JPH11289309A - 時分割二重トランシ―バの同期方法およびシステム - Google Patents

時分割二重トランシ―バの同期方法およびシステム

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JPH11289309A
JPH11289309A JP10368439A JP36843998A JPH11289309A JP H11289309 A JPH11289309 A JP H11289309A JP 10368439 A JP10368439 A JP 10368439A JP 36843998 A JP36843998 A JP 36843998A JP H11289309 A JPH11289309 A JP H11289309A
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  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 時分割二重方式を採用したデータ伝送システ
ムの送信および受信の同期を取るための改良された方法
を提供する。 【解決手段】 改良された同期処理(500)は、受信
データの連続したn個のフレームにおけるエネルギーを
測定する(502)。連続したn個のフレームの測定さ
れたエネルギー値に基づいてアライメント・エラー推定
を計算する(504)。別の例では、改良された同期技
術はマルチキャリヤー変調ユニットからの出力信号を使
って、ラジオ周波妨害の影響を受ける周波数トーンを避
ける能力を提供する。改良された同期技術はまた漏話障
害レベルを利用して同期を確立することができる。デー
タ伝送システムの遠隔受信機を中央送信機に同期させ、
データ伝送システムの中央受信機を遠隔送信機に同期さ
せ、中央送信機同士を互いに同期させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願】本出願は、()米国出願シリアル番号第0
8/707,322号の「漏話キャンセルの方法および
装置」と、(ii)米国出願シリアル番号第08/50
1,250号の「時分割二重高速データ伝送システムお
よび方法」とに関し、これら両出願の記載内容は実質的
に本明細書の一部を構成する。
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ伝送システ
ムに関し、特に、時分割二重化方式を利用したデータ伝
送システムに関する。
【0003】
【従来の技術】二方向デジタル・データ伝送システムは
高速データ通信用に現在開発されつつある。既に開発さ
れたツイスト・ペア電話線を使った高速データ通信用の
標準としては、非対称型加入者線デジタル伝送方式(A
DSL)がある。現在提案されているツイスト・ペア電
話線を使った高速データ通信用の別の標準としては、超
高速型加入者線デジタル伝送方式(VDSL)がある。
【0004】ANSI(米国規格協会)標準規格グルー
プによって認可されたグループである電気通信情報解決
同盟(ATIS)は、ツイスト・ペア電話線を介してデ
ジタル・データを伝送するための離散マルチ・トーン利
用アプローチを最終的に仕上げた。ADSLとして知ら
れている標準は、主に、通常の電話線を介したビデオ・
データの伝送や高速インターネット・アクセスを意図し
ているが、他のさまざまな用途にも使うことができる。
北米規格は、ANSI T1.413 ADSL規格
(以下、ADSL規格)と呼ばれ、本明細書の一部を構
成する。ADSL規格での伝送速度は、ツイスト・ペア
電話線上で最大毎秒800万ビット(Mbits/s)
の速度で情報を伝送できるようにしている。標準システ
ムは離散マルチ・トーン(DMT)システムの使用を規
定しており、このDMTシステムは、下り(ダウン・ス
トリーム)方向においてそれぞれ4.3125kHzの
幅を持つ256の「トーン」または「サブ・チャネル」
を使用する。電話システムにおいて、下り方向は(普
通、電話会社が所有する)電話局から一般使用者(すな
わち、在宅ユーザまたはビジネス・ユーザ)のいる遠隔
地までの伝送と定義される。他のシステムにおいては、
トーンの数は大きく変わることがある。
【0005】ADSL規格は、16〜800Kbit/
sのデータ速度で上り伝送を使用することも規定してい
る。上り伝送は、たとえば遠隔地から電話局へのアップ
・ストリーム方向の伝送である。したがって、ADSL
という用語は、データ伝送速度がアップ・ストリ−ム方
向よりもダウン・ストリーム方向において実質的に速い
ことに基づいている。これは、特に、電話線を介して遠
隔地にビデオ・プログラム情報またはビデオ会議情報を
送るためのシステムにおいて有用である。
【0006】ダウン・ストリーム信号およびアップ・ス
トリーム信号の両方が同じ対の線上を行き来する(すな
わち、2つの信号が二重化されている)ので、それらは
何らかの方法で互いに分離されなければならない。AD
SL規格で使用される二重化の方法は、周波数分割二重
またはエコー・キャンセリングである。周波数分割二重
システムにおいては、アップ・ストリーム信号とダウン
・ストリーム信号とは、異なる周波数帯を占有し、送信
機および受信機においてフィルターによって分離され
る。エコー・キャンセル・システムにおいては、アップ
・ストリーム信号とダウン・ストリーム信号とは、同じ
周波数帯を占有し、信号処理によって分離される。
【0007】ANSIは、VDSL規格と呼ばれる、加
入者線を使用した伝送システムの別の規格を作成してい
る。VDSL規格はダウン・ストリーム方向で最低約6
Mbit/sで最大52Mbit/s以上の伝送速度を
与えるものである。同時に、デジタル、オーディオおよ
びビデオ会議(DAVIC)も類似のシステムの策定を
行っており、これはファイバー・ツー・ザ・カーブ(F
TTC)と称される。「道路縁(カーブ)」から顧客ま
での伝送媒体は、標準非遮蔽ツイスト・ペア(UTP)
電話線である。
【0008】VDSLおよびFTTC規格(以下、VD
SL/FTTC)に使用するための多くの変調スキーム
が提案されている。たとえば、可能なVDSL/FTT
C変調スキームとしては、離散マルチ・トーン変調(D
MT)や離散ウェーブレット・マルチ・トーン変調(D
WMT)などのマルチキャリヤー伝送スキームのほか、
直交振幅変調(QAM)、キャリヤーレス振幅・位相変
調(CAP)、直交位相偏移変調(QPSK)または残
留側波帯変調などの単一キャリヤー伝送スキームがあ
る。
【0009】また、マルチキャリヤー伝送スキームは、
その高いデータ伝送速度のために多くの注目を集めてい
る。図1Aは、従来のマルチキャリヤー変調システム用
の送信機100の単純化したブロック図である。従来の
送信機100は、たとえば、ADSLシステムまたはV
DSLシステムにおけるDMT変調に適している。送信
機100は、送信すべきデータ信号をバッファ102で
受け取る。データ信号はバッファ102から下り誤り訂
正(FEC)ユニット104に供給される。FECユニ
ット104は、漏話ノイズ、インパルス・ノイズ、チャ
ネル歪みなどによるエラーを補償する。FECユニット
104から出力された信号はデータ・シンボル・エンコ
ーダ106に送られる。データ・シンボル・エンコーダ
106はマルチキャリヤー変調に関連した複数の周波数
トーンについて信号を符号化するように動作する。デー
タすなわちデータのビットを各周波数トーンに割り当て
る際、データ・シンボル・エンコーダ106は送信ビッ
ト割当てテーブル108および送信エネルギー割当てテ
ーブル110に格納されているデータを利用する。送信
ビット割当てテーブル108は、マルチキャリヤー変調
の各キャリヤー(周波数トーン)に対する整数値を含
む。その整数値は、特定の周波数トーンに割り当てられ
るビットの数を表す。送信エネルギー割当てテーブル1
10に格納される値を使って、マルチキャリヤー変調の
周波数トーンに異なるエネルギー・レベルを割り当てる
ことによって解像度の端数のビットを有効に与える。い
ずれにしても、データ・シンボル・エンコーダ106が
データを各周波数トーンに符号化したのち、逆高速フー
リエ変換(IFFT)ユニット112は、データ・シン
ボル・エンコーダ106から供給された周波数領域デー
タを変調して、送信すべき時間領域信号を生成する。そ
の後、時間領域信号はデジタル/アナログ変換器(DA
C)114に送られ、デジタル信号がアナログ信号に変
換される。その後、アナログ信号はチャネルを介して一
つまたは複数の遠隔受信機に伝送される。
【0010】図1Bは、従来のマルチキャリヤー変調シ
ステム用の遠隔受信機150の単純化したブロック図で
ある。従来の遠隔受信機150は、たとえば、ADSL
システムまたはVDSLシステムにおけるDMT復調に
適している。遠隔受信機150は、送信機によってチャ
ネルを介して伝送されたアナログ信号を受信する。受信
されたアナログ信号はアナログ/デジタル変換器(AD
C)152に送られる。ADC152は、受信されたア
ナログ信号をデジタル信号に変換する。その後、デジタ
ル信号は、デジタル信号を時間領域から周波数領域に変
換しながらデジタル信号を復調する高速フーリエ変換ユ
ニット(FFT)154に送られる。復調されたデジタ
ル信号は周波数領域等化器(FEQ)ユニット156に
送られる。FEQユニット156はデジタル信号につい
て等化を行い、それにより、減衰および位相が各周波数
トーンに渡って等化される。その後、データ・シンボル
・デコーダ158が等化されたデジタル信号を受信す
る。データ・シンボル・デコーダ158は、等化された
デジタル信号を復号して、各キャリヤー(周波数トー
ン)で伝送されたデータすなわちデータのビットを復帰
させる。等化されたデジタル信号を復号する際、データ
・シンボル・デコーダ158は、データを伝送するのに
使用されたビット割当て情報およびエネルギー割当て情
報にアクセスする必要がある。ここで、データ・シンボ
ル・デコーダ158は、データを伝送するのに使用され
たビット割当て情報およびエネルギー割当て情報をそれ
ぞれ格納している受信ビット割当てテーブル162およ
び受信エネルギー割当てテーブル160に接続されてい
る。各周波数トーンから得られたデータは下り誤り訂正
(FEC)ユニット164に送られる。FECユニット
164は、データのエラー訂正を行って訂正データを生
成する。訂正データはバッファ166に格納される。そ
の後、訂正データは、バッファ166から取り出され、
さらに受信機150によって処理される。別の方法とし
て、受信エネルギー割当てテーブル160をFEQユニ
ット156に供給してそこで使用することもできる。
【0011】従来の送信機100で使用されているビッ
ト割当てテーブルおよびエネルギー割当てテーブルは、
単一のテーブルとしても個別のテーブルとしても実現可
能である。同様に、遠隔受信機150で使用されている
ビット割当てテーブルおよびエネルギー割当てテーブル
は、単一のテーブルとしても個別のテーブルとしても実
現可能である。また、送信機100は、通常、コントロ
ーラによって制御され、遠隔受信機150は、通常、コ
ントローラによって制御される。これらのコントローラ
