JPH11286715A - 鋼材の局部熱処理方法 - Google Patents

鋼材の局部熱処理方法

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JPH11286715A
JPH11286715A JP12943898A JP12943898A JPH11286715A JP H11286715 A JPH11286715 A JP H11286715A JP 12943898 A JP12943898 A JP 12943898A JP 12943898 A JP12943898 A JP 12943898A JP H11286715 A JPH11286715 A JP H11286715A
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JP
Japan
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heat treatment
piston
workpiece
local heat
steel material
Prior art date
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Pending
Application number
JP12943898A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Naito
信行 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高価な装置を用いることなく、かつ、歪み矯正
工程を別個に設ける必要がない鋼材の局部熱処理方法を
提供する。 【解決手段】本発明による鋼材の局部熱処理方法におい
ては、被加工物または治具を回転させるとともに、被加
工物の熱処理面に治具を押し当て、摩擦熱により熱処理
面を加熱する第1の工程と、前記治具を前記熱処理面に
一定荷重で押しつけた状態で被加工物または治具の回転
を停止して、被加工物を冷却するとともに被加工物の熱
処理歪みの矯正を行う第2の工程とからなることを特徴
とする。 【効果】安価な装置で構成できるうえ、熱処理と同時に
歪み矯正を行えるため、局部熱処理に要するコストを低
減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】一般に、自動車用自動変速機の発進要素
として流体式トルクコンバータ(以下、単にトルクコン
バータという)が用いられている。トルクコンバータ
は、流体(作動油)を介して動力の伝達やトルクの増幅
を行い、発進クラッチとしての機能と無段変速機として
の機能とを併せ持っている。図4はトルクコンバータの
縦断面図である。トルクコンバータTCは、フロントカ
バーFとポンプシェルPsを一体的に結合した外殻を有
しており、該外殻内には流体が充填されている。ポンプ
シェルPsには多数のポンプブレードPbが一体的に取
り付けられており、ポンプPを形成している。また、ト
ルクコンバータTC内には、前記ポンプPと対向して、
タービンTが配置されている。該タービンTは、タービ
ンシェルTsと該タービンシェルTsに一体的に取り付
けられた多数のタービンブレードTbとからなり、ハブ
Thを介して自動変速機の入力軸(図示せず)に動力伝
達可能に連結している。一方、前記フロントカバーFに
は複数のセットブロックSBが固定されており、該セッ
トブロックSBにはエンジンの出力軸に取り付けられた
ドライブプレート(図示せず)がボルトにより固定され
ている。よって、エンジンの動力は「ドライブプレー
ト」→「フロントカバーF」→「ポンプP」→「流体」
→「タービンT」→「ハブTh」→「自動変速機の入力
軸」の経路で伝達される。なお、前記ポンプPとタービ
ンTとの間にはステータSが配設されており、ポンプP
とタービンTとの回転差が大きい作動領域においてトル
ク増幅が行われる。
【0002】また、近年では、トルクコンバータの動力
伝達効率の向上による自動車の燃費向上を目的として、
前記タービンTとフロントカバーFとの間に、ロックア
ップクラッチ機構を配設するのが一般的である。該ロッ
クアップクラッチ機構は、タービンTとフロントカバー
Fとの間で軸方向に移動自在に配設されたピストンLc
を有し、該ピストンLcはエンジンのトルク変動に伴う
回転捩り振動を減衰するトーショナルダンパDpを介し
て、前記ハブThと回転力伝達可能に連結している。そ
して、前記ピストンLcは、油圧によりフロントカバー
Fの方に付勢されることで、該フロントカバーFに貼付
された円環状の摩擦材Mを介して前記フロントカバーF
と動力伝達可能に係合する。すなわち、エンジンの動力
は「ドライブプレート」→「フロントカバーF」→「ピ
ストンLc」→「トーショナルダンパDp」→「ハブT
h」→「自動変速機の入力軸」の経路で伝達され、流体
を介さないため更に効率のよい動力伝達が行われる。な
お、ピストンLcとトーショナルダンパDpとは、ピス
トン外周壁L1およびトーショナルダンパ外周端に形成
されたスプラインLS,DSにより連結している。
【0003】上述したように、前記ピストンLcは油圧
により前記フロントカバーFに貼付された摩擦材Mに押
しつけられてエンジンの動力を伝達するため、高い耐摩
耗性が求められる。そのため、通常、ピストンLcはプ
レスで成形された後、摩擦係合面に焼入れ等の熱処理が
施され、所望の耐摩耗性を確保している。このような場
合、ピストンLcのうち前記摩擦材Mと接する摩擦係合
面の耐摩耗性を確保すれば足りるため、前記摩擦係合面
にのみ熱処理を施す、いわゆる局部熱処理を施す。鋼材
の局部熱処理の方法としては、高周波加熱法,火炎加熱
法,レーザ加熱法等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ピストンLcは、摩擦
材Mと安定した摩擦係合をするために、平面度が良好で
あることが求められる。しかし一般に焼入れ処理を施す
と、表面硬化に伴う熱処理歪みによりピストンLcの平
面度が悪化するという不具合が生じる。そのため、焼入
れ処理の後工程としてプレステンパ(ヒートセッティン
グ)を施し、熱処理歪みを矯正する必要があった。ま
た、上に列挙した局部熱処理方法は、装置が高価である
ため、熱処理のコストが高くなるという問題があった。
本発明は上述事情に鑑みて、高価な装置を用いることな
く、かつ、歪み矯正工程を別個に設ける必要がない鋼材
の局部熱処理方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による鋼材の局部
熱処理方法においては、被加工物または治具を回転させ
るとともに、被加工物の熱処理面に治具を押し当て、摩
擦熱により熱処理面を加熱する第1の工程と、前記治具
