JPH11298794A - 電子撮像装置 - Google Patents

電子撮像装置

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JPH11298794A
JPH11298794A JP10049432A JP4943298A JPH11298794A JP H11298794 A JPH11298794 A JP H11298794A JP 10049432 A JP10049432 A JP 10049432A JP 4943298 A JP4943298 A JP 4943298A JP H11298794 A JPH11298794 A JP H11298794A
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image
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JP10049432A
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Takaji Kitagawa
崇二 北川
Toshihiro Sasai
俊博 笹井
Fumitaka Okamoto
文孝 岡本
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Original Assignee
NEWCORE TECHNOL Inc
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/40Picture signal circuits
    • H04N1/40056Circuits for driving or energising particular reading heads or original illumination means
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/70Circuitry for compensating brightness variation in the scene
    • H04N23/76Circuitry for compensating brightness variation in the scene by influencing the image signals

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Studio Devices (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な処理を必要とすることなく、当初の画
質を保持したまま輝度分布調整する。 【解決手段】 所定の絞り値およびシャッター速度を設
定し(ステップ100)、対象物の画像を撮像部で検出
してアナログ値の撮像データとして蓄積し(ステップ1
01)、この撮像データを読み出し、アナログ半導体メ
モリにアナログ値のまま一時的に記憶し(ステップ11
2)、このアナログ半導体メモリから読み出した撮像デ
ータの輝度情報に基づいて生成した調整情報に基づい
て、アナログ半導体メモリから読み出した撮像データ全
体の輝度分布を調整する(ステップ113)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子撮像装置に関
し、特に光学画像を電子式撮像素子で撮影し、電気信号
として処理する電子撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、撮影時に、対象物からの光の強
度情報である撮像データを静止画像として取り込む電子
撮像装置では、対象物からの非常に幅の広い光強度分布
を、有限な感度幅を持つ撮像素子、例えば銀塩を用いた
フィルムやCCD撮像素子などにより検出するため、適
正な露光量を決定できることが本質的に重要である。
【0003】このうち、銀塩フィルムを用いた伝統的な
撮像システム(光学カメラ)では、撮影される撮像デー
タを「適正な明るさの写真」として得る場合、撮影から
最終的な印画紙への画像表示までの間に2回の輝度画質
調整の機会がある。
【0004】まず、1回目の輝度画質調整は、光学カメ
ラのシャッターを切る時点に行われる。ここでは、撮影
者が経験と勘によってシャッター速度や絞り量を決定す
るか、露出計によって調べた光量から計算により決定す
るか、または光学カメラに内蔵されている自動露出制御
機構(AE機構)がある場合には、それによって計算す
るなどして、適正と思われるシャッター速度と絞りが決
定されて光量が調整される。
【0005】また、2回目の輝度画質調整は、フィルム
現像焼き付け店(DPE店)において印画紙に焼き付け
る段階で行われる。ここでは、撮影時に露出がずれてい
るかどうかがチェックされ、必要と判断された場合には
焼き付け時の露光量が調整され、最終的に印画紙の上に
得られる画像データの明るさをが適正なものになるよう
調整される。
【0006】図9は印画紙への焼き付け時の輝度補正処
理を示す説明図である。一般に、印画紙の輝度特性は、
フィルムに記録された原画像輝度が適正値である中央部
では直線に近い。しかし、両端すなわち低輝度あるいは
高輝度領域では湾曲しており、これら利用域ではコント
ラスト差を明瞭に表現できない。
【0007】このような特性を持つ印画紙に画像を焼き
付ける場合、原画像の輝度頻度(ヒストグラム)が適正
に分布しているような画像であれば、焼き付け機より自
動判断され輝度が調整される。しかし、明るすぎる画像
91Aや暗すぎる画像91Bの場合は、原画像の輝度頻
度が偏ったピークを持つ。なお、本発明では、ネガフィ
ルムの輝度が高い方を印画紙上では明るい画像と表現
し、逆を暗い画像と表現する。
【0008】画像を印画紙の適正範囲、すなわち印画紙
