JPH11303827A - リベット - Google Patents

リベット

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JPH11303827A
JPH11303827A JP12424598A JP12424598A JPH11303827A JP H11303827 A JPH11303827 A JP H11303827A JP 12424598 A JP12424598 A JP 12424598A JP 12424598 A JP12424598 A JP 12424598A JP H11303827 A JPH11303827 A JP H11303827A
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JP
Japan
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rivet
main body
pin
pin body
diameter portion
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Pending
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JP12424598A
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English (en)
Inventor
Naokichi Takamatsu
直吉 高松
Yoshio Yasui
好雄 安井
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Koyo Fastener Co Ltd
Original Assignee
Koyo Fastener Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固着力が強く、且つリベット及び固着部の構
造強度の大きいものを提供することにある。 【解決手段】 上端に鍔部23を備えた円柱状の鋲体2
2に、その上端から下端に向けて大径部24Aと、内方
下降傾斜部24Bと、小径部24Cとからなる縦孔24
を穿設するとゝもに、前記鋲体の下端から前記小径部の
上端部近傍まで延びた縦割溝25を放射状に設けて複数
個の止片部26を形成してなるリベット本体21と、該
リベット本体の前記縦孔内にその上端から押し込むピン
体27とから構成され、該ピン体の外径を前記大径部よ
り小さく且つ前記小径部より大きい構成としたリベッ
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は合成樹脂製リベッ
ト、詳しくは、リベット本体にピン体を押し込み、前記
リベット本体に形成した止片部を押し拡げてかしめ定着
するリベットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のピン押し込み拡張式のリ
ベットとしては、図6乃至図8に示すような構造のリベ
ット本体1とピン体7とからなるものがある。すなわ
ち、図において、1はリベット本体で、該リベット本体
1は、円柱状の鋲体2と、その上端に設けた鍔部3とか
ら主に構成されており、前記鋲体2の中心にはその上端
から下端近傍まで延びた同一径の縦孔4が穿設されてい
る。
【0003】5,5は前記鋲体2の下端からその全長の
約1/2まで延びた複数条の縦割溝で、放射状に形成さ
れており、該縦割溝5,5により前記鋲体2の下端には
複数個の止片部6,6が形成されている。7は前記リベ
ット本体1と対をなすピン体で、その外径は前記縦孔4
の内径より小さく形成したもので、上端にはリベット本
体1の前記鍔部3より大径の頭部8を備えており、この
頭部8の下面には前記鍔部3を内部に収納できる大きさ
の凹部9が形成されている。
【0004】そこで、このリベットにより複数の物体、
例えば二枚の板状体10,11を固着する場合には、上
下に重ね合わせた二枚の板状体10,11に同一径とし
たリベット挿入孔10A,11Aをそれぞれ形成し、該
