JPH11298210A - 非接触型回転体及び該非接触型回転体の信号伝送方法、その信号伝送手段と装置 - Google Patents

非接触型回転体及び該非接触型回転体の信号伝送方法、その信号伝送手段と装置

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JPH11298210A
JPH11298210A JP10097869A JP9786998A JPH11298210A JP H11298210 A JPH11298210 A JP H11298210A JP 10097869 A JP10097869 A JP 10097869A JP 9786998 A JP9786998 A JP 9786998A JP H11298210 A JPH11298210 A JP H11298210A
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microstrip line
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lines
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Takashi Shigetomi
孝士 重富
Tetsuo Saito
哲男 齋藤
Tsunematsu Komaki
常松 小牧
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信号伝送に際し回転部を有する回転体との信
号伝送において、接触部を介さず非接触で信号伝送を行
ない、接触部の摩耗による障害を排除すると共に超高速
の信号伝送を多チャンネルで可能とするものである。 【構成】 回転体と一体とした平板な円形基板の同一面
上に回転軸と同心円に平衡マイクロストリップ線路をリ
ング状に複数本形成し、固定体にも全く同一寸法のマイ
クロストリップ線路を形成しその面と面を互いに適当な
距離で対向させ、各々の平衡マイクロストリップ線路が
一対一で対向しリング状に形成された各々の平衡マイク
ロストリップ線路の中心が回転軸の中心に合致する様配
置し回転体が回転中にも回転体と固定体の一対一で対向
した平衡マイクロストリップ線路の関係が保たれるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、非接触型回転体及び該
非接触型回転体の信号伝送方法、その信号伝送手段と装
置に関するものである。
【0002】例えば、回転の影響による信号歪みを低減
しなお且つ非常に高速なデータ通信を可能とする無線通
信機のアンテナ系に関するものであり、一般の回転体と
の非接触でのデータ通信に利用するに適し、特に、記憶
媒体である光ディスク等の回転体にマイクロプロセッサ
等が搭載された場合に、回転体上のマイクロプロセッサ
等と外部装置との間の非接触データ通信への利用に適す
るものである。
【0003】
【従来の技術】従来、回転体と外部機器との間での信号
伝送には接触子を用いた物が多く、非接触による信号伝
送としては、近年非接触カード用に開発された技術が有
るが、多チャンネル化されたものは無く、数十MBPS
の超高速信号伝送には適さない。超高速信号伝送を実現
する一例として、マイクロストリップ線路を用いた方式
が提案されている(特開平4−304001号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マイク
ロストリップ線路を用いた通信方法では、マイクロスト
リップ線路の特性から面方向への電磁界の漏れが大きい
ため、送信のレベルが隣の線路へ妨害波として混入する
程度が大きくなって、同一面上に多数の線路を配置する
場合には効率が悪く実装密度の点で不利であるし、特開
平4−304001号のように垂直方向に線路を配置す
るのは構成上複雑となり高価となっていた。
【0005】本発明は、上記従来の技術に鑑みなされた
発明であり、面方向への電磁界の漏れが少ないため送信
のレベルが隣の線路へ妨害波として混入する程度が少な
く、同一面上に多数の線路を効率よく配置できて廉価に
実装密度をより向上できる非接触型回転体及び該非接触
型回転体の信号伝送方法、その信号伝送手段と装置を提
供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の無線信号伝送装置は、平板な回転体の同一
面上に、回転軸を中心とする同心円状に所定の間隔で形
成された複数の平衡マイクロストリップ線路と、前記回
転体上の複数の平衡マイクロストリップ線路と所定の間
隔を空けて面対向し、前記回転体の平衡マイクロストリ
ップ線路と同一半径と間隔で固定された複数の平衡マイ
クロストリップ線路とを有し、各々1対1で対応する回
転体の平衡マイクロストリップ線路と固定された平衡マ
イクロストリップ線路間の電磁結合により、該電磁結合
の数に対応した複数の信号伝送を行なうことを特徴とす
る。
【0007】又、本発明の無線信号伝送装置は、隣接し
た線路との混信を防ぎなお且つ信号伝送用線路の同一面
上での信号伝送チャンネル密度を上げる為、無線部分の
アンテナに平衡マイクロストリップ線路を使用したこと
を特徴とする。
【0008】ここで、前記回転体の平衡マイクロストリ
ップ線路と固定された平衡マイクロストリップ線路との
両端には、送信及び/又は受信機と終端抵抗器とが接続
され、該送信及び/又は受信機と終端抵抗器との接続端
