JPH11310697A - 流動性の向上した相溶化ポリフェニレンエ―テル―ポリアミド樹脂ブレンドの方法及び組成物 - Google Patents

流動性の向上した相溶化ポリフェニレンエ―テル―ポリアミド樹脂ブレンドの方法及び組成物

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JPH11310697A
JPH11310697A JP11032136A JP3213699A JPH11310697A JP H11310697 A JPH11310697 A JP H11310697A JP 11032136 A JP11032136 A JP 11032136A JP 3213699 A JP3213699 A JP 3213699A JP H11310697 A JPH11310697 A JP H11310697A
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Biswaroop Majumdar
ビスワループ・マジュムダー
James Joseph Scobbo Jr
ジェイムズ・ジョセフ・スコッボ,ジュニア
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Abstract

(57)【要約】 本発明は相溶化ポリフェニレンエーテル−ポリアミド樹
脂ブレンドの耐衝撃性向上組成物のメルトフロー特性を
改善するための方法に関する。本発明の方法で製造した
組成物は性質を保持しながら向上した物理的性質、殊に
向上したメルトフローを示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は相溶化ポリフェニレ
ンエーテル−ポリアミド樹脂ブレンドの耐衝撃性向上組
成物のメルトフロー特性を改善するための方法に関す
る。本発明は、また、本発明の方法で製造した組成物並
びに該組成物から得られる成形品にも関する。
【0002】
【従来の技術】ポリ(フェニレンエーテル)樹脂(以下
「PPE」という)は、その物理的性質、化学的性質及
び電気的性質の比類のない組合せのため、商業的魅力の
ある材料である。さらに、かかる樹脂とポリアミド樹脂
を組み合わせて相溶化ブレンドとすると全体として耐薬
品性、高強度及び高流動性などの付加的性質が得られ
る。かかる相溶化ブレンドの例は、米国特許第4315
086号(Ueno他)、同第4659760号(va
n der Meer)及び同第4732938号(G
rant他)に見いだすことができる。こうしたブレン
ドの性質は耐衝撃性改良剤、難燃剤、光安定剤、加工安
定剤、熱安定剤、酸化防止剤及び充填材などの各種添加
剤の添加によってさらに向上させることができる。
【0003】PPE/ポリアミドブレンドはその物理的
性質のため自動車市場における各種の最終用途製品、殊
にアンダーフード及び各種外装部品に魅力的である。こ
れらの部品の多くは衝撃などの様々な酷使を受け、抜き
んでた耐衝撃性と延性とを必要とする。さらに、これら
の製品の多くは射出成形のような加工技術を用いて製造
される。例えばコネクターのような望ましい幾つかの用
途では非常に薄い壁部を有しており、そのため成形用具
を完全に満たすように非常に低い粘度を有する樹脂が必
要とされる。慣用のPPE/ポリアミドブレンドは、樹
脂の熱分解を最小限にするため必要とされる加工温度で
の流動性が不十分である。ブレンドの粘度を下げるため
に上記温度よりも高い温度に加工温度を上げると、脆い
部品を生じ、最終部品に多くの表面欠陥が生じるが、こ
れらはいずれも容認し難い事項である。
【0004】従って、メルトフローが改善されていてし
かも他の魅力的な物理的性質を保持しているPPE/ポ
リアミド組成物に対するニーズが存在し続けていること
は明白である。
【0005】
【発明の概要】上述のニーズは今回のPPE/ポリアミ
ド組成物のメルトフロー特性を向上させるための改良法
の発見により概ね満足されることとなったが、当該方法
は a)第一段階において約5重量%〜約50重量%のポリ
フェニレンエーテル樹脂を約0.8重量%〜約1.2重
量%のクエン酸又はクエン酸の水和物と約2重量%〜約
15重量%のエラストマー系ブロック共重合体(ただ
し、該エラストマー系ブロック共重合体はジブロック共
重合体又はトリブロック共重合体又はジブロック共重合
体とトリブロック共重合体の混合物であって、当該共重
合体はポリアリーレンブロックと飽和又は不飽和ゴムブ
ロックとを含んでなる)と約5〜約93重量%のポリア
ミドと溶融混合し、かつ b)第二段階において約0重量%〜約86重量%のポリ
アミド樹脂とさらに溶融混合することを含んでなるもの
であり、上記ポリアミド樹脂の全量は組成物の総重量を
