8で作成した乱数テーブルの各項を加算して、のル
ープで使用する乗算係数パターンのワークエリアにデジ
タルフィルタ演算用の乗算係数パターンJK3を作成す
る。ステップS10はステップS1で作成した入力信号
とステップS9で作成した乗算係数パターンJK3を入
力として、デジタルフィルタ演算を行い、デジタルフィ
ルタ出力を求める。
【0018】ステップS11はステップS10で求めた
デジタルフィルタ出力とステップS2で作成した教師信
号の2本の数値列の平均二乗誤差を求める。ステップS
12はステップS11で求めた平均二乗誤差を誤差集計
テーブルに加算する。即ちステップS7〜ステップS1
2をの終了条件まで繰り返し、演算回数分の誤差を誤
差集計テーブルに加算して、演算回数(E)分の誤差を
累積する。ステップS13はのループで集計した誤差
集計テーブルの各項を誤差の累積/演算回数で1演算あ
たり各項の誤差を求めて、今回の学習で一番誤差の少な
かった各項の値(−T、0、T)を決定する。決定され
た各項の値をJK2に加算して1回の学習結果より乗算
係数パターンJK2を再設定する。なお、上述した処理
はいづれもコンピュータを使用して実行するものであ
る。
【0019】上記フローチャートで実行する習熟方法に
ついて、図7に示す例を用いて簡単に説明する。本フロ
ーチャートはセンサから入力された信号の中から兆候
(状態)を検出しようとする波形を精度良く検出するた
めに、先ず入力信号をセンサから取り込み、解析したい
部分を取り出して入力信号として設定する。この入力信
号の中から、抽出したい波形を取り出し教師信号(波
形)を作成する。そして、実際の計測時に得られた入力
信号の中から、この教師信号に近い波形を抽出できるよ
うな初期の乗算係数パターンJK1をまず人手により設
定する。本例では、この初期の乗算係数パターンを図7
(イ)に示すように水平線とし、この乗算係数のデジタ
ル信号の値JK1〔i〕(i=1〜7)とし、この例で
はJK1〔1〕=0.5〜JK1〔7〕=0.5 とし
てある。
【0020】この基本乗算係数パターンをもとに、もっ
とも理想的な乗算係数パターンを以下の演算により作成
する。なおこの理想的な乗算係数パターンを設定するに
当たって必要な学習パラメータを設定する。 T:デジタル化した乗算係数パターンの各値をデジタル
フィルタ演算毎に変更してゆく値(乗算係数変更パター
ン)であり、本例ではT=0.01の固定値を採用して
いる。 E:一学習の演算回数(図4に示すフローチャート中の
の繰り返し回数) L:学習回数(習熟の過程で学習を終了する回数であ
り、図4に示すフローチャート中のの繰り返し回数。 G:学習打ち切り誤差(学習回数以下でも誤差がこの値
以下になれば学習を打ち切る誤差のこと)、さらに初期
の乗算係数パターンJK1をのループ用のワークエリ
アである乗算係数パターンJK2にコピーする。
【0021】上記の学習パラメータの設定が終わると習
熟学習が実行される。図7(ロ)以下は、上記習熟学習
が行われるごとに習熟度をましてゆく乗算係数のパター
ンを示している。学習開始にあたって図8に示す誤差集
計テーブルがクリアされ、次に乗算係数パターンと同じ
タップ数の乱数テーブルを作成する。この図では、A欄
に示すように0、1、2の乱数をJKの配列分(つまり
7個)発生させている。 そして乱数が0の時 JK3〔i〕=JK2〔i〕+
T 乱数が1の時 JK3〔i〕=JK2〔i〕 乱数が2の時 JK3〔i〕=JK2〔i〕−T とした1回の演算用の乗算係数パターンのワークエリア
である乗算係数パターンJK3 JK3〔i〕(i=1〜7)を作成する。乗算係数パタ
ーン2にステップS8で作成した乱数テーブルの各項を
加算して、乗算係数パターンのワークエリアにデジタル
フィルタ演算用の乗算係数パターンを作成する。
