JPH11299248A - インバータ回路 - Google Patents

インバータ回路

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JPH11299248A
JPH11299248A JP10116015A JP11601598A JPH11299248A JP H11299248 A JPH11299248 A JP H11299248A JP 10116015 A JP10116015 A JP 10116015A JP 11601598 A JP11601598 A JP 11601598A JP H11299248 A JPH11299248 A JP H11299248A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の動作モードと第2の動作モードにおけ
る点灯初頭部の時間を別々に設定でき、第1のモードに
おいては蛍光灯の点灯ミスをなくし、第2のモードに対
しては調光の精度を向上できるインバータ回路を提供す
ることにある。 【解決手段】 周波数変調器6の放電電流を制御する制
御端子11に、主に第1のモードにおける点灯初頭部の
時間を設定する抵抗R1とコンデンサC1からなる時定
数回路と主に第2のモードにおける点灯初頭部の時間を
設定する抵抗R2とコンデンサC2からなる時定数回路
を並列接続する。このことにより、第1のモードでは周
波数変調器6の発振周波数fosc がゆっくりと安定な点
灯状態の周波数f1 に下がるので点灯初頭部の時間が長
くなり、第2のモードでは第1のモードに比較して発振
周波数fosc が急速に周波数f1に下がり点灯初頭部の
時間は短くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷となる冷陰極
蛍光灯( 以下、蛍光灯という) を安定に点灯すると共
に、断続点灯により調光の精度を向上することのできる
インバータ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】インバータ回路で点灯される蛍光灯は、
例えば携帯用電子機器の液晶表示装置のバックライトと
して用いられるが、従来のインバータ回路は図4の回路
図に示してある。図4において、1は圧電トランス、2
は単巻きのフライバックトランス、3は蛍光灯、4はバ
ッフアー回路、5は誤差増幅器、6は周波数変調器、
7、8は電源端子、Q1はNチャンネルのMOSトラン
ジスタからなるスイッチングトランジスタである。フラ
イバックトランス2、スイッチングトランジスタQ1は
直列接続し、その接続点P1が圧電トランス1の入力側
に接続する。圧電トランス1の出力側は蛍光灯3の一端
に接続する。
【0003】蛍光灯3の他端は抵抗R4を経て接地され
ると共に整流回路9に接続する。また、整流回路9は他
端を接地された可変抵抗R3の一端に接続する。誤差増
幅器5の非反転入力端子には基準電圧源E1が接続し、
反転入力端子には可変抵抗R3が接続する。誤差増幅器
5の出力側は抵抗R5を経て周波数変調器6の制御端子
11に接続し、周波数変調器6の出力側はバッフアー回
路4の入力側に接続する。また、制御端子11には抵抗
R6とコンデンサC3の直列回路により形成される時定
数回路が接続している。バッフアー回路4の出力側はト
ランジスタQ1のゲートに接続する。誤差増幅器5、周
波数変調器6、バッフアー回路4は、インバータ回路の
オンオフ端子10に加えられるパルス電圧PSで駆動さ
れ、例えばPNPトランジスタによるスイッチ20を経
て高電位側の電源端子7から駆動電圧が供給される。高
電位側の電源端子7はフライバックトランス2の一端に
も接続し、低電位側の電源端子8は接地される。
【0004】抵抗R4、整流回路9、可変抵抗R3は蛍
光灯3の電流の検出回路を形成し、電圧にする。そし
て、可変抵抗R3で設定された蛍光灯3の電流に対応す
る電圧と基準電圧源E1の電圧が誤差増幅器5で比較さ
れる。また、トランジスタQ1のドレイン、圧電トラン
