JPH11307769A - 制御可能な伝導デバイス - Google Patents

制御可能な伝導デバイス

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JPH11307769A
JPH11307769A JP10113036A JP11303698A JPH11307769A JP H11307769 A JPH11307769 A JP H11307769A JP 10113036 A JP10113036 A JP 10113036A JP 11303698 A JP11303698 A JP 11303698A JP H11307769 A JPH11307769 A JP H11307769A
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barrier
region
conductive
layer
guard
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JP10113036A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Mizuta
博 水田
Kazuo Nakazato
和郎 中里
Kiyoo Ito
清男 伊藤
Juichi Shimada
壽一 嶋田
Tatsuya Tejima
達也 手嶋
Ken Yamaguchi
憲 山口
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
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  • Non-Volatile Memory (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】メモリまたはトランジスタ構造に用いることが
できる改良された制御可能な伝導デバイスを提供する。 【解決手段】比較的導電性の材料1,13,11’,1
3’および非導電性の材料の領域10,12により構成
された障壁構造3と、この障壁構造を通過する電荷キャ
リアを受け取る出力領域2と、電荷キャリアを供給する
入力領域6とを備え、障壁構造は、第1の状態では電荷
キャリア流が当該構造内に生じ、第2の状態では当該構
造内の電荷キャリア流が阻止されるよう構成される。非
導電性材料の領域は、それぞれ出力領域および入力領域
に近接したガード障壁成分14,16とこれらのガード
障壁成分の間のメイン障壁成分15とからなるエネルギ
ーバンドプロファイルをもたらすよう構成され、メイン
障壁成分は2nm以上の幅w’を有し、ガード障壁wは
3nmまたはこれ以下の幅を有し、これらの障壁は45
nm以下の間隔だけ離隔される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリまたはトラ
ンジスタ構造に用いる、制御可能な伝導デバイスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】我々の欧州特許出願EP9630828
3.9には、メモリノードを有するメモリデバイスを開
示しており、そのメモリノードには、制御電極からトン
ネル障壁構成(tunnel barrier configuration)を介して
電荷が書き込まれるようになっている。蓄積された電荷
はソース・ドレイン経路の伝導度に影響を与え、当該経
路の伝導度をモニタすることによりデータが読み出され
る。電荷障壁構成(charge barrier cofiguration)は多
重トンネル障壁を有し、この多重トンネル障壁は5nm
厚のポリシリコンと2nm厚の窒化シリコンの交互の層
から構成できる。この交互の層は、シリコンの多結晶層
の上に形成される。多結晶層の一部はメモリノードとし
て機能する。他の障壁構成として、絶縁マトリクス内に
分散された、メモリノードとして機能する導電性のナノ
メータ・スケールの伝導島を有するものが開示されてい
る。電荷障壁構成は、障壁構造内に使用された異なる材
料領域の結果として、障壁構成の幅方向に比較的低く広
い障壁と、この上に散在した比較的狭く高い障壁とを呈
する。このトンネル障壁構成の利点は、メモリの読み書
き時間を劣化させることなくメモリノードからの漏れ電
流を低減させることである。異なる型のメモリデバイス
が記載されている。その第1の型では、制御電極に印加
された電圧に応じて、制御電極からの電荷キャリアがト
