JPH11289653A - 電線の電流検出センサおよびそれを用いた電流検出システム - Google Patents

電線の電流検出センサおよびそれを用いた電流検出システム

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JPH11289653A
JPH11289653A JP8612898A JP8612898A JPH11289653A JP H11289653 A JPH11289653 A JP H11289653A JP 8612898 A JP8612898 A JP 8612898A JP 8612898 A JP8612898 A JP 8612898A JP H11289653 A JPH11289653 A JP H11289653A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造コストを低減し、電線に流れる電流レベル
を数段階に検出することで、特に自動車等の車両配線を
過電流等による損傷から未然に防止して保護するための
電線の電流検出センサと電流検出システムを提供する。 【解決手段】 テープセンサ(電流検出センサ)1は、
配線電線6に巻き付けなどして被覆可能に形成された対
熱難溶性で熱収縮可能な樹脂フィルムによる長尺帯状の
貼り合わせ2枚の台基材2,3を有する。台基材2,3
の表面の長手方向に互いに非接触状態で電極回路4,5
がパターン形成されている。回路パターンの一端は、そ
れぞれ電線6に結線された電気コネクタ8にリード線9
で電気的に接続される端子4a〜5aである。係るテー
プセンサ被覆になる鎧電線6を例えば自動車等の車体に
配線する。この場合、車体との干渉による漏電短絡時、
過電流時、そして断線による完全短絡時のそれぞれ電流
変化で台基材が熱収縮し、一対の電極回路の接触または
断線による電気抵抗信号を鎧電線6に流れる電流レベル
ごとに検出し、そうした電流レベルでの異常発熱等に的
確に対応する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に自動車等の車
両における電気配線の過電流による異常発熱、断線によ
る局部発熱、そして短絡による損傷を未然防止して保護
するための電流検出センサおよびそれを用いた電流検出
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】この種装置の従来例として、図7に示す
車両火災防止装置(特開昭61−139216号公報)
では、電源バッテリ1と負荷7を接続するワイヤハーネ
スに電流センサ2を設け、異常時に電源をオフにした
り、警報を発するシステムが開示されている。この場
合、ワイヤハーネスに流れる電流の変化を、負荷7が正
常にオン/オフ作動中の電流レベル、完全に短絡したと
きの電流レベル、そして断続的に短絡するときの電流レ
ベルについて、数段階の電流レベルごとに検出してい
る。波形識別回路5等よりよる制御手段では、それら電
流レベルごとに異常を判断すると、ブレーカ6を断って
電流オフにし、また警報装置8から出力される警報信号
でもって報知する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この図7に
示す公報記載の装置にあっては、絶縁レベルを越えて実
際に断続的短絡や完全短絡が起きて異常発生しない限
り、電流センサ2はそれを検出できないシステムであ
る。その結果、特に完全に短絡した電流レベルの場合
は、それを検出してブレーカ6をオフ動作させる電流の
流れを断つ以前に、ワイヤハーネスが異常発熱等によっ
て損傷を受けるといった不都合がある。
【0004】また、変化する電流レベルとしては負荷7
の数よりも多く存在するから、複数の電流センサ2を設
置することで、そうした複数段階の電流レベルの検出に
対応しない限り、高精度の検出および判定は無理であ
る。したがって、複数の電流センサ2を設置してそれに
対応させようとすると、設置数だけコストの高騰を招く
という問題が発生する。
【0005】さらには、係る方式の電流センサ2の場
合、負荷7や電子中央制御ユニットからのノイズによる
影響を受けて、システムが誤動作し易い不具合もある。
【0006】したがって、本発明の目的は、製造コスト
を低減し、電線に流れる電流レベルを数段階に検出する
ことで、特に自動車等の車両配線を過電流等による損傷
から未然に防止して保護するための電線の電流検出セン
