JPH11289707A - 密閉圧縮機 - Google Patents

密閉圧縮機

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JPH11289707A
JPH11289707A JP9131398A JP9131398A JPH11289707A JP H11289707 A JPH11289707 A JP H11289707A JP 9131398 A JP9131398 A JP 9131398A JP 9131398 A JP9131398 A JP 9131398A JP H11289707 A JPH11289707 A JP H11289707A
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JP
Japan
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terminal
cluster
container
hermetic
sealed
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Application number
JP9131398A
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English (en)
Inventor
Izumi Onoda
泉 小野田
Isao Kawabe
功 川▲邉▼
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密閉容器が異常高圧状態となり容器形状、密
閉端子が変形しても、密閉端子でのリークを生じ難い高
耐圧強度の密閉容器を備えた密閉圧縮機を提供する。 【解決手段】 上容器部24の上容器壁24aに密閉端
子26が固着された密閉容器内に圧縮機構とこれを駆動
する電動機を収納すると共に、電動機からの複数の口出
し線の端子部38を単一のクラスタ39内に収納し、さ
らに密閉端子26の電気接続部にクラスタ39に収納さ
れた端子部38を接続してなる密閉圧縮機で、クラスタ
39が密閉端子26側の上部ケース40と下部ケース4
1とを樹脂ヒンジ部42により一体化した合成樹脂製の
2分割構造のもので、さらに両ケース40,41が合成
樹脂材料の弾性により係脱する連結部43によって連結
されており、下部ケース41に比べ変形し易い上部ケー
ス40が変形し、連結部43の係合が外れて密閉端子2
6の変形を許容する構造となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクルの冷
媒流路に冷媒を送り出し循環させる密閉圧縮機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば冷凍機や空気調和機等に用
いられる密閉圧縮機では、密閉容器に収納した電動機に
外部から給電するために容器壁に密閉端子を設け、これ
に電動機の巻線からの口出し線を接続するようにしてい
る。そして密閉端子と口出し線の接続に絶縁ケースであ
るクラスタを用い、このクラスタ内に口出し線の先端の
端子部を収納し、さらにクラスタ内で密閉端子の導通ピ
ンと端子部の接続を行うことで、接続作業を容易にし、
また巻線のコイルエンドと密閉端子間の空間距離を絶縁
性能を確保したまま短くし密閉容器の高さを低くするこ
とにより密閉圧縮機の全高寸法の背低化を行っている。
【0003】以下、従来の密閉圧縮機を図9乃至図12
を参照して説明する。図9は要部を縦断面で示す側面図
であり、図10は要部の断面図であり、図11はクラス
タに口出し線を収納した状態を示す斜視図であり、図1
2は密閉容器変形時の要部の断面図である。
【0004】図9乃至図12において、1は密閉圧縮機
であり、2は密閉容器で、その内部には上部に電動機3
を配し下部に図示しないが圧縮機構を配するようにし、
電動機3と圧縮機構とが図示しない回転軸により直結さ
れている。また、密閉容器2の上部容器壁2aには外部
から電動機3に給電するための密閉端子4が固着されて
いる。なお、5は密閉容器2の頂部の容器壁2aに容器
