JPH11305515A - カラー画像形成装置 - Google Patents

カラー画像形成装置

Info

Publication number
JPH11305515A
JPH11305515A JP10131447A JP13144798A JPH11305515A JP H11305515 A JPH11305515 A JP H11305515A JP 10131447 A JP10131447 A JP 10131447A JP 13144798 A JP13144798 A JP 13144798A JP H11305515 A JPH11305515 A JP H11305515A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
density
image
image forming
patch
optimum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10131447A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4086362B2 (ja
Inventor
Yoichiro Maehashi
洋一郎 前橋
Hiroshi Sasame
裕志 笹目
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP13144798A priority Critical patent/JP4086362B2/ja
Publication of JPH11305515A publication Critical patent/JPH11305515A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4086362B2 publication Critical patent/JP4086362B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間濃度の安定化と最大トナー乗り量の安定
化を両立させることができ、画像濃度制御の時間短縮、
精度向上および制御時のトナー消費量を軽減することが
可能なカラー画像形成装置を提供することである。 【解決手段】 2種類のパッチを用いて、画像形成条件
として現像バイアスの最適条件を求める。まず、イエロ
ー(Y)のハーフトーンパッチを7個形成し、光学セン
サーで検知しパッチ濃度を求めて、目標濃度1.0を満
足する現像バイアスY1(中間濃度や濃度階調性を安定
させるための最適バイアス値)を算出する。これをマゼ
ンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色につ
いて行う。同様に、イエローのベタパッチを7個形成
し、光学センサーで検知しパッチ濃度を求めて、目標濃
度1.5を満足する現像バイアスY2(高濃度を安定さ
せるための最適バイアス)を算出し、各色について求め
る。各色についてそれぞれの平均値を求め、最適現像バ
イアスとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラー画像形成装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のカラー画像形成装置を図8に基づ
き説明する。
【0003】カラー画像形成装置は、像担持体として感
光ドラム1を有し、この感光ドラム1は、図示しない駆
動手段によって矢印方向に回転され、その回転過程で感
光ドラム1に当接した一次帯電ローラ2により表面が一
様に帯電される。ついで、露光装置3によりイエローの
画像模様に従ったレーザ光Lが感光ドラム1の表面に照
射され、感光ドラム1の表面に静電潜像が形成される。
【0004】回転支持体11に4個の現像器4a、4
b、4c、4dが支持されており、感光ドラム1の回転
が進むと、回転支持体11の回転により、イエロートナ
ーを収容した現像器4aが感光ドラム1と対向した位置
(現像位置)に移動し、このように選択された現像器4
aにより感光ドラム1上の潜像が現像される。潜像は現
像によりイエロートナー像として可視化される。
【0005】感光ドラム1に隣接して、感光ドラム1と
略同速度で矢印方向に回転する中間転写ベルト5が設置
されており、感光ドラム1上に形成されたイエロートナ
ー像は、1次転写バイアスを印加した1次転写ローラ8
aにより、中間転写ベルト5の表面に転写される(1次
転写)。以上の行程をイエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラックの4色について行うことにより、中間転写ベルト
5上に4色のトナー像を重ね合わせて転写したカラー画
像が形成される。
【0006】つぎに転写材カセット12内からピックア
ップローラ13によって転写材が取り出され、所定のタ
イミングで中間転写ベルト5に供給される。これと同時
に2次転写バイアスを印加された2次転写ローラ8bが
転写材を挟んで中間転写ベルト5に当接し、中間転写ベ
ルト5上の4色のトナー像が転写材の表面に一括して転
写される(2次転写)。
【0007】このようにして4色のトナー像を転写され
た転写材は、搬送ベルト14によって定着装置6まで搬
送され、そこで加熱および加圧によりトナーが転写材に
溶融固定されて、カラーの定着画像が得られる。4色の
トナー像の転写が終了した中間転写ベルト5は、クリー
ナ15により表面に残留したトナーが清掃、除去され
る。一方、感光ドラム1の表面に残留したトナーは、公
知のブレード手段を有するクリーナ7によって清掃、除
去される。
【0008】上記の画像形成装置では、感光ドラム1、
帯電ローラ2およびクリーナ7は、これらを一体に組み
込んだ感光ドラムカートリッジAに構成されている。こ
のカートリッジAは、4色の現像器4a、4b、4c、
4dとともに、画像形成装置の本体に着脱自在に設置さ
れている。従って、従来、サービスマンが行っていた部
材の交換やメンテナンスをユーザーが簡単に行うことが
できる。
【0009】一般に、電子写真方式の画像形成装置は、
使用環境、現像器や感光ドラムの印字枚数による特性変
動、感光ドラムの製造時における感度のばらつき、トナ
ーの製造時における摩擦帯電特性のばらつき等により、
印字画像の濃度に変動が生じる。
【0010】これらの変化、変動特性を安定化させる努
力は日々行われているが、未だ十分なものとはなってい
ない。特にカラー画像形成装置においては、ユーザーが
所望の濃度およびカラーバランスを得るために、イエロ
ー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック
(K)4色の画像形成条件を調整しなければならない。
そこで、通常の画像形成に先立って、感光ドラム1上に
濃度検知用画像(パッチ)を形成してその光学特性を測
定し、その結果に基づいて画像形成条件を制御する。
【0011】具体的には、図8の画像形成装置では、画
像形成条件の1つである現像バイアスを変化させながら
現像して、複数のパッチを形成し、そのパッチの光学特
性を発光素子と受光素子を備える光学センサー9により
検知し、検知結果からCPU16により各パッチの濃度
を算出し、所望の濃度が得られる現像バイアスを求め
て、高電圧電源18に対し制御を行う。
【0012】パッチには、図9に示すように、4×4の