は、普通、プログラム可能なコントローラである。
【0012】図1Aおよび図1Bにそれぞれ示した送信
機100および遠隔受信機150は、任意に、他のコン
ポーネントを設けることができる。たとえば、送信機1
00はIFFTユニット112の後ろにおいて周期的プ
レフィックスをシンボルに追加し、遠隔受信機150は
FFTユニット154の前において周期的プレフィック
スを取り除くことができる。また、遠隔受信機150は
ADC152とFFTユニット154との間に時間領域
等化器(TEQ)を設けることもできる。
【0013】提案されているVDSL/FTTC伝送ス
キームのほとんどは、アップ・ストリーム信号およびダ
ウン・ストリーム信号の周波数分割二重方式(FDD)
を使用している。他方、一つの特に提案されているVD
SL/FTTC伝送スキームは、アップ・ストリーム信
号およびダウン・ストリーム信号の時分割二重方式(T
DD)を使用している。より具体的には、時分割二重方
式は、この場合、周期的に同期を取ったアップ・ストリ
ームおよびダウン・ストリーム通信期間が互いに重なら
ないような場合に同期が取られる。すなわち、バインダ
ーを共有するすべての線のアップ・ストリームおよびダ
ウン・ストリーム通信期間が同期が取られる。この構成
において、同じバインダー内のすべての超高速伝送は、
ダウン・ストリーム通信がアップ・ストリーム通信の伝
送に重なるような時間に伝送されることがないように同
期を取られかつ時分割二重化される。この方法はまた、
「ピンポン」式データ伝送スキームとも呼ばれる。いず
れの方向にもデータが伝送されていない静かな期間がア
ップ・ストリームおよびダウン・ストリーム通信期間を
分離する。同期が取られた時分割二重方式がDMTに使
用される場合、これはしばしば同期DMT(SDMT)
と呼ばれる。
【0014】上述した伝送システムの共通する特徴は、
ツイスト・ペア電話線が電話局(たとえば、電話会社)
とユーザ(たとえば、在宅またはビジネス・ユーザ)と
を接続する伝送媒体の少なくとも一部として使用されて
いる点である。光ファイバが電話局からユーザの家近く
の縁石まで来ているかもしれないが、縁石からユーザの
家または会社まで信号を送り込むのにツイスト・ペア電
話線が使われる。
【0015】ツイスト・ペア電話線はバインダー内にま
とめられる。ツイスト・ペア電話線がバインダー内にあ
る限り、バインダーは外部電磁障害に対する適切な保護
を提供する。しかし、バインダー内においては、ツイス
ト・ペア電話線は互いに電磁障害を誘発する。この種の
電磁障害は、一般に、クロストーク(漏話)障害として
知られており、これには近端漏話(NEXT)障害およ
び遠端漏話(FEXT)障害が含まれる。伝送周波数が
大きくなると、漏話障害(NEXT障害)が著しくな
る。その結果、高速でツイスト・ペア電話線上を伝送さ
れているデータ信号が、バインダー内の他のツイスト・
ペア電話線による漏話障害によって大きく劣化すること
がある。データの伝送速度が増大すると、この問題は悪
化する。同期TDD(たとえば、SDMT)によるデー
タ伝送の利点は、すべての線が同じ期間(すなわち、同
じスーパーフレーム・フォーマットで)伝送するなら
ば、バインダー内の他の線からの漏話障害(NEXT障
害)は本質的に解消されることである。
【0016】データ伝送システムは、通常、一つの電話
局と複数の遠隔装置とを含む。各遠隔装置は、電話局と
遠隔装置との間で確立されているデータ・リンク(すな
わち、チャネル)を介して電話局と通信する。そのよう
なデータ・リンクを確立するには、初期化処理を行って
電話局と各遠隔装置との間の通信を初期化する。以下の
説明のために、電話局は中央モデム(または、中央装
置)を含み、また、遠隔装置は遠隔モデムを含む。これ
らのモデムは、電話局と遠隔装置との間のデータ伝送を
容易にするトランシーバである。したがって、電話局
は、通常、それぞれが中央側送信機と中央側受信機とを
有する複数の中央側トランシーバを含み、また、遠隔装
置は、通常、遠隔側送信機と遠隔側受信機とを有する一
つの遠隔側トランシーバを含む。
【0017】従来の一つのフレーム同期技法は、所定の
データ列を送信し、受信機がそれを受信し、前もって格
納してある所定のデータ列と相関させることにより、同
期を得るのに必要な調整を決める、という手順が必要で
あった。米国特許第5,627,863号は周波数分割
二重方式(FDD)またはエコー・キャンセリング方式
を使用した二重方式を提供するためのシステム(たとえ
ば、ADSL)に適したフレーム同期法について述べて
いる。しかし、記載されたフレーム同期法は時分割二重
方式を使用したシステム(たとえば、同期TDDまたは
SDMT)には適していない。なぜなら、漏話を低減さ
せるためにTDDにおいて必要である時間の同期はFD
Dまたはエコー・キャンセリングには必要ないからであ
る。
【0018】データ伝送システムが時分割二重(TD
D)で動作しているとき、電話局および遠隔装置の送信
機および受信機は、送信と受信とが互いに時間的に重な
ることがないように時間的に同期させなければならな
い。データ伝送システムにおいて、ダウン・ストリーム
伝送は中央側送信機から一つまたは複数の遠隔側受信機
へ向かい、アップ・ストリーム伝送は一つまたは複数の
遠隔側送信機から中央側受信機へ向かう。中央側送信機
および受信機を組合せて中央側トランシーバとし、遠隔
側送信機および受信機を組合せて遠隔側トランシーバと
することができる。
【0019】一般的に言えば、時分割二重システムにお
いては、アップ・ストリーム信号とダウン・ストリーム
信号とは交互に送られる。普通、アップ・ストリーム伝
送とダウン・ストリーム伝送とは保護期間または静止期
間によって分離されている。保護期間を設けたのは、伝
送システムがデータ伝送方向を反転させることにより一
つの方向の送信が受け取られたのちに反対方向の送信が
行えるようにするためである。伝送スキームによって
は、アップ・ストリームおよびダウン・ストリーム伝送
をフレームと呼ばれるより小さいユニットに分割する。
これらフレームは、一連のダウン・ストリーム・フレー
ムと一連のアップ・ストリーム・フレームとその2つの
間の保護期間とを含むスーパー・フレームにグループ化
されることもできる。
【0020】時分割二重方式は、複数のトランシーバの
間で一つのチャネル(媒体)を共有する簡単な方法であ
る。各トランシーバは送信することができる時間スロッ
トを割り当てられ、どの装置も送信してはならない静止
期間(保護期間)がある。多数の接続間での漏話(NE
XT障害)の影響を受けるチャネルにおいて時分割二重
方式が使用される場合、その影響を受けるすべての装置
の間で同期を確立し維持しなければならない。この例と
しては、現存のツイスト・ペア電話線ループ・プラント
を用いて最大1.5kmのループ上を最大13〜52M
b/Sの速度で伝送するVDSLサービスがある。加入
者に向かうペアは25〜100ペアからなる1本のケー
ブルにまとめられる。接近および高い周波数(0.2〜
11MHz信号帯域幅)を使用していることが、バイン
ダー内の隣接するペア間で著しい漏話を発生させる原因
となる。最大1.5kmのループ上で所望のデータ速度
を得るには、DMTは適切なマルチキャリヤー変調スキ
ームである。このスキームは時分割二重方式を非常にう
まく利用している。なぜなら、送信と受信とにFFTユ
ニットを2台必要とせず単一のFFTユニットを使用で
き、さらにアナログ回路における他の節約を可能にして
いるからである。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来のフレーム同期法
は、同期TDDにはあまり適していないだけでなく、ラ
ジオ周波妨害が存在するときには信頼性がない。アマチ
ュアラジオ周波数帯による大きなラジオ周波妨害の可能
性があるため、ラジオ周波妨害は状況によっては所望の
受信信号と同じか多分それ以上の信号パワー(強さ)を
持つこともある。しかし、同期TDDシステムにおいて
は、同期を確立し維持することにより漏話が軽減抑制さ
れおよび/または受信データが正確に復帰されるように
することが重要である。
【0022】したがって、時分割二重システム用の同期
技術を改良する必要がある。
【0023】
【課題を解決するための手段】広く言えば、本発明は、
時分割二重方式を利用したデータ伝送システムの送信お
よび受信の同期を取るための改良された技術に関する。
本発明の一つの特徴によれば、改良された同期技術は、
受信データのエネルギーが時間と共に変化する性質を利
用して同期を得るものである。一つの実施形態では、改
良された同期技術は、マルチキャリヤー変調ユニット
(たとえば、FETユニット)からの出力信号を使うの
で、ラジオ周波妨害の影響を受ける周波数トーンを避け
ることができる。本発明の別の特徴によれば、改良され
た同期技術は、漏話障害レベルを利用して同期を確立す
る。この改良された同期技術によれば、データ伝送シス
テムの遠隔受信機を中央送信機に同期させ、データ伝送
システムの中央受信機を遠隔送信機に同期させ、中央送
信機同士を互いに同期させることができる。
【0024】本発明は、装置、システム、方法またはコ
ンピュータ読取り可能媒体として、さまざまな方法で実
現できる。本発明のいくつかの実施形態を以下に述べ
る。
【0025】第1のトランシーバと第2のトランシーバ
とが時分割二重方式を使って2方向データ通信を提供す
るデータ伝送システムに関連されていて、第1のトラン
シーバに向けて第2のトランシーバから伝送媒体を介し
て送信されたデータのフレームを第1のトランシーバが
受信するようにアライメントを調整する方法として、本
発明の一実施形態は、受信データの連続する複数のフレ
ームのそれぞれのエネルギー量を測定する操作と、測定
されたエネルギー量に基づいて受信データの連続する複
数のフレームのエッジを検出する操作と、連続する複数
のフレームの検出されたエッジを使ってアライメント・
エラー推定を計算する操作とを含む。さらに、その後、
同期がアライメント・エラー推定に従って調整される。
任意的に、データ伝送システムは、複数のフレームを有
するスーパーフレーム構造を使ってデータを送信し、ス
ーパーフレーム内の第1の組のフレームはデータを第1
の方向に送信し、スーパーフレーム内の第2の組のフレ
ームはデータを第2の方向に送信する。
【0026】第1のトランシーバと第2のトランシーバ
とが時分割二重方式を使って2方向データ通信を提供す
るデータ伝送システムに関連されていて、第1のトラン
シーバに向けて第2のトランシーバから伝送媒体を介し
て送信されたデータのフレームを第1のトランシーバが
受信するようにアライメントを調整するためのプログラ
ム命令を含むコンピュータ読取り可能媒体として、本発
明の一実施形態は、受信データの連続する複数のフレー
ムのそれぞれのエネルギー量を測定するための第1のコ
ンピュータ読取り可能コード・デバイスと、測定された
エネルギー量に基づいて受信データの連続する複数のフ
レームのエッジを検出するための第2のコンピュータ読
取り可能コード・デバイスと、連続する複数のフレーム
の検出されたエッジを使ってアライメント・エラー推定