は、平衡マイクロストリップ線路上での誘導方向が一致
するように選択される。また、平衡マイクロストリップ
線路の中間に電気的線路長を調整する固定又は可変位相
器を更に有する。
【0009】又、本発明の無線信号伝送方法は、同一面
上に回転軸を中心とする同心円状に所定の間隔で複数の
平衡マイクロストリップ線路が形成された平板な回転体
と、前記回転体上の複数の平衡マイクロストリップ線路
と所定の間隔を空けて面対向し、前記回転体の平衡マイ
クロストリップ線路と同一半径と間隔で複数の平衡マイ
クロストリップ線路が固定された外部装置とを用意し、
各々1対1で対応する回転体の平衡マイクロストリップ
線路と固定された平衡マイクロストリップ線路間の電磁
結合により、回転体と外部装置と間で該電磁結合の数に
対応した複数の信号伝送を行なうことを特徴とする。
【0010】ここで、前記回転体の平衡マイクロストリ
ップ線路と固定された平衡マイクロストリップ線路との
両端には、平衡マイクロストリップ線路上での誘導方向
が一致するように送信及び/又は受信機と終端抵抗器と
が接続される。また、平衡マイクロストリップ線路の中
間に固定又は可変位相器を更に有し、電気的線路長を調
整する。
【0011】又、本発明の非接触型回転体は、通信機能
を有する非接触型回転体であって、平板な回転体の同一
面上に、回転軸を中心とする同心円状に所定の間隔で複
数の平衡マイクロストリップ線路がアンテナの一部とし
て形成されていることを特徴とする。
【0012】ここで、前記平衡マイクロストリップ線路
の両端には、送信及び/又は受信機と終端抵抗器とが接
続される。また、平衡マイクロストリップ線路の中間に
電気的線路長を調整する固定又は可変位相器を更に有す
る。また、前記非接触型回転体は、電子回路が搭載され
た記憶媒体である。
【0013】又、本発明の情報処理装置は、通信機能を
有する非接触型回転体との通信が可能な情報処理装置で
あって、前記非接触型回転体が、同一面上に、回転軸を
中心とする同心円状に所定の間隔で形成された複数の平
衡マイクロストリップ線路を有する場合に、前記回転体
上の複数の平衡マイクロストリップ線路と所定の間隔を
空けて面対向し、前記回転体の平衡マイクロストリップ
線路と同一半径と間隔で固定された複数の平衡マイクロ
ストリップ線路とを有し、各々1対1で対応する回転体
の平衡マイクロストリップ線路と固定された平衡マイク
ロストリップ線路間の電磁結合により、該電磁結合の数
に対応した複数の信号伝送を行なうことを特徴とする。
【0014】ここで、前記固定された平衡マイクロスト
リップ線路との両端には、送信及び/又は受信機と終端
抵抗器とが、平衡マイクロストリップ線路上での誘導方
向が一致するように接続されている。また、平衡マイク
ロストリップ線路の中間に電気的線路長を調整する固定
又は可変位相器を更に有する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0016】<本実施の形態の非接触型回転体上の平衡
マイクロストリップ線路の概略>図1は、非接触型回転
体200上の平衡マイクロストリップ線路の構造の一例
を示す図で、上面から見た図とb−b’断面図とを示
す。
【0017】図中、300はアンテナを構成する平衡マ
イクロストリップ線路であり、301は平衡マイクロス
トリップ線路300の電気長を調整するための位相器で
あり、302は平衡マイクロストリップ線路300を張
り付けたり埋め込んだりして非接触型回転体200の本
体となる誘電体基板、303は誘電体基板302を支持
する剛性のグランドプレーンである。
【0018】図2は、図1の非接触型回転体200を領
域aでカットした部分を図の下の方から見た斜視図であ
る。
【0019】図2では、平衡マイクロストリップ線路3
00がグランドプレーン303上にある誘電体基板30
2の上に形成されて例を示している。
【0020】図3は、平衡マイクロストリップ線路が構
築された非接触型回転体200がドライブ装置に実装さ
れた場合に、実際に形成されるインタフェース信号線2
7(無線)の関係を示す図である。図3では、特に平衡
マイクロストリップ線路にのみ注目して記載してあり、
他の部分を省略してある。
【0021】図3は、図1での断面bーb’に対応して
描いてあり、非接触型回転体200が例えばz方向に回
転する場合の、非接触型回転体200と外部装置100
との関係を示す。
【0022】図4は、平衡マイクロストリップ線路が構
築された非接触型回転体200がドライブ装置に実装さ
れた場合に、図1の領域aでカットした部分の外部装置
100との関係を、特に平衡マイクロストリップ線路に
のみ注目して記載した図である。
【0023】非接触型回転体200の平衡マイクロスト
リップ線路の終端は、インタフェース部26の一部で所
定の処理がなされる。即ち、非接触型回転体200のマ
イクロストリップ線路の一方の終端は終端抵抗器406
に接続され、他方の終端は送受信機412に接続され
る。また、外部装置100も同じようにデータ処理部1
1の一部で所定の処理がなされる。即ち、外部装置10
0のマイクロストリップ線路の一方の終端は送受信機4
11に接続され、他方の終端は終端抵抗器404に接続
される。尚、各要素の結線については、図5及び図6に
基づいて、後述する。
【0024】<本実施の形態の平衡マイクロストリップ
線路の具体例>今、従来のように、非接触型回転体20
0のアンテナと外部装置100のアンテナの間隔を0.