ス1の入力側の接続点P1に接続されない一端は接地さ
れている。圧電トランス1は図5の特性図に示すよう
に、入力の周波数により入力電圧に対する出力電圧の昇
圧比が異なり出力が変化する。昇圧比が最大になる周波
数f0 よりも高い周波数では、入力の周波数が高くなる
と出力は下がる。通常、圧電トランス1は昇圧比が最大
になる周波数f0 よりもわずかに高い周波数f1 近傍で
出力の制御が行われる。周波数変調器6は内部に発振回
路を有しており、図6の説明図に示してあるように、制
御端子11からの流出電流iを調節することにより発振
周波数fosc が変化し、図6(b)のように流出電流i
が増加すると発振周波数fosc は高くなる。
【0005】次にこのインバータ回路の動作を説明す
る。インバータ回路の主な動作モードは二種類あり、完
全な停止状態から起動して蛍光灯を継続した安定な点灯
状態にする第1のモード、一度蛍光灯を安定な点灯状態
にした後に蛍光灯を断続して点灯することによりその断
状態と安定な点灯状態を繰り返す第2のモードがある。
第1のモードと第2のモードのいずれにおいても、点灯
状態には安定な点灯状態になるまでの過渡的な点灯状態
(以後、点灯初頭部という)の時間がある。通常、周波
数変調器6はいずれのモードにおいても前記の周波数f
1 よりも少し高い周波数で発振を開始し、蛍光灯3が安
定な点灯状態に入った後は周波数f1 の発振周波数にほ
ぼ落ちつく。インバータ回路は、パルス電圧PSをオン
オフ端子10に加えてスイッチ20をオンすることによ
り誤差増幅器5、周波数変調器6、バッフアー回路4に
駆動電圧が供給され、点灯初頭部に入る。パルス電圧P
Sがステップ状に一回だけローレベルになると第1のモ
ード、ハイレベルとローレベルを繰り返すと第2のモー
ドとなる。
【0006】比較的に低抵抗の抵抗R6とコンデンサC
3からなる時定数回路の役割は、第1のモード及び第2
のモードの点灯初頭部の時間の設定を行うことにある。
点灯初頭部では、第1と第2のモードのいずれにおいて
も蛍光灯3が安定な点灯状態になる前なので蛍光灯の電
流は少なく、電流を検出する検出回路にある抵抗R3か
らの帰還信号はほとんどなく、誤差増幅器5の出力は高
くなる。このために、周波数変調器6の制御端子11か
ら抵抗R5を通しての電流の流出はない。ところが、制
御端子11に接続する抵抗R6と直列のコンデンサC3
の電荷は最初は零であるから、制御端子11から抵抗R
6を通って比較的大きい流出電流が流れ、周波数変調器
6の発振周波数fosc は高くなる。コンデンサC3の電
荷が蓄積されるにつれて流出電流は少なくなり、発振周
波数fosc は低くなる。その間に徐々に増加した蛍光灯
電流の検出電圧により誤差増幅器5の出力は下がり、制
御端子11から抵抗R5を通しての流出電流がコンデン
サC3への流出電流に代わり、周波数変調器6の発振周
波数fosc はほぼ周波数f1 に落ちつく。
【0007】そして、圧電トランス1から蛍光灯3に加
えられる出力は一定になり、安定な点灯状態になる。第
2のモードでは、安定な点灯状態になった後で蛍光灯3
がパルス電圧PSのハイレベルとローレベルの繰り返し
により断続して点灯されることにより所定の明るさに調
光される。調光のレベルは、オンオフ端子10に加えら
れるパルス電圧PSのハイレベルとローレベルの比率で
あるデューテイー比を調節することにより設定される。
図4の回路では第1と第2のモードにおける点灯初頭部
の時間が、抵抗R6とコンデンサC3の時定数回路によ
り設定されて同一となる。
【0008】図7と図8は各動作モードの波形図であ
る。図7は図4の回路の第1のモードにおける蛍光灯電
流と圧電トランスの入力電圧を示す波形図であり、図7
(a)と図7(b)に別々に表してある。圧電トランス
の入力電圧は接続点P1の電圧である。なお、横軸は共
通の時間軸である。第1のモードでは、時刻t10でオン
オフ端子10にパルス電圧PSのステップ状のローレベ
ルが加えられることにより、インバータ回路が起動し、
蛍光灯3の点灯初頭部に入る。周波数変調器6は抵抗R