の最適輝度帯域に配置して、適正な明るさの写真を生成
する操作は、DPE店の作業者の経験によりなされる。
これにより、例えば暗すぎる画像91Aは、その輝度頻
度が印画紙の最適輝度帯域に当てはまるように、輝度の
高い方向へ補正され、印画紙上で画像92Aとして表現
される。同様にして、明るすぎる画像91Bは、輝度の
低い方向へ補正され、印画紙上で画像92Bとして表現
される。
【0009】これに対して、従来の電子カメラ装置、例
えばCCDなどの撮像素子で撮影画像を光電変換し、得
られたアナログ値の撮像データを処理し画像データとし
て出力する電子カメラ装置などの電子撮像装置では、撮
影される撮像データの輝度調整は、シャッターを切る時
点に露出制御として1回だけ行われていた。
【0010】図10は従来の電子撮像装置による撮影か
らデータ出力までの処理動作を示すフローチャート、図
11は従来の電子撮像装置の構成例を示すブロック図で
ある。従来の電子撮像装置では、銀塩フィルムを用いた
光学カメラと同様に、手動あるいは自動露光制御機構
(AE機構)によりシャッターと絞りを設定し(ステッ
プ100)、画像を撮影する(ステップ101)。
【0011】これに応じて、対象物の画像は、レンズ1
1、絞り12、シャッター13を介して撮像部14で検
出され、各画素ごとに対象物からの光の輝度をアナログ
値(電圧値)で示す撮像データとして一時的に蓄積され
る。そして、この撮像データはすぐに読み出され、高速
のA/D変換部17により8ビット程度のデジタル値に
変換される(ステップ102)。
【0012】その後、デジタル信号処理プロセッサ18
で各種デジタル信号処理が施され、例えば8ビット幅の
デジタル値からなる画像データとして画像記録用デジタ
ルメモリ19に蓄積される。また、必要に応じて、デジ
タル信号処理プロセッサ18からの8ビット幅のデジタ
ル値が外部に出力される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電子撮像装置では、撮像素子から得られた撮
像データが、A/D変換処理(ステップ102)でデジ
タル値に変換される段階で、通常、8ビット程度にデジ
タル化される。したがって、その後に画像データの輝度
を調整しようとすると、画像の輝度分解能はさらに低下
するため、輝度分解能の補正処理をしても原画像の微細
な輝度変化が表現されず、結果として画質が劣化してし
まうという問題点があった。
【0014】一般に、2次元的な標本化点により表現さ
れるデジタル画像データは、空間分解能と輝度分解能の
2つの重要なパラメータを持つ。デジタル画像を構成す
る2次元空間での標本化点を画素と呼ぶが、この画素間
の距離がどこまで微細かを表現する値が空間分解能であ
る。それに対して、各画素がどれだけ微細な輝度値を持
つかを表すのが輝度分解能であり、これら2つの値はど
ちらか一方が不十分であっても、良い画像とは言えな
い。
【0015】図12は輝度方向の微細変化が失われる例
を示す説明図である。同図において、点線4は1ビット
によるデジタル化の結果、実線123は2ビットによる
デジタル化の結果を示す。輝度が微細に変化しているア
ナログ画像信号(原データ)121に対して、各標本化
点122ごとに、1ビット(2階調)と2ビット(4階
調)でデジタル化した場合、ビット幅(デジタル分解
能)が少ないほど微細な輝度変化が失われている。
【0016】もし、撮像部からの原データ121を一度
でも低いビット幅でデジタル化してしまうと、輝度分解
能が大幅に劣化し、その後はいくら処理を行っても元に
戻らないことは、図12から明らかである。本発明はこ
のような課題を解決するためのものであり、輝度分解能
を大幅に劣化させることなく所望の輝度分布を有する画
像データを得ることができる電子撮像装置を提供するこ
とを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1の発明は、電子撮像装置において、
撮像部で得られた撮像データをアナログ値のまま一時的
に記憶するアナログ半導体メモリと、このアナログ半導
体メモリから読み出した撮像データの輝度情報に基づい
て、撮像データ全体の輝度分布を調整するための調整情
報を生成する処理部とを設け、輝度分布調整部におい
て、処理部で生成された調整情報に基づき、アナログ半
導体メモリから読み出した撮像データ全体の輝度分布を
調整するようにしたものである。
【0018】したがって、撮像データ全体の輝度分布を
調整するための調整情報を生成する場合に、撮像部から
の撮像データをアナログ値のまま記憶するアナログ半導
体メモリから読み出した撮像データ、すなわち輝度分解
能がある程度保持されている撮像データの輝度情報に基
づいて、調整情報が生成されるとともに輝度分布が調整
される。
【0019】具体的には、請求項2の発明のように、ア
ナログ半導体メモリから読み出したアナログ値の撮像デ
ータを取り込み、処理部で生成された調整情報に対応す
る振幅変換特性に基づいてその振幅を調整し、輝度分布
調整後の撮像データとしてアナログ値のまま出力する輝
度分布調整部を設けたものである。また、請求項3の発
明のように、アナログ半導体メモリから読み出したアナ
ログ値の撮像データを取り込み、処理部で生成された調
整情報に対応するA/D変換特性に基づいてデジタル化
することによりその振幅を調整し、輝度分布調整後の撮
像データとしてデジタル値で出力する輝度分布調整部を
設けたものである。
【0020】また、請求項4の発明のように、アナログ
半導体メモリから読み出したアナログ値の撮像データを
高精度でA/D変換し、デジタル値として出力するA/
D変換部を設けて、処理部において、A/D変換部から
出力されたデジタル値の撮像データの輝度情報に基づ
き、撮像データ全体の輝度分布を調整するための調整情
報を生成するとともに、この調整情報に対応する振幅変
