JPH11290829A - 有機性廃棄物の生物処理用水分調整材及び生物処理方法 - Google Patents

有機性廃棄物の生物処理用水分調整材及び生物処理方法

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JPH11290829A
JPH11290829A JP10479598A JP10479598A JPH11290829A JP H11290829 A JPH11290829 A JP H11290829A JP 10479598 A JP10479598 A JP 10479598A JP 10479598 A JP10479598 A JP 10479598A JP H11290829 A JPH11290829 A JP H11290829A
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JP
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organic waste
water
coir pith
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biotreatment
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JP10479598A
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Haruo Tagiwa
春夫 田極
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の発酵処理において水分調整材として使
用されるおが屑よりも水分吸入能が高く、水分調整機能
に優れ、従って、少ない添加量で有機性廃棄物の生物処
理における水分調整及び発酵促進を行うことができる有
機性廃棄物の生物処理用水分調整材及びこの水分調整材
を用いて、有機性廃棄物を効率的に生物処理する生物処
理方法を提供する。 【解決手段】 コイアピスを含有する有機性廃棄物の生
物処理用水分調整材。有機性廃棄物にコイアピス及び必
要に応じてカロリー源を加え、通気して発酵を行うこと
により該有機性廃棄物をコンポスト化又は好気分解する
有機性廃棄物の生物処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機性廃棄物の生
物処理用水分調整材及び生物処理方法に係り、特に、少
ない添加量で有機性廃棄物の生物処理における水分調整
及び発酵促進を行うことができる有機性廃棄物の生物処
理用水分調整材及びこの水分調整材を用いて、有機性廃
棄物を効率的に生物処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】下水汚泥等の有機汚泥を発酵処理する方
法として、汚泥におが屑を混ぜて水分を調節すると共に
空隙率を高めて好気性細菌の繁殖を促して発酵処理する
方法が知られている(特開昭55−90494号公報第
1頁)。
【0003】また、特開平9−85300号公報には、
水分75〜85%の下水汚泥の脱水ケーキ100重量部
におが屑10〜50重量部及びカロリー源となる有機物
質5〜30重量部を加え、発酵槽内にて温度を60〜8
0℃に維持して発酵させるようにした下水汚泥の処理方
法が提案されている。この方法によれば、カロリー源と
なる有機物質を添加するため、下水汚泥中の有機物質の
分解が進行しても、カロリー源となる添加有機物質を微
生物の栄養源として利用することにより微生物の有機物
質分解反応熱を十分に発生させ、発酵槽内の温度を60
〜80℃に維持し、下水汚泥の速やかな分解反応を継続
させることができる。これにより、下水汚泥を短時間の
処理で大幅に減容したり、下水汚泥を原料とした肥料を
効率良く生産することが可能となる。
【0004】従来、このような汚泥の発酵処理におい
て、水分調整材として使用されるおが屑とは、各種木材
のおが屑であって、その木材の種類については杉、松、
栂、檜などの針葉樹、桜、ブナ、椎、栗、欅、桂、樟、
桐などの広葉樹、米材、北洋材、ラワン、レッドラワ
ン、ホワイトラワン、イエローラワン等の南洋材などが
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の汚泥の発酵処理
において水分調整材として使用されるおが屑は、水分吸
入能が高く、水分調整機能に優れるものではある。しか
しながら、水分調整材として、より水分吸入能の高いも
のを用いることができるならば、水分調整材の添加量を
低減することができ、処理物の重量のみならず容積をも
低減することができるため、同一容量の発酵槽を用いた
