JPH11303759A - 油圧ポンプの制御装置 - Google Patents

油圧ポンプの制御装置

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JPH11303759A
JPH11303759A JP11082298A JP11082298A JPH11303759A JP H11303759 A JPH11303759 A JP H11303759A JP 11082298 A JP11082298 A JP 11082298A JP 11082298 A JP11082298 A JP 11082298A JP H11303759 A JPH11303759 A JP H11303759A
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JP
Japan
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gain
change rate
flow rate
rate
fine
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Application number
JP11082298A
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English (en)
Inventor
Shigetaka Nakamura
重孝 中村
Haruo Kokubu
晴雄 国分
Yukihiro Motosawa
幸裕 本澤
Tetsuya Sakairi
哲也 坂入
Haruki So
東輝 曹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微操作作業中であってもオペレータの要求ど
おりのアクチュエータの作動速度に自動的に変更できる
油圧ポンプの制御装置の提供。 【解決手段】 作業モード切換スイッチ9と、操作レバ
ー8aの操作量を検出する圧力センサ10,11と、油
圧ポンプ1を制御するレギュレータ2とを備え、レギュ
レータ2を駆動させるポンプ流量指令信号を出力するコ
ントローラ7が、切換スイッチ9の作業モードが何かを
判断する判別手段73aと、この判別手段73aで微操
作モードであると判別されたとき、操作開始時の単位時
間当りの操作レバー8aの操作量の変化率Tを演算する
演算部73fと、変化率Tが設定変化率Toを超えてい
るか判別する判別手段73cと、変化率Tが設定変化率
Toを超えているとき、微操作ゲインG2に補正ゲイン
GKを加えた可変ゲインG3に基づいてポンプ流量Q0
3を求める演算部73hとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル等の
建設機械に備えられる油圧ポンプの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建設機械例えば油圧ショベルなどにあっ
ては、ブームシリンダ、アームシリンダなどのアクチュ
エータを所定の比較的速い速度で駆動して掘削作業等の
通常作業を実施する場合と、アームシリンダ等の特定の
アクチュエータを操作する操作装置の操作レバーをいわ
ゆるハーフレバーにしたり、油圧ポンプを駆動するエン
ジンの回転数を下げるなどして、アクチュエータに供給
される圧油の流量を上述した通常作業時に比べて少なく
し、これにより通常作業時よりもアクチュエータの速度
を遅くし、例えばバケットの先端で地面を平らに均す水
平引き作業などの微操作作業を実施する場合がある。
【0003】しかし、上述の微操作作業の実施に際し、
操作レバーをハーフレバーにするやり方、すなわちレバ
ー操作角度を小さめにして微操作領域に保持するやり方
では、操作レバーの操作領域が狭くなり、オペレータに
とって操作しずらい問題がある。
【0004】また、上述のようにエンジンの回転数を下
げて対応するやり方では、このエンジンによって駆動す
る油圧ポンプからの圧油に応じて作動する全てのアクチ
ュエータの速度が低下してしまい、作業能率が低下する
問題がある。
【0005】上述のように微操作作業の実施に際し、操
作レバーをハーフレバーにするやり方により操作レバー
の操作領域が狭くなる点を解消しようとする従来技術と
しては、特開平5−248406号公報に記載のものが
公知である。この公報に記載の従来技術は、操作レバー
の操作量信号に対するポンプ流量の複数の異なる特性を
あらかじめコントローラに記憶させるとともに、速度設
定器を備え、この速度設定器を切換え操作することによ
りコントローラに記憶された該当する特性が選定され、
その選定された特性に基づくポンプ流量制御が実施され
るようになっている。
【0006】そして、この従来技術にあっては、上述の
ような微操作作業の実施に際して速度設定器を微操作モ
ードに切換えるようにしており、これによりコントロー
ラで記憶された特性の中から操作レバーの操作量信号に
対してポンプ流量が最小となる特性が選択され、通常作
業時と同様に広い範囲のレバー操作角度で微操作作業を
実施することができるようになっている。このため、オ
ペレータは微操作作業においても操作がしやすくなり、
微操作作業の能率の向上を期待できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た公報に記載の従来技術では、微操作作業を実施するた
びにオペレータによる速度設定器の切換え操作が必要と
なる。すなわち、通常作業時の比較的速いアクチュエー
タの作動速度から微操作モードの遅い作動速度に変える
たびに、あるいは逆に微操作モードの遅い作動速度から