5mmとし、隣接する線路間の距離を3mmとしてマイ
クロストリップ線路をそれぞれ1本で構成した場合、隣
接線路からの妨害波をN、対向線路からの受信波をSと
して計算するとS/N比は24.5dB程となる。一
方、本実施の形態の平衡マイクロストリップ線路におい
て同様の計算すると、S/N比は30.6dB程とな
り、平衡マイクロストリップ線路の方がS/N比におい
て約6.0dB優れていた。これは距離にして1mmの
差になり、同じS/N比を必要とするならば平衡マイク
ロストリップ線路の方が隣接した線路との間隔が小さく
てよく、従って、その分だけ線路の本数を多く実装でき
る。
【0025】<本実施の形態の平衡マイクロストリップ
線路による通信例>図5及び図6は、非接触型回転体2
00のアンテナ401と外部装置100のアンテナ40
0が対向した状態での通信の様子を示す図である。図5
及び図6では、外部装置100のアンテナ400を点線
で示し、非接触型回転体200のアンテナ401を実線
で示している。
【0026】ところで、図5に示すように、非接触型回
転体200のアンテナ400の終端を送信機405に接
続し、外部装置100のアンテナ400の対応する側の
終端を受信機403に接続し、また、非接触型回転体2
00のアンテナ401の他の終端を終端抵抗器406に
接続し、外部装置100のアンテナ400の対応する他
の終端を終端抵抗404に接続すると、この接続状態で
は、送信機405から送出した信号が各々長さの異なっ
た経路を経由して受信機403に達し合成される。その
結果として、合成波は位相の異なる成分の集合となり波
形歪みを生じ、通信には適さないものとなる。
【0027】そこで、図6に示すのように各アンテナに
対して、送信機405と受信機403の終端への接続関
係を異なる終端とすると、どの部分をとっても伝送路の
長さは一定となり波形歪みを起こすことがなくなる。
【0028】これが、図4の結線の理由である。
【0029】<本実施の形態の平衡マイクロストリップ
線路の改良例>ところが、図6に示すように、各アンテ
ナと、送信機405、受信機403並びに終端抵抗器4
04、406とを接続した場合、回転の位置により非接
触型回転体200のアンテナ401と外部装置100の
アンテナ400の相互位置関係が、図7に示すように、
180度異なる位置になる場合が起こる。この場合、x
方向とy方向とでの、送信機405から受信機403に
到達するまでの電気長が、全線路長分だけy方向の方が
x方向より長くなり受信機403で合成されることにな
る。従って、全線路長をλ/2に持つ周波数の倍数の周
波数では、x方向から来た成分とy方向から来た成分の
位相が互いに180度異なって打ち消し合うことにな
り、デッドポイントが発生する。
【0030】従って、デッドポイントが発生する周波数
と使用しようとする信号周波数が一致した場合、回転に
よるレベル変動が起き信号伝送には適さなくなる。
【0031】そこで、非接触型回転体200あるいは外
部装置100のどちらかの平衡マイクロストリップ線
路、或いは両方の平衡マイクロストリップ線路の中間
に、図8に示すように位相器301を挿入して位相を調
整することにより、見かけ上のマイクロストリップ線路
の電気長を変えて、デッドポイントの位置をずらし、所
望の信号周波数での通信を可能とすることができる。
【0032】<本実施の形態の平衡マイクロストリップ
線路の適用例>本実施の形態の平衡マイクロストリップ
線路は、回転体と非接触でデータ通信を行なうためのア
ンテナ系に使用され、回転体の回転の影響による信号歪
みの少ない、非常に高速なデータ通信を可能とする無線
通信機のアンテナ系を提供する。即ち、本実施の形態の
平衡マイクロストリップ線路は、一般の回転体と外部装
置との間で非接触でのデータ通信を行うのに最適であ
り、特にマイクロプロセッサなどの電子回路をDVDや
CD系の記憶媒体である光ディスク等の回転体に搭載し
たシステムの非接触データ通信に適する。
【0033】以下、記憶媒体を利用したシステムにおけ
る記憶媒体、特にCDやDVD等光を利用したディスク
上に電子回路を搭載したディスク(インテリジェント・
ディスクと呼ぶ、以下IDとする)へ、本実施の形態の
平衡マイクロストリップ線路を適用した一例を用いて詳
細に説明する。
【0034】<本実施の形態の記憶媒体を含むシステム
の構成例>図9は本実施の形態による記憶媒体のシステ
ム(たとえばパーソナルコンピュータ)での利用形態例
を説明するための図である。
【0035】以下、本実施の形態ではデジタル・ビデオ
ディスク(以下、DVD)を例に説明するが、その他の
着脱可能な回転体を使用する装置(例えば情報送受装
