JPH11289100A - 光検出素子 - Google Patents

光検出素子

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JPH11289100A
JPH11289100A JP10091516A JP9151698A JPH11289100A JP H11289100 A JPH11289100 A JP H11289100A JP 10091516 A JP10091516 A JP 10091516A JP 9151698 A JP9151698 A JP 9151698A JP H11289100 A JPH11289100 A JP H11289100A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光検出素子(特に、赤外線検出素子)におい
て、画素の位置による入射光量の差を補正し、ダイナミ
ックレンジの低下を回避する。 【解決手段】 CdZnTe基板の上にp型HgCdT
e層11を形成し、HgCdTe層11の表層にn+
不純物領域12を形成する。n+ 型不純物層12はp型
HgCdTe層11とpn接合し、フォトダイオードが
構成される。n+型不純物領域12を囲むように電子排
出部13を形成し、各電子排出部13間に抵抗部14を
形成する。そして、端子15を介して電子排出部13に
電圧を印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、pn接合により光
を検出する光検出素子に関し、特に赤外線を検出する赤
外線検出素子に好適な構造の光検出素子に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は赤外線検出装置を示す模式図、図
10は赤外線検出素子53の構成を示す断面図、図11
は赤外線検出素子53のn+ 型不純物領域62の配列状
態を示す上面図である。赤外線を透過する窓52を備え
た真空容器51の内側には、赤外線を検出して電気信号
を発生する赤外線検出素子53と、赤外線検出素子53
から出力される信号を処理する電子回路が形成された電
子回路装置54と、余分な背景光を除去する絞りとして
の機能を有するコールドシールド55が配置されてい
る。赤外線検出素子53はバンプ58を介して電子回路
装置54に接続されている。また、電子回路装置54は
クーラーヘッド57の上に搭載されている。更に、真空
容器51の窓52の外側には、赤外線を集光して赤外線
検出素子53の表面に結像させるためのレンズ56が配
置されている。なお、コールドシールド55は、それ自
体から赤外線を放出することを防止するために低温に冷
却されるようになっている。
【0003】赤外線検出素子53は、図10に示すよう
に構成されている。すなわち、CdZnTe基板60は
赤外線透過性を有しており、このCdZnTe基板60
の上にはp型HgCdTe層61が形成されている。p
型HgCdTe層61の表層には複数のn+ 型不純物領
域62が形成されている。これらのn+ 型不純物領域6
2は、例えば図11に示すように相互に直交する2方向
に沿って配列されている。そして、各n+ 型不純物領域
62はp型HgCdTe層61とpn接合し、フォトダ
イオードを構成している。一つのフォトダイオードは一
つの画素に対応している。
【0004】HgCdTe層61の上にはZnS等から
なる保護絶縁層66が形成されている。この保護絶縁層
66には各n+ 型不純物領域62に整合する位置にコン
タクトホール66aが開孔されており、n+ 型不純物領
域62の上にはコンタクトホール66aを介して各n+
型不純物領域62に接続されたバンプ68が形成されて
いる。赤外線検出素子は、これらのバンプ68を介して
電子回路装置54に接続される。なお、p型HgCdT
e層61もバンプ68を介して電子回路装置54に電気
的に接続されるようになっている。
【0005】このように構成された赤外線検出素子にお
いて、CdZnTe基板60を通過した赤外線が画素内
のp型HgCdTe層61内で吸収されると一対のキャ
リア(電子及び正孔)が発生し、当該画素のバンプ68
を介して電子回路装置54に信号が出力される。電子回
路装置にはCCD(Charge Coupled Device )等の電子
回路が形成されており、赤外線検出素子から出力された