6とコンデンサ3からなる時定数回路により設定された
周波数で発振を行い、コンデンサC3に電荷が蓄積され
るにつれて発振周波数fosc は下がる。この間、周波数
変調器6の発振出力はバッフアー回路4を経てスイッチ
ングトランジスタQ1のゲートに加えられる。そして、
発振周波数fosc と同じ周波数のフライバック電圧が圧
電トランス1の入力電圧として加えられることにより、
圧電トランス1の出力は徐々に増加する。そして、時刻
11に点灯初頭部が終わり安定な点灯状態になる。時刻
11以後の安定な点灯状態における周波数変調器6の発
振周波数fosc はほぼ周波数f1 に落ちつく。
【0009】安定な点灯状態においては、蛍光灯3の電
流に対応する電圧が帰還信号として誤差増幅器5を経て
周波数変調器6の制御端子11に加えられる。そして、
何らかの原因により例えば蛍光灯3の電流が増加してそ
の振幅が変化した場合には誤差増幅器5の反転入力端子
の帰還信号の電圧が増加し、抵抗R5を経て制御端子1
1に加えられる誤差増幅器5の出力が低くなる。このこ
とにより、周波数変調器6の抵抗R5を通る流出電流が
増加し、発振周波数fosc が一時的に高くなり、圧電ト
ランス1の出力が低下する。このようにして、安定な点
灯状態における蛍光灯電流の周波数は周波数変調器6の
周波数f1 にほぼ落ちつき、振幅が一定に保たれる一連
の帰還制御が行われる。この帰還制御においては、抵抗
R6とコンデンサC3の時定数回路のコンデンサC3は
一定の電圧になっているので、周波数変調器6の発振に
は寄与しない。なお、図7における蛍光灯電流と圧電ト
ランスの入力電圧の直線部は、周波数変調器6の発振に
よる振動電流と振動電圧の包絡線である。振動電流と振
動電圧は一部分だけを図示してあり、点灯初頭部では周
波数が高く、安定な点灯状態では周波数が低くなる様子
を示してある。これは、図8においても同様である。
【0010】図8は図4の第2のモードにおける蛍光灯
電流と圧電トランスの入力電圧を示す波形図であり、図
8(a)、図8(b)に別々に表してある。横軸は共通
の時間軸である。時刻t12から時刻t13間が点灯初頭
部、時刻t13から時刻t14間が安定な点灯状態、時刻t
14から時刻t15間が点灯しない断状態である。時刻t12
で点灯初頭部に入ると、周波数変調器6は断状態で放電
されたコンデンサC3に抵抗R6を通して制御端子11
から電流を流出させて高い周波数の発振を行い、コンデ
ンサC3に電荷が蓄積されるにつれて発振周波数fosc
は下がる。そして、圧電トランス1の出力は増加し、時
刻t13で安定な点灯状態になる。時刻t13以後の安定な
点灯状態における周波数変調器6の発振周波数fosc
ほぼ周波数f1 に落ちつく。そして、時刻t14からの断
状態では再びコンデンサC3の放電が行われ、次の点灯
初頭部の時刻t15に向かう。時刻t12から時刻t13間の
点灯初頭部の時間は第1のモードの時刻t10から時刻t
11間の時間と同じである。
【0011】ところがこのようなインバータ回路の二種
類の動作モードにおいて、インバータ回路の完全な停止
からの起動と蛍光灯3を安定な点灯状態にするための第
1のモードと調光のための第2のモードとにおいては点
灯初頭部への要求内容が異なる。第1のモードでは、完
全な消灯状態からの点灯なので蛍光灯3の内部のガスの
安定化のために安定な点灯状態までの点灯初頭部の時間
を長くした方がよい。このために、周波数変調器6の発
振周波数fosc をゆっくりと安定な点灯状態の周波数f
1 に下げることが望ましい。第2のモードでは、すでに
断状態と点灯状態が短い時間で繰り返されているので蛍
光灯3の内部のガスの安定化にはほとんど時間を必要と
しない。しかも第2のモードでは、パルス電圧PSのハ
イレベルとローレベルの比率であるデューテイー比に比
例した調光を行うために、点灯初頭部の時間を短くして
パルス電圧PSのローレベルの時間のほぼ全部が安定な
点灯状態にあることが望ましいので、第1のモードの時
よりも短い時間で安定な点灯状態の周波数f1 にする必
要がある。
