JPH11285781A - 緑砂型による非鉄金属鋳物の製造方法 - Google Patents

緑砂型による非鉄金属鋳物の製造方法

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JPH11285781A JP11009345A JP934599A JPH11285781A JP H11285781 A JPH11285781 A JP H11285781A JP 11009345 A JP11009345 A JP 11009345A JP 934599 A JP934599 A JP 934599A JP H11285781 A JPH11285781 A JP H11285781A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 型内の湿気を減し且つ最終鋳物に形成される
微孔を阻止する。 【解決手段】 対応する鋳物を得る為に溶融金属が鋳造
される緑砂型(1)のキャビテイー(3)を乾燥させ、
上記キャビテイー(3)の乾燥は湿気を減して最終鋳物
上に形成される微孔を減す為に型充填ステップの前に行
われる。型(1)内のキャビテイーを乾燥させる為に、
型は凹部(2)を備えて熱い空気が乾燥ステーションの
トップフード(4)から供給され、且つ負圧又は真空が
底部溜(6)から供給され、その結果として熱い空気流
が型(1)内のキャビテイー(3)から型凹部(2)に
向かい生じ、型(1)から湿気を抽出し、抽出された水
を底部溜(6)へ向かわせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばアルミニウ
ム鋳造品のような非鉄金属鋳物の製造方法に関するもの
で、溶融金属は緑砂型(生砂型)に鋳込まれ、基本的に
は型を金属の鋳造前に乾燥させて型内の湿気を減し、こ
れにより完成鋳物にミクロ細孔の形成を阻止する。
【0002】
【従来の技術】緑砂型内での非鉄金属鋳物の鋳造は不便
であり、その理由は緑砂が3.5%と4%の間の多量の
水を含み、このことは得られた鋳物がその外面に多数の
細孔を生ずるからである。
【0003】得られた鋳物の多孔は基本的には高温の溶
融金属に接触する外面が激しく加熱され、これが型内の
水の蒸発を起こし、これによりアルミニウムが水から水
素を吸収し、この結果として鋳物表面に多数の細孔を生
じさせる。
【0004】得られた鋳物の外面改良の1方法は型内の
溶融金属の速やかな固化であり、且つ溶融金属の迅速な
冷却を許容する各種の方法が知られており、次の方法が
述べられている:金型内で溶融金属を鋳造する、これは
素早い冷却を許容するが、この方法は型の製造が高価に
なり、製造容量が制限される為に不便である。型を磁性
鉱物で製造する、これも溶融金属を早く冷却し且つ固化
することを許容し、製造された鋳物はより良い微細構造
を備えている。この方法はPCT特許WO96/117
61号に記載されている。型を異なる材料の数種の部品
で構成し、部品の1つは溶融金属から熱を除去する手段
として機能する高い金属熱伝導度の材料で作られてい
る。この方法はヨーロッパ特許第0557374号に記
載されている。
【0005】鋳造工業の分野では重量とコスト低減を意
図した間隙又は凹部を有するコアーも知られているが、
緑砂型では緑砂内に含まれる水を減す為の間隙又は凹部
を有するものは製造されていない。
【0006】更に、アルミニウムが鋳造される時、実例
は緑砂型が自然の湿度を保持することが好都合なことを
示しており、その理由はそのような湿度が鋳造工程中に
酸化皮膜を即時に形成し、これが鋳物の自己保護機能を
果たすからである。
【0007】それにもかかわらず、一般にアルミニウム
で作られる鋳物の形状が複雑である為、型内の全ての引
っ込んだ部分やギャップを溶融アルミニウムで充分に満
たすことは通常困難であり、この充填は真空を作用させ
ることにより促進可能であり、この目的の為に型を通し
ての凹部又は孔の配置は極めて有効である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は間隙又
は凹部を備えた縦型緑砂タイプの型を得、間隙又は凹部
を通して対応する型のキャビテイーが真空の手段により
乾燥の為に熱い空気流に晒されるようにすることであ