ンネル障壁構成を通り抜ける。第2の型のデバイスで
は、制御電極からメモリノードへの電荷の移送を制御す
るために、トンネル障壁構成に対して付加的なゲートを
設けている。
【0003】1997年7月18日に出願された我々の
欧州特許出願EP97305399.4に記載されてい
るように、電荷障壁構成はトランジスタのような、制御
可能な伝導デバイスにも利用することができる。すなわ
ち、トンネル障壁構造を用いて、ソース・ドレイン間の
伝導経路を設ける。スイッチオンされたとき、電荷キャ
リアはソース・ドレイン間を流れるが、スイッチオフさ
れたときには、当該障壁構成は経路内の電荷もれを阻止
する。よって、大きなオン/オフ電流比が得られる。
【0004】1997年9月5日に出願された我々の欧
州特許出願EP97306916.4には、トランジス
タまたはメモリに使用するための、改良された障壁構造
が記載されている。この障壁構造は比較的導電性の材料
と非導電性の材料の領域により構成され、第1の状態で
は、電荷キャリア流が当該構造内に生じ、第2の状態で
は、当該構造内の電荷キャリア流を阻止するトンネル障
壁構成を当該領域がもたらす。出力領域は、当該構造を
通る経路に沿って通過する電荷キャリアを受け取り、入
力領域は、当該構造を通って出力領域へ通過するように
電荷キャリアを経路に供給する。非導電性材料の領域
は、それぞれ入力領域および出力領域に近接したガード
障壁成分(guard barrier components)と、それらのガー
ド障壁成分の間にメイン障壁成分を有するエネルギーバ
ンドプロファイルをもたらすよう構成される。我々の出
願EP97306916.4の図10,図11を参照し
て、一例を記載している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、メイン
障壁成分は2nmまたはそれ以上の幅を有し、ガード障
壁成分は3nmまたはそれ以下の幅を有する。障壁は4
5nmまたはそれ以下だけ離隔される。
【0006】本発明の一つの例では、メインの障壁成分
は6nmまたはそれ以上の幅を有し、障壁は20nmま
たはそれ以下だけ離隔される。
【0007】本デバイスは、障壁構造を通る電荷キャリ
ア流を制御するためのゲートを有してもよい。そのゲー
トは、サイドゲート(side gate)でありうる。
【0008】入力領域は、電荷キャリアを障壁構造へ供
給するための電極を有してもよい。
【0009】本デバイスは、出力領域が経路からの電荷
を蓄積するメモリノードを有するメモリとして構成する
ことができる。
【0010】その代わりに、本デバイスは、入力領域が
電荷キャリアのためのソースとして機能するとともに、
出力領域がドレインとして機能するトランジスタとして
構成することもできる。
【0011】好ましくは、非導電性領域は窒化シリコン
の層により構成され、導電性領域は真性シリコンの層に
より構成される。
【0012】集合的に、障壁構造の複数の領域は、障壁
構造の幅にわたって寸法的に比較的広い、比較的低い障
壁高さの障壁成分をもたらすとともに、非導電性領域
は、前記広い障壁成分に比べて寸法的に比較的狭い、比
較的高い障壁高さの障壁成分をもたらす。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のより一層の理解のため
に、以下、その実施例を、添付図面を参照しながら例示
として説明する。
【0014】図1(a)(b)は、本発明によるトラン
ジスタおよびメモリデバイスの一例を示す。図1(a)
のトランジスタは、我々の上記EP97305399.
4に記載されたデバイスの原理に従って動作し、図1
(b)のメモリデバイスは、我々の上記EP96308
283.9に記載されたデバイスの原理に従って動作す
る。しかし、いずれのデバイスも、我々の同時係属中の
上記EP97306916.4の図10,図11を参照
して記載された原理に従って動作する、改良されたサイ
ドゲート構造を有する。
【0015】図1(a)(b)に示したデバイスは、基
板1を有し、その上に出力領域2が被覆される。出力領
域2自体の上には、直立したピラー構造3が設けられ
る。ピラー構造3は、頂部表面4と側壁5を有する。入
力領域6は頂部表面4を被覆し、サイドゲート7は側壁
5上に形成される。
【0016】図1(a)のトランジスタデバイスにおい
て、出力領域2は、ドレインとして機能するnドープ・
ポリシリコン層により構成される。入力領域6は、導電
性のポリシリコン層からなり、電荷キャリアのソースと
