JPH11294752A - 煙突の支持装置 - Google Patents

煙突の支持装置

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Publication number
JPH11294752A
JPH11294752A JP11990998A JP11990998A JPH11294752A JP H11294752 A JPH11294752 A JP H11294752A JP 11990998 A JP11990998 A JP 11990998A JP 11990998 A JP11990998 A JP 11990998A JP H11294752 A JPH11294752 A JP H11294752A
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JP
Japan
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chimney
building
spring
gantry
spring mechanism
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Application number
JP11990998A
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English (en)
Inventor
Masahide Kitsumi
正英 木積
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TSUBOSAKA KOGYO KK
Original Assignee
TSUBOSAKA KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 地震時などにおいても建物から煙突に加わる
力を低減して破損を防止でき、かつ余分な材料を必要と
せず安価にできる煙突の支持装置を提供する。 【解決手段】 建物12に併設される煙突11を基礎に
設置し、この煙突11の途中を建物12に設けた架台1
3により支持する煙突の支持装置において、架台13に
は煙突11の途中を緩く支持するとともに煙突11の軸
方向に移動自在なスライド部材17が設けられ、かつ煙
突11下部のベースプレート14はスプリング機構15
を介して基礎16に取り付けられている

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、建物に併設され、
かつ建物に支持される煙突の支持装置に関し、特に、地
震時などにおいて建物から煙突に加わる力を低減できる
煙突の支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建物に併設し、建物に設けた架台
により煙突を支持する構造の場合、地震時などにおいて
は建物と煙突が共に振動するため、建物と煙突の相互間
に過大な力が加わり、煙突などを破損するおそれがあっ
た。そのため、煙突筒身の強度を建物側の最大変位量に
耐え得るようにする必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、建物か
らの架台により支持する煙突では、地震時などにおける
建物側に生じる最大変位量に耐えるようにするために、
煙突筒身の肉厚を厚くし強固にしなければならず、全体
として重量が大きくなり余分な材料を必要とする不経済
な煙突を建設しなければならない問題点があった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
地震時などにおいても建物から煙突に加わる力を低減し
て破損を防止でき、かつ余分な材料を必要とせず安価に
できる煙突の支持装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の煙突の支持装置は、建物に併設される煙突
を基礎に設置し、この煙突の途中を前記建物に設けた架
台により支持する煙突の支持装置において、前記架台に
は煙突の途中を緩く支持するとともに該煙突の軸方向に
移動自在なスライド部材が設けられ、かつ前記煙突下部
のベースプレートはスプリング機構を介して基礎に取り
付けられていることを特徴とするものである。スプリン
グ機構のスプリング力により、煙突の筒身および下部の
ベースプレート部分に加わる応力を低減することができ