換特性に基づいてその振幅を調整し、輝度分布調整後の
撮像データとしてデジタル値で出力するようにしたもの
である。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。図1は本発明の一実施の形態である電子
撮像装置の処理動作を示すフローチャートである。ま
ず、従来の電子撮像装置や光学カメラと同様に、絞りと
シャッター速度が自動露出制御により所定値に設定され
る(ステップ100)。次に、対象物からの光が、絞り
およびシャッターを通過した後、撮像部で光電変換さ
れ、アナログ値の撮像データとして蓄積される(ステッ
プ101)。
【0022】本発明では、この後、撮像データはすぐに
読み出され、アナログ値のままアナログ半導体メモリに
書き込まれる(ステップ112)。そして、アナログ半
導体メモリ内の撮像データが読み出され、その輝度情報
に基づいて輝度分布調整のための調整情報が生成され、
この調整情報に基づいて輝度分布調整部により輝度分布
が調整される(ステップ113)。
【0023】その後、輝度分布調整された撮像データ
が、必要に応じて、そのまま画像表示部へ出力され、ア
ナログ値のまま外部出力、さらには別の不揮発性アナロ
グ半導体メモリへ蓄積される。あるいはA/D変換され
た後にデジタルメモリへ蓄積され、さらには外部に出力
される。この場合、アナログ半導体メモリとしては、不
揮発性アナログ半導体メモリでもよく、撮像部からの撮
像データを輝度分布調整処理に要する十分な時間だけ記
憶保持するものであれば、どのようなアナログ半導体メ
モリであってもよい。
【0024】このように、本発明は、撮像部から得られ
た撮像データを、輝度分解能をある程度保持したままア
ナログ値でアナログ半導体メモリに一時的に記憶し、記
憶された撮像データの輝度情報に基づいて撮像データ全
体の輝度分布を適切に調整するようにしたので、従来の
ように、比較的少ないビット幅でデジタル化した後に輝
度分布を調整する場合と比較して、輝度分解能を大幅に
劣化させることなく、所望の輝度分布の画像データを得
ることができる。
【0025】次に、図2を参照して、本発明の第1の実
施の形態について説明する。図2は、本発明の第1の実
施の形態による複数回露出調整型の電子撮像装置を示す
ブロック図であり、前述の説明(図11)と同じまたは
同等部分には同一符号が付されている。
【0026】第1の実施の形態では、従来の電子撮像装
置(図11)と比較して、撮像部14の後段に、撮像部
14から出力された撮像データをアナログ値のまま記憶
するアナログ半導体メモリ21と、アナログ半導体メモ
リ21から読み出したアナログ値の撮像データの輝度分
布を調整する輝度分布調整部22とが設けられている。
【0027】また、輝度分布調整部22の後段には、輝
度分布調整が施されたアナログ値の撮像データをデジタ
ル値に変換するA/D変換部23が設けられている。な
お、アナログ値の撮像データを比較的低速で読み出すこ
とができることから、輝度分布調整部(ガンマ変換回
路)22や、A/D変換部23とも、低速で安価な素子
を使用して構成することができる。
【0028】輝度分布調整部22の後段には、輝度分布
調整後の撮像データを表示出力するための画像表示部2
4が設けられている。また、デジタル信号処理部18に
は、使用者が画像表示部24に表示出力された画像のう
ち、輝度分布調整時に用いるパラメータを算出するため
の領域、すなわち輝度参照領域を指定するための操作入
力部25が設けられている。
【0029】次に、図2を参照して、第1の実施の形態
による動作について説明する。撮影時、対象物の画像
は、レンズ11、絞り12、シャッター13を介して、
撮像部14で検出される。撮像部14では、2次元平面
上に画素として配置された多数の光電変換素子により、
各画素位置ごとに画像の輝度が検出される。この場合、
輝度の強さは、アナログ電圧値の大きさに変換される。
【0030】そして、各画素のアナログ電圧値が所定の
順序で時間軸に連続配置されることにより、アナログ値
の撮像データが生成され、所定のクロック信号に同期し
て出力される。このようにして、撮像部14で得られた
撮像データは、アナログ半導体メモリに入力され、アナ
ログ値のまま一時的に蓄積される。自動露光制御回路1
6では、光センサ15により検出された外光の強度に応
じて絞りとシャッター速度とが自動的に調整される。
【0031】なお、本発明では、撮像部14の前段にシ
ャッター13を設けた例について説明するが、これは機
械的なシャッターに限定されるものではなく、撮像部1
4内の光電変換素子で、対象物からの光を受光している
時間を管理する機能ブロックに相当する。したがって、
シャッター13には、いわゆる電子シャッターも含まれ
る。
【0032】ここで、撮像部14で検出されたアナログ
値の撮像データは、すぐに読み出され、アナログ半導体
メモリ21に書き込まれる。続いて、この撮像データが
アナログ半導体メモリ21から順次読み出され、輝度分
布調整部22を介して画像表示部24に出力される。こ
の場合、初回読み出し時であることから、輝度分布調整
部22では、輝度分布の調整が行われず、そのまま出力
される。
【0033】また、輝度分布調整部22からの撮像デー
タは、A/D変換部23によりデジタル化された後、デ
ジタル信号処理部18に入力される。デジタル信号処理
部18では、A/D変換部23から入力された撮像デー
タのうち、操作入力部25で指定された所定輝度参照領
域から、輝度補正のための調整情報を生成し、輝度分布
調整部22に対して指示を行う。
【0034】これにより、アナログ半導体メモリ21か
ら、同一の撮像データが再度読み出されて輝度分布調整
部22に入力される。ここで、新たな指示された調整値
に基づいて輝度分布が調整され、前述と同様に、画像表
示部24あるいはアナログデータとして出力される。ま