信号を基に画像信号が生成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、映像
装置の高画質化が要望されており、赤外線検出素子にも
画素数の増加が要求されている。これに伴って、赤外線
検出素子が大型化される傾向がある。しかしながら、赤
外線検出素子が大型化されると、画素領域の中央部に配
置された画素に到達する光量と端部に配置された画素に
到達する光量とが異なるシェーディングといわれる現象
が問題になる。
【0007】図12は、横軸に画素領域の中心からの距
離をとり、縦軸に入射光量をとって両者の関係を示す図
である。例えば、1個の画素の感光面積(有効面積)が
30μm×30μmであり、画素が50μmのピッチで
一方向に240個並んだ画素領域のサイズが12mmの
赤外線検出素子を使用し、コールドシールドの高さが2
0mm、開口直径が10mm(F/2.0)の場合、図
11に示すように、赤外線検出素子の画素領域の中心に
配置された画素に入射する光量を100とすると、中心
から4mm離れた位置に配置された画素に入射する光量
は92、中心から6mm離れた位置に配置された画素に
入射する光量は82と約2割近く減少する。
【0008】赤外線画像では、取り扱う信号電荷量が可
視光画像と比べて桁違いに多く、背景光の割合が信号光
よりも多いので、約2割の光量の違いは、信号処理回路
のダイナミックレンジを減少させる。特に、ハイビジョ
ン等の高画質が要求される用途に使用される赤外線検出
素子は画素数が多く素子のサイズが大型化するので、シ
ェーディングの影響は顕著になる。
【0009】本発明は、画素の位置による入射光量の
差、すなわちシェーディングを補正し、ダイナミックレ
ンジの低下を回避できる光検出素子を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、光透過
性の基板と、前記基板上に形成された第1導電型半導体
層と、前記半導体層の表層に選択的に形成された第2導
電型不純物領域と、上から見たときに前記第2導電型不
純物領域を囲むように形成された導電体からなる電子排
出部と、前記電子排出部に接続された電極部とを有する
ことを特徴とする光検出素子により解決する。
【0011】上記した課題は、光透過性の基板と、前記
基板上に形成された第1導電型半導体層と、前記半導体
層の表層に一方向に配列して形成された複数の第2導電
型不純物領域と、上から見たときに各第2導電型不純物
領域をそれぞれ囲むように形成された導電体からなる複
数の電子排出部と、各電子排出部間を接続する抵抗体
と、前記複数の電子排出部のうち少なくとも両端の電子
排出部に接続された電極部とを有することを特徴とする
光検出素子により解決する。
【0012】上記した課題は、光透過性の基板と、前記
基板上に形成された第1導電型半導体層と、前記半導体
層の表層に相互に直交する二方向に配列して形成された
複数の第2導電型不純物領域と、上から見たときに各第
2導電型不純物領域をそれぞれ囲むように形成された導
電体からなる複数の電子排出部と、各電子排出部間を接
続する抵抗体と、前記複数の電子排出部のうち端部に配
置された電子排出部にそれぞれ接続された電極部とを有
することを特徴とする光検出素子により解決する。
【0013】以下、作用について説明する。本発明にお
いては、第1導電型半導体層の表層に第2導電型不純物
領域が選択的に形成されており、これらの半導体層と不
純物領域とのpn接合によりフォトダイオードが構成さ
れる。光が半導体層で吸収されるとキャリアが発生し、
該キャリアが不純物領域に到達すると外部に信号として
出力される。
【0014】また、本発明においては、前記第1導電型
半導体層の表層又は前記第1導電型半導体層の上に導電
体からなる電子排出部が設けられている。例えば、電子
排出部に電極部を介して正の電圧を印加したとする。こ
の場合、前記不純物領域の近傍で発生した負のキャリア
は不純物領域に到達して、信号として出力される。しか
し、電子排出部の近傍で発生した負のキャリアは電子排
出部に捕捉され、外部には信号が出力されない。このよ
うに、電子排出部に正の電圧を印加した場合は、電子排
出部の近傍でキャリアが発生しても信号として出力され
ることはないので、電子排出部への電圧の印加によりフ
ォトダイオードの感光面積が減少したということができ
る。電子排出部でキャリアを捕捉する範囲は電子排出部