重ね合わせた二つのリベット挿入孔10A,11A内
に、リベット本体1とピン体7を組み立てたリベットを
リベット本体1の止片部6の方から挿入する。
【0005】そして、図7に示すように、リベット本体
1の鍔部3が上部の板状体9の上面と面接するところま
で差し込んだ後、図8に示すように、ピン体7を頭部8
の部分を指で押し込むことにより、その先端部7Aが縦
孔4の底部4Aを突破する。その結果、各縦割溝5の部
分がそれぞれ拡げられて、各止片部6は下部の板状体1
1の下面で外方向に押し拡げられ、各止片部6の屈曲基
部6Aがリベット挿入孔11Aの下面周囲をかしめるこ
とになる。
【0006】而して、上下二枚の板状体10,11は、
上方部が前記リベット本体1の鍔部3の下面で、下方部
が前記各止片部6の屈曲基部6Aで夫々挟持されること
になり、上下二枚の板状体10,11は一体に固着され
る。
【0007】ここで、リベット挿入孔10A,11Aの
内径は、以下の理由により、リベット本体1の外径より
大きく設定されているのが普通である。すなわち、この
種のリベットは、二枚の板状体10,11をその上方部
でリベット本体1の鍔部3下面で押さえ、他方下方部で
各止片部6の屈曲基部6Aで押さえる構成のものであ
る。然るに、リベット挿入孔10A,11Aの内径とリ
ベット本体1の外径が大きさにおいてあまり差がない場
合には、リベットをリベット挿入孔10A,11A内に
挿入する際にはリベットを強制的に圧入することにな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような場合、リベ
ット本体1の鍔部3が上部の板状体10の上面と面接す
る前にピン体7の先端部7Aが縦孔4の底部4Aを突破
し、各止片部6はその屈曲基部6Aのところから外方向
に拡がってリベット挿入孔11Aの下面周囲をかしめて
しまうことになる。そのため、上方部で板状体10の上
面を鍔部3で押さえる構造とはならず、上下二枚の板状
体10,11は一体に固着されることなくがたが生じ
る。また、仮止めされている状態にあるこの下部の板状
体11に上部の板状体10から離反する方向、すなわち
下方向の力Fが掛かった場合に、前記屈曲基部6Aを介
してリベット本体1にも下方向への力Fがかかる。
【0009】このとき、ピン体7はリベット本体1の縦
孔4内に滑動可能な状態で緩く挿入して組み立てられて
おり、且つピン体7とリベット本体1とはその止片部6
の内方突出部6Aで線接触しているに過ぎないため、リ
ベット本体1とピン体7との結合が弱い。そのため、リ
ベット本体1の前記屈曲基部6Aにかかる前記負荷Fは
リベット本体1のみが受けることになって強度が弱いと
ゝもに、ピン体7の頭部8下面が上部の板状体10の上
面と面接していて下降できないため、リベット本体1の
みがリベット挿入孔10A,11A内を下方に滑動する
ことになる。
【0010】その結果、各止片部6のかしめ部である屈
曲基部6Aと鍔部3との間の間隔が上下二枚の板状体1
0,11の合計厚みより長くなり、両板状体10,11
が一体に固着されないし、リベット本体1とピン体7と
は止片部6の内方突出部6Bにおいて線接触しているに
過ぎない弱い結合であるため、リベット本体1はリベッ
ト挿入孔10A,11A内で回転も可能であり、上下二
枚の板状体、特に下部の板状体11との一体性を確保す
ることが出来ず、固着部における緊締状態も悪い、とい
った問題点がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
従来の問題点を解決するために成されたもので、固着力
が強く、且つリベット及び固着部の構造強度の大きいも
のを提供することを目的としたものであり、その要旨
は、上端に鍔部を備えた円柱状の鋲体に、その上端から
下端に向けて大径部と、内方下降傾斜部と、小径部とか
らなる縦孔を穿設するとゝもに、前記鋲体の下端から前
記小径部の上端部近傍まで延びた縦割溝を放射状に設け
て複数個の止片部を形成してなるリベット本体と、該リ
ベット本体の前記縦孔内にその上端から押し込むピン体
とから構成され、該ピン体の外径を前記大径部より小さ