内外を連通するように固定された吐出パイプであり、6
はアキュムレータである。
【0005】密閉端子4は円キャップ形状の端子ベース
7を密閉容器2の上部容器壁2aに溶接することで固着
されており、端子ベース7には電気絶縁された電気接続
部8が設けられている。また電気接続部8は端子ベース
7をガラス溶着材料9により電気絶縁された状態で固定
され気密に貫通する複数の導通ピン10と、これら導通
ピン10の外部側に固着された接続端子部11を備えて
いる。なお、端子ベース7への導通ピン10のガラス溶
着材料9による溶着は、図示しないが温度精度の高い小
形炉を用いて行われ、また端子ベース7の大きさも耐圧
性を確保する上から密閉容器2の外径に対し十分小さな
ものとしてあり、その結果、端子ベース7の板厚につい
ては、ある程度の寸法にまでしか厚くできない。
【0006】一方、電動機3は、巻線12が施された固
定子13を密閉容器2内に圧入するようにして容器中間
部分に備えられている。また巻線12からは複数の口出
し線14が延出していて、それらの先端部分にはそれぞ
れ端子部15が設けられている。さらに各端子部15
は、片方面側に挿入孔16が形成されたケース状のクラ
スタ17内に口出し線14の先端部分と共に収納されて
いる。そして口出し線14は、クラスタ17内で端子部
15を挿入孔16を介し挿入された導通ピン10の密閉
容器2の内部側先端部に嵌め入れることにより密閉端子
4に電気的に接続される。
【0007】しかしながら上記の従来技術においては、
冷凍サイクルを通流させる冷媒に、例えばR410Aな
どの高圧冷媒を使用していて何等かの要因で密閉容器2
内の圧力が上昇し、さらに異常高圧状態になって密封端
子4及び密閉容器2が塑性変形を起こした場合、図12
に示すように密閉容器2の上部では、密閉端子4の端子
ベース7が外側に凸となるように変形すると共に、この
密封端子4が固着されている容器壁2aが、2点鎖線で
示す通常時から外側に凸となるように塑性変形する。こ
れにともない容器壁2aに固着されている密閉端子4も
端子ベース7が外側に凸となるように変形する。そして
端子ベース7にガラス溶着材料9により互いに平行とな
るよう立設し固定された複数の導通ピン10は、端子ベ
ース7の変形によって密閉容器2の外方側の接続端子部
11の互いの間隔が広くなるように傾く。同時に密閉容
器2の内方側の先端部分では互いの間隔が狭まくなろう
とする。
【0008】しかし、導通ピン10はクラスタ17の挿
入孔16に挿入された状態であるので、導通ピン10の
互いの先端部分の間隔を狭めようとする力は規制され、
導通ピン10を曲げるように働くと共に、一番弱い導通
ピン10を端子ベース7に固定している溶着部分のガラ
ス溶着材料9に集中して力が作用し、溶着部分のガラス
溶着材料9が破損し割れやクラック等を発生させる虞が
ある。こうした溶着部分のガラス溶着材料9に割れやク
ラック等が密閉容器2の内外を連通するものであると、
当然、連通する部位からの冷媒ガス等のリークが起きる
ことになってしまう。このように上記のように構成され
たものでは密閉容器2の十分な耐圧強度が得られない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような状況に鑑
みて本発明はなされたもので、機器の全高寸法の背低化
や密閉端子部分での接続作業の容易さを確保したまま、
密閉容器内の圧力が上昇し異常高圧状態となって容器形
状が変形し、密閉端子が変形した場合でも、密閉端子で
のリークを生じ難くした高い耐圧強度を有する密閉容器
を備え、また高圧冷媒を使用する冷凍サイクルへも十分
に適用することができる密閉圧縮機を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の密閉圧縮機は、
密閉容器内に圧縮機構とこの圧縮機構を駆動する電動機
を収納し、かつ電動機からの複数の口出し線の端子部を
単一のクラスタ内に収納すると共に、外部から電動機へ
給電を行う密閉容器に固着された密閉端子の電気接続部
にクラスタに収納した端子部を接続してなる密閉圧縮機
において、クラスタは、密閉端子の変形を許容する構造