なる。多層構造3はトンネル障壁構成として機能し、こ
れは、伝導中にはソース・ドレイン電流が流れることを
許容するが、オフ状態ではソース・ドレイン経路に沿っ
た漏れ電流を阻止する。
【0017】ゲート7は、導電性のポリシリコン層9に
より被覆された二酸化シリコンの絶縁層8からなる。こ
のゲートに印加される電圧は、ソース・ドレイン経路の
伝導度を制御する。
【0018】図1(b)に示したメモリデバイスでは、
出力領域2は、ポリシリコンのメモリノード2’を有す
る。このメモリノードは、サイドゲート7の制御下で、
多層構造3を介して入力電極6からの電荷を受け取る。
【0019】基板1は、チャンネルCの両側に配置され
たソース領域Sとドレイン領域Dとを有する。チャンネ
ルCの伝導度はメモリノード2に蓄積された電荷のレベ
ルに影響される。よって、ソースSおよびドレインD間
のチャンネルCの伝導度を求めることにより、蓄積電荷
のレベルを検出することができる。これらのデバイスの
特性は、上述した我々の出願に、より詳細に記載されて
いる。
【0020】多層構造3およびその関連したトンネル障
壁構成の特性を、以下、より詳細に説明する。多層構造
3は、比較的導電性の材料と非導電性の材料の交互の層
により構成される。この例では、非導電性の窒化シリコ
ンと導電性の真性シリコンとを用いる。この構成は、真
性シリコンのスペーサ層11,11’の間に挟まれた窒
化シリコンのメイン障壁層10を有し、窒化シリコンの
ガード障壁12,12’は、それぞれ、真性シリコン層
13,13’と層11,11’の間に配置される。
【0021】図2に、多層構造3のエネルギーバンド図
を示す。図2(a)において、ゼロバイアス下では、多
層構造は、ほぼ、その幅全体にわたって拡がる幅Wの比
較的広い、比較的低い障壁高さbの障壁をもたらす。ま
た、メイン障壁層10およびガード障壁層12,12’
は、比較的狭いが高い障壁成分14,15,16をもた
らす。これらの障壁成分14,15,16の幅は、層1
0,12,12’の厚さの関数である。この例では、ガ
ード障壁12,12’は、ほぼ同じ厚さであり、幅w、
高さBの障壁をもたらす。メイン障壁15は高さB’を
有する。メイン障壁15の厚さは、ガード障壁14,1
6の厚さと異なり、w’で示す。メイン障壁とガード障
壁とは、層11,11’の厚さに相当する距離Wiだけ
離隔されている。
【0022】ゼロバイアスの条件下では、図2(a)に
示した障壁構造は、以下に詳述するように、入力領域6
と出力領域2との間の電荷キャリア流に対する効果的な
障壁をもたらす。
【0023】図2(b)は、バイアス電圧が入力領域6
に印加された状況を示している。その結果、入力領域6
と出力領域2との間にポテンシャル勾配が形成され、こ
れによって比較的広い障壁Wの効果が克服される。よっ
て、電子は、狭く高い障壁14,15,16を通り抜
け、入力領域6と出力領域2との間のポテンシャル勾配
を下っていくことが可能となる。
【0024】さらに、障壁B’のトータル高さは、サイ
ドゲート7への電圧の印加によって変化させることがで
きる。サイドゲート上の電圧増加の効果を障壁15に対
して示してある。すなわち、図2(b)において、障壁
B’’のトータル高さは、破線で示した高さから実線で
示した高さまで低下する。
【0025】このデバイスを図1(b)に示すようなメ
モリとして利用する場合、メモリノード2へ電荷が通り
抜けてバイアス電圧が取り除かれた後は、その電荷はノ
ード2’上に保持され、後述するようにその保持時間は
10年のオーダーとなりうる。したがって、このデバイ
スは、高速の不揮発性RAMとして動作しうる。図1
(a)の構成については、そのデバイスは、オフ状態で
ソース・ドレイン間の漏れが極端に小さい、通常オフ状
態のトランジスタとして動作する。
【0026】ガード障壁14,16の効果は、メイン障
壁15をもたらす層10の周辺に大量の電子再分配(mas
sive electron redistribution)が発生することを防止
することであり、これによって、ゲート7および入力電
極6に電圧が印加されたとき、改良された下方向ポテン
シャル傾斜を達成する。
【0027】図1(b)のメモリデバイスを製造する方
法の一例を、以下、図3を参照しながら詳細に説明す
る。出来上がったデバイスの平面図を図4に示す。
【0028】図3(a)において、開始材料はp型シリ
コンウエハ1である。この基板1上に400nmの厚さ
のSiO2の層18を形成し、ついで、光学フォトマス