基準にして約35重量%〜約93重量%である。
【0006】本発明の好ましい実施形態では、PPE量
は約15重量%〜約30重量%であり、クエン酸量は約
0.8重量%〜約1.0重量%であり、エラストマー系
ブロック共重合体は約6重量%〜約10重量%存在して
いて、約1:3の比のジブロックとトリブロックを含
み、ポリアミドはナイロン6,6樹脂で約60重量%〜
ら約79重量%のレベルで存在し、ナイロン6,6の約
10%〜約15%はPPE、クエン酸及びエラストマー
系ブロック共重合体と共に加えられ、ナイロン6,6の
残りは第二段階で添加される。ここで、重量%はすべて
組成物の総重量を基準にしたものである。
【0007】以下の記載で本発明をさらに詳細に説明す
る。
【0008】 〔発明の詳細な説明〕PPEそれ自体は式(I)の構造
単位を複数含んでなる公知の重合体である。
【0009】
【化1】
【0010】各々の構造単位について、各Q1 は独立に
ハロゲン、第一又は第二低級アルキル(例えば炭素原子
数7以下のアルキル)、フェニル、ハロアルキル、アミ
ノアルキル、炭化水素オキシ、或いは2以上の炭素原子
によってハロゲン原子と酸素原子とが隔てられているハ
ロ炭化水素オキシ基であり、各Q2 は独立に水素、ハロ
ゲン、第一又は第二低級アルキル、フェニル、ハロアル
キル、炭化水素オキシ或いはQ1 について上記で定義し
た通りのハロ炭化水素オキシである。好ましくは、各Q
1 はアルキル又はフェニル、特にC1-4 アルキル基であ
り、各Q2 は水素である。
【0011】単独重合体及び共重合体のPPE共に包含
される。好ましい単独重合体は2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエーテル単位を含むものである。好適な
共重合体には、例えばかかる単位を2,3,6−トリメ
チル−1,4−フェニレンエーテル単位と共に含むラン
ダム共重合体がある。その他、ビニル単量体又はポリス
チレンのようなポリマーをグラフトして得られる部分を
含んだPPE、並びに低分子量ポリカーボネートやキノ
ンや複素環式化合物やホルマールのようなカップリング
剤を公知の方法で2本のPPE鎖のヒドロキシ基と反応
させてさらに高分子量のポリマーとしたカップリング化
ポリフェニレンエーテル(ただし、実質量の遊離OH基
が残存していることを条件とする)も包含される。
【0012】PPEは、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィーで測定して、一般に約3000〜40000
の範囲の数平均分子量及び約20000〜約80000
の重量平均分子量を有する。その固有粘度は、25℃の
クロロホルム中で測定して、大抵は約0.15〜0.6
dl/gの範囲内にある。PPEは通例2,6−キシレ
ノールや2,3,6−トリメチルフェノールのような少
なくとも1種類のモノヒドロキシ芳香族化合物の酸化カ
ップリングによって製造される。かかる酸化カップリン
グには概して触媒系が使用されるが、触媒系は通例、
銅、マンガン又はコバルト化合物のような少なくとも1
種類の重金属化合物を通常はその他様々な物質と組合せ
た状態で含んでいる。
【0013】多くの目的について特に有用なPPEは、
少なくとも1つのアミノアルキル含有末端基を有する分
子を含んでなるものである。アミノアルキル基は通例ヒ
ドロキシ基に対してオルト位に位置する。かかる末端基
を含む生成物は、ジ−n−ブチルアミンやジメチルアミ
ンのような適当な第一又は第二モノアミンを酸化カップ
リング反応混合物の構成成分の一つとして導入すること
により得ることができる。同じく往々にして存在してい
るのが4−ヒドロキシビフェニル末端基であり、かかる
末端基は、副生物のジフェノキノンが特に銅−ハライド
−第二又は第三アミン系に存在しているような反応混合
物から典型的に得られる。実質的な割合のポリマー分子
(通例ポリマーの約90重量%にも達するポリマー分
子)が上記のアミノアルキル含有末端基及び4−ヒドロ
キシビフェニル末端基の少なくともいずれかを含み得
る。
【0014】以上の説明から当業者には明らかであろう
が、本発明での使用が想定されるPPEには、構造単位
及び副次的な化学的特徴の変化とは無関係に、現在公知
のすべてのポリフェニレンエーテルが包含される。本発
明の実施に有用なポリアミド樹脂はナイロンとして知ら
れる包括的な一群の樹脂であり、アミド基(-C(O)N
H-)が存在することを特徴とする。ナイロン−6及び
ナイロン−6,6が概して好ましいポリアミドであり、
様々な供給元から市販されている。ただし、ナイロン−
4,6、ナイロン−12、ナイロン−6,10、ナイロ
ン6,9、ナイロン6/6T、トリアミン含量が約0.