であることを特徴とするものであり、さらに、クラスタ
は、分割構造を有するものであり、密閉端子の変形時に
分割部分で分離し変形を許容する構成となっていること
を特徴とするものであり、さらに、クラスタは、合成樹
脂材料により形成された上部部材と下部部材とでなると
共に両部材の間に設けられたヒンジ部により一体化され
た2分割構造であって、さらに上部部材と下部部材とが
合成樹脂材料の弾性により係脱する連結部によって連結
されていることを特徴とするものであり、さらに、クラ
スタは、密閉端子側となる上部部材が下部部材に比べ変
形し易い構成を有していることを特徴とするものであ
り、さらに、クラスタは、密閉端子の電気接続部の導通
ピンが挿入される挿入孔が形成されていて、該挿入孔は
密閉端子の変形時に生じる導通ピンの変位を許容する大
きさであることを特徴とするものであり、さらに、挿入
孔は、導通ピンが傾斜する方向に長手方向を有する長孔
であることを特徴とするものであり、さらに、挿入孔
は、導通ピンが15度以上傾斜可能な寸法であることを
特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0012】先ず第1の実施形態を図1乃至図6により
説明する。図1は要部を縦断面で示す側面図であり、図
2は要部の断面図であり、図3はクラスタ及び口出し線
の収納前の状態を示す斜視図であり、図4はクラスタに
口出し線を収納した状態を示す斜視図であり、図5は密
閉容器変形時の要部の断面図であり、図6は密閉容器内
圧力に対する各部の状態を説明するための図である。
【0013】図1乃至図6において、21は空気調和機
等に用いられる密閉圧縮機であり、22は圧力容器を構
成する円形の横断面形状を有する密閉容器で、これは下
容器部23の上端開口に上容器部24を溶接して閉塞す
るよう構成されている。また密閉容器22の内部には、
その上部に電動機25を配し下部に図示しない圧縮機構
を配しており、これら電動機25と圧縮機構とが回転軸
中心を上下方向に有する図示しない回転軸により直結さ
れている。
【0014】さらに、密閉容器22の上容器部24の上
容器壁24aには外部から電動機25に給電するための
密閉端子26が固着されている。なお、27は密閉容器
22の頂部に当たる上容器壁24aに密閉容器22の内
外を連通するように固定された吐出パイプで、この吐出
パイプ27から冷媒ガスが冷凍サイクルの冷媒流路に吐
出される。また28はアキュムレータで、このアキュム
レータ28を介し冷凍サイクルの冷媒流路を通流し液化
された冷媒が密閉圧縮機21の圧縮機構部分へと吸入さ
れる。
【0015】また、密閉容器22の上容器部24に固着
された密閉端子26は、上面が平坦面となるよう形成さ
れ、開口縁が漸次径大となるように形成された円形の横
断面形状を有するキャップ形状の端子ベース29を備え
ていて、この端子ベース29を上容器壁24aの取付孔
24bに容器内方側から開口縁部の径大部分で抜け止ま
るように嵌め込み、端子ベース29の側壁全周を気密に
溶接するようにして固着されている。さらに端子ベース
29には電気絶縁された電気接続部30が設けられてお
り、この電気接続部30は、端子ベース29の取着孔3
1にガラス溶着材料32によって電気絶縁された状態で
固定され気密に貫通する複数、例えば3本の導通ピン3
3と、これら導通ピン33の容器外方側の先端にそれぞ
れ固着され、給電するための給電線が接続される接続端
子部34を備えている。なお、端子ベース29への導通
ピン33のガラス溶着材料32による溶着は、図示しな
いが温度精度の高い小形炉を用いて行われ、また端子ベ
ース29の直径は密閉容器22の外径に対し十分小さな
ものとなっている。
【0016】一方、電動機25は、巻線35が施された
固定子36を下容器部23の上部内に圧入するようにし
て固定され、密閉容器22内の高さ方向中間部分に備え
られている。また巻線35からは複数の口出し線37が
延出していて、それらの先端部分にはそれぞれ端子部3
8が設けられている。さらに各端子部38は、絶縁ケー
スであるクラスタ39内に口出し線37の先端部分を同
時に納めるようにして収納されている。
【0017】各端子部38を収納するクラスタ39は平