に印加する電圧の大きさに関係する。従って、電子排出
部に印加する電圧を変えることにより、電子排出部でキ
ャリアを捕捉する範囲を変えることができ、フォトダイ
オードの感光面積も変化する。
【0015】このように、本発明においては、不純物領
域の周囲を囲むように電子排出部が形成されているの
で、例えば画素領域の中心部の画素の感光面積が小さ
く、端部側の画素の感光面積が大きくなるように各電子
排出部に印加する電圧を調整することにより、シェーデ
ィングによる光量の差を補正することができる。これに
より、ダイナミックレンジの低下が回避される。
【0016】半導体層の表面に一方向又は相互に直交す
る二方向に沿って複数の不純物領域を配置した光検出素
子の場合、各不純物領域を囲むようにそれぞれ電子排出
部を配置し、各電子排出部の間を抵抗体で接続すること
が好ましい。これらの抵抗体に電流が流れると電圧降下
が発生し、隣り合う電子排出部に電圧の差が発生する。
例えば、一方向に沿って複数の不純物が配置されている
場合、中央部に配置された電子排出部に正の電圧を印加
し、両端に配置された電子排出部を接地電位とすると、
端部に近い電子排出部ほど電圧が低くなり、感光面積が
大きくなる。このように、各電子排出部の間を抵抗体に
より接続することにより、各電子排出部に印加する電圧
を個別的に調整する必要がなく、特別な回路を必要とし
ない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付の図面を参照して説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1実施の形態の
赤外線検出素子を示す上面図、図2は図1のA−A線に
おける断面図である。但し、図1には保護絶縁層16及
びバンプ18の図示を省略している。
【0018】CdZnTe基板10は赤外線を透過する
性質を有している。このCdZnTe基板10上にはp
型HgCdTe層11が約17μmの厚さに形成されて
いる。このp型HgCdTe層11の表層には、上から
見たときに正方形(例えば、30μm×30μm)の複
数のn+ 型不純物領域12が一方向に一定のピッチ(例
えば、50μm)で配列されている。これらのn+ 型不
純物領域12はp型HgCdTe層11とpn接合し、
それぞれフォトダイオードを構成している。一つのフォ
トダイオードが一つの画素に対応する。
【0019】また、HgCdTe層11の表層には、複
数のn+ 型電子排出部13と、各電子排出部13間を接
続するn+ 型抵抗部14と、n+ 型電極部15とが形成
されている。電子排出部13は、上から見たときにn+
型不純物領域12を囲むように四角形の枠状に形成され
ている。また、電極部15は、電子排出部13のうち両
端に配置された電子排出部13と中央に配置された電子
排出部13とに接続されている。
【0020】HgCdTe層11の上にはZnSからな
る保護絶縁層16が形成されている。この保護絶縁層1
6には、n+ 型不純物領域12及び電極部15に整合す
る位置に、コンタクトホール16aが開孔されている。
そして、保護絶縁層16上には、コンタクトホール16
aを介してn+ 型不純物領域12及び電極部15に接続
したバンプ18が形成されている。このバンプ18はイ
ンジウム(In)からなる。赤外線検出素子は、これら
のバンプ18を介してCCD等の回路が形成された電子
回路装置(図示せず)に接続される。なお、p型HgC
dTe層11も図示しないバンプを介して信号処理回路
に電気的に接続される。
【0021】以下、上述のように構成された本実施の形
態の赤外線検出素子の動作について説明する。まず、電
子排出部13に電圧が印加されていない場合について説
明する。CdZnTe基板10を透過した赤外線がp型
HgCdTe層11に吸収されると、正負一対のキャリ
ア(電子及び正孔)が発生する。このうち、負のキャリ
アがn+ 型不純物領域12に到達すると、n+ 型不純物
領域12からバンプ18を介して電子回路装置に電流
(信号)が流れる。
【0022】次に、電子排出部13に正の電圧を印加し
たとする。この場合、n+ 型不純物領域12の近傍で発
生した負のキャリアはn+ 型不純物領域12に到達し、
バンプ18を介して電子回路装置に信号が出力される。
しかし、電子排出部13の近傍で発生した負のキャリア