場合にはその滞留日数を増加することができ、発酵分解
をより進行させることができる。
【0006】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであって、従来の発酵処理において水分調整材とし
て使用されるおが屑よりも水分吸入能が高く、水分調整
機能に優れ、従って、少ない添加量で有機性廃棄物の生
物処理における水分調整及び発酵促進を行うことができ
る有機性廃棄物の生物処理用水分調整材及びこの水分調
整材を用いて、有機性廃棄物を効率的に生物処理する生
物処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の有機性廃棄物の
生物処理用水分調整材は、コイアピスを含有することを
特徴とする。
【0008】本発明の有機性廃棄物の生物処理方法は、
有機性廃棄物にコイアピス及び必要に応じてカロリー源
を加え、通気して発酵を行うことにより該有機性廃棄物
をコンポスト化又は好気分解することを特徴とする。
【0009】本発明で用いるコイアピス(Coir p
ith;椰子屑)は、ココヤシの実の中果皮より繊維を
採取した後に残される、通常、淡褐色ないし暗褐色の短
繊維状ないし粉状の物質である。その性状などは、Al
an W.Meerowによって、「TropicLi
ne」第6巻、第2号、第1〜4頁(1993年)に紹
介されているが、多量のリグニン及びセルロースを含有
し、吸水性を有する多孔性の物質である。コイアピス
は、その特性として優れた保水効果を有し、またその繊
維構造によって良好な補強効果を発揮する。
【0010】従来、発酵処理において水分調整材として
使用されるおが屑、例えば、杉のおが屑では、単位重量
当りの吸水量は2.53g−水/g−おが屑であり(森
忠洋他「高温・好気法による高濃度有機排水処理」化学
工業(1993年11月号)第54頁)、その他の針葉
樹や広葉樹でも同程度である。
【0011】これに対して、本発明で用いるコイアピス
は、単位重量当りの吸水量は12g−水/g−コイアピ
スと、おが屑に比べて5倍近くも多い。
【0012】従って、コイアピスを水分調整材として使
用することにより、水分調整材の添加率の低減を図るこ
とができる。
【0013】しかも、コイアピスは、吸水による水分調
整機能の他、水を吸収してその体積が膨張することで好
気性発酵菌の住み家となる通気道を確保するという、お
が屑のような従来の水分調整材にはない優れた機能を有
し、発酵反応の促進に有効である。
【0014】コイアピスは、吸水により膨張した容積の
中に汚泥が入り込むという従来のおが屑添加の場合と異
なる構造となるため、全体としての容積低減を図ること
ができ、発酵槽の滞留時間を長くとって、有機物の分解
率を高めることができる。
【0015】なお、一般的なコイアピス(株式会社イー
トン製「ココナッツファイバー」)の組成及び粒子サイ
ズは下記表1、2に示す通りである。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0019】本発明の有機性廃棄物の生物処理用水分調
整材はコイアピスを含有するものである。
【0020】本発明の有機性廃棄物の生物処理方法は、
従来水分調整材として用いられているおが屑に代えてコ
イアピスを用いることにより常法に従って実施すること
ができる。
【0021】有機性廃棄物、例えば、下水汚泥としては
水分75〜85%となるように脱水した脱水ケーキを用
いるのが好ましい。水分が85%よりも高いと、コイア
ピスの添加量が過大となり、好ましくない。また、水分
を75%よりも低くすることは脱水処理コストがかさ
み、好ましくない。
【0022】必要に応じて添加されるカロリー源となる
有機物質としては、米糠や、ナタネ油カス、綿実油カ
ス、ダイズ油カス、ニシンカス、イワシカス、蚕よう油
カスなどの油カスが好適である。
【0023】本発明において、コイアピスの添加率は、
脱水ケーキ100重量部に対し5〜50重量部とりわけ
5〜15重量部が好ましい。コイアピスが5重量部より
も少ないと、被処理物の水分が多すぎ、微生物の繁殖に
適さない。また、コイアピスが50重量部を超えると、
コスト高であると共に、水分が過少となり、やはり微生
物の繁殖に適さない。
【0024】このように、従来のおが屑の好適添加量が
脱水ケーキ100重量部に対して20〜50重量部であ
るのに対し、本発明によれば、吸水量の高いコイアピス
を水分調整材として用いることにより、その必要添加量
を大幅に低減することができる。
【0025】米糠、油等のカロリー源となる有機物質の
添加率は、脱水ケーキ100重量部に対し5〜30重量
部とりわけ5〜20重量部が好適である。この有機物質
が5重量部よりも少ないと、発酵槽内を長時間60〜8