る。本発明の別の目的は型乾燥の為の特殊な方法であ
り、型を充満し且つ冷却されたプランジャーを使用して
鋳造湯道を閉塞し、上記湯道を早く冷やし且つ型を早く
除去可能にすることである。
【0009】本発明の別の目的は真空操作が促進される
ように凹部を設けることであり、溶融金属をそれが型内
に鋳造される時に全ての型の隙間又は通路に充満させ、
製造速度を高める。その効果を得る為の凹部が用意さ
れ、その時型は充填ステーションから実際のライン上に
搬送される。
【0010】
【課題を解決するための手段】ここに開示する工程は上
述の欠点を全て解消する為に工夫されており、溶融金属
の鋳造前に型を乾燥させ、これは型内の湿気を減す為で
あり且つ得られた又は完成鋳物の外面への細孔の発生を
阻止する為である。
【0011】従って本発明の工程は次のものを包含す
る:緑砂型に多数の間隙又は凹部を設けて熱い空気が型
内を流通可能とし、これにより緑砂の湿気を減す。鋳造
施設の一部として乾燥ステーションを一体化し、そこで
型に熱い空気流を加えて型内の湿気を引出し、この引出
しは上記の湿気の除去の為に間隙又は凹部へ行われ、特
殊な点は上記乾燥ステーションがトップフードと側板と
底部抽出溜を備え、これにより型を完全にシールされた
室に置き、抽出機を通して負圧を掛けて熱い空気流を作
り、型から湿気を引出し、キャビテイーの内面から間隙
又は凹部へ及び凹部から抽出機自体へ流す。
【0012】このプロセスは又乾燥した型を室内へ挿入
する工程を包含し、この室はトップ閉塞板(空圧シリン
ダーで駆動される)、側板及び底部ガス抽出システムを
包含し、これらの全てにより、鋳造前に、室には真空が
掛けられこの真空が型のキャビテイー内にある空気及び
ガスを減す。
【0013】このプロセスは又、型が充満したとき湯道
を閉塞する工程を包含し、この閉塞はシリンダーで駆動
されるプランジャーで行われ、プランジャーは内室を備
えその内室を通して空気又は液体の流れが作られてプラ
ンジャーの先端の冷却を許容し、このようにして湯道の
早い固化を起こし、これにより型を速やかに除去し且つ
新しいサイクルの開始を許容し、前述のことにより高い
機械の生産性を達成する。
【0014】アルミニウムの鋳造の為に、金属は型の全
ての引っ込んだ部分及び間隙に充満し、鋳造中に前述の
凹部があることが重要であり、これは真空の適用を高め
且つ促進させる為であり、そのような凹部は型が充填又
は鋳造ステーションへの搬送ライン上にある時に更に作
る必要があり、溶融アルミニウムは真空の適用により鋳
造され型の充填が促進される。
【0015】この場合には、型内に作られた凹部又は孔
は鋳造中を通して真空操作が促進されるように構成さ
れ、溶融金属が型内の全てのダクト又は引っ込んだ部分
に充満するようにされる。
【0016】本発明の別の特徴は型を通したそのような
凹部の形成装置に関し、その装置は鋭利な先端を有する
多数のロッドに基づいており、ロッドはモーターにより
駆動されて型に孔を作り、型に貫通孔が形成される。
【0017】貫通孔又は凹部を提供する装置は最終的に
は中央ピストンと前述の貫通凹部又は孔が昇降可能とな
るガイドと、サイドピストンとを備え、このサイドピス
トンは型に対するロッドの位置を意のままに変えること
ができ、これによりサイズにより最も理想的な孔が提供
され、型の列が支持され且つ摺動する基台は従って長手
スロットを備え、このスロットはそれを通してロッドを
各種の可能な位置へ作用させることを許容する。
【0018】
【実施例】非鉄金属部品を得る為の工程は、前述のよう
に、溶融金属の鋳造前に型の乾燥製造に基礎を置いてお
り、この乾燥工程は型内の湿気を減し且つ最終鋳物に形
成される微孔を阻止する為である。
【0019】そのようにする為に、図面に関連して説明
すると、使用される型1が型全体に分布された多数のキ
ャビテイー又は凹部2を備えることが必要であり、これ
らの凹部又はキャビテイー2はロッドとして作用するス
パイクを有する底板を使用して得られる。これらの凹部
又はキャビテイー2は明らかなように底板の代わりにス
パイク付きの側板を使用して得ることも出来、その場合
は型1の凹部2は水平に配置される。
【0020】得られた型は適切な充填機械に入り且つ図
2に示されているように、型の列の末端に並び、その中
に乾燥ステーションが構成される。型1のスペース又は
