JPH11311243A - エアベアリングおよびエアベアリングを備えたハイブリッドチャ―ジャ - Google Patents
エアベアリングおよびエアベアリングを備えたハイブリッドチャ―ジャInfo
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- JPH11311243A JPH11311243A JP11086905A JP8690599A JPH11311243A JP H11311243 A JPH11311243 A JP H11311243A JP 11086905 A JP11086905 A JP 11086905A JP 8690599 A JP8690599 A JP 8690599A JP H11311243 A JPH11311243 A JP H11311243A
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- Japan
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- shaft
- air
- bush
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Supercharger (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ラジアルクリアランスの広い量的変化範囲に
わたってエアベアリングの要求性能を維持できるように
する。 【解決手段】 ブッシュ28とブッシュに回転可能に支
承されるシャフト19がエアベアリングの基本構成であ
るが、ブッシュの内周面と向き合うシャフトの表面上に
複数の外周溝22,23,24,25;22a,22
b,23a,24a,24b,25a;29,30を形
成する。この外周溝は異なる深さを有するもので、例え
ば浅く、深く、浅くと交互に溝の深さを変える。あるい
は外周溝の各々が異なる深さの部分を有していてもよ
い。複数の外周溝は、そして更に、互いに平行に、シャ
フトの軸方向に対して所定の第1角度(+β)をもって
形成された第1の溝群と、互いに平行に、シャフトの軸
方向に対して、第1角度とは対称的な所定の第2角度
(−β)をもって形成された第2の溝群とから構成す
る。
わたってエアベアリングの要求性能を維持できるように
する。 【解決手段】 ブッシュ28とブッシュに回転可能に支
承されるシャフト19がエアベアリングの基本構成であ
るが、ブッシュの内周面と向き合うシャフトの表面上に
複数の外周溝22,23,24,25;22a,22
b,23a,24a,24b,25a;29,30を形
成する。この外周溝は異なる深さを有するもので、例え
ば浅く、深く、浅くと交互に溝の深さを変える。あるい
は外周溝の各々が異なる深さの部分を有していてもよ
い。複数の外周溝は、そして更に、互いに平行に、シャ
フトの軸方向に対して所定の第1角度(+β)をもって
形成された第1の溝群と、互いに平行に、シャフトの軸
方向に対して、第1角度とは対称的な所定の第2角度
(−β)をもって形成された第2の溝群とから構成す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアベアリング並
びにこのエアベアリングを適用するハイブリッドチャー
ジャに関するものである。
びにこのエアベアリングを適用するハイブリッドチャー
ジャに関するものである。
【0002】
【従来の技術】米国特許第5,407,281号はシャフト上に
ヘリボーン溝を形成したオイルベアリングを開示してい
る。このオイルベアリングはシャフト、ヘリボーン溝お
よびブッシュからなり、シャフトはブッシュに対して所
定のラジアルクリアランスをもってフロート支持されて
いる。発明者はこの技術をエアベアリングに応用できな
いか開発を行なってきた。エアベアリングでは溝の深さ
が最も重要な要素となる。というのも、溝の深さはベア
リングの剛性と許容荷重を左右するからである。
ヘリボーン溝を形成したオイルベアリングを開示してい
る。このオイルベアリングはシャフト、ヘリボーン溝お
よびブッシュからなり、シャフトはブッシュに対して所
定のラジアルクリアランスをもってフロート支持されて
いる。発明者はこの技術をエアベアリングに応用できな
いか開発を行なってきた。エアベアリングでは溝の深さ
が最も重要な要素となる。というのも、溝の深さはベア
リングの剛性と許容荷重を左右するからである。
【0003】全ての溝の深さが同一なヘリボーン溝を持
つエアベアリングでは、溝深さに対する、シャフトとブ
ッシュ間のラジアルクリアランスの比率が図10に示す
ように特定の値を取るときに、このエアベアリングは最
大の剛性と最大の許容荷重をもつことができる。このよ
うなエアベアリングはラジアルクリアランスが特定の設
計値に収まる限りは良く働くが、設計値を外れた領域で
は最大の能力を発揮できない。
つエアベアリングでは、溝深さに対する、シャフトとブ
ッシュ間のラジアルクリアランスの比率が図10に示す
ように特定の値を取るときに、このエアベアリングは最
大の剛性と最大の許容荷重をもつことができる。このよ
うなエアベアリングはラジアルクリアランスが特定の設
計値に収まる限りは良く働くが、設計値を外れた領域で
は最大の能力を発揮できない。
【0004】エアベアリングでは油を使っておらず、即
ち油汚染の心配が無いために特開昭60−018233
号に示すターボチャージャや、特にハイブリッドチャー
ジャへの適用がふさわしい。ハイブリッドチャージャ
は、例えば特開平04−342961号に開示されるよ
うに燃料電池に空気を供給するために用いられ、次世代
自動車を開発が盛んな自動車産業界では非常に関心の高
い技術の一つである。
ち油汚染の心配が無いために特開昭60−018233
号に示すターボチャージャや、特にハイブリッドチャー
ジャへの適用がふさわしい。ハイブリッドチャージャ
は、例えば特開平04−342961号に開示されるよ
うに燃料電池に空気を供給するために用いられ、次世代
自動車を開発が盛んな自動車産業界では非常に関心の高
い技術の一つである。
【0005】一例として燃料電池を積んだ電気自動車や
ハイブリッド車があげられる。前者は電動モータにより
駆動され、後者はさらに内燃機関を備え、電動モータと
内燃機関のいずれか一方または両者によって駆動され