置)に本発明が適用可能であり、本実施の形態と同じよ
うな効果を奏することは明らかである。また、システム
本体としてパーソナル・コンピュータを図示したが、テ
レビ、CDやDVD等のビデオデッキやステレオデッ
キ、その他のオーディオ機器等、あるいはゲーム機器、
通信機器、製造機器等、回転体を使用するものであれば
いずれも適用可能である。
【0036】例えば、ビデオデッキやステレオデッキ等
では、IDの電子回路は、システム本体の補助として使
用することができ、ゲーム機器や通信機器あるいは製造
機器等では、システムの主制御として使用することがで
きる。
【0037】図9において、1は以下に説明するところ
のキーボード5、表示装置(ディスプレイ)6、マウス
8、フロッピーディスク制御装置4、光ディスク制御装
置3等を備えるパーソナル・コンピュータ・システム
(以下PCとする)、2はIDであり、平衡マイクロス
トリップ線路部を含む電子回路実装面20(電子回路
は、内層または情報記録面の冗長部にあってもよい)と
情報記憶面30にて構成されている。
【0038】3は前記IDを駆動し読み出し/書き込み
を行う光ディスク制御装置であって、ID2が搭載され
た場合は、情報記憶面30からの情報の読み出し/書き
込み以外に、平衡マイクロストリップ線路部によるPC
1と電子回路部との情報の送受を行う。
【0039】本実施の形態では、従来のDVDが搭載さ
れた場合には、従来通りの光ディスク制御装置として作
動する。従来のDVDが実装されたことの判定は、DV
Dにハード的な相違を設けても、情報記憶面30の先頭
読み出し位置に記憶しておいてもよい。4はフロッピィ
ディスク制御装置、5はキーボード、6はCRTや液晶
等の表示装置、7は電源入力コンセント、8はマウス、
9は電源スイッチである。
【0040】(本実施の形態によるIDの構成例)図1
0は本実施形態であるID2の構成例を説明する図であ
る。
【0041】図10に示すように、ID2は、電子回路
実装面20と情報記憶面30とから構成されている。
【0042】電子回路実装面20には、制御部として、
CPU21、ROM22、RAM23、ならびに平衡マ
イクロストリップ線路部により情報の送受を行う機能を
含むインタフェース部26がバス25で結合され、各電
子回路には電源24により必要とする電源が供給されて
いる。図10の実施形態では、電源24はインタフェー
ス26よりエネルギーを受けるように構成していること
を示しているが、後述する種々の方法の何れであっても
よい。
【0043】(電子回路)電子回路実装面20は、イン
タフェース部26に含まれる平衡マイクロストリップ線
路部と電子回路を含む。ここでは電子回路が電子回路実
装面に搭載されているとして説明するが、電子回路はデ
ィスクの内層または情報記録面の冗長部にあってもよ
い。
【0044】図10では電子回路が機能的に個別の部品
や素子を搭載して構成されているように図示されている
が、電子素子がプリント基板やセラミック基板等の絶縁
基板上に搭載されていてもよい。また、各回路はロジッ
ク素子の組み合わせでも、ゲートアレーやワンチップや
SOC(システムオンチップ)等で構成されていてもよ
い。また、シリコン基板上、セラミック基板上、絶縁基
板上に半導体回路を形成したものであっても、チップサ
イズパッケージ(CSP)であってもこれらが積層され
たものであってもよい。更に電子回路実装面が積層され
て構成されていてもよい。
【0045】また、図10では記憶部として、RAM2
3とROM24が記載されているが、これらはフラッシ
ュメモリや他の記憶素子であってもよい。
【0046】なお、電子回路の実装位置は、インタフェ
ースやディスクの安定性のため中央部あるいは外周部に
搭載することが望ましいが、ディスクの安定性を保つ工
夫をすれば、他の場所に存在していてもよい。
【0047】(電源)図10において、電源24はそれ
自身が内部からの化学変化等により起電する電池や空気
電池等でもよく、または外部からエネルギーを受ける形
でもよい。外部からエネルギーを受ける場合は、直接接
点によりエネルギーを受ける形でもよく、音、光、無
線、誘導等によりエネルギーを受容する電源でもよく、
またこれらの組み合わせでもよい。更に信号と電源とが
重畳されて送受信される方式であってもよい。なお、電
源24は電子回路実装面20に搭載の各電子回路への電
源供給のみでなく、例えば前記のID2が外部システム
の主制御として動作する場合等は、外部システムヘの電
源供給現として使用することもでき、この場合はID2
は、外部システムの仕様を許可する「保証カード」の役
割をはたすように構成することもできる。逆に、システ
