JPH11308799A - 回転電機の電機子及び電機子の製造方法 - Google Patents

回転電機の電機子及び電機子の製造方法

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JPH11308799A
JPH11308799A JP10319368A JP31936898A JPH11308799A JP H11308799 A JPH11308799 A JP H11308799A JP 10319368 A JP10319368 A JP 10319368A JP 31936898 A JP31936898 A JP 31936898A JP H11308799 A JPH11308799 A JP H11308799A
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conductor
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政史 吉田
Hideki Ichikawa
秀樹 市川
Kenichi Shibayama
柴山  賢一
Yujiro Kuwamura
裕次郎 桑村
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雅広 高田
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晃二 片平
Koji Shiga
耕二 志賀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実に上層コイル突起5cからアークをスタ
ートできる溶接方法、及び接合部の耐疲労強度を向上で
きる接合方法を提供すること。 【解決手段】 電機子鉄心に組み付けられた下層コイル
導体と上層コイル導体は、両突起4c、5cが径方向に
対向して配置される。この時、接合前の両突起4c、5
cは、上層コイル突起5cの内径面に設けられた突出部
5dが下層コイル突起4cの外径面に当接し、軸方向端
部では上層コイル突起5cの内径面と下層コイル突起4
cの外径面とが隙間を有して対向している。この状態
で、溶接トーチ45を上層コイル突起5cの軸方向端面
上に近接して配置し、上層コイル突起5c側からアーク
をスタートさせる。その後、電極棒45aを一定の速度
及び所定の振り幅で上層コイル突起5cと下層コイル突
起4cとの間で揺動させて両突起4c、5cを接合す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機の電機子
及びその電機子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、例えば特開平7−23
1618号公報に記載されている電機子コイルがある。
この電機子コイルは、図4に示すように、電機子鉄心3
に組み付けられる下層コイル導体4と上層コイル導体5
とを有し、両コイル導体4、5の被接合部(下層コイル
突起4cと上層コイル突起5c)を電気的及び機械的に
接合して形成されている。また、特開平9−18233
7号公報には、両コイル導体4、5の突起4c、5c同
士を接合する手段としてアーク溶接を用いることが記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、両コイル導
体4、5の被接合部をアーク溶接にて接合する場合、そ
れぞれの突起4c、5cを有する下層コイル導体4と上
層コイル導体5の熱容量が異なる(下層コイル端部4b
より上層コイル端部5bの方が大きい)ため、このヒー
トアンバランスによって接合部の溶融状態が悪化するこ
とが判明している。つまり、熱容量の小さい下層コイル
端部4b側の下層コイル突起4cから先に溶融を開始す
ると、熱容量が小さい分だけ下層コイル突起4cが融け
やすいため、上層コイル突起5cが溶融する前に下層コ
イル突起4cが溶融しきってしまい、接合部の融け分か
れ、融け落ちといった現象が生ずる。この現象を防止す
るには、熱容量の大きい上層コイル端部5b側の上層コ
イル突起5cから先に溶融を開始することが必要となる
が、上層コイル突起5cと下層コイル突起4cの先端が
接触した状態であると、アークの飛ぶ位置が上層コイル
突起5c側と下層コイル突起4c側との何れかに振れや
すく、安定しない。このため、確実に上層コイル突起5
cからアークをスタートさせることができないという問
題があった。
【0004】また、両コイル導体4、5の突起4c、5
c同士をアーク溶接にて接合した場合、図42に示すよ
うに、接合部100が径方向外側へ凸形状となる(接合
前の上層コイル突起5cの外径面より径方向外側へ膨ら
む)ため、回転時に接合部100に働く遠心力が過大と
なる。また、両突起4c、5cを溶融して接合するた
め、接合部100の結晶が粗大化して高度が下がる(軟
化)と言った不具合が生じる。これらのことは、接合部
100の耐遠心強度(耐疲労強度)を確保する上で不利
である。更に、アーク溶接の場合、溶融した母材が周方
向へ張り出すのを抑制する必要から接合部100の溶融
深さが浅くなるため、図42(a)に示すように、両突
起4c、5c間に不完全接合部Xが生じて接合部100
の溶融断面積が減少し、その結果、電気抵抗が高くなる
という問題もあった。
【0005】なお、上記のアーク溶接を用いた場合に生
じる課題を解決する手段として、TIGロー付けによる
接合方法が一般的に知られている。しかし、このTIG
ロー付けによる接合方法を電機子コイルに適用すると、
以下の課題を生じることが容易に考えられる。先ず、突
起4c、5c同士の周方向幅と略同一寸法のロー材を接
合箇所の個数分だけ準備した後、各接合箇所毎にそれぞ
れロー材を配置(例えば両突起4c、5c間にロー材を
挟み込む、両突起4c、5cの軸方向端面にロー材を載
せる等)し、続いてTIG溶接を行う。この様に、手数
の多い工程を必要とするため、極めて生産性に劣る。本
発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その第1
の目的は、確実に上層コイル突起からアークをスタート
できる溶接方法(接合方法)、及びその溶接方法で製造
される電機子を提供することにあり、第2の目的は、接
合部の耐疲労強度を向上できる接合方法、及びその接合
方法を適用して製造される電機子を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】(請求項1の手段)下層
コイル導体と上層コイル導体とを電機子鉄心に組み付け
て、下層コイル突起と上層コイル突起とを回転軸の外周
で径方向に対向して配置し、その両コイル突起同士をア
ーク溶接により接合する回転電機の電機子であって、接
合前の両コイル突起は、軸方向の反鉄心側端部で径方向
に対向する互いの対向面の間に隙間を有しており、その
隙間より鉄心側で互いの対向面同士が接触している。こ
の構造によれば、軸方向の反鉄心側端部で下層コイル突
起と上層コイル突起とが離れているので、アークの飛ぶ
位置が上層コイル突起側と下層コイル突起側との何れか
に振れることはなく、上層コイル突起から先に溶融を開
始する場合であれば、安定して上層コイル突起にアーク
を飛ばすことができる。
【0007】(請求項2の手段)請求項1に記載した電
機子において、接合前の両コイル突起は、上層コイル突
起の内径面と下層コイル突起の外径面とが径方向に対向
しており、上層コイル突起の内径面は、軸方向において
反鉄心側端部より鉄心側の部位で最も内径側へ突出して
いる突出部を有し、この突出部で下層コイル突起の外径
面と接触している。これにより、軸方向の反鉄心側端部
では、上層コイル突起の内径面と下層コイル突起の外径
面との間に隙間を確保することができる。
【0008】(請求項3の手段)請求項1及び2に記載
した電機子の製造方法であって、下層コイル突起と上層