る。燃料電池は水素と酸素の間の化学反応によって電力
を発生するもので、ハイブリッドチャージャはそのセル
へと圧縮空気の形で酸素を供給する。ところで、ハイブ
リッドチャージャは従来のターボチャージャと電動モー
タを融合させたもので、タービンに加え電動モータが、
いずれか一方が或いは両方がコンプレッサを駆動する。
電動モータは外部より電力を得て駆動され、タービンは
燃料電池の排気によって駆動される。
ハイブリッド車があげられる。前者は電動モータにより
駆動され、後者はさらに内燃機関を備え、電動モータと
内燃機関のいずれか一方または両者によって駆動され
る。燃料電池は水素と酸素の間の化学反応によって電力
を発生するもので、ハイブリッドチャージャはそのセル
へと圧縮空気の形で酸素を供給する。ところで、ハイブ
リッドチャージャは従来のターボチャージャと電動モー
タを融合させたもので、タービンに加え電動モータが、
いずれか一方が或いは両方がコンプレッサを駆動する。
電動モータは外部より電力を得て駆動され、タービンは
燃料電池の排気によって駆動される。
【0006】ハイブリッドチャージャは、この他にも一
般的な自動車用内燃機関の出力と効率を向上するために
用いられ、内燃機関の作動状態に応じて以下の3つの作
動状態のいずれか一つを取る。第1の作動状態では、電
動モータが作動せず通常のターボチャージャとして作動
する。第2の作動状態では、電動モータとタービンが共
にコンプレッサを駆動して圧縮空気をエンジンに供給す
る。第3の作動状態では、エンジンが圧縮空気の過給を
必要としておらず、タービンは電動モータを発電機とし
て駆動し、車両のバッテリーを充電するので排気ガス中
のエネルギーの大部分が回収できる。
般的な自動車用内燃機関の出力と効率を向上するために
用いられ、内燃機関の作動状態に応じて以下の3つの作
動状態のいずれか一つを取る。第1の作動状態では、電
動モータが作動せず通常のターボチャージャとして作動
する。第2の作動状態では、電動モータとタービンが共
にコンプレッサを駆動して圧縮空気をエンジンに供給す
る。第3の作動状態では、エンジンが圧縮空気の過給を
必要としておらず、タービンは電動モータを発電機とし
て駆動し、車両のバッテリーを充電するので排気ガス中
のエネルギーの大部分が回収できる。
【0007】ハイブリッドチャージャのタービンは高温
排気ガスで駆動されるが、タービンからベアリングへと
伝わる高温はエアベアリングのラジアルクリアランスに
影響を及ぼす。これは、シャフトの熱膨張や他の熱的現
象がラジアルクリアランスに作用するためである。エア
ベアリングの性能はラジアルクリアランスの量的変化が
過大となったときに悪化する。シャフトに作用する遠心
力もまたラジアルクリアランスに影響を及ぼす。従っ
て、高温且つ高速環境下で作動するハイブリッドチャー
ジャには、従来のエアベアリングは適さない。
排気ガスで駆動されるが、タービンからベアリングへと
伝わる高温はエアベアリングのラジアルクリアランスに
影響を及ぼす。これは、シャフトの熱膨張や他の熱的現
象がラジアルクリアランスに作用するためである。エア
ベアリングの性能はラジアルクリアランスの量的変化が
過大となったときに悪化する。シャフトに作用する遠心
力もまたラジアルクリアランスに影響を及ぼす。従っ
て、高温且つ高速環境下で作動するハイブリッドチャー
ジャには、従来のエアベアリングは適さない。
【0008】アライドシグナル社のカタログにはエアベ
アリングを用いたターボ発電機が開示されている。この
発電機はタービンロータとコンプレッサロータをシャフ
トの両端に備え、永久磁石を含む発電機ロータがシャフ
ト中央に固設されている、シャフトはハウジングに対し
て、ベアリングハウジング内部に配設されたエアベアリ
ングを介して回転可能に支承されている。
アリングを用いたターボ発電機が開示されている。この
発電機はタービンロータとコンプレッサロータをシャフ
トの両端に備え、永久磁石を含む発電機ロータがシャフ
ト中央に固設されている、シャフトはハウジングに対し
て、ベアリングハウジング内部に配設されたエアベアリ
ングを介して回転可能に支承されている。
【0009】発電機ロータは高温のタービンロータ付近
に配設されているにもかかわらず、発電機ロータの過熱
を防ぐ遮熱手段は採用されていない。発電機ロータの磁
石は、従って、高い耐熱性を要求される。通常の磁石で
は過熱のおそれがあり、ターボ発電機の性能が低下す
る。発電機の性能を向上するために、例えばSmCoや
NdFebのような希土類磁石がよく使われる。しかし
これら希土類磁石の耐熱性は相対的に低い。
に配設されているにもかかわらず、発電機ロータの過熱
を防ぐ遮熱手段は採用されていない。発電機ロータの磁
石は、従って、高い耐熱性を要求される。通常の磁石で
は過熱のおそれがあり、ターボ発電機の性能が低下す
る。発電機の性能を向上するために、例えばSmCoや
NdFebのような希土類磁石がよく使われる。しかし
これら希土類磁石の耐熱性は相対的に低い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】それゆえ、本発明は、
エアベアリングをハイブリッドチャージャに適用するべ
く、ラジアルクリアランスの広い量的変化範囲にわたっ
てエアベアリングの要求性能を維持できるようにするこ
とを、その第1の技術的課題とする。
エアベアリングをハイブリッドチャージャに適用するべ
く、ラジアルクリアランスの広い量的変化範囲にわたっ
てエアベアリングの要求性能を維持できるようにするこ
とを、その第1の技術的課題とする。
【0011】また、本発明はタービン、コンプレッサ及
びモータ/発電機を備える装置において、タービンから
永久磁石を備えた発電機ロータへの熱伝導を低下させる
ことを、その第2の技術的課題とする。
びモータ/発電機を備える装置において、タービンから
永久磁石を備えた発電機ロータへの熱伝導を低下させる
ことを、その第2の技術的課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した第1の技術的課
題を解決するために講じた本発明の第1の技術的手段
は、エアベアリングを以下のように構成したことであ
る。即ち、ブッシュに回転可能に支承されるシャフト
が、ブッシュの内周面と向き合う複数の外周溝をその表
面上に備え、複数の外周溝が、互いに平行に、シャフト
の軸方向に対して所定の第1角度をもって形成された第
