JPH11295709A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マザーガラス基板の印刷方向を確認できる液
晶表示装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 第一のマザーガラス基板１の基準辺１ａ
のコーナー部分にオリフラ２を形成し、基板１に配置し
た表示画面部上にアレイチップ３ａ〜３ｆを形成し、第
二のマザーガラス基板４の基準辺４ａのコーナー部分に
オリフラ５を形成し、基板４に配置した表示画面部上
に、アレイチップ３ａ〜３ｆに対向する対向電極パター
ン６ａ〜６ｆを形成し、基板１、４上に配向膜を印刷す
るに際し、表示画面部をＸ軸もしくはＹ軸方向の対称軸
に対して対称に配置し、各基板１，４を、基準辺１ａ，
４ａを印刷方向に向ける配置状態において、各基準辺１
ａ，４ａに対する各表示画面部の相対位置が等しくなる
ようレイアウトすることで、印刷投入時にオリフラ２、
５の位置が目視確認可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、アレイチップ及び
対向電極パターンなどの液晶表示装置の製造方法に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】液晶表示装置は、その利用価値・使用目
的の拡大、需要の増加と供に、大幅なコストダウンが要
求されており、マザーガラス基板の大型化、使用材料の
コストダウンを図るとともに、特に高歩留り化・生産性
ＵＰが絶対的な必要条件として各社取り組んでいる。

【０００３】従来のマザーガラス基板を用いた液晶表示
装置の製造方法は、基板コーナー部分にオリフラが形成
されて基板上には単数若しくは複数のアレイチップが形
成された第一のマザーガラス基板と、同様に基板コーナ
ー部分にオリフラが形成されて基板上には単数若しくは
複数の対向電極パターンが形成された第二のマザーガラ
ス基板を用いるものである。

【０００４】アレイチップは、ＴＦＴ型アレイチップや
ＳＴＮ型アレイチップ等であり、ＴＦＴ型アレイチップ
は、ＸＹマトリックス状に配置した信号線郡と、これに
電気的に接続した薄膜トランジスター郡とから成るチッ
プであって、各々の薄膜トランジスターが駆動素子とな
って液晶を動作させるものであり、ＳＴＮ型アレイチッ
プは、対向基板の走査電極線郡に対してＸとＹの行列配
列の関係を持ってデータ電極線郡が形成されたチップで
あって、信号は走査線から順次走査されて液晶を動作さ
せるものである。

【０００５】また、第二のマザーガラス基板の対向電極
パターンは、第一のマザーガラス基板のアレイチップと
対をなすものであり、その表示画面はアレイチップの形
状と同様の形状をしている。

【０００６】オリフラは、前記アレイチップや対向電極
パターンを形成・成膜する時の基準辺の役割をなす印で
あり、具体的にはマザーガラス基板の基準辺のコーナー
部分に、数ｍｍ×数ｍｍのカッティング（角面取り）や
マークを形成し、外観的にも形成・成膜する基準とし
て、成膜装置への投入方向が認知できるようにしたもの
である。

【０００７】上記のように構成された第一のマザーガラ
ス基板と、第二のマザーガラス基板とは、セル組立工程
に於いて、スペーサを介してそれぞれアレイチップと対
向電極パターンとが向かい合うようにシール剤にて接着
されて単一パネルが形成される。単一パネルは、各表示
画面部ごとに分離切断され、前記スペーサを介する隙間
に液晶を封入して、個々の液晶表示装置が形成される。

【０００８】このように、２枚のマザーガラス基板を貼
り合わせた単一パネルから複数の液晶表示装置が形成さ
れる。したがって、マザーガラス基板を大型化すること
で、単一のパネルから生産される液晶パネルチップの数
が増加して生産性が向上し、コストダウンが図れること
から、年々大判サイズのマザーガラス基板を用いた製造
ラインへと移行しており、現在では数十センチメートル
四方の大型のマザーガラス基板が用いられている。

【０００９】ところで、セル組立工程では、工程プロセ
ス内容や製造するインチサイズ（機種）に応じて装置へ
の投入方向が変わるので、このような場合にはマザーガ
ラス基板に形成されたオリフラ位置によって投入方向を
切り換えている。