ドットマトリックス中の3×3を印字するハーフトーン
パターンを用い、この光学濃度が1.0になる現像バイ
アスを求め、制御を行っている。
【0013】このようにハーフトーンパターンの濃度を
一定に制御する方法は、画像階調性やライン幅の均一性
を得るために有効な手法であり、従来より広く知られて
いる。さらに人間の目は中間濃度の色差に対して敏感な
ので、中間濃度の画像特性の安定が不可欠であり、その
ような見地からも上記の制御法は非常に有効である。
【0014】上記の制御は、装置本体の電源ON時、各
カートリッジ交換時、あるいは所定印字枚数ごと等によ
り行われる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のように、中間濃度の1ポイントを一定に制御する
方法は、制御ポイントの濃度近傍での階調性は非常に安
定するものの、制御ポイントより離れたポイントでは必
ずしも満足な安定性が得られるものではない。このため
ベタ画像(塗りつぶし画像)の濃度、すなわちトナーの
乗り量は非常に不安定であった。つまり、ベタ画像の濃
度(トナー乗り量)が不必要に高くなる場合が生じる。
【0016】このような場合、定着不良や転写効率の低
下、またテキスト(文字)画像のトナー飛び散りなどの
様々な弊害が生じてしまった。以下、図10により詳し
く説明する。
【0017】図10は、現像特性の異なる現像器を中間
濃度が一定となるように制御した場合の現像特性を示
す。図中、曲線Aは理想的な現像特性を、曲線Bは高濃
度側の現像能力が高い現像器の特性を、曲線Cは高濃度
側の現像能力が低い現像器の特性を示す。さらに点線t
は制御目標の濃度(目標濃度T)を、点線lは定着不良
や転写不良が起こることのない最大の濃度(許容濃度
L)を示す。
【0018】ここで、曲線Bで表される現像器では、高
濃度側での濃度が許容濃度Lを超えてしまうため、定着
不良や転写不良が発生してしまうことになる。逆に曲線
Cのような現像器では、ベタ画像の濃度が小さくなるの
で、形成した画像は非常に質感の弱いものになり、ベタ
画像の濃度ムラなども目立ちやすくなってしまう。
【0019】前述のような不具合が生じることのないよ
うに、パッチに高濃度パターン(たとえばベタ画像)を
用いて制御を行うことが容易に考えられる。しかし、こ
のような制御では中間濃度の画像特性が非常に不安定に
なり、画像のカラーバランスはとても悪いものになって
しまう。
【0020】また別の手法として、たとえば現像条件と
露光条件等の複数の画像形成条件に応じ、それぞれ異な
る検知用画像のパターンを定め、それぞれの検知用画像
について対応する画像条件を変化させ、画像条件の最適
値を算出することにより、高濃度から低濃度までの濃度
特性を安定させる手法もある。
【0021】しかし、複数の画像形成条件を変化可能に
することは装置の複雑化につながり、すなわち生産コス
トの上昇を招いてしまうことになる。さらには複数の画
像形成条件を独立に変化させながら多くの検知用画像を
印字する必要があり、その結果、制御に要する時間がか
かり、消費するトナーも多くなってしまうという問題が
あった。
【0022】一方、検知画像を少なくするとそれだけ制
御誤差が大きくなり、特にカラー画像においてはカラー
バランスが崩れるため、実用性に乏しくなってしまう。
また製造時に感光ドラムや現像剤の特性の選別を行い、
変化を少ないものにすると、それだけコストの高いもの
になってしまう問題があった。
【0023】本発明の目的は、中間濃度の安定化と最大
トナー乗り量の安定化を両立させることができ、画像濃
度制御の時間短縮、精度向上および制御時のトナー消費
量を軽減することが可能なカラー画像形成装置を提供す
ることである。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
カラー画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発
明は、画像形成に先立って、画像形成条件を変化させた
複数の検知用画像を形成し、前記検知用画像の光学特性
を検知し、検知結果に応じて最適な画像形成条件を定め
るカラー画像形成装置において、1つの画像形成条件の
最適条件を求めるにあたり、複数の種類のパターンの検
知用画像を用いることを特徴とするカラー画像形成装置
である。
【0025】本発明よれば、前記最適条件を求めるにあ
たり、第1番目のパターンの検知用画像については、検
知用画像の数および変化させる条件の幅のうちの一方ま
たは両方を大きくとり、第2番目のパターンの検知用画
像については、第1番目のパターンの検知用画像の最適
条件近傍で検知用画像の数および変化させる条件の幅の
うちの一方または両方を、第1番目のパターンの検知用
画像より小さくするようにすることができる。また、第
1番目のパターンよりも第2番目以降のパターンは、画
像印字率が大きい、あるいは画像面積当たりのトナー量
が多いようにしうる。前記検知用画像の光学特性が検知
用画像の光学反射率、あるいは検知用画像の濃度としう
る。前記画像形成条件が現像条件であり、あるいは潜像
条件としうる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を詳し
く説明する。
【0027】実施例1 本発明は、画像形成条件の最適条件を求める求め方に特
徴があり、画像形成装置自体の機械的構成は、図8に示
した従来のカラー画像形成装置と基本的に同じなので、
以下、必要に応じて図8を援用して説明する。
【0028】本実施例では、1つの画像形成条件の最適
条件を求めるために、2種類のパターンの検知用画像を
用いることにより、中間濃度領域と高濃度領域との双方
の領域においてバランスの取れた画像形成条件を選択す
るものである。
【0029】本実施例において、感光ドラム1の帯電電
位を−600Vとし、感光ドラムの感度の中心値におい
て露光部の電位が−200Vとなるように露光光量を設
定した。
【0030】本実施例で使用する2種類の検知用画像
(パッチ)について説明する。
【0031】まず、第1番目の種類のパッチには、中間
調の濃度やハーフトーン階調性の安定化のために、先の
図9で説明した4×4のドットマトリックス中、3×3
を印字するハーフトーンパターンを使用する。一方、第
2番目の種類のパッチには、高濃度の安定化のためにベ
タ(塗りつぶし)パターンを用いる。
【0032】なお、どちらのパッチパターンも、大きさ
は縦横ともに15mmであり、パッチの個数は画像形成
条件を変化させながら、各7個ずつ形成する。また制御
を行う画像形成条件は、現像器4a〜4dに印加する現
像バイアスとする。
【0033】本実施例における画像形成条件の制御につ
いて、図1に示す制御フローに従って説明する。
【0034】まず、先の図8の装置本体のCPU16に
画像形成条件制御の要求が入ると、画像形成条件(略し
て画像条件)制御のシーケンスがスタートする(STE
P1)。画像形成条件制御は、装置本体のON時、各カ
ートリッジ交換時、あるいは所定印字枚数ごと等で行
う。
【0035】つぎに第1種類目のパッチとして、図8の
感光ドラム1上に1色目のイエロー色(Y)のハーフト
ーンパッチ(Yハーフトーンパッチ)を形成する(ST
EP2)。この際、現像バイアスは、使用環境、現像器
4aや感光ドラム1の印字枚数による特性変動、感光ド