く且つ前記小径部より大きい構成としたことを特徴とす
るリベットにある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施例
により詳細に説明するに、図中21はリベット本体で、
該リベット本体21は、円柱状の鋲体22と、その上端
に設けた鍔部23とから主に構成されており、前記鋲体
22の中心にはその上端から下端に向け、大径部24A
と、内方下降傾斜部24Bと、小径部24Cとからなる
有底の縦孔24が穿設されている。
【0013】25,25は前記鋲体22の下端から前記
小径部24Cの上端部近傍まで延びた放射状の縦割溝
で、該縦割溝25,25により前記鋲体22の下端には
複数個の止片部26,26が形成されている。27は前
記リベット本体21と対をなすピン体で、その外径は前
記縦孔24の大径部24Aの内径より小さいが、前記小
径部24Cより大きい構成としたものである。28は前
記ピン体27の上端に設けた頭部で、該頭部28の下面
には前記鍔部23を内部に収納できる大きさの凹部29
が形成されている。なお、図中30は前記大径部24A
の内周面に設けた内方フランジ部である。
【0014】そこで、使用に際しては従来と同様に、リ
ベット本体21の縦孔24内にピン体27を挿入して両
者を一つに組み立てる。このとき、図2に示すように、
ピン体27はその先端部27Aが縦孔24内の大径部2
4Aの下端迄しか挿入することができず抜け易いので、
該大径部24Aの内周面に形成した内方フランジ部30
でピン体27の外周面を押圧して、ピン体27が縦孔2
4内から抜け出るのを防止する。
【0015】そこで、このリベットにより複数の物体、
例えば二枚の板状体10,11を固着する場合には、上
下に重ね合わせた二枚の板状体10,11に同一径とし
たリベット挿入孔10A,11Aをそれぞれ形成し、該
重ね合わせたこの二つのリベット挿入孔10A,101
内に、リベット本体21とピン体27を組み立てたリベ
ットを、リベット本体21の止片部26の方から挿入す
る。
【0016】そして、図2に示すように、リベット本体
21の鍔部23が上部の板状体10の上面と面接すると
ころまで差し込んだ後、ピン体27をその頭部28の部
分を指で押し込むことにより、その先端部27Aは内方
下降傾斜部24Bに案内されて小径部24C内に進入す
る。その結果、図5に示すように、前記小径部24Cは
外方向に膨出して、その外周面側は下部の板状体11に
形成したリベット挿入孔11Aの内周面と圧密状態とな
るとゝもに、内周面側はピン体27の外周面に食い込ん
だ状態となる。
【0017】この状態から更にピン体27を押し込むこ
とにより、その先端部27Aは縦孔24の底部24Dを
突破し、各縦割溝25の部分がそれぞれ拡げられて、各
止片部26は下部の板状体11の下面で外方向に押し拡
げられ、各止片部26の屈曲基部26Aがリベット挿入
孔10Aの下面周囲をかしめることになり、上方部が前
記リベット本体21の鍔部23の下面で、下方部が前記
各止片部26の屈曲基部26Aで夫々挟持されて上下二
枚の板状体10,11は一体に固着される。
【0018】前記固着の際、下部の板状体11に形成し
た前記リベット挿入孔11A内におけるリベット本体2
1の前記小径部24Cの肉圧は薄くなり、他方ピン体2
7の径は細くなって釣合った状態になるとゝもに、前記
小径部24Cの内側面側とピン体27の外周面との間に
は上下に係止段部A1,A2が夫々形成される。
【0019】而して、下部の板状体11に下方向の力F
が掛かった場合、リベット本体21は各止片部26の屈
曲基部26Aを介して下方向の力Fを受け、更にこの力
は下部の係止段部A2を介してピン体27にかかり、リ
ベット本体21とピン体27とは一緒になって押し下げ
られる。また、ピン体27に下方向の力がかかった場合
には、この力は上部の係止段部A1を介してリベット本
体21にかかり、ピン体27とリベット本体21とは一
緒になって押し下げられる。
【0020】したがって、リベット本体21或いはピン
体27のうちの何れか一方に負荷が掛かった場合でも夫
々が単独でこの負荷を受けることなく、リベット本体2
1及びピン体27とが一体となって前記負荷を受けるこ