た、A/D変換部23でデジタル化され、必要に応じて
デジタル信号処理部18で圧縮処理された後、デジタル
データとして外部出力される。
【0035】これにより、従来のように、撮像データを
少ないビット幅でデジタル化した後に輝度分布調整する
方式と比較して、アナログ値のまま輝度分布調整される
ため、輝度分解能がほとんど劣化せず、複雑な処理を必
要とすることなく、当初の画質を保持したまま輝度分布
を調整できる。また、アナログ半導体メモリ21に撮像
データを格納しておき、輝度分布調整の際には繰り返し
読み出して調整するようにしたので、撮り直しすること
なく、何度でも輝度分布調整できる。
【0036】また、撮影ごとに輝度調整情報を生成する
必要はなく、ほぼ同様の輝度分布を要する撮像データで
あれば、例えばほとんど撮影フレームが変化しない場合
などであれば、前回撮影時に生成した調整情報に基づい
て、輝度分布調整を行うようにしてもよい。なお、この
判断は、デジタル信号処理部18により、輝度分布を比
較して判断してもよく、使用者による所定操作に応じて
判断するようにしてもよい。
【0037】次に、図3を参照して、輝度分布調整部の
構成について説明する。輝度分布調整部22としては、
例えば図3に示すようなアナログ信号変換特性を有する
ガンマ補正回路により実現できる。図3は輝度分布調整
に用いるアナログ信号変換特性(ガンマ特性)を示す説
明図であり、横軸が入力されるアナログ信号の振幅、縦
軸が出力されるアナログ信号の振幅を示している。
【0038】例えば、輝度頻度が輝度の低い方(振幅が
小さい方)に偏ったアナログ信号32Aが入力された場
合、すなわち暗い画像の場合には、アナログレベル変換
特性として、特性31Aを用いる。この特性は、例えば
小さい入力電圧の領域である程度の増幅度を持ち、任意
に設定する点で振幅制限をして飽和させるような演算増
幅器を用いればよい。したがって、このような変換特性
の選択が、デジタル信号処理部18からの調整情報に基
づいて指示される。
【0039】一方、輝度頻度が輝度の高い方(振幅の大
きい方)に偏ったアナログ信号32Bが入力された場
合、すなわち明るい画像の場合には、特性31Bを用い
る。この特性は、逆に任意の正のバイアス値を超える点
からある程度の増幅度を持つようにすればよい。このよ
うにして、いずれの信号が入力された場合でも、後段の
A/D変換器の入力範囲に対して適正な振幅を有するア
ナログ出力が得られる。
【0040】なお、これら2種類の増幅度特性を組み合
わせれば、特定の輝度(入力振幅)範囲を抽出するウイ
ンドウ処理が可能となる。また、ガンマ補正以外の特性
を有する回路を用いて、輝度分布をどのように調整して
もかまわない。
【0041】輝度分布調整後の撮像データは、必要に応
じて、そのまま外部出力したり、内部の表示装置へ出力
したり、また、デジタル化した後にカメラ内部の保存用
メモリへ書き込んでもよい。なお、デジタル化する場合
には、A/D変換器の入力範囲を効率よく用いることが
できることから、所望のビット幅のデジタル値に変換可
能であり、A/D変換器としては、必要量に見合うもの
を用いればよく、特に高精度のものは必要としない。
【0042】次に、図4を参照して、輝度分布調整処理
について説明する。図4は輝度分布調整処理を示す説明
図である。画像の輝度を調整する際に基準となる輝度値
を決定するために、補正処理対象となる撮像データ上の
任意の領域すなわち輝度参照領域43が、操作入力部2
5の操作により指定される。
【0043】このとき、利用者は画像表示部24に表示
された表示出力画像41を見ながら、操作入力部25を
操作して領域を指定するカーソル42を移動させ、輝度
参照領域43を指定する。これに応じて、デジタル信号
処理部18は、その操作入力部25によって指示された
領域内の輝度分布44を算出する。
【0044】そして、この輝度分布44に基づき、例え
ば平均輝度値、中央値あるいは最大頻度値などの基準パ
ラメータを求め、そのパラメータから補正後の画像デー
タの輝度分布が適正なものとなるような輝度分布変換特
性を示す調整情報を決定し、輝度分布調整部22を制御
する。これにより、輝度参照領域43内に表示されてい
る画像が、所望な輝度に調整される。
【0045】なお、輝度分布を調整する際に、補正処理
前の撮像データの輝度分布に対して所定の最大輝度値お
よび最小輝度値を設定し、その二つの値に挟まれた部分
(ウインドウ)の輝度値を所望の輝度出力範囲に拡大し
て取り出すように輝度分布調整部22を制御してもよ
い。これにより、撮像データの輝度階調(コントラス
ト)の幅を調整できる。
【0046】また、輝度分布調整方法として、上記のよ
うに輝度分布を拡大するような調整のほか、輝度分布を
そのまま平行移動(シフト)させてもよい。さらに、所
定の輝度範囲に重み付けをした上で拡大、縮小、あるい
は平行移動させてもよい。
【0047】さらに、求めた基準パラメータ、例えば平
均輝度値をその中心付近とし、そこから所定幅離れた位
置を最大輝度値および最小輝度値として自動設定するよ
うにしてもよい。また、最大輝度値と最小輝度値の差
(すなわちウインドウ幅)を縮小または拡大させるスイ
ッチ機構を設けてもよい。これにより、利用者によりコ
ントラストの手動調整が可能となる。
【0048】なお、操作入力部25により指定された輝
度参照領域43を示すカーソル42を、画像表示部24
の表示出力画像41の上に重ねて表示し、操作入力部2
5の操作によって、そのカーソル42の位置と大きさを
変更させるようにしてもよい。これにより、輝度参照領
域43を明確に入力できる。
【0049】この場合、カーソル42の形状は、四角形
でも円形でも楕円形でも多角形でもよく、このカーソル
42の形状を順次切り替えられるような切り替えスイッ
チを設けてもよい。これにより、任意の形状の輝度参照
領域を適切に指定できる。