を計算するための第3のコンピュータ読取り可能コード
・デバイスとを含む。
【0027】データの送信および受信を交互に行う時分
割二重方式を使用したデータ伝送システムの受信機とし
て、本発明の一実施形態は、受信機にチャネルを介して
送信されたアナログ・データを受信し、受信されたアナ
ログ信号を受信されたデジタル信号に変換するアナログ
/デジタル変換器と、受信されたデジタル信号を一時的
に格納する入力バッファと、複数の異なるキャリヤー周
波数に対して入力バッファからの受信されたデジタル信
号を周波数領域データに復調するマルチキャリヤー復調
ユニットと、マルチキャリヤー復調ユニットによって得
られた周波数領域データのエネルギーが時間と共に変動
する性質に基づいてマルチキャリヤー復調ユニットに対
して受信フレーム境界を同期させるフレーム同期ユニッ
トと、受信機で受信されるデータを送信する際に用いる
ビット割当て情報を格納するビット割当てテーブルと、
周波数領域データを受信したのち、ビット割当てテーブ
ルに格納されたビット割当て情報に基づいてキャリヤー
周波数から周波数領域データに関わるビットを復号する
データ・シンボル・デコーダと、復号されたビットを復
帰データとして格納する出力バッファとを含む。好まし
くは、データ伝送システムは同期DMTシステムであ
り、マルチキャリヤー復調ユニットはFFTユニットを
含む。
【0028】データの送信および受信を交互に行う時分
割二重方式を使用したデータ伝送システムの受信機とし
て、本発明の別の実施形態は、受信機にチャネルを介し
て送信されたアナログ・データを受信し、受信されたア
ナログ信号を受信されたデジタル信号に変換するアナロ
グ/デジタル変換器と、受信されたデジタル信号を一時
的に格納する入力バッファと、複数の異なるキャリヤー
周波数に対して入力バッファからの受信されたデジタル
信号を周波数領域データに復調するマルチキャリヤー復
調ユニットと、マルチキャリヤー復調ユニットによって
得られた周波数領域データのエネルギーが時間と共に変
動する性質に基づいてマルチキャリヤー復調ユニットに
対して受信フレーム境界を同期させるフレーム同期ユニ
ットと、受信機で受信されるデータを送信する際に用い
るビット割当て情報を格納するビット割当てテーブル
と、周波数領域データを受信したのち、ビット割当てテ
ーブルに格納されたビット割当て情報に基づいてキャリ
ヤー周波数から周波数領域データに関わるビットを復号
するデータ・シンボル・デコーダと、復号されたビット
を復帰データとして格納する出力バッファとを含む。
【0029】少なくとも一つの静止期間を含むスーパー
フレーム・フォーマットに従ってデータを送信する送信
機を中央サイト(場所)に複数有し、中央サイトでは送
信機を同期させるための外部クロック信号が使用できな
いデータ伝送システムに対して、中央サイトの所定の送
信機によるデータ伝送を中央サイトの他の送信機に同期
させるための本発明による一実施形態による方法は、中
央サイトの他の送信機からのデータ伝送による所定の送
信機に関連する静止期間におけるエネルギーを測定する
動作と、測定されたエネルギーをしきい値と比較する動
作と、測定されたエネルギーがしきい値を超えたことが
比較により判明したときに所定の送信機の伝送の同期を
変更する動作とを含む。
【0030】少なくとも一つの静止期間を含むスーパー
フレーム・フォーマットに従ってデータを送信する送信
機を中央サイト(場所)に複数有し、中央サイトでは送
信機を同期させるための外部クロック信号が使用できな
いデータ伝送システムにおいて、データ伝送を同期させ
るためのプログラム命令を含むコンピュータ読取り可能
媒体として、本発明の一実施形態は、中央サイトの他の
送信機からのデータ伝送による所定の送信機に関連する
静止期間におけるエネルギーを測定する第1のコンピュ
ータ読取り可能コード・デバイスと、測定されたエネル
ギーをしきい値と比較する第2のコンピュータ読取り可
能コード・デバイスと、測定されたエネルギーがしきい
値を超えたことが比較により判明したときに所定の送信
機の伝送に対して同期を変更する第3のコンピュータ読
取り可能コード・デバイスとを含む。
【0031】本発明の利点は多い。本発明の一つの利点
は、たとえばアマチュア無線ユーザなどによるラジオ周
波(RF)妨害がある場合でも同期を確立できることで
ある。本発明の他の利点は、たとえば同期DMTまたは
同期VDSLなどの時分割二重方式を採用したデータ伝
送システムによく適していることである。さらに別の利
点は、データ伝送システムのノイズに比較的敏感でない
ことである。
【0032】本発明の他の特徴や利点は、添付図面と共
に本発明の原理を例示した以下の詳細な説明から明らか
となるであろう。本発明は添付図面と詳細な説明により
容易に理解されるであろう。図面中同じ参照符号は同じ
要素を示す。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明は、時分割二重方式を採用
したデータ伝送システムによって送信および受信を同期
させるための改良された技術に関する。本発明の一つの
態様において、改善された同期技術は、受信されたデー
タのエネルギーが時間と共に変わる性質を同期を取るた
めに利用した。本発明の別の態様において、改善された
同期技術は漏話障害レベルを同期を取るために利用し
た。改良された同期技術によれば、データ伝送システム
における遠隔受信機は中央送信機に同期し、データ伝送
システムにおける中央受信機は遠隔送信機に同期し、中
央送信機同士は互いに同期させることができる。
【0034】時分割二重システムにおいて必要とされる
同期は、送信がスーパーフレーム構造と同期されること
を必要とする。フレーム内の最初および最後のサンプル
などのようなサンプルを相関させて周期的プレフィック
スを検出する従来の時間領域方法は、所望の信号と同等
のパワーを持つラジオ周波妨害が受信信号に存在する可
能性があるので、信頼性がない。しかしながら、本発明
は、ラジオ周波妨害によって時間領域信号の信頼性がな
くなった場合でも時分割二重システムにおける送信を同
期させる正確な技術を提供する。本発明が提供する周波
数領域による同期方法はラジオ周波妨害に対して著しい
耐性をもつ。一つの実施形態において、改良された同期
技術は、好ましくは、マルチキャリヤー変調装置(FF
Tユニット)からの出力信号を使用することで、ラジオ
周波(RF)妨害に影響される周波数トーンを避けるこ
とができる。
【0035】図1Aから図12を参照して本発明の複数
の実施形態を以下に説明する。これらの図を参照して以
下に与える詳細な説明は例として示すものであって、本
発明がこれら限られた実施形態に限定されるものではな
いことを当業者は容易に理解されるであろう。
【0036】図2は、本発明を実施するのに適した例示
の通信ネットワーク200を示すブロック図である。通
信ネットワーク200は電話局202を含む。電話局2
02は、複数の分配ポストをサービスすることにより電
話局202とさまざまな遠隔ユニットとの間のデータ伝
送を提供する。この例示の実施形態においては、各分配
ポストは処理・分配装置204(ノード)である。処理
・分配装置204は、光ファイバー線などの高速多重伝
送線206によって電話局202に結合される。典型的
な例として、伝送線206が光ファイバー線である場
合、処理・分配装置204は光ネットワーク装置(ON
U)と呼ばれる。また、電話局202は、普通、高速多
重伝送線208,210を介して他の処理・分配装置
(図示せず)にも結合しているが、以下においては、処
理・分配装置204の動作についてのみ説明する。一つ
の実施形態において、処理・分配装置204は一つまた
は複数のモデム(中央モデム)を含む。
【0037】処理・分配装置204は多数の離散加入者
線212−1〜212−nをサービスする。各加入者線
212は、一般的に、単一エンド・ユーザをサービスす
る。エンド・ユーザは、非常に速いデータ速度で処理・
分配装置204と通信するのに適した遠隔装置を有す
る。より具体的には、第1のエンド・ユーザ216の遠
隔装置214は加入者線212−1によって処理・分配
装置204に結合され、第2のエンドユーザ220の遠
隔装置218は加入者線212−nによって処理・分配
装置204に結合される。遠隔装置214,218は、
処理・分配装置204へデータを送信したり処理・分配
装置204からデータを受信したりできるデータ通信シ
ステムを含む。一つの実施形態では、データ通信システ
ムはモデムである。遠隔装置214,218は各種の装
置、たとえば電話、テレビ、モニター、コンピュータ、
会議装置その他に組み込むことができる。図2では各加
入者線には一つの遠隔装置が結合されているが、一つの
加入者線に複数の遠隔装置を結合できることも理解され
たい。さらに、図2では処理・分配装置204を集中処
理として示したが、その処理は集中化する必要はなく各
加入者線212毎に個別に実行できることも理解された
い。
【0038】処理・分配装置204によってサービスさ
れる加入者線212は、それらが処理・分配装置204
を出るときに、シールドされたバインダー222に束ね
られる。シールドされたバインダー222が提供する遮
蔽は、一般的に、電磁障害の放出および進入を防ぐ良い
絶縁物として機能する。しかしながら、これら加入者線
の最後の部分は、一般に、シールドされたバインダー2
22からの「引き込み」分岐線と呼ばれているが、これ
がエンド・ユーザの遠隔装置に直接的にまたは間接的に
結合されている。各遠隔装置とシールドされたバインダ
ー222との間の加入者線の「引き込み」部分は、通
常、非遮蔽ツイスト・ペア線である。ほとんどの用途に
おいて、引き込み部分の長さは約30メートル以下であ
る。
【0039】近端漏話(NEXT)および遠端漏話(F
EXT)を含む漏話障害は、主に、加入者線212が密
に束ねられているシールドされたバインダー222内で
発生する。したがって、多数のレベルのサービスが提供
される場合にはよくあることであるが、他の加入者線が
データを受信中に別の加入者線212がデータを送信す
るような場合、発生する漏話障害はデータを正しく受信
するのに大きな障害となる。この問題を克服するため
に、送るべきデータのビットをスーパーフレームに割り
当てたスーパーフレーム構造を使用してデータを送信す
る。たとえば通信ネットワーク200は、特に、異なっ
たレベルのサービスを提供する同期TDD伝送システム
(たとえば、同期VDSLまたはSDMT)によく適し
ている。
【0040】したがって、図2に示したSDMT伝送シ
ステムにおいて、処理・分配装置204に関連するシー
ルドされたバインダー222内のすべての線212上で
のデータ伝送は同期させなければならない。処理・分配
装置204から出るすべての活性線は、同じ方向(たと
えば、ダウン・ストリームまたはアップ・ストリーム)
に伝送させることにより、NEXT障害を実質的に低減
することができる。
【0041】図3は、本発明の一実施形態による処理・
分配装置300のブロック図である。たとえば、データ
処理・分配装置300は図2に示した処理・分配装置2
04の詳細なものである。
【0042】データ処理・分配装置300は、データ・