コイル突起との間で溶接トーチを揺動させながら両コイ
ル突起同士を接合する場合に、溶接トーチを上層コイル
突起の軸方向端面上に近接配置して、その上層コイル突
起側から溶接を開始する。これにより、熱容量の大きい
上層コイル端部と熱容量の小さい下層コイル端部とのヒ
ートバランスが改善され、安定した溶接が可能となる。
【0009】(請求項4の手段)請求項1及び2に記載
した電機子において、下層コイル突起と上層コイル突起
との接合部を絶縁物で覆った補強部と、この補強部の外
側に密着して被せられ、補強部を保持するカラーと、こ
のカラーと上層コイル端部とを絶縁する絶縁体とを備え
ている。この構造により、下層コイル突起と上層コイル
突起との接合部を補強できるので、電機子の回転時に生
じる遠心力を緩和し、耐遠心力に優れた電機子を得るこ
とができる。
【0010】(請求項5の手段)請求項2に記載した上
層コイル導体を製造する方法であって、上層コイル導体
の略展開形状を形成する第1の工程と、上層コイル辺に
相当する略展開形状の直線部を保持して、その直線部の
同一平面上で上層コイル端部を所定角度傾斜させ、且つ
上層コイル突起を打ち出す第2の工程と、直線部に対し
て上層コイル端部を略直角に折り曲げる第3の工程と、
上層コイル突起を整形する第4の工程とを有し、第2の
工程で上層コイル突起を打ち出す際に、上層コイル突起
の内径面に突出部を設けている。この方法では、略展開
形状の直線部(上層コイル辺)を保持して上層コイル端
部と上層コイル突起とを形成するので、略展開形状の直
線部に対する精度を確保しやすい。
【0011】(請求項6及び7の手段)請求項5に記載
した上層コイル導体の製造方法において、第1の工程
は、請求項6に記載したように、上層コイル導体の略展
開形状を複数連続して棒状のコイル材料から打ち抜いた
後、その連続する複数の略展開形状を個々の略展開形状
に切断することができる。あるいは、請求項7に記載し
たように、上層コイル導体の略展開形状を平板状のコイ
ル材料から打ち抜いても良い。
【0012】(請求項8及び9の手段)請求項5に記載
した上層コイル導体の製造方法では、第1の工程を終了
した後、上層コイル導体の略展開形状を所定の加工ステ
ージにて保持し、第2の工程から第4の工程までを所定
の加工ステージで順次行うことができる。あるいは、第
1の工程を終了した後、上層コイル導体の略展開形状を
パレットに保持し、そのパレットを第2の工程から第4
の工程までそれぞれの加工ステージへ順次搬送して、そ
れぞれの加工ステージで所定の加工を行っても良い。
【0013】(請求項10の手段)請求項5〜7に記載
した上層コイル導体の製造方法において、上層コイル導
体の略展開形状を打ち抜く際に、上層コイル端部の根元
部を予めサイドカットしておき、その後、上層コイル端
部の整流子面に使用される部位の面積を増加させるため
に所定領域を潰し加工する。これにより、上層コイル導
体と下層コイル導体との接続部の幅を狭くすることが可
能となり、隣接するコイル導体との短絡を防止できる。
【0014】(請求項11の手段)請求項1及び2に記
載した下層コイル導体は、請求項5〜9に記載した上層
コイル導体の製造方法に準じて製造することができる。
但し、上層コイル導体では、第2の工程で上層コイル突
起を打ち出す際に、その上層コイル突起の内径面に突出
部を設けているが、下層コイル導体では、第2の工程で
下層コイル突起を打ち出す際に、その下層コイル突起の
外径面に突出部を設けることはない。
【0015】(請求項12の手段)請求項1及び2に記
載した電機子において、下層コイル端部と上層コイル端
部との間に介在される円板状の絶縁部材を有し、下層コ
イル導体、絶縁部材、及び上層コイル導体を電機子鉄心
に組み付けた後、上層コイル辺の一部を塑性変形させ
て、上層コイル端部との間に絶縁部材の外径部を挟持す
る係合部を設けている。この構造によれば、上層コイル
辺に設けた係合部と上層コイル端部との間に絶縁部材の
外径部を挟持することにより、所定数の各上層コイル端
部の相対的な軸方向位置のばらつきが抑制される。ま
た、上層コイル導体を電機子鉄心に組み付ける前に、上
層コイル導体単体の状態で上層コイル辺に係合部を設け
ると、上層コイル突起を形成する際に歪みが発生して、
絶縁部材と上層コイル導体との組み立てが難しくなる
が、下層コイル導体、絶縁部材、及び上層コイル導体を
電機子鉄心に組み付けた後、上層コイル辺に係合部を設
けているので、絶縁部材と上層コイル導体との組み立て
を容易にできる。
【0016】(請求項13の手段)請求項1及び2に記
載した電機子において、開放スロットを有する電機子鉄
心の外周に装着可能な内径を有し、且つ上層コイル導体
の直線導体部より全長が長い円筒状部材を備え、下層コ
イル導体と上層コイル導体とを電機子鉄心に組み付けた
後、電機子鉄心の外周に円筒状部材が装着されて、上層
コイル導体の軸方向全域が円筒状部材により覆われてい
る。この構造によれば、円筒状部材によって上層コイル
導体の軸方向全域を外径側から略完全に保持できるの
で、耐遠心力に優れた電機子を提供できる。
【0017】(請求項14の手段)請求項13に記載し
た電機子において、円筒状部材の内径側に絶縁材が封入
されている。これにより、各コイル導体と電機子鉄心ま
たは円筒状部材との絶縁構造を堅牢にできる。特に、電
機子鉄心の軸方向両端部近傍での絶縁構造を均一にでき
る。また、円筒状部材の内径側に絶縁材が封入するの
で、外径部の寸法変化が無く、仕上げ加工も不要であ
る。
【0018】(請求項15の手段)本発明によれば、下
層コイル突起と上層コイル突起との間に介在させたロー
材をアーク溶接にて溶融させることにより、その溶融し
たロー材が両コイル突起間に充填されるため、両コイル
突起間に不完全接合部が生じることはなく、良好な接合
部が得られる。また、溶融したロー材を介して上層コイ
ル突起と下層コイル突起とを接合しているため、従来の
ように接合部が径方向外側へ凸形状となることもない。
これらの結果、接合部の耐疲労強度を向上でき、回転時
に接合部に繰り返し加わる遠心力に対して所望の強度を
確保できる。
【0019】また、第1の両コイル突起間に介在されて
いるロー材を溶融させる際に、溶接トーチと電機子鉄心
の少なくとも一方を周方向に所定の範囲で往復移動させ
て、第1の両コイル突起と周方向に隣合う第2の両コイ
ル突起との間にあるロー材までアークを当てて溶融させ
ることにより、第1の両コイル突起と第2の両コイル突
起との間にあるロー材を分断させることができる。その
結果、周方向に隣合う接合部間がロー材で繋がってしま
う(ブリッジする)接続不良を防止できる。これによ
り、本発明では、環状のロー材を使用することができる
ため、周方向に複数設けられる接合箇所に対して環状の
ロー材を一度に配置(下層コイル突起と上層コイル突起
との間に挟み込む)できるため、接合箇所毎に用意され
た複数のロー材を使用する場合と比較して極めて生産性
が高いと言える。
【0020】なお、溶接トーチを往復移動させる場合
は、例えば溶接トーチの先端側を周方向に揺動(スイン
グ)させても良いし、溶接トーチ全体を周方向に平行移
動させても良い。また、電機子鉄心を移動させる場合
は、溶接トーチに対して電機子鉄心(両コイル導体及び
ロー材が組み付けられていることは言うまでもない)を
回転軸を中心に所定の回転角度で往復回転させても良い
し、溶接トーチに対して電機子鉄心を揺動させても良
い。また、溶接トーチと電機子鉄心の両方を往復移動さ
せても良い。
【0021】(請求項16の手段)両コイル突起の周方
向幅より大きい範囲で溶接トーチと電機子鉄心の少なく
とも一方を往復移動させることにより、隣合う両コイル
突起との間にあるロー材を確実に分断できる。
【0022】(請求項17の手段)アーク溶接を行う時
の加工条件として、溶接トーチへの通電電流を30A以
下、溶接トーチの先端からロー材までのアーク長を0.