【００１０】図２、図３、図４は、従来の各マザーガラ
ス基板におけるアレイチップ、対向電極パターンおよび
オリフラのレイアウトを示す。図２の（ａ）は、第一の
マザーガラス基板の平面図を示し、大型の第一のマザー
ガラス基板１には、オリフラ２が１個とアレイチップ３
が所定間隔置きに６個形成されている。図２の（ｂ）
は、第二のマザーガラス基板の平面図を示し、大型の第
二のマザーガラス基板４には、オリフラ５が１個と前記
６個のアレイチップ３の表示画面部と同様の表示画面を
有するカラーフィルタ等から成る対向電極パターン６が
形成されている。

【００１１】図３の（ａ）、（ｂ）、及び図４の
（ａ）、（ｂ）に示すように、第一のマザーガラス基板
１と第二のマザーガラス基板４との相対向する面におい
て、アレイチップ３の画面領域と対向電極パターン６の
画面領域とに、ポリイミド系からなる配向膜を矢印Ｄ方
向に印刷し、加熱処理を施す。

【００１２】ところで、第一のマザーガラス基板１と第
二のマザーガラス基板４とに配向膜を印刷する際には、
同一サイズのガラス基板に対応する配向膜印刷工程が１
ラインしか無い場合にでも対応できるとともに、第一の
マザーガラス基板１と第二のマザーガラス基板４とはそ
れぞれ版を交換せずに同一の印刷工程のラインを通過で
きることが要求される。

【００１３】すなわち、第一のマザーガラス基板１と第
二のマザーガラス基板４とは、矢印Ｙ方向もしくはＸ方
向に示される対称軸に対して対称となるように、各々ア
レイチップ３と対向電極パターン６とを配置する。する
と第一のマザーガラス基板１に設けられたアレイチップ
３の印刷方向と、第二のマザーガラス基板４に設けられ
た対向電極パターン６の印刷方向とを同一方向にでき、
第一のマザーガラス基板１と第二のマザーガラス基板４
とのそれぞれに合わせて版を交換する手間を無くすこと
ができる。

【００１４】配向膜の印刷工程後、各々のマザーガラス
基板はラビング布等をもちいて各々配向膜表面に配向処
理を行う。次に、第二のマザーガラス基板４は、対向電
極パターン６の周辺部に、液晶を封入しておくためのシ
ール剤による段差が形成され、この後対向電極パターン
６の上にスペーサが散布される。

【００１５】その後、第一のマザーガラス基板１と第二
のマザーガラス基板４とを相対向させ、各々オリフラ２
とオリフラ５とが互いに重なるようにシール剤により貼
り合わせることで大型の単一パネルを作成する。得られ
た単一パネルを図２に示す破線７，８に沿って分離切断
し、液晶を単一パネルの隙間に封入して複数の液晶表示
装置を作成する。

【００１６】このように通常は、第一のマザーガラス基
板１と第二のマザーガラス基板４とを、オリフラ２とオ
リフラ５とが重なり合うように貼り合わせた時に、アレ
イチップ３と対向電極パターン６とが対を成すように、
各々のマザーガラス基板上にアレイチップ３と対向電極
パターン６とをレイアウト設計している。

【００１７】又、前述したように、第一のマザーガラス
基板１と第二のマザーガラス基板４とに合わせて版を交
換することなく配向膜印刷を行なうことを可能とするた
めに、アレイチップ３と対向電極パターン６とは、各々
のマザーガラス基板上で矢印Ｙ方向若しくはＸ方向に示
される対称軸に対して対称、若しくはほぼ対称となるよ
うにもレイアウト設計されている。

【００１８】そのため、図３（ａ）、（ｂ）に示すよう
に、印刷方向であるＤ方向と直交するＹ方向に対して対
称となるようにレイアウト設計した場合に、配向膜印刷
工程の投入時に、第一のマザーガラス基板１のオリフラ
２は印刷するＤ方向を向くが、第二のマザーガラス基板
４のオリフラ５はＤ方向と逆向きとなる。これに対し
て、図４（ａ）、（ｂ）に示すように、Ｄ方向と平行な
Ｘ方向に対して対称となるようにレイアウト設計した場
合は、各オリフラ２、５は共にＤ方向を向く。

【００１９】

【発明が解決しようとする課題】上述の配向膜印刷工程
の基板投入時において、作業者はマザーガラス基板の向
きを一定方向に揃えてガラス基板入れにマザーガラス基
板を準備する。その場合に、作業者は、基準辺を意味す
るオリフラがガラス基板入れのどの方向を向くかで、マ
ザーガラス基板の投入方向の確認をしている。