面形状が六角形をなす偏平な箱形状で、合成樹脂材料に
よる一体成形により上部部材の上部ケース40と下部部
材の下部ケース41とを、一側壁面部分に設けた樹脂ヒ
ンジ部42で接続するよう形成し、樹脂ヒンジ部42で
回動させることで下部ケース41の上部開口を上部ケー
ス40によって開閉可能にした2分割構造となってい
る。また上部ケース40は下部ケース41よりも板厚が
薄肉であると共に深さが浅く形成されていて、弾性変形
し易い構造となっている。
【0018】上部ケース40と下部ケース41は、樹脂
ヒンジ部42が設けられた側壁面部分に対向する他側壁
面部分に、上部ケース40により下部ケース41の上部
開口を閉止した際に合成樹脂材料の弾性を利用するよう
にして閉止状態を維持する連結部43を備えている。こ
の連結部43は、上部ケース40の他側壁面の外面に下
方に向け延出するよう設けられ、閉止時に先端部分が下
部ケース41の外側面上部に押圧するようにして係合す
る係合片44と、下部ケース41の他側壁面の外面に上
方に向け延出するよう設けられ、同じく閉止時に先端部
分が上部ケース40の上稜部分に引っ掛かるようにして
係合する係合片45で構成されている。そして、上部ケ
ース40により下部ケース41の上部開口を閉止した状
態でクラスタ39に所定値以上の外力が加わった際に
は、弾性変形し易い上部ケース40が下部ケース41よ
り先に変形し、連結部43の各係合片44,45による
係合が外れ、閉止状態が解除されて開放可能となるよう
になっている。
【0019】また、上部ケース40には、その上面に密
閉端子26の各導通ピン33に対応する挿入孔46が形
成されており、さらに上部ケース40の内面側に貫通開
口した各挿入孔46の周囲には、口出し線37の先端部
分の端子部38が嵌め込まれる一部に切欠きを有する筒
状の保持部材47が立設されている。
【0020】上記のように構成されたものでは、クラス
タ39を密閉端子26に接続するのに先立ち、先ず上部
ケース40の各保持部材47に対応する端子部38を嵌
め込み保持させる。そして端子部38を保持した上部ケ
ース40により下部ケース41の上部開口を閉じ、連結
部43の各係合片44,45を対応する部位に弾性係合
させ、端子部38をクラスタ39が収納した状態にす
る。その後、クラスタ39を密閉端子26に装着する。
この状態では挿入孔46を介し挿入された導通ピン33
の先端部分を端子部38が圧接するようにして挟持し、
両者が電気的に接続される。
【0021】また、このように構成されているので、冷
凍サイクルを通流する冷媒、例えばR410Aなどの高
圧冷媒の密閉容器22内の圧力が、通常時の最大圧力P
A よりも何等かの要因で異常に上昇して異常高圧状態に
なった場合、密閉容器22に塑性変形を起こす部位が生
じる。こうした塑性変形が生じる異常高圧状態になる
と、図5に示すように密閉端子26が固着された密閉容
器22の上部の上容器部24では、通常時を2点鎖線で
示す上容器壁24aが実線で示すように外方側に凸とな
るように塑性変形する。
【0022】これにともない上容器壁24aに固着され
ている密閉端子26においても、上容器壁24aに側壁
全周が溶接されていることから端子ベース29の平坦な
上面が外方側に凸となるように変形する。この端子ベー
ス29の変形で、上面の取着孔31にガラス溶着材料3
2により固定され互いに平行となるよう立設する導通ピ
ン33が、密閉容器22の外方側の接続端子部34での
互いの間隔が広くなるように傾く。同時に導通ピン33
の密閉容器22の内方側の先端部分が、互いの間隔が狭
まくなるように変位する。
【0023】こうした導通ピン33の先端部分の変位に
より、導通ピン33の先端部分を端子部38によって挟
持しているクラスタ39では、端子部38が保持部材4
7に嵌め込まれ動きが拘束された状態にあるので、導通
ピン33の変位によりクラスタ39の上部ケース40が
端子ベース29の変形に合わせるように、密閉容器22
の外方側である図5における上方側に凸となるように変
形しようとする。一方、下部ケース41は上部ケース4
0に樹脂ヒンジ部42と連結部43により結合された状