煙突の破損を防止でき、煙突の肉厚を耐震性のために厚
する必要がなくなり、余分な材料を用いることなく安価
に製造することができる。
【0006】また、上記目的を達成するために、本発明
の煙突の支持装置は、建物に併設される煙突を基礎に設
置し、この煙突の途中を前記建物に設けた架台により支
持する煙突の支持装置において、前記架台には煙突の途
中を緩く支持するとともに該煙突の軸方向に移動自在な
スライド部材が設けられ、かつこのスライド部材がスプ
リング機構を介して架台に取り付けられていることを特
徴とするものである。煙突に作用する架台に設けたスプ
リング機構のスプリング力により、特に建物側の変位が
煙突自立時の変位より大きい場合、煙突側の撓みを建物
側より小さくし、かつ建物から煙突に加わる衝撃的な力
を軽減して破損を防止でき、煙突の肉厚を耐震性のため
に厚する必要がなくなり、余分な材料を用いることなく
安価に製造することができる。
【0007】前記スライド部材には支持用軸が水平方向
に突設され、この支持用軸にスライド自在な支持部を介
して前記スプリング機構が取り付けられていることが、
地震時の建物の振動により煙突に加わる力を適切に低減
して破損を防止できる点で好ましい。
【0008】前記スプリング機構は前記支持用軸に直交
する方向の前記支持部の一方側に設けられていること
が、小口径煙突を適切に支持できる点で好ましい。
【0009】前記スプリング機構は前記支持用軸に直交
する方向の前記支持部の両側に設けられていることが、
大口径煙突を適切に支持できる点で好ましい。
【0010】前記スライド部材にはブラケットが取り付
けられ、このブラケットに前記スプリング機構が直接取
り付けられていることが、スライド部材とスプリング機
構の取り付けを簡単にできる点で好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の一実施形態
により具体的に説明する。図1〜図5は本発明の第1実
施形態の煙突の支持装置であり、図1は煙突の支持装置
の正面図、図2は煙突を支持する架台部分の拡大縦断面
図、図3は煙突を支持する架台部分の拡大平面図、図4
は煙突のベースプレート部分の平面図、図5は煙突のベ
ースプレートに設けられるスプリング機構を説明する詳
細縦断面図である。
【0012】これらの図面において、本第1実施形態の
煙突の支持装置10は、煙突11が建物12の外側に併
設され下部のベースプレート14で基礎16に設置され
ており、建物12に設けられた架台13によりスライド
部材17を介して煙突11の途中が緩く支持され、かつ
煙突11の下部に設けられたベースプレート14がスプ
リング機構15を介して基礎16に取り付けられてい
る。
【0013】煙突11は、例えば、筒身鋼板の内側にキ
ャスターの吹付けや鏝塗り施工などによりライニングを
行った鋼製煙突である。架台13は、例えば、建物12
の所定の高さから複数か所(本実施形態では2か所)水
平方向に突出され煙突11の外周部分を水平に矩形状に
囲む梁によるフレーム構造などから構成されている。そ
して、この架台13には、煙突11を緩く支持するため
のスライド部材17が取り付けられている。このスライ
ド部材17は、煙突11の外径部分に緩く嵌合して煙突
11の軸方向に移動自在な短い筒状体17aを有し、そ
の周囲部分にブラケット17bが複数か所(本実施形態
では4か所)設けられ、このブラケット17bが架台1
3にボルトなどで固定されている。
【0014】ベースプレート14は、煙突11の下部に
設けられ、基礎16に埋め込まれるアンカーボルト18
に取り付ける構造であり、円板状(直径D0)の上下の
プレート本体14aの間の円周に沿ってアンカーボルト
18が挿通される多数のパイプ14bが設けられた構造
からなり、このアンカーボルト18が挿通されるパイプ
14bにスプリング機構15がそれぞれ配置されてい
る。このスプリング機構15は、アンカーボルト18に
挿通されパイプ14b内に設けられた圧縮コイルスプリ
ング15aと、この圧縮コイルスプリング15aを押圧
するためアンカーボルト18に挿通された加圧板15b
と、このアンカーボルト18の上端部にねじ込まれ加圧
板15bを圧縮コイルスプリング15aの付勢力に抗し
て締め付けるナット15cとから構成されている。
【0015】ここで、煙突11を支持する最も上部にな
る架台13における建物12側の最大変位量をb、その
部分の基礎16からの高さをhとし、そのときのベース
プレート14における基礎16からの浮き上がり量をa
とすると、以下の計算式を満足するように決めることに