通常作業の速い作動速度に変えるたびにオペレータによ
る切換え操作が必要になり、操作が煩わしくなる別の問
題がある。
【0008】例えば、前述した地面を平らに均す水平引
き作業にあっては、バケットの刃先を遠い位置から手前
まで引きながら地面を平らに均す行程にあっては、注意
深く作業をおこなうためもあって、ゆっくりとした作動
速度でアームシリンダ等のアクチュエータを駆動するこ
とが必要であるが、バケットを再び上述の遠い位置に戻
す行程では、作業能率を向上させるために微操作作業時
の速度よりも速い速度で該当するアクチュエータを駆動
することが望ましい。すなわち通常モードに近い状態で
実施することが望ましい。
【0009】しかし、上述した従来技術で、このような
微操作モードと通常モードを繰り返しおこなわせようと
すると、作業モードを変えるたびに速度設定器の切換え
操作が必要になり、上述したように操作が煩わしくな
り、実施しようとしている水平引き作業の能率向上を見
込めなくなる。また、このような煩わしさを避けるため
に、速度設定器によって微操作モードに保持した状態で
水平引き作業の全行程を実施しようとすれば、上述のよ
うにバケットを遠い位置に戻す行程では時間がかかって
しまい、上述とは別の観点で水平引き作業の能率向上を
見込めなくなる。
【0010】本発明は、上記した従来技術における実状
に鑑みてなされたもので、その目的は、微操作作業を広
い範囲のレバー操作角度で実現できるとともに、このよ
うな微操作作業中であってもオペレータの要求どうりの
アクチュエータの作動速度に自動的に変更できる油圧ポ
ンプの制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1に係る発明は、建設機械に備えら
れ、アクチュエータを所定の速度で駆動して実施される
通常モードと、上記アクチュエータを上記所定の速度よ
りも遅い速度で駆動して実施される微操作モードとを含
む複数の作業モードのうちの1つを選択し、指示信号を
出力する作業モード指示手段と、上記アクチュエータを
操作する操作装置の操作レバーの操作量を検出し、検出
信号を出力する操作量検出手段と、上記作業モード指示
手段から出力される上記指示信号及び上記操作量検出手
段から出力される上記検出信号を入力し、これらの信号
に基づいて上記アクチュエータを駆動する圧油を吐出す
る可変容量型油圧ポンプの押しのけ容積を制御するレギ
ュレータを備え、上記作業モード指示手段で上記微操作
作業モードが選択されたときには、上記コントローラ
は、上記ポンプ流量の目標値を求める演算に際し、上記
操作装置の操作レバーの操作量に対する上記ポンプ流量
指令信号の特性のゲインを、上記通常モードが選択され
たときの上記ゲイン設定値である通常ゲインに比べて小
さなゲイン設定値である微操作ゲインに選定し、この微
操作ゲインに基づいて上記ポンプ流量の目標値を求める
演算をおこなう油圧ポンプの制御装置において、上記コ
ントローラが、上記作業モード指示手段から出力される
指示信号で指示されている作業モードが何であるか判別
する作業モード判別手段と、この作業モード判別手段で
上記微操作モードであると判別されたとき操作開始時の
単位時間当りの操作レバーの操作量の変化率を演算する
変化率演算部と、この変化率演算部で演算された変化率
が、上記微操作作業とは異なる特定作業を考慮してあら
かじめ設定される設定変化率を超えているかどうか判別
する変化率判別手段と、この変化率判別手段で上記演算
される変化率が上記設定変化率を超えていないと判別さ
れたとき、上記微操作ゲインに基づいて上記ポンプ流量
の目標値を求める演算をおこなう微操作用ポンプ流量演
算部と、上記変化率判別手段で、上記演算された変化率
が上記設定変化率を超えていると判別されたとき、上記
微操作ゲインに所定の補正ゲインを加えて得られる可変
ゲインに基づいて、上記アクチュエータを介して上記特
定作業を実施させる上記ポンプ流量の目標値を求める演
算をおこなう特定作業用ポンプ流量演算部とを有する構
成にしてある。
【0012】このように構成した本発明の請求項1に係
る発明は、例えば作業モード指示手段で微操作モードが
選択され、その指示信号がコントローラに入力される
と、このコントローラの作業モード判別手段では該当す
る作業モードが微操作モードであると判別される。建設
機械のオペレータが微操作作業を実施しようとして操作
レバーをその停止状態から操作すると、操作開始時の単
位時間当りの操作レバーの操作量の変化率が変化率演算
部で演算される。ここで、上述の停止状態とは操作レバ
ーの操作量の変化率が0の状態であり、レバー中立時を
含むとともに、レバー操作時において或る位置に操作レ
バーを停止させたときの状態も含む。次に変化率判別手
段で、上述の演算された変化率が微操作時とは異なる特
定の作業、例えば通常作業を考慮してあらかじめ設定さ
れる設定変化率を超えているかどうか判別される。
【0013】この変化率判別手段における判別で、演算
される変化率が設定変化率を超えていないと判別された
とき、すなわち操作装置の操作レバーがゆっくりと操作
され、その演算された変化率が比較的小さな値のとき
は、オペレータが微操作作業を意識して操作レバーを操
作したものと判断され、微操作用ポンプ流量演算部で
は、操作レバーの操作量に対するポンプ流量指令信号の
特性のゲインを、通常モード時の通常ゲインに比べて小
さな微操作ゲインに設定し、その設定された値の小さな
微操作ゲインに基づいてポンプ流量の目標値を求める演
算がおこなわれる。この演算値は小さな微操作ゲインに
相応する比較的小さなポンプ流量の目標値であり、この
小さな目標値に基づいてレギュレータを、可変容量型油