5重量%未満のナイロン6,6/6Tのような他のポリ
アミド並びにその他非晶質ナイロンのようなものも特定
のPPE−ポリアミド用途には有用となり得る。各種ポ
リアミドの混合物並びに各種ポリアミド共重合体の混合
物も有用である。本発明のブレンドに最も好ましいポリ
アミドはポリアミド−6,6である。
【0015】ポリアミドは、米国特許第2071250
号、同第2071251号、同第2130523号、同
第2130948号、同第2241322号、同第23
12966号及び同第2512606号に記載されてい
るような、幾多の周知の方法で得ることができる。例え
ば、ナイロン−6,6はアジピン酸と1,6−ジアミノ
ヘキサンの縮合生成物である。同様に、ナイロン−4,
6はアジピン酸と1,4−ジアミノブタンの縮合生成物
である。アジピン酸の他に、ナイロンの製造に有用な二
酸には、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、並
びにテレフタル酸及びイソフタル酸がある。他の有用な
ジアミンには、m−キシレンジアミン、ジ−(4−アミ
ノフェニル)メタン、ジ−(4−アミノシクロヘキシ
ル)メタン、2,2−ジ−(4−アミノフェニル)プロ
パン及び2,2−ジ−(4−アミノシクロヘキシル)プ
ロパンがある。カプロラクタムと二酸及びジアミンとの
共重合体も有用である。
【0016】ISO 307に準拠して96重量%硫酸
中の0.5重量%溶液で測定して、約90〜約350m
l/g、好ましくは約110〜約240ml/gの粘度
数を有するポリアミドが好ましい。本発明の方法では、
組成物の製造に相溶化剤を使用すべきである。相溶化剤
を使用する二面的な目的は、PPE−ポリアミド樹脂ブ
レンドの概して物理的性質を改善することと、ポリアミ
ド成分の使用する割合を増やすことができるようにする
ことである。本明細書中で用いる「相溶化剤」という表
現はPPEとポリアミド樹脂のいずれか又は双方と相互
作用する多官能性化合物をいう。この相互作用は化学的
なもの(例えばグラフト化)であっても、物理的なもの
(例えば分散相の表面特性への影響)であってもよい。
いずれの場合も、得られるPPE−ポリアミド組成物
は、特に向上した衝撃強さ、ニットライン強さ及び/又
は伸びに認められるような、改善された相溶性を示す。
本明細書中で用いる「相溶化ポリフェニレンエーテル−
ポリアミドベース樹脂」という表現は、上述のような相
溶化剤で物理的又は化学的に相溶化しておいた組成物、
並びに米国特許第3379792号に教示されているよ
うに相溶化剤を用いなくても物理的に相溶性の組成物を
いう。
【0017】本発明の実施においては、非高分子系脂肪
族ポリカルボン酸が相溶化剤として有用である。相溶化
剤又は官能化剤としても知られる非高分子系脂肪族ポリ
カルボン酸種のグループに属するものには、例えば、式
(II)で表される脂肪族ポリカルボン酸及び酸エステル
がある。 (II) (RIO)mR(COORII)n(CONRIIIIV)s 式中、Rは炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の
線状又は枝分かれ飽和脂肪族炭化水素基であり;各RI
は水素又は炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6、最
も好ましくは1〜4のアルキル、アリール、アシルもし
くはカルボニルジオキシ基からなる群から選択されるも
のであって、水素が特に好ましく;各R IIは水素又は炭
素原子数1〜20、好ましくは1〜10のアルキルもし
くはアリール基からなる群から独立に選択されるもので
あり;各RIII及びRIVは水素又は炭素原子数1〜1
0、好ましくは1〜6、最も好ましくは1〜4のアルキ
ルもしくはアリール基から基本的になる群から独立に選
択されるものであり;mは1に等しく、(n+s)は2
又はそれ以上であって、好ましくは2又は3であり、n
及びsはそれぞれ0又はそれ以上であり;しかも(OR
I )はカルボニル基に対してα又はβ位に位置していて
少なくとも2つのカルボニル基は2〜6個の炭素原子に
よって隔てられている。RI、RII、RIII及びRIVにつ
いて、各々の置換基の炭素原子数が6未満の場合にはそ
れらがアリール基となり得ないことは自明である。
【0018】好適なポリカルボン酸の具体例は、クエン
酸、リンゴ酸及びアガリシン酸であり、これらの酸の各
種の市販形態、例えば無水物及び水和物も包含される。
本発明で有用な酸エステルの具体例には、クエン酸アセ
チル及びクエン酸モノステアリル及び/又はクエン酸ジ
ステアリル等がある。本発明で役立つ好適な酸アミドに