リンク304上のデータを送受信する処理装置302を
含む。データ・リンク304は、たとえば、電話ネット
ワークまたはケーブル・ネットワークの光ファイバー・
ケーブルに結合される。処理装置302は、処理装置3
02のさまざまな処理済送信および受信が同期するよう
に動作させなければならない。処理・分配装置300
は、バス配置308と複数のアナログ・カード310と
をさらに含む。処理装置302の出力はバス配置308
に結合される。バス配置308は、処理装置302と共
に、処理装置302からの出力データを適切なアナログ
・カード310に送り、アナログ・カード310からの
入力を処理装置302に送る。アナログ・カード310
は、処理装置302によるデジタル処理を使うよりもア
ナログ・コンポーネントで一般的により効率的に実行で
きるような処理・分配装置300によって利用されるア
ナログ回路を提供する。たとえば、アナログ回路は、フ
ィルター、変圧器、アナログ/デジタル変換器またはデ
ジタル/アナログ変換器を含むことができる。各アナロ
グ・カード310は異なる線に結合される。一般的に、
所定のデータ処理・分配装置300のすべての線は、約
50本の線(線1から線50)を含むバインダーに束ね
られる。したがって、そのような実施形態では、50本
の線にそれぞれ結合された50個のアナログ・カード3
10がある。一実施形態では、それらの線はツイスト・
ペア線である。処理装置302は、デジタル信号プロセ
ッサ(DSP)または専用の特殊用途装置などの汎用計
算装置でもよい。バス配置308はさまざまな形態を取
り得る。アナログ・カード310は、個々の線に対して
設計する必要はなく、多数の線をサポートする単一のカ
ードや回路であってもよい。
【0043】処理が集中化されていない場合には、図3
の処理装置302は各線ごとのモデムで代用することが
できる。その場合、各線の処理は線ごとに独立して実行
されることができる。この場合、モデムはアナログ回路
と共に単一のカードに設けることもできる。
【0044】NEXT障害問題は処理・分配装置300
の出力に近接する線上で発生する。図3のブロック図に
おいて、アナログ・カード310の出力の近くでNEX
T障害は最も大きい。なぜなら、この場所では線が互い
に最も近くかつ(送信信号と受信信号との間の)パワー
の差が最大であるからである。すなわち、線は処理・分
配装置300の出力から遠隔装置に向かって延びてい
る。普通、ほとんどの距離は、たとえば50本のツイス
ト・ペア線を収容するシールドされたバインダー内を延
びており、残りの距離は単一の非遮蔽ツイスト・ペア線
上を延びている。これらすべての線(たとえば、ツイス
ト・ペア線)はバインダー内で互いに近接して保持され
ており、個々の線はバインダー内の他の線からの電磁結
合をほとんど遮蔽しないので、バインダー内の線間の漏
話障害(すなわち、NEXT障害およびFEXT障害)
が問題となる。
【0045】提供されるサービスのレベルによって、S
DMTによるデータ伝送はアップ・ストリームまたはダ
ウン・ストリーム伝送に対して対称または非対称とする
ことができる。対称送信の場合、DMTシンボルは、普
通、2方向において同じ時間伝送される。すなわち、D
MTシンボルがダウン・ストリーム方向に送信される期
間は、DMTシンボルがアップ・ストリーム方向に送信
される期間と同じである。非対称送信の場合、DMTシ
ンボルは、普通、アップ・ストリーム方向の送信時間よ
りもダウン・ストリーム方向の送信時間の方が長い。
【0046】VDSLにおいて、DMTシンボルに関連
付けられた各フレームを一定数(たとえば、20フレー
ム)含むスーパーフレーム構造を有するものが提案され
ている。そのようなフレーム・フォーマットの場合、ダ
ウン・ストリーム伝送に使われるフレーム数とアップ・
ストリーム伝送に使われるフレーム数とは変わることが
ある。その結果、いくつかの異なったスーパーフレーム
・フォーマットが生じることがある。一般的に、スーパ
ーフレームは数フレームのダウン・ストリーム・バース
トと数フレームのアップ・ストリーム・バーストとから
なる。アップ・ストリーム・バーストとダウン・ストリ
ーム・バーストとの間に静止フレームを挿入することに
より、送信の方向を変える前にチャネルを落ち着かせる
ことができる。
【0047】図4は、あるレベルのサービスが提供され
る例示のスーパーフレーム・フォーマット400を示
す。スーパーフレーム・フォーマット400は、ダウン
・ストリーム部分402、静止部分404、アップ・ス
トリーム部分406および静止部分408を含む非対称
フレームである。静止部分(静止期間)404,408
はダウン・ストリーム伝送とアップ・ストリーム伝送と
の間に配置してある。この非対称スーパーフレーム・フ
ォーマット400では、ダウン・ストリーム部分402
はアップ・ストリーム部分406よりも実質的に大きい
(たとえば、バーストがより長い)。そのようなスーパ
ーフレーム・フォーマットは、ダウン・ストリーム・ト
ラフィックがアップ・ストリーム・トラフィックよりも
実質的に大きい場合に有用である。たとえば、図2にお
いて、スーパーフレーム・フォーマット400は、16
シンボルのダウン・ストリームと1つの静止期間と2シ
ンボルのアップ・ストリームと1つの静止期間とを含む
ことができる。
【0048】中央装置(処理・分配装置204または処
理装置302)において適切に同期が取られており、ス
ーパーフレーム・フォーマットが一様である場合、バイ
ンダー内のすべての線に対して同じ期間の同期送信が行
われる。したがって、NEXT障害問題は効果的に解消
される。中央装置と遠隔装置とを同期させることは、正
確にデータを復帰させるためにも重要である。これらの
同期は、同期VDSLおよびSDMTシステムにおいて
は必要である。本発明による改良された同期技術を図5
から図12を参照して以下に説明する。
【0049】図5Aは、本発明の基本実施形態にとる同
期処理500のフロー図である。最初に、同期処理50
0は、受信データのn個の連続したフレームにおけるエ
ネルギーを測定する(ブロック502)。n個の連続フ
レームに関する測定エネルギー値に基づいてアライメン
ト・エラー推定を計算する(ブロック504)。このブ
ロック504の処理後に、同期処理500は完了し終了
する。
【0050】図5Bは、本発明の一実施形態における同
期処理550のフロー図である。最初に、同期処理55
0は、受信データのn個の連続したフレームにおけるエ
ネルギーを測定する(ブロック552)。次に、n個の
連続フレームの測定エネルギー値に基づいて受信データ
のエッジを検出する(ブロック554)。検出されたエ
ッジの位置からアライメント・エラー推定を計算する
(ブロック556)。その後、同期処理550は、アラ
イメント・エラー推定に従ってその同期基準を調整する
ことができる(ブロック558)。ブロック558の処
理後に、同期処理550は完了し終了する。
【0051】中央装置からの送信に対する遠隔装置の受
信機の同期を同期処理500または同期処理550に従
って決定し調整することにより、遠隔装置は中央装置と
の同期を確立することができる。一旦同期が取れたな
ら、中央装置と遠隔装置とは時分割二重方式でチャネル
(伝送線)を共有できる。また、同期処理500または
同期処理550は、遠隔装置からの送信に対する中央装
置で受信機の同期を決定し調整するのに適している。
【0052】図6Aおよび図6Bは、本発明のさらに詳
細な実施形態による同期処理600のフロー図である。
同期処理600が開始されると、受信データのn個の連
続フレームに対してFFT出力が得られる(ブロック6
02)。一般的に、トランシーバの受信機側は、たとえ
ば図1Bに示すように、伝送線からデータを受け取って
それをアナログ/デジタル変換器へさらにFFTユニッ
トへ送る。したがって、FFT出力はFFTユニットの
出力から得ることもできる。FFT出力は周波数領域信
号である。
【0053】次に、ラジオ周波妨害を受けるFET出力
は破棄される(ブロック604)。その後、残りのFF
T出力は後続の処理に使用される。一般的に、フレーム
には複数の異なった周波数トーンが含まれる。各周波数
トーンは、送信のためにデータをその周波数トーン上に
符号化することができる。しかしながら、ある周波数ト
ーンは他の周波数トーンよりもラジオ周波妨害の影響を
受けやすい。ラジオ周波妨害がアマチュア無線ユーザに
よって起こされたものである場合、フレームのどの周波
数トーンがそのアマチュア無線ユーザによるラジオ周波
妨害の影響を受けやすいかは、普通、知られている。フ
レームが256個の周波数トーンを有する同期マルチキ
ャリヤーVDSLシステムの遠隔装置の場合、周波数ト
ーン6〜40は、一般に、アマチュア無線ユーザによる
ラジオ周波妨害の影響を受けず、減衰の程度はより小さ
い。これは、より低い周波数トーンの減衰は小さいの
で、十分信頼できる同期結果が得られるためである。し
たがって、一実施形態において、n個の連続フレームの
それぞれからの周波数トーン6〜40が、後続の処理に
使われる。
【0054】次に、残りのFFT出力のn個の連続フレ
ームのエネルギー値が決定される(ブロック606)。
たとえば、周波数トーン6〜40が使用される場合、F
FTユニットからの対応する出力を得たのち、それをエ
ネルギー値に変換し、フレームの単一のエネルギー値を
求めるように合計する。好ましくは、エネルギー値はフ
レームのパワー値である。たとえば、一つのフレームの
単一のエネルギー値は、使用しているFFTユニットの
すべての出力の二乗係数(squared moduli)を合計する
ことによって得ることができる。あるいは、エネルギー
値は、相当な量のラジオ周波妨害を受ける時間領域サン
プルをフィルターしたのちに、時間領域サンプルのエネ
ルギーを合計することによって得ることができる。
【0055】n個の連続フレームのエネルギー値が決定
されたなら(ブロック606)、同期処理600は、決
定されたエネルギー値に基づいて受信データ内のバース
ト・エッジを検出する(ブロック608)。バースト・
エッジを検出することにより、受信機は、送信機からの
受信データ・バーストがいつ始まるかを特定することが
できる。こうして、バースト・エッジは、送信機からの
受信伝送の始まり(または、終わり)を特定し、さらに
そのフレームの同期を特定する。スーパーフレーム(ス
ーパーフレーム情報)の受信データおよび/または特性
内の終端エッジも検出することができる。
【0056】次に、フレーム境界設定のためのアライメ
ント・エラー推定が、検出されたバースト・エッジに関
して決定される(ブロック610)。ここでは、検出さ
れたバースト・エッジを使って(ブロック608)、ア
ライメント・エラー推定がフレーム境界設定のために決
定される(ブロック610)。特に、バースト・エッジ
における決定されたエネルギー値から、同期処理600
はフレームのアライメント・エラー(すなわち、フレー
ム同期のエラー)を決定することができる。一般的に、
アライメント・エラーはフレームの小部分として推定さ
れる。それ以降、フレーム境界はアライメント・エラー
推定に従って調整されることができる(ブロック61
2)。