クLを用いた従来のLOCOSプロセスを利用して、フ
ォトマスクの下の領域に、厚さ5nmのSiO2の領域
19を形成する。
【0029】次に、同じ基板上に形成される隣りのメモ
リデバイス(図示せず)との間の伝導を禁止するため、
イオン打ち込みを行なうことにより層18の下に高ドー
プp型チャンネルストッパ領域を形成する。
【0030】さらに、基板上に形成された最終的なチャ
ンネルCのしきい値電圧を調整するためにイオン打ち込
みを行う。これにより、基板1上に形成された最終的な
MOSトランジスタS,D,C(図1(b)参照)のし
きい値を調整する。
【0031】図3(b)において、メモリ蓄積ノード2
を形成するために用いる層2をSiO2層18,19の
上に形成し、フォトマスクFGおよびドライエッチング
を用いる従来の光学リソグラフィー技術により、この層
2をパターン化する。層2は、低圧化学蒸着(LPCV
D)により成長された厚さ100nmのポリシリコンか
らなる。ついで、層2および基板1内に砒素イオンを打
ち込む。これにより、メモリ蓄積ノードとして用いるこ
とができるn+ドープ導電性層2を形成する。同時に、
基板1内に形成されたMOSトランジスタのソース領域
Sおよびドレイン領域Dを設ける。砒素イオンは、25
keVのオーダーのエネルギーで、かつ、5×1015
-2のドーズ量で打ち込む。
【0032】図3(c)において、基板上に二酸化シリ
コン層20を成長させ、フォトマスクVNおよびドライ
エッチングを用いた光学リソグラフィー技術をそれ自体
公知の手法で利用して、層20にコンタクト窓を形成す
る。
【0033】次に、図3(d)に示すように、多層構造
3を形成するように、シリコン層と窒化シリコン層の積
層体(スタック)を形成する。この例では、多層構造3
は、30nm厚の低nドープシリコン層13’と、2n
m厚の窒化シリコン層12’(これは第1のガード障壁
をもたらす)と、45nm厚の真性シリコンスペース層
11’と、6nm厚の窒化シリコン層10(これは、メ
イン障壁をもたらす)と、層11’,12’,13’に
対応する層11,12,13とにより構成される。これ
により、メイン障壁10より45nmだけ離れて2nm
の第2のガード障壁12をもたらす。この構造は、電極
6を構成するnドープシリコンの100nm厚の層によ
り被覆される。
【0034】ガード障壁をもたらす薄い窒化シリコン層
12,12’は、900゜Cの温度のNH3雰囲気中
で、シリコンの熱窒化により成長させる。メイン障壁を
もたらす窒化シリコン層10は、化学蒸着(CVD)に
より形成する。
【0035】その後、多層構造3の上に50nm厚のS
iO2層21を成長させる。次に、フォトマスクSGお
よびドライエッチングを用いた従来の光学リソグラフィ
ー技術により、層3および21の完成した構成をパター
ン化する。これにより、メモリノード領域2に直立した
ピラー構造を形成する。
【0036】図3(e)において、熱酸化または成長に
より、ピラー構造の側壁の周りに絶縁SiO2の10n
m厚の層8を形成することにより、電気的な絶縁層と設
ける。ついで、硼素をドープしたシリコンを100nm
の厚さまで成長させ、フォトマスクTGおよびドライエ
ッチングを用いた光学リソグラフィーにより、この層を
パターン化する。以下で明らかになるように、導電性の
硼素ドープ層9は、図1(b)に示したように、多層構
造3のためのサイドゲートとして用いる。
【0037】その後、図3(f)に示すように、当該構
造の上に100nm厚の酸化シリコン層22を成長させ
る。さらに、フォトマスクCONTおよびドライエッチ
ングを用いた光学リソグラフィーにより、その酸化層2
2にコンタクト窓をエッチング形成する。これにより、
サイドゲート層9に電気的に接続可能なコンタクト窓2
3を設ける。この処理工程により、図4に示すように、
入力電極層6およびサイドゲート層9へのコンタクト窓
24も同時に形成する。
【0038】実際上、基板1上には、同時に多くのメモ
リデバイスがアレイ状に形成されることが理解されよ
う。よって、ソース領域Sおよびドレイン領域Dはセル
からセルへと走り、基板上のどこか別の場所にはそれら
に対する外部接続(図示せず)が設けられる。
【0039】以下、メイン障壁10およびガード障壁の
特性について、より詳細に考察する。図5を参照する
に、ガード障壁層12,12’の特性の調査を、実験と
シミュレーションの方法で、行なった。障壁12,1
2’の一方の電圧・電流特性を図5(a)に示し、その
達成可能な電流密度を図5(b)に示す。図5(b)の