【0022】図8ではタップ数毎の乱数を示す欄の下側
欄が二つに分割されているが、左方の欄は誤差を表示
し、右方の欄は演算回数を示している。このJK3
〔i〕を利用し、JK3〔i〕と入力信号を入力として
デジタルフィルタ演算を実行し、デジタルフィルタ出力
を求める。求めたデジタルフィルタ出力と教師信号の平
均二乗誤差を求め(図6参照)この時の誤差が例えば
0.3であるとするとその0.3を図8中のJK3
〔i〕の該当するア、イ、ウの欄に入れ、図8が完成す
る。
【0023】以下同様に図9、図10のようにデジタル
フィルタ演算と誤差の算出を行い、例えばデジタルフィ
ルタ演算50回までの誤差と演算回数の各々の加算結果
と累計とを表わしたものが図11になる(求めた誤差を
誤差集計テーブルに加算し、演算回数分の誤差を誤差集
計テーブルに集計する)。そしてフロー中ののループ
で集計した誤差集計テーブルの各項を誤差の累積/演算
回数で1演算あたり各項の誤差を求めて、今回の演算で
一番誤差の少ない各項の値(ア、イ、ウ)を決定する。
決定された各項の値をJK2に再設定して1回の学習の
目的とする新たな乗算係数パターンJK2を得る。以上
の演算ループの処理を学習回数(のループ)の繰り
返し、最終的な乗算係数パターンを求める。以上のよう
にして機械学習手段により求めた乗算係数パターン〔図
7の(ホ)〕が、また曲線近似手段Bにより最終的な乗
算係数パターン〔図7の(ヘ)〕が決定される。
【0024】上記の学習手段を用いて形成した乗算係数
パターンの実例について説明する。 実例1 この例は、初期の乗算係数パターンとして水平のもの
〔図12(ロ)のd参照〕を使用し、約500回程度の
学習を実行した例である。図12(イ)は上記学習手段
に於ける習熟度を示すための、曲線近似をせずに習熟さ
せた時の学習回数と誤差の相関関係を示す図であり、図
12(ロ)のeは約500回程度の学習をおこなって得
られた乗算係数パターンのグラフである。図12(イ)
中、太い実線aは平均二乗誤差を、細い実線bは標準偏
差を、点線cは学習打切り誤差を示しており、このグラ
フより学習回数を重ねる毎に平均二乗誤差が学習打切り
誤差に近づいていることが良く判る。そして、学習回数
が約500回に達した時に、初期の乗算係数パターンd
(水平の形状をしている)が、図12(ロ)に示す右下
がりの最終的な乗算係数パターンeに変わっている。
【0025】図13は本発明に基づいて演算で求めた乗
算係数パターンが、実際に正しいものであるか否かを判
定するために、入力信号eeに対して正しい乗算係数パ
ターンaa(予め判っている)を使用してデジタルフィ
ルタ演算を行って出力ccを求めたものと、入力信号e
eに対して(図12で示した)学習結果で求めた乗算係
数パターンbbを使用してデジタルフィルタ演算を行っ
て出力ddを求めたものとの比較図である。 この図か
らも明らかなように学習によって求めた乗算係数パター
ンと出力との関係が正しい乗算係数パターンと出力との
関係に極めて似ており、学習手段によって求めた乗算係
数パターンを使用することの有効性が良く判る。
【0026】ところで、上記実例1は、直線を含む曲線
近似を行わずに乗算係数パターンを演算のみによって求
めたものであるが、このような場合には精度の高い乗算
係数パターンを求めるには学習終了回数を十分な回数
(たとえば1000回)に設定する必要がある。しか
し、学習終了回数を増やすことは、それだけ演算処理回
数が増えることになり、処理に時間がかかるという問題
がある。そこで、こうした処理時間の短縮を図るため
に、実例2では、学習終了回数を少なくするために直線
を含む曲線近似を行ないながら乗算係数パターンを決定
している。
【0027】実例2 実例1と同様に初期の乗算係数パターンとして水平のも
のを使用し、乗算係数パターンの変更単位(T)を0.
