JPH11300909A - 難燃性樹脂成形品および難燃性樹脂成形品の成形方法 - Google Patents

難燃性樹脂成形品および難燃性樹脂成形品の成形方法

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JPH11300909A
JPH11300909A JP10105013A JP10501398A JPH11300909A JP H11300909 A JPH11300909 A JP H11300909A JP 10105013 A JP10105013 A JP 10105013A JP 10501398 A JP10501398 A JP 10501398A JP H11300909 A JPH11300909 A JP H11300909A
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resin
flame
layer
molding
retardant
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JP10105013A
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English (en)
Inventor
Yukiya Nakagawa
幸也 中川
Masayuki Inomata
政幸 猪股
Hachiro Suya
八郎 酢屋
Ichiro Nishi
一朗 西
Kenichiro Yoshida
賢一郎 善田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NAKAGAWA CHEM KK
Kyowa Leather Cloth Co Ltd
Riken Technos Corp
Nakagawa Chemical Inc
Original Assignee
NAKAGAWA CHEM KK
Kyowa Leather Cloth Co Ltd
Riken Technos Corp
Nakagawa Chemical Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分別処理が容易で、リサイクル可能な自動車
内装品の難燃性樹脂成形品を提供する。 【解決手段】 オレフィン系樹脂を主成分とする樹脂組
成物よりなる表皮層(A)、難燃性オレフィン系樹脂主
成分とする樹脂組成物よりなる発泡層(B)および基材
(C)の3層からなる積層体であり、表皮層(A)また
は表皮層(A)および発泡層(B)をパウダースラッシ
ュ成形法により形成し3層が一体成形されていることを
特徴とする難燃性樹脂成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車内装品等を
成形するための難燃性樹脂成形品およびその成形方法に
関し、特にパウダースラッシュ成形による難燃性樹脂成
形品およびその成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インスツルメントパネルやコンソールボ
ックス、ピラーカバー等の自動車内装品の表皮材の成形
方法の一つとして、パウダースラッシュ成形法が行われ
ている。パウダースラッシュ成形は、熱した金型表面に
パウダー状の原料樹脂を接触させ、溶融させることによ
って、薄層レザーを成形するものである。従って、原料
樹脂には溶融時に高流動性が求められるため、従来、こ
れに適した原料樹脂として一般的に粉末塩化ビニル樹脂
が使用されている。また、自動車内装品としては、上記
の表皮に弾性を付与し、かつ全体の形状保持と堅牢性を
与えるため、表皮の内面(裏面)にウレタンフォームを
モールド発泡させた一体成形品が使用されている。
【0003】上記の表皮や一体成形品等は、パウダース
ラッシュ成形や押出成形等で加工されている。また、座
席シートも、主に塩化ビニル樹脂素材を用い、押出成形
の加工で得た表皮とウレタンフォームとの組み合わせで
製作されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】塩化ビニル樹脂は、安
価で物性もすぐれ、しかも自消性のある素材であるが、
自動車内装品として使用される場合、インサート材料
(基材)とウレタンフォームとの一体成形品となってい
る。
【0005】そのため自動車が耐用年数を越え、あるい