態にあるが、上部ケース40より構造的に剛に形成され
ていて変形し難いため、上部ケース40のみが導通ピン
33の変位、すなわち端子ベース29の変形に追随して
変形する。
【0024】そして、密閉容器22内の圧力が所定圧力
B にまで達するとクラスタ39に所定値以上の外力が
加わり、上部ケース40と下部ケース41とに係合し閉
止状態を維持してきた連結部43で各係合片44,45
による係合が外れ、下部ケース41は樹脂ヒンジ部42
を中心にして自重で回動し、閉止状態が解除されて開放
状態になる。この間、密閉端子26では導通ピン33の
変位が所定の値以上の力での拘束を受けないため、導通
ピン33を端子ベース29にする一番弱い部位である溶
着部分のガラス溶着材料32に、これを破損してしまう
ような力が作用しない。このように溶着部分のガラス溶
着材料32に破損させる力が作用せず割れやクラック等
を生じないので、密閉容器22内から冷媒ガス等が外部
へリークすることがなく、密閉容器22全体としての強
度が向上することになって、十分な耐圧強度を得ること
ができる。また冷媒が不用意に大気中に放散されてしま
うような虞がなく、確実に内封されたままとなる。
【0025】その後は密閉容器22内の圧力が、容器の
限度圧力である容器耐圧PMAX まで上昇しても、導通ピ
ン33の先端部分で変形し易い上部ケース40のみを変
形させるのみでガラス溶着材料32に破損力は作用せ
ず、ガラス溶着材料32に割れやクラック等を生じるこ
とがない。その結果、密閉容器22内から冷媒ガス等が
外部へリークし、冷媒が大気中に放散することがない。
なお、密閉端子26に装着したクラスタ39の連結部4
3が外れる密閉容器22内の圧力の所定圧力PBは、図
6に示すケース分離圧力に相当し、このケース分離圧力
B を、冷凍サイクルが再使用できない異常高圧状態時
の圧力とすることでクラスタ39の上部ケース40と下
部ケース41とを開放状態にしたままで運転してしまう
虞がなくなる。また図6の従来技術におけるリーク圧力
C は、導通ピンの先端部分を拘束した場合にガラス溶
着材料が破損しリークが生じる時の圧力で、これにより
従来の密閉容器の耐圧強度が制限されている。
【0026】次に、第2の実施形態を図7及び図8によ
り説明する。本実施形態は上記の第1の実施形態とクラ
スタの構成が異なるのみで、他の構成については同一と
なっている。このため、第1の実施形態と同一部分には
同一符号を付して説明を省略し、異なる本実施形態の構
成について説明する。図7はクラスタの構成を示す図
で、図7(a)は口出し線を収納した状態を示す斜視
図、図7(b)は図7(a)におけるX−X矢方向視の
部分断面図であり、図8は密閉容器変形時の要部の断面
図である。
【0027】図7及び図8において、51は密閉端子2
6に装着されるクラスタで、これは合成樹脂材料により
成形された上部部材の上部ケース52と下部部材の下部
ケース53とを、組み合わせることで絶縁ケースを形作
るように構成されている。そしてクラスタ51は、上部
ケース52と下部部材の下部ケース53とを組み合わせ
た状態で平面形状が六角形をなす偏平な箱形状をしてお
り、その内部には複数の口出し線37の先端部分に設け
られた各端子部38が、口出し線37の先端部分を同時
に納めるようにして収納されている。
【0028】また、上部ケース52には、その上面に密
閉端子26の各導通ピン33に対応する、例えば3個の
挿入孔54が三角形の頂点に配置されるように形成され
ている。各挿入孔54は、密閉端子26の端子ベース2
9上面が外方側に凸となるよう変形した際に導通ピン3
3が傾斜する方向に長手方向を有する長孔であり、長径
は導通ピン33が、例えば傾斜角度θが15度以上とな
るよう傾斜した場合でも孔縁に導通ピン33が当接しな
いように形成されている。さらに上部ケース52の内面
側においても、例えば内面側に貫通開口した各挿入孔5
4の長手方向の傾斜した導通ピン33の先端部分が向か
う側の端では、挿入孔54近傍の突設部材55は傾斜し
た導通ピン33やこれを挟持する端子部38等が当接し
ないような形状となっている。
【0029】上記のように構成されたものでは、クラス
タ51を密閉端子26に装着するに際し、先ず導通ピン