01、学習回数を200回としたものであり、さらに前
記1セットの学習回数を30回演算したものを1回の習
熟学習とし、学習打ち切り誤差は0.01と設定したも
のである。この例では乗算係数パターンとして図14
(ロ)に示す水平の直線を使用し、学習終了回数分の学
習(一回目の学習サイクル終了)が行われた後の乗算係
数パターンとして図14(ロ)中の折れ線が得られてい
る。また、図14(イ)は上記学習手段に於ける習熟度
を示すための、曲線近似をせずに習熟させた時の学習回
数と誤差の相関関係を示す図である。図14(イ)から
は、104回の学習サイクルを終了した結果、当初の平
均二乗誤差1.4184が0.1819に改善されてい
ることが判る。
【0028】図14(ロ)に示す一回目の学習サイクル
で得られた折れ線の乗算係数パターンを図15のように
直線近似し、2回目の学習を行ったものが図16(イ)
(ロ)である。ここでは平均二乗誤差0.1633が
0.0395に改善されており、また2回目の学習サイ
クル終了には図16(ロ)中の折れ線に示す乗算係数パ
ターンが得られている。さらに、図16(ロ)中の折れ
線に示す乗算係数パターンを図17に示すように直線近
似し、同様に3回目の学習サイクルを行った例が図18
(イ)(ロ)であり、3回目の学習終了後に図19に示
すように乗算係数パターンを曲線近似したものが、求め
る乗算係数パターンとなる。このように学習サイクル終
了毎に乗算係数パターンを直線をふくむ曲線近似するこ
とにより、図20に示すように、平均二乗誤差が変化し
ている。図20の各学習サイクル終了付近と次のサイク
ルの開始付近の平均二乗誤差の状況を拡大した図が図2
1、図22である。たとえば、図21に示すように、一
回目の学習を継続した場合と、直線近似を行った場合で
は、同じ平均二乗誤差を得るために学習回数が約15回
程度減少している。同様に図22でも学習回数が15回
程度減少していることがわかる。
【0029】図23に、入力信号ggに対して正しい乗
算係数パターンaa(予め判っている)を使用してデジ
タルフィルタ演算を行って出力ddを求めたものと、入
力信号ggに対して本実例に基づいて3回目の機械学習
で求めた乗算係数パターンbbをそのまま使用してデジ
タルフィルタ演算を行って出力eeを求めたものと、3
回目の機械学習で求めた乗算係数パターンを直線近似し
てデジタルフィルタ演算を行って出力ffを求めたもの
との比較図を示す。この図からも明らかなように学習に
よって求めた乗算係数パターンとデジタルフィルタ出力
との関係が正しい乗算係数パターンとデジタルフィルタ
出力との関係に極めて似ており、学習手段によって求め
た乗算係数パターンを使用することの有効性が良く判る
とともに、乗算係数パターンを直線近似しながら演算を
おこなっても十分に有効な演算が可能であることを示し
ている。
【0030】なお、上記実施形態は従来のデジタルフィ
ルタによる演算処理と同様にコンピュータによって行っ
ているが、それぞれの機能を持ったハードウエアを組み
合わせて構成することもでき、上記実施形態はあくまで
も本発明の1例に過ぎず、本発明はその精神及び必須特
徴事項から逸脱することなく他のさまざまな方法で実施
することができる。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、時間のかかる乗算係数パターンの設定を繰り返し機
械学習を用いることにより、速く簡単に見つけ出すこと
ができる。また、信号変換器をセンサアンプやモニタに
内蔵することができるため装置がコンパクト化される。
またこの信号変換器を利用することにより低周波、ウネ
リ、急峻なパルスの検出を正確に行うことができ、種々
の乗算係数パターンの作成も容易であるため各種のシス
テムに簡単に適合することができる、等々の優れた効果
を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる信号変換器の構成図である。
【図2】 学習手段の構成図である。
【図3】 学習手段における処理の概略フローチャート
図である。
【図4】 学習手段における処理の詳細フローチャート
図である。
【図5】 教師信号の作成例の図である。
【図6】 平均二乗誤差の説明図である。
【図7】 乗算係数パターン学習手段のイメージ図であ
る。
【図8】 1回目のデジタルフィルタ演算と誤差の算出
結果を示す図である。
【図9】 2回目のデジタルフィルタ演算と誤差の算出
結果を示す図である。
【図10】 3回目のデジタルフィルタ演算と誤差の算
出結果を示す図である。
【図11】 50回目のデジタルフィルタ演算と誤差の
算出結果を示す図である。
【図12】 学習手段に於ける習熟度を示すための図で
あり、(イ)は曲線近似をせずに習熟させた時の学習回
数と誤差の相関関係を示す図であり、(ロ)は約500
回程度の学習をおこなって得られた乗算係数パターンの
グラフである。
【図13】 入力信号eeに対して正しい乗算係数パタ
ーンaaを使用してデジタルフィルタ演算を行って出力
ccを求めたものと、入力信号eeに対して学習結果で
求めた乗算係数パターンbbを使用してデジタルフィル