は事故等により廃棄処分とする場合、自動車の構成各部
品を取り外し、リサイクルのために分別が行われる。し
かし内装品である表皮はポリウレタンと一体成形されて
いるため、分別処理が困難であり、リサイクルできず、
廃材としてやむなく焼却等の処分がなされる。しかし、
これにはゴミ処理に伴う環境問題があるため、今日では
焼却処分も完全にはできない状態である。
【0006】また、これら成形品の成形工程は、パウダ
ースラッシュ成形によって得られた表皮に、別加工で製
造された基材を嵌合させ、間にウレタンを注入しモール
ド発泡させると言った作業が伴い、工程数が多く作業が
煩雑なものとなり、コスト的にも負要因となっている。
【0007】特にパウダースラッシュ成形は、加熱した
金型に原料樹脂パウダーを自然落下に近い状態で接触さ
せ、金型の熱によって原料樹脂パウダーを金型表面に溶
融付着させた後、余分の原料樹脂パウダーは回収し、金
型を冷却して薄層成形された成形品を脱型し、一定厚の
表皮を得る方法であり、従って原料樹脂パウダーには外
部からの圧力等が加わらないため、原料樹脂パウダー
は、金型表面に対して溶融時に高い流動性が要求され
る。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、従来の
自動車内装品を成形する材料や成形方法等の種々の問題
点を考慮し、分別処理が容易で、リサイクル可能な難燃
性樹脂成形品の提供、並びに成形加工における工程の省
力化につながる、3層構造の難燃性樹脂成形品の成形方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、オレフィン系樹脂を主成分とする樹脂組成
物よりなる表皮層(A)、難燃性オレフィン系樹脂を主
成分とする樹脂組成物よりなる発泡層(B)および基材
(C)の3層からなる積層体であり、表皮層(A)また
は表皮層(A)および発泡層(B)をパウダースラッシ
ュ成形法により形成し3層が一体成形されていることを
特徴とする難燃性樹脂成形品を提供する。
【0010】第2の本発明は、パウダースラッシュ成形
により、スラッシュ型の成形面にオレフィン系樹脂を主
成分とする樹脂組成物からなる表皮層(A)を形成し、
次に溶融状態の表皮層(A)に、粉末状の難燃性オレフ
ィン系樹脂を主成分とする樹脂組成物をパウダリングに
より積層成形し、発泡層(B)がフォーム構造を完成さ
せる前に、インジェクション等の別工程で成形された基
材(C)を、目的とする発泡層(B)の厚さ範囲で間隔
を調整して嵌合することを特徴とする難燃性樹脂成形品
の成形方法を提供する。
【0011】第3の本発明は、パウダースラッシュ成形
により、スラッシュ型の成形面にオレフィン樹脂を主成
分とする樹脂組成物からなる表皮層(A)を形成し、冷
却したのち、インジェクション等の別工程で形成された
基材(C)を、目的とする発泡層(B)の厚さ範囲で間
隔を調整して嵌合し、次にインジェクション成形によっ
て、セットされた表皮層(A)と基材(C)との空間
に、難燃性オレフィン系樹脂を主成分とする樹脂組成物
からなる発泡層(B)を射出成形することを特徴とする
難燃性樹脂成形品の成形方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明における樹脂成形品は、表皮層
(A)、発泡層(B)、基材(C)の3層構造からな
る。それぞれの素材を構成する樹脂および難燃剤等の種
類と配合範囲を次に示す。
【0014】1.表皮層(A) JIS K7210によるメルトインデックスが10〜
120g/10min(190℃、2.16Kg)の範
囲を有するオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂組成物
であり、下記組成のものが好ましい(但し、全体が10
0wt%である)。
【0015】(a−1)直鎖状低密度ポリエチレン:2
0〜36wt% (a−2)エチレン−エチルアクリレート共重合体(E
EA):30〜40wt% (a−3)オレフィン系熱可塑性エラストマー:8〜1
6wt% (a−4)水素添加スチレン系樹脂:8〜15wt% (a−5)メタロセン系ポリエチレン:3〜7wt% (a−6)炭酸カルシウム:3〜6wt% (a−7)加工助剤:1〜2wt% (a−8)酸化防止剤:0.2〜0.5wt% (a−9)有機過酸化物:0.04〜0.2wt% 2.発泡層(B) JIS K7210によるメルトインデックスが2〜1