サおよびそれを用いた電流検出システムを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による請求項1に
記載の電流検出センサは、配線される電線を長さの一部
または全長にわたって被覆可能に形成された対熱難溶性
で熱収縮可能な樹脂フィルムによる長尺帯状の台基材
と、この台基材の表面の長手方向に互いに非接触状態で
形成された回路パターンの一端が、それぞれ前記電線に
電気的に接続される端子となっている電流検出用の一対
の電極回路と、を含み、前記電線に流れる電流の変化を
前記台基材の熱収縮による前記一対の電極回路間の電気
抵抗信号として前記端子から出力可能に構成されてい
る。
【0008】かかる構成により、電極回路をパターン形
成した樹脂フィルムによる長尺帯状の電流検出センサを
電線に被覆することにより、最小限のセンサ設置数でコ
スト低減でき、電線に流れる電流の変化を、電流レベル
に応じて樹脂の熱収縮に伴う回路パターンの電気抵抗値
変化で検出できる。
【0009】また、請求項3に記載の電流検出センサ
は、台基材の一側表面の全長にわたって前記一対の電極
回路が互いに非接触状態で二列にパターン形成して構成
している。
【0010】この場合、請求項2のように、2枚貼り合
わせとした電流検出センサと比較して1枚の台基材に二
列に回路パターンを形成しているので、部材費および製
造工程の面で低減するのに有利である。
【0011】また、請求項5に記載の電流検出センサで
は、電線を配線する例えば自動車等の車体に採用するこ
とができる。
【0012】この場合、車体との干渉による漏電短絡
時、過電流時、そして断線による完全短絡時のそれぞれ
電流変化で台基材が熱収縮し、一対の電極回路の接触ま
たは断線による電気抵抗信号を出力することができる。
【0013】一方、請求項6に記載の電流検出システム
は、上記電流検出センサと、電線に流れる電流を数段階
のレベルごとに検出する前記電流検出センサからの検出
信号に基づいて、前記電線に流れる電流を監視制御する
制御回路と、この制御回路から出力された作動信号によ
って前記電線への通電をオン/オフする電源遮断回路
と、前記制御回路から出力された警報指令信号によって
警告音または警告点灯する警報手段を含み、前記警報信
号の内容を表示する表示装置と、を備えて構成すること
ができる。
【0014】かかるシステム構成により、電線に流れる
電流を電流検出センサで数段階のレベルごとに検出する
ことで、それを制御回路によって監視し、検出信号に対
応して表示装置で警報信号の内容を表示して報知すれ
ば、電線の漏電、過電流等による損傷を未然に防止でき
る。
【0015】また、請求項7に記載の電流検出システム
のように、制御回路を、電線とこの配線機器体との干渉
による漏電するときの短絡電流である第1異常電流レベ
ルと、前記電線に異常発熱が生じるときの過電流である
第2異常電流レベルと、前記電線の断線により局部発熱
が発生するときの完全短絡電流である第3異常電流レベ
ルよりなる3つの段階の異常電流値を記憶格納する電流
レベル記憶手段と、この電流レベル記憶手段に記憶され
た前記第1〜第3異常電流レベルの各電流値に対して、
前記電流検出センサから送出される検出信号に等価の電
流値を比較して一致するか否かを判断する比較判断手段
と、この比較判断手段から送出された信号に基づいて、
前記電源遮断回路にオン/オフ信号を送るとともに、前
記表示装置には異常内容を表示させるための警報指令信
号を送る制御手段等により構成することができる。
【0016】このように制御回路を構成することで、電
線に流れる電流レベルを、短絡電流レベル、過電流レベ
ル、そして完全短絡電流レベルの3つの段階ごとに監視
して、各電流レベルごとに表示などを通して対応でき、
電線保護はもとより、自動車等の配線機器体を未然に保
護できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明による電線の電流検
出センサおよびそれを用いた電流検出システムの実施の
形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0018】図1(a),(b)は、第1実施の形態に
よる電流検出センサ1を形成する前後の状態を示す斜視
図と平面図である。本センサ1は、熱膨張率の異なる二
種の樹脂フィルムを長尺帯状に成形して貼り合わせた一
方側と他方側の台基材2,3を有してなっている。一方
側の台基材2には、例えばシリコン系樹脂フィルム等に