は電気的な引力により電子排出部13に向かって移動
し、電子排出部13に捕捉されてしまう。この場合は、
電子回路装置に信号が出力されない。従って、電子排出
部13に正の電圧を印加すると、画素の感光面積が縮小
するということができる。電子排出部13に印加する電
圧を変化すると、、画素の感光面積も変化する。
【0023】図3は横軸にバイアス電圧をとり、縦軸に
光電流をとって、電子排出部13に印加する電圧を−1
0mV、0mV、10mV及び20mVとしたときのフ
ォトダイオードの電圧−電流特性を示す図である。この
図3に示すように、電子排出部13に印加する電圧を変
化させることにより、フォトダイオードの電圧−電流特
性が変化する。電子排出部13に印加する電圧が0のと
きの画素の感光面積を100とし、光電流の比から各電
圧(電子排出部13に印加する電圧)における画素の感
光面積を計算した。その結果を下記表1に示す。但し、
バイアス電圧はいずれも0mVである。
【0024】
【表1】
【0025】この表1に示すように、電子排出部13に
印加する電圧を変えることにより、画素の感光面積を変
化させることができる。本実施の形態においては、図4
に示すように、一方向に並んだ複数の電子排出部13の
うち、中央の電子排出部13に正の電圧を印加し、両端
部の電子排出部13を接地電位(0V)とする。各電子
排出部13の間を接続する各抵抗部14で電圧降下が発
生するので、中央部に配置された電子排出部13に印加
される電圧が最も高く、端部に近い電子排出部13ほど
印加電圧は低くなる。すなわち、画素の感光面積は中央
部に配置された画素が最も小さく、端部側に配置された
画素ほど大きくなる。
【0026】図5は、横軸は画素領域の中心からの距離
をとり、縦軸に画素の感光面積をとって、両者の関係を
示す図である。この図5に示すように、本実施の形態の
赤外線検出素子は、端部に近い画素ほど感光面積が大き
い。一方、画素に入射する光量は、図12に示すよう
に、中央部の画素が最も多く、端部に近い画素ほど光量
は少なくなる。従って、本実施の形態の赤外線検出素子
では、シェーディングによる光量の減少が補正され、見
かけ上の感度特性が均一になる。これにより、ダイナミ
ックレンジの低下が回避されるという効果が得られる。
【0027】以下、本実施の形態の赤外線検出素子の製
造方法を、図1,図2を参照して説明する。まず、Cd
ZnTe基板10上にp型HgCdTe混晶を液相エピ
タキシャル成長させて、p型HgCdTe層11を形成
する。このとき、HgとCdとの組成比によりバンドギ
ャップが決まる。
【0028】次に、p型HgCdTe層11の表層にボ
ロン(B)を選択的にイオン注入し、n+ 型不純物領域
12、n+ 型電子排出部13、n+ 型抵抗部14及びn
+ 型電極部15を形成する。その後、p型HgCdTe
層11の上にZnSを蒸着して、保護絶縁層16を形成
する。次に、保護絶縁層16を塩酸で選択的にエッチン
グし、n+ 型不純物領域12の上及び電極部15の上を
開孔してコンタクトホール16aを形成する。そして、
リフトオフ法によりn+ 型不純物領域12及び電極部1
5に接続するバンプ18を形成する。すなわち、p型H
gCdTe層11上の全面にレジスト膜を形成し、この
レジスト膜のコンタクトホール16aに整合する位置を
開口する。その後、上側全面にインジウムを蒸着した
後、レジスト膜を除去する。このとき、レジスト膜上に
被着したインジウムがレジスト膜とともに除去され、コ
ンタクトホール16aの内側及び近傍にインジウムの層
が残り、バンプ18が形成される。これにより、本実施
の形態の赤外線検出素子が完成する。
【0029】なお、上述の実施の形態においてはHgC
dTe層11がp型の場合について説明したが、HgC
dTe層11をn型とし、不純物領域12、抵抗部14
及び電極部15をp型としてもよい。p型HgCdTe
の場合はコンタクト金属としてAu(金)を使用し、n
型HgCdTeの場合はコンタクト金属としてIn(イ
ンジウム)を使用することが好ましい。
【0030】(第2の実施の形態)図6は本発明の第2
の実施の形態の赤外線検出素子を示す上面図、図7は図
6のB−B線における断面図である。なお、図6,図7
において、図1,図2と同一物には同一符号を付してそ
の詳しい説明は省略する。また、図7にはバンプ18の
図示を省略している。
【0031】本実施の形態においては、p型HgCdT