【0050】また、輝度参照領域43は、デジタル信号
処理部18によって自動決定するようにしてもよい。例
えば、皮膚の色に対応する色相の範囲や、撮像データを
微分することによって得られる輪郭線の形状などから、
撮影されている人の顔の位置と大きさを自動認識し、そ
の領域を輝度参照領域43としてもよい。また、画像デ
ータの中心付近に、彩度が高くかつ面積の大きな撮像対
象を認識できた場合には、その領域を輝度参照領域43
としてもよい。
【0051】輝度参照領域43としては、予測型AE機
構で使用した測光部分の位置と形状を利用することもで
きる。予測型AE機構で使用した測光部分とは、撮影者
が露出の決定に際して特に関心をもっている領域である
から、その同じ領域で平均値を計算することは実測して
補正することに他ならない。
【0052】次に、図5を参照して、本発明の第2の実
施の形態について説明する。図5は、本発明の第2の実
施の形態による電子撮像装置を示す説明図であり、前述
の説明(図2)と同じまたは同等部分には同一符号が付
されている。同図において、(a)は電子撮像装置全体
のブロック図、(b)はA/D変換器を用いた輝度分布
調整部を示すブロック図である。
【0053】第1の実施の形態(図2参照)では、輝度
分布調整部22において、輝度分布調整処理を行った
後、A/D変換部23でデジタル化するようにした場合
を例に説明したが、第2の実施の形態では、図5(a)
に示すように、これらの代わりにA/D変換器を用いた
輝度分布調整部26を設けて、輝度分布調整処理とA/
D変換処理とを同時に行うようにしたものである。
【0054】一般に、A/D変換器では、外部から入力
される2つの参照電圧を入力電圧の上限および下限と
し、その範囲をデジタル出力値の最大振幅に対応させて
A/D変換を行うものとなっている。例えば、8ビット
出力(0〜255)の場合、入力電圧Viが下限参照電
圧Vref−以下の場合には出力が「0」、また上限参
照電圧Vref+以上の場合には出力が「255」とな
り、Vref−〜Vref+の範囲のViが256(0
〜255)段階でデジタル化される。
【0055】したがって、撮像データのアナログ値の最
大振幅を複数の入力電圧範囲に分割し、各入力電圧範囲
ごとに所定の参照電圧を与えることにより、各入力電圧
範囲で異なるアナログ信号変換特性が得られる。これに
より、輝度頻度の偏りに応じて適切なアナログ信号変換
特性を用いることにより、撮像データを適正な輝度分布
に調整することができる。
【0056】図5(b)に示すように、この場合、輝度
分布調整部26は、アナログ半導体メモリ21から読み
出される撮像データViに対して、各入力電圧範囲VA
〜VCに対応する3つのA/D変換器51A〜51Cが
並列的に設けられている。以下では、デジタル出力幅が
8ビットのA/D変換器を用いた場合について説明す
る。
【0057】なお、入力電圧範囲VA〜VCを、0≦V
i≦V1,V1≦Vi≦V2,およびV2≦Vi≦Vm
と設定した場合、各A/D変換器51A〜51Cの上限
参照電圧Vref+および下限参照電圧Vref−とし
て、それぞれの入力範囲電圧の上限値および下限値が用
いられる。したがって、各A/D変換器51A〜51C
のA/D変換特性は、図6(a)〜(c)のようにな
る。
【0058】各A/D変換器51A〜51Cの後段に
は、各A/D変換器51A〜51Cからのデジタル出力
DA〜DCを所定倍する乗算器52A〜52Cが設けら
れている。さらにその後段には、各乗算器52A〜52
Cの出力の総和を出力する加算器53が設けられてお
り、ここから輝度分布調整後の撮像データがデジタル値
DOUTとして出力される。
【0059】各乗算器52A〜52Cにおける倍率を、
それぞれPA〜PCとすると、加算器53の出力DOU
Tは、 DOUT=DA×PA+DB×PB+DC×PC ただし、PA+PB+PC=1 となる。ここで、各倍率PA〜PCを、その入力電圧範
囲VA〜VCに合わせて設定する。
【0060】例えば、入力電圧範囲VA(0〜V1)の
Viを「0」〜「31」のDOUTに変換する場合、D
OUTが8ビット幅(0〜255)であることから、
「0」〜「31」がDOUT全体の1/8に相当する。
したがって、図7(a)のA/D変換特性の出力側DA
を1/8(=PA)倍することにより、図7(d)の入
力電圧範囲VAにおけるA/D変換特性が得られる。
【0061】また、入力電圧範囲VB(V1〜V2)の
Viを「31」〜「233」のDOUTに変換する場
合、「31」〜「233」がDOUT全体の6/8に相
当する。したがって、図7(b)のA/D変換特性の出
力側DBを6/8(=PB)倍する。
【0062】この場合、入力電圧範囲VBでは、DA×
PAが「31」となるため、これがDB×PBに加算さ
れて、図7(d)の入力電圧範囲VBにおけるA/D変
換特性が得られる。同様にして、入力電圧範囲VCでも
A/D変換特性が得られ、結果として、図7(d)に示
す所望のA/D変換特性、すなわち輝度分布調整に用い
るアナログ信号変換特性が得られる。
【0063】このように、3つのA/D変換器51A〜
51Cを並列配置することにより、いずれの入力電圧範
囲VA〜VCに対応する撮像データが入力された場合で
も、瞬時に輝度分布調整を行うことができるとともに、
これと同時にA/D変換処理もできる。したがって、輝
度分布調整処理に要する処理時間を短縮できる。
【0064】なお、以上の説明では、乗算器52A〜5
2Cと加算器53を用いて、各A/D変換器51A〜5
1Cの出力DA〜DCからDOUTを算出するようにし
た場合について説明したが、これら積和演算処理をデジ
タル信号処理部18で行うようにしてもよく、乗算器や
加算機に相当する回路構成を削減できる。また、より多
くの入力電圧範囲に対応したA/D変換器を設けて、所
望のA/D変換特性を実現するようにしてもよい。