よる熱収縮材料が用いられている。他方側の台基材3に
は、相手一方側の台基材2とは熱収縮率の異なる例えば
ポリエステル等の不溶性材料が用いられ、難溶性の材質
であればどのようなものでも使用可能である。
【0019】台基材2,3の貼り合わせ対向面には、そ
れぞれ電極回路4,5がエッチングまたは印刷等によっ
てパターン形成され、図1(b)のように、貼り合わせ
後はそれら両電極回路4,5が互いに接触しないように
形成される。電極回路4,5の両端は、それぞれ帯状長
尺の台基材2,3に長く延びた往路と復路のものが、隣
合う2つ一対同士の端子4a,4bと5a,5bによる
計4つの端子として形成されている。
【0020】このように、貼り合わせてテープ状に構成
された電流検出センサ1(以下、便宜的にテープセンサ
1という)は、図1(c)に示すように、電線6の全長
のうち要部となる長さ分だけか、または電線全長にわた
って巻き付けられて使用される。電線6に巻き付けたテ
ープセンサ1の上からさらに絶縁テープ7が巻き付けら
れ、そうして形成される被覆保護電線6は鎧電線などと
通称され、一端に結線した電気コネクタ8を介して各種
機器に電気的に接続して使用される。
【0021】テープセンサ1における電極回路4,5の
往復路側それぞれ計4つの端子4a,4bと5a,5b
は、それぞれ4本のリード線9によって電線6側の電気
コネクタ8に接続されている。
【0022】なお、テープセンサ1を電線6に螺旋状に
巻き付けた図1(c)の構造に代えて、図2に示すよう
に、海苔巻き状に巻き付けた構造とすることもできる。
【0023】図3は、以上の構造による電線6を、例え
ば自動車等の車体に配線して用いた電流検出システム1
0を示すブロック図である。
【0024】電極回路4,5間に生じる電気抵抗変化の
検出信号が入力される制御回路11を備え、この制御回
路11は、CPU(中央制御ユニット)、電流レベル記
憶手段、比較手段および制御手段等によって構成されて
いる。
【0025】電流レベル記憶手段は、電線6を流れる予
め設定された数段階の異常電流レベルを記憶格納する。
異常電流レベルは、本実施の形態において、例えば電線
6と車体側との干渉漏電による短絡電流レベル(第1異
常電流レベル)と、電線6に過電流が流れて異常発熱が
発生したときの過電流レベル(第2異常電流レベル)
と、そして電線6の断線により局部発熱が生じたときの
断線抵抗電流レベル(第3異常電流レベル)等による3
段階となっている。
【0026】比較手段は、テープセンサ1から出力され
た検出信号に等価の電流値と、上記電流レベル記憶手段
にメモリされている第1〜第3異常電流レベルの各電流
値とを比較し、テープセンサ1からの検出電流値がそれ
ら第1〜第3異常電流レベルであるか否かを判定する。
【0027】制御手段は、上記比較手段から出力された
判定信号に基づいて処理を行い、処理結果である制御信
号V1を電源遮断回路(ブレーカ)12に送出してオン
/オフ動作させる。電源遮断回路12にオフ信号が送出
された場合は、電源バッテリ(図示せず)から電線6へ
の通電が停止されるようになっている。
【0028】さらに、電流検出システム10は、異常内
容を表示する例えばLCD(液晶表示装置)による表示
装置13を有し、またランプ点灯点滅方式とかアラーム
警報音方式による警報装置も装備することができる。
【0029】次に、以上の構造による第1実施の形態の
テープセンサ巻付電線6の作用について、図3の電流検
出システム10を示すブロック図を併用して説明する。
【0030】電線6はその一端の電気コネクタ8を介し
て車体の機器や装置に接続して配線される。テープセン
サ1はその4つの端子4a,4bと5a,5bによって
4本のリード線9を介して電線6に電気的に導通し、電
気コネクタ8を通して過電流検出システム10に対して
も、常時検出信号を送出可能な状態になる。
【0031】装着使用中、車体側機器等による負荷が正
常にオン/オフ動作している場合は電線6に定格電流が
流れ、テープセンサ1はそれを検出して常時過電流検出
システム10の制御回路11に送出する。制御回路11
では、そうしたテープセンサ1からの検出信号vを受け
取り、電線6に流れる電流のレベルを常時監視すべく機
能する。
【0032】そこで、電線6と車体側との干渉による漏
電が発生した場合、そのことをテープセンサ1は電流回
路4,5間の電気抵抗値の変化で検出し、検出信号を制
御回路11の電圧レベル記憶手段に送る。比較手段は、
この電圧レベル記憶手段に格納されている短絡電流レベ
