JPH11295009A - 軸変位検出計およびその製作方法 - Google Patents

軸変位検出計およびその製作方法

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JPH11295009A
JPH11295009A JP9870798A JP9870798A JPH11295009A JP H11295009 A JPH11295009 A JP H11295009A JP 9870798 A JP9870798 A JP 9870798A JP 9870798 A JP9870798 A JP 9870798A JP H11295009 A JPH11295009 A JP H11295009A
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impedance
impedances
sensor
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省三 葛西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転機器を安全に運転するため回転軸に磁気を
用いた軸変位検出計を付け、その検出感度を最適状態に
する条件を定めた。 【解決手段】インピーダンスZ1 及びZ2 で表される2
組の検出コイルと、インピーダンスZ3 及びZ4 で表さ
れる2組の測定コイルを有するトランスとからブリッジ
回路を構成し、検出対象の軸変位を検出する軸変位検出
計において、前記2組の検出コイルのインピーダンスZ
1 ,Z2 と、前記トランスの各測定コイルのインピーダ
ンスZ3 ,Z4 の比が、0.6<Z3/Z1,Z4/Z2
2.0の範囲にあることを特徴とする。 【効果】検出感度が高く、特性の優れた軸変位検出計を
構成することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型発電機やター
ビンなどの回転機器を安全に運転するために、回転軸の
変位や、ぶれを監視する軸変位検出計に関し、特に、変
位を電気信号として取り出す検出部の電気回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】大型発電機やタービンなどの回転機器
は、起動時や出力を変更した場合に、機器構造部に発生
する応力や温度が変化し、ケースや固定子などの固定部
材、また回転子やブレードなどの回転部材の各部材自体
の寸法や、固定部材と回転部材間の相対寸法が変化す
る。このような寸法変化は、回転機器の負荷及び出力に
密接な関係があるため、回転機器を安全に運転するため
には回転機器の回転軸の変位を監視することは非常に重
要である。
【0003】また、定常運転状態でも、長期使用された
回転機器は構造的な変形が発生したり、電気的な絶縁劣
化で局部発熱をしていることがある。このような事故に
つながる恐れのある要因を早期に発見することは、重大
事故を防止するために必要なことである。
【0004】従来、回転軸の変位を検出する手段とし
て、図2に示す磁気的な方法や、図示しないレーザを使
用した光学的な方法が使用されている。一般的には、取
り付け環境やセンサの大きさなどから磁気的な方法が使
用されている。
【0005】図2に示す磁気的な方法では、回転軸2を
軸受け3で固定するようにした一般的な回転機器1で
は、回転軸2の変位を軸変位検出計にて検出するように
している。軸変位検出計は、回転子4と固定子5が収納
された室とはケーシング6で仕切られた軸端部に収納さ
れている。
【0006】軸変位検出計は、回転軸2と同じ方向の変
位を測定する軸伸差計センサ7と、回転軸2の偏芯を測
定する偏芯計センサ8がある。軸伸差計センサ7は、回
転軸2に強磁性体の変位板9を付けて磁気回路を構成
し、検出が容易にできるようにしている。
【0007】なお、図2においては、軸伸差計センサ7
および偏芯計センサ8は、各一つずつしか示さないが、
実際にはそれぞれ二つのセンサの組合せからなり、軸伸
差計センサ7は変位板9を中心に、偏芯計センサ8は回
転軸2を中心にそれぞれ対向して備えられている。
【0008】軸伸差計センサ7および偏芯計センサ8の
各軸変位検出計は、コイルと鉄芯からなる簡単な磁気回
路である。図5に軸伸差計センサ7の構成例を示す。軸