【００２０】すなわち第一のマザーガラス基板１は、オ
リフラ２の位置が配向膜印刷方向であるＤ方向側にある
ため、ガラス基板入れに第一のマザーガラス基板を設置
する時に、作業者はオリフラ２の位置を目視することで
その投入方向が間違いない事を確実に確認できる。

【００２１】ところが、第二のマザーガラス基板４のよ
うに矢印Ｙ方向に対して対称となるようにレイアウト設
計された場合には、オリフラ５の位置が配向膜印刷方向
であるＤ方向側に無いために、マザーガラス基板の設置
時において、作業者はオリフラ５の位置を目視できず、
その投入方向を確認できないという問題を有している。
そのため、矢印Ｙ方向に対して対称となるようにレイア
ウト設計されたマザーガラス基板であると、場合によっ
ては作業者が印刷方向を誤ってしまい、ロットアウトに
より歩留まりが著しく低下するという問題が突発的に発
生していた。

【００２２】本発明は前記問題点を解決し、配向膜印刷
工程において、マザーガラス基板をガラス基板入れへ設
置する際、作業者がマザーガラス基板の印刷方向を常時
確実に確認できる液晶表示装置の製造方法を提供するこ
とを目的とする。

【００２３】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明の液晶表示装置の製造方法は、第一のマ
ザーガラス基板の一辺をなす基準辺のコーナー部分にオ
リフラを形成すると共に、第一のマザーガラス基板に配
置した単数若しくは複数の表示画面部上にアレイチップ
を形成し、第二のマザーガラス基板の一辺をなす基準辺
のコーナー部分にオリフラを形成すると共に、第二のマ
ザーガラス基板に配置した単数若しくは複数の表示画面
部上に、第一のマザーガラス基板上のアレイチップに対
向する対向電極パターンを形成し、アレイチップを形成
した第一のマザーガラス基板、および対向電極パターン
を形成した第二のマザーガラス基板の上に配向膜を印刷
するに際し、第一および第二のマザーガラス基板に配置
する単数若しくは複数の表示画面部を、基準辺と直交す
るＸ軸方向若しくは基準辺と平行なＹ軸方向の対称軸に
対して対称またはほぼ対称となるように配置するととも
に、第一のマザーガラス基板および第二のマザーガラス
基板を、基準辺を印刷方向に向けて配置する状態におい
て、第一のマザーガラス基板における基準辺に対する表
示画面部の相対位置と、第二のマザーガラス基板におけ
る基準辺に対する表示画面部の相対位置とが等しく、ま
たはほぼ等しくなるようにレイアウトする構成としたも
のである。

【００２４】上記した構成により、第一、第二のマザー
ガラス基板の両方の基板のオリフラ位置は、配向膜印刷
の投入時に印刷方向側にある。従って、印刷投入時にオ
リフラ位置が目視確認可能となり、かつ共通の印刷版で
アレイチップと対向電極パターンの配向膜を印刷でき
る。

【００２５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図１を用いて説明する。先に図２，図３において説
明したものと同様の作用を行う部材については同一の符
号を付けて説明を省略する。図１は、本発明の実施の形
態におけるマザーガラス基板のアレイチップ、対向電極
パターンおよびオリフラのレイアウトを示す。

【００２６】図１の（ｂ）に示すように、第２のマザー
ガラス基板４は、図３の（ｂ）に示すマザーガラス基板
４と比較して、オリフラ５の位置が、従来のマザーガラ
ス基板４の対角位置に形成されている。

【００２７】これに伴い、第１のマザーガラス基板１の
オリフラ２を形成した基準辺１ａと、第２のマザーガラ
ス基板４のオリフラ５を形成した基準辺４ａとが、共に
配向膜印刷方向Ｄに向く状態で、基準辺４ａに対する対
向電極パターン６ａ〜６ｆを印刷する表示画面部の相対
位置と、基準辺１ａに対するアレイチップ３ａ〜３ｆを
印刷する表示画面部の相対位置とが等しくなるように、
各表示画面部を配置している。

【００２８】すなわち、各マザーガラス基板１、４上
に、アレイチップ３ａ〜３ｆと対向電極パターン６ａ〜
６ｆとを、各基準辺１ａ、４ａと平行な矢印Ｙ方向に示
される対称軸（配向膜印刷方向Ｄと直交する方向）に対
して対称になるようにレイアウトする場合にでも、各マ
ザーガラス基板１、４のオリフラ２、５の形成される基
板辺１ａ、４ａは、配向膜印刷方向側になる。