ム本体から電源が供給される場合には、ID2上に電源
24は必要ない。
【0048】(インタフェース)図10の本実施例で、
27は電子回路実装面20に実装されている前記制御部
のインタフェース部26の平衡マイクロストリップ線路
部を介して、制御部と外部装置100のデータ処理部1
1との間で送受の通信を行うための通信路で、インタフ
ェース信号線と呼ぶ。
【0049】インタフェース信号線27は、実用上はバ
ス25の信号そのままの信号であったり、バス25の信
号を変形したり、変換したり、増幅したり、変調あるい
は復調操作等したものでもよい。勿論、並列−直列変換
(並直列変換)あるいは直列−並列変換(直並列変換)
を行い、シリアル/パラレル通信を行うものや、超並列
(通進路をバスのビット幅より大きなビット幅にしたも
の)や誤り訂正符号付加したものであってもよい。
【0050】また、インタフェース信号27は、ハード
ウェア的な電気信号、タイミング等の電気的接続条件
等、機械的な機械および機構的接続条件等、ソフトウェ
ア的な処理条件、方法、プロトコル等が、標準化または
規格化されることが望ましい。特に、プロトコルは物理
層および/または論理層が標準化されていることが望ま
しい。
【0051】またインタフェース信号27は、平衡マイ
クロストリップ線路の電磁結合により、平衡マイクロス
トリップ線路の数に対応した複数の信号の無線信号伝送
を行う。
【0052】(情報記憶面)図10における情報記憶面
30は、本実施形態のID2の情報が記憶されている面
であり、例えば、DVD等光ディスクの単面である。情
報記憶面30に記憶されている情報の記憶形態は、通常
の光ディスクのようにピット形状記憶、光磁気記憶、更
には記憶色素を変えて記憶するようなものであってもよ
いことは言うまでもない。光ディスクに記憶されている
情報は、光ディスク制御部10により読み出し/書き込
み信号31として読み出される。本実施形態の光ディス
ク制御部10では、通常のコンパクトディスクや光磁気
ディスクやDVD等の光ディスクが挿入された場合に
は、通常の光ディスクと同様に読み出し/書き込みがで
きるものである。
【0053】また、図10において読み出し/書き込み
信号31は、光ディスク制御部10がID2の情報記憶
面30から光学的に情報を読み出していることを例示し
ている。表記12は信号線であり、前記情報記憶面30
に記憶されている情報を読み取り、データ処理部11に
伝える信号線であり、データ処理部11のバス信号線で
も、入出力バスでもよい。また図示しないが電子回路実
装面20の一部に情報記憶面が存在していても、情報記
録面30の一部に電子回路が実装されていても構わな
い。なお、電子回路、電源、インタフェース、情報記憶
面等に関し情報記憶媒体で説明したが、前記のごとくそ
の一部が図示しない該情報記憶媒体を包含するケースに
存在していてもよいことは言うまでもない。
【0054】<インタフェースの電磁結合による通信の
構成及び動作例>さて、通信についてより具体的に図1
1を用いて説明する。なお図11はインタフェース信号
27の通信手段として、平衡マイクロストリップ線路を
用いた電磁結合の構成例である。
【0055】図11では、説明のために外部装置のデー
タ処理部11を通信に特化して単純化し、インタフェー
ス部26との通信を行う機能要素について説明するが、
前述のように、データ処理部11は、PCでもよく、P
Cには更に周辺機器が接続されていて必要な処理を行う
ようになっていてもよく、また電子回路実装面の電子回
路にたいする拡張RAM部が備わっていてもよい。
【0056】図11に示すシステム実施形態の動作は、
図9を参照し説明すると次のようになる。先ず、システ
ムの電源を立ち上げ、次にID2を光ディスク制御装置
3に挿入する。挿入後のID2の状態は、静止の状態あ
るいは外部装置100にて規定された回転数、あるいは
外部装置100にて規定された回転数以外の回転数のい
ずれの場合でもよい。ここで、外部装置100内のディ
スク制御部10より、システム起動指令としての信号を
送信し、電子回路実装面20に内蔵されたROM22に
格納されている情報を読み出す。一例を説明すると次の
手順のようになる。
【0057】先ず、外部装置100内の光ディスク制御
部10よりシステム起動指令情報信号が発生され、この
情報信号がデータ処理部11内の並直列変換回路101
においてシリアル信号に変換される。次にデータ処理部
11に内蔵された発振器107から出力される無線周波
数信号が、変調回路および増幅回路102において、シ
リアル信号によってデジタル変調(例えばASK変調)