ルに対して、テープセンサ1から送られてきた検出信号
と等価の電流値が一致しているか否か比較する。一致し
ていると判断したとき、それを第1異常電流レベルの発
生と判断する。
【0033】制御回路11の制御手段は、比較手段から
出力された第1異常電流レベルの信号に基づいて、電源
遮断回路12にオフ信号V1を送出して電線6への通電
を停止させる手段を講じる。また、表示装置13に対し
ては、第1異常電流レベルによる漏電が発生したことの
異常内容を表示する表示指令信号V2を送り、警報装置
に対しては警告手段を発することで、それぞれ予防対策
を促すことができる。
【0034】また、電線6に過電流が流れて異常発熱が
発生すると、テープセンサ1では、台基材4,5間の熱
収縮率の差異により、つまり熱歪の収縮差でもって電極
回路3,4のパターン同士が接触に至らないまでも近接
する。それによって電極回路3,4間の電気抵抗値が変
化する。テープセンサ1はその抵抗値変化を信号として
検出して出力し、制御回路11の電圧レベル記憶手段に
送出する。比較手段は、この電圧レベル記憶手段に格納
されている過電流レベルに対して、テープセンサ1から
送られてきた検出信号と等価の電流値が一致しているか
否か比較する。一致していると判断したとき、それを第
2異常電流レベルの発生と判断する。
【0035】制御回路11の制御手段は、比較手段から
出力された第2異常電流レベルの信号に基づいて、電源
遮断回路12にオフ信号V1を送出して電線6への通電
を停止させる手段を講じる。また、表示装置13に対し
ては、第2異常電流レベルによる電線6の異常発熱を表
示する表示指令信号V2を送り、警報装置に対しては警
告手段を発することで予防対策を促す。
【0036】さらに、電線6に断線が生じた場合、その
電線6に局部発熱する個所が発生する。その場合、図4
に示すように、テープセンサ1では、台基材2,3の熱
歪の収縮差(図中、収縮部を符号2Aで示す)でもっ
て、電極回路4,5のパターン同士が完全に接触する
(図中、接触部を符号4Aで示す)。それによって電極
回路4,5間の電気抵抗値が変化する。テープセンサ1
はその抵抗値変化を信号として検出して出力し、制御回
路11の電圧レベル記憶手段に送出する。比較手段は、
この電圧レベル記憶手段に格納されている断線電流レベ
ルに対して、テープセンサ1から送られてきた検出信号
と等価の電流値が一致しているか否か比較する。一致し
ていると判断したとき、それを第3異常電流レベルの発
生と判断する。
【0037】制御回路11の制御手段は、比較手段から
出力された第3異常電流レベルの信号に基づいて、電源
遮断回路にオフ信号を送出して電線6への通電を停止さ
せる手段を講じる。また、表示装置に対しては、第3異
常電流レベルによる電線6の異常発熱を表示する表示指
令信号を送り、警報装置に対しては警告手段を発するこ
とで予防対策を促す。
【0038】以上から理解されるように、本発明による
第1実施の形態では、電線6に対して、漏電発生時の第
1異常電流レベル、過電流による異常発熱時の第2異常
電流レベル、断線による局部発熱時の第3異常電流レベ
ルといったように、例えば3段階による電流レベルごと
に検出できる。それによって、各段階の電流レベルに対
して的確に対応して、電線6に異常発熱による損傷等が
生じるのを未然に防止し、特に車体配線等において安全
性を高めるのに有効である。
【0039】また一方、図5および図6は、本発明によ
る第2実施の形態の電流検出センサを示している。
【0040】この場合、図5に示すように、長尺帯状の
テープセンサ20は、シリコン系樹脂フィルム等による
所要の熱膨張率を有する一種類1枚の長尺帯状の台基材
21からなっている。この台基材21の一面側におい
て、テープ長方向の上下二列に2本の電極回路22,2
3が接触しないようにエッチングまたは印刷等によって
パターン形成されている。電極回路22,23の一端は
隣合う二つの端子22a,23aとして形成され、他端
同士は符号24で示すように接触している。
【0041】このように形成されたテープセンサ20
は、上記第1実施の形態の図1(c)で示されたよう
に、電線6の全長のうち要部となる長さ分だけか、また
は電線全長にわたって巻き付けられて使用される。電線
6に巻き付けたテープセンサ20の上からさらに絶縁テ
ープ7が巻き付けられ、そうして形成される被覆保護電
線6は鎧電線として、一端に結線した電気コネクタ8を
介して各種機器に電気的に接続して使用される。