伸差計センサ7は、コイル11と鉄芯12からなる2組
の磁気回路(以下、単にセンサともいう)が変位検出対
象である変位板9の両側に取り付けられており、それぞ
れのセンサと変位板9の距離(空隙)はl1 とl2 で表
される。この構成は、偏芯計センサ8においても変位検
出対象が回転軸2となるだけで、他は共通である。
【0009】従来、上記の磁気回路を用いての変位検出
は、変位板9と軸伸差計センサ7間、または回転軸2と
偏芯計センサ8間の空隙の変化を、コイルのインピーダ
ンスωLの変化とし、検出回路として、図3に示すよう
な対向する2つのセンサのインピーダンスωLと任意の
抵抗Rによってブリッジ回路を構成し、交流電源10で
励起して空隙の変化を電気信号出力esとして検出して
いた。定常運転時はそれぞれの空隙は、l1 =l2 とな
っており、各センサのインピーダンスωLの差によって
生じる出力esは“0”である。変位が発生した場合
は、図3に示すような検出回路では、空隙の変化を示す
変位Δと出力esの関係が図4に示すように正の出力だ
けとなり、定常運転時の変位に比べて、伸びているの
か、縮んでいるのか不明であった。
【0010】このため、これらの問題を解決して効率よ
く変位電気信号を得ることができる検出回路として、図
1に示す回路がある。
【0011】図1では、コイルと鉄芯からなるセンサ2
4,25は、回転軸2や変位板9の変位測定対象23の
両側に備えられる磁気回路であり、変位測定対象23と
の空隙によって定まるそれぞれのインピーダンスが
1 ,Z2 として示される。そのインピーダンスZ1
2 は下式のように表される。
【0012】
【数1】 Z1=ωL1=(ω4πμsNS/l1)×10-7=k/l1 …(1)
【0013】
【数2】 Z2=ωL2=(ω4πμsNS/l2)×10-7=k/l2 …(2) L1 ,L2 :自己インダクタンス、μs:鉄芯の非透磁率 N:コイルの巻数、 S:コイルの断面積 k:巻数等のセンサの固有の数値、及び電源周波数による固定値 (1)式,(2)式から、インピーダンスZ1 ,Z2
それぞれの空隙l1 ,l2 に反比例することが分かる。
【0014】更に図1においては、各センサとブリッジ
を構成するためのコイルを備えたトランス(以下、セン
シングトランスT113 とする)が備えられ、磁気回路
である二つのセンサ24,25と並列接続される。セン
シングトランスT113 には、インピーダンスZ3 ,Z
4 である2つの巻線を有し、励磁トランスT214 の2
次出力コイル16により交流励磁される。励磁トランス
214 の2次出力コイル16は、1次コイル15を介
して交流電源10より印加される。Z1 ,Z2と並列接
続され、中点がZ1 ,Z2 の接続点と繋がれているボリ
ウム17は、交流ブリッジの各辺のインピーダンス差に
よる位相補正用のボリウムで、ゼロ点調整が完全にでき
るようにするためのものである。ボリウム17には、2
次出力コイル16から、Z1とZ2の接続点方向へ流れる
センサ電流の1/10〜1/30の位相補正用電流が流
される。また、Z3 とZ4 の励磁は互いに逆励磁となる
ように、Z3 とZ4 の中点から励磁電流が流される。
【0015】このような構成の検出器出力のesは、セ
ンシングトランスT113 の2次コイルから得られる。
交流の出力esは、交流電源周波数で同期整流する整流
器18とコンデンサ19で直流化され、加算器20で基
準電圧21と加減算されて、正規な変位信号Esに変換
される。
【0016】センシングトランスを使用する目的は次の
3点である。
【0017】(1)Z1〜Z4のインピーダンスの温度変
化の影響を低減。
【0018】(2)強電回転機器から受ける電気ノイズ
の低減。
【0019】(3)センシング部と信号回路のアイソレ
ーション(絶縁)。
【0020】上記に示す検出回路によって得られた変位
信号Esと、変位測定対象23(回転軸2,変位板9)
とセンサ24,25との空隙差11−12の関係は、図6
に示す様な関係となり、負の変位も測定でき、変位の増
減の様子がEsから変位を計測できる。従って、また、
システム制御機器と組み合わせ、回転機器の安全な運転
制御が可能となる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
図1に示す検出回路では、変位板の材質や形状,据え付