圧ポンプの押しのけ容積を比較的小さくするように駆動
し、この可変容量型油圧ポンプから小さな流量が該当す
るアクチュエータに供給され、このアクチュエータの作
動速度が遅くなって所望の微操作作業を実施することが
できる。
【0014】また上述した変化率判別手段における判別
で、演算された変化率が設定変化率を超えていると判別
されたとき、すなわち操作装置の操作レバーが上述の微
操作作業の場合に比べて速く操作され、その演算された
変化率が大きな値となったときは微操作作業とは異なる
特定作業、例えばオペレータが通常作業などを意識して
操作レバーを操作したものと判断され、特定作業用ポン
プ流量演算部では、操作レバーの操作量に対するポンプ
流量指令信号の特性のゲインとして、上述した微操作ゲ
インに所定の補正ゲインを加えて得られる可変ゲインを
選定し、すなわち微操作ゲインよりも値の大きなゲイ
ン、例えば通常作業時の通常ゲインあるいはこの通常ゲ
インに近い値の大きなゲインを設定し、その値の大きな
可変ゲインに基づいてポンプ流量の目標値を求める演算
がおこなわれる。この場合の演算値は、大きな値の通常
ゲインなどに相応する大きなポンプ流量の目標値であ
り、この大きな目標値に基づいてレギュレータが可変容
量型油圧ポンプの押しのけ容積を大きくするように駆動
し、微操作作業時に比べてこの可変容量型油圧ポンプか
ら大きな流量が該当するアクチュエータに供給され、こ
のアクチュエータの作動速度が速くなって通常作業等の
所望の特定作業を実施することができる。
【0015】このように操作装置の操作レバーの操作量
に対するポンプ流量指令信号の特性のゲインとして、ゲ
イン設定値が比較的小さな微操作ゲインを設定したり、
微操作ゲインに比べて大きな可変ゲインを設定し、これ
らの微操作ゲインや可変ゲインに基づいてポンプ流量の
目標値を演算するようにしてあるので、微操作作業及び
特定作業の実施に際しても、通常作業時と同様の広い範
囲のレバー操作角度で実現させることができる。
【0016】また、上述のように作業モード指示手段に
よって微操作モードが選択された状態において、操作レ
バーを停止状態からゆっくり操作すれば、操作開始時の
単位時間当りの操作レバーの操作量の変化率が小さくな
って、小さなゲイン設定値である微操作ゲインに基づく
小さなポンプ流量がアクチュエータに供給されて、アク
チュエータの作動速度が遅くなり、所望の微操作作業を
実施できる。また、引き続いて作業モード指示手段によ
って微操作モードが選択されている状態にあって、微操
作作業中の1つの単位動作の終了などにより停止状態に
戻された操作レバーを、その停止状態から今度は速く操
作すれば、そのときの操作開始時の単位時間当りの操作
レバーの操作量の変化率が前述の場合よりも大きくなっ
て、大きなゲイン設定値である可変ゲインに基づく大き
なポンプ流量がアクチュエータに供給されて、アクチュ
エータの作動速度が速くなり、所望の特定作業を実施で
きる。すなわち、微操作モードが選択されている状態で
あっても、オペレータが操作レバーをゆっくりと操作す
るか、速く操作するか意識して操作感覚を調整するだけ
で、アクチュエータの作動速度をその操作レバーを操作
するオペレータの要求どおりの作動速度に自動的に変更
することができる。
【0017】また、本発明の請求項2に係る発明は、請
求項1に係る発明において、上記コントローラが、上記
変化率演算部で演算された変化率と上記補正ゲインとの
相関関係をあらかじめ記憶する補正ゲイン関数記憶部を
備え、この補正ゲイン関数記憶部で記憶される相関関係
は、上記演算された変化率が上記設定変化率を超える領
域にあっては、上記演算された変化率の増加に比例して
上記補正ゲインが大きくなる関係を含む構成にしてあ
る。
【0018】このように構成した請求項2に係る発明で
は、変化率判別手段における判別で、演算される変化率
が設定変化率を超えていると判別されたときには、補正
ゲイン関数記憶部で記憶されている相関関係に基づい
て、演算された変化率の増加に比例して大きくなる補正
ゲインが求められ、これに伴って大きな可変ゲインが求
められ、この大きな値の可変ゲインに相応して大きなポ
ンプ流量指令信号の目標値が求められる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の油圧ポンプの制御
装置の実施形態を図に基づいて説明する。図1は本発明
の油圧ポンプの制御装置の一実施形態を示す回路図、図
2は図1に示すコントローラの要部の構成を示すブロッ
ク図、図3は図2に示すコントローラに備えられる補正
ゲイン関数記憶部で記憶される相関関係を示す図であ
る。
【0020】本実施形態は、建設機械例えば油圧ショベ
ルに適用される。そして、ブームシリンダ、アームシリ
ンダ等のアクチュエータ6と、このアクチュエータ6を
駆動する圧油を供給する可変容量型油圧ポンプ1と、こ
の油圧ポンプ1からアクチュエータ6に供給される圧油
の流れを制御する方向切換弁5と、この方向切換弁5を
操作する操作レバー8aを有する例えばパイロット弁か
らなる操作装置8と、この操作装置8によって発生させ
るパイロット圧の油圧源であるパイロット油圧源4と、
上述した油圧ポンプ1の押しのけ容積、すなわち傾転角
を制御する例えば油圧駆動式のレギュレータ2とを備え
た油圧回路に備えられる。
【0021】また、この油圧回路は同図1に示すよう
に、アクチュエータ6を所定の速度で駆動して実施され
る掘削作業などの通常作業である通常モードと、アクチ
ュエータ6を上述した所定の速度よりも遅い速度で駆動
して実施される水平引き作業などの微操作作業である微
操作モードとを含む複数の作業モードのうちの1つ、例