【0065】さらに、以上の説明では、3つのA/D変
換器51A〜51Cを用いた場合を例に説明したが、1
つのA/D変換器を繰り返し用いて、各入力電圧範囲V
A〜VCにおけるA/D変換処理を行うようにしてもよ
い。例えば、まず入力電圧範囲VAに対応する参照電圧
をA/D変換器に設定しておいて撮像データを入力し、
出力DAを得る。
【0066】同様にして、入力電圧範囲VB,VCに対
応する参照電圧をA/D変換器に設定しておいて撮像デ
ータを入力し、出力DB,DCをそれぞれ得る。このよ
うにして得た出力DA〜DCに対して、前述の積和演算
処理を実行することにより、DOUTが得られる。これ
により、A/D変換器が1つで済み、回路構成を簡素化
できる。
【0067】また、入力電圧Viの値に応じて、リアル
タイムでA/D変換器の参照電圧を切替制御してもよ
い。図7はA/D変換器を用いた輝度分布調整部を示す
説明図であり、(a)はブロック図、(b)はA/D変
換特性を示している。図7(a)では、入力電圧Viに
基づいて、A/D変換器72の参照電圧Vref+,V
ref−を切替制御する参照電圧設定部71が設けられ
ている。
【0068】入力電圧Viがどの入力電圧範囲に相当す
るかを検出する手段としては、例えば、所定の電圧範囲
を検出範囲とする複数の比較器(コンパレータ)を並列
的に設けることにより実現できる。参照電圧設定部71
では、これら比較結果に基づいて、複数の参照電圧のう
ちから、対応する参照電圧を選択出力する。
【0069】例えば、図7に示すように、入力電圧Vi
が入力電圧範囲VAの範囲内にある場合には、下限参照
電圧Vref−=0、上限参照電圧Vref+=VA+
が選択され入力される。これにより、入力電圧0〜V1
がDOUT「0」〜「36」に変換出力される特性73
Aが得られる。
【0070】ただし、この場合、入力電圧Viは、0〜
V1の範囲でしか変化しないことから、入力電圧範囲V
AにおけるA/D変換特性が得られる。同様にして、入
力電圧Viが入力電圧範囲VAの範囲内にある場合に
は、下限参照電圧Vref−=VB−、上限参照電圧V
ref+=VB+とする。これにより、入力電圧V1〜
V2がDOUT「36」〜「201」に変換出力される
特性73Bが得られる。
【0071】また、入力電圧Viが入力電圧範囲VAの
範囲内にある場合には、下限参照電圧Vref−=VC
−、上限参照電圧Vref+=Vmとする。これによ
り、入力電圧V2〜VmがDOUT「201」〜「25
5」に変換出力される特性73Cが得られる。したがっ
て、各入力電圧範囲VA〜VCにおいて、それぞれA/
D変換特性が得られ、結果として、図7に示す所望のA
/D変換特性、すなわち輝度分布調整に用いるアナログ
信号変換特性が得られる。
【0072】このように、入力される撮像データの電圧
値に応じて、A/D変換器の参照電圧を切替制御するよ
うにしたので、1つのA/D変換器を用いた場合でも、
繰り返し撮像データを読み出して変換する必要がなく、
簡素な回路構成で輝度分布調整処理およびA/D変換処
理を高速で実行できる。
【0073】次に、図8を参照して、本発明の第3の実
施の形態について説明する。図8は、本発明の第3の実
施の形態による電子撮像装置を示すブロック図であり、
前述の説明(図2)と同じまたは同等部分には同一符号
が付されている。
【0074】第1の実施の形態(図2参照)では、アナ
ログのまま輝度分布の調整を行ったが、第2の実施の形
態では、アナログ半導体メモリ21の後段に高精度A/
D変換部27を設け、撮像データをデジタル値に変換し
た後、デジタル信号処理部18により輝度分布の調整を
行うようにしたものである。
【0075】前述したように、従来の電子撮像装置で
は、通常、8ビット程度のA/D変換器で撮像データを
デジタル化して出力するため、その後に画像データの輝
度を調整しようとすると、画像の輝度分解能はさらに低
下する。このため、輝度分解能の補正処理をしても原画
像の微細な輝度変化が表現されず、結果として画質が劣
化してしまう。
【0076】したがって、輝度分解能不足の問題を解決
するためには、A/D変換器17の分解能を例えば16
ビットまで十分に高めなければならない。しかし、その
ようにデジタルデータにおける輝度分解能を高めること
によってこの問題を解決しようとした場合には、製品設
計という観点においていくつもの新たな問題を生じてし
まう。
【0077】すなわち、高精度で高速なA/D変換器が
必要となり、これに応じてA/D変換後のデータメモリ
容量や、圧縮等のデジタル画像処理に要するDSP等の
演算素子(デジタル信号処理部)も、高速で高性能なも
のが必要となる。したがって、撮像システム全体の製造
コストが増加し、さらには搭載メモリ量の増大と高速A
/D変換器や演算素子により、消費電力が増大するとい
う問題などが生じる。
【0078】なお、図11に示した従来の電子撮像装置
で得た画像データをパソコンなどのデータ処理が可能な
装置に取り込んで画像処理を行った後、印画紙やカラー
プリンタ、CRTモニタに表示するような使い方を想定
した場合、処理動作としては光学カメラを用いた銀塩シ
ステムと同様に2回目の明るさ調整が行える。しかしこ
の場合にも、前述したように、一度、粗い輝度分解能の
データに量子化されることから、撮像素子により計測さ
れた原画像データが持つ輝度分解能の精度が失われる。
【0079】本実施の形態では、前述と同様に、アナロ
グ値の撮像データはアナログ半導体メモリ21に記憶さ
れているので、読み出しおよびA/D変換を高速で行う
必要はない。したがって、A/D変換器は階調幅の大き
い高精度なもの、例えば表示出力系の8ビットより高精
度な16ビット幅のものを用いるが、低速動作のもので
よく、消費電力を低減できる。
【0080】この場合、輝度分布調整のための変換特性
にも左右されるが、高精度A/D変換器27の出力ビッ