は、N,N′−ジエチルクエン酸アミド、N,N′−ジ
プロピルクエン酸アミド、N−フェニルクエン酸アミ
ド、N−ドデシルクエン酸アミド、N,N′−ジドデシ
ルクエン酸アミド及びN−ドデシルリンゴ酸アミドがあ
る。以上のポリカルボン酸の誘導体も本発明の実施での
使用に適している。好適な官能化剤化合物は、米国特許
第4315086号、同第4755566号、同第48
73286号及び同第5000897号明細書に記載さ
れており、その開示内容は文献の援用によって本明細書
に取り込まれる。
【0019】PPEを適切に官能化するのに必要とされ
る上記非高分子系脂肪族ポリカルボン酸の量は、組成物
中の各種成分間の相溶性を改善するとともに、望ましい
性質(例えば、衝撃特性、引張特性、表面外観など)を
失わずに組成物の流動特性を改善するに足る量である。
前述の通り、改善された相溶性の指標には、表層剥離耐
性、例えば引張特性及び/又は衝撃特性の向上などの物
理的性質の改善、並びに静的又は低剪断条件下でのブレ
ンド成分相間の形態の安定化などがある。
【0020】反応は組成物の幾つかの成分間、例えばP
PEと非高分子系脂肪族ポリカルボン酸の間、非高分子
系脂肪族ポリカルボン酸とポリアミド樹脂の間、或いは
PPEと非高分子系脂肪族ポリカルボン酸とポリアミド
樹脂の間など、で起こり得ると考えられる。これらの反
応はブレンドの成分間で様々な共重合体を生じると考え
られる。このようにして、PPE/ポリアミド組成物に
非高分子系脂肪族ポリカルボン酸を加えると、共重合体
構造の形成のために組成物の粘度が上昇する。PPEと
ポリアミドとの望ましい相溶性を達成するのに必要な非
高分子系脂肪族ポリカルボン酸の量にはある最小限の閾
値があるらしい。この最小値よりも非高分子系脂肪族ポ
リカルボン酸の量を増やしても相溶性の向上にはわずか
しか影響せず、意外なことにブレンドのメルトフロー特
性に重大な影響を与えることが判明した。
【0021】本発明の実施において、上述の非高分子脂
肪族ポリカルボン酸の有効量は、組成物の総重量を基準
にして、約0.8〜約1.2重量%、好ましくは約0.
8重量%〜約1.0重量%である。この量が約1.2重
量%を超えると、フロー特性は向上するものの、低温衝
撃強さが犠牲となり、組成物の色もかなり暗くなる。本
発明におけるPPEの量は、組成物の総重量を基準にし
て、約5重量%〜約50重量%、好ましくは約10重量
%〜約35重量%、最も好ましい約15重量%〜約30
重量%である。ポリアミド樹脂の量は、組成物の総重量
を基準にして、約35重量%〜約93重量%、好ましく
は約50重量%〜約88重量%、最も好ましい約55重
量%〜約83重量%である。
【0022】本発明の方法では組成物にさらに1種類以
上の耐衝撃性改良剤を配合する。ポリフェニレンエーテ
ル又はポリアミド又はポリフェニレンエーテルとポリア
ミドの組合せを含んでなる組成物に一般に使用されるす
べての耐衝撃性改良剤を使用することができる。特に適
しているのはいわゆるブロック共重合体であり、例え
ば、A−B−A型トリブロック共重合体及びA−B型ジ
ブロック共重合体である。使用し得るA−B型及びA−
B−A型ブロック共重合体ゴム添加剤は1又は2つのア
ルケニル芳香族ブロック(通例スチレンブロックであ
る)とゴムブロック(例えばブタジエンブロックであ
り、部分的に水添し得る)を含んでなる熱可塑性ゴムで
ある。これらのトリブロック共重合体とジブロック共重
合体の混合物が本発明において特に有用である。
【0023】好適なA−B及びA−B−A型のブロック
共重合体は、例えば米国特許第3078254号、同第
3402159号、同第3297793号、同第326
5765号及び同第3594452号並びに英国特許第
1264741号に開示されており、それらの開示内容
は文献の援用によって本明細書に取り込まれる。典型的
な種類のA−B及びA−B−Aブロック共重合体の例と
しては、ポリスチレン−ポリブタジエン(SBR)、ポ
リスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)、ポリスチ
レン−ポリイソプレン、ポリ(α−メチルスチレン)−
ポリブタジエン、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリ
スチレン(SBR)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−
プロピレン)−ポリスチレン、ポリスチレン−ポリイソ
プレン−ポリスチレン及びポリ(α−メチルスチレン)
−ポリブタジエン−ポリ(α−メチルスチレン)並びに
これらを選択的に水添したものがある。上述のブロック