えば通常作業モードか微操作モードかどちらか1つを選
択し、指示信号を出力する作業モード指示手段、例えば
作業モード切換スイッチ9と、上述した操作装置8の操
作レバー8aの操作量を検出し、検出信号を出力する操
作量検出手段、例えば操作レバー8aの操作に伴って発
生するパイロット圧の大きさを検出する圧力センサ1
0,11と、上述した作業モード切換スイッチ9から出
力される指示信号すなわちモード切換信号と、圧力セン
サ10,11から出力される検出信号すなわち操作レバ
ー8aの操作量信号とを入力し、後述するように油圧ポ
ンプ1から吐出される圧油の流量を制御するための各種
の判断・演算処理を実施し、ポンプ流量指令信号を出力
するコントローラ7と、このコントローラ7から出力さ
れるポンプ流量指令信号に応じた吐出流量指令圧を前述
したレギュレータ2を駆動する圧力信号として出力する
電磁比例減圧弁3とを備えている。
【0022】上述の構成のうちの特に操作レバー8aを
有する操作装置8と、作業モード切換スイッチ9と、圧
力スイッチ10,11と、パイロット油圧源4と、電磁
比例減圧弁3と、レギュレータ2と、コントローラ7と
によって本実施形態の油圧ポンプの制御装置が構成され
ている。
【0023】上述したコントローラ7は、例えばマイク
ロコンピュータによって構成されており、図2に示すよ
うに、作業モード切換スイッチ9から出力されるモード
切換信号、及び圧力センサ10,11から出力される操
作レバー8aの操作量信号を入力する入力手段71と、
操作装置8の操作レバー8aの操作量stに対するポン
プ流量指令信号の特性のゲインのうちの掘削作業などの
通常作業に係る比較的ゲイン設定値の大きい通常ゲイン
G1を記憶する通常ゲイン記憶部72aと、水平引き作
業などの微操作作業に係るゲイン設定値の小さい微操作
ゲインG2(<G1)を記憶する微操作ゲイン記憶部7
2bと、単位時間当りの操作レバー8aの操作量stの
変化率の特定値、すなわち微操作作業とは異なる特定作
業を考慮してあらかじめ設定される設定変化率Toを記
憶する設定変化率記憶部72cと、圧力センサ10,1
1から出力される操作レバー8aの操作量信号に基づい
て演算される操作開始時の単位時間当りの操作レバー8
aの操作量stの変化率Tを記憶する演算変化率記憶部
72dと、この演算変化率記憶部72dに記憶される変
化率Tと前述のように微操作ゲイン記憶部72bに記憶
される微操作ゲインG2に加算される演算要素である補
正ゲインGKとの関数関係をあらかじめ記憶する補正ゲ
イン関数記憶部72eと、この補正ゲイン関数記憶部7
2eと変化率Tとに基づいて求められた補正ゲインGK
を記憶する補正ゲイン記憶部72fとを備えている。
【0024】上述した補正ゲイン関数記憶部72eに記
憶される操作レバー8aの操作開始時の操作量stの変
化率Tと、補正ゲインGKとの関数関係は、図3に示す
ように変化率Tが設定変化率Toに至らない領域では補
正ゲインGKが0であり、変化率Tが設定変化率Toを
超える領域にあっては、変化率Tの増加に比例して補正
ゲインGKが大きくなる関係を含む。なお、補正ゲイン
GKの上限値をGKmaxとすれば、例えば 上限値GKmax=通常ゲインG1−微操作ゲインG2 の関係となるように設定してある。
【0025】また、論理判断及び演算機能を有する中央
処理装置(CPU)73には、前述したモード切換信号
に基づいて作業モードが通常モードか微操作モードかを
判別する作業モード判別手段73aと、操作レバー8a
が停止状態から操作状態に変化したかどうかを判別する
操作量変化判別手段73bと、上述のように演算変化率
記憶部72dに記憶される演算された変化率Tが、設定
変化率記憶部72cに記憶される設定変化率Toを超え
ているかどうか判別する変化率判別手段73cとを備え
ている。
【0026】さらに、この中央処理装置73には、通常
ゲインG1に基づいて、掘削作業等の通常作業に好適な
ポンプ流量の目標値であるポンプ流量Q01を演算する
通常作業用ポンプ流量演算部73aと、微操作ゲインG
2に基づいて水平引き作業等の微操作作業に好適なポン
プ流量の目標値であるポンプ流量Q02を演算する微操
作用ポンプ流量演算部73eと、上述した操作開始時の
単位時間当りの操作レバー8aの操作量stの変化率T
を求める演算をおこなう変化率演算部73fと、この変
化率演算部73fで演算された変化率Tと、補正ゲイン
関数記憶部72eに記憶された変化率Tと補正ゲインG
Kとの相関関係とから、演算された変化率Tに該当する
補正ゲインGKを求める演算をおこなう補正ゲイン演算
部73gと、この補正ゲイン演算部73gで求めた補正
ゲインGKを前述の微操作ゲインG2に加えて微操作ゲ
インG2よりも大きい可変ゲインG3(=G2+GK>
G2)を求め、この可変ゲインG3に基づいて微操作作
業とは異なる特定作業、すなわちアクチュエータ6の作
動速度を微操作作業時よりも速くして実施する特定作業
に好適なポンプ流量の目標値であるポンプ流量Q03を
演算する特定作業用ポンプ流量演算部73hとを備えて
いる。
【0027】また、このコントローラ7は、上述した通
常作業用ポンプ流量演算部73dで求められるポンプ流
量Q01に相当するポンプ流量指令信号P1、あるいは
微操作用ポンプ流量演算部73eで求められたポンプ流
量Q02に相当するポンプ流量指令信号P2、あるいは
特定作業用ポンプ流量演算部73hで求められたポンプ
流量Q03に相当するポンプ流量指令信号P3を、それ
ぞれ電磁比例減圧弁3を駆動する駆動信号として出力す
る出力手段74を備えている。
【0028】このように構成した本実施形態の動作につ
いて以下に説明する。今仮に本実施形態が備えられる油