【0042】テープセンサ20における電極回路22,
23の一端側の隣合う二つの端子22a,23aは、2
本のリード線9によって電線6側の電気コネクタ8に接
続されている。かかる構造とした電線6は、図3の電流
検出システム10として自動車等の車体に配線して用い
られる。
【0043】この第2実施の形態のテープセンサ20に
おいても、第1実施の形態によるテープセンサ1とほぼ
同様な作用が得られる。以下に、それを図3の電流検出
システム10のブロック図を併用して説明する。
【0044】電線6はその一端の電気コネクタ8を介し
て車体の機器や装置に接続して配線される。テープセン
サ20はその電極回路22,23の一端側の二つの端子
22a,23aによって2本のリード線9を介して電線
6に電気的に導通し、電気コネクタ8を通して電流検出
システム10に対しても、常時検出信号を送出可能な状
態になる。
【0045】装着使用中、車体側機器等による負荷が正
常にオン/オフ動作している場合は電線6に定格電流が
流れ、テープセンサ20はそれを検出して常時過電流検
出システム10の制御回路11に送出する。制御回路1
1では、そうしたテープセンサ1からの検出信号を受け
取り、電線6に流れる電流のレベルを常時監視すべく機
能する。
【0046】この第2実施の形態においても、電線6と
車体側との干渉による漏電による短絡電流レベルつまり
第1異常電流レベルの発生時の対応は第1実施の形態で
示された通りである。
【0047】次に、電線6に過電流が流れて異常発熱が
発生すると、テープセンサ20では、台基材21が熱収
縮し、上下二列の電極回路22,23のパターン同士が
接触に至らないまでも近接する。それによって電極回路
22,23間の電気抵抗値が変化する。テープセンサ2
0はその抵抗値変化を信号として検出して出力し、第1
実施の形態の場合と同様、制御回路11においてそれを
過電流レベルつまり第2異常電流レベルの発生と判断し
て対応する。
【0048】一方、図6に示すように、電線6に断線が
生じた場合、その電線6に局部発熱によってテープセン
サ20の台基材21が熱収縮し、その収縮部21a分の
電極回路22,23のパターンが完全に裂断する。そう
したパターン回路断線部22bd,23bによるテープ
センサ20からの例えば無信号に基づいて、制御回路1
1では電線6が断線した完全短絡電流レベルつまり第3
異常電流レベルの発生と判断して対応する。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による電流
検出センサは、電極回路をパターン形成した樹脂フィル
ムによる長尺帯状としたものを簡易に電線に被覆するこ
とにより、最小限のセンサ設置数でコスト低減でき、電
線に流れる電流の変化を、電流レベルに応じて樹脂の熱
収縮に伴う回路パターンの電気抵抗値変化で検出するの
に有効である。
【0050】また、かかる電流検出センサを自動車等の
車体における配線電線に装着し、この電線に流れる電流
レベルの変化を制御回路に逐一監視する電流検出システ
ムとして採用すると、車体との干渉による漏電短絡時、
過電流時、そして断線による完全短絡時のそれぞれ電流
変化を的確に把握でき、それらの電流レベル検出ごとに
表示装置に警報内容を表示することにより適切な対応を
促すことができ、異常発熱による電線の損傷防止はもと
より、車体等の配線機器体を未然に保護するのに非常に
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)〜(c)は、本発明による第1実施
の形態の電流検出センサを形成前と、形成後と、形成後
に電線に巻き付けて装着するそれぞれの態様を示す斜視
図、組立図および電線装着説明図である。
【図2】電流検出センサを電線被覆した他の形態を示す
斜視図である。
【図3】第1実施の形態の電流検出センサ装着電線を用
いた電流検出システムを示すブロック図である。
【図4】第1実施の形態の電流検出センサにおいて、フ
ィルム台基材の熱収縮時に一対の電極回路が接触した状
態を模式的に示す説明図である。
【図5】本発明による第2実施の形態の電流検出センサ
を示す平面図である。
【図6】第2実施の形態の電流検出センサにおいて、電
線断線時のフィルム台基材熱収縮によって一対の電極回
路が裂断した状態を模式的に示す説明図である。
