JPH11303419A - 構造物表面の切削装置 - Google Patents

構造物表面の切削装置

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Publication number
JPH11303419A
JPH11303419A JP10126726A JP12672698A JPH11303419A JP H11303419 A JPH11303419 A JP H11303419A JP 10126726 A JP10126726 A JP 10126726A JP 12672698 A JP12672698 A JP 12672698A JP H11303419 A JPH11303419 A JP H11303419A
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JP
Japan
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cutting
arm
boom
cutting tool
hydraulic cylinder
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10126726A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Yoshida
利廣 吉田
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Mitsui Miike Machinery Co Ltd
Mitsui Miike Engineering Corp
Original Assignee
Mitsui Miike Machinery Co Ltd
Mitsui Miike Engineering Corp
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Publication date
Application filed by Mitsui Miike Machinery Co Ltd, Mitsui Miike Engineering Corp filed Critical Mitsui Miike Machinery Co Ltd
Priority to JP10126726A priority Critical patent/JPH11303419A/ja
Publication of JPH11303419A publication Critical patent/JPH11303419A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネルなど切削機に対し凹形に湾曲してい
る構造物表面を簡単な操作で薄く均一に切削する。 【解決手段】 台車1の旋回台2に各別に回動するブー
ム5とアーム7を順に取付けるとともに、アーム7を伸
縮可能としてその先端部に切削機18をブーム5とアー
ム7の鉛直回動面に直交する平面上で旋回自由に取付
け、ブーム5とアーム7の回動操作で上下、左右方向へ
切削機18を適正な姿勢を維持して移動可能とし、また
切削機18の切削工具24の刃先を球面状に配置して多
様な曲率半径の湾曲面に対応可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート、石、
アスファルトなどで構成された構造物の表面、詳しくは
トンネル内面やドーム形天井面などのように切削機に対
して凹形に湾曲している表面を所定深さだけ削り落とす
ための機械式の切削装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】構造物の表面を切削する作業は、表面の
付着汚れを除去して塗装や吹付けによって化粧を新しく
したり構造物の寿命の延長を計るため、表面の風化部分
を除去して耐震補強材とのなじみをよくするため、など
の目的で行なわれている。
【0003】そして、これらの作業は構造物の広い表面
に対して行なわれるのが普通であることから、例えば実
開昭63−116597号公報に記載されているよう
に、バックホーまたはこれと同様のリンク機構の先端に
切削工具を装備し、リンク機構を構成するブームおよび
アームを回動操作して切削工具を移動させながら切削を
行なわせるようにしている。
【0004】図9はその概略を示すものであって、走行