圧ショベルが停止状態にあるものとし、例えば掘削作業
などのようにアクチュエータ6の作動速度を速くしてお
こなう通常作業を実施しようとしているものとする。こ
の通常作業の実施のためにオペレータは図示しないエン
ジンを起動して、油圧ポンプ1を駆動するとともに、作
業モード切換スイッチ9を通常モードに切換える。これ
により作業モード切換スイッチ9からモード切換信号が
出力される。この状態において、操作装置8の操作レバ
ー8aを停止状態(中立状態)から傾けるように操作さ
せると、図5に示すように、操作装置8に操作レバー8
aの操作量stに比例したパイロット圧力が発生する。
このパイロット圧力が圧力センサ10あるいは圧力セン
サ11によって検出され、これらの圧力センサ10ある
いは圧力センサ11からパイロット圧力の大きさに相当
する操作レバー8の操作量信号が出力される。また、上
述のようにして操作装置8で発生したパイロット圧力に
より、方向切換弁5が中立位置から図1の右側位置ある
いは左側位置に切換えられ、油圧ポンプ1の圧油をこの
方向切換弁5を介してアクチュエータ6に供給可能な状
態となる。
【0029】また、上述した方向切換弁5の切換動作が
はじまる前に、コントローラ7で以下の信号処理が実施
される。すなわち、はじめに図4のフローチャートの手
順S1に示すように、作業モード切換スイッチ9から出
力されるモード切換信号、及び圧力センサ10あるいは
圧力センサ11から出力される操作レバー8aの操作量
信号を入力手段71から入力する。
【0030】次に手順S2に示すように、中央処理装置
73の作業モード判別手段73aで、入力されたモード
切換信号に基づいて作業モードが微操作モードかどうか
判別される。今は作業モードが通常モードに切換えられ
ているので、この判別は「ノー」であり、手順S3に移
る。
【0031】この手順S3では、通常ゲイン記憶部72
aに記憶されているゲイン設定値の大きい通常ゲインG
1が呼び出され、この通常ゲインG1と操作レバー8a
の操作量stとに基づいて、通常作業用ポンプ流量演算
部73dで下記の演算式により通常作業時のポンプ流量
の目標値であるポンプ流量Q01を求める演算が実施さ
れる。 ポンプ流量Q01=操作レバー8aの操作量st×通常
ゲインG1 次に手順S4に移り、上述の演算によって求められたポ
ンプ流量Q01に相当するポンプ流量指令信号P1が出
力手段74から電磁比例減圧弁3に出力される。これに
応じて電磁比例減圧弁3が作動し、パイロット油圧源4
から供給されるパイロット圧を適宜減圧して吐出流量指
令圧を発生させる。この吐出流量指令圧が図1に示すレ
ギュレータ2に与えられ、このレギュレータ2が作動し
て油圧ポンプ1の押しのけ容積すなわち傾転角が制御さ
れ、油圧ポンプ1から吐出される流量が上述した目標値
であるポンプ流量Q01、すなわち比較的大きな流量と
なる。このポンプ流量Q01が前述のようにして切換え
られる方向切換弁5を介してアクチュエータ6に供給さ
れ、これによりアクチュエータ6が速い作動速度で駆動
してブーム、アーム、バケット等が適宜回転し、所望の
掘削作業等の通常作業を実施することができる。上述し
た手順S4の処理を終えたらはじめに戻る。
【0032】このような通常作業時に得られる操作レバ
ー8aの操作量stと、コントローラ7から出力される
ポンプ流量指令信号P1との関係は、図6の特性線80
で示すものとなる。この特性線80の傾き、すなわち通
常ゲインG1は前述のように比較的大きなものとなる。
【0033】また、当該油圧ショベルが停止している状
態から上述のような掘削作業などの通常作業とは異な
り、アクチュエータ6の作動速度を遅くして水平引き作
業などの微操作作業を実施しようとする場合には、作業
モード切換スイッチ9を微操作モードに切換えることが
おこなわれ、その微操作モードに相応するモード切換信
号がコントローラ7に入力される。
【0034】このとき、前述した図4の手順S2の判別
は「イエス」となり、手順S5に移る。この手順S5で
は、中央処理装置7に含まれる操作量変化判別手段73
bで、操作レバー8aが停止(中立)状態から操作状態
に変化したかどうか判別される。オペレータが作業モー
ド切換スイッチ9を微操作モードに切換えたものの、操
作レバー8aがまだ操作されておらず、当該油圧ショベ
ルが待機状態にあるときには、この手順S5の判別は
「ノー」となり、手順S6に移り、フラグnを「1」に
設定することがおこなわれる。さらに手順S7に移り、
ポンプ流量を前回のポンプ流量、例えば前回まで掘削作
業などの通常作業を実施していた場合には、目標値を前
回のポンプ流量Q01に設定することがおこなわれる。
そして、前回の手順S8でこのポンプ流量Q01に相当
するポンプ流量指令信号P1がコントローラ7から電磁
比例減圧弁3に出力され、上述のようにレギュレータ2
が作動し、油圧ポンプ1の傾転量が制御されて、例えば
油圧ポンプ1からはひとまずポンプ流量Qが吐出される
状態に保たれる。上述した手順S8の処理を終えたらは
じめに戻る。
【0035】そしてこのような状態から、オペレータが
操作レバー8aを停止状態からゆっくりと傾けるように
操作すると、前述と同様にして操作レバー8aの操作量
stに比例したパイロット圧が発生し、圧力センサ10
あるいは圧力センサ11から発生したパイロット圧力の
大きさに相応する操作レバー8aの操作量信号がコント
ローラ7に入力される。
【0036】このとき、操作レバー8aの操作量stは
停止の状態から、つまり操作量0から増加するように変
化したので、前述した手順S5の判別は「イエス」とな
り、手順S9に移る。この手順S9ではフラグnが