け寸法が変わるとセンサのインピーダンス比が変化し、
それにより出力も変化するため、軸変位検出計を組み込
む回転機器毎に出力特性が異なり、回転機器によっては
S/N比の著しい低下などが生じていた。
【0022】また、従来は図1の検出回路の電源周波数
として、50Hzの周波数を用いていたが、商用電源の
周波数と同じであるため、ノイズを受けたり、ビートが
発生したり問題が多かった。他の周波数にする場合にお
いても、様々な条件に対する検出回路の特性が不明なた
め、出力低下、及びそれによるS/N比の低下等を招く
場合が生じ、電源周波数の変更が難しかった。
【0023】そこで本発明においては、上記の課題を解
決するため、以下のことを検討する。
【0024】1)センサの最適感度や特性を得るセンサ
ブリッジのインピーダンスZ1 ,Z2とセンシングトラ
ンスのインピーダンスZ3 ,Z4 の関係を明らかにす
る。
【0025】2)また、空隙lとインピーダンスZの直
線関係を保つため、センサと変位測定対象の空隙lと電
源周波数fの最適条件を求めるための相互関係を明らか
にする。
【0026】本発明は、上記の検討事項に基づいた軸変
位検出計及びその製作方法を提供することを目的とす
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的における本発明
の特徴は、インピーダンスZ1 及びZ2 で表される2組
の検出コイルと、インピーダンスZ3 及びZ4 で表され
る2組の測定コイルを有するトランスとからブリッジ回
路を構成し、検出対象の軸変位を検出する軸変位検出計
において、前記2組の検出コイルのインピーダンス
1 ,Z2 と、前記トランスの各測定コイルのインピー
ダンスZ3 ,Z4 の比を、0.6<Z3/Z1,Z4/Z2
<2.0 の範囲にすること、である。
【0028】また更には、比透磁率μs,電気抵抗率ρ
である検出対象と、インピーダンスZ1及びZ2で表され
る2組の検出コイルと、インピーダンスZ3及びZ4で表
される2組の測定コイルを有するトランスとからブリッ
ジ回路を構成し、検出対象の軸変位を検出する軸変位検
出計において、当該軸変位検出計の電源周波数fを設定
し、当該設定された電源周波数fに基づき、l=(2ρ
μs/2πf)1/2の関係式により前記検出対象と前記検
出コイルとの空隙lを設定し、当該空隙lに基づき、前
記検出センサ及び測定センサのインピーダンスを0.6
<Z3/Z1,Z4/Z2<2.0となる範囲で、コイルの
巻数調整等により設定すること、である。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明においては、軸伸差計セン
サ7および偏芯計センサ8の各軸変位検出計のインピー
ダンスZ1 ,Z2 と、センシングトランスの有する2つ
の巻線のインピーダンスZ3 ,Z4 のそれぞれの関係に
ついて、種々の検討を行った。以下にその検証について
示す。
【0030】図1の検出回路において、センシングトラ
ンスT113 の出力esは、キルヒホッフの法則により
求めれば以下のようになる。
【0031】まず、センサ電流からセンサ24の方向へ
流れる電流i1 、およびセンサ25の方向へ流れる電流
2 は、それぞれi1=e/(Z1+Z3),i2=e/
(Z2+Z4)となる。また、センシングトランスT1
3の1次側の電圧Eは、E=i13−i24で求められ
る。そこで、これらの関係から、E=e・(Z2・Z3
1・Z4)/((Z1+Z3)・(Z2+Z4))という式が得
られる。
【0032】センシングトランスT113 の2次側の出
力esにおいてもインピーダンスの関係は変わらないの
で、以下の式が得られる。
【0033】
【数3】 es=k1・(Z2・Z3−Z1・Z4)/((Z1+Z3)・(Z2+Z4)) …(3) k1:任意の係数 ただし、センシングトランスT113 の2つの巻線
3 ,Z4 は同じインピーダンスで作るために、Z3
4、の条件があり、また、センサ間の空隙は回転軸の
変位があっても一定であるため、センサのインピーダン
スZ1 とZ2 は、Z1+Z2=一定、の条件がある。従っ
て(3)式は、下記のようになる。
【0034】
【数4】 es=k1・Z3(Z2−Z1)/((Z1+Z3)・(Z2+Z3)) …(4)
上式において、各Z〜Z4 へ、Z3 /Z1 ,Z4
2 となるブリッジインピーダンス比が、それぞれ0.