1の溝群と、互いに平行に、シャフトの軸方向に対し
て、第1角度とは対称的な所定の第2角度をもって形成
された第2の溝群とからなり、且つ第1及び第2の溝群
の夫々において、外周溝毎が異なる深さを有している
か、又は外周溝の各々が異なる深さの部分を有してい
る。
題を解決するために講じた本発明の第1の技術的手段
は、エアベアリングを以下のように構成したことであ
る。即ち、ブッシュに回転可能に支承されるシャフト
が、ブッシュの内周面と向き合う複数の外周溝をその表
面上に備え、複数の外周溝が、互いに平行に、シャフト
の軸方向に対して所定の第1角度をもって形成された第
1の溝群と、互いに平行に、シャフトの軸方向に対し
て、第1角度とは対称的な所定の第2角度をもって形成
された第2の溝群とからなり、且つ第1及び第2の溝群
の夫々において、外周溝毎が異なる深さを有している
か、又は外周溝の各々が異なる深さの部分を有してい
る。
【0013】上記した第2の技術的課題を解決するため
に講じた本発明の第2の技術的手段は、上記第1の技術
手段に加えて、エアベアリングのシャフトによって、ハ
ウジング内にタービン、エアベアリング、永久磁石式モ
ータ/発電機およびコンプレッサがこの順に結合されて
収容され、コンプレッサとエアベアリングとを流体的に
連通させる空気通路を配設したことである。
に講じた本発明の第2の技術的手段は、上記第1の技術
手段に加えて、エアベアリングのシャフトによって、ハ
ウジング内にタービン、エアベアリング、永久磁石式モ
ータ/発電機およびコンプレッサがこの順に結合されて
収容され、コンプレッサとエアベアリングとを流体的に
連通させる空気通路を配設したことである。
【0014】上記した第2の技術的課題を解決するため
に講じた本発明の第3の技術的手段は、上記第2の技術
手段に加えて、エアベアリングのブッシュに、タービン
とエアベアリングとの間の区域とコンプレッサとを流体
的に連通させる第2の空気通路を配設したことである。
に講じた本発明の第3の技術的手段は、上記第2の技術
手段に加えて、エアベアリングのブッシュに、タービン
とエアベアリングとの間の区域とコンプレッサとを流体
的に連通させる第2の空気通路を配設したことである。
【0015】
【作用】上記第1の技術手段によれば、異なる深さを有
し、対称的な角度をもってシャフト上に形成された第1
及び第2の溝群からなる外周溝が所謂ヘリボーン溝を構
成してブッシュと共に、エアベアリングを構成する。
し、対称的な角度をもってシャフト上に形成された第1
及び第2の溝群からなる外周溝が所謂ヘリボーン溝を構
成してブッシュと共に、エアベアリングを構成する。
【0016】上記第2の技術手段によれば、タービン、
エアベアリング、モータ/発電機およびコンプレッサを
備えたハイブリッドチャージャにおいて空気通路がコン
プレッサからエアベアリングへと加圧空気を供給する。
エアベアリング、モータ/発電機およびコンプレッサを
備えたハイブリッドチャージャにおいて空気通路がコン
プレッサからエアベアリングへと加圧空気を供給する。
【0017】上記第3の技術手段によれば、ハイブリッ
ドチャージャにおいて空気通路がコンプレッサからター
ビンとエアベアリングとの間の区域へと加圧空気を供給
する。
ドチャージャにおいて空気通路がコンプレッサからター
ビンとエアベアリングとの間の区域へと加圧空気を供給
する。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明実施例の、エアベア
リング20,21を備えたハイブリッドチャージャを示
す。ハイブリッドチャージャのハウジングは、タービン
ハウジング11、ラジアルベアリングハウジング12、
モータ/発電機ハウジング13、スラストベアリングハ
ウジング60およびコンプレッサハウジング14の5つ
から構成されている。
リング20,21を備えたハイブリッドチャージャを示
す。ハイブリッドチャージャのハウジングは、タービン
ハウジング11、ラジアルベアリングハウジング12、
モータ/発電機ハウジング13、スラストベアリングハ
ウジング60およびコンプレッサハウジング14の5つ
から構成されている。
【0019】タービンハウジング11はラジアルベアリ
ングハウジング12の一側面に対してボルト15を介し
て固定され、モータ/発電機ハウジング13はラジアル
ベアリングハウジング12の他側面に対してボルト16
を介して固定され、スラストベアリングハウジング60
とコンプレッサハウジング14が一体化されたものはモ
ータ/発電機ハウジング13にボルト17を介して固定
されている。
ングハウジング12の一側面に対してボルト15を介し
て固定され、モータ/発電機ハウジング13はラジアル
ベアリングハウジング12の他側面に対してボルト16
を介して固定され、スラストベアリングハウジング60
とコンプレッサハウジング14が一体化されたものはモ
ータ/発電機ハウジング13にボルト17を介して固定
されている。
【0020】コンプレッサハウジング14はスラストベ
アリングハウジング60に対してボルト61を介して固
定され、両者の一体化を得ている。タービンロータ18
はシャフト19の一端に固定され、タービンハウジング
11内に位置している。コンプレッサロータ53はシャ
フト19の他端に固定され、コンプレッサハウジング1
4内に位置している。シャフト19はラジアルベアリン
グハウジング12内において2つのエアベアリング2
0、21を介して回転可能に支持されている。
アリングハウジング60に対してボルト61を介して固
定され、両者の一体化を得ている。タービンロータ18
はシャフト19の一端に固定され、タービンハウジング
11内に位置している。コンプレッサロータ53はシャ
フト19の他端に固定され、コンプレッサハウジング1
4内に位置している。シャフト19はラジアルベアリン
グハウジング12内において2つのエアベアリング2
0、21を介して回転可能に支持されている。
【0021】なお、エアベアリング20,21は、ハイ
ブリッドチャージャではなく、タービンによって発電機
が駆動されるターボ発電機にも適用でき、ターボ発電機
ではコンプレッサ部分は省略される。
ブリッドチャージャではなく、タービンによって発電機
が駆動されるターボ発電機にも適用でき、ターボ発電機
ではコンプレッサ部分は省略される。
【0022】エアベアリング20,21は、それぞれ、