可能な台車101に旋回可能に設置した旋回台102に
ブーム104の基端が回動可能に取付けられており、ブ
ーム104の先端にアーム106の基端が、アーム10
6の先端に切削機108がそれぞれ回動可能に取付けら
れている。これらのブーム104,アーム106,切削
機108は油圧シリンダ105,107,109によっ
て鉛直面上で各別に回動させられるものであり、切削機
108は切削工具とその駆動用原動機とを具えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、切削機
108を移動させる手段としてバックホーまたはこれと
同様のリンク機構を用いると、ブーム104とアーム1
06を回動操作することによって構造物の低い個所から
高い個所に亘って上下方向の切削を行なうことができ
る。しかし、旋回台102を旋回させて切削機108を
左右方向へ移動させると、構造物表面に対して切削工具
が左右方向へ傾いてしまうので、台車101を左右方向
へ切削幅だけ移動させ切削工具が構造物表面に正しく向
かい合った状態として上下方向の切削を行なう、という
動作を繰返さなければならず作業能率がよくない、とい
う問題がある。
【0006】また、湾曲している構造物表面に対して切
削工具を適正な姿勢で作用させるには、三つの油圧シリ
ンダ105,107,109を微妙に伸縮させることが
必要であってきわめて困難であるばかりか、湾曲面が複
数の異なる曲率半径の曲面を組合わせたものであるとき
は上下方向全体に亘って切削工具を適正な姿勢で作用さ
せることが不可能である。
【0007】更に、切削作業にあたって切削工具を構造
物表面に必要最小限の深さだけ喰い込ませて動力の低減
を計るとともに、平坦で均一な仕上がり状態とし補修、
補強、化粧などの作業が容易に行なえるようにすること
が要求される。そのために、一定の喰い込み状態を維持
して切削工具を移動させるには油圧シリンダ105,1
07,109を微妙に伸縮させることが必要であるが、
この操作もまたきわめて面倒且つ困難である。
【0008】更に、前記実開昭63−116597号公
報に記載されているもののように、切削工具として平フ
ライス様のものを用いたときは構造物表面を数ミリメー
トルの単位で薄く且つ均一に切削することは困難であ
り、また湾曲の方向によっては平滑に切削することが不
可能である。
【0009】本発明は切削機に対して凹に湾曲している
広い構造物表面を切削するにあたり、一個所に定置させ
たまま上下方向はもとより左右方向へも切削工具を適正
な姿勢に維持させながら移動させ、薄く削り落としてし
かも均一の仕上がり状態とすることができる操作容易な
切削装置がなかった、という前記課題の解決を計ったも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は前記課題
の解決手段として、走行可能な台車に設置した旋回台
と、この旋回台に基端部を回動可能に取付けたブーム
と、基端アーム部と先端アーム部とからなりブームの先
端部に基端アーム部を回動可能に取付けたアームと、切
削工具およびその駆動用原動機を有し先端アーム部の先
端部に旋回自由に取付けた切削機と、ブームおよびアー
ムを各別に回動させる第一油圧シリンダおよび第二油圧
シリンダと、先端アーム部を基端アーム部に対して前進
後退させる第三油圧シリンダとを具えさせた。そして、
ブームとアームとは鉛直面上で回動し切削機はこの鉛直
面に直交する平面上で旋回する構成とし、切削工具は刃
先を球面状に配置した多数の刃物を円盤の正面に設けた
構成とした。
【0011】このように、台車の旋回台に鉛直面上で各
別に回動するブームとアームとを順に取付けるとともに
アームを伸縮可能とし、且つアーム先端部に切削機をブ
ームおよびアームの回動面に直交する平面上で旋回自由
に取付けたことにより、油圧シリンダに高度に微妙な操
作を施すことなく、台車を一個所に定置させたまま上下
左右方向へ切削工具を適正な姿勢に維持しながら移動さ
せることができる。
【0012】特に、切削工具を正面フライス様であって
刃物の刃先が球面状に配置された構成としたことによ
り、切削機に対して凹形であってさまざまな曲率半径の
湾曲面を浅く切削して均一の仕上がり状態とすることが
できるようになった。
【0013】また、本発明は前記の切削装置における第
三油圧シリンダの油圧回路にアキュムレータを設け、切
削工具の構造物表面への押付け力を一定とする構成とし