33の対応するものに各挿入孔54を嵌め入れるように
上部ケース52を取り付ける。そして各導通ピン33の
先端部分に対応する端子部38を差し込み、圧接するよ
うにして挟持させことで両者が電気的に接続される。続
いて下部ケース53を組み合わせ、充電部分が露出しな
いようクラスタ51内に収納することにより装着を終了
する。
【0030】また、このように構成されているので、第
1の実施形態と同じように、冷凍サイクルを通流する冷
媒、例えばR410Aなどの高圧冷媒の密閉容器内の圧
力が、通常時の最大圧力よりも何等かの要因で異常に上
昇して異常高圧状態になった場合、密閉容器に塑性変形
を起こす部位が生じる。こうした塑性変形が生じる異常
高圧状態になると、図8に示すように密閉端子26が固
着された密閉容器の上容器部24では、通常時を2点鎖
線で示す上容器壁24aが実線で示すように外方側に凸
となるように塑性変形する。
【0031】これにともない上容器壁24aに固着され
ている密閉端子26においても、上容器壁24aに側壁
全周が溶接されていることから端子ベース29の平坦な
上面が外方側に凸となるように変形する。この端子ベー
ス29の変形で、上面にガラス溶着材料32により固定
され互いに平行となるよう立設する導通ピン33が、上
容器部24の外方側の接続端子部34での互いの間隔が
広くなるように傾く。同時に導通ピン33の上容器部2
4の内方側の先端部分が、互いの間隔が狭まくなるよう
に変位する。
【0032】こうした導通ピン33の先端部分の変位に
より、クラスタ51では導通ピン33の先端部分を挟持
している端子部38が、特に拘束する部位がなく、また
上部ケース52に形成された挿入孔54は傾斜方向に長
手方向を有する長孔で、導通ピン33の変位を許容する
大きさとなっているので長手方向に一緒に変位する。こ
の間、密閉端子26では導通ピン33の変位が所定の値
以上の力での拘束を受けないため、導通ピン33を端子
ベース29に固定する一番弱い部位である溶着部分のガ
ラス溶着材料32に、これを破損してしまうような力が
作用しない。
【0033】このように溶着部分のガラス溶着材料32
に破損させる力が作用せず割れやクラック等を生じない
ので、密閉容器内から冷媒ガス等が外部へリークするこ
とがなく、密閉容器全体としての強度が向上することに
なって、十分な耐圧強度を得ることができる。また冷媒
が不用意に大気中に放散されてしまうような虞がなく、
確実に内封されたままとなる。
【0034】その後は密閉容器内の圧力が、容器の限度
圧力である容器耐圧まで上昇しても、導通ピン33が傾
くだけで拘束を受けないのでガラス溶着材料32に破損
力は作用せず、ガラス溶着材料32に割れやクラック等
を生じることがない。その結果、密閉容器内から冷媒ガ
ス等が外部へリークし、冷媒が大気中に放散することが
なく、第1の実施形態と同様の効果を奏することとな
る。なお、密閉端子26の導通ピン33は密閉容器内圧
力が上昇することで傾斜するが、容器耐圧あるいは安全
規格圧力値などに対して十分な安全率を見込んでも、そ
の傾斜角度は端子ベース29の材質や板厚などによって
も異なるが15度程度であるので、これにより上部ケー
ス52の挿入孔54の大きさ、特に長手方向の寸法は、
導通ピン33が15度以上傾斜しても当接しない大きさ
としている。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、密閉容器内での密閉端子部分での接続作業の
容易さ、機器の全高寸法の背低化を確保しつつ、密閉容
器内の圧力が異常高圧状態となって容器形状、密閉端子
が変形した際でも密閉端子での破損を生じ難くした高耐
圧強度を有する密閉容器を備え、高圧冷媒を使用する冷
凍サイクルへも十分に適用できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の要部を縦断面で示す
側面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の要部の断面図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施形態におけるクラスタ及び
