JPH1129470A - エアゾール及び肺疾患治療薬 - Google Patents
エアゾール及び肺疾患治療薬Info
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- JPH1129470A JPH1129470A JP18700097A JP18700097A JPH1129470A JP H1129470 A JPH1129470 A JP H1129470A JP 18700097 A JP18700097 A JP 18700097A JP 18700097 A JP18700097 A JP 18700097A JP H1129470 A JPH1129470 A JP H1129470A
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- Japan
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- aerosol
- acid
- emulsion
- unsaturated fatty
- highly unsaturated
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 エアゾールとして投与可能で、副作用が少な
く、速効性を有する肺疾患治療薬の提供。 【解決手段】 n−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその
誘導体と乳化剤を含有するエマルジョンからなるエアゾ
ール、及びn−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその誘導
体を有効成分として含有し、エアゾールとして投与され
る肺疾患治療薬。 【効果】 上記n−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその
誘導体を含むエアゾールの投与により、種々の肺疾患を
速やかに改善することができる。
く、速効性を有する肺疾患治療薬の提供。 【解決手段】 n−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその
誘導体と乳化剤を含有するエマルジョンからなるエアゾ
ール、及びn−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその誘導
体を有効成分として含有し、エアゾールとして投与され
る肺疾患治療薬。 【効果】 上記n−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその
誘導体を含むエアゾールの投与により、種々の肺疾患を
速やかに改善することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、n−3系高度不飽
和脂肪酸もしくはその誘導体を含有するエマルジョンか
らなるエアゾール及び肺疾患治療薬に関するものであ
る。
和脂肪酸もしくはその誘導体を含有するエマルジョンか
らなるエアゾール及び肺疾患治療薬に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】イコサペンタエン酸(EPA)やドコサ
ヘキサエン酸(DHA)等のn−3系高度不飽和脂肪酸
は、生体内で合成できない必須脂肪酸であり、EPAは
生体の細胞膜に広く分布し、またDHAは脳や網膜等の
興奮性膜に多く含まれており、アラキドン酸カスケード
を阻害する作用を有していることが知られている。例え
ば、イコサペンタエン酸には血栓溶解作用、抗動脈硬化
作用、血圧降下作用等があり、そのエチルエステル体は
医薬として広く使用されている。また点眼薬(特開昭6
3−297323号公報)としての報告もある。また、
ドコサヘキサエン酸には記憶、学習能の改善、視力低下
抑制、抗腫瘍作用、免疫抑制作用、糖尿病治療作用(特
開平6−92848号公報)等の薬理作用があるとされ
ている。
ヘキサエン酸(DHA)等のn−3系高度不飽和脂肪酸
は、生体内で合成できない必須脂肪酸であり、EPAは
生体の細胞膜に広く分布し、またDHAは脳や網膜等の
興奮性膜に多く含まれており、アラキドン酸カスケード
を阻害する作用を有していることが知られている。例え
ば、イコサペンタエン酸には血栓溶解作用、抗動脈硬化
作用、血圧降下作用等があり、そのエチルエステル体は
医薬として広く使用されている。また点眼薬(特開昭6
3−297323号公報)としての報告もある。また、
ドコサヘキサエン酸には記憶、学習能の改善、視力低下
抑制、抗腫瘍作用、免疫抑制作用、糖尿病治療作用(特
開平6−92848号公報)等の薬理作用があるとされ