並びに電力増幅された後、外部装置100の送信アンテ
ナ103に印加される。すると電磁誘導により外部装置
100の送信アンテナ103に印加された信号と同じ信
号が、インタフェース信号線27(無線)を介して電子
回路実装面20の受信アンテナ201に誘起される。
【0058】電子回路実装面20側は、外部装置100
の送信アンテナ103より送られるシステム起動指令情
報信号を検出し、この誘起された情報信号はインタフェ
ース部26に内蔵された復調回路および増幅回路202
にて元の2値のシリアル信号に復調される。更にこのシ
リアル情報信号は直並列変換回路203でパラレル信号
に変換後、CPU21で命令および情報が識別され、こ
れに応じてROM22からROM情報を読み出したり、
必要に応じてRAM23に情報を格納する。読み出され
たパラレルの情報信号は電子回路実装面20内の並直列
変換回路204によってシリアル信号に変換される。
【0059】このシリアル信号に基づいて、インタフェ
ース部26内に内蔵された発振器207または外部装置
100より供給された図示しない基本クロックの出力が
変調回路および増幅回路205においてデジタル変調
(例えばFSK変調)並びに電力増幅された後、電子回
路実装面20の送信アンテナ206に供給される。この
情報は、電磁誘導により送信アンテナ206に供給され
た信号と同じ信号として、インタフェース信号27(無
線)を介して外部装置100の受信アンテナ104に誘
起される。この信号はデータ処理部11内の復調回路お
よび増幅回路105にて復調・増幅され、直並列回路1
06を介して元の情報に復元され、光ディスク制御部1
0にて処理される。
【0060】以上のように電子回路実装面20内のRO
M22から起動情報を読み出してシステムの起動が完了
する。また必要によりRAM23も使用する。以降デー
タ処理装置11はインタフェース回路26との信号の授
受に基づいて、ID2の周辺装置として動作し、相互に
データの授受を行う。
【0061】以上では、データ処理部11とインターフ
ェイス部26間のインターフェイス信号線27(無線)
をデータバスラインとして説明したが、これに限定され
るものでなく、今回の適用例として、図12に示すよう
に、インターフェイス信号線27を外部装置100との
インターフェイスとする方法を以下に説明する。即ち、
外部装置であるハードディスク装置505、フロッピー
ディスク4、光ディスク装置3、プリンタ506と、電
子回路実装面20内にあるI/Oコントローラ502と
の間、マウス8やキーボード5と電子回路実装面20内
にあるキーボードマウスコントローラ503との間、デ
ィスプレイ6と電子回路実装面20内にあるビデオグラ
フィックアレー504との間を、各々無線通信とし、非
接触型回転体200と外部装置100に施された平衡マ
イクロストリップ線路を介して、複数の通信ラインとし
たものである。
【0062】なお、この各々の通信ライン(インターフ
ェイス信号線)27は、前述の如く直並列変換、並直列
変換、帯域圧縮、最適通信プロトコル化、誤り訂正符号
の付加等の処理や技術を使用することは勿論のことであ
る。又、図12のように通信ラインを各々の装置が独立
して使用してもよいし、例えばマウス8とキーボード5
が1つの通信ラインを共有するように構成してもよい
し、ハードディスク等が複数の通信ラインを使用しても
よい。すなわち、外部装置100の用途や構成等に対応
して、データ転送容量やデータ転送タイミングを考慮
し、限られた通信ラインを有効に振り分けて使用すれば
よい。従って、通信ラインの振り分けをダイナミックに
変化させることも考えられる。
【0063】以上のようにして、システム起動完了後、
情報記憶面30より、システムプログラム等、必要なプ
ログラムまたは情報またはデータ等を光ディスク制御部
10、信号線12、データ処理部11を介して読み取
り、必要によりデータの加工や修正を行い、また必要に
よりインタフェース信号27、インタフェース部26を
介してROM22、RAM23にあるデータ情報と合成
し、また必要によりテーブルを参照して制御信号やデー
タ等を作成し、制御信号またはデータとしてデータ処理
部11へ送信し、必要に応じてRAM23または拡張R
AMに記憶し、システムの処理を開始する。ここでデー
タ処理部11を含む外部装置100は、ビデオ装置、表
示装置等なんら制限、限定する必要はない。
【0064】<本実施の形態による記憶媒体を使用する
システム例>次に、本実施の施形態による記憶媒体を使
用するシステム例と、電子回路実装面20に実装されて
いる電子回路の動作例とを説明する。
【0065】例えば、従来のシステムプログラム(O