【００２９】上記した構成によると、配向膜印刷工程に
おいて、各マザーガラス基板１、４をガラス基板入れへ
設置するに際し、各オリフラ２、５の位置はＤ方向側に
共に向くため、作業者は各オリフラ２、５の向きを目視
確認でき、以って各マザーガラス基板１、４の印刷方向
を間違える事は無くなり、歩留りが安定・向上する。

【００３０】尚、上記実施の形態においては、複数の表
示画面部を、各マザーガラス基板１、４の上に、矢印Ｙ
方向（Ｄと直交する方向）に示される対称軸に対して対
称となるように配置し、各表示画面部に対する各オリフ
ラ２、５の形成される基準辺１ａ、４ａの相対位置がそ
れぞれ等しくなるようにレイアウトして液晶表示装置を
製造したが、各マザーガラス基板１、４における表示画
面部は単数であっても良い。

【００３１】また本願発明においては、表示画面部とマ
ザーガラス基板１、４との対称軸とはほぼ対称となって
いれば満足し、同様に表示画面部と各オリフラ２、５の
形成される基準辺１ａ、４ａとの相対位置とはほぼ等し
ければ満足する。

【００３２】尚、基準辺１ａ、４ａに直交するＸ方向を
対称軸としても当然良いが、この場合には、従来のレイ
アウト設計のままでも表示画面部とオリフラとの相対位
置はほぼ等しくなり、目的は満足する。

【００３３】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、オ
リフラの形成される基準辺に対する表示画面部の相対位
置が、第一、第二のマザーガラス基板上においてほぼ等
しくなるように、表示画面部をレイアウトする事で、第
一、第二のマザーガラス基板の両方の基板のオリフラ位
置は、配向膜印刷の投入時に印刷方向側にある。従っ
て、印刷投入時にオリフラ位置が目視確認可能となり、
各マザーガラス基板の印刷方向を間違えてしまう事は無
くなるため、歩留りの安定・向上が図れ実用的に極めて
有効である。また、各マザーガラス基板に、表示画面部
を各マザーガラス基板上のＸ軸方向もしくはＹ軸方向の
対象軸に対してほぼ対称となるように配置する事で、共
通の印刷版でアレイチップと対向電極パターンの配向膜
を印刷できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態における第一、第二のマザ
ーガラス基板の対称軸方向と配向膜印刷方向とオリフラ
位置とを示す平面図である。

【図２】従来の第一、第二のマザーガラス基板の平面図
である。

【図３】従来の第一、第二のマザーガラス基板の対称軸
方向と配向膜印刷方向とオリフラ位置を示し、且つ対称
軸方向と配向膜印刷方向とが直交する場合の平面図であ
る。

【図４】従来の第一、第二のマザーガラス基板の対称軸
方向と配向膜印刷方向とオリフラ位置を示し、且つ対称
軸方向と配向膜印刷方向とが平行する場合の平面図であ
る。

【符号の説明】

１ 第一のマザーガラス基板 ２，５ オリフラ ３ａ〜ｆ アレイチップ ４ 第二のマザーガラス基板 ６ａ〜ｆ 対向電極パターン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第一のマザーガラス基板の一辺をなす基
   準辺のコーナー部分にオリフラを形成すると共に、第一
   のマザーガラス基板に配置した単数若しくは複数の表示
   画面部上にアレイチップを形成し、 第二のマザーガラス基板の一辺をなす基準辺のコーナー
   部分にオリフラを形成すると共に、第二のマザーガラス
   基板に配置した単数若しくは複数の表示画面部上に、第
   一のマザーガラス基板上のアレイチップに対向する対向
   電極パターンを形成し、 アレイチップを形成した第一のマザーガラス基板、およ
   び対向電極パターンを形成した第二のマザーガラス基板
   の上に配向膜を印刷するに際し、 第一および第二のマザーガラス基板に配置する単数若し
   くは複数の表示画面部を、基準辺と直交するＸ軸方向若
   しくは基準辺と平行なＹ軸方向の対称軸に対して対称ま
   たはほぼ対称となるように配置するとともに、 第一のマザーガラス基板および第二のマザーガラス基板
   を、基準辺を印刷方向に向けて配置する状態において、
   第一のマザーガラス基板における基準辺に対する表示画
   面部の相対位置と、第二のマザーガラス基板における基
   準辺に対する表示画面部の相対位置とが等しく、または
   ほぼ等しくなるようにレイアウトすることを特徴とする
   液晶表示装置の製造方法。