シャフト19に形成された、傾斜した、互いに深さの異
なる平行な第1の溝群(外周溝)22,23と、傾斜し
た、互いに深さの異なる平行な第2の溝群(外周溝)2
4,25を有している。ここで、第1の溝群22,23
と第2の溝群24,25はシャフト方向に所定の間隔2
6をおいて離れている。
シャフト19に形成された、傾斜した、互いに深さの異
なる平行な第1の溝群(外周溝)22,23と、傾斜し
た、互いに深さの異なる平行な第2の溝群(外周溝)2
4,25を有している。ここで、第1の溝群22,23
と第2の溝群24,25はシャフト方向に所定の間隔2
6をおいて離れている。
【0023】図2及び図3等に示されるように、溝群が
全体としていわゆるヘリボーン溝を構成するように、第
1の溝群22,23はシャフト19のシャフト方向の面
に対して角度(第1角度)+βをもって傾斜しており、
第2の溝群24,25は角度(第2角度)−βをもって
傾斜している。エアベアリング20,21の夫々の第1
の溝群22,23と第2の溝群24,25はブッシュ2
8を介して支承されている。これら溝群の間に位置す
る、シャフト19とブッシュ28との間の狭いラジアル
クリアランス27(図8)に所定の圧力を維持できるよ
うに、第1の溝群22,23と第2の溝群24,25の
間にはいわゆるプレッシャーバンドが区画されている。
全体としていわゆるヘリボーン溝を構成するように、第
1の溝群22,23はシャフト19のシャフト方向の面
に対して角度(第1角度)+βをもって傾斜しており、
第2の溝群24,25は角度(第2角度)−βをもって
傾斜している。エアベアリング20,21の夫々の第1
の溝群22,23と第2の溝群24,25はブッシュ2
8を介して支承されている。これら溝群の間に位置す
る、シャフト19とブッシュ28との間の狭いラジアル
クリアランス27(図8)に所定の圧力を維持できるよ
うに、第1の溝群22,23と第2の溝群24,25の
間にはいわゆるプレッシャーバンドが区画されている。
【0024】各エアベアリング20,21について、プ
レッシャーバンド26のシャフト長はエアベアリング全
体のシャフト長の30%から40%程度であることが望
ましい。各ブッシュ28は、溝群22,23;24,2
5を合わせた全体のシャフト長よりも長くはなく、好ま
しくはこの全体のシャフト長よりも僅かに短いシャフト
長を有している。
レッシャーバンド26のシャフト長はエアベアリング全
体のシャフト長の30%から40%程度であることが望
ましい。各ブッシュ28は、溝群22,23;24,2
5を合わせた全体のシャフト長よりも長くはなく、好ま
しくはこの全体のシャフト長よりも僅かに短いシャフト
長を有している。
【0025】後者のようにすることで、両溝群22,2
3;24,25は、その運転時に溝内への空気流入を許
容する空気導入部76を、ブッシュ28の両端よりもシ
ャフト方向外側に延在した部分に有している。必要に応
じて、径方向溝をベアリングハウジング12またはブッ
シュ28の内周ボアに空気導入性を向上するための環状
溝(図示なし)を形成してもよい。各ブッシュ28の内
径は、2つのエアベアリング20,21間におけるベア
リングハウジング12の内周ボアの径と同じか僅かに小
さい。
3;24,25は、その運転時に溝内への空気流入を許
容する空気導入部76を、ブッシュ28の両端よりもシ
ャフト方向外側に延在した部分に有している。必要に応
じて、径方向溝をベアリングハウジング12またはブッ
シュ28の内周ボアに空気導入性を向上するための環状
溝(図示なし)を形成してもよい。各ブッシュ28の内
径は、2つのエアベアリング20,21間におけるベア
リングハウジング12の内周ボアの径と同じか僅かに小
さい。
【0026】両溝群22,23;24,25は、それぞ
れ、深さの異なる溝が交互に形成されたものである。す
なわち、溝群22,23については浅めの溝(相対的に
浅い溝)22と深めの溝(相対的に深い溝)23が交互
に形成されている。溝群24,25については浅めの溝
24と深めの溝25が交互に形成されている。
れ、深さの異なる溝が交互に形成されたものである。す
なわち、溝群22,23については浅めの溝(相対的に
浅い溝)22と深めの溝(相対的に深い溝)23が交互
に形成されている。溝群24,25については浅めの溝
24と深めの溝25が交互に形成されている。
【0027】両溝群22,23;24,25は以下に説
明するように、様々な変形実施例が可能である。たとえ
ば図4に示す第2実施例では、両溝群22,23;2
4,25の間に前記実施例のようなプレッシャーバンド
が形成されていない。しかし、軸長の短さが要求される
製品(例えばある種のハイブリッドチャージャなど)で
は有効である。図5に示す第3実施例では、2つの浅め
の溝22a,22b;24a,24bと1つの深めの溝
23a;25aが交互に形成されている。あるいは、図
示しないが、2つの深めの溝(22a,22b;24
a,24b)と1つの浅めの溝(23a;25a)が交
互に形成されてもよい。
明するように、様々な変形実施例が可能である。たとえ
ば図4に示す第2実施例では、両溝群22,23;2
4,25の間に前記実施例のようなプレッシャーバンド
が形成されていない。しかし、軸長の短さが要求される
製品(例えばある種のハイブリッドチャージャなど)で
は有効である。図5に示す第3実施例では、2つの浅め
の溝22a,22b;24a,24bと1つの深めの溝
23a;25aが交互に形成されている。あるいは、図
示しないが、2つの深めの溝(22a,22b;24
a,24b)と1つの浅めの溝(23a;25a)が交
互に形成されてもよい。
【0028】図6に示す第4実施例では、一方のエアベ
アリングについて片側の溝24,25だけが形成されて
いる。但し、他方のエアベアリングについては対称的に
片側の溝22,23が形成されることになる。これは2
つのエアベアリング20,21の間隔が非常に狭いとき
に有効なものである。例えばエアベアリング20が溝2
2,23だけを有するもので、エアベアリング21が溝
24,25だけを有するものであれば、エアベアリング
20,21が全体としてヘリボーン溝を構成する。そし
てエアベアリング20,21の間隔が大きなプレッシャ
ーバンドとなる。
アリングについて片側の溝24,25だけが形成されて
いる。但し、他方のエアベアリングについては対称的に
片側の溝22,23が形成されることになる。これは2