ている。
【0003】これらEPAやDHAを多く含む魚油にも
マクロファージの活性を抑制したり(Dustin L. B., et
al., J. IMMUNOL, 144,488-4897 (1990))、LTB4、
LTC4の産生抑制(Lokesh B. R., et al., Biochem B
iophys Acta, 958,99-107, (1988))、TNFの産生を
抑止するという報告(Endres S., et al., N. Eng. J.M
ed.,320,265-271,(1989) )があり、臓器移植において
CyAと併用すると免疫抑制効果が増強されるとの報告
(Kelley V. E.,et al., Transplantation,48,98-102,
(1989) )がある。また、自己免疫疾患である、慢性間
接リウマチや乾癬の患者にこの魚油を投与して効果が上
がったという報告(特開平1−66118号公報、特開
平3−90022号公報)、ベーチェット病患者への投
与では皮膚症状が改善したという報告(橋本喬司 他,
厚生省特定疾患ベーチェット病調査研究班,平成3年度
研究業績,185-187)がある。
マクロファージの活性を抑制したり(Dustin L. B., et
al., J. IMMUNOL, 144,488-4897 (1990))、LTB4、
LTC4の産生抑制(Lokesh B. R., et al., Biochem B
iophys Acta, 958,99-107, (1988))、TNFの産生を
抑止するという報告(Endres S., et al., N. Eng. J.M
ed.,320,265-271,(1989) )があり、臓器移植において
CyAと併用すると免疫抑制効果が増強されるとの報告
(Kelley V. E.,et al., Transplantation,48,98-102,
(1989) )がある。また、自己免疫疾患である、慢性間
接リウマチや乾癬の患者にこの魚油を投与して効果が上
がったという報告(特開平1−66118号公報、特開
平3−90022号公報)、ベーチェット病患者への投
与では皮膚症状が改善したという報告(橋本喬司 他,
厚生省特定疾患ベーチェット病調査研究班,平成3年度
研究業績,185-187)がある。
【0004】これらの場合において、一般にn−3系高
度不飽和脂肪酸は経口投与されている。一方、短時間に
その作用を発揮させる目的で、n−3系高度不飽和脂肪
酸のエマルジョンが開発されている(治療学、25巻、
1号、100頁、1991年)。しかしながら、このエ
マルジョンは静注用のものであり、エアゾールは全く知
られておらず、エアゾールとして投与しうることも知ら
れていなかった。また、n−3系高度不飽和脂肪酸が肺
疾患に有効であることはこれまでに報告がなかった。
度不飽和脂肪酸は経口投与されている。一方、短時間に
その作用を発揮させる目的で、n−3系高度不飽和脂肪
酸のエマルジョンが開発されている(治療学、25巻、
1号、100頁、1991年)。しかしながら、このエ
マルジョンは静注用のものであり、エアゾールは全く知
られておらず、エアゾールとして投与しうることも知ら
れていなかった。また、n−3系高度不飽和脂肪酸が肺
疾患に有効であることはこれまでに報告がなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、n−3系高
度不飽和脂肪酸もしくはその誘導体を含有するエアゾー
ル及びn−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその誘導体を
含有し、非経口的に投与可能で、副作用が少なく、速効
性を有する新規な肺疾患治療薬の提供を目的とするもの
である。
度不飽和脂肪酸もしくはその誘導体を含有するエアゾー
ル及びn−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその誘導体を
含有し、非経口的に投与可能で、副作用が少なく、速効
性を有する新規な肺疾患治療薬の提供を目的とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、肺疾患の
治療について鋭意検討した結果、n−3系高度不飽和脂
肪酸のエマルジョンからなるエアゾールが肺疾患の治療
に有用であることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
治療について鋭意検討した結果、n−3系高度不飽和脂
肪酸のエマルジョンからなるエアゾールが肺疾患の治療
に有用であることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち、本発明は、n−3系高度不飽和
脂肪酸もしくはその誘導体を含有するエマルジョンから
なるエアゾールを提供する。
脂肪酸もしくはその誘導体を含有するエマルジョンから
なるエアゾールを提供する。
【0008】また、本発明は、n−3系高度不飽和脂肪
酸もしくはその誘導体を有効成分として含有し、エアゾ
ールとして投与される肺疾患治療薬を提供する。
酸もしくはその誘導体を有効成分として含有し、エアゾ
ールとして投与される肺疾患治療薬を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】n−3系高度不飽和脂肪酸として
は、α−リノレン酸、イコサペンタエン酸、ドコサヘキ
サエン酸、ドコサペンタエン酸等を挙げることができる
が、その活性が優れている点で、イコサペンタエン酸、
ドコサヘキサエン酸が好ましい。
は、α−リノレン酸、イコサペンタエン酸、ドコサヘキ
サエン酸、ドコサペンタエン酸等を挙げることができる
が、その活性が優れている点で、イコサペンタエン酸、
ドコサヘキサエン酸が好ましい。
【0010】また、n−3系高度不飽和脂肪酸の誘導体
とは、遊離酸の塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩、カルシウム塩、アンモニウム塩)、エステル(例え
ば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステ
ル、イソプロピルエステル)、グリセリド(モノ−、ジ
−、トリ−)、リン脂質、コリン化合物、アスコルビン
酸化合物、アミノ酸化合物等を意味する。本発明におい
ては、エマルジョンの安定性等の点で、エステル、グリ
セリド、リン脂質等が好ましい。
とは、遊離酸の塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩、カルシウム塩、アンモニウム塩)、エステル(例え
ば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステ
ル、イソプロピルエステル)、グリセリド(モノ−、ジ
−、トリ−)、リン脂質、コリン化合物、アスコルビン
酸化合物、アミノ酸化合物等を意味する。本発明におい
ては、エマルジョンの安定性等の点で、エステル、グリ
セリド、リン脂質等が好ましい。
【0011】本発明において、エアゾールとして使用さ
れるエマルジョンは、上記n−3系高度不飽和脂肪酸も
しくはその誘導体を乳化剤を用いて希釈液中で乳化して
調製する。希釈液としては一般に水を用い、乳化剤とし
ては大豆レシチン、卵黄リン脂質(レシチン等)などの
医薬製剤において慣用の乳化剤を用いる。なお、この場
合、等張性の溶液を調製するに充分な量の食塩あるいは
グリセリンを含有させてもよい。さらに、安定剤、矯味
剤、保存剤等の添加剤、例えばα−トコフェロール、ア
スコルビン酸等を必要に応じて加えてもよい。
れるエマルジョンは、上記n−3系高度不飽和脂肪酸も
しくはその誘導体を乳化剤を用いて希釈液中で乳化して
調製する。希釈液としては一般に水を用い、乳化剤とし
ては大豆レシチン、卵黄リン脂質(レシチン等)などの
医薬製剤において慣用の乳化剤を用いる。なお、この場
合、等張性の溶液を調製するに充分な量の食塩あるいは
グリセリンを含有させてもよい。さらに、安定剤、矯味
剤、保存剤等の添加剤、例えばα−トコフェロール、ア
スコルビン酸等を必要に応じて加えてもよい。
【0012】エマルジョン中に含有させるn−3系高度
不飽和脂肪酸もしくはその誘導体の量は、特に限定され
ることなく広範囲で適宜選択されるが、通常エマルジョ
ン中、2重量%以上であり、4〜30重量%を含有する
ことが好ましい。
不飽和脂肪酸もしくはその誘導体の量は、特に限定され
ることなく広範囲で適宜選択されるが、通常エマルジョ
ン中、2重量%以上であり、4〜30重量%を含有する
ことが好ましい。
【0013】エマルジョンの投与量は、患者の年齢、性
別、症状等に応じて適宜選択されるが、一般的にはドコ
サヘキサエン酸トリグリセリドを100〜5000mg/kg/day
程度であり、好ましくは200〜2000mg /kg/day 程度
である。通常この量を1日に1〜数回にわけて投与す
る。
別、症状等に応じて適宜選択されるが、一般的にはドコ
サヘキサエン酸トリグリセリドを100〜5000mg/kg/day
程度であり、好ましくは200〜2000mg /kg/day 程度
である。通常この量を1日に1〜数回にわけて投与す
る。
【0014】本発明のエアゾールとして投与される肺疾
患治療薬は、n−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその誘
導体の溶液、エマルジョン、サスペンジョンの形態のも
のを使用することができるが、とくにエマルジョンをエ
アゾール用製剤として用いることが好ましい。
患治療薬は、n−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその誘
導体の溶液、エマルジョン、サスペンジョンの形態のも
のを使用することができるが、とくにエマルジョンをエ
アゾール用製剤として用いることが好ましい。
【0015】なお、本発明において、肺疾患として、例
えば突発性間質性肺炎、急性呼吸窮迫症候群(ARD
S)、あるいはその他の難治性非感染性肺炎等が挙げら
れる。また、本発明において、治療薬とは上記肺炎の症
状を緩和ないしは抑制するもののほか、上記肺疾患の惹
起が予想ないし疑われる場合に投与する予防薬としての
態様をも含む。
えば突発性間質性肺炎、急性呼吸窮迫症候群(ARD
S)、あるいはその他の難治性非感染性肺炎等が挙げら
れる。また、本発明において、治療薬とは上記肺炎の症
状を緩和ないしは抑制するもののほか、上記肺疾患の惹
起が予想ないし疑われる場合に投与する予防薬としての
態様をも含む。
【0016】
【発明の効果】本発明のn−3系高度不飽和脂肪酸もし
くはその誘導体を含むエアゾールの投与により、種々の
肺疾患を速やかに改善することができる。
くはその誘導体を含むエアゾールの投与により、種々の
肺疾患を速やかに改善することができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
説明する。
【0018】実施例 1 ドコサヘキサエン酸トリグリセリド含有エアゾール用
製剤の調製
製剤の調製
【0019】ドコサヘキサエン酸トリグリセリドを、常
法により下記の処方で調製し、エマルジョンからなるエ
アゾール用製剤(DHAエアゾール)を得た。
法により下記の処方で調製し、エマルジョンからなるエ
アゾール用製剤(DHAエアゾール)を得た。
【0020】
【表1】 (処方) ─────────────────────────────── ドコサヘキサエン酸トリグリセリド(純度95%) 10.0g 卵黄リン脂質 1.2g α−トコフェロール 20mg グリセリン 2.5g アスコルビン酸 33mg 水 残量 ─────────────────────────────── 全 量 100ml
【0021】なお、上記処方において、ドコサヘキサエ
ン酸トリグリセリドの代わりに大豆油を使用して、大豆
油エマルジョンからなるエアゾール用製剤(大豆油エア
ゾール)を調製した。
ン酸トリグリセリドの代わりに大豆油を使用して、大豆
油エマルジョンからなるエアゾール用製剤(大豆油エア
ゾール)を調製した。
【0022】肺疾患抑制試験 6〜8週齢のBALB/cマウスの腹腔内にオボアルブミン
(OVA)と20mgの水酸化アルミニウムを注入して
感作し(0日目と7日目)、さらに7日目にはOVAの
エアゾールを吸入させた。このように感作したマウスに
15日目、16日目、17日目にOVAエアゾールを吸
入させた。7、15、16、17日目の吸入法は、生理
食塩水中にOVA50mg/mlを溶かし、ネブライザ
ー(DeVilbiss 646ネブライザー)で20分間にわたっ
て行った。DHAエアゾールは、7、15、16、17
日目のOVA吸入直前に、5mlをOVAエアゾールと
同様の方法で吸入させた。対照実験として、大豆油エア
ゾールあるいは生理食塩水のみを同様に吸入させた。各
群のマウスは6匹づつであった。最後の吸入チャレンジ
の24時間後に、麻酔下で心採血後、マウスを屠殺し、
気管よりカニューレを入れて気管支肺胞洗浄液(BAL
F)を採取した(0.8ml×6回)。BALF中の細
胞数を調べ、メイ−ギエムサ(May-Giemsa)染色で細胞
分画を決定した。BALF採取後に肺組織を一部採取
し、総リン脂質中の脂肪酸分析を行った。OVA特異的
IgE、IgG2aはELISA法にて測定した。統計
処理は、クルスカル−ワリス法(Kruskal-Wallis tes
t)、マン−ホイットニィU法(Mann-Whitney U tes
t)、ボンフェロニ法(Bonferroni test)により行っ
た。
(OVA)と20mgの水酸化アルミニウムを注入して
感作し(0日目と7日目)、さらに7日目にはOVAの
エアゾールを吸入させた。このように感作したマウスに
15日目、16日目、17日目にOVAエアゾールを吸
入させた。7、15、16、17日目の吸入法は、生理
食塩水中にOVA50mg/mlを溶かし、ネブライザ
ー(DeVilbiss 646ネブライザー)で20分間にわたっ
て行った。DHAエアゾールは、7、15、16、17
日目のOVA吸入直前に、5mlをOVAエアゾールと
同様の方法で吸入させた。対照実験として、大豆油エア
ゾールあるいは生理食塩水のみを同様に吸入させた。各
群のマウスは6匹づつであった。最後の吸入チャレンジ
の24時間後に、麻酔下で心採血後、マウスを屠殺し、
気管よりカニューレを入れて気管支肺胞洗浄液(BAL
F)を採取した(0.8ml×6回)。BALF中の細
胞数を調べ、メイ−ギエムサ(May-Giemsa)染色で細胞
分画を決定した。BALF採取後に肺組織を一部採取
し、総リン脂質中の脂肪酸分析を行った。OVA特異的
IgE、IgG2aはELISA法にて測定した。統計
処理は、クルスカル−ワリス法(Kruskal-Wallis tes
t)、マン−ホイットニィU法(Mann-Whitney U tes
t)、ボンフェロニ法(Bonferroni test)により行っ
た。
【0023】 試験結果 結果を第1表に示す。表中、数値は各群の値の平均値±
標準偏差を示す。
標準偏差を示す。
【0024】
【表2】 第1表 ─────────────────────────────────── 細胞分画(%) 細胞数 ───────────────── 特異的IgE 群 (x105) マクロファーシ゛ リンパ球 好酸球 (U/ml) ─────────────────────────────────── DHA 13.4±2.0* 45.5±13.0* 3.6±1.0 51.1±13.5* 207±108 大豆油 22.2±2.1 16.5±1.8 3.6±0.6 80.7±2.8 194±105 生理食塩水 22.7±3.5 21.3±5.7 3.8±0.9 74.9±5.8 236±124 ─────────────────────────────────── *:P<0.01, 他の2群に対して
【0025】第1表より明らかなように、DHAエアゾ
ール吸入群では他の2群に比べてBALF中の総細胞数
及び好酸球が有意に減少していた。なお、OVA特異的
IgEには有意な差は認められなかった。また、表には
示していないが、OVA特異的IgG2aにも有意差は
認められなかった。
ール吸入群では他の2群に比べてBALF中の総細胞数
及び好酸球が有意に減少していた。なお、OVA特異的
IgEには有意な差は認められなかった。また、表には
示していないが、OVA特異的IgG2aにも有意差は
認められなかった。
【0026】実施例 2 イコサペンタエン酸エチル含有エアゾール用製剤の調
製
製
【0027】イコサペンタエン酸エチルを、常法により
下記の処方で調製し、エマルジョンからなるエアゾール
用製剤(EPAエアゾール)を得た。
下記の処方で調製し、エマルジョンからなるエアゾール
用製剤(EPAエアゾール)を得た。
【0028】
【表3】 (処方) ─────────────────────────────── イコサペンタエン酸エチル(純度97%) 10.0g 卵黄リン脂質 1.2g α−トコフェロール 20mg グリセリン 2.5g アスコルビン酸 33mg 水 残量 ─────────────────────────────── 全 量 100ml
【0029】なお、上記処方において、イコサペンタエ
ン酸エチルの代わりに大豆油を使用して、大豆油エマル
ジョンからなるエアゾール用製剤(大豆油エアゾール)
を調製した。
ン酸エチルの代わりに大豆油を使用して、大豆油エマル
ジョンからなるエアゾール用製剤(大豆油エアゾール)
を調製した。
【0030】肺疾患抑制試験 上記のEPAエアゾール及び大豆油エアゾールを用い
て、実施例1における試験と同様の方法で肺疾患の抑制
試験を行った。
て、実施例1における試験と同様の方法で肺疾患の抑制
試験を行った。
【0031】 試験結果 結果を第2表に示す。表中、数値は各群の値の平均値±
標準偏差を示す。
標準偏差を示す。
【0032】
【表4】 第2表 ─────────────────────────────────── 細胞分画(%) 細胞数 ───────────────── 特異的IgE 群 (x105) マクロファーシ゛ リンパ球 好酸球 (U/ml) ─────────────────────────────────── EPA 14.0±1.0* 39.4±11.6* 3.8±1.0 56.6±14.4* 216±121 大豆油 23.1±2.4 17.8±2.4 3.7±0.7 82.6±3.4 199±111 生理食塩水 22.8±3.3 20.6±5.1 3.8±0.8 78.4±5.6 224±120 ─────────────────────────────────── *:P<0.01, 他の2群に対して
【0033】第2表より明らかなように、EPAエアゾ
ール吸入群においても、他の2群に比べてBALF中の
総細胞数及び好酸球が有意に減少していた。なお、OV
A特異的IgEには有意な差は認められなかった。ま
た、表には示していないが、OVA特異的IgG2aに
も有意差は認められなかった。
ール吸入群においても、他の2群に比べてBALF中の
総細胞数及び好酸球が有意に減少していた。なお、OV
A特異的IgEには有意な差は認められなかった。ま
た、表には示していないが、OVA特異的IgG2aに
も有意差は認められなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 修興 愛媛県松山市南久米町653−1 (72)発明者 横山 彰仁 愛媛県松山市北梅本町3271−18 (72)発明者 三澤 嘉久 茨城県つくば市東光台5−9−3 ハリマ 化成株式会社筑波研究所内 (72)発明者 畑 憲明 茨城県つくば市東光台5−9−3 ハリマ 化成株式会社筑波研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 n−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその
誘導体を含有するエマルジョンからなるエアゾール。 - 【請求項2】 n−3系高度不飽和脂肪酸もしくはその
誘導体を有効成分として含有し、エアゾールとして投与
される肺疾患治療薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18700097A JPH1129470A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | エアゾール及び肺疾患治療薬 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18700097A JPH1129470A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | エアゾール及び肺疾患治療薬 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1129470A true JPH1129470A (ja) | 1999-02-02 |
Family
ID=16198460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18700097A Pending JPH1129470A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | エアゾール及び肺疾患治療薬 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1129470A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2889957A1 (fr) * | 2005-09-01 | 2007-03-02 | Gerard Pieroni | Utilisation du dha sous forme de phospholipides pour la preparation d'une composition destinee au traitement de l'insuffisance respiratoire. |
-
1997
- 1997-07-11 JP JP18700097A patent/JPH1129470A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2889957A1 (fr) * | 2005-09-01 | 2007-03-02 | Gerard Pieroni | Utilisation du dha sous forme de phospholipides pour la preparation d'une composition destinee au traitement de l'insuffisance respiratoire. |
WO2007026071A1 (fr) * | 2005-09-01 | 2007-03-08 | Pieroni Gerard | Utilisation de dha sous forme de phospholipides pour la preparation d'une composition destinee au traitement de l'insuffisance respiratoire. |
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