口出し線の収納前の状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態におけるクラスタに口
出し線を収納した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における密閉容器変形
時の要部の断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における密閉容器内圧
力に対する各部の状態を説明するための図である。
【図7】本発明の第2の実施形態におけるクラスタの構
成を示す図で、図7(a)は口出し線を収納した状態を
示す斜視図、図7(b)は図7(a)におけるX−X矢
方向視の部分断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における密閉容器変形
時の要部の断面図である。
【図9】従来例の要部を縦断面で示す側面図である。
【図10】従来例の要部の断面図である。
【図11】従来例で用いるクラスタに口出し線を収納し
た状態を示す斜視図である。
【図12】従来例における密閉容器変形時の要部の断面
図である。
【符号の説明】
22…密閉容器 24…上容器部 24a…上容器壁 25…電動機 26…密閉端子 30…電気接続部 32…ガラス溶着材料 33…導通ピン 37…口出し線 38…端子部 39,51…クラスタ 40,52…上部ケース 41,53…下部ケース 42…樹脂ヒンジ部 43…連結部 44,45…係合片 46,54…挿入孔

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に圧縮機構とこの圧縮機構を
    駆動する電動機を収納し、かつ前記電動機からの複数の
    口出し線の端子部を単一のクラスタ内に収納すると共
    に、外部から前記電動機へ給電を行う前記密閉容器に固
    着された密閉端子の電気接続部に前記クラスタに収納し
    た前記端子部を接続してなる密閉圧縮機において、前記
    クラスタは、前記密閉端子の変形を許容する構造である
    ことを特徴とする密閉圧縮機。
  2. 【請求項2】 クラスタは、分割構造を有するものであ
    り、密閉端子の変形時に分割部分で分離し変形を許容す
    る構成となっていることを特徴とする請求項1記載の密
    閉圧縮機。
  3. 【請求項3】 クラスタは、合成樹脂材料により形成さ
    れた上部部材と下部部材とでなると共に両部材の間に設
    けられたヒンジ部により一体化された2分割構造であっ
    て、さらに前記上部部材と下部部材とが前記合成樹脂材
    料の弾性により係脱する連結部によって連結されている
    ことを特徴とする請求項2記載の密閉圧縮機。
  4. 【請求項4】 クラスタは、密閉端子側となる上部部材
    が下部部材に比べ変形し易い構成を有していることを特
    徴とする請求項3記載の密閉圧縮機。
  5. 【請求項5】 クラスタは、密閉端子の電気接続部の導
    通ピンが挿入される挿入孔が形成されていて、該挿入孔
    は前記密閉端子の変形時に生じる前記導通ピンの変位を
    許容する大きさであることを特徴とする請求項1記載の
    密閉圧縮機。
  6. 【請求項6】 挿入孔は、導通ピンが傾斜する方向に長
    手方向を有する長孔であることを特徴とする請求項5記
    載の密閉圧縮機。
  7. 【請求項7】 挿入孔は、導通ピンが15度以上傾斜可
    能な寸法であることを特徴とする請求項5または請求項
    6記載の密閉圧縮機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255918A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉型圧縮機
KR101200580B1 (ko) * 2006-01-16 2012-11-12 엘지전자 주식회사 리니어 압축기

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