結果は、障壁厚さw≒2nmの50μm×50μmの面
積を有する接合から得られた。w=1.5nm,2n
m,3nmのシミュレーション結果も示す。102A/
cm-2を超えるトンネル電流密度が得られることが分か
る。これは、メモリとして実施した場合、デバイスの高
速の書き込み/消去動作の達成に好適である。
【0040】次に、メイン障壁層10と、ガード障壁層
12,12’と、両障壁間の間隔(これは層11,1
1’の厚さにより決まる)との関係について、詳細に考
察する。通常オフ状態のトランジスタとして実施した場
合の、層構造3のオン/オフ特性を図6に示す。3次元
エネルギー図としてのこの図は、中央線zからxおよび
y(図1(a)にも示した)の方向に、層構造を通るエ
ネルギーバンド図を示す。図6(a)は、オン状態(す
なわちソース6およびドレイン2の間に電流が流れる状
態)におけるエネルギーバンド図を示し、図6(b)
は、オフ状態におけるエネルギー図を示す。オン状態で
は、ドレイン・ソース電圧Vds=3.0Vであり、ゲー
ト7とソース6との間の電圧Vgs=3.0Vである。オ
フ状態では、Vds=1.0V、Vgs=0Vである。層構
造3の横寸法(2y)は0.1μmであった。メイン窒
化シリコン層10の厚さは6nmであり、層11,1
1’の各々の厚さは45nmであった。
【0041】図6(b)に示したオフ状態では、幅wお
よびw’の比較的狭い障壁14,15,16は、いずれ
も、幅Wの比較的広い障壁bとともに結合して、電子の
通過を阻止する障壁として機能する。オフ状態でのトン
ネリング電流は2.81×10-34Aであると計算され
た。図1(b)のメモリデバイスとして用いられる場
合、この障壁構造は、2年以上の保持時間を有する不揮
発性を補償する。
【0042】図6(a)のオン状態では、メイン障壁1
6は、(図2(b)で説明したように)低減され、これ
により、電荷キャリア入力領域6と出力領域2との間の
ポテンシャル勾配を電荷キャリアがトンネリングしなが
ら下っていくことを許容する。メイン障壁16の高さの
低下は、主としてサイドゲート7の近傍で生じる。その
結果としてのトンネリング電流は0.6μAのオーダー
である。図1(b)のメモリデバイスとしては、センス
・トランジスタデバイスS,D,Cに対する1.0Vの
電圧シフトを得るためにメモリノード2に必要とされる
電荷の量は1700e(ここにeは単一の電子の電荷で
ある)のオーダーであると推定される。このことから、
メモリノード2の荷電および放電時間は、本発明のメモ
リデバイスでは、0.45nsecのオーダーであると
推定される。
【0043】窒化シリコン層10の厚さで決まるメイン
障壁15の厚さw’の異なる値から得られるオン電流お
よびオフ電流を、スペーサ層11,11’の厚さWiの
異なる値について、図7に示した。障壁厚さw’および
真性シリコン層11,11’の幅Wiを増加させるよう
にメイン障壁層10の厚さを増加させると、オフ状態の
トンネル電流が低下することが分かる。また、オン状態
での電流は、図7に示した厚さの範囲では大きく変わら
ないことが分かる。この理由は、オン状態での電流は、
主として、サイドゲート7(図6)に近接した層構造を
通って流れる電流により決まるからである。10年のオ
ーダーのデータ保持時間を達成するには、オフ状態のト
ンネリング電流が10ー25Aより小さくなければならな
い。このことは、Wiが20nmまたはそれ以下である
とき、w’は6nmより大きくなければならず、かつ、
wiが45nmまたはこれ以下であるときw’は2nm
より大きくなければならないことを意味する。これらの
結果から、本発明による通常オフ状態のトランジスタは
極端なオン・オフ電流比を可能とし、かつ、構造的なパ
ラメータを最適化することにより、1.0nsec以下
の書き込み時間を有する高速のRAMという形で、不揮
発性メモリデバイスを実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明によるトランジスタの概
略断面図、図1(b)は、本発明によるメモリデバイス
の概略断面図である。
【図2】図2(a)は、ゼロバイアスの条件下での図1
(a)(b)のデバイスの障壁構造の概略エネルギー図
であり、図2(b)は、順バイアスの条件下での図2
(a)に対応する図である。
【図3】図3(a)−(f)は、本発明によるメモリデ
バイスを製造するための一連のプロセス工程の概略断面
図である。
【図4】図4は、図3に示したプロセスにより作られた