「0」かどうか判別される。今はフラグnが「1」とな
っているので、この判別は「ノー」となり、手順S10
に移る。この手順S10ではフラグnを「0」に設定す
る処理がおこなわれる。次に手順S11に移り、中央処
理装置73の変化率記憶部73fで、この操作開始時の
単位時間当りの操作レバー8aの操作量stの変化率T
を演算し、この演算により求められた変化率Tを演算変
化率記憶部72dに記憶させる処理がおこなわれる。
【0037】次に手順S12に移り、設定変化率記憶部
72cに記憶された設定変化率Toが呼び出され、変化
率判別手段73cで上述の手順S11において求めた変
化率Tが設定変化率Toを超えているかどうか判別され
る。今は例えばバケットの刃先を遠い位置から手前まで
動かして水平引き作業などの微操作作業をおこなうため
に操作レバー8aをゆっくり操作したものであり、した
がって演算された変化率Tは設定変化率Toを超えてお
らず、この手順S12の判別は「ノー」となり手順S1
3に移る。
【0038】この手順S13では、微操作ゲイン記憶部
72bに記憶されているゲイン設定値の小さい微操作ゲ
インG2が呼び出され、この微操作ゲインG2と操作レ
バー8aの操作量stとに基づいて、微操作用ポンプ流
量演算部73eで下記の演算式によりこの微操作作業時
のポンプ流量の目標値であるポンプ流量Q02を求める
演算が実施される。ポンプ流量Q02=操作レバー8a
の操作量st×微操作ゲインG2次に手順S4に移り、
上述の演算によって求められたポンプ流量Q02に相当
するポンプ流量指令信号P2が出力手段74から電磁比
例減圧弁3に出力される。これに応じて電磁比例減圧弁
3が作動し、パイロット油圧源4から供給されるパイロ
ット圧を適宜減圧して吐出流量指令圧を発生させる。こ
の吐出流量指令圧が図1に示すレギュレータ2に与えら
れ、このレギュレータ2が作動して油圧ポンプ1の押し
のけ容積すなわち傾転角が制御され、油圧ポンプ1から
吐出される流量が上述した目標値であるポンプ流量Q0
2、すなわち比較的小さな流量となる。このポンプ流量
Q02が方向切換弁5を介してアクチュエータ6に供給
され、これによりアクチュエータ6が遅い作動速度で駆
動して水平引き作業中のバケットの刃先を遠い位置から
手前の所定位置までゆっくりと動かす行程などの微操作
作業を実施することができる。上述した手順S14を終
えたらはじめに戻る。
【0039】なお、その後に引き続いておこなわれる操
作レバー8aの操作に際しては、フラグnが0に設定さ
れているので図4の手順S9の判別が「イエス」とな
り、手順S12に移る。手順S12では、演算変化率記
憶部72dに記憶されている前回の変化率Tを呼出し前
述と同様に、変化率Tが設定変化率Toを超えているか
どうか変化率判別手段73cにおいての判別がなされ
る。今はこの判別が「ノー」であるので前述と同様に、
手順S13でポンプ流量Q02が演算され、手順S14
でポンプ流量Q02に相当するポンプ流量指令信号P2
が出力手段74から電磁比例減圧弁3に出力される。以
下、操作レバー8aが停止状態に戻されるまで、すなわ
ち、例えば水平引き作業にあってはバケットの刃先が所
定の手前側の位置に到達することにより操作レバー8a
が停止状態に戻されるまで、同様の処理が実行される。
【0040】このような微操作作業時に得られる操作レ
バー8aの操作量stと、コントローラ7から出力され
るポンプ流量指令信号P2との関係は、図6の特性線8
1で示すものとなる。この特性線81の傾き、すなわち
微操作ゲインG2は小さなものとなる。
【0041】そして上述のように微操作作業が実施され
ている最中に、微操作作業とは異なる作業例えば水平引
き作業において、バケットの刃先を手前から所定の遠い
位置まで速く動かしてバケットを戻す行程などの特定作
業の実施をオペレータが意識して操作レバー8aを速く
操作した場合、すなわち、水平引き作業においてバケッ
トの先端を手前側の所定位置までゆっくりと動かし、所
定位置で操作レバー8aを一旦停止状態にした後、今度
は操作レバー8aをその停止状態から速く動かすように
操作した場合には、図4に示す手順S5の判別が「イエ
ス」となり、手順S9の判別が「ノー」となり(操作レ
バー8aが停止状態になったときに手順S6によりnが
1に設定される)、上述のように手順S10でフラグn
を0に設定する処理がなされ、手順S11に移り、変化
率演算部73fで操作レバー8aの操作開始時の操作量
stの変化率Tが演算され、その演算された変化率Tが
演算変化率記憶部72cに記憶される。
【0042】そして手順S11に移り、変化率判別手段
73cで、演算された変化率Tが演算変化率Toを超え
ているかどうか判別される。今の状態は操作レバー8a
を速く操作したことにより変化率Tが設定変化率Toを
超える大きな値となっており、この手順S12の判別が
「イエス」となり、手順S15に移る。この手順S15
では、補正ゲイン関数記憶部72eに記憶されている補
正ゲインGKと変化率Tとの相関関係(図3に示す関
係)が、補正ゲイン演算部73gに呼び出され、この相
関関係と上述の演算された変化率Tとに基づいて該当す
る補正ゲインGKを求める演算が実施され、この演算に
よって求められた補正ゲインGKを補正ゲイン記憶部7
2fに記憶させる処理がなされる。次いで手順S16に
移り、手順S15で求めた補正ゲインGKを、微操作ゲ
イン記憶部72bに記憶されている微操作ゲインG2に
加算して可変ゲインG3を求める演算がおこなわれ(G
3=G2+GK)、この演算によって求めた可変ゲイン
G3と操作レバー8aの操作量stとに基づいて、特定
作業用ポンプ流量演算部73hで下記の演算式により、