を前記熱処理面に一定荷重で押しつけた状態で被加工物
または治具の回転を停止して、被加工物を冷却するとと
もに被加工物の熱処理歪みの矯正を行う第2の工程とか
らなることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図に基づき本発明の実施の
形態について説明する。図1は本発明による鋼材の局部
熱処理方法に用いる治具を示したものである。治具はピ
ストンLcを載置する台座1とピストンLcを上方より
押圧するダイ2とで構成されている。前記台座1の側面
部には、等角度間隔で複数の突起101,101,・・
・が形成されており、ピストン外周壁L1に形成された
スプラインLSと噛合することで、ピストンLcを相対
回転不能に支持するようになっている。また、ダイ2は
図2に示すように、その下面側外周部に円環状の突出部
201が形成されており、上面側には回転軸202が一
体的に形成されている。なお、前記突出部201の下面
は高い平面度で仕上げられている。
【0007】次に、本発明における鋼材の局部熱処理方
法の手順を以下に述べる。図3に示すように、ピストン
Lcは摩擦係合面LFに対応する位置の下面側が台座1
の上面102と隙間なく密着して台座1に支持される。
また、ピストンLc外周部のスプラインLSは、台座側
面部の突起101と噛合し、ピストンLcは台座1に対
して相対回転不能な状態とされる。一方、ダイ2は円環
状の突出部201の下面をピストンLcの摩擦係合面L
Fに所定の荷重で当接した状態とされる。この状態で、
ダイ2を回転軸202周りに回転させると、ダイ2の突
出部201下面とピストンLcの摩擦係合面LFとの間
で相対回転が起こり、摩擦熱が発生する。この状態を一
定時間継続させることにより、前記摩擦係合面LFは前
記摩擦熱により加熱される(第1の工程)。その後、ダ
イ2の回転を停止して、ピストンLcを冷却する。この
とき、ダイ2を所定時間、所定の荷重でピストンLcの
摩擦係合面LFに付勢しておくことでプレステンパと同
様の効果が得られ、ピストンLcの熱処理歪みの発生が
防止される(第2の工程)。なお、本実施の形態におい
ては、台座1を固定とし、治具2を回転させる構成とし
ているが、治具2を固定とし、台座1を回転させる構成
としてもよい。
【0008】
【発明の効果】本発明による鋼材の局部熱処理方法にお
いては、被加工物または治具を回転させるとともに、被
加工物の熱処理面に治具を押し当て、摩擦熱により熱処
理面を加熱する第1の工程と、前記治具を前記熱処理面
に一定荷重で押しつけた状態で被加工物または治具の回
転を停止して、被加工物を冷却するとともに被加工物の
熱処理歪みの矯正を行う第2の工程とからなるので、レ
ーザや高周波といった高価な装置を用いることなく局部
熱処理を施すことができる。また、被加工物の冷却と同
時に熱処理歪みを矯正することができるため、熱処理工
程の後に別個に熱処理歪み矯正の工程を設ける必要がな
い。よって、本発明による方法によれば、鋼材の局部熱
処理を従来の方法と比較して低コストで実施することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による鋼材の局部熱処理に用いる治具
の斜視図である。
【図2】 ダイ2を下面側から見た斜視図である。
【図3】 本発明による鋼材の局部熱処理方法を説明す
る縦断面図である。
【図4】 トルクコンバータの縦断面図である。
【符号の説明】
1 台座 101 突起 2 ダイ 201 突出部 202 回転軸 Dp トーショナルダンパ DS スプライン F フロントカバー Lc ピストン LF 摩擦係合面 LS スプライン M 摩擦材 P ポンプ S ステータ SB セットブロック T タービン TC トルクコンバータ Th ハブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物または治具を回転させるととも
    に、被加工物の熱処理面に治具を押し当て、摩擦熱によ
    り熱処理面を加熱する第1の工程と、 前記治具を前記熱処理面に一定荷重で押しつけた状態で
    被加工物または治具の回転を停止して、被加工物を冷却
    するとともに被加工物の熱処理歪みの矯正を行う第2の
    工程と、 からなることを特徴とする鋼材の局部熱処理方法。
JP12943898A 1998-04-02 1998-04-02 鋼材の局部熱処理方法 Pending JPH11286715A (ja)

Priority Applications (1)

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JP12943898A JPH11286715A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 鋼材の局部熱処理方法

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JP12943898A JPH11286715A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 鋼材の局部熱処理方法

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JPH11286715A true JPH11286715A (ja) 1999-10-19

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JP12943898A Pending JPH11286715A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 鋼材の局部熱処理方法

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JP (1) JPH11286715A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007102280A1 (ja) * 2006-03-08 2007-09-13 Osaka University 変態を起こす金属の表面硬化処理方法
KR100780841B1 (ko) 2006-06-23 2007-11-29 주식회사 엠에스 오토텍 프레스타입의 국부 열처리용 지그장치

Cited By (3)

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US8286455B2 (en) 2006-03-08 2012-10-16 Osaka University Transformable metal surface hardening method
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