た。アキュムレータは切削工具を特別の操作を施すこと
なく構造物表面に適当な力で押付け、ブームおよびアー
ムの操作だけで切削を安定よく連続的に行なわせるもの
である。
【0014】更に、本発明は前記の切削装置における切
削工具の円盤を固結した駆動軸を円盤正面に開口した中
空構造として集塵機に接続した。切削により発生した切
屑は円盤の中心部から排出回収され、周囲に飛散して環
境を悪化させることがなくなるものである。
【0015】尚、切削機に旋回軸線回りの振動を吸収す
る緩衝器を設けることが好ましく、このようにすると切
削時に発生する振動が抑制され、構造物表面を更に良好
な仕上がり状態に切削することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基い
て説明すると、図1を参照して自走可能な台車1の上に
旋回台2が設置されており、この旋回台2の上に旋回軸
受3を介して旋回フレーム4が鉛直方向の旋回中心軸を
中心に矢印Aのように水平面上で360度旋回可能に装
備されている。旋回台2には油圧パワー装置、運転台が
設置され、また発電機、集塵機が台車1または旋回台2
に設置されている。
【0017】旋回フレーム4にはブーム5の基端が回動
可能に支軸6により結合されており、ブーム5の先端部
にはアーム7が回動可能に支軸10により結合されてい
て、それぞれ水平方向へ延びる支軸6,10を中心に矢
印B,Cのように鉛直面上で回動する。即ち、旋回フレ
ーム4とブーム5の先端部とに第一油圧シリンダ11の
シリンダ筒11aとピストン杆11bとがピン12a,
12bによって回動自由に結合され、またアーム7の基
端部とブーム5の先端部とに第二油圧シリンダ13のシ
リンダ筒13aとピストン杆13bとがピン14a,1
4bによって回動自由に結合されていて、これらの油圧
シリンダ11,13によってブーム5およびアーム7が
各別に回動させられるものである。
【0018】アーム7は筒状の基端アーム部8と、この
基端アーム部8に摺動可能に嵌装した保持アーム体9a
およびその先端に固結されて基端アーム部8の前方へ突
出した側面ほぼコ形の支持アーム体9bからなる先端ア
ーム部9とによって構成されている。そして、基端アー
ム部8の先端が支軸10によりブーム5に結合されてい
るとともに、第二油圧シリンダ13のシリンダ筒13a
がピン14aにより基端アーム部8の基端に結合されて
いる。
【0019】第三油圧シリンダ15はアーム7に平行に
配置されており、そのシリンダ筒15aとピストン杆1
5bとが基端アーム部8の中央部と支持アーム体9bの
中間部とにピン16a,16bによって結合されてい
る。この第三油圧シリンダ15は先端アーム部9を基端
アーム部8に対して前進後退させ、従ってアーム7を矢
印D方向へテレスコピック状に伸縮させるものである。
【0020】図1は片側一車線の対面交通形トンネルT
を補修するため、その周壁Wの表層部分を薄く切削する
状況を示している。図示実施の形態では一車線内で作業
を行なうように台車1,ブーム5,アーム7が配置され
ており、アーム7の先端部に取付けた切削機18は台車
1が乗り入れた車線側のトンネルTの周壁Wを路肩部分
から頂面部分に亘って切削する。従って、交通を完全に
遮断することなく作業を進めることができるものであっ
て、ブーム5とアーム7を回動仰起させて頂面部分を切
削しているときの姿勢は図1に二点鎖線で示されてい
る。
【0021】次に、主に図4を参照して切削機18は箱
形のハウジング19を有しており、このハウジング19
は中空の駆動軸20を貫通させて回転可能に支持してい
るとともに、油圧モータからなる駆動用原動機21を後
方へ突出させて固結しており、且つ駆動用原動機21の
出力軸の回転を駆動軸20に伝達する平歯車からなる減
速機22を内蔵している。ハウジング19の前方へ突出
している駆動軸20の軸端に設けた取付フランジ20a
には切削工具24がボルト23により取外し可能に固結
され、ハウジング19の後方へ突出している駆動軸20
の軸端に嵌装した回転接手29には集塵ホース30が結
合されている。
【0022】トンネルTの周壁Wを切削する切削工具2
4は正面フライス様であって、主に図4,図5を参照し
て少なくとも先端部分が超硬合金で作られているコニカ
ルビット状の切刃から刃物25の複数個が一列に互いに
ほぼ隙間なく並んで保持台26に植付けられており、中
心に嵌込孔27aを有する円盤27の正面に円周方向ほ