タ演算を行って出力ddを求めたものとの比較図であ
る。
【図14】実例2の学習手段に於ける一回目の習熟度を
示すための図であり、(イ)は曲線近似をせずに習熟さ
せた時の学習回数と誤差の相関関係を示す図であり、
(ロ)は習熟学習をおこなって得られた乗算係数パター
ンのグラフである。
【図15】習熟した乗算係数パターンを直線近似する例
を示す図である。
【図16】2回目の学習の実例を示す図である。
【図17】2回目の習熟した乗算係数パターンを直線近
似する例を示す図である。
【図18】3回目の学習の実例を示す図である。
【図19】3回目の習熟した乗算係数パターンを直線近
似する例を示す図である。
【図20】機械学習の1回目〜3回目の平均二乗誤差の
減少を示す図である。
【図21】1回目機械学習終了付近と2回目の学習開始
付近の平均二乗誤差の変化を示す図である。
【図22】2回目機械学習終了付近と3回目の学習開始
付近の平均二乗誤差の変化を示す図である。
【図23】入力信号に対して正しい乗算係数パターンを
使用してデジタルフィルタ演算を行って出力を求めたも
のと、入力信号に対して学習を行った結果求めた乗算係
数パターンを使用してデジタルフィルタ演算を行って出
力を求めたものとの比較図である。
【図24】 従来の信号変換器の構成図である。
【図25】 デジタルフィルタの説明図である。
【図26】 デジタルフィルタ演算の説明図である。
【図27】 ウエーブレットの説明図である。
【図28】 乗算係数パターンの違いによる検出遅れの
実例である。
【図29】 入力信号のピークの立ち下がりのデジタル
フィルタ出力の実例である。
【符号の説明】
1 センサ 2 信号入力部 3 演算処理部 3b 学習手段 4 出力部 4b 警報表示
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 豊 東京都新宿区西新宿6−12−1 アキュー ト株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号入力部と、入力信号データに基づいて
    信号データを特徴化する機能を持った演算処理部と、演
    算処理部からの出力を表示する出力部とを備えている信
    号変換器であって、前記演算処理部は、入力ファイル
    と、学習手段と、デジタルフィルタと、パラメータ設定
    手段を備え、前記学習手段では、機械学習手段により乗
    算係数パターン習熟手法を用いて目的とする乗算係数パ
    ターンを求めることができるようにしたことを特徴とす
    る信号変換器。
  2. 【請求項2】前記学習手段では、機械学習手段で求めた
    乗算係数パターンをさらに曲線近似手段を用いて目的と
    する乗算係数パターンを求めることができるようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号変換器。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2のいづれかに記載
    の信号処理器を用いて、信号処理する信号処理方法であ
    って、信号処理器内の学習手段では、解析したい部分を
    取り出した入力信号にもとづいて教師信号(波形)を作
    成し、初期の乗算係数パターンJK1を設定し、学習処
    理を行うパラメータおよび誤差集計パターンの乗算係数
    パターンJK2(最初はJK1をコピーする)を設定
    し、乗算係数パターンJK2に乱数テーブルの各項を加
    算して、デジタルフィルタ演算用の乗算係数パターンJ
    K3を作成し、入力信号と乗算係数パターンJK3を入
    力として、デジタルフィルタ演算を行い、デジタルフィ
    ルタ出力を求めることを特徴とする信号変換方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102019216190A1 (de) 2018-10-29 2020-04-30 Fanuc Corporation Ausgabevorrichtung, Steuervorrichtung und Verfahren zum Ausgeben eines Bewertungsfunktionswerts

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102019216190A1 (de) 2018-10-29 2020-04-30 Fanuc Corporation Ausgabevorrichtung, Steuervorrichtung und Verfahren zum Ausgeben eines Bewertungsfunktionswerts
US11914334B2 (en) 2018-10-29 2024-02-27 Fanuc Corporation Output device, control device and method of outputting evaluation function value

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