とになり、リベット本体21或いはピン体27だけで受
ける場合と比較して横断面積が増大するため、リベット
の固着時における構造強度が大となるとゝもに、ピン体
27に頭部28を設けなくとも固着力を保持できる。
【0021】
【発明の効果】本発明に係るリベットは、上記の如く、
上端に鍔部を備えた円柱状の鋲体に、その上端から下端
に向けて大径部と、内方下降傾斜部と、小径部とからな
る縦孔を穿設するとゝもに、前記鋲体の下端から前記小
径部の上端部近傍まで延びた縦割溝を放射状に設けて複
数個の止片部を形成してなるリベット本体と、該リベッ
ト本体の前記縦孔内にその上端から押し込むピン体とか
ら構成され、該ピン体の外径を前記大径部より小さく且
つ前記小径部より大きい構成としたものであるから、リ
ベット本体とピン体とは一体構造となって負荷を解消す
ることになる。したがって、リベット本体だけで受ける
場合と比較してリベットの構造強度が大となるとゝも
に、リベット本体と下部の板状体とはそのリベット挿入
孔の部分で圧密状態で連結されているため、リベット本
体と下部の板状体とは強固に連結されて強固な固着構造
となる、といった諸効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリベットを構成するリベット本体
及びピン体の縦断面正面図である。
【図2】同リベットの使用状態を示す一部断面正面図で
ある。
【図3】同第1作用説明正面図である。
【図3】同第2作用説明正面図である。
【図4】同第3作用説明正面図である。
【図5】図4のVーV線断面矢視図である。
【図6】従来のリベットを構成するリベット本体とピン
体の半部縦断面正面図である。
【図7】同リベットの使用状態を示す一部断面正面図で
ある。
【図8】同リベットの作用説明縦断面正面図である。
【符号の説明】
21 リベット本体 22 鋲体 23 鍔部 24 縦孔 24A 大径部 24B 内方下降傾斜部 24C 小径部 25 縦割溝 26 止片部 27 ピン体 28 頭部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリベットを構成するリベット本体
及びピン体の縦断面正面図である。
【図2】同リベットの使用状態を示す一部断面正面図で
ある。
【図3】同第1作用説明正面図である。
【図4】同第2作用説明正面図である。
【図5】図4のV−V線断面矢視図である。
【図6】従来のリベットを構成するリベット本体とピン
体の半部縦断面正面図である。
【図7】同リベットの使用状態を示す一部断面正面図で
ある。
【図8】同リベットの作用説明縦断面正面図である。
【符号の説明】 21 リベット本体 22 鋲体 23 鍔部 24 縦孔 24A 大径部 24B 内方下降傾斜部 24C 小径部 25 縦割溝 26 止片部 27 ピン体 28 頭部 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 リベット
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は合成樹脂製のリベッ
ト、更に詳しくは、リベット本体にピン体を押し込み、
前記リベット本体に形成した止片部を押し拡げてかしめ
定着するリベットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のピン押し込み拡張式のリ
ベットとしては、図6乃至図8に示すような構造のリベ
ット本体1とピン体7とからなるものがある。すなわ
ち、図において、1はリベット本体で、該リベット本体
1は、円柱状の鋲体2と、その上端に設けた鍔部3とか
ら主に構成されており、前記鋲体2の中心にはその上端
から下端近傍まで延びた同一径の縦孔4が穿設されてい
る。
【0003】5,5は前記鋲体2の下端からその全長の
約1/2まで延びた複数条の縦割溝で、放射状に形成さ
れており、該縦割溝5,5により前記鋲体2の下端には
複数個の止片部6,6が形成されている。7は前記リベ
ット本体1と対をなすピン体で、その外径は前記縦孔4
の内径より小さく形成したもので、上端にはリベット本