つのエアベアリング20,21の間隔が非常に狭いとき
に有効なものである。例えばエアベアリング20が溝2
2,23だけを有するもので、エアベアリング21が溝
24,25だけを有するものであれば、エアベアリング
20,21が全体としてヘリボーン溝を構成する。そし
てエアベアリング20,21の間隔が大きなプレッシャ
ーバンドとなる。
【0029】最後に、図7に示す第5実施例では個々の
溝28はすべて同じ形状を持つが、各溝28についてそ
の軸方向に深さが変化している。即ち、浅めの溝部29
が内側(プレッシャーバンド側)寄りに、深めの溝部3
0が外側(空気導入部側)寄りに形成されている。以上
から明らかなとおり、図3乃至図6の実施利では溝毎に
深さが異なっているが、図7の実施例では溝の一つ一つ
が異なる深さの部分を有している。
溝28はすべて同じ形状を持つが、各溝28についてそ
の軸方向に深さが変化している。即ち、浅めの溝部29
が内側(プレッシャーバンド側)寄りに、深めの溝部3
0が外側(空気導入部側)寄りに形成されている。以上
から明らかなとおり、図3乃至図6の実施利では溝毎に
深さが異なっているが、図7の実施例では溝の一つ一つ
が異なる深さの部分を有している。
【0030】図8に示すように、弾性材料からなるOリ
ング31,32が各エアベアリング20,21のブッシ
ュ28の外周面とベアリングハウジング12の内周面と
の間に配設されている。このOリング31,32は低い
熱伝導性を備えた材料(例えばViton(英国商標))か
ら形成されている。Oリング31,32のもつ弾性によ
って、このリングは所謂フレキシブルサポートとして働
く。Oリング32,32はブッシュ28の位置を調整
し、ベアリングハウジング12のいかなる歪みなどをも
許容又は吸収するものである。
ング31,32が各エアベアリング20,21のブッシ
ュ28の外周面とベアリングハウジング12の内周面と
の間に配設されている。このOリング31,32は低い
熱伝導性を備えた材料(例えばViton(英国商標))か
ら形成されている。Oリング31,32のもつ弾性によ
って、このリングは所謂フレキシブルサポートとして働
く。Oリング32,32はブッシュ28の位置を調整
し、ベアリングハウジング12のいかなる歪みなどをも
許容又は吸収するものである。
【0031】図1に戻って、ベアリング21とロータ1
8の背面との間には遮熱板37が配設されている。ター
ビン入口34、タービン出口35およびタービンスクロ
ール36は一体的にタービンハウジングに形成されてお
り,タービンロータ18と共にタービン70を構成す
る。冷却水通路33はベアリングハウジング12内にお
いてタービンロータ18に近いエアベアリング21の周
りに形成されている。
8の背面との間には遮熱板37が配設されている。ター
ビン入口34、タービン出口35およびタービンスクロ
ール36は一体的にタービンハウジングに形成されてお
り,タービンロータ18と共にタービン70を構成す
る。冷却水通路33はベアリングハウジング12内にお
いてタービンロータ18に近いエアベアリング21の周
りに形成されている。
【0032】従って、タービン70からエアベアリング
20,21やモータ/発電機43への熱伝導が低減また
は大きく低減される。空気通路38もベアリングハウジ
ング12内に形成されて、ベアリング20,21間にお
けるシャフト19の周りの間隙部39と流体的に連通し
ている。コンプレッサ出口40から管路75及び図示し
ないフィルターを介して圧縮空気が空気通路38へと導
かれる。
20,21やモータ/発電機43への熱伝導が低減また
は大きく低減される。空気通路38もベアリングハウジ
ング12内に形成されて、ベアリング20,21間にお
けるシャフト19の周りの間隙部39と流体的に連通し
ている。コンプレッサ出口40から管路75及び図示し
ないフィルターを介して圧縮空気が空気通路38へと導
かれる。
【0033】図9に示すように、間隙部39はエアベア
リング21とタービンロータ18との間の区域41と、
ブッシュ28の外周上に適宜形成されたスロット(第2
の空気通路)42を介して流体的に連通している。モー
タ/発電機43はモータ/発電機ハウジング13内に配
設されており、ロータ(発電機ロータ)44と、コイル
46を備えたリング状ステータ45を有している。放熱
フィン47はモータ/発電機ハウジング13の外周部に
形成されている。電力線48の一端はコイル46に接続
されている。
リング21とタービンロータ18との間の区域41と、
ブッシュ28の外周上に適宜形成されたスロット(第2
の空気通路)42を介して流体的に連通している。モー
タ/発電機43はモータ/発電機ハウジング13内に配
設されており、ロータ(発電機ロータ)44と、コイル
46を備えたリング状ステータ45を有している。放熱
フィン47はモータ/発電機ハウジング13の外周部に
形成されている。電力線48の一端はコイル46に接続
されている。
【0034】ロータ44はシャフト19上に固設され、
ヨーク54と4極の希土類永久磁石49、例えばSmC
o磁石やNdFeB磁石とを備えている。ヨーク54の
内周筒状表面上には凹部55が形成されて、シャフト1
9からヨーク54を介した永久磁石49への熱伝導を低
減させている。非磁性材料からなる筒状のリテーナ50
は永久磁石49をシャフト19の周りにしっかりと保持
する。本実施例のハイブリッドチャージャは非常に高速
で運転されるため、磁石49をシャフト19上にリテー
ナ50を介して保持する必要がある。
ヨーク54と4極の希土類永久磁石49、例えばSmC
o磁石やNdFeB磁石とを備えている。ヨーク54の
内周筒状表面上には凹部55が形成されて、シャフト1
9からヨーク54を介した永久磁石49への熱伝導を低
減させている。非磁性材料からなる筒状のリテーナ50
は永久磁石49をシャフト19の周りにしっかりと保持
する。本実施例のハイブリッドチャージャは非常に高速
で運転されるため、磁石49をシャフト19上にリテー
ナ50を介して保持する必要がある。
【0035】もちろん他の保持手段、例えば接着などの
手段も、ハイブリッドチャージャの高速回転に対して確
実に磁石を保持できるなら採用できる。リング上ステー
タ45は渦電流損を低減するために、好ましくは軸方向
に積層された磁性材料から形成されるのがよい。
手段も、ハイブリッドチャージャの高速回転に対して確