この特定作業時のポンプ流量の目標値であるポンプ流量
Q03を求める演算が実施される。 ポンプ流量Q03=操作レバー8aの操作量st×可変
ゲインG3 次に手順S17に移り、上述の演算によって求められる
ポンプ流量Q03に相当するポンプ流量指令信号P3が
出力手段74から電磁比例減圧弁3に出力される。これ
に応じて電磁比例減圧弁3が作動し、パイロット油圧源
4から供給されるパイロット圧を適宜減圧して吐出流量
指令圧を発生させる。この吐出流量指令圧が図1に示す
レギュレータ2に与えられ、このレギュレータ2が作動
して油圧ポンプ1の押しのけ容積すなわち傾転角が制御
され、油圧ポンプ1から吐出される流量が上述した目標
値であるポンプ流量Q03、すなわち、比較的大きな流
量となる。このポンプ流量Q03が方向切換弁5を介し
てアクチュエータに供給され、これによりアクチュエー
タ6が比較的速い作動速度で駆動して水平引作業中のバ
ケットの刃先を手前側の所定の位置から所定の遠い位置
まで速く動かして戻す行程などの特定作業を実施するこ
とができる。上述した手順S17を終えたらはじめに戻
る。
【0043】なお、その後に引き続いておこなわれる操
作レバー8aの操作に際し、フラグnが0に設定されて
いるので図4の手順S9の判別が「イエス」となり、前
述した手順S10,11を経て手順S12に移る。手順
S12では、演算変化率記憶部72dに記憶されている
変化率Tを呼び出し前述と同様に、変化率Tが演算変化
率Toを超えているかどうか変化率判別手段73におい
ての判別がなされる。今この判別が「イエス」であるの
で、前述と同様に、手順S15を経て手順S16でポン
プ流量Q03が演算され、手順S17でポンプ流量Q0
3に相当するポンプ流量指令信号P3が出力手段74か
ら電磁比例減圧弁3に出力される。以下、操作レバー8
aが停止状態となるまで、すなわち例えば水平引き作業
にあってはバケットの刃先が所定の遠い位置に到達して
操作レバー8が一旦停止状態に戻されるまで同様の処理
が実行される。
【0044】このような微操作作業中にあって、アクチ
ュエータ6の作動速度を速くする特定作業時に得られる
操作レバー8aの操作量stと、コントローラ7から出
力されるポンプ流量指令信号P3との関係は、図6の特
性線82で示すものとなる。この特性線82の傾き、す
なわち可変ゲインG3は微操作ゲインG2に比べて大き
なものとなる。
【0045】以上のように構成した本実施形態によれ
ば、操作装置8の操作レバー8aの操作量に対するポン
プ流量指令信号の特性のゲインとして、ゲイン設定値が
比較的小さな微操作ゲインG2を設定したり、このよう
な微操作ゲインG2に比べて大きな可変ゲインG3を設
定し、これらの微操作ゲインG2や可変ゲインG3に基
づいてポンプ流量の目標値を演算するようにしてあるの
で、微操作作業及び特定作業の実施に際しても、通常作
業時と同様の広い範囲のレバー操作角度を実現できる。
したがって、微操作作業及び特定作業においてもオペレ
ータは操作がしやすくなり、これらの微操作作業及び特
定作業の能率を向上させることができる。
【0046】また、作業モード切換スイッチ9によって
微操作モードが選択された状態において、操作レバー8
aを停止状態からゆっくり操作すれば、操作開始時の単
位時間当りの操作レバー8aの操作量の変化率が小さく
なって、上述のように小さなゲイン設定値である微操作
ゲインG2に基づく小さなポンプ流量Q02がアクチュ
エータ6に供給されて、このアクチュエータ6の作動速
度が遅くなり、微操作作業が選択されている状態にあっ
ても操作レバー8aを一旦停止させ、その後速く操作す
ることで、大きなゲイン設定値である可変ゲインG3に
基づく大きなポンプ流量Q03をアクチュエータ6に供
給することができ、これによりアクチュエータ6の作動
速度を速くさせ、所望の特定作業を実施できる。
【0047】すなわち、微操作モードが選択されている
状態にあっても、オペレータが操作レバー8aをゆっく
りと操作するか、速く操作するか意識して操作感覚を調
整するだけで、アクチュエータ6の作動速度をその操作
レバー8aを操作するオペレータの要求どおりの作動速
度に自動的に変更することができる。つまり、微操作作
業から特定作業への切換え、あるいは特定作業から微操
作業への切換えを単に操作レバー8aの操作を加減する
だけでおこなうことができ、この観点から微操作作業と
特定作業との繰り返しが連続的におこなわれる水平引き
作業等の作業能率を向上させることができる。
【0048】
【発明の効果】以上のように構成したことにより、本発
明の各請求項に係る発明によれば、微操作作業を広い範
囲のレバー操作角度で実現でき、したがってオペレータ
によるレバー操作が容易になり、この微操作作業の能率
を向上させることができ、また、このような微操作作業
中にあっても操作装置の操作レバーの操作の加減でオペ
レータの要求どおりのアクチュエータの作動速度に自動
的に変更でき、したがって微操作作業と、このような微
操作作業とは異なる特定作業とが繰り返し連続的におこ
なわれるような作業の能率を従来に比べて向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧ポンプの制御装置の一実施形態を
示す回路図である。
【図2】図1に示すコントローラの要部の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】図2に示すコントローラに備えられる補正ゲイ
ン関数記憶部で記憶される相関関係を示す図である。
【図4】図2に示すコントローラで実施される処理の手
順を示すフローチャートである。
【図5】図1に示す一実施形態に備えられる操作装置の