体1の前記鍔部3より大径の頭部8を備えており、この
頭部8の下面には前記鍔部3を内部に収納できる大きさ
の凹部9が形成されている。
【0004】そこで、このリベットにより複数の物体、
例えば二枚の板状体10,11を固着する場合には、上
下に重ね合わせた二枚の板状体10,11に同一径とし
たリベット挿入孔10A,11Aをそれぞれ形成し、該
重ね合わせた二つのリベット挿入孔10A,11A内
に、リベット本体1とピン体7を組み立てたリベットを
リベット本体1の止片部6の方から挿入する。
【0005】そして、図7に示すように、リベット本体
1の鍔部3が上部の板状体9の上面と面接するところま
で差し込んだ後、図8に示すように、ピン体7を頭部8
の部分を指で押し込むことにより、その先端部7Aが縦
孔4の底部4Aを突破する。その結果、各縦割溝5の部
分がそれぞれ拡げられて、各止片部6は下部の板状体1
1の下面で外方向に押し拡げられ、各止片部6の屈曲基
部6Aがリベット挿入孔11Aの下面周囲をかしめるこ
とになる。
【0006】而して、上下二枚の板状体10,11は、
上方部が前記リベット本体1の鍔部3の下面で、下方部
が前記各止片部6の屈曲基部6Aで夫々挟持されること
になり、上下二枚の板状体10,11は一体に固着され
る。
【0007】ここで、リベット挿入孔10A,11Aの
内径は、以下の理由により、リベット本体1の外径より
大きく設定されているのが普通である。すなわち、この
種のリベットは、二枚の板状体10,11をその上方部
でリベット本体1の鍔部3下面で押さえ、他方下方部で
各止片部6の屈曲基部6Aで押さえる構成のものであ
る。然るに、リベット挿入孔10A,11Aの内径とリ
ベット本体1の外径が大きさにおいてあまり差がない場
合には、リベットをリベット挿入孔10A,11A内に
挿入する際にはリベットを強制的に圧入することにな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような場合、リベ
ット本体1の鍔部3が上部の板状体10の上面と面接す
る前にピン体7の先端部7Aが縦孔4の底部4Aを突破
し、各止片部6はその屈曲基部6Aのところから外方向
に拡がってリベット挿入孔11Aの下面周囲をかしめて
しまうことになる。そのため、上方部で板状体10の上
面を鍔部3で押さえる構造とはならず、上下二枚の板状
体10,11は一体に固着されることなくがたが生じ
る。また、仮止めされている状態にあるこの下部の板状
体11に上部の板状体10から離反する方向、すなわち
下方向の力Fが掛かった場合に、前記屈曲基部6Aを介
してリベット本体1にも下方向への力Fがかかる。
【0009】このとき、ピン体7はリベット本体1の縦
孔4内に滑動可能な状態で緩く挿入して組み立てられて
おり、且つピン体7とリベット本体1とはその止片部6
の内方突出部6Aで線接触しているに過ぎないため、リ
ベット本体1とピン体7との結合が弱い。そのため、リ
ベット本体1の前記屈曲基部6Aにかかる前記負荷Fは
リベット本体1のみが受けることになって強度が弱いと
ゝもに、ピン体7の頭部8下面が上部の板状体10の上
面と面接していて下降できないため、リベット本体1の
みがリベット挿入孔10A,11A内を下方に滑動する
ことになる。
【0010】その結果、各止片部6のかしめ部である屈
曲基部6Aと鍔部3との間の間隔が上下二枚の板状体1
0,11の合計厚みより長くなり、両板状体10,11
が一体に固着されないし、リベット本体1とピン体7と
は止片部6の内方突出部6Bにおいて線接触しているに
過ぎない弱い結合であるため、リベット本体1はリベッ
ト挿入孔10A,11A内で回転も可能であり、上下二
枚の板状体、特に下部の板状体11との一体性を確保す
ることが出来ず、固着部における緊締状態も悪い、とい
った問題点がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
従来の問題点を解決するために成されたもので、固着力
が強く、且つリベット及び固着部の構造強度の大きいも
のを提供することを目的としたものであり、その要旨
は、上端に鍔部を備えた円柱状の鋲体に、その上端から