5〜1.5mm、溶接トーチと電機子鉄心の少なくとも
一方を往復移動させる時の移動速度を5〜15mm/
秒、溶接トーチと電機子鉄心の少なくとも一方を往復移
動させる時の往復回数を2〜7回とする。この加工条件
に基づいてアーク溶接を行うことにより、最適な接合部
を得ることができ、且つ確実に隣合う両コイル突起との
間にあるロー材を分断することができる。
【0023】(請求項18の手段)ロー材を介して対向
する下層コイル突起の外径面と上層コイル突起の内径面
は殆ど溶融することなく、両コイル突起間に挟み込まれ
たロー材のみ溶融させて両コイル突起が接合されてい
る。この接合構造によれば、両コイル突起が溶融して周
方向に張り出すことがないため、隣合う両コイル突起と
ブリッジすることを防止できる。また、下層コイル突起
の外径面と上層コイル突起の内径面が殆ど溶融しないた
め、両コイル突起の結晶粒が粗大化することを抑制でき
る。その結果、加工前(接合前)と同程度の硬度を維持
できるため、両コイル突起を溶融させて接合した場合と
比較して耐遠心強度を向上できる。
【0024】(請求項19の手段)両コイル突起が接合
される接合面全域に溶融したロー材が充填されることに
より、両コイル突起間に不完全接合部が無くなり、十分
な接合面積を確保できるため、電気抵抗を低くすること
が可能である。また、溶融したロー材の鉄心側端部にフ
ィレット形状が形成されることから、回転時に接合部に
加わる遠心力、それを繰り返し実施した時に加わる力が
分散されるため、接合部の耐疲労強度が向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は電機子コイルの接合方法を示
す図面である。本実施例の電機子1は、例えばエンジン
を始動するスタータモータに用いられるもので、図3に
示すように、回転軸2、電機子鉄心3、電機子コイル
(下層コイル導体4、上層コイル導体5)、及びリング
状の絶縁体(内側絶縁体6、外側絶縁体7)等より構成
される。電機子鉄心3は、円板状のコアシートを複数枚
重ね合わせて、回転軸2の外周に圧入状態で嵌め合わさ
れている。電機子鉄心3の外周部には、所定数(例えば
25個)のスロット8が軸方向に沿って凹設されてい
る。
【0026】電機子コイルは、電気抵抗の低い純銅また
は純アルミニウムを材料として形成された下層コイル導
体4と上層コイル導体5とから成り、それぞれスロット
8の数と同数使用されている。下層コイル導体4は、直
線状の下層コイル辺4aと、この下層コイル辺4aの両
端から下層コイル辺4aに対して略直角方向に延設され
た一組の下層コイル端部4bと、各下層コイル端部4b
の先端から略直角に下層コイル辺4aと反対方向へ突出
する一組の下層コイル突起4cとから成る。但し、一組
の下層コイル端部4bは、互いに下層コイル辺4aを中
心とする周方向の反対側へそれぞれ所定角度傾斜してい
る。
【0027】この下層コイル導体4は、図4に示すよう
に、下層コイル辺4aを電機子鉄心3のスロット8内に
挿入して電機子鉄心3に組み付けられる。なお、スロッ
ト8内に挿入される下層コイル辺4aは、例えば断面コ
の字状に成形された下層スロット絶縁体9(図3参照)
によって電機子鉄心3(スロット8の壁面)と絶縁され
ている。あるいは、下層スロット絶縁体9を使用する代
わりに、下層コイル辺4aの外周面に絶縁テープ等を巻
き付けてスロット8内に挿入しても良い。
【0028】上層コイル導体5は、下層コイル辺4aよ
り若干長く設けられた直線状の上層コイル辺5aと、こ
の上層コイル辺5aの両端から上層コイル辺5aに対し
て略直角方向に延設された一組の上層コイル端部5b
と、各上層コイル端部5bの先端から略直角に上層コイ
ル辺5aと反対方向へ突出する一組の上層コイル突起5
cとから成る。但し、一組の上層コイル端部5bは、互
いに上層コイル辺5aを中心とする周方向の反対側へそ
れぞれ所定角度傾斜している。また、一方(図3の右
側)の上層コイル端部5bは、その軸方向端面上をブラ
シ(図示しない)が摺動する整流子辺として使用され
る。
【0029】この上層コイル導体5は、図4に示すよう
に、上層コイル辺5aをスロット8内の下層コイル辺4
aの外側に挿入して電機子鉄心3に組み付けられる。な
お、スロット8内に挿入される上層コイル辺5aは、例
えば断面コの字状に成形された上層スロット絶縁体10
(図3参照)によって電機子鉄心3(スロット8の壁
面)と絶縁されている。あるいは、上層スロット絶縁体
10を使用する代わりに、上層コイル辺5aの外周面に
絶縁テープ等を巻き付けてスロット8内に挿入しても良
い。
【0030】リング状の絶縁体は、図4に示すように、
電機子鉄心3の軸方向端面と下層コイル端部4bとの間
に介在されて両者を絶縁する一組の内側絶縁体6と、下
層コイル端部4bと上層コイル端部5bとの間に介在さ
れて両者を絶縁する一組の外側絶縁体7とから成る。内
側絶縁体6は、所定の厚みを有する例えば樹脂製の板材
をリング状に打ち抜いて形成したもので、中央部に回転
軸2の外径に嵌合できる丸孔6aが空けられている(図
3参照)。この内側絶縁体6は、下層コイル導体4を電
機子鉄心3に組み付ける前に、軸方向から丸孔6aに回
転軸2を通して電機子鉄心3の端面外側に装着される。
外側絶縁体7は、内側絶縁体6より厚い例えば樹脂製の
板材をリング状に打ち抜いて形成したもので、中央部に
下層コイル突起4cの外径に嵌合できる丸孔7aが空け
られている(図3参照)。この外側絶縁体7は、全ての
下層コイル導体4を電機子鉄心3に組み付けた後、軸方
向から丸孔7aに各下層コイル突起4cを通して下層コ
イル端部4bの軸方向外側に装着される。
【0031】(第1実施例)本実施例では、上層コイル
突起5cと下層コイル突起4cとの接合方法、及び接合
部の構造について示す。先ず、上層コイル導体5の製造
方法について、幾つかの例を示して説明する。 (第1の例) 図5(a)…上層コイル導体5の略展開形状(以下ブラ
ンク形状と呼ぶ)を平板状のコイル材料等から打ち抜
く。 図5(b)…ダイ11とパンチ12により上層コイル突
起5cを打ち出して形成する。この工程では、図5
(c)に示すように、上層コイル突起5cの根元部がダ
イ11によってパンチ12側へ押し出されることによ
り、上層コイル突起5cの内径面に突出部5dが形成さ
れる。この突出部5dは、上層コイル突起5cの軸方向
端面(図5(c)の上端面)より根元側(図5(c)の
下側)に形成され、この突出部5dから軸方向端面へ向
かってなだらかに傾斜している。また、上層コイル突起
5cの根元部には、ダイ11の形状に対応する窪み5e
が形成されている。 図5(d)…上層コイル辺5aに対して上層コイル端部
5bを略直角に折り曲げる。 図5(e)…上層コイル端部5bを整形して最終形状と
する。
【0032】(第2の例)ここでは、上層コイル導体5
の製造装置を示して説明する。製造装置は、図6に示す
ように、コイル材料13(例えば裸電線、被覆電線等)
の歪み取り部14、送り機構15、打ち抜き部16、切
断及び折り曲げ部17から成る。先ず、打ち抜き部16
において、上層コイル導体5のブランク形状を複数連続
した状態でコイル材料13から打ち抜いた後、所定の位
置で個々のブランク形状に切断する(図7参照)。
【0033】続いて、切断及び折り曲げ部17の芯金部
17aにブランク形状の直線部(上層コイル辺5aに相
当する部位)を保持し、図8に示すように、ブランク形
状の直線部と同一平面上でパンチ18とパンチ19によ
って上層コイル端部5bを直線部に対して所定角度傾斜
させる。同時に、図9に示すように、上層コイル突起5
cをダイ20、パンチ21、ラフガイド22によって打
ち出す。この上層コイル突起5cを打ち出す際に、第1
の例で説明したように、上層コイル突起5cの内径面に
突出部5d(図5(c)参照)が形成される。続いて、
図10に示すように、保持されている直線部(上層コイ
ル辺5a)に対し、上層コイル端部5bをパンチ23に
より略直角に折り曲げた後、上層コイル突起5cをダイ
24、25、26によりガイドした状態でパンチ27で
整形する。なお、第1の例及び第2の例において、下層
コイル導体4の製造工程は、上述した上層コイル導体5
の製造工程に準じて行われる。
【0034】(第3の例)この例では、打ち抜いたブラ
ンク形状の素材(以下コイル素材Cと呼ぶ)をパレット
28(図11参照)にセットし、そのパレット28を成
形型の一部として使用している。まず、成形型について
説明する。成形型は、各成形工程毎に型形状が異なる
が、ここでは、上層コイル突起5cを形成する工程で使
用する成形型29について説明する。成形型29は、図
12及び図13に示すように、下プレート30に固定さ
れた下型31、上プレート32に固定された上型33、
及びパレット28を搭載するためのパレット受け34等
より構成される。
【0035】下プレート30と上プレート32は、複数
のガイドバー35により位置決めされ、そのガイドバー
35に沿って上プレート32が上型33と共に上下方向