より、地震時などにおける煙突11の筒身および下部の
ベースプレート14部分に加わる応力の低減をはかる。
a>b×(D0÷h)また、圧縮コイルスプリング15
aの設定圧縮量は、標準としてアンカーボルト18の許
容応力度の1/10〜1/15程度になるようにスプリ
ングの形状等を設定する。
【0016】上記構成の煙突の支持装置10では、煙突
11の途中が建物12に設けられた架台13によりスラ
イド部材17を介して緩く支持され、かつ下部側のベー
スプレート14が基礎16に埋め込まれたアンカーボル
ト18に圧縮コイルスプリング15aを有するスプリン
グ機構15を介して取り付けられているため、地震時な
どにおいて建物12の振動により力を加えられた場合で
も、圧縮コイルスプリング15aにより煙突11の筒身
および下部のベースプレート14部分に加わる応力を低
減することができ煙突11の破損を防止できる。したが
って、煙突11の肉厚を耐震性のために厚する必要がな
くなり、余分な材料を用いることなく安価に製造するこ
とができる。また、煙突11は、その途中がスライド部
材17を介して軸方向に移動自在に支持されているた
め、熱による伸縮があっても軸方向に移動して煙突11
に力を加えることがない。
【0017】図6〜図9は本発明の第2実施形態の煙突
の支持装置であり、図6は煙突の支持装置の正面図、図
7は煙突を支持する架台部分の拡大平面図、図8は架台
部分に設けられるスプリング機構の詳細断面図、図9は
煙突側とスプリング機構との間に設けられる支持部の平
面断面図である。
【0018】これらの図面において、本第2実施形態の
煙突の支持装置20は、煙突21が建物22に併設され
て基礎27に設置されており、建物22に設けられた架
台23によりスライド部材24を介して煙突21の途中
が緩く支持され、かつこのスライド部材24が支持部2
5とスプリング機構26とを介して架台23に取り付け
られている。
【0019】この第2実施形態の煙突21は、例えば、
第1実施形態と同様の鋼製煙突であるが、基礎部分にス
プリング機構を使用して取り付けることができず、煙突
の高さ(H)と外径(D)とのアスペクト比(H/D)
が大きく、かつ小口径のものである。架台23は、例え
ば、建物22の所定の高さから複数か所(本実施形態で
は2か所)水平方向に突出され煙突21の外周部分を水
平に矩形状に囲む梁によるフレーム構造などから構成さ
れている。そして、この架台23には、煙突21を緩く
支持するためのスライド部材24が取り付けられてい
る。このスライド部材24は、煙突21の外径部分に緩
く嵌合して軸方向に移動自在な短い筒状体24aを有
し、その筒状体24aの外周面の4か所に支持用軸24
bがリブ24cなどを設けて水平方向に突設されてい
る。この4か所の支持用軸24bは、先端がやや外径が
大きい抜け止め部が形成された軸であり、図7に示すよ
うに、煙突21の軸心に直交する平面で煙突21の軸心
を中心とするXY平面のそれぞれX軸およびY軸に沿っ
た水平方向に向けて取り付けられている。
【0020】支持部25は、板材などにより箱形に形成
され、この箱形の平行な2面に支持用軸24bが貫通し
かつスライド自在な孔25aが形成されるとともに、こ
の支持用軸24bが貫通する面に直交する一方の面にス
プリング機構26を取り付ける孔25bが形成されてい
る。スプリング機構26は、筒状に形成されたケース本
体28と、このケース本体28内に収納される内側スプ
リング26aおよび外側スプリング26bと、外側スプ
リング26bに押圧力を与えるとともに内側スプリング
26aの端部側を連結するための加圧板26cなどとか
ら構成されている。ケース本体28は、内側スプリング
26aを収納する筒状に形成された内側パイプ28a
と、この内側パイプ28aと同一の軸心に設けられ内部
に外側スプリング26bを収納する筒状に形成された外
側パイプ28bと、この外側パイプ28bの両端部側に
フランジ状に設けられる固定板28cと、この固定板2
8cの一方側に設けられるスプリング取り付け板28d
などとからなり、固定板28cを架台23に溶接するこ
とで固定されている。内側スプリング26aは、両端部
がねじ部を形成した軸に形成された引っ張りばねであ
り、その一端部側はスプリング取り付け板28dにナッ
トなどにより固定され、他端部側は加圧板26cにナッ
トなどにより固定されるとともに貫通して、さらにその
端部が支持部25の支持用軸24bの軸心に直交する面
に設けた孔25bに挿通されナットなどにより固定され