実に磁石を保持できるなら採用できる。リング上ステー
タ45は渦電流損を低減するために、好ましくは軸方向
に積層された磁性材料から形成されるのがよい。
【0036】シャフト19はスラスト軸受け62を介し
てスラスト軸受けハウジング62にも回転可能に支承さ
れる。スラストベアリング62は、シャフト19に固設
されたベアリングプレート63と、ベアリングハウジン
グ60に固定された2つのベアリングランナー64,6
5を備えている。ベアリングプレート63は両ベアリン
グランナー間に摺動可能に支承されている。
てスラスト軸受けハウジング62にも回転可能に支承さ
れる。スラストベアリング62は、シャフト19に固設
されたベアリングプレート63と、ベアリングハウジン
グ60に固定された2つのベアリングランナー64,6
5を備えている。ベアリングプレート63は両ベアリン
グランナー間に摺動可能に支承されている。
【0037】コンプレッサ入口51、コンプレッサ出口
40及びコンプレッサスクロール52は一体的にコンプ
レッサハウジング14に形成され、コンプレッサロータ
53と共にコンプレッサ71を構成する。タービン入口
34は図示しない内燃機関や燃料電池の排気側に接続さ
れ、タービン出口35は図示しない静音器やマフラーと
接続されている。コンプレッサ入口51は図示しないエ
アフィルタと接続され、コンプレッサ出口40は内燃機
関や燃料電池の吸気側に接続されている。
40及びコンプレッサスクロール52は一体的にコンプ
レッサハウジング14に形成され、コンプレッサロータ
53と共にコンプレッサ71を構成する。タービン入口
34は図示しない内燃機関や燃料電池の排気側に接続さ
れ、タービン出口35は図示しない静音器やマフラーと
接続されている。コンプレッサ入口51は図示しないエ
アフィルタと接続され、コンプレッサ出口40は内燃機
関や燃料電池の吸気側に接続されている。
【0038】以上にその構成を説明したエアベアリング
を備えたハイブリッドチャージャについて、以下ではそ
の作用について説明する。内燃機関などの排気ガスがタ
ービンロータを回転駆動し、モータ/発電気43のロー
タ44やコンプレッサロータ53をシャフト19を介し
て高速で駆動する。従って、コンプレッサ71において
吸入空気が圧縮され、内燃機関などに供給される。内燃
機関の吸気側における吸入空気圧が内燃機関の要求を満
たす場合、モータ/発電機43は発電機として作用し、
排気ガス中の余剰エネルギーを回収することができる。
を備えたハイブリッドチャージャについて、以下ではそ
の作用について説明する。内燃機関などの排気ガスがタ
ービンロータを回転駆動し、モータ/発電気43のロー
タ44やコンプレッサロータ53をシャフト19を介し
て高速で駆動する。従って、コンプレッサ71において
吸入空気が圧縮され、内燃機関などに供給される。内燃
機関の吸気側における吸入空気圧が内燃機関の要求を満
たす場合、モータ/発電機43は発電機として作用し、
排気ガス中の余剰エネルギーを回収することができる。
【0039】ロータ44は高速回転しているため、永久
磁石49の回転がもたらす磁束の急速な変化がコイル4
6に作用し、モータ/発電機43において電力が発生
し、図示しないバッテリーなどを充電する。一方、内燃
機関の吸気側における吸入空気圧が内燃機関の要求に対
して不足する場合、モータ/発電気43はモータとして
作用し、シャフト19の、即ちコンプレッサロータ53
の回転速度を上昇させる。
磁石49の回転がもたらす磁束の急速な変化がコイル4
6に作用し、モータ/発電機43において電力が発生
し、図示しないバッテリーなどを充電する。一方、内燃
機関の吸気側における吸入空気圧が内燃機関の要求に対
して不足する場合、モータ/発電気43はモータとして
作用し、シャフト19の、即ちコンプレッサロータ53
の回転速度を上昇させる。
【0040】このエアベアリングを備えたハイブリッド
チャージャの運転中において、空気通路38は加圧空気
を間隙部39へと供給する。加圧空気はさらにスロット
42を介してエアベアリング21とタービンロータ18
との間の区域41へと導かれる。間隙部39や区域41
において空気圧が高まることで、タービンロータ18の
背面から高温排気ガスが間隙部39や区域41へと流入
してくることを防止できる。従って、シャフト19、エ
アベアリング20,21、モータ/発電機43が高温排
気ガスによって加熱または過熱されることが防止でき
る。
チャージャの運転中において、空気通路38は加圧空気
を間隙部39へと供給する。加圧空気はさらにスロット
42を介してエアベアリング21とタービンロータ18
との間の区域41へと導かれる。間隙部39や区域41
において空気圧が高まることで、タービンロータ18の
背面から高温排気ガスが間隙部39や区域41へと流入
してくることを防止できる。従って、シャフト19、エ
アベアリング20,21、モータ/発電機43が高温排
気ガスによって加熱または過熱されることが防止でき
る。
【0041】加圧空気はフィルターを介して空気通路3
8へと供給されているので、加圧空気がエアベアリング
20,21へと導入されてきた時、余分な粒子などを含
まないクリーンな空気はエアベアリング20,21に余
計なダメージを与えない。エアベアリングの負荷容量は
両溝群22,23;24,25の入口部の圧力増加と共
に増加する。
8へと供給されているので、加圧空気がエアベアリング
20,21へと導入されてきた時、余分な粒子などを含
まないクリーンな空気はエアベアリング20,21に余
計なダメージを与えない。エアベアリングの負荷容量は
両溝群22,23;24,25の入口部の圧力増加と共
に増加する。
【0042】即ち、両溝群22,23;24,25への
加圧空気の導入は、エアベアリング20,21の負荷容
量を増加させる優れた効果をもたらす。更には、エアベ
アリング20,21の加圧空気による冷却効果も期待で
きる。シャフト19と、冷却水通路33を備えたベアリ
ングハウジング12との間の強制対流によって、シャフ
ト19から多くの熱量を奪い去ることが可能となる。
加圧空気の導入は、エアベアリング20,21の負荷容
量を増加させる優れた効果をもたらす。更には、エアベ
アリング20,21の加圧空気による冷却効果も期待で
きる。シャフト19と、冷却水通路33を備えたベアリ
ングハウジング12との間の強制対流によって、シャフ
ト19から多くの熱量を奪い去ることが可能となる。