【0057】一旦調整されると(ブロック612)、フ
レーム同期は確立されるはずである。しかしながら、好
ましくは、同期処理600は、同期が得られたことを確
認し続ける。特に、ブロック612の後で、判定ブロッ
ク614は、アライメント・エラー推定の絶対値が所定
のしきい値よりも低いかどうかを決定する。アライメン
ト・エラー推定が所定のしきい値よりも小さくない場
合、同期処理600は、エラーの大きさを繰り返し小さ
くするようにブロック602と後続ブロックとを繰り返
すために戻る。他方、判定ブロック614がアライメン
ト・エラー推定は所定のしきい値よりも小さいと判断し
た場合、スーパーフレーム情報が出力される(ブロック
616)。たとえば、スーパーフレーム情報は、受信伝
送の始まりと終わりおよび/またはバーストのフレーム
数を表すことができる。ブロック616の後に、同期処
理600は完了し終了する。
【0058】普通、フレーム同期が大きく調整された場
合(ブロック612)、アライメント・エラー推定は所
定のしきい値よりも大きい。したがって、同期処理60
0は繰り返され、所定のしきい値よりも小さいアライメ
ント・エラー量を生成しなければならない。その後、同
期処理600はブロック616に進むことができる。あ
るいは、アライメント・エラー推定が高い信頼度で正確
に得られる場合、判定ブロック614は取り除くことが
できる。
【0059】図7は、本発明の一実施形態によるエッジ
検出処理700のフロー図である。エッジ検出処理70
0は、バースト・エッジが検出される図6Aのブロック
608をさらに詳しく示す。エッジ検出処理700は、
まず、決定されたn個のエネルギー値の連続するエネル
ギー差を計算する(ブロック702)。これらの連続す
るエネルギー差は“1”から“i”までインデックスを
つけることもできる。次に、最大エネルギー差とそのイ
ンデックス(j)とが決定される(ブロック704)。
インデックス(j‐1)およびインデックス(j+1)
におけるエネルギー差は後で取り出せるように格納され
る(ブロック706)。ブロック706に続いて、エッ
ジ検出処理700は完了し、処理は同期処理600のブ
ロック610に戻る。
【0060】図8は、本発明の一実施形態によるアライ
メント・エラー推定処理800のフロー図である。アラ
イメント・エラー推定処理800は、アライメント・エ
ラー推定が決定される図6Aのブロック610をさらに
詳しく示す。アライメント・エラー推定処理800は、
まず、インデックス(j+1)およびインデックス(j
‐1)におけるエネルギー値から差の大きさを決定する
(ブロック802)。インデックス(j+1)およびイ
ンデックス(j‐1)におけるエネルギー値は、インデ
ックス(j)における最大エネルギー差の直前および直
後のエネルギー値である。エネルギー値は、たとえば、
パワー値である。次に、差の大きさが正規化されてアラ
イメント・エラー推定を生成する(ブロック804)。
本実施形態において、アライメント・エラー推定はフレ
ームの小部分を示す。したがって、データ伝送装置に対
する受信機の同期はフレームのこの小部分だけずれる。
ブロック804に続いて、アライメント・エラー推定処
理800は完了し、処理は同期処理600のブロック6
12に戻る。
【0061】図9Aおよび図9Bは、連続20フレーム
に渡る受信データのエネルギー値(e)およびエネルギ
ー差値((e)を示す。図9Aにおいて、20フレーム
のエネルギー値(e)をプロットしたグラフ900は、
フレーム6〜15の付近でのデータのバーストを示す。
たとえば、エネルギー値(e)は図6Aではブロック6
06で生成される。図9Bにおいて、グラフ902は、
決定されたエネルギー値に対する連続するエネルギー差
値((e)をプロットしている。連続するエネルギー差
値((e)は、受信データのエッジまたは遷移点に関わ
る領域を特定する。最初のエッジは、データのバースト
の最初のエッジすなわち開始を表し、領域904内のど
こかにある。2番目のエッジ906は、データ・バース
トの後側エッジすなわち終わりを表し、領域906内の
どこかにある。たとえば、エネルギー差値((e)は図
7ではブロック702によって決定される。
【0062】図9Aおよび図9Bに示すように、受信機
は、遠隔の送信機からの到来する送信データと適切に同
期が取れていない。特に、送信機から受け取ったデータ
のバーストの始まりはフレーム6内のどこかで始まって
いる。正しく同期させると、送信機からのデータのバー
ストはこの例ではフレーム6の始まりで正確に開始する
ことになる。エネルギー差値((e)を使用することに
よって、この技術は受信データのノイズ・レベルに対し
てかなりの耐性を与える。グラフ902は、データのバ
ーストの最初のエッジが領域904内にあること、すな
わちフレーム6内のどこかにあること、さらにデータの
バーストの後側エッジが領域906内にあること、すな
わちフレーム14内のどこかにあることを示す。
【0063】図10Aおよび図10Bは、本発明による
アライメント・調整を行った後すなわち適切な同期を確
立した後の図9Aおよび図9Bに示す例における連続2
0フレームに渡る受信データに対するエネルギー値
(e)およびエネルギー差値((e)を示す。図10A
において、グラフ1000は、フレーム6の始めに最初
のエッジ1002を有しフレーム14の終わりに後側エ
ッジを有するフレーム6とフレーム14との間のデータ
のバーストを示す。図10Bにおいて、グラフ1006
は、最初の最大点1008および後側の最大点1010
を含む、20フレームに渡る連続するエネルギー差値
((e)示す。データのバーストの最初のエッジ(フレ
ーム6)は受信データのバーストの最初のフレームを示
し、負のエッジ(フレーム15)はデータのバーストの
終わりの直後のフレームを示す。この情報から、受信バ
ースト長が推測でき(9フレーム)、スーパーフレーム
・フォーマットが特定できる(9−1−9−1)。
【0064】同期中において、スーパーフレームの各フ
レームに見られるエネルギー値の連続する差は正および
負のピークを示す。正のピークはバーストの最初のエッ
ジを示し、負のエッジはバーストの終わりを表す。本発
明の一実施形態によれば、エッジ検出処理は、最大の差
が増大するようにフレーム・アライメントを調整し、右
側に隣接するエネルギー差は強制的にゼロにされる。同
期が得られた場合、その結果は図10Bに示す通りであ
る。エッジ検出処理は観察している絶対的な大きさに対
して比較的敏感でないことがわかる。後続の差を扱う方
法での唯一の必要条件は、「静止」フレーム(これはノ
イズにより真に静止してない)におけるエネルギーがア
クティブなフレームにおけるエネルギーよりも小さく、
かつ、エネルギーが各タイプのフレームに対してほぼ一
定でなければならないということである。
【0065】データ伝送システムが受信機で周期的プレ
フィックスを取り除くように動作する場合、周期的プレ
フィックスの除去によりフレーム同期に役立つサンプル
が破棄されるがそれによりFFTユニットでは使用でき
ないため、周期的プレフィックスの幅であるデッドゾー
ンがフレーム/スーパーフレーム・アライメントにおい
て発生することがある。フレームが512サンプルを有
し、周期的プレフィックスが40サンプルを有する場合
にこのデッドゾーンを解消する一つの方法は、サンプル
1〜512を使うだけでなくサンプル41〜552のエ
ネルギー推定を使用し、これらエネルギー推定の平均を
取って組合せエネルギー推定を求め、これをバースト検
出処理に使用する。
【0066】上述した同期処理は、一般に、遠隔側およ
び中央側の同期に適用できる。遠隔装置における同期処
理の場合、遠隔装置の受信機が中央装置の送信機とのデ
ータ伝送(バースト)の同期を確保し維持する。中央装
置における同期処理の場合、中央装置の受信機が遠隔装
置の送信機とのデータ伝送(バースト)の同期を確保し
維持する。一実施形態において、受信フレーム同期を設
定または調整することにより受信機においてデータ伝送
(バースト)を回収できるように同期を管理する。
【0067】遠隔装置からのアップ・ストリーム伝送が
中央装置に到着する時間は線(または、チャネル)の往
復遅れによって変わり、訂正しなければその往復遅れの
時間だけ遅れる。したがって、中央装置は、その受信フ
レーム・アライメントを調整することにより正しい受信
サンプルが中央装置の受信機で使用されるようにしなけ
ればならない。受信フレーム・アライメントを調整する
ために中央装置において実行される処理は、遠隔装置に
対する上述した同期処理と同様である。一般に、受信さ
れるアップ・ストリーム・フレームのエネルギーは、遠
隔装置からのアップ・ストリーム伝送バーストの長さに
対応するフレーム数に渡って測定される。これらのエネ
ルギー値を用いてアップ・ストリーム伝送バーストの始
まりを特定したのち、アライメント訂正を決定して受信
フレーム境界ポインタを遠隔装置から受け取ったデータ
のフレームに合わせる。
【0068】図11は、本発明の一実施形態による受信
機1100のブロック図である。受信機1100は時間
領域二重伝送システムの一部である。図11に示す受信
機1100の構造は、電話局トランシーバおよび遠隔装
置トランシーバのいずれかまたは両方に使用することが
できる。
【0069】受信機1100は、送信機(たとえば、電
話局送信機)からチャネルを介して送られたアナログ信
号1102を受信する。受信されたアナログ信号はアナ
ログ/デジタル変換器1104に送られ、受信されたア
ナログ信号はデジタル信号に変換される。デジタル信号
は入力バッファ1106に送られ、一時的に格納され
る。FFTユニット1108は、受信フレーム境界ポイ
ンター1110に従って入力バッファ1106からデー
タのフレームを取り出したのち、周波数領域信号を生成
する。
【0070】本発明によれば、FFTユニット1108
は周波数領域信号1112をフレーム同期ユニット11
14に出力する。フレーム同期ユニット1114は図5
から図10Bを参照して上述した同期処理を実行する。
フレーム同期ユニット1114はアライメント・エラー
推定1116をコントローラ1118に出力する。その
後、コントローラ1118は受信フレーム境界ポインタ
ー1110を調整して入力バッファ1106から受信デ
ータをアクセスする。したがって、フレーム同期ユニッ
ト1114は、時間領域二重伝送システムにおけるフレ
ーム同期をラジオ周波妨害から(たとえば、アマチュア
無線ユーザから)あまり影響を受けないようにする。コ
ントローラ1118はまた、受信機1100の全体の動
作を制御する。コントローラ1118は、たとえば、受
信機1100を制御して初期化処理を行い、定常状態デ
ータ伝送を監視する。たとえば、コントローラ1118
は、デジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサ若し
くはマイクロコントローラ、または特殊回路によって実
現できる。受信機1100がトランシーバの一部を構成
する場合、コントローラ1118はトランシーバの送信
側および受信側の両方で使用したり、複数のトランシー
バで共有したり、各送信機と各受信機に対して個別に設