ぼ等間隔で放射状に保持台26の多数個を固定した構成
である。保持台26の頂面は円盤27の中心から外側周
縁に向かって低くなる傾斜面とされ、刃物25はこの傾
斜面に沿って取付孔26aに回転自由に嵌込まれてお
り、このため刃物25の刃先は球面状に配置されたもの
となる。
【0023】尚、この球面の曲率半径はトンネルTの周
壁Wの平均的な曲率半径とほぼ等しい値とされており、
一般に二以上の異なる曲率半径の組合わせからなるトン
ネル内面に深く喰い込むことなく切削を行なわせること
ができる。
【0024】加えて、刃物25は図6を参照して円盤2
7の回転方向Rへ向かって斜め前方へ傾け、且つ切削方
向Sに対して中心軸線を少し外側方へ向けた姿勢で保持
台26の取付孔26aに嵌込まれている。このため、円
盤27を回転させたとき刃物25はトンネルTの周壁W
の表層部分に喰い込んで自転しながら公転して所定の仕
上げ面Waを作ることとなり、喰い込み部分の全周面が
均等に摩耗して先端を常に鋭利な形状とし良好な切削が
行なわれる、という利点がある。
【0025】また、切屑の排出が刃物25の互いの隙間
および保持台26の間隔によって良好に行なわれ、比切
屑抵抗が小さいために所要動力が低減され、或いは高速
回転させて能率向上を計ることができる、という利点が
ある。
【0026】更に、ハウジング19の正面には切削工具
24を囲んで可撓の防塵カバー28が取付けられている
とともに、円盤27の正面に開口した駆動軸20の中空
部20bを集塵ホース30を経て旋回台2に設置した集
塵機31に接続していることにより、切屑を周囲に飛散
させることなく集塵機31に回収し、トンネルT内の環
境を悪化させないものである。
【0027】前述のハウジング19,駆動軸20,駆動
用原動機21,減速機22,切削工具24,防塵カバー
28からなる切削機18は、ハウジング19を支持アー
ム体9bに挟み込んで上下両面において支軸32により
旋回自由に取付けられており、支軸32を中心に矢印E
方向へ旋回、即ちブーム5およびアーム7の回動方向
B,Cである鉛直面に直交する平面上で旋回する。
【0028】切削機18は正面へ向いた姿勢から一般に
一方向10〜15度の範囲で左右へ旋回自由であるよう
に図示しないストッパによって旋回範囲を制限されてい
る。また、刃物25が周壁Wに喰い込んで切削を行なっ
ているとき、表面に凹凸や段差があると切削抵抗の急変
によって切削機18が振動することがあり、刃物25の
切損、仕上げ面Waの粗雑化、支軸32への過荷重など
の不都合を招く原因となる。
【0029】その対策として、図示実施の形態ではハウ
ジング19の側面に後方へ突設した二つの腕片19aと
支持アーム体9bとに油圧ダンパからなる二台の緩衝器
33をそれぞれ両端を結合して互いに平行に配置した。
この二台の緩衝器33は切削機18が支軸32を中心に
振動したとき、一方が伸長しもう一方が収縮することに
よってどちらへ回動しようとしても切削工具24を周壁
Wの表面に対して平行な状態に維持するように働く。
【0030】図8は前述の三台の油圧シリンダ11,1
3,15および駆動用原動機21を駆動する油圧回路の
一形態を示している。油圧パワー装置35は油槽36,
油圧ポンプ37およびその駆動用電動機38,流量制御
弁39を含んでいて図1に示した旋回台2に設置されて
いる。また、三台の油圧シリンダ11,13,15の運
転方向を変える方向切換え弁41,42,43および駆
動用原動機21の運転・停止の切換え弁44,更にリリ
ーフ弁45を含んでいる操作部40が旋回台2に設置さ
れた運転台に装備されている。
【0031】図示の中立位置で油圧ポンプ37は油槽3
6の作動油を操作部40を素通りさせて循環させてい
る。ここで、例えば第一油圧シリンダ11のピストン杆
11bを押出すため方向切換え弁41を操作すると、油
圧ポンプ37で加圧された作動油は入口主管路46から
方向切換え弁41を経て入口枝管路48aよりシリンダ
筒11aの入口側に送られ、出口側の作動油は出口枝管
路48bから方向切換え弁41を経て出口主管路47よ
り油槽36に戻る。
【0032】第二、第三油圧シリンダ13,15および
駆動用原動機21の各入口枝管路49a,50a,51
a、出口枝管路49b,50b,51bもそれぞれの方
向切換え弁42,43,切換え弁44を経て入口主管路
46,出口主管路47に接続されるものであり、運転者
の手動操作によってブーム5およびアーム7の回動、ア
ーム7の伸縮、切削工具24の回転が各別且つ任意に行