【0043】Oリングの低熱伝導性はベアリングハウジ
ング12からブッシュ28やシャフト19への熱伝導を
低減するので、シャフト19とブッシュ28の温度の違
いから、シャフト19と表面とブッシュ28との間のラ
ジアルクリアランス27はごく僅かしか変化しない。冷
却水通路33の冷却効果は、Oリング31,32のター
ビン70による過剰な加熱も防止する。
ング12からブッシュ28やシャフト19への熱伝導を
低減するので、シャフト19とブッシュ28の温度の違
いから、シャフト19と表面とブッシュ28との間のラ
ジアルクリアランス27はごく僅かしか変化しない。冷
却水通路33の冷却効果は、Oリング31,32のター
ビン70による過剰な加熱も防止する。
【0044】以上のように本実施例のエアベアリングを
備えたハイブリッドチャージャは、エアベアリング2
0,21において優れた遮熱性を備えている。ラジアル
クリアランス27の多少の変化は、遠心力の問題と、シ
ャフト19とブッシュ28との温度差から起こるシャフ
ト19の熱膨張の問題のため、完全に防止することはで
きない。それでも、エアベアリング20,21は浅めの
溝と深めの溝からなる溝群22,23;24,25から
構成されているので、図10に示すように溝深さに対す
る、ラジアルクリアランスの広い変化範囲にわたって優
れた剛性示す。
備えたハイブリッドチャージャは、エアベアリング2
0,21において優れた遮熱性を備えている。ラジアル
クリアランス27の多少の変化は、遠心力の問題と、シ
ャフト19とブッシュ28との温度差から起こるシャフ
ト19の熱膨張の問題のため、完全に防止することはで
きない。それでも、エアベアリング20,21は浅めの
溝と深めの溝からなる溝群22,23;24,25から
構成されているので、図10に示すように溝深さに対す
る、ラジアルクリアランスの広い変化範囲にわたって優
れた剛性示す。
【0045】図10において、浅めの溝22;24はラ
ジアルクリアランス27の変化範囲1において、必要と
される剛性S1を満足し、深めの溝23;25はラジア
ルクリアランス27の変化範囲2において、必要とされ
る剛性S1を満足する。従って、エアベアリング20,
21は全体としてラジアルクリアランス27のきわめて
広い変化範囲3において、常に必要とされる剛性S1を
満足する。
ジアルクリアランス27の変化範囲1において、必要と
される剛性S1を満足し、深めの溝23;25はラジア
ルクリアランス27の変化範囲2において、必要とされ
る剛性S1を満足する。従って、エアベアリング20,
21は全体としてラジアルクリアランス27のきわめて
広い変化範囲3において、常に必要とされる剛性S1を
満足する。
【0046】
【発明の効果】請求項1、または請求項1乃至請求項3
に係わる発明によれば、エアベアリングの異なる深さの
外周溝が、シャフトとブッシュ間のクリアランス変化に
対して、それぞれ異なる変化領域でエアベアリングに求
められる剛性を維持する。
に係わる発明によれば、エアベアリングの異なる深さの
外周溝が、シャフトとブッシュ間のクリアランス変化に
対して、それぞれ異なる変化領域でエアベアリングに求
められる剛性を維持する。
【0047】請求項4に係わる発明によれば、エアベア
リングが加圧空気によって冷却される。また、タービ
ン、エアベアリング、モータ/発電機およびコンプレッ
サの順にシャフト上に結合されているので、エアベアリ
ングに供給された加圧空気の圧力によって、タービンか
らの高温排気ガスがエアベアリングへと更にはモータ/
発電機へと進入できず、モータ/発電機の過熱を防止で
きる。
リングが加圧空気によって冷却される。また、タービ
ン、エアベアリング、モータ/発電機およびコンプレッ
サの順にシャフト上に結合されているので、エアベアリ
ングに供給された加圧空気の圧力によって、タービンか
らの高温排気ガスがエアベアリングへと更にはモータ/
発電機へと進入できず、モータ/発電機の過熱を防止で
きる。
【0048】請求項5に係わる発明によれば、加圧空気
は更にタービンとエアベアリングとの間の区域に供給さ
れるので、その圧力によってタービンからの高温排気ガ
スがエアベアリングへと更にはモータ/発電機へと更に
進入しにくくなり、モータ/発電機の過熱をいっそう防
止できる。
は更にタービンとエアベアリングとの間の区域に供給さ
れるので、その圧力によってタービンからの高温排気ガ
スがエアベアリングへと更にはモータ/発電機へと更に
進入しにくくなり、モータ/発電機の過熱をいっそう防
止できる。
【図1】本発明実施例のハイブリッドチャージャの断面
図
図
【図2】図1に示すエアベアリングの斜視図
【図3】図1に示すエアベアリングの実施例の正面図
【図4】図1に示すエアベアリングの第2実施例の正面
図
図
【図5】図1に示すエアベアリングの第3実施例の正面
図
図
【図6】図1に示すエアベアリングの第4実施例の正面
図
図
【図7】図1に示すエアベアリングの第5実施例の正面
図
図
【図8】図1に示すエアベアリングの断面図
【図9】図1に示すエアベアリングのブッシュの斜視図
【図10】エアベアリングの剛性と、エアベアリングの
ラジアルクリアランスの変化の関係を示すグラフ
ラジアルクリアランスの変化の関係を示すグラフ
19:シャフト 22,23,24,25;22a,22b,23a,2
4a,24b25a;29,28:ブッシュ 30:複数の外周溝,第1の溝群,第2の溝群
4a,24b25a;29,28:ブッシュ 30:複数の外周溝,第1の溝群,第2の溝群
Claims (5)
- 【請求項1】ブッシュ(28)に回転可能に支承される
シャフト(19)が、ブッシュの内周面と向き合う複数
の外周溝(22,23,24,25;22a,22b,
23a,24a,24b25a;29,30)をその表
面上に備え、 複数の外周溝が、互いに平行に、シャフトの軸方向に対
して所定の第1角度(+β)をもって形成された第1の
溝群と、互いに平行に、シャフトの軸方向に対して、第
1角度とは対称的な所定の第2角度(−β)をもって形
成された第2の溝群とからなり、且つ第1及び第2の溝
群の夫々において、外周溝毎に異なる深さを有している
か、又は外周溝の各々が異なる深さの部分(28,2
9)を有しているエアベアリング。 - 【請求項2】請求項1記載の外周溝は、第1及び第2の
溝群の夫々において夫々、周方向に交互に深さが異なる