けることもできる。同様に、フレーム同期ユニット11
14は、デジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサ
若しくはマイクロコントローラ、または特殊回路で実現
できる。
【0071】受信データ経路に話を戻すと、FFTユニ
ット1108から出力された周波数領域信号1112は
FEQユニット1120によって等化される。等化信号
はデータ・シンボル・デコーダ1122に送られる。デ
ータ・シンボル・デコーダ1122は、等化信号を復号
して、受信されるシンボルの各周波数トーン上で送信さ
れたデータを復帰させる。データ・シンボル・デコーダ
1122による復号化は、受信ビットおよびエネルギー
割当てテーブル1124に格納されたビット割当て情報
に基づいて行われる。その後、復号データはFECユニ
ット1126に送られたのち出力バッファ1128に格
納される。その後、復帰されたデータ1130(格納さ
れた復号データ)は必要に応じて出力バッファ1128
から取り出される。
【0072】図11に示した受信機1100は、任意
に、他のコンポーネントを含む。たとえば、対応する送
信機がIFFTユニットの後でシンボルに周期的プレフ
ィックスを追加した場合、受信機1100はFFTユニ
ット1108の前に周期的プレフィックスを取り除くこ
とができる。また、受信機1100はアナログ/デジタ
ル変換器1104とFFTユニット1108との間に時
間領域等化器(TEQ)を設けることもできる。TEQ
についてのさらに詳しい説明は、米国特許第5,28
5,474号および米国出願シリアル番号第60,04
6,244号(Att.Dkt.No.: AMATP0
21+)(1997年5月12日出願「多重経路時間領
域等化」)に述べられている。これらの記載内容は本明
細書の一部を構成する。
【0073】さらに、本発明は、中央側(すなわち、中
央装置)での伝送を同期させる技術を提供する。中央側
で伝送の同期が取られると、バインダーのすべての線が
同じレベルのサービス(すなわち、スーパーフレーム・
フォーマット)を提供するのであれば、NEXT障害が
実質的に解消される。しかしながら、バインダー内の線
を介しての中央側からの伝送が適切に同期されていない
と、NEXT障害はデータ伝送システムの効率的で正確
な動作の大きな障害となる。したがって、本発明はま
た、データ伝送システムの中央側送信機における送信フ
レーム境界を調整する技術にも関わる。この技術の基本
原理は他の中央側送信からのNEXT障害を使用するこ
とである。NEXT障害が同期を取るために検出できる
程十分強くない場合、その障害は受信中にたいした強さ
ではないと考えられるので、同期は必要ない。
【0074】従来、中央側の種々の送信機は、中央側に
供給される共通マスター・クロックを使用することによ
り互いに同期を取ることができる。しかしながら、その
ようなマスター・クロックが何らかの理由で使用できな
くなることがある。また、使用できたとしても、いくつ
かの送信機は、種々の送信の間で小さな同期差を発生さ
せるように、マスター・クロック源からわずかに離れた
位置に配置される。したがって、本発明による同期技術
は、中央側におけるさまざまな伝送を同期させるのにも
使用することができる。
【0075】図12は、隣接送信機を同期させて小さな
同期差を補償するための同期処理1200のフロー図で
ある。これらの小さな同期差が修正されずにいると、時
間の経過と共に同期のずれの程度が大きくなる。同期処
理1200は、まず、中央側の他の送信機から受けたエ
ネルギーを測定する(ブロック1202)。ここで、静
止期間(または、保護期間)の間、中央側の他の送信機
から受けるエネルギーは送信機(すなわち、トランシー
バ)に関連する受信機によって測定される。種々の送信
機からの伝送はすべて、同じスーパーフレーム・フォー
マットに従う。好ましくは、第2の静止期間(すなわ
ち、アップ・ストリーム伝送の後)を使ってエネルギー
を測定する。なぜなら、静止期間では、普通、エコーが
少ないからである。次に、判定ブロック1204は、測
定されたエネルギーが所定のしきい値よりも大きいかど
うかを判断する。静止期間において測定されたエネルギ
ーがしきい値よりも大きいと判断された場合、NEXT
障害の存在が検出される。NEXT障害が検出されたの
で、中央側での送信機は互いに同期が取れていないこと
がわかる。したがって、送信機のタイミング・アライメ
ントは、中央側の他の送信機に関連するそのアライメン
トを同期させるために修正される(ブロック120
2)。たとえば、タイミング・アライメントは、発振器
周波数を変えたりスーパーフレームの長さを変える(増
減させる)ことによって修正される。他方、測定エネル
ギーがしきい値よりも小さいと判断された場合、中央側
の送信機はすべて十分同期されているとみなされ、それ
により、ブロック1206はバイパスされる。所定のし
きい値を超えていない場合、ブロック1206に続いて
またはブロック1204に続いて、同期処理1200は
完了し終了する。
【0076】同期処理1200は中央側のすべてのトラ
ンシーバによって実行される。同期処理1200を繰り
返すことによって、特に、アライメントの調整が一方向
のみでなされる場合、アライメントは次第により定常な
状態となっていく。
【0077】図4に示すように、スーパーフレーム・フ
ォーマットは2つの静止期間404,408を有する。
同期処理1200はこれら2つの静止期間404,40
8のうちの一つを使用する。中央側の受信機が静止期間
408の間にNEXT障害を聞いたとすれば、このトラ
ンシーバは遅れておりより早く送信しなければならない
ことを意味する。また、中央側の受信機が静止期間40
4を使い、この静止期間の間にNEXT障害を聞いたと
すれば、このトランシーバは進んでおりより遅く送信し
なければならないことを意味する。しかしながら、トラ
ンシーバがそのタイミング・アライメントを中央側で調
整する前に、その変更を対応する遠隔装置に通知するこ
とによってそのタイミング・アライメントを変更するよ
うにしてもよい。この遠隔装置への通知は、たとえば、
オーバーヘッド・チャネルを介して行うことができる。
【0078】同期技術はダウン・ストリームNEXT障
害とアップ・ストリームNEXT障害とを区別する必要
がある。これはさまざまな方法で実現できる。アップ・
ストリーム伝送をダウン・ストリーム伝送から区別する
一つの方法は、256トーンのDMTフレームを使用し
ているVDSLの場合、ダウン・ストリーム伝送でのみ
ナイキスト/2であるトーン128を使うことである。
上述のように、隣接のダウン・ストリーム伝送からの障
害を測定するために静止期間が使われる。ダウン・スト
リームの区別する特徴が(あるしきい値よりも大きい
と)検出された場合、この装置のクロックは干渉してい
る送信機のクロックよりも速く動作していることを意味
する。
【0079】同期の調整は、電圧制御発振器などで特定
のトランシーバのクロックのクロック周波数を変更する
ことによって行うことができる。あるいは、スーパーフ
レーム構造に余分なサイクルを挿入することもできる。
VDSLにおいては、中央側トランシーバのクロックの
ずれが互いに100ppm以内である場合、スーパーフ
レーム(11,040サンプル)当り一つのサンプルを
挿入すれば同期を監視するのに十分である。中央側トラ
ンシーバが挿入することができさえすれば、中央側トラ
ンシーバは、(大きなNEXT障害を有する)そのグル
ープの最低クロック周波数に一致する。
【0080】たとえば、トーン128のエネルギーは特
殊単一トーンDFTでもって測定され得る。
【数1】 測定されたエネルギーが所定のしきい値よりも大きい場
合、後続のダウン・ストリーム伝送に一つのサンプル
(追加サイクル)を挿入する。
【0081】本発明の利点は多い。本発明の一つの利点
は、たとえばアマチュア無線信号などによるラジオ周波
妨害がある場合でも同期を確立できることである。本発
明の他の利点は、たとえば同期DMTまたは同期VDS
Lなどの時分割二重方式を採用したデータ伝送システム
によく適していることである。さらに別の利点は、背景
ノイズまたは受信機ノイズに比較的敏感でないことであ
る。
【0082】したがって、本発明は、第1のトランシー
バと第2のトランシーバとが時分割二重方式を使って2
方向データ通信を提供するデータ伝送システムに関連さ
れていて、第1のトランシーバに向けて第2のトランシ
ーバから伝送媒体を介して送信されたデータのフレーム
を第1のトランシーバが受信するようにアライメントを
調整する方法であって、(a)受信データの連続する複
数のフレームのそれぞれのエネルギー量を測定し、
(B)測定されたエネルギー量に基づいてアライメント
・エラー推定を計算する方法を含む。
【0083】本発明は、アライメント・エラー推定がフ
レームの小部分としての推定されたアライメント・エラ
ーである上述の方法も含む。
【0084】本発明は、データ伝送システムが複数のフ
レームを有するスーパーフレーム構造を使ってデータを
送信し、スーパーフレームの第1組のフレームがデータ
を第1の方向に送信し、スーパーフレームの第2組のフ
レームがデータを第2の方向に送信する上述の方法をさ
らに含む。
【0085】本発明は、第1のトランシーバがフレーム
境界ポインターを使って、受信されるスーパーフレーム
内のフレームの始まりを特定し、その方法がさらに、
(c)アライメント・エラー推定に従ってフレーム境界
ポインターを調整する、方法をさらに含む。
【0086】本発明は、アライメント・エラー推定がフ
レームの小部分としての推定されたアライメント・エラ
ーである、上述の方法をさらに含む。
【0087】本発明は、(d)アライメント・エラー推
定をしきい値と比較し、(e)比較(d)がアライメン
ト・エラー推定がしきい値よりも小さくなったことを示
すまで(a)から(d)を繰り返す、上述の方法をさら
に含む。
【0088】本発明は、(f)スーパーフレーム認識情
報を出力する上述の方法をさらに含む。
【0089】本発明は、計算(b)が、測定されたエネ
ルギー量に基づいて受信データの連続する複数のフレー
ムのエッジを検出し、連続する複数のフレームの検出さ
れたエッジを使用してアライメント・エラー推定を決定
する、上述の方法をさらに含む。
【0090】本発明は、検出されたエッジがバースト・
エッジである、上述の方法をさらに含む。
【0091】本発明は、検出が、複数の測定エネルギー
量の連続するエネルギー差を計算し、連続するエネルギ
ー差のうちバースト・エッジに相当する最大エネルギー
差を特定する、上述の方法をさらに含む。
【0092】本発明は、計算(b)が前エネルギー差と
後エネルギー差を特定し、前エネルギー差は連続するエ
ネルギー差のうち最大エネルギー差の直前のエネルギー
差であり、後エネルギー差は連続するエネルギー差のう
ち最大エネルギー差の直後のエネルギー差であり、前エ
ネルギー差および後エネルギー差に基づいてアライメン
ト・エラー推定を決定する、上述の方法をさらに含む。
【0093】本発明は、アライメント・エラー推定を決
定する手順が後エネルギー差と前エネルギー差との差を
計算する、上述の方法をさらに含む。