【0012】端子10に加えられるパルス電圧PSの周
波数を100Hzとすれば1周期は10msであり、デ
ューテイー比が50%の場合の調光を考えるとパルス電
圧PSのローレベルの時間は約5msとなり、実用上の
点灯初頭部を5msに比べて小さい1ms以内にするこ
とが望ましい。一方、第1のモードでは内部のガスの安
定化のためには安定な点灯状態になるまでの点灯初頭部
を10ms以上にすることが望ましい。このように、第
1のモードと第2のモードでは点灯初頭部の時間を異な
らせる必要があるにもかかわらず、周波数変調器6の制
御端子11に接続する時定数回路が一つであることによ
り、夫々のモードに最適な点灯初頭部の時間を設定でき
なかった。従って、点灯初頭部の時間として、第1のモ
ードと第2のモードの両方の目的にかろうじて共通に用
いることのできる3ms程度の時間に設定せざるを得な
かった。この点灯初頭部の時間はいわば妥協の産物なの
で満足できるものではなく、第1のモードにおいて安定
な点灯状態が得られない点灯ミスが発生したり、第2の
モードにおける調光の精度が劣ったり調光の範囲が不足
する不都合がしばしば発生した。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、第1
のモードと第2のモードにおける点灯初頭部の時間を別
々に設定でき、第1のモードにおいては蛍光灯の点灯ミ
スをなくし、第2のモードに対しては調光の精度や調光
範囲を向上できるインバータ回路を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のインバータ回路
は、スイッチングトランジスタに直列接続するフライバ
ックトランス、該トランスのフライバック電圧を入力と
し出力を蛍光灯に加える圧電トランス、該蛍光灯の電流
に対応する帰還信号により周波数変調器の発振周波数が
調節され、その発振周波数はブアッフアーを通してスイ
ッチングトランジスタをオン、オフする構成となってい
る。周波数変調器は制御端子からの流出電流を制御する
ことにより発振周波数が調節され、その制御端子には帰
還信号が加えられると共に、時定数の異なる複数の時定
数回路が並列接続されていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のインバータ回路は、周波
数変調器の放電電流を制御する制御端子に、主に第1の
モードにおける点灯初頭部の時間を設定する大きな時定
数の時定数回路と、主に第2のモードにおける点灯初頭
部の時間を設定する小さな時定数の時定数回路を並列接
続する。このことにより、第1のモードでは周波数変調
器6の発振周波数fosc がゆっくりと安定な点灯状態の
周波数f1 に下がるので点灯初頭部の時間が長くなり、
第2のモードでは第1のモードに比較して発振周波数f
osc が急速に周波数f1に下がり点灯初頭部の時間が短
くなる。従って、各モードにおける最適な点灯初頭部の
時間を設定できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明のインバータ回路の実施例を示
す回路図である図1を参照しながら説明する。なお、図
1と同一部分は同じ符号を付与してある。図1は図4と
異なり、周波数変調器6の制御端子11に二つの時定数
回路が並列接続している。抵抗R1とコンデンサC1の
直列回路からなる時定数回路と、抵抗R2とコンデンサ
C2の直列回路からなる時定数回路である。抵抗R1と
抵抗R2の値は同じであるが、コンデンサC1の容量値
をコンデンサC2よりも大きくしてあり、抵抗R1とコ
ンデンサC1の直列回路の時定数は抵抗R2とコンデン
サC2の直列回路よりも20倍以上大きい。実施例で
は、抵抗R1とコンデンサC1の直列回路の時定数を2
0ms、抵抗R2とコンデンサC2の直列回路の時定数
を0.5 ms程度にする。
【0017】このような本発明のインバータ回路の動作
を従来と異なる部分を主に説明する。まず、第1のモー
ドによりインバータ回路が起動すると、周波数変調器6
の制御端子11の電圧が立ち上がり、電荷が零のコンデ