下端に向けて大径部と、内方下降傾斜部と、小径部とか
らなる有底の縦孔を穿設するとゝもに、前記大径部の内
周面に内方フランジ部を、また前記鋲体の下端から前記
小径部の上端部近傍まで延びた縦割溝を放射状に設けて
複数個の止片部をそれぞれ形成してなるリベット本体
と、該リベット本体の前記縦孔内にその上端から押し込
むピン体とから構成され、該ピン体の外径を前記内方フ
ランジ部の内径とほゞ同じ大きさで且つ前記小径部の内
径より大きく形成してなり、締結時において前記小径部
の上端部近傍が前記ピン体の外周面に食い込む構造とし
たことを特徴とするリベットにある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施例
により詳細に説明するに、図中21はリベット本体で、
該リベット本体21は、円柱状の鋲体22と、その上端
に設けた鍔部23とから主に構成されており、前記鋲体
22の中心にはその上端から下端に向け、大径部24A
と、内方下降傾斜部24Bと、小径部24Cとからなる
有底の縦孔24が穿設されている。
【0013】25,25は前記鋲体22の下端から前記
小径部24Cの上端部近傍まで延びた放射状の縦割溝
で、該縦割溝25,25により前記鋲体22の下端には
複数個の止片部26,26が形成されている。27は前
記リベット本体21と対をなすピン体で、その外径は前
記縦孔24の大径部24Aの内径より小さいが、前記小
径部24Cより大きい構成としたものである。28は前
記ピン体27の上端に設けた頭部で、該頭部28の下面
には前記鍔部23を内部に収納できる大きさの凹部29
が形成されている。なお、図中30は前記大径部24A
の内周面に設けた内方フランジ部である。
【0014】そこで、使用に際しては従来と同様に、リ
ベット本体21の縦孔24内にピン体27を挿入して両
者を一つに組み立てる。このとき、図2に示すように、
ピン体27はその先端部27Aが縦孔24内の大径部2
4Aの下端迄しか挿入することができず抜け易いので、
該大径部24Aの内周面に形成した内方フランジ部30
でピン体27の外周面を押圧して、ピン体27が縦孔2
4内から抜け出るのを防止する。
【0015】そこで、このリベットにより複数の物体、
例えば二枚の板状体10,11を固着する場合には、上
下に重ね合わせた二枚の板状体10,11に同一径とし
たリベット挿入孔10A,11Aをそれぞれ形成し、該
重ね合わせたこの二つのリベット挿入孔10A,101
内に、リベット本体21とピン体27を組み立てたリベ
ットを、リベット本体21の止片部26の方から挿入す
る。
【0016】そして、図2に示すように、リベット本体
21の鍔部23が上部の板状体10の上面と面接すると
ころまで差し込んだ後、ピン体27をその頭部28の部
分を指で押し込むことにより、その先端部27Aは内方
下降傾斜部24Bに案内されて小径部24C内に進入す
る。その結果、図5に示すように、前記小径部24Cは
外方向に膨出して、その外周面側は下部の板状体11に
形成したリベット挿入孔11Aの内周面と圧密状態とな
るとゝもに、内周面側はピン体27の外周面に食い込ん
だ状態となる。
【0017】この状態から更にピン体27を押し込むこ
とにより、その先端部27Aは縦孔24の底部24Dを
突破し、各縦割溝25の部分がそれぞれ拡げられて、各
止片部26は下部の板状体11の下面で外方向に押し拡
げられ、各止片部26の屈曲基部26Aがリベット挿入
孔10Aの下面周囲をかしめることになり、上方部が前
記リベット本体21の鍔部23の下面で、下方部が前記
各止片部26の屈曲基部26Aで夫々挟持されて上下二
枚の板状体10,11は一体に固着される。
【0018】前記固着の際、下部の板状体11に形成し
た前記リベット挿入孔11A内におけるリベット本体2
1の前記小径部24Cの肉厚は薄くなり、他方ピン体2
7の径は細くなって釣合った状態になるとゝもに、前記
小径部24Cの内側面側とピン体27の外周面との間に
は上下に係止段部A1,A2が夫々形成される。
【0019】而して、下部の板状体11に下方向の力F
が掛かった場合、リベット本体21は各止片部26の屈
曲基部26Aを介して下方向の力Fを受け、更にこの力