0℃に維持できず、30重量部よりも多いと、逆に有機
物質の分解に時間がかかると共に、材料コストも嵩む。
【0026】本発明では、脱水ケーキ、コイアピス及び
必要に応じてカロリー源となる有機物質を発酵槽に投入
し、通気しながら撹拌し、微生物による分解反応を進行
させる。この発酵槽としては、撹拌装置と空気吹込装置
を備えた各種のものを用いることができ、発酵槽内の容
量を100体積部とした場合、脱水ケーキ、コイアピス
及び有機物質の混合物が10〜30体積部程度となるよ
うに発酵槽内にこれらを間欠的に(好ましくは1〜3日
に1回程度の割合で)投入するのが好ましい。
【0027】槽内への通気量は、基本的には槽内の温度
が60〜80℃を維持し、かつ含水率が40〜50%を
維持するように調整される。
【0028】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0029】実施例1 図2に示す縦型スクープ式発酵装置を用いて下水汚泥脱
水ケーキの処理を行なった。この縦型スクープ式発酵装
置は、発酵槽1内にロータリ式撹拌機2が移動自在に設
置されており、槽1内にエアパイプ3から空気を供給し
ながら該撹拌機2を水平方向に移動させ、槽1内の材料
をかき混ぜるようにしたものである。
【0030】発酵槽1内に含水率83.0%、pH6.
5の脱水ケーキと、含水率18.3%、pH6.1のコ
イアピスと、含水率13.3%、pH6.3の米糠とを
2日に1回のペースで投入して発酵処理を行った。な
お、コイアピスの投入量は脱水ケーキの重量に対して発
酵開始初期は15重量%とし、この投入量は徐々に低減
した。また、米糠の投入量は脱水ケーキの重量に対して
10重量%とした。
【0031】このときの発酵槽内の温度及び含水率の経
時変化をそれぞれ図1(a),(b)に示した。
【0032】比較例1 実施例1において、コイアピスの代りに、含水率19.
4%、pH5.8のおが屑を用いたこと以外は同様にし
て発酵処理を行った。なお、おが屑の投入量は脱水ケー
キの重量に対して発酵開始初期は29重量%とし、この
投入量は徐々に低減した。
【0033】このときの発酵槽内の温度及び含水率の経
時変化をそれぞれ図1(a),(b)に示した。
【0034】図1(a),(b)より、コイアピスの脱
水ケーキに対する添加率を9重量%にまで低減しても、
おが屑を脱水ケーキに対して24重量%添加した場合と
同様に、良好な発酵状態を維持することができ、その必
要添加量を大幅に低減できることがわかる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の有機性廃棄
物の生物処理用水分調整材及び生物処理方法によれば、
水分調整材の必要添加量を大幅に低減して効率的な処理
を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1における発酵槽内の温度
及び含水率の経時変化を示すグラフである。
【図2】縦型スクープ式発酵装置の概略的な断面図であ
る。
【符号の説明】
1 発酵槽 2 ロータリ式撹拌機 3 エアパイプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイアピスを含有することを特徴とする
    有機性廃棄物の生物処理用水分調整材。
  2. 【請求項2】 有機性廃棄物にコイアピスを加え、通気
    して発酵を行うことにより該有機性廃棄物をコンポスト
    化又は好気分解することを特徴とする有機性廃棄物の生
    物処理方法。
JP10479598A 1998-04-15 1998-04-15 有機性廃棄物の生物処理用水分調整材及び生物処理方法 Pending JPH11290829A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018020514A1 (en) * 2016-07-28 2018-02-01 Omega Ecotech Products India Pvt Ltd An activated aerobic composting media and production method thereof

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WO2018020514A1 (en) * 2016-07-28 2018-02-01 Omega Ecotech Products India Pvt Ltd An activated aerobic composting media and production method thereof

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