なわれる。
【0033】また、第三油圧シリンダ15の入口枝管路
50aにはアキュムレータ52が設けられており、切削
機18をトンネルTの周壁Wに押付ける力をほぼ一定と
するようになっている。
【0034】切削作業に先立って、旋回台2を矢印A方
向に旋回させてブーム5をトンネル軸に直角の位置に置
き、第三油圧シリンダ15のピストン杆15bを前進さ
せてアーム7を伸長し、その先端アーム部9に取付けた
切削機18の切削工具24を切削に必要な押付け力をも
って周壁Wの表面に押付けておく。
【0035】切削作業において、切削工具24を回転さ
せるとともに第一油圧シリンダ11のピストン杆11b
を出し入れして支軸6を中心にブーム5を鉛直面上で矢
印B方向へほぼ一定速度で回動起伏させ、これと同時に
第二油圧シリンダ13のピストン杆13bを出し入れし
て支軸10を中心にアーム7を鉛直面上で矢印C方向へ
少しずつ回動させて切削工具24が常に周壁Wの表面に
密着しているように調整する。
【0036】このとき、第一および第二油圧シリンダ1
1,13によるブーム5およびアーム7の回動だけでは
切削工具24と周壁Wとの間隔に変化を生じ、強く押付
けて駆動用原動機21に過負荷を加えたり反対に離れて
切削できなくなることがある。しかし、強く押付けられ
るときは第三油圧シリンダ15の入口側圧力の上昇をア
キュムレータ52が吸収し、離れるときはアキュムレー
タ52が作動油を放出して入口側圧力を補償し、これに
よって第三油圧シリンダ15に微妙な操作を施すことな
く第一、第二油圧シリンダ11,13によるブーム5、
アーム7の回動操作だけで最初に設定した適度の押付け
力をもって周壁Wの表面を下端部から頂部に亘って切削
することができる。
【0037】実際には周壁Wを形成している湾曲面の中
心にブーム5の回動中心を置くことができず、また周壁
Wは複数の異なる曲率半径の曲面を組合わせた湾曲面に
よって形成されているのが普通であるが、これらの場合
においても、台車1を一個所に停止したままブーム5お
よびアーム7の回動操作だけで前述のように周壁Wの表
面に切削工具24を適度の押付け力で押付けることが可
能である。尚、曲面が特異な形状であってアキュムレー
タ52の圧力補償能力を超えて切削工具24と周壁Wと
の間隔が変化する場合には、第三油圧シリンダ15を作
動してアーム7を伸縮させることは言うまでもない。
【0038】ブーム5をトンネル軸に直角の位置に置い
た状態で周壁Wの下端部から頂部まで所要の切削を終っ
たとき、旋回台2を右または左へ僅か旋回させる。この
矢印A方向の旋回によって図7の(A)に示すようにト
ンネル軸に直角であったブーム5、アーム7の回動方向
B,Cである鉛直面V1は、図7の(B)にV2で示すよ
うにトンネル軸に直角でなくなると同時に、切削工具2
4は旋回角度に対応した距離だけ周壁Wから離れる。
【0039】このとき、第三油圧シリンダ15を作動し
てアーム7を前記の距離だけ伸長させると、先ず図7の
(C)に示すように切削工具24の一側端が周壁Wに接
する。一方、切削機18は支軸32を中心として前記鉛
直面V2に直角の平面上で旋回自由とされているため、
切削工具24の一部が周壁Wの表面に接した後はアーム
7の伸長に伴って支軸32を中心に矢印E方向、詳しく
は旋回台2の旋回方向と反対の方向へ自動的に旋回し、
図7の(D)に示すように切削工具24を周壁Wの表面
と平行な姿勢とするとともに、再び前記と同じ押付け力
で切削工具24が周壁Wの表面に押付けられるようにな
る。切削工具24がこのような姿勢となったとき、前述
と同様にブーム5およびアーム7を回動操作して先の切
削個所に隣接する部分を下端部から頂部まで切削する。
【0040】台車1を一個所に停止したまま切削機18
の矢印E方向への旋回可能な範囲内で切削を終了したと
き、台車1をトンネル軸方向へ少し移動させて前述の切
削動作を行なわせることを繰返す。このようにしてトン
ネルTの一車線側の周壁Wを所要区間に亘って切削した
とき、台車1をもう一方の車線に乗り入れさせて切削作
業を行なうことにより、全面通行止めにすることなく一
車線の通行を確保して所定の作業を完了させることがで
きる。
【0041】尚、構造物表面の付着汚れを除去するだけ
で清浄な仕上げ面を得ることができる場合は、刃物25
を切刃ではなくワイヤブラシとした切削工具24を使用
するなど、切削する構造物表面の状態に応じて最適の刃
物25を使用することは勿論である。