ラムの製造時における感度のばらつき、トナーの製造時
における摩擦帯電特性のばらつき等の全ての変動要因を
考慮し、これに対応可能な電圧である−150Vから−
450Vまで50Vづつのステップで変化させ、計7個
のパッチを形成する。
【0036】STEP2で印字したYハーフトーンパッ
チの光学特性を光学センサー9により検知し、検知結果
より各々のパッチ濃度を算出する(STEP3)。そし
て算出されたパッチの濃度より、目標濃度1.0を満足
する現像バイアスY1(イエローの最適現像バイアス)
を算出する(STEP4)。前述したように、ハーフト
ーンパターンの濃度を一定に制御することにより算出さ
れた現像バイアスY1は、イエローの中間濃度や濃度階
調性を安定させるための最適バイアス値となる。
【0037】全ての色(Y、M、C、K)について、ハ
ーフトーン最適バイアスの算出が終了したかどうかを判
断し、終了していない場合は次色を選択し、2、3、4
色目のマゼンタ色(M)、シアン色(C)、ブラック色
(K)についてもSTEP2〜4を行い、各色の中間濃
度最適現像バイアスM1、C1、K1を算出する(ST
EP5、6)。全ての色についてハーフトーン最適バイ
アスの算出が終了している場合は、STEP7以降の処
理を行う。
【0038】つぎに、第2色目のパッチとして、感光ド
ラム1上に1色目のイエロー色のベタパッチ(Yベタパ
ッチ)を形成する(STEP7)。この際、現像バイア
スはSTEP2と同様に−150Vから−450Vまで
50Vずつのステップで変化させて、計7個のパッチを
形成する。
【0039】STEP5で印字したYベタパッチの光学
特性を光学センサー9により検知し、検知結果より各々
のパッチ濃度を算出する(STEP8)。そして算出さ
れたパッチの濃度より、目標濃度1.5を満足する現像
バイアスY2(イエローの最適現像バイアス)を算出す
る(STEP9)。ここで算出された現像バイアスY2
は、イエローの高濃度を安定させるための高濃度最適バ
イアス値となる。
【0040】全ての色(Y、M、C、K)について、高
濃度最適バイアスの算出が終了したかどうかを判断し、
終了していない場合は次色を選択し、2、3、4色目の
マゼンタ色(M)、シアン色(C)、ブラック色(K)
についてもSTEP7〜9を行い、各色の高濃度最適現
像バイアスM2、C2、K2を算出する(STEP1
0、11)。全ての色について高濃度最適バイアスの算
出が終了している場合は、STEP12以降の処理を行
う。
【0041】STEP12では、STEP4で算出され
た中間濃度最適バイアスY1、M1、C1、K1と、S
TEP9で算出された高濃度最適バイアスY2、M2、
C2、K2の平均値を計算し、低濃度から高濃度までの
全ての濃度領域においての最適現像バイアスY3、M
3、C3、K3を算出する。算出式は以下の式(1)の
通りである。
【0042】式(1): Y3=(Y1+Y2)÷2 M3=(M1+M2)÷2 C3=(C1+C2)÷2 K3=(K1+K2)÷2
【0043】ここで計算された最適現像バイアスY3、
M3、C3、K3が実際の画像印字時に使用される現像
バイアスとなる。
【0044】以上の行程により、イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラック各色の最適現像バイアスY3、M3、
C3、K3が決定され、画像形成条件制御が終了する。
高電圧電源18は、決定された最適現像バイアスY3、
M3、C3、K3を発生するように制御される。
【0045】以上の実施例では、画像形成条件として現
像バイアスの制御を行ったが、本発明は、画像形成条件
として露光量や感光ドラムの帯電電位等の潜像条件を制
御する場合にも適用できる。
【0046】また、感光ドラム1上で検知用画像の光学
特性を検出したが、中間転写ベルト5などの像担持体上
で検知用画像の光学特性を検出してもよい。
【0047】また、光学センサー9により検知用画像の
光学濃度を求めて、光学濃度が最適値となるように制御
したが、検知用画像の光学反射率よりトナー乗り量を算
出して、そのトナーの乗り量の最適化を図る制御として
もよい。
【0048】さらにまた、検知用画像パターンを2種類
用いる例について説明したが、3種類あるいはそれ以上
の種類のパターンを用いることもでき、さらに効果が増
大することはいうまでもない。
【0049】以上説明したように、本実施例によれば、
1つの画像形成条件の最適条件を求めるにあたり、2種
類のパターンの検知用画像を用いることにより、中間濃
度領域と高濃度領域との双方の領域においてバランスの
取れた画像形成条件を選択することができた。
【0050】実施例2 本実施例は、1つの画像形成条件の最適条件を求めるの
に、実施例1と同様に2種類のパターンの検知用画像を
用いるが、その場合、第2番目のパターンに、第1番目
のパターンよりも画像面積当たりのトナー量が多くなる
ようなパターンを用いることにより、中間濃度階調性と
最大トナー乗り量のバランスの取れた画像形成条件を選
択するものである。
【0051】本実施例で使用する2種類の検知用画像
(パッチ)について説明する。
【0052】第1番目の種類のパッチには、中間調の濃
度やハーフトーン階調性の安定化のために、実施例1と
同様、4×4のドットマトリックス中、3×3を印字す
るハーフトーンパターンを使用する。一方、第2番目の
種類のパッチには、第1番目のパッチよりも画像面積当
たりのトナー量が多くなるようなパターンとして、図2
に示すようなライン幅(画像幅)が10ドット(do
t)(600dpi、約420μm)、非画像部幅10
ドットの縦線からなる、縦横の長さが15mmのライン
パターンを用いる。
【0053】ここで、上記のようなラインパターンで画
像面積当たりのトナー乗り量が多くなる理由について、
以下に説明する。電子写真装置においては、一般には画
像面積当たりのトナーの乗り量は印字画像のパターンに
より異なり、ベタ画像が最大になることは少ない。
【0054】上述について、本発明者らが行った実験結
果を示す図3を用いて説明する。図3は、ラインパター
ン(ライン画像)のライン幅を変化させたときの、画像
面積当たりのトナー乗り量(重量)を示す。
【0055】実験に使用した画像形成装置は、従来例と
同様のデジタル電子写真装置であり、画像解像度は60
0dpi(ドット/インチ)である。また潜像条件、現
像条件などの画像形成条件は、装置に最適な条件に設定
してある。さらに実験の際は、画像部(ライン印字部)
と非画像部(ライン間の非印字部)との電位の影響など
を一定にするために、図4に示すように、非画像部の幅
を約4.2mm(100ドット)に固定した。
【0056】なお、ここでのライン幅(あるいは非画像
部幅)とは潜像の幅を指しており、例えば600dpi
の10ドットラインの幅は25.4mm÷600×10
=423μmとなる。また画像面積とは潜像面積を指し
ており、たとえば10dpiに対しては20ドットライ
ンは2倍の面積となる。
【0057】図3から分かるように、画像面積当たりの
トナー乗り量は約42μm(1ドット)の細線からライ
ン幅を増加させるにつれて多くなり、400μmで最大
となり、その後5000μmまで緩やかに減少し、ベタ
のトナー乗り量に至る。このように、あるライン幅でト
ナー乗り量が最大になるのは、種々の要因があり一概に
説明できるないが、本発明者らは以下が主たる原因であ
ると考える。