S)の標準入出力システム(BIOS)に代わって、ハ
ードウェアの周辺とのインタフェースを標準化すること
により(各ハードウェア周辺の内部では、システムプロ
グラムやマイクロプログラムが動作していてもインタフ
ェースを所定の標準に合わしてあればよい)、図10の
ID2から見て、データ処理11(または外部装置10
0)を周辺機器として扱い制御する例について説明す
る。
【0066】ID2の電子回路の周辺機器、装置として
データ処理部11が接続された例では、ID2が、イン
タフェース部26により、インタフェース信号27を介
して周辺機器(または外部装置100)としてのデータ
処理部11と接続されている。この場合、上述のように
ID2と、データ処理部11または外部装置100との
接続条件を、ハードウェア的に(電気信号、タイミング
等の電気的接続条件等)、機械的に(機械、機構的接続
条件等)、ソフトウェア的に(処理条件、方法、プロト
コル等)、標準化または規格化することにより、より汎
用な接続が可能となる。また製造者にとっても共通性あ
る製品を大量に生産することができる。
【0067】ID2側から見た外部装置100のインタ
フェース条件が標準化されていると、周辺装置である外
部装置100側では、データ処理部11にさらにその周
辺装置が接続されていても、データ処理部11内で所定
の処理を行い、(周辺のコンピュータ制御ソフトウェア
上の標準入出力システムであるBIOSに相当する)所
定のインタフェース条件(標準、規格)で、ID2に接
続可能となり、このインタフェース条件さえ遵守すれ
ば、どのような外部回路でも接続可能となる。
【0068】本実施の形態は、以上詳細に説明したよう
に、記憶媒体と該記憶媒体と適合する電子回路を一体化
したID2の外部装置との間の通信手段を平衡マイクロ
ストリップ線路で構築することにより、情報記憶媒体が
記憶する情報の処理におけるシステム本体側の負担を軽
減するばかりでなく、ID2を、外部のシステム機器を
管理・制御できるインテリジェントを持った記憶媒体と
該電子回路と情報交換をする装置、及びそれらを含むシ
ステムにおける通信手段を含む装置として利用できる。
【0069】
【発明の効果】本発明により、即ちアンテナ線路に平衡
マイクロストリップ線路で構成することにより、面方向
への電磁界の漏れが少なくマイクロストリップ線路の場
合に比べ同一面上に多くの線路を形成でき、従って、よ
り多チャンネルの信号伝送が可能となり構造も簡単であ
るため、廉価な非接触型回転体及び該非接触型回転体の
信号伝送方法、その信号伝送手段と装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の平衡マイクロストリップ線路の
構造例を示す図である。
【図2】図1の領域aでカットした部分を図の下の方か
ら見た斜視図である。
【図3】非接触型回転体200のアンテナと外部装置1
00のアンテナの対向した状態を示す図である。
【図4】図1の領域aでカットした部分を図3の状態で
図の下の方から見た図である。
【図5】各アンテナに対する送信機と受信機の終端への
接続関係を示す図である。
【図6】各アンテナに対する送信機と受信機の終端への
接続関係を示す図である。
【図7】デッドポイントが発生位置関係を示す図であ
る。
【図8】平衡マイクロストリップ線路の中間にず位相器
を挿入し補償を示した図である。
【図9】本実施の形態による記憶媒体のシステムでの利
用形態例を説明するための図である。
【図10】本実施形態であるIDの構成例を説明する図
である。
【図11】本実施の形態のインタフェースの電磁結合に
よる通信の一構成例を示す図である。
【図12】本実施の形態のインタフェースの電磁結合に
よる通信の他の構成例を示す図である。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板な回転体の同一面上に、回転軸を中
    心とする同心円状に所定の間隔で形成された複数の平衡
    マイクロストリップ線路と、 前記回転体上の複数の平衡マイクロストリップ線路と所
    定の間隔を空けて面対向し、前記回転体の平衡マイクロ
    ストリップ線路と同一半径と間隔で固定された複数の平
    衡マイクロストリップ線路とを有し、 各々1対1で対応する回転体の平衡マイクロストリップ
    線路と固定された平衡マイクロストリップ線路間の電磁
    結合により、該電磁結合の数に対応した複数の信号伝送
    を行なうことを特徴とする無線信号伝送装置。
  2. 【請求項2】 隣接した線路との混信を防ぎなお且つ信
    号伝送用線路の同一面上での信号伝送チャンネル密度を