は下部の係止段部A2を介してピン体27にかかり、リ
ベット本体21とピン体27とは一緒になって押し下げ
られる。また、ピン体27に下方向の力がかかった場合
には、この力は上部の係止段部A1を介してリベット本
体21にかかり、ピン体27とリベット本体21とは一
緒になって押し下げられる。
【0020】したがって、リベット本体21或いはピン
体27のうちの何れか一方に負荷が掛かった場合でも夫
々が単独でこの負荷を受けることなく、リベット本体2
1及びピン体27とが一体となって前記負荷を受けるこ
とになり、リベット本体21或いはピン体27だけで受
ける場合と比較して横断面積が増大するため、リベット
の固着時における構造強度が大となるとゝもに、ピン体
27に頭部28を設けなくとも固着力を保持できる。
【0021】
【発明の効果】本発明に係るリベットは、上記の如く、
上端に鍔部を備えた円柱状の鋲体に、その上端から下端
に向けて大径部と、内方下降傾斜部と、小径部とからな
る有底の縦孔を穿設するとゝもに、前記大径部の内周面
に内方フランジ部を、また前記鋲体の下端から前記小径
部の上端部近傍まで延びた縦割溝を放射状に設けて複数
個の止片部をそれぞれ形成してなるリベット本体と、該
リベット本体の前記縦孔内にその上端から押し込むピン
体とから構成され、該ピン体の外径を前記内方フランジ
部の内径とほゞ同じ大きさで且つ前記小径部の内径より
大きく形成してなり、締結時において前記小径部の上端
部近傍が前記ピン体の外周面に食い込む構造であるか
ら、リベット本体とピン体とは一体構造となって負荷を
解消することになる。したがって、リベット本体だけで
受ける場合と比較してリベットの構造強度が大となると
ゝもに、リベット本体と下部の板状体とはそのリベット
挿入孔の部分で圧密状態で連結されているため、リベッ
ト本体と下部の板状体とは強固に締結されて強固な固着
構造となる、といった諸効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリベットを構成するリベット本体
およびピン体の縦断正面図である。
【図2】同リベットの使用状態を示す一部縦断正面図で
ある。
【図3】同第1作用説明縦断正面図である。
【図4】同第2作用説明縦断正面図である。
【図5】図4のVーV線断面矢視図である。
【図6】従来のリベットを構成するリベット本体とピン
体の半部縦断正面図である。
【図7】同リベットの使用状態を示す一部断正面図であ
る。
【図8】同リベットの作用説明縦断正面図である。
【符号の説明】 21 リベット本体 22 鋲体 23 鍔部 24 縦孔 24A 大径部 24B 内方下降傾斜部 24C 小径部 25 縦割溝 26 止片部 27 ピン体 28 頭部 30 内方フランジ部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端に鍔部を備えた円柱状の鋲体に、そ
    の上端から下端に向けて大径部と、内方下降傾斜部と、
    小径部とからなる縦孔を穿設するとゝもに、前記鋲体の
    下端から前記小径部の上端部近傍まで延びた縦割溝を放
    射状に設けて複数個の止片部を形成してなるリベット本
    体と、該リベット本体の前記縦孔内にその上端から押し
    込むピン体とから構成され、該ピン体の外径を前記大径
    部より小さく且つ前記小径部より大きい構成としたこと
    を特徴とするリベット。
JP12424598A 1998-04-17 1998-04-17 リベット Pending JPH11303827A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010534304A (ja) * 2007-07-25 2010-11-04 アー ライモント エ カンパニュイ 支持部材と取付け部材とを結合するための固定エレメント
JP2011080544A (ja) * 2009-10-07 2011-04-21 Honda Access Corp リベット

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