【0094】本発明は、アライメント・エラー推定を決
定する手順が、後エネルギー差と前エネルギー差との差
を計算したのち、その差を正規化してアライメント・エ
ラー推定を決定する、上述の方法をさらに含む。
【0095】本発明は、第1のトランシーバが、フレー
ム境界ポインターを使って、受信されるスーパーフレー
ム内のフレームの始まりを特定し、方法がさらに、
(c)アライメント・エラー推定に従ってフレーム境界
ポインターを調整する、上述の方法をさらに含む。
【0096】本発明は、アライメント・エラー推定がフ
レームの小部分としての推定されたアライメント・エラ
ーである、上述の方法をさらに含む。
【0097】本発明は、(d)アライメント・エラー推
定をしきい値と比較し、(e)比較(d)がアライメン
ト・エラー推定がしきい値よりも小さくなったことを示
すまで(a)から(d)を繰り返す、上述の方法をさら
に含む。
【0098】本発明は、(f)スーパーフレーム認識情
報を出力する、上述の方法をさらに含む。
【0099】本発明は、第1のトランシーバが遠隔装置
であり、第2のトランシーバが中央装置である、上述の
方法をさらに含む。
【0100】本発明は、第2のトランシーバが遠隔装置
であり、第1のトランシーバが中央装置である、上述の
方法をさらに含む。
【0101】本発明は、エネルギー量がパワー(強さ)
である、上述の方法をさらに含む。
【0102】本発明は、データ伝送システムが複数のフ
レームを有するスーパーフレーム構造を使ってデータを
送信し、フレームのいくつかがデータを第1の方向に送
信し、フレームのいくつかがデータを第2の方向に送信
し、フレームのいくつかがスーパーフレーム構造の周期
的プレフィックスを含み、エネルギー量を測定する
(a)手順が、スーパーフレーム構造の受信データの第
1組の連続するフレームのエネルギー量を測定し、スー
パーフレーム構造の受信データの第2組の連続するフレ
ームのエネルギー量を測定し、第2組の連続するフレー
ムは第1組の連続するフレームとずれていてしかも重っ
ており、第1組および第2組の連続フレームのエネルギ
ー量を組合せて、計算(b)手順のためのエネルギー量
を生成する、上述の方法をさらに含む。
【0103】本発明は、第1組および第2組の連続する
フレームのフレーム数がスーパーフレーム構造の長さか
ら周期的プレフィックスの長さを除いたものに等しい、
上述の方法をさらに含む。
【0104】本発明は、組合せ手順が周期的プレフィッ
クスを含むスーパーフレーム構造の各フレームについて
の平均エネルギー量を決定する、上述の方法をさらに含
む。
【0105】本発明は、第1のトランシーバと第2のト
ランシーバとが時分割二重方式を使って2方向データ通
信を提供するデータ伝送システムに関連されていて、第
1のトランシーバに向けて第2のトランシーバから伝送
媒体を介して送信されたデータのフレームを第1のトラ
ンシーバが受信するようにアライメントを調整するため
のプログラム命令を含むコンピュータ読取り可能媒体で
あって、受信データの連続する複数のフレームのそれぞ
れのエネルギー量を測定するための第1のコンピュータ
読取り可能コード・デバイスと、測定されたエネルギー
量に基づいてアライメント・エラー推定を計算するため
の第2のコンピュータ読取り可能コード・デバイスとを
有するコンピュータ読取り可能媒体をさらに含む。
【0106】本発明は、第2のコンピュータ読取り可能
媒体が、測定エネルギー量に基づいて受信データの連続
する複数のフレームのエッジを検出するためのコンピュ
ータ読取り可能コード・デバイスと、連続する複数のフ
レームの検出されたエッジを使用してアライメント・エ
ラー推定を決定するためのコンピュータ読取り可能コー
ド・デバイスとを有する、上述のコンピュータ読取り可
能媒体をさらに含む。
【0107】本発明は、第2のコンピュータ読取り可能
媒体が、複数の測定されたエネルギー量の連続するエネ
ルギー差を計算するためのコンピュータ読取り可能コー
ド・デバイスと、バースト・エッジに相当する、連続す
るエネルギー差の最大のものを特定するためのコンピュ
ータ読取り可能コード・デバイスとをさらに有する、上
述のコンピュータ読取り可能媒体も含む。
【0108】本発明は、第2のコンピュータ読取り可能
媒体が、前エネルギー差と後エネルギー差とを特定する
ためのコンピュータ読取り可能コード・デバイスであっ
て、前エネルギー差が、連続するエネルギー差の最も大
きいものの直前のエネルギー差の一つであり、後エネル
ギー差が、連続するエネルギー差の最も大きいものの直
後のエネルギー差の一つである、コンピュータ読取り可
能コード・デバイスと、前エネルギー差と後エネルギー
差とに基づいてアライメント・エラー推定を決定するた
めのコンピュータ読取り可能コード・デバイスと、を有
するコンピュータ読取り可能媒体も含む。
【0109】本発明は、データ伝送システムが複数のフ
レームを有するスーパーフレーム構造を使ってデータを
送信し、フレームのいくつかがデータを第1の方向に送
信し、フレームのいくつかがデータを第2の方向に送信
し、フレームのいくつかがスーパーフレーム構造の周期
的プレフィックスを含み、エネルギー量を測定するため
の第1のコンピュータ読取り可能コード・デバイスが、
スーパーフレーム構造の受信データの第1組の連続する
フレームのエネルギー量を測定するコンピュータ読取り
可能コードと、スーパーフレーム構造の受信データの第
2組の連続するフレームのエネルギー量を測定するコン
ピュータ読取り可能コードであって、第2組の連続する
フレームが第1組の連続するフレームとずれていてしか
も重なっている、コンピュータ読取り可能コードと、第
1組および第2組の連続フレームのエネルギー量を組合
せて第2のコンピュータ読取り可能コード・デバイス用
のエネルギー量を生成するコンピュータ読取り可能コー
ドと、を有する上述のコンピュータ読取り可能媒体も含
む。
【0110】本発明は、組合せ手順が、周期的プレフィ
ックスを含むスーパーフレーム構造の各フレームの平均
エネルギー量を決定する、上述のコンピュータ読取り可
能媒体も含む。
【0111】本発明は、第1組および第2組の連続する
フレームのフレーム数がスーパーフレーム構造の長さか
ら周期的プレフィックスの長さを除いたものに等しい、
上述のコンピュータ読取り可能媒体も含む。
【0112】本発明は、データの送信および受信を交互
に行う時分割二重方式を使用したデータ伝送システム用
の受信機であって、受信機にチャネルを介して送信され
たアナログ・データを受信し、受信されたアナログ信号
を受信されたデジタル信号に変換するアナログ/デジタ
ル変換器と、受信されたデジタル信号を一時的に格納す
る入力バッファと、複数の異なるキャリヤー周波数に対
して入力バッファからの受信されたデジタル信号を周波
数領域データに復調するマルチキャリヤー復調ユニット
と、マルチキャリヤー復調ユニットによって生成された
周波数領域データのエネルギーが時間と共に変動する性
質に基づいてマルチキャリヤー復調ユニット用の受信フ
レーム境界を同期させるフレーム同期ユニットと、受信
機で受信されたデータを送信する際に用いるビット割当
て情報を格納するビット割当てテーブルと、周波数領域
データを受信し、ビット割当てテーブルに格納されたビ
ット割当て情報に基づいてキャリヤー周波数から周波数
領域データに関連するビットを復号するデータ・シンボ
ル・デコーダと、復号されたビットを復帰データとして
格納する出力バッファと、を有する受信機を含む。
【0113】本発明は、フレーム同期ユニットがアライ
メント調整量を決定し、受信機が受信機の動作全体を制
御するコントローラをさらに有し、コントローラがフレ
ーム同期ユニットからアライメント調整量を受取って、
入力バッファ用の受信フレーム境界ポインターを調整す
る、上述の受信機も含む。
【0114】本発明は、少なくとも一つのフレーム同期
ユニットとコントローラとがプロセッサによって実現さ
れる、上述の受信機も含む。
【0115】本発明は、フレーム同期ユニットがプロセ
ッサである、上述の受信機も含む。
【0116】本発明は、受信データ信号がラジオ周波妨
害を不要に含み、フレーム同期ユニットがラジオ周波妨
害の周波数範囲と重なる周波数領域データ部分を無視す
る、上述の受信機も含む。
【0117】本発明は、データ伝送システムが同期DM
Tシステムであり、マルチキャリヤー復調ユニットがF
FTユニットを含む、上述の受信機も含む。
【0118】本発明は、データの送信および受信を交互
に行う時分割二重方式を使用したデータ伝送システムの
受信機であって、受信機にチャネルを介して送信された
アナログ・データを受信し、受信されたアナログ信号を
受信されたデジタル信号に変換するアナログ/デジタル
変換器と、受信されたデジタル信号を一時的に格納する
入力バッファと、複数の異なるキャリヤー周波数に対し
て入力バッファからの受信されたデジタル信号を周波数
領域データに復調するマルチキャリヤー復調ユニット
と、マルチキャリヤー復調ユニットによって生成された
周波数領域データのエネルギーが時間と共に変動する性
質に基づいてマルチキャリヤー復調ユニット用の受信フ
レーム境界を同期させるフレーム同期手段と、受信機で
受信されるデータを送信する際に用いるビット割当て情
報を格納するビット割当てテーブルと、周波数領域デー
タを受信し、ビット割当てテーブルに格納されたビット
割当て情報に基づいてキャリヤー周波数からの周波数領
域データに関連するビットを復号するデータ・シンボル
・デコーダと、復号されたビットを復帰データとして格
納する出力バッファと、を有する受信機を含む。
【0119】本発明は、少なくとも一つの静止期間を含
むスーパーフレーム・フォーマットに従ってデータを送
信する送信機を中央サイト(場所)に複数有するデータ
伝送システムにおいて、中央サイトの所定の送信機のデ
ータ伝送を中央サイトの他の送信機に同期させる方法で
あって、(a)中央サイトの他の送信機からのデータ伝
送による所定の送信機に関連された静止期間にエネルギ
ーを測定し、(b)測定されたエネルギーをしきい値と
比較し、(c)比較(b)により測定されたエネルギー
がしきい値を超えたことが判明したときに、所定の送信
機による伝送の同期を変更する、方法を含む。
【0120】本発明は、データ伝送システムが時分割二
重方式を使ってデータを送信し、送信機が中央サイトの
トランシーバの一部である、上述の方法も含む。
【0121】本発明は、データ伝送システムがマルチキ
ャリヤー・データ伝送システムである、上述の方法も含
む。
【0122】本発明は、変更(c)がタイミング・アラ
イメントを調整して漏話障害を低減する、上述の方法も
含む。
【0123】本発明は、調整がスーパーフレーム・フォ
ーマットの長さを増減させる、上述の方法も含む。
【0124】本発明は、調整が所定の送信機用のローカ
ル・クロックの周波数を変える、上述の方法も含む。
【0125】本発明は、データ伝送システムがマルチキ
ャリヤー・データ伝送システムであり、外部クロック信
号が送信機を同期させるために使用できず、変更(c)
がタイミング・アライメントを調整して漏話障害を低減
する、上述の方法も含む。
【0126】本発明は、中央サイトの他の送信機のデー