ている。また、外側スプリング28bは、圧縮ばねであ
り、その一端部側は一方の固定板28c側に当接され、
他端部側は加圧板26cにナットなどにより調整自在に
当接されている。そして、内側スプリング26aを引っ
張り、外側スプリング28bは架台23の最大撓み程度
に圧縮した状態にして取り付ける。なお、内側スプリン
グ26aの撓み量と外側スプリング28bの撓み量と比
が約2:1のときに、スプリングにかかる荷重を同じよ
うに設置する。スプリング機構26は、図7に示すよう
に、各支持用軸24bに対応して、それぞれ1つ設けら
れており、支持用軸24bの軸心に直交する方向に支持
部25を介して取り付けられている。
【0021】上記構成の煙突の支持装置20では、煙突
21の途中が建物22に設けられた架台23によりスラ
イド部材24を介して緩く支持され、そのスライド部材
24に支持用軸24bがXY平面上のXおよびY軸方向
に水平に突設され、その支持用軸24bが支持部25に
軸方向にスライド自在に取り付けられ、かつ支持部25
がスプリング機構26を介して架台23に取り付けられ
ているため、例えば、地震時の場合、図8において建物
22(すなわち架台23)が矢印A方向に変位したと
き、内側スプリング26aは引っ張り力が増大し、外側
スプリング28bは当初に設定された圧縮力が減少し、
最大変位で内側スプリング26aの引っ張り力が最大と
なり、同時に外側スプリング28bの圧縮力が最小にな
るため、その引っ張り力と圧縮力の相殺された力が支持
部25から支持用軸24bを介してスライド部材24に
加わり、さらにスライド部材24から煙突21に加わ
る。逆に、建物22が矢印A方向と反対方向に変位した
とき、内側スプリング26aの引っ張り力が減少し、外
側スプリング28bの圧縮力が増大し、相殺された力が
スライド部材24から煙突21に加わる。スライド部材
24には、図7に示すようにXY平面のXおよびY軸方
向に沿って支持用軸24bが設けられ、かつこの支持用
軸24bのそれぞれの軸方向に直交する方向にスプリン
グ機構26が設けられているため、例えば、建物22が
X軸方向に動くときには、そのX軸方向に向けられた支
持用軸24bは支持部25で自由にスライドするためそ
れに接続されたスプリング機構26のスプリング力が作
用しないが、Y軸方向に向けられた支持用軸24bは支
持部25でスライドせず、それに接続されたスプリング
機構26のスプリング力が作用する。同様にして、建物
22がY軸方向に動くときには、X軸方向に向けられた
支持用軸24bに接続されたスプリング機構26のスプ
リング力が作用する。この煙突21に作用するスプリン
グ力により、煙突21側の撓みを建物22側より小さく
し、かつ建物22から煙突21に加わる衝撃的な力を軽
減して破損を防止できる。そのため、煙突21の肉厚を
耐震性のために厚する必要がなくなり、余分な材料を用
いることなく安価に製造することができる。また、煙突
21は、第1実施形態と同様にその途中がスライド部材
24を介して軸方向に移動自在に支持されているため、
熱による伸縮があっても煙突21に力を加えることがな
い。
【0022】図10〜図13は本発明の第3実施形態の
煙突の支持装置であり、図10は煙突の支持装置の正面
図、図11は煙突を支持する架台部分の拡大平面図、図
12は架台部分に設けられるスプリング機構の詳細断面
図、図13は煙突側とスプリング機構との間に設けられ
る支持部の平面図である。
【0023】これらの図面において、本第3実施形態の
煙突の支持装置30は、煙突31が建物32の外側に併
設されて基礎37に設置されており、建物32に設けら
れた架台33によりスライド部材34を介して煙突31
の途中が緩く支持され、かつこのスライド部材34が支
持部35とスプリング機構36とを介して架台33に取
り付けられている。なお、本実施形態において第2実施
形態と同様の部分は詳細の説明を省略する。
【0024】この第3実施形態の煙突31は、例えば、
第1実施形態と同様の鋼製煙突であるが、基礎部分にス
プリング機構を使用して取り付けることができず、煙突
の高さと外径とのアスペクト比(H/D)が小さく、か
つ大口径のものである。架台33は、建物32から複数
か所(本実施形態では2か所)水平方向に突出され煙突
31の外周部分を水平に矩形状に囲む梁によるフレーム
構造などから構成されている。この架台33には、煙突
31を緩く支持するとともに軸方向に移動自在なスライ
ド部材34が取り付けられている。このスライド部材3
4は、煙突31の外径部分に緩く嵌合する短い筒状体3