【0058】一般に電子写真画像形成装置では、その方
式の特性上から孤立ドットの印字は困難な傾向にある。
言い換えれば、ドットの集中が少ない印字箇所では、ト
ナーの乗り量が少なくなる。つまり、あるレベルより細
いラインなどはトナーの乗り量が少なくなってしまうこ
とになる。
【0059】一方、電子写真画像形成装置でベタ画像を
印字した場合、印字画像の輪郭部にトナーが集中する傾
向(エッジ効果)があり、輪郭と輪郭の間隔が狭い画
像、つまりはライン画像等ではトナーの乗り量が多くな
る。従って、ベタ画像から徐々に印字幅を狭めていく
(ライン幅を少なくする)につれてトナーの乗り量が増
加することになる。
【0060】なお、ライン幅が5000μm以上になる
と、トナー乗り量が一定になる(ベタ画像のトナーの量
と等しくなる)のは、ライン幅が十分に大きいため、エ
ッジ効果が無視できるからである。この傾向は、エッジ
効果の大きい現像方式ほど顕著に現れる。ここでは一例
として非接触方式による非磁性1成分現像法を用いて検
討を行った。
【0061】以上の理由から、最大トナー乗り量の規制
を目的とする場合には、パッチに塗りつぶしパターン
(ベタ)を用いるよりもラインパターンを用いる方が優
れている。さらに画像面積当たりのトナー乗り量が最大
となるライン幅(画像幅)10ドットのラインパターン
の最大トナー乗り量を調整するような制御を行うことに
より、トナーの乗りすぎに起因する定着不良や転写不良
の抑制を効果的に行うことができる。
【0062】なお、本実施例においても、実施例1と同
様、パッチの大きさは縦横が15mmであり、パッチの
個数は画像形成条件を変化させながら、各パッチパター
ンごとに7個ずつ形成する。制御を行う画像形成条件
は、現像器に印加する現像バイアスとする。感光ドラム
の帯電電位を−600Vにし、感光ドラムの感度の中心
値において露光部の電位が−200Vとなるように露光
光量を設定する。
【0063】本実施例における画像形成条件の制御を、
図5に示すフローに従って説明する。
【0064】装置本体のCPUに画像形成条件制御の要
求が入ると、画像形成条件制御のシーケンスがスタート
する(STEP1)。画像形成条件制御は、装置本体の
ON時、各カートリッジ交換時、あるいは所定印字枚数
ごと等で行う。
【0065】つぎに第1種類目のパッチとして、感光ド
ラム上に1色目のYハーフトーンパッチ(イエロー色の
ハーフトーンパッチ)を形成する(STEP2)。使用
環境、現像器や感光ドラムの印字枚数による特性変動、
感光ドラムの製造時における感度のばらつき、トナーの
製造時における摩擦帯電特性のばらつき等の全ての変動
要因を考慮し、現像バイアスを、これに対応可能な電圧
である−150Vから−450Vまで50Vづつのステ
ップで変化させ、計7個のパッチを形成する。
【0066】STEP2で印字したYハーフトーンパッ
チの光学特性を光学センサー9により検知し、検知結果
より各々のパッチ濃度を算出する(STEP3)。そし
て算出されたパッチの濃度より、目標濃度1.0を満足
する現像バイアスY1(イエローの最適現像バイアス)
を算出する(STEP4)。前述したように、ハーフト
ーンパターンの濃度を一定に制御することにより算出さ
れたこの現像バイアスY1は、イエローの中間濃度や濃
度階調性を安定させるための最適バイアス値となる。
【0067】全ての色(Y、M、C、K)について、ハ
ーフトーン最適バイアスの算出が終了したかどうかを判
断し、終了していない場合は次色を選択し、2、3、4
色目のマゼンタ色(M)、シアン色(C)、ブラック色
(K)についてもSTEP2〜4を行い、各色の中間濃
度最適現像バイアスM1、C1、K1を算出する(ST
EP5、6)。全ての色についてハーフトーン最適バイ
アスの算出が終了している場合は、STEP7以降の処
理を行う。
【0068】つぎに、第2色目のパッチとして、感光ド
ラム上に1色目のYベタパッチ(イエロー色のベタパッ
チ)を形成する(STEP7)。STEP2と同様、現
像バイアスを−150Vから−450Vまで50Vずつ
のステップで変化させて、計7個のパッチを形成する。
【0069】STEP5で印字したYベタパッチの光学
特性を光学センサー9により検知し、検知結果より各々
のパッチの面積当たりのトナー乗り量を算出する(ST
EP8)。そして算出されたパッチの面積当たりトナー
乗り量が、目標乗り量を満足する現像バイアスY2(イ
エローの最適現像バイアス)を算出する(STEP
9)。
【0070】本実施例では、目標とするトナー乗り量を
0.75mg/cm2 に設定した。本発明者らの実験に
よると、本実施例で使用した画像形成装置において、現
像バイアスを変化させながらトナーの乗り量を次第に増
加させていったとき、1色当たりのトナーの乗り量(面
積当たりトナー乗り量)が0.75mg/cm2 より多
くなると、カラーの色重ね画像の転写不良および定着不
良が発生した。従って、トナー乗り量を0.75mg/
cm2 以下に制御する必要がある。本実施例では、目標
とするトナー乗り量を0.75mg/cm2 に設定し、
これを得ることができる最適現像バイアスY2を算出す
る。ここで算出された現像バイアスY2は高濃度を安定
させるための高濃度最適バイアスとなる。
【0071】全ての色(Y、M、C、K)について、高
濃度最適バイアスの算出が終了したかどうかを判断し、
終了していない場合は次色を選択し、2、3、4色目の
マゼンタ色(M)、シアン色(C)、ブラック色(K)
についてもSTEP7〜9を行い、各色の高濃度最適現
像バイアスM2、C2、K2を算出する(STEP1
0、11)。全ての色について高濃度最適バイアスの算
出が終了している場合は、STEP12以降の処理を行
う。
【0072】STEP12では、STEP4で算出され
た中間濃度最適バイアスY1、M1、C1、K1と、S
TEP9で算出された高濃度最適バイアスY2、M2、
C2、K2の平均値を計算し(前述した実施例1の式
(1))、低濃度から高濃度までの全ての濃度領域にお
いての最適現像バイアスY3、M3、C3、K3を算出
する。
【0073】ここで計算された最適現像バイアスY3、
M3、C3、K3が実際の画像印字時に使用される現像
バイアスとなる。
【0074】以上の行程により、イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラック各色の最適現像バイアスY3、M3、
C3、K3が決定され、画像形成条件制御が終了する。
【0075】以上の実施例では、画像形成条件として現
像バイアスの制御を行ったが、実施例1と同様、本発明
は、画像形成条件として露光量や感光ドラムの帯電電位
等の潜像条件を制御する場合にも適用できる。
【0076】また、感光ドラム上で検知用画像の光学特
性を検出したが、同様に、転写体などの像担持体上で検
知用画像の光学特性を検出してもよい。
【0077】光学センサー19により検知用画像の光学
濃度を求めて、光学濃度が最適値となるように制御した
が、検知用画像の光学反射率よりトナー乗り量を算出し
て、そのトナーの乗り量の最適化を図る制御としてもよ
い。
【0078】検知用画像パターンを2種類用いる例につ
いて説明したが、3種類あるいはそれ以上の種類のパタ
ーンを用いることもでき、さらに効果が増大することは
いうまでもない。
【0079】以上説明したように、本実施例によれば、