メモリデバイスの平面図である。
【図5】図5は、図1(a)(b)に示したガード障壁
の一方の電圧・電流特性を示す図である。
【図6】図6は、図1(a)(b)に示した障壁構造の
3次元エネルギーバンド図である。
【図7】図7は、それぞれオン状態およびオフ状態にお
ける、障壁構造を流れる電流の関数としての、メイン障
壁およびガード障壁間の間隔と、メイン障壁の厚さとの
関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/8247 H01L 29/78 371 29/788 29/792 (72)発明者 中里 和郎 イギリス国、ケンブリッジ シー・ビー・ 3 0エイチ・イー、マディングレー ロ ード(番地なし)、キャベンディッシュ ラボラトリー、ヒタチ ケンブリッジ ラ ボラトリー、ヒタチ ヨーロッパ リミテ ッド内 (72)発明者 伊藤 清男 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 嶋田 壽一 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 手嶋 達也 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 山口 憲 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】比較的導電性の材料および非導電性の材料
    の領域により構成された障壁構成と、この障壁構造を通
    る経路に沿って通過する電荷キャリアを受け取る出力領
    域と、前記構造を介して前記出力領域へ通過するように
    電荷キャリアを供給する入力領域とを備え、 前記障壁構造は、第1の状態では電荷キャリア流が当該
    構造内に生じることができ、第2の状態では前記比較的
    導電性の材料および非導電性の材料の領域により当該構
    造内の電荷キャリア流が阻止されるよう構成され、 前記非導電性材料の領域は、それぞれ前記出力領域およ
    び入力領域に近接したガード障壁成分と、これらのガー
    ド障壁成分の間のメイン障壁成分とからなるエネルギー
    バンドプロファイルをもたらすよう構成され、 前記メイン障壁成分は2nmまたはそれ以上の幅を有す
    るとともに、前記ガード障壁は3nmまたはそれ以下の
    幅を有し、これらの障壁は45nmまたはそれ以下の間
    隔だけ離隔される、制御可能な伝導デバイス。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のデバイスであって、前記
    メイン障壁成分は6nmまたはそれ以上の幅を有し、障
    壁の間隔は20nmまたはそれ以下であるデバイス。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のデバイスであっ
    て、前記障壁構造を通る電荷キャリア流を制御するため
    のゲートを有するデバイス。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3に記載のデバイスで
    あって、前記入力領域は、障壁構造に対して電荷キャリ
    アを供給する電極を有するデバイス。
  5. 【請求項5】先行する請求項のいずれかに記載のデバイ
    スであって、前記出力領域は、前記経路からの電荷を蓄
    積するメモリノードを有するデバイス。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載のデバイス
    であって、前記入力領域は電荷キャリアのためのソース
    として機能し、前記出力領域はドレインとして機能する
    デバイス。
  7. 【請求項7】先行する請求項のいずれかに記載のデバイ
    スであって、前記非導電性領域は窒化シリコンの層によ
    り構成され、前記導電性領域は真性シリコンの層により
    構成されるデバイス。
  8. 【請求項8】先行する請求項のいずれかに記載のデバイ
    スであって、前記障壁構造の領域は、前記障壁構造の幅
    方向にわたって寸法的に比較的広い、比較的低い障壁高
    さの障壁成分をもたらすとともに、前記非導電性領域
    は、前記広い障壁に比べて寸法的に比較的狭い複数の障
    壁成分をもたらすデバイス。
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