30g/10min(190℃、2.16Kg)の範囲
を有するオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂組成物と
難燃剤との混練物であり、下記組成のものが好ましい
(但し、全体が100wt%である)。
【0016】(b−1)直鎖状低密度ポリエチレン:8
〜15wt% (b−2)エチレン−エチルアクリレート共重合体(E
EA)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A):45〜60wt% (b−3)低密度ポリエチレン:16〜25wt% (b−4)メタロセン系ポリエチレン:0〜7wt% (b−5)無機赤燐:2〜6wt% (b−6)水酸化マグネシウム:1〜5wt% (b−7)酸化チタン:1〜5wt% (b−8)アゾジカルボンアミド系発泡剤(ADC
A):2〜8wt% (b−9)酸化防止剤:0.05〜0.2wt% (b−10)有機過酸化物:0.3〜1.2wt% (b−11)着色剤(顔料):0.2〜0.8wt% 3.基材(C) ポリプロピレン系樹脂(PP)、アクリロニトリル・ス
チレン共重合体(AS)、アクリロニトリル・ブタジエ
ン・スチレン共重合体(ABS)などの樹脂をインジェ
クション等で成形したものであり、本発明ではポリプロ
ピレン系樹脂のものが好ましい。
【0017】上記する表皮層(A)、発泡層(B)、基
材(C)からなる3層構造の成形品の成形方法は、以下
の(1)スラッシュ成形工程と基材嵌合方法と(2)ス
ラッシュ成形とインジェクション成形による発泡層の成
形方法であり、その概略を図1〜図6に基づいて説明す
る。
【0018】(1)スラッシュ成形工程と基材嵌合方法 1−(図1(a)) 加熱機3を備えた熱風式加熱炉2で、スラッシュ成形型
1を金型温度で240℃〜270℃に加熱する。
【0019】1−(図1(b)) 熱風式加熱炉2から取り出したスラッシュ成形型1を、
表皮用原料パウダー5を入れた原料パウダーボックス4
に成形面6が下向きとなるようセットする。
【0020】1−(図1(c)) スラッシュ成形型1と原料パウダーボックス4とを上下
に反転させ表皮層の成形を行う。この時、加熱されたス
ラッシュ成形型と原料パウダーの接触時間によって、表
皮の厚さを調整できる。表皮は通常0.3mm〜1.2
mmの厚さが求められる。
【0021】所定の厚みを有する表皮を得るには、金型
の熱容量によっても異なるが金型の厚さが10mmとす
れば240℃に加熱されたもので8〜10秒間で表皮層
8が形成される。
【0022】1−,(図1(d)、図1(e)) 上記1−、1−の作業を、原料パウダーを表皮層用
原料パウダーから発泡層用原料パウダー7に交換して繰
り返す。溶融付着した表皮層8に発泡層用原料パウダー
7が付着積層し、徐々に溶融発泡を開始する。
【0023】金型温度の変化はおおよそで言えば、炉か
ら取り出した時点を250℃とすれば、1−の表皮成
形時に240℃、1−の発泡層パウダーを積層する時
で220℃となる。
【0024】1−,(図1(f)、図2(a)) 表皮層8および発泡層9の積層成形が終えたら、ただち
に次の工程に移り基材の嵌合を行う。溶融した発泡層の
原料がフォーム形成を行うには、金型からの熱が充分に
原料素材に伝わらないと発泡が開始されない。したがっ
てフォーム形成には60秒〜90秒を用し、金型温度は
フォーム形成を終了するまでに220℃から更に180
℃程度まで降下する。
【0025】表皮層8と発泡層9が形成されたスラッシ
ュ金型1を固定アーム11で固定し、予めインジェクシ
ョン等で成形された基材10を支持台12で支持し、ピ
ストン13により基材10を所定の間隔でセットする。
この操作により、一定厚の発泡層が得られ、寸法精度の
高い3層構造の成形体が得られる。また、基材10は嵌
合時には、発泡層9との界面密着性を高めるため、70
℃〜80℃にあらかじめ予熱して置く。
【0026】1−(図2(b)) フォーム形成を終えたら、スラッシュ成形型1および基
材10を、セットした状態で全体をシャワー15等を備
えたの冷却装置14により水冷する。
【0027】1−(図2(c)) 基材嵌合装置のピストン13を徐々に下げ脱型を行う。
【0028】1−(10)(図2(d)) 3層成形体(難燃性樹脂成形品)の断面図である。
【0029】図4に成形品の構造を示す。10は基材で
あり、9は難燃性の発泡層であり、8は表皮層であり表
面に絞模様が形成されている。