4aを有し、その筒状体34aの外周面の4か所には支
持用軸34bがリブ34cなどにより水平方向に突設さ
れている。この4か所の支持用軸34bは、先端がやや
外径が大きい抜け止め部が形成された軸であり、図11
に示すように、煙突31の軸心に直交するXY平面のそ
れぞれX軸およびY軸に沿った水平方向に向けて取り付
けられている。
【0025】支持部35は、箱形の平行な2面を支持用
軸34bが貫通しかつスライド自在な孔35aが形成さ
れるとともに、この支持用軸24bが貫通する面に直交
する2面にスプリング機構36を取り付ける孔35bが
形成されている。スプリング機構36は、筒状のケース
本体38と、このケース本体38内に収納される内側ス
プリング36aおよび外側スプリング36bと、外側ス
プリング36bに押圧力を与えるとともにロッド39の
端部側に設けた板40で引っ張り内側スプリング26a
の端部側に押圧力を与えるための加圧板36cどとから
構成されている。ケース本体38は、内側スプリング3
6aを収納する内側パイプ38aと、この内側パイプ3
8aと同一の軸心に設けられ内部に外側スプリング38
bを収納する筒状に形成された外側パイプ38bと、こ
の外側パイプ38bの両端部側にフランジ状に設けられ
る固定板38cと、この固定板38cの一方側に設けら
れる板38dと、内側パイプ38aに設けられ内側スプ
リング36aが当接される板38eなどとからなり、固
定板38cを架台33に溶接などにより固定して取り付
けられている。内側スプリング36aは、両端部が板4
0,38e間に当接された圧縮ばねであり、ロッド39
の一端部側は板38dを貫通し、他端部側は加圧板36
cにナットなどにより固定されるとともに貫通して、さ
らにその端部が支持部35の支持用軸34bの軸心に直
交する面にナットなどにより固定されている。また、外
側スプリング38bは、圧縮ばねであり、その一端部側
は一方の固定板38c側に当接され、他端部側は加圧板
36cにナットなどにより調整自在に当接されている。
そして、内側スプリング36aおよび外側スプリング3
8bは、ともに圧縮しお互いに押し合う力が釣り合う状
態で架台33の変位量程度に圧縮して取り付ける。な
お、内側スプリング36aの撓み量と外側スプリング3
8bの撓み量と比が約2:1のときに、スプリングにか
かる荷重を同じように設置する。スプリング機構36
は、各支持用軸34bに対応して、支持部25を挟んで
2つ設けられ、支持用軸24bの軸心に直交する方向に
支持部25を介して取り付けられている。
【0026】上記構成の煙突の支持装置30では、煙突
31の途中が建物32に設けられた架台33によりスラ
イド部材34を介して緩く支持され、そのスライド部材
34に支持用軸34bがXY平面上の直交するXおよび
Y軸方向に水平に突設され、その支持用軸34bが支持
部35に軸方向にスライド自在に取り付けられ、かつ支
持部35がスプリング機構35を介して架台33に取り
付けられている。建物32(すなわり架台33)が矢印
A方向に変位したとき、内側スプリング36aは圧縮力
が増大し、外側スプリング38bは圧縮力が減少し、加
圧板36cの変位は架台33の約1/2となり、最大変
位で内側スプリング36aの圧縮力が最小となり、同時
に外側スプリング38bの圧縮力が最大になる。そし
て、その圧縮力の相殺された力が支持部35から支持用
軸34bを介してスライド部材34に加わり、さらにス
ライド部材34から煙突31に加わる。逆に、建物32
が矢印A方向と反対方向に変位したとき、内側スプリン
グ36aの圧縮力が減少し、外側スプリング38bの圧
縮力が増大し、その変位は架台33の約1/2になり、
相殺された力がスライド部材34から煙突31に加わ
る。スライド部材34には、図11に示すようにXY平
面のXおよびY軸方向に沿って支持用軸34bが設けら
れ、かつこの支持用軸34bのそれぞれの軸方向に直交
する方向にスプリング機構35が向き合って2つ設けら
れているため、建物32がX軸方向に動くときには、そ
のX軸方向に向けられた支持用軸34bは支持部35で
自由にスライドするためそれに接続されたスプリング機
構35のスプリング力が作用しないが、Y軸方向に向け
られた支持用軸34bは支持部35でスライドせずそれ
に接続されたスプリング機構35のスプリング力が作用
する。同様にして、建物32がY軸方向に動くときに
は、X軸方向に向けられた支持用軸34bに接続された
スプリング機構35のスプリング力が作用する。この煙