ンサC1、C2に抵抗R1、抵抗R2を通して流出電流
が流れ、この流出電流で決まる周波数で周波数変調器6
は発振を行う。この実施例の場合、流出電流は抵抗R
1、抵抗R2に約0.5 ms同時に流れるが、その後は主
に抵抗R1に流れる。そして、約20msの点灯初頭部
でコンデンサC1が徐々に充電され、制御端子11から
の流出電流も減るので発振周波数fosc が徐々に下が
り、安定な点灯状態になる。安定な点灯状態における周
波数変調器6の発振周波数fosc は周波数f1 であり、
この周波数f1 の近傍で帰還制御が行われる。つまり、
第1のモードの点灯初頭部の時間は、主に抵抗R1とコ
ンデンサC1の直列回路の時定数により設定される。な
お、二つの時定数回路が並列接続されているので、点灯
初頭部の最初の0.5ms程度は発振周波数fosc が一つ
の時定数回路の場合よりも高くなるが、短時間なので実
用上特に問題は生じない。
【0018】第2のモードにおいては、抵抗R1とコン
デンサC1からなる時定数回路の時定数が大きいので、
蛍光灯3が点灯しない断状態になってもコンデンサC1
の電荷はほとんど放電しない。実施例では、パルス電圧
PSが5msの間ハイレベルとなってスイッチ20がオ
フしてインバータ回路が断状態になっても、コンデンサ
C1は20msの時定数で放電されるのでその端子電圧
の低下は約1/4であり、ほとんど放電しないとみなさ
れる。一方、抵抗R2とコンデンサC2からなる直列回
路の時定数は小さいので、コンデンサC2の電荷は短時
間で放電する。実施例の場合、抵抗R2とコンデンサC
2の直列回路の時定数が0.5 msであるから、パルス電
圧PSに0.5 ms以上のハイレベルの時間があればコン
デンサC2は放電される。パルス電圧PSの次のローレ
ベルの時間では、制御端子11からは抵抗R2を通って
コンデンサC2に流出電流が流れ、この流出電流で決ま
る周波数f1 より高い周波数で周波数変調器6は発振を
開始する。そして、抵抗R2とコンデンサC2の直列回
路の時定数である約0.5 msで発振周波数は安定な点灯
状態の周波数f1 になる。なお、0.5 ms経過後でもコ
ンデンサC1のわずかな充電電流が抵抗R1とコンデン
サC1の時定数により制御端子11から流出するが、帰
還制御で補正されて周波数変調器6はほぼ周波数f1
点灯状態の発振を行う。このように第2のモードの点灯
初頭部は約0.5 msの短時間であり、この点灯初頭部の
時間は主に抵抗R2とコンデンサC2の直列回路の時定
数により設定される。
【0019】図2と図3は、各動作モードの波形図であ
る。図2は、図1の回路の第1のモードにおける蛍光灯
電流と圧電トランスの入力電圧を示す波形図であり、図
2(a)と図2(b)に別々に表してある。時刻t1
端子10にパルス電圧PSのローレベルが加えられるこ
とにより、インバータ回路が起動し、蛍光灯3は点灯初
頭部に入る。周波数変調器6はすでに説明したように主
に抵抗R1とコンデンサC1の時定数回路により設定さ
れた周波数の発振を行う。そして、徐々に発振周波数f
osc は下がる。この間、周波数変調器6の発振出力はバ
ッフアー回路4を経てスイッチングトランジスタQ1の
ゲートに加えられる。そして、発振周波数fosc と同じ
周波数のフライバック電圧が圧電トランス1の入力電圧
として加えられことにより、圧電トランス1の出力は増
加する。そして、時刻t2 で安定な点灯状態になる。時
刻t2 以後の安定な点灯状態における周波数変調器6の
発振周波数fosc はほぼ周波数f1 に落ちつく。時刻t
1 から時刻t2 間の点灯初頭部の時間は、20ms程度
である。安定な点灯状態における帰還動作は、図4の場
合と同様である。
【0020】図3は、図1の回路の第2のモードにおけ
る蛍光灯電流と圧電トランスの入力電圧を示す波形図で
あり、図3(a)と図3(b)に別々に表してある。時
刻t3 で断状態から点灯初頭部に入る。周波数変調器6
は、主に抵抗R2とコンデンサC2の直列回路の時定数
により設定される発振周波数fosc で発振を行う。そし