タ伝送による所定の送信機に関連された静止期間におけ
るエネルギーを測定する測定(a)が、他の送信機のか
らの出ていくデータ送信と入ってくるデータ受信とを区
別し、入ってくるデータ受信によるものではなく他の送
信機の出ていくデータ送信による静止期間におけるエネ
ルギーを測定する、方法も含む。
【0127】本発明は、少なくとも一つの静止期間を含
むスーパーフレーム・フォーマットに従ってデータを送
信する送信機を中央サイト(場所)に複数有し、中央サ
イトでは外部クロック信号を送信機を同期させるために
使用できないデータ伝送システムにおいて、データ伝送
を同期させるためのプログラム命令を含むコンピュータ
読取り可能媒体であって、中央サイトの他の送信機から
のデータ伝送による所定の送信機に関連された静止期間
におけるエネルギーを測定する第1のコンピュータ読取
り可能コード・デバイスと、測定されたエネルギーをし
きい値と比較する第2のコンピュータ読取り可能コード
・デバイスと、比較により測定されたエネルギーがしき
い値を超えたことが判明したときに所定の送信機の伝送
用の同期を変更する第3のコンピュータ読取り可能コー
ド・デバイスと、を有するコンピュータ読取り可能媒体
を含む。
【0128】本発明は、データ伝送システムが時分割二
重方式を使ってデータを送信するマルチキャリヤー・デ
ータ伝送システムであり、送信機が中央サイトのトラン
シーバの一部であり、第3コンピュータ読取り可能コー
ド・デバイスがタイミング・アライメントを調整して漏
話障害を低減するように動作する、コンピュータ読取り
可能媒体も含む。
【0129】本発明の多くの特徴および利点は上記説明
から明らかであり、添付の請求項は本発明のそのような
すべての特徴および利点を含むように意図されている。
さらに、当業者にとってさまざまな変更や修正は容易に
考えつくものであり、本発明は図示および説明したまま
の構造および動作に限定されるものではない。したがっ
て、すべての適切な変更およびそれと同等のものを本発
明の範囲内において実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは、従来のマルチキャリヤー変調システム用
の送信機の単純化したブロック図であり、Bは、従来の
マルチキャリヤー変調システム用の遠隔受信機の単純化
したブロック図である。
【図2】本発明を実施するのに適した通信ネットワーク
の一例のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による処理・分配装置30
0のブロック図である。
【図4】あるレベルのサービスを提供する一例のスーパ
ーフレーム・フォーマットを示す図である。
【図5】Aは、本発明の基本的な一実施形態による同期
処理のフロー図であり、Bは、本発明の一実施形態によ
る同期処理のフロー図である。
【図6】Aは、本発明のより詳細な一実施形態による同
期処理のフロー図である。
【図7】本発明の一実施形態によるエッジ検出処理のフ
ロー図である。
【図8】本発明の一実施形態によるアラインメント・エ
ラー推定処理のフロー図である。
【図9】連続20フレームに渡って受信されたデータに
対するエネルギー値およびエネルギー差値を示す図であ
る。
【図10】図9の例において連続20フレームに渡って
受信されたエネルギー値およびエネルギー差値を本発明
によるアラインメント調整を行ったエネルギー値および
エネルギー差値を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態による受信機のブロック
図である。
【図12】小さな同期差を補償するために隣接送信機同
士を同期させるための同期処理のフロー図である。
【符号の説明】
102 バッファ 106 データ・シンボル・エンコーダ 108 送信ビット割当てテーブル 110 送信エネルギー割当てテーブル 158 データ・シンボル・デコーダ 166 バッファ 162 受信ビット割当てテーブル 160 受信エネルギー割当てテーブル 202 電話局 204 処理・分配装置 304 データ・リンク 302 処理装置 310 アナログ・カード 402 ダウン・ストリム 406 アップ・ストリーム 1128 出力バッファ 1122 データ・シンボル・デコーダ 1124 受信ビットおよびエネルギー割当てテーブル 1114 フレーム同期ユニット 1106 入力バッファ 1118 コントローラ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のトランシーバと第2のトランシー
    バとが時分割二重方式を使って2方向データ通信を提供
    するデータ伝送システムに関連されていて、前記第1の
    トランシーバに向けて前記第2のトランシーバから伝送
    媒体を介して送信されたデータのフレームを前記第1の
    トランシーバが受信するようにアライメントを調整する
    方法であって、(a)受信データの連続する複数のフレ
    ームのそれぞれのエネルギー量を測定し、(b)該測定
    されたエネルギー量に基づいてアライメント・エラー推
    定を計算する、 方法。
  2. 【請求項2】 前記アライメント・エラー推定がフレー
    ムの小部分としての推定されたアライメント・エラーで
    ある、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記データ伝送システムは、複数のフレ
    ームを有するスーパーフレーム構造を使ってデータを送
    信し、前記スーパフレームの第1組のフレームがデータ
    を第1の方向に送信し、前記スーパーフレームの第2組
    のフレームがデータを第2の方向に送信する、請求項1
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記第1のトランシーバは、フレーム境
    界ポインターを使って、受信する前記スーパーフレーム
    内のフレームの始まりを特定し、 前記方法はさらに、(c)前記アライメント・エラー推
    定に従ってフレーム境界ポインターを調整する、 請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記アライメント・エラー推定はフレー
    ムの小部分としての推定されたアライメント・エラーで
    ある、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記方法はさらに、(d)前記アライメ
    ント・エラー推定をしきい値と比較し、(e)該比較
    (d)が、前記アライメント・エラー推定が前記しきい
    値よりも小さくなったことを示すまで(a)から(d)
    を繰り返す、 請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 第1のトランシーバと第2のトランシー
    バとが時分割二重方式を使って2方向データ通信を提供
    するデータ伝送システムに関連されていて、前記第1の
    トランシーバに向けて前記第2のトランシーバから伝送
    媒体を介して送信されたデータのフレームを前記第1の
    トランシーバが受信するようにアライメントを調整する
    ためのプログラム命令を含むコンピュータ読取り可能媒
    体であって、 受信データの連続する複数のフレームのそれぞれのエネ
    ルギー量を測定するための第1のコンピュータ読取り可
    能コード・デバイスと、 前記測定されたエネルギー量に基づいてアライメント・
    エラー推定を計算するための第2のコンピュータ読取り
    可能コード・デバイスと、 を含む、コンピュータ読取り可能媒体。
  8. 【請求項8】 データの送信および受信を交互に行う時
    分割二重方式を使用したデータ伝送システムの受信機で
    あって、 該受信機にチャネルを介して送信されたアナログ・デー
    タを受信し、該受信されたアナログ信号を受信されたデ
    ジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と、 前記受信されたデジタル信号を一時的に格納する入力バ
    ッファと、 複数の異なるキャリヤー周波数に対して前記入力バッフ
    ァからの前記受信されたデジタル信号を周波数領域デー
    タに復調するマルチキャリヤー復調ユニットと、 該マルチキャリヤー復調ユニットによって得られた周波
    数領域データのエネルギーが時間と共に変動する性質に
    基づいて前記マルチキャリヤー復調ユニットの受信フレ
    ーム境界を同期させるフレーム同期ユニットと、 前記受信機で受信されるデータを送信する際に用いるビ
    ット割当て情報を格納するビット割当てテーブルと、 前記周波数領域データを受信したのち、前記ビット割当
    てテーブルに格納された前記ビット割当て情報に基づい
    て前記キャリヤー周波数からの周波数領域データに関わ
    るビットを復号するデータ・シンボル・デコーダと、 前記復号されたビットを復帰データとして格納する出力
    バッファと、 を含む、受信機。
  9. 【請求項9】 少なくとも一つの静止期間を含むスーパ
    ーフレーム・フォーマットに従ってデータを送信する送
    信機を中央サイトに複数有するデータ伝送システムにお
    いて、前記中央サイトの所定の送信機によるデータ伝送
    を該中央サイトの他の送信機に同期させる方法であっ
    て、(a)前記中央サイトの前記他の送信機からのデー
    タ伝送によって生じる、前記所定の送信機に関連する前
    記静止期間におけるエネルギーを測定し、(b)該測定
    されたエネルギーをしきい値と比較し、(c)該比較
    (b)により前記測定されたエネルギーが前記しきい値
    を超えたことが判明したときに、前記所定の送信機の伝
    送に対して同期を変更する、 方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも一つの静止期間を含むスー
    パーフレーム・フォーマットに従ってデータを送信する
    送信機を中央サイトに複数有し、該中央サイトでは前記
    送信機を同期させるための外部クロック信号が使用でき
    ないデータ伝送システムにおいて、データ伝送を同期さ
    せるためのプログラム命令を含むコンピュータ読取り可
    能媒体であって、 前記中央サイトの他の送信機からのデータ伝送による所
    定の送信機に関連する前記静止期間におけるエネルギー
    を測定する第1のコンピュータ読取り可能コード・デバ
    イスと、 前記測定されたエネルギーをしきい値と比較する第2の
    コンピュータ読取り可能コード・デバイスと、 前記比較により前記測定されたエネルギーが前記しきい
    値を超えたことが判明したときに、前記所定の送信機の
    伝送に対して同期を変更する第3のコンピュータ読取り
    可能コード・デバイスと、 を含む、コンピュータ読取り可能媒体。
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