【0030】難燃フォーム層の発泡倍率は任意に変える
ことができるが、通常は3.5倍となるように、発泡素
材の処方を行えばよい。
【0031】(2)スラッシュ成形とインジェクション
成形による発泡層の成形方法 2−(図5(a)) 加熱機3を備えた熱風式加熱炉2で、スラッシュ成形型
1を金型温度で240℃〜270℃に加熱する。
【0032】2−(図5(b)) 熱風式加熱炉2から取り出したスラッシュ成形型1を、
表皮用原料パウダー5を入れた原料パウダーボックス4
に成形面6が下向きとなるようセットする。
【0033】2−(図5(c)) スラッシュ成形型1と原料パウダーボックス4とを上下
に反転させ表皮層の成形を行う。この時、加熱されたス
ラッシュ成形型と原料パウダーの接触時間によって、表
皮の厚さを調整できる。表皮は通常0.3mm〜1.2
mmの厚さが求められる。
【0034】所定の厚みを有する表皮を得るには、金型
の熱容量によっても異なるが金型の厚さが10mmとす
れば240℃に加熱されたもので8〜10秒間で表皮層
が形成される。
【0035】2−(図5(d)) 表皮層8のみ形成されたスラッシュ成形型1を冷却装置
14で冷却する。
【0036】2−(図6(a)) 表皮層が形成されたスラッシュ成形型1を固定具18で
固定し、別工程のインジェクション等で成形した基材を
セットしたインジェクション装置(スクリューインライ
ン式)19とドッキングさせ、表皮と基材とを、発泡体
を形成する間隔調整をして嵌合を行う。
【0037】次に、表皮と基材との空間に190℃〜2
10℃に溶融させた発泡層素材を、通常のインジェクシ
ョンより射出圧力を下げた、低圧20〜150kg/c
2で射出インサートする。
【0038】この時、基材は70℃〜80℃に予熱して
置き、一方表皮はスラッシュ成形型ごと冷却し保持す
る。冷却の必要性は、表皮の厚さが薄層で形成されてい
るため、溶融した高温の発泡素材が、射出ゲートよりイ
ンサートされる時、局部的に表皮が溶融し欠損すること
を防止するためである。
【0039】2−(図6(b)) フォーム形成が終了し、充分に冷却をした後、インジェ
クション装置19の台座を後退させ、脱型を行う。
【0040】2−(図6(c)) 3層成形体(難燃性樹脂成形品)の断面図である。
【0041】基材として、ポリプロピレン系樹脂を使用
する場合、表皮層と基材との間にフォーム層を形成する
際、エアー溜まりの発生を防ぐため、図3(a)に示し
たようにインジェクション成形などで基材10が発泡層
と接する面に、100cm2あたり3mmφ〜5mmφ
のエアー抜き穴15を1ケ配し、溶融した樹脂の逃げ溝
16を50mm(30〜80mm)間隔で設けるとよ
い。あるいは、図3(b)に示したように、基材10が
発泡層と接する面に突起17を設けてもよい。本発明で
は上記する基材の形状は、図3に示すものに制限される
ものではない。
【0042】次に3層成形体のうち、発泡層(B)の難
燃性機能につき説明する。
【0043】本発明に用いる発泡層用のスラッシュ成形
素材は、先に説明を行ったオレフィン系樹脂83〜92
wt%と難燃剤の樹脂組成物であり、難燃性の機能を発
現させるに当り、難燃剤の総量が8〜17wt%と少な
いことと、アゾジカルボンアミド系発泡剤を、発泡剤と
難燃剤とに併用していることを特徴としている。
【0044】この様に、少量の難燃剤で、しかも3層構
造の一部が全体の難燃性を保持することは、極めて難燃
効果のすぐれたものである。
【0045】この難燃性のメカニズムは、パウダースラ
ッシュ成形材料の特色の一つであるメルトインデックス
の高い樹脂を用いることにある。
【0046】良流動性を示す原料樹脂に赤燐が配合され
ていると、赤燐の持っている燃焼時の性質、いわゆる燃
焼速度が速いことと、発熱量が大である効果が加わり、
発泡層素材が燃焼する時、燃焼面での燃焼形態は樹脂が
沸騰するように進行する。また含有される少量の水酸化
マグネシウムは、熱分解し微量の水分子を放出する。こ
れが熱した油に水をたらす様に気化膨張によって、さら
に燃焼面の樹脂を激しく溶融沸騰を行わせ、燃焼炎を風
が煽るごとくゆらがせる。また、さらに少量含有する酸
化チタンは樹脂の沸騰する溶融面で薄膜形成と崩壊を繰
り返す。一方、発泡体のセルひとつひとつの空隙には、
アゾジカルボンアミド系の発泡剤が熱分解時に放出す
る、アンモニアガスや窒素ガス、アミン水などの不活性
ガスが封入されている。加えて、発泡剤の一部は成形時