に移動可能に設けられている。下型31は、二分割され
て下プレート30上に所定の間隔を隔てて配置され、そ
れぞれコイル素材Cの端部を屈曲させるための成形凹部
31aが形成されている。上型33には、下型31の成
形凹部31aに対応する成形凸部33aが形成されてい
る。また、上型33には、2本の位置決めピン36とパ
レット押さえ37が設けられている。
【0036】位置決めピン36は、上型33に対するパ
レット28の位置決めを行うもので、上型33の下方へ
突出して設けられている。パレット押さえ37は、上型
33が下降する際に、パレット受け34に搭載されてい
るパレット28の上面を押さえるものである。パレット
受け34は、二分割された一方の下型31と他方の下型
31との間に配されて、下プレート30に対しスプリン
グ38で支持され、上下方向に移動可能に設けられてい
る。また、パレット受け34には、パレット28の搭載
位置を規制する規制手段(図示しない)が設けられてい
る。
【0037】続いて、パレット28の構成について説明
する。パレット28には、下層コイル導体4を成形加工
する際に使用する下層側パレット(図示しない)と、上
層コイル導体5を成形加工する際に使用する上層側パレ
ット28とが準備されているが、ここでは上層側パレッ
ト28を例として説明する。パレット28には、図11
に示すように、コイル素材Cを把持(クランプ)するた
めのワーク受け39とクランパー40とが組み付けられ
ている。ワーク受け39は、パレット28の長手方向の
略中央部に、パレット28の横幅方向(図11(a)の
上下方向)全体に渡って組み込まれている。なお、パレ
ット28の横幅、即ちワーク受け39の長さは、電機子
鉄心3の両端面間の長さと一組の内側絶縁体6の厚さと
を加えた長さと同一に設定されている。
【0038】クランパー40は、回転軸41によりパレ
ット28に回転自在に支持され、パレット28に組み込
まれたテーパピン42のテーパ部42aを介してスプリ
ング43の付勢力が伝達されることにより、ワーク受け
39にセットされたコイル素材Cを所定のクランプ力で
クランプすることができる。従って、テーパピン42を
押し込んでクランプ力を解消することでコイル素材Cを
アンクランプする(離す)ことができる。
【0039】パレット28には、円形の位置決め孔44
が2箇所形成されている。この位置決め孔44は、図1
1(b)に示すように、パレット28の高さ方向(図1
1(b)の上下方向)に貫通して設けられ、前述の上型
33に設けられた位置決めピン36と嵌合可能に設けら
れている。パレット28の横幅方向の両側面は、ワーク
受け39の側面と段差のない平面であり、且つワーク受
け39の底面に対して略直角に形成されている。また、
ワーク受け39の底面からパレット28の底面までの高
さが上層コイル端部5bの長さ以上に設定されている。
【0040】次に、上層コイル導体5及び下層コイル導
体4の製造方法について図15〜図18を参照しながら
説明する。 (上層コイル導体5) 図15(a)…上層コイル導体5のブランク形状を複数
連続した状態でコイル材料(例えば裸電線、被覆電線
等)から打ち抜く。 図15(b)…所定の位置で個々のブランク形状に切断
する。 図15(c)…上層コイル突起5cの幅方向を最適化す
るため、上層コイル端部5bの根元部をサイドカットす
る。 図15(d)…コイル素材Cの直線部と同一平面上で上
層コイル端部5bを直線部に対し所定角度傾斜させる。
【0041】図15(e)…上層コイル突起5cを打ち
出す。この成形工程を前述の図12〜図14に示す。図
12及び図13は加工前の状態、図14は加工時の状態
を示す図面である。この工程では、第1の例及び第2の
例の場合と同様に、上層コイル突起5cの内径面に突出
部5d(図5(c)参照)が形成される。 図16(f)…上層コイル端部5bを略直角に折り曲げ
る。 図16(g)…上層コイル端部5bを予備成形する。 図16(h)…上層コイル端部5bを仕上げ成形する。
【0042】(下層コイル導体4) 図17(b)…下層コイル導体4のブランク形状を打ち
抜く。 図17(c)…下層コイル突起4cの幅方向を最適化す
るため、下層コイル端部4bの根元部をサイドカットす
る。 図17(d)…コイル素材Cの直線部と同一平面上で下
層コイル端部4bを直線部に対し所定角度傾斜させる。 図17(e)…下層コイル突起4cを打ち出す。 図18(f)…下層コイル端部4bを略直角に折り曲げ
る。 図18(g)…下層コイル端部4bを予備成形する。 図18(h)…下層コイル端部4bを仕上げ成形する。
【0043】次に、電機子1の製造工程について簡単に
説明する。 a)電機子鉄心3の端面外側に内側絶縁体6を装着す
る。 b)下層スロット絶縁体9と下層コイル辺4aとをスロ
ット8内に挿入して所定数の下層コイル導体4を電機子
鉄心3に組み付ける。 c)両側の下層コイル突起4cの外径にそれぞれ外側絶
縁体7を嵌め合わせて下層コイル端部4bの外側に装着
する。 d)上層スロット絶縁体10と上層コイル辺5aとをス
ロット8内の下層コイル辺4aの外側に挿入して所定数
の上層コイル導体5を電機子鉄心3に組み付ける。これ
により、各下層コイル突起4cと各上層コイル突起5c
とがそれぞれ回転軸2の外周で径方向に対向して配置さ
れる。
【0044】続いて、径方向に対向する下層コイル突起
4cと上層コイル突起5cとをTIG溶接(アーク溶
接)により接合する。ここで、TIG溶接による接合工
程について説明する。電機子鉄心3に組み付けられた下
層コイル導体4と上層コイル導体5は、両突起4c、5
cが径方向に対向して配置される。この時、接合前の両
突起4c、5cは、図1に示すように、上層コイル突起
5cの内径面に設けられた突出部5dが下層コイル突起
4cの外径面に当接し、軸方向端部では上層コイル突起
5cの内径面と下層コイル突起4cの外径面とが隙間を
有して対向している。TIG溶接を行う溶接装置(第6
実施例の図35参照)は、溶接トーチ45の電極棒45
aに所定の揺動動作(スイング動作)を行わせることが
できる。
【0045】先ず、ワークW(電機子鉄心3に下層コイ
ル導体4及び上層コイル導体5が組み付けられたもの)
を所定位置に保持し、溶接トーチ45を上層コイル突起
5cの軸方向端面上に近接して静止させる。この時、溶
接トーチ45の電極棒45aの先端が上層コイル突起5
cの軸方向端面の略中央部に位置している。この状態で
アークをスタートさせ、その後、図1に示すように、電
極棒45aを一定の速度及び所定の振り幅で上層コイル
突起5cと下層コイル突起4cとの間で揺動させる。電
極棒45aを所定回数揺動させた後、揺動動作を停止し
てアークを停止する。上記のTIG溶接により、図2に
示す望ましい継手形状を形成することができる。なお、
「望ましい継手形状」とは、上層コイル突起5cと下層
コイル突起4cとが略均等に溶融して接合され、且つ接
合部46に亀裂が無い状態で、溶接強度が高いことを言
う。
【0046】(第1実施例の効果)本実施例では、上層
コイル突起5cと下層コイル突起4cとを接合する際
に、その接合前の状態で、上層コイル突起5cの内径面
に設けられた突出部5dが下層コイル突起4cの外径面
に当接し、軸方向端部では上層コイル突起5cの内径面
と下層コイル突起4cの外径面とが隙間を有して対向し
ている(図1参照)。この構造によれば、軸方向端部で
下層コイル突起4cと上層コイル突起5cとが離れてい
るので、アークの飛ぶ位置が上層コイル突起5c側と下
層コイル突起4c側との何れかに振れることはなく、上
層コイル突起5cから先に溶融を開始すれば、安定して
上層コイル突起5cにアークを飛ばすことができる。つ
まり、熱容量の大きい上層コイル端部5b側の突起から
溶融を開始することができるので、ヒートアンバランス
によって接合部46の溶融状態が悪化することも無く、
良好な継手形状を得ることができる。また、図2に示す
継手形状は、接合前の上層コイル突起5cの根元部に予
め窪み5eが形成されているので、接合部46に亀裂が
入ることも無く、溶接強度の高い接合部46を形成する
ことができる。
【0047】(第2実施例)本実施例では、上層コイル
導体5の製造工程において、コイル材料13の歩留りを
向上するために用いられる手段であるコイル整形方法に
ついて説明する。図19に示すように、平角線材から上
層コイル端部5bの一部を潰して整流子面として用いる
製造方法が公知である。この製造方法を簡単に説明する
と、 図19(a)…平角線材を上層コイル導体5のブランク
形状に相当する所定の長さに切断する。 図19(b)…コイル素材Cの幅方向(同一平面上)に
上層コイル端部5bを所定角度曲げる。 図19(c)…上層コイル端部5bを厚み方向に潰して
幅広形状に整形する。 図19(d)…上層コイル端部5bを略直角に曲げた
後、その上層コイル端部5bの先端部を打ち出して上層
コイル突起5c(図5(c)参照)を形成する。
【0048】この製造方法において、上層コイル端部5