突31に作用するスプリング力により、煙突31側の撓
みを建物32側より小さくし、かつ建物32から煙突3
1に加わる衝撃的な力を軽減して破損を防止できる。そ
のため、煙突31の肉厚を耐震性のために厚する必要が
なくなり、余分な材料を用いることなく安価に製造する
ことができる。また、煙突31は、第2実施形態と同様
にその途中がスライド部材34を介して軸方向に移動自
在に支持されているため、熱による伸縮があっても煙突
31に力を加えることがない。
【0027】図14および図15は本発明の第4実施形
態の煙突の支持装置であり、図14は煙突を支持する架
台部分の平面図、図15は煙突にスプリング機構を取り
付けるブラケット部分の拡大縦断面図、図16は図15
のB−B線断面図である。
【0028】これらの図面において、本第4実施形態の
煙突の支持装置40は、煙突41が建物42の外側に併
設されて設置されており、建物42に設けられた架台4
3によりスライド部材44を介して煙突41の途中が緩
く支持され、かつこのスライド部材44がそのX軸およ
びY軸と45度の角度だけ傾斜した水平方向の表面に設
けられたブラケット45aがボルト47を中心に水平方
向に回動自在に他のブラケット45bに連結され、この
ブラケット45bにスプリング機構46を介して架台4
3に取り付けられている。スプリング機構46は、前記
実施形態と同様のスプリングを備えたものであり、その
詳細の説明を省略する。
【0029】上記構成の煙突の支持装置40では、前記
各実施形態と同様に建物42から煙突41に加わる衝撃
的な力を軽減して破損を防止できるため、煙突41の肉
厚を耐震性のために厚する必要がなくなり、余分な材料
を用いることなく安価に製造することができる。また、
この第4実施形態では、架台43の四隅にプリング機構
46を配置できるため、支持のための空間を有効に使用
することができる。
【0030】なお、上記各実施形態におけるスプリング
機構15,26,36,46は、必要により任意の個数
設けることができ、そのスプリングの種類も実施形態に
限定されない。建物に設けられる煙突支持のための架台
13,23,33,43は異なる高さで2つ設けた例を
説明したが、煙突の構造や高さなどに応じ1つ以上任意
の個数設けることができ、その支持する場所(高さ)も
任意にできる。また、建物の外側に煙突を設けた例を説
明したが、少なくとも建物に併設される場合に適用する
ことができる。さらに、煙突は円形断面を例に説明した
が、矩形断面などの角形にも適用でき、その場合のアス
ペクト比(H/D)における口径とは辺の長さを言うも
のとする。さらにまた、ベースプレートにスプリング機
構を設けたものと架台にスプリング機構を設けたものを
組み合わせて使用することもでき、特にベースプレート
にスプリング機構を設け、頂部側と中間を架台で支持す
る場合においては、応力と撓みの関係から頂部側はスプ
リング機構を設けず中間にのみスプリング機構を設ける
ことがある。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明の煙突の支持
装置では、スプリング機構のスプリング力により、煙突
の筒身および下部のベースプレート部分に加わる応力を
低減することができ煙突の破損を防止できる。また、煙
突に作用する架台に設けたスプリング機構のスプリング
力により、煙突側の撓みを建物側より小さくし、かつ建
物から煙突に加わる衝撃的な力を軽減して破損を防止で
きる。したがって、煙突の肉厚を耐震性のために厚する
必要がなくなり、余分な材料を用いることなく安価に製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の煙突の支持装置の正面
図である。
【図2】本発明の第1実施形態の煙突を支持する架台部
分の拡大縦断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の煙突を支持する架台部
分の拡大平面図である。
【図4】本発明の第1実施形態の煙突のベースプレート
部分の平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態の煙突のベースプレート
に設けられるスプリング機構を説明する詳細縦断面図で
ある。
【図6】本発明の第2実施形態の煙突の支持装置の正面
図である。
【図7】本発明の第2実施形態の煙突を支持する架台部
分の拡大平面図である。
【図8】本発明の第2実施形態の架台部分に設けられる