キャビテイー2は熱い空気が各型1の内側キャビテイー
3から上記のスペース又は凹部2へ流れることを許容
し、乾燥ステーションはそのような熱い空気の流れを正
確に起こすように構成され、このステーションはトップ
フード4と両側部閉塞板5を包含して型1を緊密にシー
ル状態に保ち、乾燥ステーションは底部の水収集抽出溜
6を補足的に備え、従ってフード4を通して熱い空気を
吹き込み且つ溜6を通して負圧又は真空を掛けることに
より、対応する型1の内側キャビテイー3からスペース
又はキャビテイー2へのホットエアーの流れが起こさ
れ、型内に含まれている湿気が抽出溜6へ引出される。
この方法により型キャビテイー3の内壁面が乾燥し、従
って得られた鋳物の外面はより良い仕上がりとなる。
【0021】上記の乾燥工程が終わると、型1は一つず
つ充填ステーションに入り、そこで図4に示されている
ように、型は空圧シリンダーで駆動されるトップ閉塞板
7、側板8及び底部の真空ガス抽出システム9の間に配
置される。型1は鋳造湯道11に面した適切な充填通路
10を備え、この図4は鋳造取鍋12を示しており、こ
の取鍋は閉塞要素13を有する溶融金属タンク内に連通
しており、ここで板7及び8が緊密に締着された後に、
ダクト14を通して取鍋12が加圧され、この加圧は空
圧及び電磁ポンプシステム手段により可能であり、図5
に示されているように、溶融金属は型1内に鋳造され、
且つ一度型が一杯になると、鋳造湯道11は液圧又は空
圧シリンダー16により駆動されるプランジャー15手
段により閉塞され、このプランジャー15は内室17を
備え、この内室を通して空気又は液体が流れ、この流れ
が端部18を冷却し、これにより鋳造湯道11の速い固
化が起こり、これにより型1を新しいサイクル開始の為
に迅速に除去可能となる。
【0022】鋳造湯道11の冷却時間が過ぎ且つ鋳造取
鍋12が減圧されると、板7、8が除去され、型1を新
しいサイクル開始の為に充填ステーションから取出し可
能となる。
【0023】図8、9、10に示されている別の実施例
においては、凹部2’は型1’を貫通し、従って図8で
符号29が付されている成型室からの型1’は、溶融金
属充填又は鋳造ステーションへ入り、型は上記ステーシ
ョンの符号18の付された領域で上記凹部2’を備え、
この凹部は図8〜10に明らかに示されているように貫
通孔であり、上記貫通凹部又は孔2’は型1’全体に亘
り真空作用を捗らせ、従って型内の全ての隙間、スペー
ス又は引っ込んだ場所を溶融金属で完全に満たし得る。
【0024】この貫通凹部2’は全体符号19を付され
且つ図8、10で示されている装置により作られ、この
装置は自由端に刺込点21を有する多数のロッド20、
及びモーター22及び対応するプーリー、歯付きベルト
23伝達装置とを包含し、上記ロッド20は回転しその
刺込点21により対応する型1’を刺し、これにより図
8〜10に明らかに示されているように上記貫通凹部
2’が得られ、そのような貫通孔又は凹部を作る為に、
ロッド20は中央ピストン24により駆動されて上昇す
る必要があり、ピストンの昇降はガイド25によりアシ
ストされる。
【0025】横向きピストン26が設けられており、こ
のピストンは型1’に対するロッド20の位置を意のま
まに変えることを許容し、型の形態の特徴に応じて最も
適切な位置に貫通凹部2’を形成可能としている。
【0026】型1’が支持され且つ摺動する基台は対応
する領域18に長手スロット27を備えてロッド20が
スロットを通して各種の場所に入ることを許容してい
る。
【0027】図8、9に示されているように、各型1’
はトップ7’及び側部8’を閉じることにより緊密にシ
ールされ、真空収集部28が備えられ、それを通して真
空が掛けられ溶融金属の型内への鋳造が改善され、型の
全ての間隙が満たされ、何故ならばこの真空は各型1’
の貫通凹部2’を横切り供給されるからである。
【0028】
【発明の効果】本発明によると、最終鋳物に形成される
微孔を阻止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の工程で使用される型である。
【図2】 乾燥ステーションが備えられている領域への
型の前進運動を示している。
【図3】 前の図のA−A線に沿う断面図である。