1つの画像形成条件の最適条件を求めるにあたり、2種
類のパターンの検知用画像を用いることにより、中間濃
度領域と高濃度領域との双方の領域においてバランスの
取れた画像形成条件を選択することができた。
【0080】実施例3 本実施例は、複数のパターンの検知用画像を用いて画像
形成条件の最適条件を求めるにあたり、2種類目以降の
パターンについては、1種類目のパターンについて求め
られた最適条件近傍で画像形成条件を変化させ、さらに
検知用画像の数を1種類目のパターンより少なくするこ
とにより、制御に要する時間および消費するトナー量を
少なくするものである。
【0081】本実施例において、帯電電位、露光光量、
検知用画像として印字するパターン、パッチの光学濃度
目標値、現像器の現像特性などは、実施例1と同様であ
る。
【0082】本実施例における画像形成条件の制御を、
図6に示すフローに従って説明する。
【0083】装置本体のCPUに画像形成条件制御の要
求が入ると、画像形成条件制御のシーケンスがスタート
する(STEP1)。画像形成条件制御は、装置本体の
ON時、各カートリッジ交換時、あるいは所定印字枚数
ごと等で行う。
【0084】つぎに第1種類目のパッチとして、感光ド
ラム上に1色目のYハーフトーンパッチ(イエロー色の
ハーフトーンパッチ)を形成する(STEP2)。使用
環境、現像器や感光ドラムの印字枚数による特性変動、
感光ドラムの製造時における感度のばらつき、トナーの
製造時における摩擦帯電特性のばらつき等の全ての変動
要因を考慮し、現像バイアスを、これに対応可能な電圧
である−150Vから−450Vまで50Vづつのステ
ップで変化させ、計7個のパッチを形成する。
【0085】STEP2で印字したYハーフトーンパッ
チの光学特性を光学センサー9により検知し、検知結果
より各々のパッチ濃度を算出する(STEP3)。そし
て算出されたパッチの濃度より、目標濃度1.0を満足
する現像バイアスY1(イエローの最適現像バイアス)
を算出する(STEP4)。前述したように、ハーフト
ーンパターンの濃度を一定に制御することにより算出さ
れたこの現像バイアスY1は、イエローの中間濃度や濃
度階調性を安定させるための最適バイアス値となる。
【0086】全ての色(Y、M、C、K)について、ハ
ーフトーン最適バイアスの算出が終了したかどうかを判
断し、終了していない場合は次色を選択し、2、3、4
色目のマゼンタ色(M)、シアン色(C)、ブラック色
(K)についてもSTEP2〜4を行い、各色の中間濃
度最適現像バイアスM1、C1、K1を算出する(ST
EP5、6)。全ての色についてハーフトーン最適バイ
アスの算出が終了している場合は、STEP7以降の処
理を行う。
【0087】つぎに、第2種類目のパッチ(ベタ)印字
用の現像バイアスを算出する(STEP7)。
【0088】既に説明したように、第1種類目のパッチ
(ハーフトーン)を印字する際は、全ての濃度変動要因
を考慮に入れ、現像バイアスの変化幅を大きく設定する
必要があり、その分多くのパッチを形成した。しかしな
がら、第2種類目のベタパッチの最適現像バイアスは既
に算出されている第1種類目のハーフトーンパッチに対
する最適現像バイアスの近傍の値であることが推定され
る。なぜならば、装置の使用環境、感光体や現像器の使
用量(印字枚数)などは同一であり、双方の印字パター
ン間での最適現像バイアスの差は、中間濃度と高濃度の
現像特性の違いのみに起因するからである。また本実施
例に使用した画像形成装置では、前記の最適現像バイア
スの差は最大50Vであった。
【0089】従って、第2種類目のパッチを形成する現
像バイアスは、STEP3で算出された第1種類目のパ
ッチに対する最適現像バイアスを中心に50Vステップ
で±1ステップ(±50V)の3ステップとする。たと
えばYの最適現像バイアスが−350であった場合、第
2種類目のパッチ(ベタパッチ)印字用の現像バイアス
の設定値は、−300V、−350V、−400Vとな
る。印字用現像バイアスはY、M、C、Kの各色につい
て各々算出する。
【0090】つぎに、第2種類目のパッチとして、感光
ドラム上に1色目のYベタパッチ(イエロー色のベタパ
ッチ)を形成する(STEP8)。この際、現像バイア
スはSTEP7で算出した値を用い、3個のパッチを形
成する。
【0091】STEP8で印字したYベタパッチの光学
特性を光学センサー9により検知し、検知結果より各々
のパッチの濃度を算出する(STEP9)。そして算出
されたパッチの濃度より、目標濃度1.5を満足する現
像バイアスY2(イエローの最適現像バイアス)を算出
する(STEP10)。ここで算出された現像バイアス
Y2は、高濃度を安定させるための高濃度最適バイアス
となる。
【0092】全ての色(Y、M、C、K)について、高
濃度最適バイアスの算出が終了したかどうかを判断し、
終了していない場合は次色を選択し、2、3、4色目の
マゼンタ色(M)、シアン色(C)、ブラック色(K)
についてもSTEP7〜10を行い、各色の高濃度最適
現像バイアスM2、C2、K2を算出する(STEP1
1、12)。全ての色について高濃度最適バイアスの算
出が終了している場合は、STEP13以降の処理を行
う。
【0093】STEP13では、STEP4で算出され
た中間濃度最適バイアスY1、M1、C1、K1と、S
TEP10で算出された高濃度最適バイアスY2、M
2、C2、K2の平均値を計算し(前述の式(1))、
低濃度から高濃度までの全ての濃度領域においての最適
現像バイアスY3、M3、C3、K3を算出する。
【0094】ここで計算された最適現像バイアスY3、
M3、C3、K3が実際の画像印字時に使用される現像
バイアスとなる。
【0095】以上の行程により、イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラック各色の最適現像バイアスY3、M3、
C3、K3が決定され、画像形成条件制御が終了する。
【0096】以上の実施例では、第1種類目のパッチに
ハーフトーンパッチ、第2種類目のパターンにベタパッ
チを用いたが、前述したように、カラー画像形成装置に
おいては、ハーフトーンパターンの濃度を一定に制御す
ることが、画像濃度を安定させるために非常に有効な手
段であり、高濃度パターンを用いた制御は、転写不良、
定着不良などを防止するための補助的手段である。従っ
て、より広範囲に現像バイアスを変化させて多くの印字
パターンを形成し、最適条件を算出する第1種類目のパ
ッチにハーフトーンパターンを用いることが、より効果
的な画像制御を実現できる。
【0097】さらに、第2種類目の印字パターンに、実
施例2で用いたような、画像面積当たりのトナー量が多
くなるようなパターンを用いることも、有効な手段であ
ることはいうまでもない。
【0098】本実施例においても、これまで述べたのと
同様、画像形成条件として露光量や感光ドラムの帯電電
位等の潜像条件を制御する場合に適用できる。また、転
写体などの像担持体上で検知用画像の光学特性を検出し
てもよい。検知用画像の光学反射率よりトナー乗り量を
算出して、そのトナーの乗り量の最適化を図る制御とし
てもよい。3種類あるいはそれ以上の種類のパターンを
用いることもでき、さらに効果が増大することはいうま
でもない。
【0099】以上説明したように、本実施例によれば、
複数のパターンの検知用画像を用いて画像形成条件の最