【0042】
【発明の効果】以上のように、台車の旋回台に回動可能
に取付けられているブームの先端部に回動可能に取付け
たアームを伸縮可能とし、このアームの先端部に取付け
た切削機をブームおよびアームの鉛直回動面に直交する
平面上で旋回自由としたことにより、台車を一個所に定
置させたままブームおよびアームの回動操作だけで切削
機の切削工具を上下方向はもとより左右方向へも適正な
姿勢に維持して移動させることができる。
【0043】特に、本発明においては切削工具を正面フ
ライス様であって刃物の刃先が球面状に配置された構成
としており、このことにより高度に微妙な操作を施すこ
となく切削機に対して凹形であってさまざまな曲率半径
の湾曲面を広い範囲に亘って浅く切削し均一の仕上がり
状態とすることができるものである。
【0044】また、アームを伸縮させる油圧シリンダの
油圧回路にアキュムレータを設け、切削工具の構造物表
面への押付け力を一定とするようにしたもう一つの本発
明によると、特別の操作を施す必要なくブームおよびア
ームの簡単な回動操作だけで切削を安定よく連続的に行
なわせることができるものである。
【0045】更に、切削工具の円盤を固結した駆動軸を
円盤正面に開口した中空構造として集塵機に接続した別
のもう一つの本発明によると、切削により発生した切屑
を円盤の中心部から排出回収し、周囲に飛散させること
がなくなって環境を良好に維持することができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の使用状態を示す側面図。
【図2】図1の拡大部分図。
【図3】図2の平面図。
【図4】図3の拡大横断面部分図。
【図5】図1の実施の形態における切削工具の正面図。
【図6】図1の実施の形態における刃物の取付けと切削
作用とを説明する図。
【図7】図1の実施の形態における切削機の旋回動作を
説明する平面図。
【図8】図1の実施の形態における油圧回路図。
【図9】従来例の側面概略図。
【符号の説明】
1 台車, 2 旋回台, 5 ブーム, 7 アー
ム, 8 基端アーム部, 9 先端アーム部, 11
第一油圧シリンダ, 13 第二油圧シリンダ, 1
5 第三油圧シリンダ, 18 切削機, 20 駆動
軸, 21 駆動用原動機, 24 切削工具, 25
刃物, 27 円盤, 31 集塵機,33 緩衝
器, 52 アキュムレータ,

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行可能な台車に設置した旋回台と、前
    記旋回台に基端部を回動可能に取付けたブームと、基端
    アーム部と先端アーム部とからなり前記ブームの先端部
    に前記基端アーム部を回動可能に取付けたアームと、切
    削工具およびその駆動用原動機を有し前記先端アーム部
    の先端部に旋回自由に取付けた切削機と、前記ブームお
    よびアームを各別に回動させる第一油圧シリンダおよび
    第二油圧シリンダと、前記先端アーム部を前記基端アー
    ム部に対して前進後退させる第三油圧シリンダと;を具
    えており、前記ブームとアームとは鉛直面上で回動し前
    記切削工具は前記鉛直面に直交する平面上で旋回する構
    成とされているとともに、前記切削工具は刃先を球面状
    に配置した多数の刃物を円盤の正面に設けてなる構成と
    されている;ことを特徴とする構造物表面の切削装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した構造物表面の切削装
    置において;前記切削工具の構造物表面への押付け力を
    一定とするアキュムレータを前記第三油圧シリンダの油
    圧回路に設けた;ことを特徴とする構造物表面の切削装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載した構造物表面の切削装
    置において;前記切削工具の円盤を固結した駆動軸が円
    盤正面に開口した中空軸とされており、集塵ホースを経
    て集塵機に接続されている;ことを特徴とする構造物表
    面の切削装置。
  4. 【請求項4】 前記切削機の旋回軸線回りの振動を吸収
    する緩衝器を具えている請求項1,2,3のいずれかに
    記載した構造物表面の切削装置。
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