e層11の表層に複数のn+ 型不純物領域12が一方向
に並んで形成されている。そして、HgCdTe層11
の上にはZnSからなる保護絶縁層16と、Auからな
る電子排出部23、抵抗部24及び電極部25とが形成
されている。電子排出部23は、第1の実施の形態と同
様に、上から見たときにn+ 型不純物領域12を囲むよ
うに四角形の枠状に形成されている。また、抵抗部24
は、各電子排出部23間を接続するように形成されてい
る。
【0032】これらの電子排出部23及び抵抗部24
は、以下のようにリフトオフ法により形成する。すなわ
ち、p型HgCdTe層11上にZnSにより保護絶縁
層16を形成した後、保護絶縁層16を塩酸で選択的に
エッチングする。その後、レジスト膜を被着し、このレ
ジスト膜の所定の領域、すなわち電子排出部23、抵抗
部24及び電極部25を形成すべき領域を開口する。そ
の後、全面にAuを蒸着し、レジスト膜をその上に被着
したAuとともに除去して、レジスト膜の開口部にのみ
Auを残す。これにより、Auからなる電子排出部2
3、抵抗部24及び電極部25を形成することができ
る。
【0033】このように構成された本実施の形態の赤外
線検出素子においても、第1の実施の形態と同様に、画
素領域の中央部に配置された電子排出部23に正の電圧
を印加し、両端部の電子排出部23を接地電位に保持す
る。これにより、第1の実施の形態と同様に、シェーデ
ィングによる光量の差が補正され、各画素の見かけ上の
感度特性が均一になり、ダイナミックレンジの低下が回
避される。
【0034】(第3の実施の形態)図8は本発明の第3
の実施の形態の赤外線検出素子の上面図である。なお、
本実施の形態においては、n+ 型不純物領域12が2次
元方向(相互に直交する2つの方向)に配列されている
こと以外は基本的に第1の実施の形態と同様であるの
で、同一物には同一符号を付してその詳しい説明は省略
する。
【0035】本実施の形態においては、p型HgCdT
e層11の表層に、複数のn+ 型不純物領域12が相互
に直交する2つの方向に沿って配列されている。また、
HgCdTe層11の表層には、各n+ 型不純物領域1
2を囲むようにして複数のn+ 電型子排出部33が形成
されている。これらの電子排出部33は、いずれも上か
ら見たときに四角形の枠状に形成されている。更に、H
gCdTe層11の表層には、各電子排出部33間を接
続するn+ 型抵抗部34が形成されている。これらの電
子排出部33及び抵抗部34も、HgCdTe層11の
表層にボロン等のn型不純物をイオン注入することによ
り形成されている。そして、2次元配列された複数のn
+ 型不純物領域12のうち、最外側に配置された各n+
型不純物領域12は、n+ 型端子部35に電気的に接続
されている。
【0036】本実施の形態の赤外線検出素子において
は、各端子部35に負の電圧を印加する。電子排出部3
3に補足されたキャリア(正孔)により抵抗部34に電
流が流れ、各抵抗部33で電圧降下が発生する。従っ
て、画素領域の中央部に配置された電子排出部33の電
位は、端部に配置された電子排出部33の電位よりも高
くなる。これにより、中央部の画素の感光面積が端部側
に配置された画素の感光面積よりも小さくなる。従っ
て、シェーディングによる中央部と端部との光量の差が
補正され、ダイナミックレンジの広い高性能の赤外線検
出素子が得られる。
【0037】なお、第3の実施の形態においては電子排
出部33がHgCdTe層11の表層に形成されている
場合について説明したが、第2の実施の形態と同様に、
電子排出部を金属により形成し、HgCdTe層11の
上に配置してもよい。また、上記第1〜第3の実施の形
態においてはいずれも赤外線検出素子の場合について説
明したが、これにより本発明が赤外線検出素子に限定さ
れるものではなく、光により半導体層内にキャリアが発
生する構造であれば赤外線以外の光の検出素子に本発明
を適用することも可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1導電型半導体層の表層に形成された第2導電型不純
物領域を囲むように形成された導電体からなる電子排出
部と、該電子排出部に接続された電極部とを有している
ので、電子排出部に印加する電圧を変化させると、画素
の感光面積が変化する。例えば、第1導電型半導体層の
表層に複数の第2導電型不純物領域と各第2導電型不純