適条件を求めるにあたり、2種類目以降のパターンにつ
いては、1種類目のパターンについて求められた最適条
件近傍で画像形成条件を変化させ、さらに検知用画像を
1種類目のパターンより少なくすることにより、中間濃
度領域と高濃度領域との双方の領域においてバランスの
取れた画像形成条件を選択することができ、またこれと
両立させて、制御に要する時間および消費するトナー量
を少なくすることが可能となった。
【0100】実施例4 本実施例は、複数のパターの検知用画像を用いて画像形
成条件の最適条件を求めるにあたり、2種類目以降のパ
ターンについては1種類目に求められた最適条件近傍で
画像形成条件を変化させ、さらに変化させる条件の幅を
1種類目のパターンより小さくすることにより、制御精
度の向上を図るものである。
【0101】本実施例において、帯電電位、露光光量、
検知用画像として印字するパターン、パッチの光学濃度
目標値、現像器の現像特性などは、実施例1と同様であ
る。
【0102】本実施例における画像形成条件の制御を、
図7に示すフローに従って説明する。
【0103】装置本体のCPUに画像形成条件制御の要
求が入ると、画像形成条件制御のシーケンスがスタート
する(STEP1)。画像形成条件制御は、装置本体の
ON時、各カートリッジ交換時、あるいは所定印字枚数
ごと等で行う。
【0104】つぎに第1種類目のパッチとして、感光ド
ラム上に1色目のYハーフトーンパッチ(イエロー色の
ハーフトーンパッチ)を形成する(STEP2)。使用
環境、現像器や感光ドラムの印字枚数による特性変動、
感光ドラムの製造時における感度のばらつき、トナーの
製造時における摩擦帯電特性のばらつき等の全ての変動
要因を考慮し、現像バイアスを、これに対応可能な電圧
である−150Vから−450Vまで50Vづつのステ
ップで変化させ、計7個のパッチを形成する。
【0105】STEP2で印字したYハーフトーンパッ
チの光学特性を光学センサー9により検知し、検知結果
より各々のパッチ濃度を算出する(STEP3)。そし
て算出されたパッチの濃度より、目標濃度1.0を満足
する現像バイアスY1(イエローの最適現像バイアス)
を算出する(STEP4)。前述したように、ハーフト
ーンパターンの濃度を一定に制御することにより算出さ
れたこの現像バイアスY1は、イエローの中間濃度や濃
度階調性を安定させるための最適バイアス値となる。
【0106】全ての色(Y、M、C、K)について、ハ
ーフトーン最適バイアスの算出が終了したかどうかを判
断し、終了していない場合は次色を選択し、2、3、4
色目のマゼンタ色(M)、シアン色(C)、ブラック色
(K)についてもSTEP2〜4を行い、各色の中間濃
度最適現像バイアスM1、C1、K1を算出する(ST
EP5、6)。全ての色についてハーフトーン最適バイ
アスの算出が終了している場合は、STEP7以降の処
理を行う。
【0107】つぎに、第2種類目のパッチ(ベタパッ
チ)印字用の現像バイアスを算出する(STEP7)。
【0108】つぎに、第2種類目のパッチ(ベタ)印字
用の現像バイアスを算出する(STEP7)。実施例3
で説明したように、第2種類目のパッチ(ベタ)の最適
現像バイアスは既に算出されている第1種類目のパッチ
(ハーフトーン)に対する最適現像バイアスの近傍の値
であることが推定される。従って、第2種類目のベタパ
ッチについては、第1種類目のハーフトーンパッチに対
する最適現像バイアスの近傍で全体の変化幅を少なくし
てパッチを印字し、最適現像バイアスを算出すればよ
い。
【0109】一方、現像バイアスに対する画像濃度の変
化は直線の関係にはないので、見知用画像間の現像バイ
アスの現像バイアスの変化量を小さくするほど制御の精
度を向上させることが可能になる。以上の理由から、第
2種類目のパッチを形成する現像バイアスは、STEP
3で算出された第1種類目のパッチに対する最適現像バ
イアスを中心に17Vステップで±3ステップ(±51
V)の7ステップとし、第2種類目のパッチに対する制
御精度を向上させる。また実施例2と同様に、印字パタ
ーン間での最適現像バイアスの差は最大50Vである。
印字用現像バイアスは、Y、M、C、Kの各色について
各々算出する。
【0110】つぎに、第2種類目のパッチとして、感光
ドラム上に1色目のYベタパッチ(イエロー色のベタパ
ッチ)を形成する(STEP8)。この際、現像バイア
スはSTEP7で算出した値を用い、7個のパッチを形
成する。
【0111】STEP8で印字したYベタパッチの光学
特性を光学センサー9により検知し、検知結果より各々
のパッチの濃度を算出する(STEP9)。そして算出
されたパッチの濃度より、目標濃度1.5を満足する現
像バイアスY2(イエローの最適現像バイアス)を算出
する(STEP10)。ここで算出された現像バイアス
Y2は、高濃度を安定させるための高濃度最適バイアス
となる。
【0112】全ての色(Y、M、C、K)について、高
濃度最適バイアスの算出が終了したかどうかを判断し、
終了していない場合は次色を選択し、2、3、4色目の
マゼンタ色(M)、シアン色(C)、ブラック色(K)
についてもSTEP7〜10を行い、各色の高濃度最適
現像バイアスM2、C2、K2を算出する(STEP1
1、12)。全ての色について高濃度最適バイアスの算
出が終了している場合は、STEP13以降の処理を行
う。
【0113】STEP13では、STEP4で算出され
た中間濃度最適バイアスY1、M1、C1、K1と、S
TEP10で算出された高濃度最適バイアスY2、M
2、C2、K2の平均値を計算し(前述の式(1))、
低濃度から高濃度までの全ての濃度領域においての最適
現像バイアスY3、M3、C3、K3を算出する。
【0114】ここで計算された最適現像バイアスY3、
M3、C3、K3が実際の画像印字時に使用される現像
バイアスとなる。
【0115】以上の行程により、イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラック各色の最適現像バイアスY3、M3、
C3、K3が決定され、画像形成条件制御が終了する。
【0116】以上の実施例4では、第1種類目のパッチ
にハーフトーンパッチ、第2種類目のパターンにベタパ
ッチを用いたが、実施例3で述べたように、カラー画像
形成装置においては、ハーフトーンパターンの濃度を一
定に制御することが、画像濃度を安定させるために非常
に有効な手段であり、高濃度パターンを用いた制御は、
転写不良、定着不良などを防止するための補助的手段で
あるので、より広範囲に現像バイアスを変化させて多く
の印字パターンを形成し、最適条件を算出する第1種類
目のパッチにハーフトーンパターンを用いることが、よ
り効果的な画像制御を実現できる。
【0117】さらに、第2種類目の印字パターンに、実
施例2で用いたような、画像面積当たりのトナー量が多
くなるようなパターンを用いることも、有効な手段であ
ることはいうまでもない。
【0118】また、画像形成条件として露光量や感光ド
ラムの帯電電位等の潜像条件を制御する場合にも適用で
きる。また、転写体などの像担持体上で検知用画像の光
学特性を検出してもよい。検知用画像の光学反射率より
トナー乗り量を算出して、そのトナーの乗り量の最適化
を図る制御としてもよい。3種類あるいはそれ以上の種
類のパターンを用いることもでき、さらに効果が増大す
ることはいうまでもない。
【0119】また本実施例とともに実施例3を組み合わ