ト幅としては、入力される撮像データの輝度分布のう
ち、所望とする撮像データの輝度領域の幅と、出力輝度
領域の幅とを目安として選択できる。例えば、出力輝度
領域の幅が、所望とする撮像データの輝度領域の幅の2
倍であれば、表示出力系の8ビットに対して、その2倍
すなわち16ビットの出力幅を有する高精度A/D変換
器27を用いれば、輝度分解能の劣化はほとんど気にな
らない。
【0081】なお、画像表示部24や操作入力部25は
図2と同じであり、本実施の形態での動作は、操作者か
ら見ると前述と差異は感じられない。このような構成に
より、輝度分布調整部22のアナログ回路構成による輝
度分布調整を行わず、デジタル処理系のみで輝度分布を
調整できる。これにより、第1の実施の形態に比べ、ア
ナログ回路構成の分だけ、部品点数を減らせる可能性が
あり、プログラムにより処理を行うので、より高度で特
殊な処理を柔軟に行うことができる。
【0082】ここでは、高精度での中間処理に16ビッ
ト幅のデータ、表示時に使用されるデータとして8ビッ
ト幅のデータを用いたが、これらは最終的に必要なデー
タ幅に合わせて自由に設定してもよい。
【0083】また、撮影した高精度のデータをできるだ
け処理の最後まで保存して非常に高画質な表示や出力を
行いたいという専門的な用途への目的がある場合には、
高精度A/D変換部27の出力を外部に出力することも
可能である。この場合、出力データは、例えば16ビッ
トデジタルデータとして出力されるため、後段の外部機
器による処理において高精度のまま輝度補正処理が可能
である。
【0084】なお、本発明の各実施の形態では、アナロ
グ値の撮像データがアナログ半導体メモリ21に蓄積さ
れているため、それをすぐにデジタルデータにする必要
は無く、後で電子撮像装置から、直接、アナログ値のま
ま、より強力な性能を持つ外部処理装置、例えばA/D
変換回路を持つパソコンに出力して処理する事も可能で
ある。また、CRTのような画像表示部に、撮像データ
をアナログ値のまま信号変換して出力することも可能で
ある。この場合既存の安価な信号変換(処理)素子を用
いて構成することができる。
【0085】さらに、アナログ半導体メモリ部分をカー
ド状のカートリッジとして取り外し可能としておき、ア
ナログ半導体メモリカートリッジだけを、所定の読み取
り装置に装着し、内部の撮像データを読み出して処理す
ることも可能である。これにより、低電力な電子撮像装
置が構成でき、電池の持続時間を気にせずに、あらゆる
場所で長時間利用可能な電子撮像装置が実現可能であ
る。
【0086】以上の説明において、電子撮像装置とし
て、いわゆる電子スチルカメラ装置を例に説明したが、
これに限定されるものではない。例えば、動画を撮像す
る電子ビデオカメラや、可視光線だけではなく放射線な
どを出来信号に変換して画像データを出力する医療機器
などにも、本発明を適用することができ、前述と同様の
作用効果が得られる。
【0087】また、印刷物などを電子画像データとして
検出出力する電子スキャナー装置にも、本発明を適用で
きる。この場合、前述したように、撮像部において2次
元配置された光電変換素子を用いるもの以外に、例えば
副走査方向に1次元配置された光電変換素子を用いるも
のもあるが、撮像部から出力される撮像データ自体の信
号形式は、前述と同様であり、本発明を容易に適用でき
る。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、撮像部
から得られた撮像データを輝度分解能をある程度保持し
たままアナログ値でアナログ半導体メモリに一時的に記
憶し、記憶された撮像データの輝度情報に基づいて撮像
データ全体の輝度分布を適切に調整するようにしたの
で、従来のように、比較的少ないビット幅でデジタル化
した後に輝度分布を調整する場合と比較して、輝度分解
能を大幅に劣化させることなく、所望の輝度分布の画像
データを得ることができる。これにより、銀塩フィルム
を用いた写真システムと同様に、2回の露出(輝度)調
整機会のある撮像システムを構築することができる。
【0089】さらに、撮像部からの撮像データをアナロ
グ半導体メモリにアナログ値のまま一時的に記憶するよ
うにしたので、必要に応じて任意の速度で撮像データを
読み出すことができ、従来のように、撮像部から高速で
読み出される撮像データをその読み出し速度に遅延する
ことなく高精度にデジタル化するA/D変換器や高速処
理するための信号処理部を用いる必要がなくなる。した
がって、装置全体の消費電力を低減できるとともに、回
路部材コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である電子撮像装置の
処理動作を示すフローチャートである。
【図2】 本発明の第1の実施の形態による電子撮像装
置を示すブロック図である。
【図3】 輝度分布調整に用いるアナログ信号変換特性
を示す説明図である。
【図4】 輝度分布調整処理を示す説明図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態による電子撮像装
置を示すブロック図である。
【図6】 図5の輝度分布調整部で用いるA/D変換特
性を示す説明図である。
【図7】 A/D変換器を用いた輝度分布調整部の他の
構成例を示す説明図である。
【図8】 本発明の第3の実施の形態による電子撮像装
置を示すブロック図である。
【図9】 印画紙焼き付け時の輝度補正処理を示す説明
図である。
【図10】 従来の電子撮像装置による撮影からデータ
出力までの処理動作を示すフローチャートである。
【図11】 従来の電子撮像装置を示すブロック図であ
る。
【図12】 輝度方向の微細変化が失われる例を示す説
明図である。
【符号の説明】
11…レンズ、12絞り、13…シャッター、14…撮
像部、15…光センサ、16…露光制御回路、21…ア