    上げる為、無線部分のアンテナに平衡マイクロストリッ
    プ線路を使用したことを特徴とする無線信号伝送装置。
  3. 【請求項3】 前記回転体の平衡マイクロストリップ線
    路と固定された平衡マイクロストリップ線路との両端に
    は、送信及び/又は受信機と終端抵抗器とが接続され、
    該送信及び/又は受信機と終端抵抗器との接続端は、平
    衡マイクロストリップ線路上での誘導方向が一致するよ
    うに選択されることを特徴とする請求項1または2記載
    の無線信号伝送装置。
  4. 【請求項4】 平衡マイクロストリップ線路の中間に電
    気的線路長を調整する固定又は可変位相器を更に有する
    ことを特徴とする請求項3記載の無線信号伝送装置。
  5. 【請求項5】 同一面上に回転軸を中心とする同心円状
    に所定の間隔で複数の平衡マイクロストリップ線路が形
    成された平板な回転体と、前記回転体上の複数の平衡マ
    イクロストリップ線路と所定の間隔を空けて面対向し、
    前記回転体の平衡マイクロストリップ線路と同一半径と
    間隔で複数の平衡マイクロストリップ線路が固定された
    外部装置とを用意し、 各々1対1で対応する回転体の平衡マイクロストリップ
    線路と固定された平衡マイクロストリップ線路間の電磁
    結合により、回転体と外部装置と間で該電磁結合の数に
    対応した複数の信号伝送を行なうことを特徴とする無線
    信号伝送方法。
  6. 【請求項6】 前記回転体の平衡マイクロストリップ線
    路と固定された平衡マイクロストリップ線路との両端に
    は、平衡マイクロストリップ線路上での誘導方向が一致
    するように送信及び/又は受信機と終端抵抗器とが接続
    されることを特徴とする請求項5記載の無線信号伝送方
    法。
  7. 【請求項7】 平衡マイクロストリップ線路の中間に固
    定又は可変位相器を更に有し、電気的線路長を調整する
    ことを特徴とする請求項6記載の無線信号伝送方法。
  8. 【請求項8】 通信機能を有する非接触型回転体であっ
    て、 平板な回転体の同一面上に、回転軸を中心とする同心円
    状に所定の間隔で複数の平衡マイクロストリップ線路が
    アンテナの一部として形成されていることを特徴とする
    非接触型回転体。
  9. 【請求項9】 前記平衡マイクロストリップ線路の両端
    には、送信及び/又は受信機と終端抵抗器とが接続され
    ることを特徴とする請求項8記載の非接触型回転体。
  10. 【請求項10】 平衡マイクロストリップ線路の中間に
    電気的線路長を調整する固定又は可変位相器を更に有す
    ることを特徴とする請求項9記載の非接触型回転体。
  11. 【請求項11】 前記非接触型回転体は、電子回路が搭
    載された記憶媒体であることを特徴とする請求項8乃至
    10のいずれか1つに記載の非接触型回転体。
  12. 【請求項12】 通信機能を有する非接触型回転体との
    通信が可能な情報処理装置であって、 前記非接触型回転体が、同一面上に、回転軸を中心とす
    る同心円状に所定の間隔で形成された複数の平衡マイク
    ロストリップ線路を有する場合に、 前記回転体上の複数の平衡マイクロストリップ線路と所
    定の間隔を空けて面対向し、前記回転体の平衡マイクロ
    ストリップ線路と同一半径と間隔で固定された複数の平
    衡マイクロストリップ線路とを有し、 各々1対1で対応する回転体の平衡マイクロストリップ
    線路と固定された平衡マイクロストリップ線路間の電磁
    結合により、該電磁結合の数に対応した複数の信号伝送
    を行なうことを特徴とする情報処理装置。
  13. 【請求項13】 前記固定された平衡マイクロストリッ
    プ線路との両端には、送信及び/又は受信機と終端抵抗
    器とが、平衡マイクロストリップ線路上での誘導方向が
    一致するように接続されていることを特徴とする請求項
    12記載の情報処理装置。
  14. 【請求項14】 平衡マイクロストリップ線路の中間に
    電気的線路長を調整する固定又は可変位相器を更に有す
    ることを特徴とする請求項13記載の情報処理装置。
JP10097869A 1997-06-19 1998-04-09 非接触型回転体及び該非接触型回転体の信号伝送方法、その信号伝送手段と装置 Pending JPH11298210A (ja)

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