せることができ、効果的な組み合わせにより、制御精度
の向上と制御時間の短縮および制御に消費するトナー量
の軽減とを両立できる。
【0120】以上説明したように、本実施例によれば、
複数のパターンの検知用画像を用いて画像形成条件の最
適条件を求めるにあたり、2種類目以降のパターンにつ
いては、1種類目のパターンについて求められた最適条
件近傍で画像形成条件を変化させ、さらに変化させる条
件の幅を1種類目のパターンより少なくすることによ
り、中間濃度領域と高濃度領域との双方の領域において
バランスの取れた画像形成条件を選択することと、制御
に要する時間および消費するトナー量を少なくすること
の両立が可能となった。
【0121】以上、実施例1〜4では、低濃度から高濃
度までの全ての濃度領域においての最適現像バイアス
に、中間調濃度最適バイアスと、高濃度最適バイアスの
平均値を算出し、その値を用いる方法について説明した
が、他の算出方法でも構わず、装置に合った最適な算出
方法を用いることがよい。たとえば中間濃度最適バイア
スと高濃度最適バイアスのどちらか一方に重みを付けて
算出してもよいし、あるいは適当な場合分けによりどち
らか一方の最適バイアスを採用するような判断ルーチン
を用いてもよい。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カラーの画像形成条件の最適条件を求めるにあたり、画
像印字率の異なる複数種類のパターンを用いることによ
り、中間濃度領域と高濃度領域との双方の領域において
バランスの取れた画像形成条件を選択することが可能に
なった。さらに、2種類目以降のパターンについては、
1種類目のパターンについて求められた最適条件近傍で
画像形成条件を変化させ、さらに変化させる条件の幅お
よび検知用画像の数を1種類目のパターンより少なくす
ることにより、中間濃度領域と高濃度領域との双方の領
域においてバランスの取れた画像形成条件を選択するこ
とと、制御に要する時間および消費するトナー量を少な
くすることと、制御精度の向上との両立が可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー画像形成装置の実施例1におけ
る画像形成条件の制御法を示すフローチャートである。
【図2】本発明の実施例2に使用するラインパターンの
検知用画像を示す図である。
【図3】ラインパターンのライン幅とトナー乗り量の関
係を示す図である。
【図4】ラインパターンのライン幅と非画像部幅を示す
図である。
【図5】本発明の実施例2における制御法を示すフロー
チャート図である。
【図6】本発明の実施例3における制御法を示すフロー
チャート図である。
【図7】本発明の実施例4における制御法を示すフロー
チャート図である。
【図8】従来のカラー画像形成装置を示す概略図であ
る。
【図9】図1の装置で用いられている中間濃度制御用の
ハーフトーンパターン検知用画像を示す図である。
【図10】図9の装置に設置された現像器の現像特性を
示す図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 4a〜4d 現像器 9 光学センサー 16 CPU 18 高電圧電源

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成に先立って、画像形成条件を変
    化させた複数の検知用画像を形成し、前記検知用画像の
    光学特性を検知し、検知結果に応じて最適な画像形成条
    件を定めるカラー画像形成装置において、1つの画像形
    成条件の最適条件を求めるにあたり、複数の種類のパタ
    ーンの検知用画像を用いることを特徴とするカラー画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記最適条件を求めるにあたり、第1番
    目のパターンの検知用画像については、検知用画像の数
    および変化させる条件の幅のうちの一方または両方を大
    きくとり、第2番目のパターンの検知用画像について
    は、第1番目のパターンの検知用画像の最適条件近傍で
    検知用画像の数および変化させる条件の幅のうちの一方
    または両方を、第1番目のパターンの検知用画像より小
    さくする請求項1のカラー画像形成装置。
  3. 【請求項3】 第1番目のパターンよりも第2番目以降
    のパターンは、画像印字率が大きい請求項2のカラー画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】 第1番目のパターンよりも第2番目以降
    のパターンは、画像面積当たりのトナー量が多い請求項
    2のカラー画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記検知用画像の光学特性が検知用画像
    の光学反射率である請求項1〜4のいずれかの項に記載
    のカラー画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記検知用画像の光学特性が検知用画像
    の濃度である請求項1〜4のいずれかの項に記載のカラ
    ー画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記画像形成条件が現像条件である請求
    項1〜6のいずれかの項に記載のカラー画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記画像形成条件が潜像条件である請求
    項1〜6のいずれかの項に記載のカラー画像形成装置。
JP13144798A 1998-04-24 1998-04-24 カラー画像形成装置 Expired - Fee Related JP4086362B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13144798A JP4086362B2 (ja) 1998-04-24 1998-04-24 カラー画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13144798A JP4086362B2 (ja) 1998-04-24 1998-04-24 カラー画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11305515A true JPH11305515A (ja) 1999-11-05
JP4086362B2 JP4086362B2 (ja) 2008-05-14

Family

ID=15058179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13144798A Expired - Fee Related JP4086362B2 (ja) 1998-04-24 1998-04-24 カラー画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4086362B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006189625A (ja) * 2005-01-06 2006-07-20 Seiko Epson Corp 画像形成装置