に分解せずに残留しており、これらが燃焼面でセルが崩
壊される都度、炎のゆらぎに拍車をかけるように露出を
繰り返す。つまり、上記のそれぞれの現象によって、素
材の燃焼面では短く早いサイクルで酸素遮断が生じ、燃
焼が寸断されることによって、発生する熱エネルギーが
徐々に抑制され、炎のゆらぎが大きくなり、ついには不
完全燃焼に至り燃焼が停止する。
【0047】
【実施例】以上、本発明による難燃性樹脂成形品および
難燃性樹脂成形方法の説明を行ったが、次に実施例とし
て成形品の表皮と発泡層の積層された2層部分について
物性を表1に示す(物性評価の項目は代表物性のみに留
めた)。なお、用いた原材料の製品名を表2に示した。
【0048】注:評価項目中、表面傷付き性は新東科
学(株)製「トライボギア」(TYPE:HEIDON
NOR)で測定した。
【0049】<針:サファイア、針径50μm、R=9
0°、試験速度100m/min、荷重100〜400
g> 耐熱試験はテスト用のスラッシュ成形型を用いてスラ
ッシュ成形した、2層のボックス形状20cm×15c
m×15cmの成形品を、110℃に調整したエアーオ
ーブン中に入れ、96時間後の外観変化(形くずれ、ク
ラックなど)を観察した。
【0050】 成形品の作成条件はテスト用のスラッシュ成形型を用
いて行ったものである。
【0051】1.金型の加熱温度 250℃(表面温度
計測定値) 2.表皮層 厚さ0.9mm 3.発泡層 厚さ5mm、発泡倍率3.5
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】本発明の難燃性樹脂成形品は、基材にポ
リプロピレン系樹脂を用いればオールオレフィン素材の
3層成形体となり、合成皮革としての機能など、従来品
に比較して同等レベルであり、特にリサイクルが可能と
なった点で、自動車内装などに好適に使用することがで
きる。
【0055】また、本発明の3層成形体を得るための成
形方法は、従来の成形方法と比較し、パウダースラッシ
ュ成形の工程で、表皮層、発泡層、基材が連続して一体
成形されるので、成形工程の省力化により経済性を高め
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の難燃性樹脂成形品の成形方法の一実施
形態を示す説明図。
【図2】本発明の難燃性樹脂成形品の成形方法の一実施
形態を示す説明図(図1の続き)。
【図3】本発明の難燃性樹脂成形品の基材の斜視図。
【図4】本発明の難燃性樹脂成形品の構造断面図。
【図5】本発明の難燃性樹脂成形品の成形方法の他の一
実施形態を示す説明図。
【図6】本発明の難燃性樹脂成形品の成形方法の他の一
実施形態を示す説明図(図5の続き)。
【符号の説明】
1 スラッシュ成形型 2 熱風式加熱炉 3 加熱機 4 原料パウダーボックス 5 表皮用原料パウダー 6 成形面 7 発泡層用原料パウダー 8 表皮層 9 発泡層 10 基材 11 固定アーム 12 支持台 13ピストン 14 冷却装置 15 シャワー 18 固定具 19 インジェクション装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 9/06 CES C08J 9/06 CES // C08K 3/02 C08K 3/02 B29K 23:00 105:04 B29L 9:00 31:58 (72)発明者 猪股 政幸 東京都千代田区東神田1−14−1 株式会 社中川ケミカル内 (72)発明者 酢屋 八郎 神奈川県綾瀬市寺尾台4−2−18 (72)発明者 西 一朗 静岡県浜松市東町1876番地 共和レザー株 式会社内 (72)発明者 善田 賢一郎 東京都中央区日本橋本町3丁目11番5号 理研ビニル工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系樹脂を主成分とする樹脂組
    成物よりなる表皮層(A)、難燃性オレフィン系樹脂を
    主成分とする樹脂組成物よりなる発泡層(B)および基
    材(C)の3層からなる積層体であり、表皮層(A)ま
    たは表皮層(A)および発泡層(B)をパウダースラッ
    シュ成形法により形成し3層が一体成形されていること
    を特徴とする難燃性樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 表皮層(A)が、JIS−K7210に
    おけるメルトインデックスで10〜120g/10mi