【図4】 充填ステーションに挿入された乾燥型であ
り、充填ステーションはトップ閉塞板、側板及び底部の
真空ガス抽出システムを備えている。
【図5】 充填段階の型であり、前図では型から離れて
いるトップ板及び側板が閉ざされている。
【図6】 一杯の型と閉塞された鋳造湯道である。
【図7】 鋳造取鍋が減圧され且つ鋳造湯道冷却時間経
過後の型の解放を示している。
【図8】 型を貫通する凹部又は孔が作られる装置を示
しており、この操作は金属が鋳造される前に行われる。
【図9】 前の図のB−B線に沿う断面図である。
【図10】 図8、図9に示されている実施例による型
を通して凹部又は孔が作られる装置の正面図である。
【符号の説明】
1,1’ 型 2、2’ 凹部 3 キャビテイー 4 トップフード 5 側板 6 底部溜 7、7’ トップ閉塞板 8、8’ 側板 9 ガス抽出システム 11 鋳造湯道 12 鋳造取鍋 15 プランジャー 16 シリンダー 17 室 18 領域 20 ロッド 21 刺込点 22 モーター 24 ピストン 27 長手スロット 29 成型室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の工程を包含した緑砂型による非鉄金
    属鋳物の製造方法である:熱い空気の流通を許容する為
    の凹部(2、2’)を備えた緑砂型(1、1’)を作
    り、熱い空気により緑砂の湿気を減し又は充満される型
    の隙間及び凹部を真空にし;型(1、1’)を適切な充
    填機械内に設けた乾燥ステーションに入れ、充填機械の
    乾燥ステーションはトップフード(4)と側板(5)を
    包含し、側板は相互間に緊密にシールされた多数の型
    (1、1’)を備えており;底部溜(6)を通して負圧
    又は真空を掛け且つ同時に熱い空気を型(1、1’)内
    のキャビテイー(3)間から型凹部(2、2’)へと流
    れるように吹き込み、湿気を抽出し且つその水を底部溜
    (6)へと反らし;乾燥後の型(1、1’)を適切な充
    填ステーションへ通し、充填ステーションはトップ閉塞
    板(7、7’)、側板(8、8’)及び底部に位置した
    真空及びガス抽出システム(9)を包含し;適切な鋳造
    取鍋(12)の加圧により型を充填し、上記型(1、
    1’)のキャビテイー内に含まれていたガスは同時に真
    空及びガス抽出システム(9)を通して抽出され;型
    (1、1’)を充填した後に水圧シリンダー(16)に
    より駆動されるプランジャー(15)を用いて湯道(1
    1)を閉塞し、ガス又は液体がプランジャー(15)内
    に作られている室(17)の内側に同時に供給され、型
    (1、1’)に通じる湯道(11)を冷やし且つ従って
    固化する;鋳造取鍋(12)を減圧し、型(1、1’)
    に通じる湯道(11)を閉塞状態に保ち、且つガスを抽
    出し;且つ型(1、1’)に通じる湯道(11)の冷却
    時間が経過した後に充填ステーションからトップ(7、
    7’)及び側板(8、8’)を取り除き、それらの除去
    と新しいサイクルの開始を許容する。
  2. 【請求項2】 請求項1の緑砂型による非鉄金属鋳物の
    製造方法であって、凹部(2’)が型(1’)自体を通
    り、且つ領域(18)に設けてあり、この領域内で上記
    型(1’)が対応する成型室(29)から溶湯の充填又
    は鋳造ステーションへ運ばれ、貫通凹部(2’)は適切
    なロッド(20)の対応する自由端に設けられている刺
    込点(21)の手段により得られ、ロッドはモーター
    (22)により同時に回転駆動され且つピストン(2
    4)により垂直に動かされることを特徴としている。
  3. 【請求項3】 請求項2の緑砂型による非鉄金属鋳物の
    製造方法であって、ロッド(20)の位置は型(1’)
    に対応して変更可能であり、長手スロット(27)は従
    って型(1’)が支持され且つ摺動する基台上に備えら
    れており、ロッド(20)が種々の位置で貫通上昇可能
    となっていることを特徴としている。
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