bの根元部をサイドカットした上で、整流子面に使用さ
れる部位の面積を増加させるために所定領域を潰し加工
する。この時、潰す場合のパターンとしては、図20
(e)〜(h)の何れかが良い。なお、図20(e)〜
(h)では、破線で示す元の形状(潰す前の形状)に対
し、ハッチングで示す領域を潰し加工することで整流子
面として必要な面積を確保している。
【0049】(第3実施例)本実施例は、上層コイル辺
5aの軸方向端部に係合部47(図23及び図24参
照)を形成し、この係合部47と上層コイル端部5bと
の間に外側絶縁体7の外径部を挟持する構造を示す。先
ず、上層コイル辺5aに係合部47を形成するために使
用する加工治具48について説明する。この加工治具4
8は、図22(a)に示すように、円柱形状の一部が径
方向中程から中心軸と平行に下端まで削除されて平坦面
48aが形成され、且つ図22(b)に示すように、平
坦面48aに対し先端へ向かって所定の角度θ2 (鋭
角)で傾斜する傾斜面48bが設けられている。また、
加工治具48の下端部には、矩形状に窪む逃げ溝48c
が設けられ、平坦面48aから見た逃げ溝48cの両側
は、先端に向かって鋭角に傾斜している。なお、逃げ溝
48cは、その横幅wが上層コイル辺5aの幅より若干
小さく形成されている。
【0050】上記の加工治具48を用いて上層コイル辺
5aに係合部47を形成する工程について、2つの例で
説明する。 (第1の例)下層コイル導体4、外側絶縁体7、及び上
層コイル導体5等を電機子鉄心3に組み付けた後、上層
コイル辺5aの所定部位に加工治具48を当てる。具体
的には、図21に示すように、上層コイル辺5aの外側
絶縁体7より反コイル端部側で、加工治具48の先端を
上層コイル辺5aの外径面に当接させ、且つ加工治具4
8の軸芯を上層コイル辺5aに対し所定角度θ1 だけ傾
けた姿勢(この時、加工治具48の傾斜面が上層コイル
辺5aに対し略90度の角度を成している)に配置す
る。続いて、加工治具48の軸芯方向(図21に矢印で
示す方向)より加工治具48に所定の荷重Pを加え、上
層コイル辺5aの両側部分を塑性変形させて係合部47
を形成する(図23参照)。この係合部47により、外
側絶縁体7の外径部が上層コイル端部5bとの間に押圧
された状態で保持される。
【0051】(第2の例)この例では、上層コイル辺5
aの端部に予め係合部47を形成するための予備成形が
施されている。この予備成形は、図24(a)に示すよ
うに、上層コイル辺5aの両側に切欠き部49を形成す
るもので、その切欠き部49は、外側絶縁体7との間に
係合部47を形成できる程度の寸法Sを残して形成され
ている。以後、第1の例と同様に、上層コイル辺5aに
加工治具48を当てて荷重を付与することにより、図2
4(b)、(c)に示すように、上記寸法Sの部分を塑
性変形させて係合部47を形成している。
【0052】以上のように、本実施例では、上層コイル
辺5aに設けた係合部47と上層コイル端部5bとの間
に外側絶縁体7の外径部が挟持されるので、その外側絶
縁体7によって各上層コイル端部5bの相対的な軸方向
位置のばらつきが抑制される。この結果、上層コイル端
部5bを整流子として使用する場合は、その整流子面の
凹凸を抑制できるので、整流性能の悪化を防止できる。
また、上層コイル導体5を電機子鉄心3に組み付けた後
から上層コイル辺5aに塑性変形を実施して係合部47
を設けているので、外側絶縁体7に対し上層コイル導体
5を容易に、且つ安定的に保持させることができる。第
2の方法は、上層コイル辺5aに予備成形を行わない第
1の例と比較して、塑性変形に要する荷重を小さくでき
るメリットがある。また、荷重を小さくできることによ
り、係合部47を設ける際に生じる上層コイル導体5の
変形を小さく抑えることができる。
【0053】(第4実施例)本実施例は、下層コイル突
起4cと上層コイル突起5cとの接合部46の補強構造
について示す。両コイル突起の接合部46は、図25に
示すように、補強部50、カラー51、及び絶縁リング
52によって補強されている。補強部50は、液状また
は粉体状の樹脂(エポキシ系あるいはフェノール系等の
熱硬化性タイプ)で接合部46を隙間無く覆い、その樹
脂を加熱硬化させて形成される。接合部46を樹脂で覆
う場合は、樹脂が整流子面(上層コイル端部5bの軸方
向端面)に付着しないようにマスキングを施した状態で
行う。あるいは、粘性の高いタイプを選定して樹脂の流
動を抑制することにより、整流子面への付着を防止して
も良い。
【0054】カラー51は、カップ形状に設けられ、補
強部50の外側に被せられて、補強部50を保持してい
る。絶縁リング52は、例えばガラス繊維を含むフェノ
ール樹脂等によりリング形状に形成され、上層コイル端
部5bとカラー51との間に介在されて、両者間を絶縁
している。この絶縁リング52は、所定数の上層コイル
導体5がカラー51を介して導通することを防止してい
る。本実施例では、接合部46を補強することにより、
遠心力による応力を緩和できる。また、接合部46の径
方向及び周方向への変動を抑制できるので、電機子1の
回転時に生じる遠心力によって接合部46が位置ずれす
ることを防止できる。また、接合部46を補強すること
により、上層コイル端部5b及び下層コイル端部4bが
電機子鉄心3の端面から浮き上がることも防止できる。
【0055】(第5実施例)本実施例は、第4実施例で
説明した接合部46の補強構造とは別に、接合部46に
対して遠心力による応力を緩和するための構造を示すも
のである。 (第1の例)図25及び図26に示すように、上層コイ
ル辺5aの両端部(スロット8より外側に出ている部
分)の外径にリング部材53を装着する。このリング部
材53は、上層コイル端部5bの軸方向端面(整流子
面)より外側へ飛び出ていると、整流子面にブラシ粉が
滞留する恐れがあるので、図25に示すように、整流子
面より低い位置に配置した方が良い。
【0056】(第2の例)図27に示すように、電機子
鉄心3の外径に円筒状部材54を嵌め合わせる。この例
では、電機子鉄心3の外径に円筒状部材54を嵌め合わ
せるため、電機子鉄心3に開放スロット8を採用してい
る。開放スロット8とは、図28に示すように、電機子
鉄心3の外周部にかしめ用の爪を具備していないタイプ
のスロット8を言う。従って、電機子鉄心3の外周面に
は突起物(爪)がなく、略均一な外周面を形成してい
る。
【0057】円筒状部材54は、例えば鉄等の磁性材料
から成り、電機子鉄心3の外周に装着可能(圧入でも良
い)な内径を有し、且つ円筒状部材54の全長が、一方
の上層コイル端部5bの反鉄心側端面(整流子面)と他
方の上層コイル端部5bの反鉄心側端面との間の軸方向
寸法L(図27参照)より長く設けられている。この円
筒状部材54は、軸方向から電機子鉄心3の外周に装着
され、軸方向の両端開口縁部をそれぞれ内径側へかしめ
て固定される。なお、円筒状部材54とスロット8内に
収容されている上層コイル辺5aとは、下層スロット絶
縁体9と上層スロット絶縁体10の両端部が折り曲げら
れて上層コイル辺5aの外周面を略覆うことにより絶縁
されている。この円筒状部材54を装着した後、円筒状
部材54の内径側に低粘度の絶縁材(液状エポキシ樹
脂、ワニス等)を含浸させることにより、電機子鉄心3
と各コイル導体4、5との隙間及び各コイル導体4、5
間の隙間に絶縁層を形成することができる。
【0058】ここで、円筒状部材54の内径側に絶縁材
を含浸させる方法について図29を参照しながら説明す
る。先ず、液状の絶縁材55を蓄える液槽56を準備す
る。続いて、回転軸2を直立させた姿勢で電機子1の整
流子面より下側を液中に浸漬させる。つまり、整流子面
は液面より露出している。なお、液中に浸漬される回転
軸2の反整流子側端部は、カバー57等で液密に覆われ
ている。この状態で回転軸2を中心として電機子1を回
転させても良い。また、電機子1の上方から液状の絶縁
材55を整流子面に当たらないように円筒状部材54の
内径側に滴下させても良い。これにより、電機子鉄心3
と各コイル導体4、5との隙間及び各コイル導体4、5
間等に液状の絶縁材55が浸透して絶縁層が形成され
る。
【0059】その他の含浸方法を図30に基づいて説明
する。図30に示すように、回転軸2と整流子面を液中
に浸漬させることなく、且つ他方の上層コイル端部5b
側を液中に浸漬させるように、液槽56に対して回転軸
2を所定角度傾けて配置する。この状態で回転軸2を中
心として電機子1を回転させることにより、電機子鉄心
3と各コイル導体4、5との隙間及び各コイル導体4、
5間等に液状の絶縁材55が浸透して絶縁層が形成され
る。この方法では、回転軸2を液中に浸漬させないた
め、回転軸2の反整流子側端部をカバー等で覆う必要は
ない。
【0060】本実施例では、上層コイル導体5の軸方向
全域Lを円筒状部材54で連続的に覆っているため、円
筒状部材54の内径側に絶縁材55が均一に含浸され
る。その結果、ピンホール等の非絶縁部が生じることが