操作レバーの操作量と、この操作装置から出力されるパ
イロット圧力との関係を示す特性図である。
【図6】図1に示す一実施形態で得られる操作レバーの
操作量とコントローラから出力されるポンプ流量指令信
号との複数の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 可変容量型油圧ポンプ 2 レギュレータ 3 電磁比例減圧弁 4 パイロット油圧源 5 方向切換弁 6 アクチュエータ 7 コントローラ 8 操作装置 8a 操作レバー 9 作業モード切換スイッチ(作業モード指示手段) 10 圧力センサ(操作量検出手段) 11 圧力センサ(操作量検出手段) 71 入力手段 72a 通常ゲイン記憶部 72b 微操作ゲイン記憶部 72c 設定変化率記憶部 72d 演算変化率記憶部 72e 補正ゲイン関数記憶部 72f 補正ゲイン記憶部 73 中央処理装置(CPU) 73a 作業モード判別手段 73b 操作量変化判別手段 73c 変化率判別手段 73d 通常作業用ポンプ流量演算部 73e 微操作用ポンプ流量演算部 73f 変化率演算部 73g 補正ゲイン演算部 73h 特定作業用ポンプ流量演算部 80 特性線 81 特性線 82 特性線 G1 通常ゲイン G2 微操作ゲイン G3 可変ゲイン GK 補正ゲイン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂入 哲也 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 曹 東輝 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械に備えられ、アクチュエータを
    所定の速度で駆動して実施される通常モードと、上記ア
    クチュエータを上記所定の速度よりも遅い速度で駆動し
    て実施される微操作モードとを含む複数の作業モードの
    うちの1つを選択し、指示信号を出力する作業モード指
    示手段と、 上記アクチュエータを操作する操作装置の操作レバーの
    操作量を検出し、検出信号を出力する操作量検出手段
    と、 上記作業モード指示手段から出力される上記指示信号及
    び上記操作量検出手段から出力される上記検出信号を入
    力し、これらの信号に基づいて上記アクチュエータを駆
    動する圧油を吐出する可変容量型油圧ポンプの押しのけ
    容積を制御するレギュレータを備え、 上記作業モード指示手段で上記微操作モードが選択され
    たときには、上記コントローラは、上記ポンプ流量の目
    標値を求める演算に際し、上記操作装置の操作レバーの
    操作量に対する上記ポンプ流量指令信号の特性のゲイン
    を、上記通常モードが選択されたときの上記ゲイン設定
    値である通常ゲインに比べて小さなゲイン設定値である
    微操作ゲインに選定し、この微操作ゲインに基づいて上
    記ポンプ流量の目標値を求める演算をおこなう油圧ポン
    プの制御装置において、 上記コントローラが、 上記作業モード指示手段から出力される指示信号で指示
    されている作業モードが何であるか判別する作業モード
    判別手段と、 この作業モード判別手段で上記微操作モードであると判
    別されたとき操作開始時の単位時間当りの操作レバーの
    操作量の変化率を演算する変化率演算部と、 この変化率演算部で演算された変化率が、上記微操作作
    業とは異なる特定作業を考慮してあらかじめ設定される
    設定変化率を超えているかどうか判別する変化率判別手
    段と、 この変化率判別手段で上記演算される変化率が上記設定
    変化率を超えていないと判別されたとき、上記微操作ゲ
    インに基づいて上記ポンプ流量の目標値を求める演算を
    おこなう微操作用ポンプ流量演算部と、 上記変化率判別手段で、上記演算された変化率が上記設
    定変化率を超えていると判別されたとき、上記微操作ゲ
    インに所定の補正ゲインを加えて得られる可変ゲインに
    基づいて、上記アクチュエータを介して上記特定作業を
    実施させる上記ポンプ流量の目標値を求める演算をおこ
    なう特定作業用ポンプ流量演算部とを有することを特徴
    とする油圧ポンプの制御装置。
  2. 【請求項2】 上記コントローラが、 上記変化率演算部で演算された変化率と上記補正ゲイン
    との相関関係をあらかじめ記憶する補正ゲイン関数記憶
    部を備え、この補正ゲイン関数記憶部で記憶される相関
    関係は、上記演算された変化率が上記設定変化率を超え
    る領域にあっては、上記演算された変化率の増加に比例
    して上記補正ゲインが大きくなる関係を含むことを特徴
    とする請求項1記載の油圧ポンプの制御装置。
  3. 【請求項3】 上記レギュレータが油圧駆動式レギュレ
    ータであるとともに、上記コントローラから出力される
    ポンプ流量指令信号に応じた吐出流量指令圧を上記レギ
    ュレータを駆動する圧力信号として出力する電磁比例減
    圧弁を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の
    油圧ポンプの制御装置。
  4. 【請求項4】 上記建設機械が油圧ショベルであること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油圧ポン
    プの制御装置。
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