【図7】従来例の装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 テープセンサ(電流検出センサ) 2,3 貼り合わせフィルム台基材 4,5 パターン形成された電極回路 4a〜5a 端子 6 電線 7 絶縁テープ 8 電気コネクタ 9 端子リード線 10 電流検出システム 11 制御回路 12 電源遮断回路 13 表示装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線される電線を長さの一部または全長
    にわたって被覆可能に形成された対熱難溶性で熱収縮可
    能な樹脂フィルムによる長尺帯状の台基材と、 この台基材の表面の長手方向に互いに非接触状態で形成
    された回路パターンの一端が、それぞれ前記電線に電気
    的に接続される端子となっている電流検出用の一対の電
    極回路と、を含み、前記電線に流れる電流の変化を前記
    台基材の熱収縮による前記一対の電極回路間の電気抵抗
    信号として前記端子から出力可能に構成されていること
    を特徴とする電流検出センサ。
  2. 【請求項2】 前記台基材は、全長にわたって接着され
    る2つよりなって、その一方側の台基材の接着表面に前
    記一対の電極回路の一方がパターン形成され、他方側の
    台基材の接着表面に前記電極回路の他方が一方と非接触
    状態でパターン形成されてなっていることを特徴とする
    請求項1に記載の電流検出センサ。
  3. 【請求項3】 前記台基材は、その一側表面の全長にわ
    たって前記一対の電極回路が互いに非接触状態で二列に
    パターン形成されてなっていることを特徴とする請求項
    1に記載の電流検出センサ。
  4. 【請求項4】 前記電線の一端を結線した電気コネクタ
    にリード線を介して前記一対の電極回路の各端子を結線
    することによって、前記一対の電極回路が前記電線に電
    気的に接続されてなっていることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の電流検出センサ。
  5. 【請求項5】 前記電線の配線機器体との干渉による漏
    電短絡時、過電流時、そして断線による完全短絡時のそ
    れぞれ電流変化で前記台基材が熱収縮し、前記一対の電
    極回路の接触または断線による電気抵抗信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電流
    検出センサ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電流検
    出センサと、 電線に流れる電流を数段階のレベルごとに検出する前記
    電流検出センサからの検出信号に基づいて、前記電線に
    流れる電流を監視制御する制御回路と、 この制御回路から出力された作動信号によって前記電線
    への通電をオン/オフする電源遮断回路と、 前記制御回路から出力された警報指令信号によって警告
    音または警告点灯する警報手段を含み、前記警報信号の
    内容を表示する表示装置と、を備えてなっていることを
    特徴とする電流検出システム。
  7. 【請求項7】 前記制御回路は、 前記電線とこの配線機器体との干渉による漏電するとき
    の短絡電流である第1異常電流レベルと、前記電線に異
    常発熱が生じるときの過電流である第2異常電流レベル
    と、前記電線の断線により局部発熱が発生するときの完
    全短絡電流である第3異常電流レベルよりなる3つの段
    階の異常電流値を記憶格納する電流レベル記憶手段と、 この電流レベル記憶手段に記憶された前記第1〜第3異
    常電流レベルの各電流値に対して、前記電流検出センサ
    から送出される検出信号に等価の電流値を比較して一致
    するか否かを判断する比較判断手段と、 この比較判断手段から送出された信号に基づいて、前記
    電源遮断回路にオン/オフ信号を送るとともに、前記表
    示装置には異常内容を表示させるための警報指令信号を
    送る制御手段と、を含み構成されていることを特徴とす
    る請求項6に記載の電流検出システム。
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JP2015073356A (ja) * 2013-10-02 2015-04-16 三菱電機株式会社 発熱検出装置

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