て、発振周波数fosc は第1のモードに比較して急速に
下がり、時刻t4で安定な点灯状態になる。この時刻t
3 から時刻t4 間の点灯初頭部は、0.5 ms程度であ
る。端子10のパルス電圧PSの周波数が100Hz、
デューテイー比が50パーセントの場合、安定な点灯状
態の時間が理想的には5msであるが、実際の安定な点
灯状態の時間は4.5 msである。図4の従来のインバー
タ回路では、同じ条件の第2の動作モードでの点灯初頭
部が3msなので安定な点灯状態の時間はわずかに2m
s程度である。本発明ではこのようにパルス電圧PSの
ローレベルの間での安定な点灯状態の時間を長くでき、
理想に近づけることができる。すなわち、パルス電圧P
Sのデューティー比にほぼ比例した安定な点灯状態と断
状態が得られるので、調光の可変範囲を広くすることが
でき、その精度を向上できる。なお、実施例におけるフ
ライバックトランスは単巻きのものを用いたが、一次側
と二次側が絶縁されているトランスを用いることもでき
る。また、スイッチングトランジスタやフライバックト
ランスは一つに限定する必要はなく、例えば二組のスイ
ッチングトランジスタとフライバックトランスを用いて
プッシュプル回路を形成してその出力を圧電トランスに
加えるように構成することもできる。本発明は、圧電ト
ランスの出力がその入力周波数を周波数変調器を用いて
可変することにより制御されるインバータ回路において
広い応用範囲を有するものであり、これらはいずれも本
発明の範囲を離脱するものではない。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように本発明のインバータ回
路は、周波数変調器の流出電流を制御する制御端子に、
主に第1の動作モードにおける点灯初頭部の時間を設定
する時定数回路と主に第2の動作モードにおける点灯初
頭部の時間を設定する時定数回路を並列接続することに
より、各モードにおける最適な点灯初頭部の時間を設定
できる。第1のモードでは点灯初頭部の時間を長くする
ことにより、点灯ミスをなくすことができる。第2のモ
ードでは、点灯初頭部の時間を短くすることにより安定
な点灯状態の時間を点灯状態のほぼ全部まで長くでき、
点灯のためのパルス電圧のレベルの時間と安定な点灯状
態の時間をほぼ同じにできるので、調光の可変範囲を広
くすることができ、同時に調光の精度を向上できる。こ
れらは、従来のインバータ回路にはない極めて実用的な
利点である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインバータ回路の実施例を示す回路
図である。
【図2】 図1の回路の波形図である。
【図3】 図1の別の波形図である。
【図4】 従来のインバータ回路の回路図である。
【図5】 圧電トランスの特性図である。
【図6】 周波数変調器の説明図である。
【図7】 図4の回路の波形図である。
【図8】 図4の回路の別の波形図である。
【符号の説明】
1 圧電トランス 3 蛍光灯 6 周波数変調器 11 制御端子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチングトランジスタに直列接続す
    るフライバックトランス、該トランスのフライバック電
    圧を入力とし出力を冷陰極蛍光灯に加える圧電トラン
    ス、該蛍光灯の電流に対応する帰還信号により発振周波
    数が調節され、その発振周波数でスイッチングトランジ
    スタをオン、オフする周波数変調器を有しており、周波
    数変調器は流出電流を制御することにより発振周波数が
    調節される制御端子を有し、その制御端子には帰還信号
    が加えられると共に、時定数の異なる複数の時定数回路
    が並列接続されていることを特徴とするインバータ回
    路。
  2. 【請求項2】 時定数回路は、抵抗とコンデンサの直列
    回路である請求項1のインバータ回路。
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