1から4.0となるように数値を代入して出力esを求
めた結果を図7に示す。この結果から、出力信号esを
最も大きく得るためには、図7からも分かるように、ブ
リッジインピーダンス比が、Z3/Z1=Z4/Z2 =1
となる状態である。実用的には、S/N比の良好な範囲
として出力esは約90%以上であれば良いと考えられ
るので(出力信号esが低い場合、後段の信号処理でよ
り大きな増幅を行わなければならないが、出力信号と同
時にノイズ成分も増幅されてしまい、S/N比は改善さ
れない。)、図7によれば、0.6<Z3/Z1,Z4/Z
2<2.0であれば、90%以上の出力が得られることが
分かった。
【0035】また(4)式に、変位測定対象と各センサ
間の空隙l1,l2を通常の位置から(l1=l2となる位
置)から最大30%分変化させたときのZ1 ,Z2 を代
入し、更にZ1 に対して、Z3 を2倍,1倍,0.5倍
としたときの値を代入した際の出力信号を用いて、下式
により直線性を求めた結果を図8に示す。
【0036】
【数5】
【0037】図8では、横軸である軸の伸び/偏差が±
100%のとき、変位測定対象が通常の位置から±30
%変化しているときに相当する。ここで求められた直線
性は、変化が小さいほど測定精度が高いことを示し、直
線性の良い条件が判明すれば、検出誤差をできるだけ小
とすることが可能となる。図8によれば、直線性はZ3
/Z1,Z4/Z2のインピーダンス比の影響を受け、イ
ンピーダンス比が大きいほど直線性が小さくなることが
判った。
【0038】以上の図7と図8の検証を合わせれば、Z
3/Z1,Z4/Z2のインピーダンス比は、ほぼ「2.0」
であれば、最も測定精度が高く、また実用上問題ない範
囲で出力信号esを得られることが分かった。
【0039】尚、上記の検証において、仮定した数値を
代入することで様々にインピーダンスを変化させたが、
実際の軸変位検出計においても、センサのインピーダン
スを最適値にするために、コイル巻数で調整を行うこと
が、最も容易に最適インピーダンス比を実現する事がで
きる。
【0040】なお、l1,l2の変化とZ1 ,Z2 の関係
をリニアにするためには、図5に示すコイルが発生する
磁束22が通る磁気回路に注意する必要がある。即ち、
コイルは数10Hzから1kHzの交流電源で励起され
るため、鉄芯12はケイ素鋼板などの強磁性体を積層し
て作るが、回転軸2や変位板9は磁性体ではあっても、
鉄芯12と同様の材質と構造ではないことが多い。した
がって、回転軸2や変位板9の材質によっては交流の磁
束22が変位板9に入り込み、磁気回路を構成しようと
しても渦電流による磁気反作用により磁束22が排除さ
れることがある。一般に、回転軸2や変位板9に交流の
磁束22が浸透する深さδは下式で表される。浸透深さ
の定義は、磁束密度が表面の値1/eになる深さで、e
は自然対数の底である。
【0041】
【数6】 δ=(2ρ/μsω)1/2 …(6) ただし、ρは回転軸2若しくは変位板9の電気抵抗率、
μsは比透磁率、ωは2πfでfは交流電源の周波数で
ある。
【0042】鉄芯12を通った磁束22は磁極から空隙
l(l1,l2)を経由して回転軸2や変位板9に入る
が、最も効率良く磁束22を回転軸2や変位板9に入れ
るためには、鉄芯12の断面積が空隙lの2乗の値であ
ることが一般にいわれている。従って、回転軸2や変位
板9に入る面での磁束22の広がり(面積)は、ほぼl
2 になる。
【0043】また、回転軸2や変位板9内の磁束通過面
積は、鉄芯12の奥行き方向の長さと磁束22の浸透深
さδの積で表される。鉄芯12は、加工の行い易さ,コ
イルの巻き易さ等の理由から、最も製作しやすい形状
は、断面積が正方形のものである。従って、鉄芯12の
奥行き方向の長さを「l」とすると、製作面も含めて最
も有効な軸変位検出計の磁束通過面積は、「l×δ」と
なる。
【0044】したがって、上記の磁束22の広がりと、
回転軸2や変位板9内の磁束通過面積との関係は、回転
軸2や変位板9内では比透磁率μs倍だけ多く磁束を通
らせるため、下式が成り立つ。
【0045】
【数7】 l2=μs・δ・l …(7) また更に、(7)式に(6)式を用いることで下式のよ
うに、空隙lと電源周波数fの関係が成り立つ。
【0046】
【数8】 l=μs・δ=(2ρμs/ω)1/2 =(2ρμs/2πf)1/2 …(8) 尚、(8)式における空隙lは、軸変位検出計の有する
それぞれのセンサの空隙l1,l2の最大値である。
【0047】(8)式から、使用する電源周波数によっ
て、適切な空隙lを求めることが可能となる。
【0048】最適な空隙lが定まることにより、最も高