共重合体の混合物も有用である。かかるA−B及びA−
B−Aブロック共重合体は数々の供給元から市販されて
おり、Phillips Petroleum社からS
OLPRENEという商品名で、Shell Chem
ical Co.からKRATONという商品名で、ま
たクラレからセプトン(SEPTON)という商品名で
市販されている。
【0024】耐衝撃性改良剤の有用な量は組成物の総重
量を基準にして約2重量%〜約15重量%、好ましくは
約4重量%〜約12重量%である。ジブロック共重合体
とトリブロック共重合体を利用する場合、ジブロックと
トリブロックの重量比は約5:1〜約1:6であり、好
ましくは約4:1〜約1:5、最も好ましくは約2:3
〜約1:4である。特に好ましい実施形態では、ジブロ
ックとトリブロックの重量比は約1:7〜約3:5であ
る。
【0025】本発明の組成物は、また、酸化防止剤、難
燃剤、ドリップ防止剤、染料、顔料、着色剤、安定剤、
帯電防止剤、可塑剤及び滑剤からなる群から選択される
1種類以上の添加剤を有効量含んでいてもよい。これら
の添加剤は当技術分野において公知であり、その有効量
及び配合方法も同様に公知である。添加剤の有効量は広
範囲にわたるが、普通は組成物全体の重量を基準にして
約50重量%以下或いはそれ以上である。特に好ましい
添加剤には、ヒンダードフェノール類、チオ化合物、及
び各種脂肪酸から誘導されるアミド類がある。これらの
添加剤の好ましい量は組成物の総重量を基準にして合計
2重量%以下である。
【0026】本発明の組成物の製造は、普通、均質ブレ
ンドの形成される条件下で上記成分を単にブレンディン
グすることによってなされる。かかる条件には、一軸又
は二軸押出機その他上記成分に剪断力を与え得る同様の
混合装置での混合が含まれることが多い。最初にすべて
の成分を加工装置に加えてもよいし、或いはある添加剤
を主要成分の1又はそれ以上(好ましくはPPE、耐衝
撃性改良剤及びポリアミド)と予備コンパウンディング
してもよい。ポリアミド樹脂とのコンパウンディングに
先立って最初にPPEと耐衝撃性改良剤及び任意にはそ
の他の成分を予備コンパウンディングしておくことによ
って、衝撃強さ及び伸びのようなある種の性質が向上す
る場合もあるが、これらの改善は相溶化組成物の粘度の
上昇という犠牲を伴う。本発明では、5重量%以上、好
ましくは8重量%以上、最も好ましくは10重量%以上
のポリアミドをPPE及び非高分子系カルボン酸に加え
るのが好ましい。残りのポリアミドは下流の入口から供
給する。このようにして、その他の重要な物理的性質を
さほど低下させることなく、相溶化組成物の粘度が低減
する。別々の押出機を加工に使用し得るが、これらの組
成物は好ましくは各種成分の添加に適合した複数の供給
口をその長手方法に沿って有する単一の押出機を使用す
ることによって製造される。組成物中の揮発性不純物を
除去するため押出機の少なくとも1箇所のガス抜き口を
介してメルトを真空に引くのが往々にして有利である。
ブレンディングの時間及び温度並びに成分添加について
は、過度の実験を要することなく当業者が適宜設定し得
るであろう。
【0027】本明細書中で開示した方法により製造した
組成物から作られた組成物及び製品が本発明の技術的範
囲に属することは明らかである。本明細書中で引用した
特許及び特許出願の開示内容は文献の援用によって本明
細書に取り込まれる。本発明を以下の実施例でさらに説
明する。
【0028】
【実施例】実施例では、以下の材料を使用した。 PPE: 25℃のトルエン中濃度0.6g/100m
lで測定した固有粘度が45ml/gのポリ(2,6−
ジメチル−1,4−フェニレンエーテル); PA−6,6: ASTM D789に準拠して90%
ギ酸中8.4重量%ナイロン溶液中で測定した粘度が3
5ml/gのポリアミド−6,6; CAH: クエン酸一水和物; SEBS: ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレ
ン)−ポリスチレンブロック共重合体; SEP: ポリスチレン−ポ(リエチレン−プロピレ
ン)ブロック共重合体。
【0029】押出機の長さ全域の温度設定を約280〜
約310℃とした二軸押出機において、成分を以下の表
に示す重量比でコンパウンディングした。スクリュー速
度は300rpmであり、処理量は10kg/hであっ
た。ポリアミドを除くすべての成分は押出機のスロート
から供給し、ポリアミドは一部を押出機のスロートから
供給し、残りをその下流の押出機の長さの略半分から分
割供給した。押出機から吐出したストランドを実験室装
置でペレットに造粒し、約110℃で約3時間乾燥し