なく、良好な絶縁被膜を形成できるため、各コイル導体
4、5と電機子鉄心3または円筒状部材54との絶縁構
造が堅牢になる。特に、電機子鉄心3の軸方向両端部近
傍での絶縁構造が均一となる。この結果、電機子1の表
面にブラシ粉が付着しても、そのブラシ粉を通じて電機
子鉄心3と各コイル導体4、5とが短絡することはな
く、良好な絶縁構造を維持できる。
【0061】また、絶縁材55を円筒状部材54の内径
側へ封入する構造であるため、外径部の寸法変化が無
く、仕上げ加工も不要となる。上層コイル導体5の軸方
向全域Lを一つの円筒状部材54により連続的に覆って
いるため、高速回転時の遠心力によりコイルエンド部
(スロット8から出ている部分)が外径側へ変形するこ
とを防止できる。本実施例では、下層スロット絶縁体9
と上層スロット絶縁体10の両端部が折り曲げられて上
層コイル辺5aの外周面を略覆うことにより上層コイル
辺5aと円筒状部材54とを絶縁することができる。こ
れにより、特別な絶縁部材を準備する必要がなく、両ス
ロット絶縁体9、10によって容易に、且つ安価に絶縁
構造を達成できる。円筒状部材54を磁性材料で形成す
ることにより、図示しない固定子(界磁極)とのエアギ
ャップを円筒状部材54の厚み分だけ低減できるため、
性能向上に寄与できる。
【0062】(第6実施例)本実施例は、下層コイル突
起4cと上層コイル突起5cとの接合方法を示すもの
で、その接合手段としてTIGロー付け法を採用してい
る。このTIGロー付け法は、図32、33に示すよう
に、径方向に対向する下層コイル突起4cと上層コイル
突起5cとの間に環状のロー材58を挟み込み、そのロ
ー材58をアーク溶接により溶融させて両コイル突起4
c、5cを接合する。ロー材58の幅(軸方向の長さ)
は、図34に示すように、上層コイル突起5cの内径面
の軸方向寸法と略同一寸法に設定されている。
【0063】ここで、アーク溶接に使用する溶接装置に
ついて説明する。溶接装置(アーク溶接機)は、図35
に示すように、ワークWを保持するワーク保持具59、
このワーク保持具59を介してワークWを所定の回転速
度及び回転角度で回転させることのできる回転装置6
0、ワークWの両コイル突起4c、5cを溶接するため
のTIG溶接機61、このTIG溶接機61の溶接トー
チ45に所定の揺動動作(スイング動作)を行わせる揺
動装置62、及び溶接トーチ45の溶接動作を制御する
制御装置63等から構成される。ワーク保持具59は、
両コイル突起4c、5cを接地(アース)するためのア
ース用治具64を具備し、このアース用治具64の先端
面が上層コイル端部5bに電気的に接触している。
【0064】回転装置60は、回転力を発生するサーボ
モータ等のアクチュエータ65、このアクチュエータ6
5の回転速度を減速する減速機66、及びアクチュエー
タ65の作動を制御する制御ユニット67等から構成さ
れる。あるいは、モータとエンコーダとの組み合わせに
より構成しても良い。TIG溶接機61は、広く知られ
た一般的な構成であり、上記の溶接トーチ45の他に、
溶接電源(ACorDC)68、アークのオン/オフと
アークの出力制御を行う溶接コントローラ69、溶接に
必要な高周波を発生させる高周波発生装置70、溶接状
態を安定させるためのシールドガス(イナートガス)を
供給するシールドガス発生装置71、溶接トーチ45の
内部に冷却水を循環させる冷却水供給装置72等から構
成される。なお、溶接トーチ45は、図31に示すよう
に、揺動可能な電極棒45aを具備し、この電極棒45
aの先端よりアークを発生させる。
【0065】揺動装置62は、溶接トーチ45を保持
し、所定の角度、速度、位置、及び回数等で電極棒45
aを揺動させる揺動ロボット73と、この揺動ロボット
73の作動を制御する制御ユニット74とから構成され
る。なお、揺動ロボット73は、溶接時のノイズ対策が
施されている。制御装置63は、回転装置60の制御ユ
ニット67、TIG溶接機61の溶接コントローラ6
9、及び揺動装置62の制御ユニット74へ制御信号を
出力して、回転装置60の作動(ワークWの回転位置)
とTIG溶接機61及び揺動装置62の作動タイミング
とを制御する。
【0066】なお、このTIG溶接は、図36に示す溶
接加工条件に基づいて実施することが望ましい。図36
に示す溶接加工条件の因子について簡単に説明する。 溶接電流:溶接トーチ45に通電する電流値(図37参
照) クレータフィラ電流:溶融部の表面状態を改善するた
め、溶接終了時に流す追加電流(図37参照) クレータフィラ時間:クレータフィラ電流を流す時間
(図37参照) アーク長:電極棒45aとワークWとの距離 ウィービング回数:電極棒45aを揺動する回数 ウィービング振り速度:電極棒45aの揺動速度 ウィービング振り幅:電極棒45a先端の振り幅
【0067】電極径:図38参照 電極材質:電極棒45aの材質〔なお、WL及びWY
は、それぞれタングステンに酸化物(La2O3 、Y2O3)を
含有させたもので、JIS規格品である〕 電極先端径:図38参照 電極先端角度:図38参照 ガス流量:溶接時のシールドガス流量(図37参照) ガスプリフロー:溶接前に流すシールドガス時間(図3
7参照) ガスアフターフロー:溶接後に流すシールドガス時間
(図37参照)
【0068】次に、溶接装置による溶接方法について説
明する。まず、ワーク保持具59によりワークWを所定
の位置に保持する。この時、アース用治具64の先端面
を上層コイル端部5bに電気的に接触させた状態で保持
する。ワーク保持具59に保持されたワークWは、回転
装置60により所定の回転方向に駆動され、所定位置に
て位置決めされる(接合箇所である両コイル突起4c、
5cの割り出し)。続いて、揺動ロボット73により溶
接トーチ45をワークWの両コイル突起4c、5cの近
傍へ移動させ、所定の溶接開始位置で静止させる。な
お、溶接開始位置は、図31に示すように、ロー材58
の厚み方向中央部、且つ両コイル突起4c、5cの周方
向中央部である。
【0069】ここで、アークをスタートさせると同時
に、溶接トーチ45の電極棒45aを一定の速度、所定
の振り幅で揺動させる。電極棒45aの揺動は、図39
に示すように、溶接開始位置を中心として両コイル突起
4c、5cの周方向両側に往復移動させる。電極棒45
aの振り幅は、接合しようとする両コイル突起4c、5
c(第1の両コイル突起Aと呼ぶ)と隣合う両コイル突
起4c、5c(第2の両コイル突起Bと呼ぶ)との間を
繋ぐロー材58までアークが当たるように決定される。
例えば、図39に示すように、隣合う第2の両コイル突
起Bの周方向角部までアークが当たる様に電極棒45a
を揺動させる。なお、電極棒45aの揺動回数について
は、両コイル突起4c、5cの形状によって最適回数が
異なるが、2〜7回が望ましい。また、溶接加工条件に
ついては、揺動の間、溶接電流、ガス流量等は特に変動
させず一定の条件とする(図36参照)。
【0070】電極棒45aを所定回数揺動させた後、電
極棒45aが所定の揺動終了位置(例えば両コイル突起
4c、5cの周方向中央部)に達した時に揺動装置62
を停止させる。電極棒45aの揺動終了後、アークを停
止させる。これにより、両コイル突起4c、5cの間に
挟み込まれたロー材58がアークの熱エネルギーを受け
て溶融し、両コイル突起4c、5c間に隙間なく充填さ
れることで両コイル突起4c、5cが接合される。ま
た、第1の両コイル突起Aと第2の両コイル突起Bとの
間を繋いでいたロー材58は、電極棒45aの揺動によ
りアークの移動方向に溶融したロー材58が引っ張られ
るため、図40に示すように、第1の両コイル突起Aと
第2の両コイル突起Bとの間で分断される。上記の動
作、即ちワークWの位置決め、溶接トーチ45の移動、
アーク開始、電極棒45aの揺動、アーク停止を1サイ
クルとし、順次所定の接合箇所だけ前記サイクルを繰り
返して加工を完了する。
【0071】(第6実施例の効果)本実施例では、下層
コイル突起4cと上層コイル突起5cとの間に介在させ
たロー材58をアーク溶接にて溶融させ、その溶融した
ロー材58が両コイル突起4c、5cの接合面に充填さ
れて両コイル突起4c、5cを接合している。この場
合、両コイル突起4c、5cを直接アーク溶接して接合
する際に生じる不完全接合部を無くすことができ、良好
な接合部が得られる。また、両コイル突起4c、5cを
殆ど溶融させる必要がないため、従来のように上層コイ
ル突起5cの外径面が径方向外側へ凸形状となることも
ない。これらの結果、接合部の耐疲労強度を向上でき、
電機子1の回転時に接合部に繰り返し加わる遠心力に対
して所望の強度を確保できる。
【0072】また、第1の両コイル突起Aに介在されて
いるロー材58を溶融させる際に、電極棒45aを周方
向に所定の範囲で揺動させて第1の両コイル突起Aと第
2の両コイル突起Bとの間にあるロー材58までアーク
を当てることにより、第1の両コイル突起Aと第2の両
コイル突起Bとの間を繋いでいるロー材58を分断させ