    n(190℃、2.16Kg)の範囲のオレフィン系樹
    脂を主成分とする樹脂組成物であることを特徴とする請
    求項1に記載の難燃性樹脂成形品。
  3. 【請求項3】 発泡層(B)が、JIS−K7210に
    おけるメルトインデックスで2〜130g/10min
    (190℃、2.16Kg)の範囲のオレフィン系樹脂
    を主成分とする樹脂組成物83〜92wt%と、難燃剤
    8〜17wt%で構成されているいることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の難燃性樹脂成形品。
  4. 【請求項4】 発泡層(B)に難燃剤として赤燐および
    /又は水酸化マグネシウムと、酸化チタンおよび/又は
    アゾジカルボンアミド系発泡剤を含むことを特徴とする
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の難燃性
    樹脂成形品。
  5. 【請求項5】 表皮層(A)のオレフィン系樹脂を主成
    分とする樹脂組成物が、直鎖状低密度ポリエチレン、エ
    チレン−エチルアクリレート共重合体、オレフィン系熱
    可塑性エラストマー、水素添加スチレン系樹脂およびメ
    タロセン系ポリエチレンを含むことを特徴とする請求項
    1ないし請求項4のいずれか1項に記載の難燃性樹脂成
    形品。
  6. 【請求項6】 発泡層(B)のオレフィン系樹脂を主成
    分とする樹脂組成物が、直鎖状低密度ポリエチレン、エ
    チレン−エチルアクリレート共重合体もしくはエチレン
    酢酸ビニル共重合体、低密度ポリエチレンおよびメタロ
    セン系ポリエチレンを含むことを特徴とする請求項1な
    いし請求項5のいずれか1項に記載の難燃性樹脂成形
    品。
  7. 【請求項7】 表皮層(A)はオレフィン系樹脂を主成
    分とする樹脂組成物で構成された0.3mm〜1.2m
    mの薄層であり、発泡層(B)は難燃性オレフィン樹脂
    混合物の発泡倍率1.5〜8を有する厚さ2〜5mm程
    度の発泡体であり、また基材(C)はインジェクション
    成形などの成形方法で別工程で成形された、オレフィン
    系樹脂のポリプロピレンもしくはビニル芳香族系樹脂の
    アクリロニトリル・スチレン共重合体等であり、3層か
    らなる積層体が一体的に形成されていることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の難燃
    性樹脂成形品。
  8. 【請求項8】 パウダースラッシュ成形により、スラッ
    シュ型の成形面にオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂
    組成物からなる表皮層(A)を形成し、次に溶融状態の
    表皮層(A)に、粉末状の難燃性オレフィン系樹脂を主
    成分とする樹脂組成物をパウダリングにより積層成形
    し、発泡層(B)がフォーム構造を完成させる前に、イ
    ンジェクション等の別工程で成形された基材(C)を、
    目的とする発泡層(B)の厚さ範囲で間隔を調整して嵌
    合することを特徴とする難燃性樹脂成形品の成形方法。
  9. 【請求項9】 パウダースラッシュ成形により、スラッ
    シュ型の成形面にオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂
    組成物からなる表皮層(A)を形成し、冷却したのち、
    インジェクション等の別工程で形成された基材(C)
    を、目的とする発泡層(B)の厚さ範囲で間隔を調整し
    て嵌合し、次にインジェクション成形によって、セット
    された表皮層(A)と基材(C)との空間に、難燃性オ
    レフィン系樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる発泡
    層(B)を射出成形することを特徴とする難燃性樹脂成
    形品の成形方法。
  10. 【請求項10】 基材(C)が発泡層(B)と接する面
    に、エア抜き手段を設けたことを特徴とする請求項9に
    記載の難燃性樹脂成形品の成形方法。
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