物領域を囲むように形成された複数の電子排出部とを有
する光検出素子において、各電子排出部に印加する電圧
を調整することにより、各画素の感光面積を調整し、シ
ェーディングによる光量の差を補正することができる。
これにより、ダイナミックレンジの低下が回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の赤外線検出素子を
示す上面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】電子排出部に印加する電圧を変化させたときの
フォトダイオードの電圧−電流特性を示す図である。
【図4】第1の実施の形態における電圧の印加方法を示
す模式図である。
【図5】画素領域の中心からの距離と感光面積との関係
を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の赤外線検出素子を
示す上面図である。
【図7】図6のB−B線における断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態の赤外線検出素子の
上面図である。
【図9】赤外線検出装置を示す模式図である。
【図10】同じくその赤外線装置の赤外線検出素子の構
成を示す断面図である。
【図11】同じくその赤外線検出素子のn+ 型不純物領
域の配列状態を示す上面図である。
【図12】画素領域の中心からの距離と入射光量との関
係を示す図である。
【符号の説明】
10,60 CdZnTe基板、 11,61 p型HgCdTe層、 12,62 n+ 型不純物領域、 13,23,33 電子排出部、 14,24,34 抵抗部、 15,25,35 端子部、 16,66 保護絶縁層、 18,58,68 バンプ、 51 真空容器、 52 窓、 53 赤外線検出素子、 54 電子回路装置、 55 コールドシールド 57 クーラーヘッド。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の基板と、 前記基板上に形成された第1導電型半導体層と、 前記半導体層の表層に選択的に形成された第2導電型不
    純物領域と、 上から見たときに前記第2導電型不純物領域を囲むよう
    に形成された導電体からなる電子排出部と、 前記電子排出部に接続された電極部とを有することを特
    徴とする光検出素子。
  2. 【請求項2】 前記第1導電型半導体層がHgCdTe
    からなることを特徴とする請求項1に記載の光検出素
    子。
  3. 【請求項3】 前記電子排出部は、前記半導体層の表層
    に不純物を導入して形成されたものであることを特徴と
    する請求項1に記載の光検出素子。
  4. 【請求項4】 前記電子排出部は金属からなり、前記半
    導体層の上に形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の光検出素子。
  5. 【請求項5】 光透過性の基板と、 前記基板上に形成された第1導電型半導体層と、 前記半導体層の表層に一方向に配列して形成された複数
    の第2導電型不純物領域と、 上から見たときに各第2導電型不純物領域をそれぞれ囲
    むように形成された導電体からなる複数の電子排出部
    と、 各電子排出部間を接続する抵抗体と、 前記複数の電子排出部のうち少なくとも両端の電子排出
    部に接続された電極部とを有することを特徴とする光検
    出素子。
  6. 【請求項6】 光透過性の基板と、 前記基板上に形成された第1導電型半導体層と、 前記半導体層の表層に相互に直交する二方向に配列して
    形成された複数の第2導電型不純物領域と、 上から見たときに各第2導電型不純物領域をそれぞれ囲
    むように形成された導電体からなる複数の電子排出部
    と、 各電子排出部間を接続する抵抗体と、 前記複数の電子排出部のうち端部に配置された電子排出
    部にそれぞれ接続された電極部とを有することを特徴と
    する光検出素子。
  7. 【請求項7】 前記抵抗体は前記半導体層の表層に不純
    物を導入して形成されたものであることを特徴とする請
    求項5又は6に記載の光検出素子。
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