ることができる。その結果、周方向に隣合う接合部間が
ロー材58で繋がってしまう(ブリッジする)接続不良
を防止できる。これにより、本実施例では、環状のロー
材58を使用することができるため、周方向に複数設け
られる接合箇所に対して環状のロー材58を一度に配置
(下層コイル突起4cと上層コイル突起5cとの間に挟
み込む)できる。その結果、接合箇所毎に複数の分割さ
れたロー材を用意する必要がなく、その分割されたロー
材を使用する場合と比較して極めて生産性の高い接合方
法を提供できる。
【0073】(変形例)上記実施例では、電極棒45a
を溶接開始位置(両コイル突起4c、5cの周方向中央
部)を中心として周方向の両側へ揺動させることによ
り、第1の両コイル突起Aの両側にあるロー材58を分
断させているが、片側のロー材58のみを分断させるよ
うに揺動範囲を決定しても良い。また、電極棒45aを
揺動させる代わりに、溶接トーチ45全体を周方向に往
復平行移動させても良い。更に、電極棒45aや溶接ト
ーチ45を移動させる代わりに、ワークWを移動させて
も良いし、両者を移動させても良い。
【0074】次に、本実施例の接合方法によって得られ
る接合部の望ましい接合構造を以下に説明する。下層コ
イル突起4cと上層コイル突起5cは、その軸方向端面
の表面のみアークの熱エネルギーを受けて溶融している
が、ロー材58を介して対向する下層コイル突起4cの
外径面(接合面)と上層コイル突起5cの内径面(接合
面)は殆ど溶融することなく、両コイル突起4c、5c
間に挟み込まれたロー材58のみが溶融して接合されて
いる。また、溶融したロー材58は、両コイル突起4
c、5cの接合面全体に充填され、且つ溶融したロー材
58の鉄心側端部にフィレット形状が形成されている。
この「フィレット形状」とは、図41(a)に示すよう
に、下層コイル突起4cの外径面に対して溶融したロー
材58が鈍角な形状を形成していることを言う。
【0075】上記の接合構造では、両コイル突起4c、
5cが溶融して周方向に張り出すことがないため、隣合
う接合部46同士が接触するブリッジを防止できる。ま
た、下層コイル突起4cの外径面と上層コイル突起5c
の内径面が殆ど溶融しないため、両コイル突起4c、5
cの結晶粒が粗大化することを抑制できる。その結果、
加工前(接合前)と同程度の硬度を維持できるため、両
コイル突起4c、5cを溶融させて接合した場合と比較
して耐遠心強度を向上できる。両コイル突起4c、5c
の接合面全域に溶融したロー材58が充填されることに
より、両コイル突起4c、5c間に不完全接合部が無く
なり、十分な接合面積を確保できるため、電気抵抗を低
くすることが可能である。また、溶融したロー材58の
鉄心側端部にフィレット形状が形成されることから、回
転時に接合部46に加わる遠心力、それを繰り返し実施
した時に加わる力が分散されるため、接合部46の耐疲
労強度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の接合方法を示す接合部近傍の図面で
ある。
【図2】接合部の継手形状を示す図面である。
【図3】電機子の分解斜視図である。
【図4】電機子の半断面図である。
【図5】上層コイル導体の製造過程を示す図面である。
【図6】上層コイル導体の製造工程を示す工程図であ
る。
【図7】上層コイル導体のブランク形状を示す図面であ
る。
【図8】上層コイル端部を形成する工程を示す図面であ
る。
【図9】上層コイル突起を打ち出す工程を示す図面であ
る。
【図10】上層コイル導体の最終工程を示す図面であ
る。
【図11】コイル導体を搬送するパレットの平面図
(a)と断面図(b)である。
【図12】コイル導体を製造する製造装置の側面断面図
である。
【図13】コイル導体を製造する製造装置の正面図であ
る。
【図14】コイル導体を製造する製造装置の作動状態を
示す断面図である。
【図15】上層コイル導体の製造過程を示す図面であ
る。
【図16】上層コイル導体の製造過程を示す図面であ
る。
【図17】下層コイル導体の製造過程を示す図面であ
る。
【図18】下層コイル導体の製造過程を示す図面であ
る。
【図19】上層コイル導体の製造過程を示す図面であ
る。
【図20】整流子面を設けるための潰し領域を示す図面
である。
【図21】上層コイル辺に係合部を設ける過程を示す図
面である。
【図22】加工治具を示す図面である。
【図23】上層コイル辺に設けられた係合部を示す図面
である。
【図24】上層コイル辺に係合部を形成する過程を示す
図面である。
【図25】接合部の補強構造を示す図面である。
【図26】リング部材により耐遠心力を向上させた電機
子の半断面図である。
【図27】円筒状部材により耐遠心力を向上させた電機
子の半断面図である。
【図28】電機子の分解斜視図である。
【図29】絶縁材の含浸方法を示す図面である。
【図30】絶縁材の含浸方法を示す他の図面である。
【図31】ロー材を使用した接合方法を示す斜視図であ
る。
【図32】電機子の半断面図である。
【図33】両コイル突起間にロー材を挟み込んだ状態を
示す軸方向正面図である。
【図34】両コイル突起間にロー材を挟み込んだ状態を
示す断面図である。
【図35】溶接装置の全体構成図である。
【図36】アーク溶接の加工条件を示す図である。
【図37】溶接時の溶接電流とガス流量の変化を示すグ
ラフである。
【図38】溶接トーチの電極棒の側面図である。
【図39】ロー材を使用した接合方法を示す側面図(接
合前)である。
【図40】ロー材を使用した接合方法を示す側面図(接
合後)である。
【図41】接合部の形状を示す図面である。
【図42】接合部の形状を示す図面である(従来技術の
説明)。
【符号の説明】
1 電機子 2 回転軸 3 電機子鉄心 4 下層コイル導体 4a 下層コイル辺 4b 下層コイル端部 4c 下層コイル突起 5 上層コイル導体 5a 上層コイル辺 5b 上層コイル端部 5c 上層コイル突起 5d 上層コイル突起の突出部 7 外側絶縁体(円板状の絶縁部材) 8 スロット 28 パレット 45 溶接トーチ 47 上層コイル辺に設けた係合部 50 補強部 51 カラー 52 絶縁リング(絶縁体) 54 円筒状部材 55 絶縁材 58 ロー材 A 第1の両コイル突起 B 第2の両コイル突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑村 裕次郎 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 高田 雅広 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 片平 晃二 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 志賀 耕二 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周部に所定数のスロットを有する電機子
    鉄心と、 この電機子鉄心を支持する回転軸と、 前記電機子鉄心に組み付けられる所定数の下層コイル導
    体と、 この下層コイル導体の後から前記電機子鉄心に組み付け
    られる所定数の上層コイル導体とを備え、 前記下層コイル導体は、前記スロットに収容される直線
    状の下層コイル辺と、この下層コイル辺の両端より前記
    電機子鉄心の端面側へ略直角に折り曲げられ、且つ前記
    下層コイル辺を中心として互いに反対側へ所定角度傾斜
    している一対の下層コイル端部と、この下層コイル端部
    の先端部より軸方向の反鉄心側へ突出している一対の下
    層コイル突起とを有し、 前記上層コイル導体は、前記スロットに収容される直線
    状の上層コイル辺と、この上層コイル辺の両端より前記
    電機子鉄心の端面側へ略直角に折り曲げられ、且つ前記
    上層コイル辺を中心として互いに反対側へ所定角度傾斜
    している一対の上層コイル端部と、この上層コイル端部
    の先端部より軸方向の反鉄心側へ突出している一対の上
    層コイル突起とを有し、 前記下層コイル導体と前記上層コイル導体とを前記電機
    子鉄心に組み付けて、前記下層コイル突起と前記上層コ
    イル突起とを前記回転軸の外周で径方向に対向して配置
    し、その両コイル突起同士をアーク溶接により接合する
    回転電機の電機子であって、 接合前の前記両コイル突起は、軸方向の反鉄心側端部で
    径方向に対向する互いの対向面の間に隙間を有してお
    り、その隙間より鉄心側で前記互いの対向面同士が接触
    していることを特徴とする回転電機の電機子。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した電機子において、 接合前の前記両コイル突起は、前記上層コイル突起の内
    径面と前記下層コイル突起の外径面とが径方向に対向し
    ており、 前記上層コイル突起の内径面は、軸方向において反鉄心