た。乾燥ペレットを物性試験用標準ASTM試験片へと
射出成形した。
【0030】
【表1】
【0031】表の結果から分かる通り、0.8重量%以
上のクエン酸を含む組成物は、驚くべきことに、0.5
重量%のクエン酸を含む組成物と比較して、その他の物
理的性質は実質的に保持したまま、1500s-1で測定
した粘度が5%以上低下している。さらに、1.05重
量%以上のクエン酸を含む組成物は、驚くべきことに、
1500s-1で測定した粘度が10%以上低下してい
る。上述の通り、1.2重量%を超えるクエン酸を含む
組成物は色が黒ずんでいて、低温衝撃特性が低下してい
た。
フロントページの続き (72)発明者 ジェイムズ・ジョセフ・スコッボ,ジュニ ア アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スリン ガーランズ、ウォールナット・レーン、 209番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェニレンエーテル樹脂/ポリアミ
    ド樹脂組成物のメルトフロー特性を向上させるための方
    法であって、当該方法が a)第一段階において約5重量%〜約50重量%のポリ
    フェニレンエーテル樹脂を約0.8重量%〜約1.2重
    量%の非高分子系脂肪族ポリカルボン酸又はその誘導体
    と約2重量%〜約15重量%のエラストマー系ブロック
    共重合体(ただし、該エラストマー系ブロック共重合体
    はジブロック共重合体又はトリブロック共重合体又はジ
    ブロック共重合体とトリブロック共重合体の混合物であ
    って、当該共重合体はポリアリーレンブロックと飽和又
    は不飽和ゴムブロックとを含んでなる)と任意には約5
    〜約93重量%のポリアミドと溶融混合し、かつ b)第二段階において約0重量%〜約86重量%のポリ
    アミド樹脂とさらに溶融混合することを含んでなり、ポ
    リアミド樹脂の全量が約35重量%〜約93重量%であ
    る(ただし、すべての重量は組成物の総重量を基準にし
    たものである)方法。
  2. 【請求項2】 当該方法が押出機中で行われ、前記第一
    段階と第二段階が同じ押出機中で逐次行われる、請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記非高分子系脂肪族ポリカルボン酸又
    はその誘導体が約0.8重量%〜約1.0重量%の量で
    存在するクエン又はクエン酸の水和物である、請求項1
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ポリフェニレンエーテル樹脂の量が
    約10重量%〜約35重量%であって、ポリアミド樹脂
    の全量が約50重量%〜約88重量%である、請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリフェニレンエーテル樹脂の量が
    約15重量%〜約30重量%であって、ポリアミド樹脂
    の全量が約55重量%〜約83重量%である、請求項1
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記エラストマー系ブロック共重合体の
    量が組成物全体の重量を基準にして約4重量%〜約12
    重量%である、請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記エラストマー系ブロック共重合体の
    量が組成物全体の重量を基準にして約4重量%〜約12
    重量%である、請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記エラストマー系ブロック共重合体が
    ジブロック共重合体とトリブロック共重合体の混合物で
    ある、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 第一段階において、強化繊維、充填材、
    導電性カーボンブラック、炭素繊維及び炭素フィブリ
    ル、安定剤、染料、顔料、ポリオレフィン、難燃剤及び
    これらの混合物からなる群から選択される少なくとも1
    種類の添加剤を溶融混合することをさらに含んでなる、
    請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の方法で製造された組成
    物。
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