ナログ半導体メモリ、22…輝度分布調整部、23…A
/D変換部、24…画像表示部、25…操作入力部、2
6…輝度分布調整部(A/D変換)、27…高精度A/
D変換部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 文孝 茨城県つくば市大字市之台155番地34 ニ ューコアテクノロジー株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学画像を撮像部で光電変換し、得られ
    たアナログ値からなる撮像データを処理して、記録、表
    示出力あるいは外部出力する電子撮像装置において、 撮像部で得られた撮像データをアナログ値のまま一時的
    に記憶するアナログ半導体メモリと、 このアナログ半導体メモリから読み出した撮像データの
    輝度情報に基づいて、撮像データ全体の輝度分布を調整
    するための調整情報を生成する処理部と、 この処理部で生成された調整情報に基づいて、アナログ
    半導体メモリから読み出した撮像データ全体の輝度分布
    を調整する輝度分布調整部とを備えることを特徴とする
    電子撮像装置。
  2. 【請求項2】 光学画像を撮像部で光電変換し、得られ
    たアナログ値からなる撮像データを処理して、記録、表
    示出力あるいは外部出力する電子撮像装置において、 撮像部で得られた撮像データをアナログ値のまま一時的
    に記憶するアナログ半導体メモリと、 このアナログ半導体メモリから読み出した撮像データの
    輝度情報に基づいて、撮像データ全体の輝度分布を調整
    するための調整情報を生成する処理部と、 アナログ半導体メモリから読み出したアナログ値の撮像
    データを取り込み、処理部で生成された調整情報に対応
    する振幅変換特性に基づいてその振幅を調整し、輝度分
    布調整後の撮像データとしてアナログ値のまま出力する
    輝度分布調整部とを備えることを特徴とする電子撮像装
    置。
  3. 【請求項3】 光学画像を撮像部で光電変換し、得られ
    たアナログ値からなる撮像データを処理して、記録、表
    示出力あるいは外部出力する電子撮像装置において、 撮像部で得られた撮像データをアナログ値のまま一時的
    に記憶するアナログ半導体メモリと、 このアナログ半導体メモリから読み出した撮像データの
    輝度情報に基づいて、撮像データ全体の輝度分布を調整
    するための調整情報を生成する処理部と、 アナログ半導体メモリから読み出したアナログ値の撮像
    データを取り込み、処理部で生成された調整情報に対応
    するA/D変換特性に基づいてデジタル化することによ
    りその振幅を調整し、輝度分布調整後の撮像データとし
    てデジタル値で出力する輝度分布調整部とを備えること
    を特徴とする電子撮像装置。
  4. 【請求項4】 光学画像を撮像部で光電変換し、得られ
    たアナログ値からなる撮像データを処理して、記録、表
    示出力あるいは外部出力する電子撮像装置において、 撮像部で得られた撮像データをアナログ値のまま一時的
    に記憶するアナログ半導体メモリと、 このアナログ半導体メモリから読み出したアナログ値の
    撮像データを高精度でA/D変換し、デジタル値として
    出力するA/D変換部と、 このA/D変換部から出力されたデジタル値の撮像デー
    タの輝度情報に基づいて、撮像データ全体の輝度分布を
    調整するための調整情報を生成するとともに、この調整
    情報に対応する振幅変換特性に基づいてその振幅を調整
    し、輝度分布調整後の撮像データとしてデジタル値で出
    力する処理部とを備えることを特徴とする電子撮像装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電子撮像装置において、 処理部は、撮像データのうち所定の輝度参照領域内に含
    まれる撮像データの輝度情報に基づいて、撮像データ全
    体の輝度分布を調整するための調整情報を生成すること
    を特徴とする電子撮像装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電子撮像装置において、 アナログ半導体メモリから読み出した撮像データを表示
    する画像表示部と、 この画像表示部に表示された撮像データのうち、輝度情
    報を生成するために用いる輝度参照領域を操作に応じて
    選択設定する操作入力部とを備えることを特徴とする電
    子撮像装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の電子撮像装置において、 処理部は、撮像データのうち露出を自動設定するのに用
    いる露出決定領域を輝度参照領域として用いることを特
    徴とする電子撮像装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の電子撮像装置において、 撮像データ全体の輝度分布のうち所望の輝度範囲を操作
    に応じて選択設定する操作入力部を備え、 処理部は、この操作入力部により選択設定された所定輝
    度範囲に含まれる輝度情報を所望の出力輝度範囲に拡大
    するための調整情報を生成することを特徴とする電子撮
    像装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の電子撮像装置において、 処理部は、アナログ半導体メモリから読み出した撮像デ
    ータから生成した調整情報を、その撮像データに対応し
    てアナログ半導体メモリに書き込むことを特徴とする電
    子撮像装置。
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