JP2006276171A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2007062286A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Canon Inc 画像形成装置および画像形成条件の調整方法
JP2008216813A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Canon Inc 画像形成装置及びその制御方法
US7570904B2 (en) 2004-05-28 2009-08-04 Ricoh Printing Systems, Ltd. Image forming apparatus
EP2535776A1 (en) 2011-06-15 2012-12-19 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus for detecting thickness and area ratio of toner layer
JP2014013269A (ja) * 2012-07-03 2014-01-23 Konica Minolta Inc 画像形成装置
JP2014066880A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Kyocera Document Solutions Inc 画像形成装置及びキャリブレーション方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7570904B2 (en) 2004-05-28 2009-08-04 Ricoh Printing Systems, Ltd. Image forming apparatus
JP2006189625A (ja) * 2005-01-06 2006-07-20 Seiko Epson Corp 画像形成装置
JP2006276171A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2007062286A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Canon Inc 画像形成装置および画像形成条件の調整方法
JP4537295B2 (ja) * 2005-09-01 2010-09-01 キヤノン株式会社 画像形成装置
US7881628B2 (en) 2005-09-01 2011-02-01 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus that identifies halftone process parameter
JP2008216813A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Canon Inc 画像形成装置及びその制御方法
EP2535776A1 (en) 2011-06-15 2012-12-19 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus for detecting thickness and area ratio of toner layer
US8929757B2 (en) 2011-06-15 2015-01-06 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus for detecting and correcting thickness and area ratio of toner layer
JP2014013269A (ja) * 2012-07-03 2014-01-23 Konica Minolta Inc 画像形成装置
JP2014066880A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Kyocera Document Solutions Inc 画像形成装置及びキャリブレーション方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4086362B2 (ja) 2008-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4845343B2 (ja) 画像形成装置
US7162167B2 (en) Image forming apparatus, method of adjusting developing unit of the apparatus, developing unit, and storage medium
JP5194372B2 (ja) トナー濃度制御装置及び画像形成装置
JP5225358B2 (ja) 画像形成装置
JP6173280B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
US8565625B2 (en) Image forming apparatus
JP2021033020A (ja) 画像形成装置
JP2003035979A (ja) 画像形成装置及び現像装置
JP2008076867A (ja) 画像形成装置及び制御方法
JP5180270B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP4858583B2 (ja) カラー画像形成装置
JP2002221833A (ja) 画像形成装置およびカートリッジ
JP4107638B2 (ja) 画像形成装置
JPH11305515A (ja) カラー画像形成装置
JP2010186016A (ja) 画像形成装置
JPH11295956A (ja) カラー画像形成装置
JP4608968B2 (ja) 画像形成装置
JP2004184988A (ja) 画像形成装置
JP2009168906A (ja) 画像形成装置
JP2004354622A (ja) 画像形成装置
JP4432377B2 (ja) 画像形成装置
JP2002244369A (ja) 画像形成装置
JP4781021B2 (ja) 画像形成装置におけるトナー濃度調整方法と装置
JPH11305517A (ja) 画像形成装置
JP3679579B2 (ja) カラー画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060801

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061205

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071030

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080219

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130228

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140228

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees