JPH1129402A - 水性抗菌剤分散液 - Google Patents

水性抗菌剤分散液

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JPH1129402A
JPH1129402A JP13493797A JP13493797A JPH1129402A JP H1129402 A JPH1129402 A JP H1129402A JP 13493797 A JP13493797 A JP 13493797A JP 13493797 A JP13493797 A JP 13493797A JP H1129402 A JPH1129402 A JP H1129402A
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JP
Japan
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dispersion
aqueous
antibacterial agent
mercaptopyridine
polyhydric alcohol
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Application number
JP13493797A
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English (en)
Inventor
Masataka Yamamoto
正孝 山本
Masaaki Yoshimaru
正哲 吉丸
Tetsuji Ike
哲治 池
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YOSHITOMI FINE CHEM KK
Original Assignee
YOSHITOMI FINE CHEM KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、2−メルカプトピリジン−N−オ
キシド金属塩を含有する分散液を、一旦、凍結した後に
再融解しても、ケーキング、凝集、相分離がなく、凍結
前の分散液の性質を失わない、簡便に製造できる分散液
が求められていた。 【解決手段】 2−メルカプトピリジン−N−オキシド
金属塩に、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングルコール、プロピレング
リコールなどの多価アルコールを含有させることによっ
て、標記目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凍結した2−メル
カプトピリジン−N−オキシド金属塩の水性抗菌剤分散
液を、再融解しても凍結前の分散液の性質を失わない低
温貯蔵安定性に優れた水性抗菌剤分散液に関する。
【0002】
【従来の技術】2−メルカプトピリジン−N−オキシド
金属塩は殺菌剤として有用で、特に亜鉛塩(以下「ZP
T」と称する)はシャンプーやリンスなどに抗フケ剤と
して広く用いられている。
【0003】従来、市販のZPT水性分散液は、一般に
常温では安定であるが、凍結後、再融解を行うと凝集を
起こして粒状物が発生したり、または粘度が著しく変化
するなどの欠点があった。そのため、ZPT水性分散液
を運搬あるいは保存する際には少なくとも5℃以上で取
り扱いをしなければならなかった。
【0004】特に、冬季あるいは寒冷地に運搬すると
き、または冬季あるいは寒冷地において保存するとき
に、時として氷点下になることからZPT水性分散液が
凍結することがあった。その後、凍結した分散液を使用
するために常温下において再融解しても、分散液に凝集
が生じたり、容器の下部に沈降したり、粒状物が発生し
たり、粘度が著しく上がり容器から内容物が出てこなか
ったりするなど分散液として使用できるものではなくな
ってしまうことがあった。
【0005】上記のように、一旦、凍結した分散液が常
温下において再融解しても、凍結前の性質を失う状態と
なった場合、相分離して再分散することによる以外、解
決方法はなく、経済的な損失は多大なものがあった。
【0006】一般に、ZPTは水に難溶であり毛髪処理
剤の基剤中には懸濁状固体すなわち水性分散液の形で配
合されるが、効果の発現・製品外観の透明性・液中での
安定化などの観点から、ZPTを微粒子化したり、アニ
オン性高分子化合物、非イオン性高分子化合物、両性高
分子化合物などを添加することが試みられてきた(特公
昭61−35186号公報、特開昭60−16973号
公報、特開昭61−151110号公報、特開昭61−
151111号公報、特開昭62−63号公報参照)。
ところが、こうして調製される分散液は保存中に容器の
底に沈降固化し、また比較的安定な分散液でも塩類の混
入あるいは凍結により凝集して分離するという欠点があ
った。
【0007】これを解決する方法として、特開昭60−
139613号公報には、ポリグリコール/ポリアミン
縮合樹脂、またはポリグリコール/ポリアミン/アルキ
ルまたはアルキレンアミン縮合樹脂を添加する方法が開
示されている。同明細書の実施例1および実施例2によ
れば、2−メルカプトピリジン−N−オキシド亜鉛塩に
ポリコートH(ヘンケル社製)を添加すれば凍結後再融
解しても凝集しないと記載されている。
【0008】しかしこの方法は、2−メルカプトピリジ
ン−N−オキシド亜鉛塩に対してポリコートHを同量重
量以上用いており、ポリコートHを多量必要とし経済的
に有利な方法とはいえず、しかもポリコートHを多量使
用しているので、粘度が高く取り取り扱いが不便であ
り、しかもシャンプーやリンスなどに用いる場合にシャ
ンプーやリンス中の他の添加剤との相溶性をも考慮しな
ければならず必ずしも良い方法とはいえない。また、2
−メルカプトピリジン−N−オキシド金属塩濃度として
30%程度の分散液であり、市販品のZPT濃度50%
と比較すると輸送面でも有利な方法とはいえない。さら
に、樹脂の添加量が少ない場合には、凍結後再融解した
場合に効果がないか、不十分である。
【0009】また、特表平7−506603号公報に
は、樹脂および坦体を含有するプラスチゾルおよび殺生
物剤を混合しこれを高温に加熱したのち冷却して貯蔵安
定性の優れた分散体を得ている。
【0010】また、特表平8−503458号公報に
は、殺生物剤と坦体とを混合して濃縮液を形成させ、こ
れと樹脂を高い温度まで加熱したあと冷却して貯蔵安定
性に優れた混合物を得ている。
【0011】しかしながら、これらの方法は、いずれも
一旦高温に加熱したのちに冷却をしなければならないの
で、分散体や混合物を得るための製造工程が煩雑であ
る。しかも、樹脂と坦体の二種類を用いるので経済的に
有利な方法とはいえない。また、凍結後再融解時での安
定性もいまだ不十分である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで、2−メルカプ
トピリジン−N−オキシドの金属塩の水性分散液におい
て、凍結後再融解して使用する場合であっても、上記に
示したような分散液の性質を失なわない低温貯蔵安定性
に優れ、且つ、簡便な方法によって製造することができ
る分散液が求められていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、2−メルカプ
トピリジン−N−オキシド金属塩の水性抗菌剤分散液
に、多価アルコールを常温で添加して攪拌するという簡
単な操作のみにより製造された分散液が、約−5℃〜約
−30℃で凍結しても再融解を行えば凝集が生じたり、
容器の下部に沈降したり、粒状物が発生したり、粘度が
著しく上がり容器から内容物が出てこなかったりするこ
とがない、分散液の凍結前の性質を失わない低温貯蔵安
定性に優れた2−メルカプトピリジン−N−オキシド金
属塩の水性分散液が得られることを見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0014】本発明は、(1):2−メルカプトピリジ
ン−N−オキシドの金属塩を含有する水性抗菌剤分散液
において、凝集防止剤として多価アルコールを含有する
ことを特徴とする、凍結後再融解しても凍結前の分散液
の性質を失わない低温貯蔵安定性に優れた水性抗菌剤分
散液、(2):多価アルコールの含有量が、分散液に対
し、3重量%以上8重量%以下である(1)記載の水性
抗菌剤分散液、(3):多価アルコールがグリセリンで
ある(2)記載の水性抗菌剤分散液、(4):多価アル
コールが、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、
グリセリン、およびそれらの混合物である(2)記載の
水性抗菌剤分散液、(5):2−メルカプトピリジン−
N−オキシド金属塩の金属が亜鉛である(1)、
(2)、(3)、または(4)記載の水性抗菌剤分散
液、に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
【0016】本発明に使用する多価アルコールは、2−
メルカプトピリジン−N−オキシド金属塩含量が、分散
液に対して、20〜60重量%、好ましくは30〜50
重量%である水性抗菌剤分散液に、分散液に対して、3
重量%以上8重量%以下、好ましくは4重量%以上8重
量%以下を添加すればよい。
【0017】水性抗菌剤分散液の調製は、2−メルカプ
トピリジン−N−オキシド金属塩の水性抗菌剤分散液中
に多価アルコールを常温で添加するか、あるいは多価ア
ルコールに2−メルカプトピリジン−N−オキシド金属
塩の水性抗菌剤分散液を常温で加えて、プロペラ撹拌装
置やホモミクサーなどの一般的な撹拌混合装置を用いて
数時間撹拌混合すればよい。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】実施例1 市販品A(ZPT濃度が約50%の物)200gにグリ
セリン10.0gを添加し常温で撹拌装置を用いて撹拌
混合し水性抗菌剤分散液を得た。
【0020】実施例2 市販品A(ZPT濃度が約50%の物)200gにプロ
ピレングリコール10.0gを添加し常温で撹拌装置を
用いて撹拌混合し水性抗菌剤分散液を得た。
【0021】比較例1 市販品A(ZPT濃度が約50%の物)200gにヘン
ケル社製のポリコート−H(商品名)2.0gを添加し
常温で撹拌装置を用いて撹拌混合し水性抗菌剤分散液を
得た。
【0022】比較例2 市販品A(ZPT濃度が約50%の物)200gにヘン
ケル社製のポリコート−H(商品名)10.0gを添加
し常温で撹拌装置を用いて撹拌したが、攪拌途中で粘度
が極端に高くなり攪拌混合できなかった。
【0023】試験例1 実施例1と実施例2の分散液、比較例1の分散液、およ
び市販品Aと市販品Bの分散液各々50gを、各々50
mlのポリ瓶に入れてふたをして密封し、次の二つの条
件で凍結後再融解を行った。
【0024】条件1:初期温度5℃から始めて、7時間
かけて温度を下げていき−10℃まで冷却を行った。次
に−10℃で15時間放置した。この時、分散液は凍結
していた。次にこれを7時間かけて5℃まで昇温して再
融解した。
【0025】条件2:−20℃の恒温槽に24時間放置
した。この時、分散液は凍結していた。次にこれを常温
で再融解した。
【0026】そして、次の項目について調べた。 (1)ケーキング:ポリ瓶内に固まって流れにくい内容
物があるかどうか調べた。 (2)凝集:再融解物をガラス版上に載せて、粒状物の
有無を調べた。 (3)相分離:ポリ瓶内で相分離しているか調べた。
【0027】条件1による結果を表1に、条件2による
結果を表2に、示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】表1と表2に示した試験結果から、本発明
の分散液は、凍結後再融解しても、ケーキング、凝集、
および相分離を起こさず、低温貯蔵安定性に優れたすぐ
れた性質を示すことが明らかとなった。
【0031】
【発明の効果】本発明により得られる水性抗菌剤分散液
は、寒冷地や冬季などに輸送を行った際、または寒冷地
や冬季などに保存した場合に、たとえ凍結しても再融解
すれば相分離、凝集、沈降、粒状物発生などを起こさ
ず、凍結前の分散液の性質を失わない低温貯蔵安定性に
優れた特性を持つ非常に有利な特徴を有する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2−メルカプトピリジン−N−オキシド
    の金属塩を含有する水性抗菌剤分散液において、凝集防
    止剤として多価アルコールを含有することを特徴とす
    る、凍結後再融解しても凍結前の分散液の性質を失わな
    い低温貯蔵安定性に優れた水性抗菌剤分散液。
  2. 【請求項2】 多価アルコールの含有量が、分散液に対
    し、3重量%以上8重量%以下である請求項1記載の水
    性抗菌剤分散液。
  3. 【請求項3】 多価アルコールが、グリセリンである請
    求項2記載の水性抗菌剤分散液。
  4. 【請求項4】 多価アルコールが、エチレングリコー
    ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
    プロピレングリコール、グリセリン、およびそれらの混
    合物である請求項2記載の水性抗菌剤分散液。
  5. 【請求項5】 2−メルカプトピリジン−N−オキシド
    金属塩の金属が亜鉛である請求項1、請求項2、請求項
    3、または請求項4記載の水性抗菌剤分散液。
JP13493797A 1997-05-15 1997-05-26 水性抗菌剤分散液 Pending JPH1129402A (ja)

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JP13493797A JPH1129402A (ja) 1997-05-15 1997-05-26 水性抗菌剤分散液
PCT/JP1998/002138 WO1998051151A1 (fr) 1997-05-15 1998-05-14 Dispersion aqueuse antimicrobienne
JP54905598A JP3459833B2 (ja) 1997-05-15 1998-05-14 水性抗菌剤分散液

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JP12579897 1997-05-15
JP9-125798 1997-05-15
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000054589A1 (fr) * 1999-03-17 2000-09-21 Yoshitomi Fine Chemicals, Ltd. Sel de cuivre bis (2-pyridinethiol 1-oxyde) enrobe

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US6544440B1 (en) 1999-03-17 2003-04-08 Api Corporation Coated bis(2-pyridinethiol-1-oxide) copper salt
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