ことを特徴とするエアベアリング。 - 【請求項3】請求項1記載の第1及び第2の溝群は、シ
ャフトの軸方向において互いに所定の間隔(26)をも
って形成されていることを特徴とするエアベアリング。 - 【請求項4】請求項1乃至3に記載のエアベアリングの
シャフトによって、ハウジング(11,12,13,1
4,60)内に収容されるタービン(70)、エアベア
リング(20,21)、永久磁石式モータ/発電機(4
3)およびコンプレッサ(71)がこの順に結合され、
更にコンプレッサとエアベアリングとを流体的に連通さ
せる空気通路(38)が配設されていることを特徴とす
るハイブリッドチャージャ。 - 【請求項5】請求項4に記載のエアベアリングのブッシ
ュには、タービンとエアベアリングとの間の区域(4
1)とコンプレッサとを流体的に連通させる第2の空気
通路が配設されていることを特徴とするハイブリッドチ
ャージャ。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB9806547A GB2335713A (en) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | Air bearings and their use in hybrid charger |
GB9806546A GB2335710A (en) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | Hybrid turbocharger with air bearings |
GB9806546.9 | 1998-03-27 | ||
GB9806547.7 | 1998-03-27 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11311243A true JPH11311243A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=26313372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11086905A Pending JPH11311243A (ja) | 1998-03-27 | 1999-03-29 | エアベアリングおよびエアベアリングを備えたハイブリッドチャ―ジャ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11311243A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006514526A (ja) * | 2003-04-15 | 2006-04-27 | ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド | 電気アシストターボチャージャのための電気モータカートリッジ |
JP2006242154A (ja) * | 2005-03-07 | 2006-09-14 | Misuzu Kogyo:Kk | 車両用エンジンユニット |
JP2006286559A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-19 | Misuzu Kogyo:Kk | 燃料電池システム |
JP2006286558A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-19 | Misuzu Kogyo:Kk | 燃料電池システム |
JP2013008445A (ja) * | 2011-06-22 | 2013-01-10 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池システム |
JP2013117228A (ja) * | 2011-12-02 | 2013-06-13 | Bosch Mahle Turbo Systems Gmbh & Co Kg | 過給装置 |
JP2013227889A (ja) * | 2012-04-25 | 2013-11-07 | Mitsubishi Electric Corp | 電動過給機 |
JP2020007989A (ja) * | 2018-07-11 | 2020-01-16 | トヨタ自動車株式会社 | 圧縮装置 |
EP3726025A1 (en) * | 2019-04-14 | 2020-10-21 | Hamilton Sundstrand Corporation | Power modules with regenerative compressor wheels |
-
1999
- 1999-03-29 JP JP11086905A patent/JPH11311243A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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EP3726025A1 (en) * | 2019-04-14 | 2020-10-21 | Hamilton Sundstrand Corporation | Power modules with regenerative compressor wheels |
US11359635B2 (en) | 2019-04-14 | 2022-06-14 | Hamilton Sundstrand Corporation | Power modules with regenerative compressor wheels |
US11732723B2 (en) | 2019-04-14 | 2023-08-22 | Hamilton Sundstrand Corporation | Power modules with regenerative compressor wheels |
US12104606B2 (en) | 2019-04-14 | 2024-10-01 | Hamilton Sundstrand Corporation | Power modules with regenerative compressor wheels |
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