出力・高精度が望める軸変位検出計を製作する方法を得
ることができる。
【0049】即ち、ブリッジ回路を構成する4組の各セ
ンサは、何れもコイルとコアとなる鉄芯で構成されてい
ることから、まず、インピーダンスZ1 ,Z2 で表され
るセンサ23,24について、前述のように「Z=k/
l」で定義される(1)式及び(2)式により、各セン
サ毎の固有値kを調整することで、インピーダンス
1 ,Z2 を設定する。具体的には、固有値kは、コイ
ルの巻数や鉄芯の断面積・比透磁率等で定まるものであ
るから、これらの要素(例えばコイルの巻数)を調整し
ていくことで、所望のインピーダンスとなるようにセン
サを構成することができる。
【0050】そして、定義されたインピーダンスZ1
2 を基に、センシングトランスT113 のインピーダ
ンスZ3 ,Z4 について、コイルの巻数等に調整を行
い、各センサのインピーダンスの比が、0.6<Z3/Z
1,Z4/Z2<2.0の範囲となるように設定する。この
とき、前述のように、インピーダンス比をできるだけ
「2.0」と設定することにより、最も効率の良い出力
を得ることができる。
【0051】なお、センシングトランスT113 のイン
ピーダンスZ3 ,Z4 は、前述のように、Z3=Z4の定
義がある。従って、インピーダンス比の調整は、センサ
23,24のインピーダンスZ1 ,Z2 で行う方が、調
整が容易になる。
【0052】上記の如く製作を行うことにより、軸変位
検出計の使用条件において、最も出力信号の大となるこ
とが期待できる、最適な軸変位検出計を製作することが
可能となる。
【0053】
【発明の効果】上記の検証によれば、様々な材質や寸法
の回転機器に対しても検出感度が高い軸変位検出計を提
供することが可能となる。また、使用状況により最適な
電源周波数を選択したときにおいても、最も検出感度の
高い軸変位検出計およびその製作方法を提供することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】センサの回路構成を示す図である。
【図2】回転機器の軸端部を示す図である。
【図3】従来例の磁気回路を示す図である。
【図4】図3の回路における出力を示す図である。
【図5】軸伸差計センサの構造を示す図である。
【図6】図1の回路における出力を示す図である。
【図7】Z3 /Z1 ,Z4 /Z2 のブリッジインピーダ
ンス比を変化させたときの出力を示す図である。
【図8】Z3 /Z1 を変化させた時の出力信号の直線性
を示す図である。
【符号の説明】
1…回転機器、2…回転軸、3…軸受け、4…回転子、
5…固定子、6…ケーシング、7…軸変位計センサ、8
…偏芯計センサ、9…変位板、10…交流電源、11…
コイル、12…鉄芯、13…センシングトランスT1
14…励磁トランスT2 、15…1次コイル、16…2
次出力コイル、17…ボリウム、18…整流器、19…
コンデンサ、20…加算器、21…基準電源、22…磁
束。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インピーダンスZ1 及びZ2 で表される2
    組の検出コイルと、インピーダンスZ3 及びZ4 で表さ
    れる2組の測定コイルを有するトランスとからブリッジ
    回路を構成し、検出対象の軸変位を検出する軸変位検出
    計において、 前記2組の検出コイルのインピーダンスZ1 ,Z2 と、
    前記トランスの各測定コイルのインピーダンスZ3 ,Z
    4 の比を、 0.6<Z3/Z1,Z4/Z2<2.0 の範囲にすることを特徴とする軸変位検出計。
  2. 【請求項2】比透磁率μs,電気抵抗率ρである検出対
    象と、インピーダンスZ1 及びZ2で表される2組の検
    出コイルと、インピーダンスZ3 及びZ4 で表される2
    組の測定コイルを有するトランスとからブリッジ回路を
    構成し、検出対象の軸変位を検出する軸変位検出計にお
    いて、 当該軸変位検出計の電源周波数fを設定し、 当該設定された電源周波数fに基づき、l=(2ρμs
    /2πf)1/2の関係式により前記検出対象と前記検出コ
    イルとの空隙lを設定し、 当該空隙lに基づき、前記検出センサ及び測定センサの
    インピーダンスを0.6<Z3/Z1,Z4/Z2<2.0 と
    なる範囲で、コイルの巻数調整等により設定することを
    特徴とする軸変位検出計の製作方法。
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