    側端部より鉄心側の部位で最も内径側へ突出している突
    出部を有し、この突出部で前記下層コイル突起の外径面
    と接触していることを特徴とする回転電機の電機子。
  3. 【請求項3】請求項1及び2に記載した電機子の製造方
    法であって、 前記下層コイル突起と前記上層コイル突起との間で溶接
    トーチを揺動させながら前記両コイル突起同士を接合す
    る場合に、 前記溶接トーチを前記上層コイル突起の軸方向端面上に
    近接配置して、その上層コイル突起側から溶接を開始す
    ることを特徴とする電機子の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1及び2に記載した電機子におい
    て、 前記下層コイル突起と前記上層コイル突起との接合部を
    絶縁物で覆った補強部と、 この補強部の外側に密着して被せられ、前記補強部を保
    持するカラーと、 このカラーと前記上層コイル端部とを絶縁する絶縁体と
    を備えていることを特徴とする回転電機の電機子。
  5. 【請求項5】請求項2に記載した上層コイル導体を製造
    する方法であって、 前記上層コイル導体の略展開形状を形成する第1の工程
    と、 前記上層コイル辺に相当する前記略展開形状の直線部を
    保持して、その直線部の同一平面上で前記上層コイル端
    部を所定角度傾斜させ、且つ前記上層コイル突起を打ち
    出す第2の工程と、 前記直線部に対して前記上層コイル端部を略直角に折り
    曲げる第3の工程と、 前記上層コイル突起を整形する第4の工程とを有し、 前記第2の工程で前記上層コイル突起を打ち出す際に、
    前記上層コイル突起の内径面に前記突出部を設けること
    を特徴とする上層コイル導体の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載した上層コイル導体の製造
    方法において、 前記第1の工程は、前記上層コイル導体の略展開形状を
    複数連続して棒状のコイル材料から打ち抜いた後、その
    連続する複数の前記略展開形状を個々の前記略展開形状
    に切断することを特徴とする上層コイル導体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】請求項5に記載した上層コイル導体の製造
    方法において、 前記第1の工程は、前記上層コイル導体の略展開形状を
    平板状のコイル材料から打ち抜いていることを特徴とす
    る上層コイル導体の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項5に記載した上層コイル導体の製造
    方法において、 前記第1の工程を終了した後、前記上層コイル導体の略
    展開形状を所定の加工ステージにて保持し、前記第2の
    工程から第4の工程までを前記所定の加工ステージで順
    次行うことを特徴とする上層コイル導体の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項5に記載した上層コイル導体の製造
    方法において、 第1の工程を終了した後、前記上層コイル導体の略展開
    形状をパレットに保持し、そのパレットを前記第2の工
    程から第4の工程までそれぞれの加工ステージへ順次搬
    送して、前記それぞれの加工ステージで所定の加工が行
    われることを特徴とする上層コイル導体の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項5〜7に記載した上層コイル導体
    の製造方法において、 前記上層コイル導体の略展開形状を打ち抜く際に、前記
    上層コイル端部の根元部を予めサイドカットしておき、 その後、前記上層コイル端部の整流子面に使用される部
    位の面積を増加させるために所定領域を潰し加工するこ
    とを特徴とする上層コイル導体の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1及び2に記載した下層コイル導
    体は、請求項5〜9に記載した上層コイル導体の製造方
    法に準じて製造されることを特徴とする下層コイル導体
    の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項1及び2に記載した電機子におい
    て、 前記下層コイル端部と前記上層コイル端部との間に介在
    される円板状の絶縁部材を有し、 前記下層コイル導体、前記絶縁部材、及び前記上層コイ
    ル導体を前記電機子鉄心に組み付けた後、前記上層コイ
    ル辺の一部を塑性変形させて、前記上層コイル端部との
    間に前記絶縁部材の外径部を挟持する係合部を設けてい
    ることを特徴とする回転電機の電機子。
  13. 【請求項13】請求項1及び2に記載した電機子におい
    て、 開放スロットを有する電機子鉄心の外周に装着可能な内
    径を有し、且つ前記上層コイル導体の直線導体部より全
    長が長い円筒状部材を備え、 前記下層コイル導体と前記上層コイル導体とを前記電機
    子鉄心に組み付けた後、前記電機子鉄心の外周に前記円
    筒状部材が装着されて、前記上層コイル導体の軸方向全
    域が前記円筒状部材により覆われていることを特徴とす
    る回転電機の電機子。
  14. 【請求項14】請求項13に記載した電機子において、 前記円筒状部材の内径側に絶縁材が封入されていること
    を特徴とする回転電機の電機子。
  15. 【請求項15】外周部に所定数のスロットを有する電機
    子鉄心と、 この電機子鉄心を支持する回転軸と、 下層コイル辺を有し、この下層コイル辺を前記スロット
    に挿入して前記電機子鉄心に組み付けられる所定数の下
    層コイル導体と、 上層コイル辺を有し、この上層コイル辺を前記スロット
    の前記下層コイル辺の外側に挿入して前記電機子鉄心に
    組み付けられる所定数の上層コイル導体とを備え、 前記下層コイル導体と前記上層コイル導体を前記電機子
    鉄心に組み付けて、前記下層コイル導体の端部に設けら
    れた下層コイル突起と前記上層コイル導体の端部に設け
    られた上層コイル突起とを前記回転軸の外周で径方向に
    対向して配置し、その径方向に対向する両コイル突起間
    に環状のロー材を介在させて、アーク溶接機の溶接トー
    チより放出されるアークを前記ロー材に当てて溶融させ
    ることにより前記両コイル突起を接合する電機子の製造
    方法であって、 第1の両コイル突起間に介在されている前記ロー材を溶
    融させる際に、前記溶接トーチと前記電機子鉄心の少な
    くとも一方を周方向に所定の範囲で往復移動させて、前
    記第1の両コイル突起と周方向に隣合う第2の両コイル
    突起との間にある前記ロー材までアークを当てて溶融さ
    せることにより、前記第1の両コイル突起と前記第2の
    両コイル突起との間にある前記ロー材を分断させること
    を特徴とする電機子の製造方法。
  16. 【請求項16】請求項15に記載した電機子の製造方法
    において、 前記両コイル突起の周方向幅より大きい範囲で前記溶接
    トーチと前記電機子鉄心の少なくとも一方を往復移動さ
    せることを特徴とする電機子の製造方法。
  17. 【請求項17】請求項15及び16に記載した電機子の
    製造方法において、 アーク溶接を行う時の加工条件として、 前記溶接トーチへの通電電流を30A以下、 前記溶接トーチの先端から前記ロー材までのアーク長を
    0.5〜1.5mm、 前記溶接トーチと前記電機子鉄心の少なくとも一方を往
    復移動させる時の移動速度を5〜15mm/秒、 前記溶接トーチと前記電機子鉄心の少なくとも一方を往
    復移動させる時の往復回数を2〜7回としたことを特徴
    とする電機子の製造方法。
  18. 【請求項18】請求項15〜17に記載した何れかの製
    造方法によって製造される電機子であって、 前記ロー材を介して対向する前記下層コイル突起の外径
    面と前記上層コイル突起の内径面は殆ど溶融することな
    く、前記両コイル突起間に挟み込まれた前記ロー材のみ
    溶融させて前記両コイル突起が接合されていることを特
    徴とする回転電機の電機子。
  19. 【請求項19】請求項15〜17に記載した何れかの接
    合方法によって接合された接合部の接合構造であって、 前記両コイル突起が接合される接合面全域に溶融した前
    記ロー材が充填され、且つ溶融した前記ロー材の鉄心側
    端部にフィレット形状が形成されていることを特徴とす
    る接合部の接合構造。
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