スプリング機構の詳細断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態の煙突側とスプリング機
構との間に設けられる支持部の平面断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態の煙突の支持装置の正
面図である。
【図11】本発明の第3実施形態の煙突を支持する架台
部分の拡大平面図である。
【図12】本発明の第3実施形態の架台部分に設けられ
るスプリング機構の詳細断面図である。
【図13】本発明の第3実施形態の煙突側とスプリング
機構との間に設けられる支持部の平面断面図である。
【図14】本発明の第4実施形態の煙突を支持する架台
部分の平面図である。
【図15】本発明の第4実施形態の煙突にスプリング機
構を取り付けるブラケット部分の拡大縦断面図である。
【図16】図15のB−B線断面図である。
【符号の説明】
10,20,30,40 煙突の支持装置 11,21,31,41 煙突 12,22,32,42 建物 13,23,33.43 架台 14 ベースプレート 15 スプリング機構 16,27,37 基礎 17,24,34 スライド部材 24b,34b 支持用軸 25,35 支持部 26,36 スプリング機構 26a,36a 内側スプリング 26b,36b 外側スプリング 45a,45b ブラケット 46 スプリング機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物に併設される煙突を基礎に設置し、
    この煙突の途中を前記建物に設けた架台により支持する
    煙突の支持装置において、 前記架台には煙突の途中を緩く支持するとともに該煙突
    の軸方向に移動自在なスライド部材が設けられ、かつ前
    記煙突下部のベースプレートはスプリング機構を介して
    基礎に取り付けられていることを特徴とする煙突の支持
    装置。
  2. 【請求項2】 建物に併設される煙突を基礎に設置し、
    この煙突の途中を前記建物に設けた架台により支持する
    煙突の支持装置において、 前記架台には煙突の途中を緩く支持するとともに該煙突
    の軸方向に移動自在なスライド部材が設けられ、かつこ
    のスライド部材がスプリング機構を介して架台に取り付
    けられていることを特徴とする煙突の支持装置。
  3. 【請求項3】前記スライド部材には支持用軸が水平方向
    に突設され、この支持用軸にスライド自在な支持部を介
    して前記スプリング機構が取り付けられていることを特
    徴とする請求項2記載の煙突の支持装置。
  4. 【請求項4】前記スプリング機構は前記支持用軸に直交
    する方向の前記支持部の一方側に設けられていることを
    特徴とする請求項3記載の煙突の支持装置。
  5. 【請求項5】前記スプリング機構は前記支持用軸に直交
    する方向の前記支持部の両側に設けられていることを特
    徴とする請求項3記載の煙突の支持装置。
  6. 【請求項6】前記スライド部材にはブラケットが取り付
    けられ、このブラケットに前記スプリング機構が直接取
    り付けられていることを特徴とする請求項2記載の煙突
    の支持装置。
JP11990998A 1998-04-15 1998-04-15 煙突の支持装置 Pending JPH11294752A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001091133A1 (en) * 2000-05-23 2001-11-29 British Nuclear Fuels Plc Apparatus for the storage of hazardous materials

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001091133A1 (en) * 2000-05-23 2001-11-29 British Nuclear Fuels Plc Apparatus for the storage of hazardous materials
US7107728B2 (en) 2000-05-23 2006-09-19 British Nuclear Fuels Plc Apparatus for the storage of hazardous materials

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