JPH1128551A - 鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル - Google Patents
鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズルInfo
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- JPH1128551A JPH1128551A JP10157745A JP15774598A JPH1128551A JP H1128551 A JPH1128551 A JP H1128551A JP 10157745 A JP10157745 A JP 10157745A JP 15774598 A JP15774598 A JP 15774598A JP H1128551 A JPH1128551 A JP H1128551A
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- metal
- casting
- melting point
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ストリップ鋳造装置から出るストリップの表
面にメニスカスマークが形成されるのを防ぐ。 【解決手段】 一対の平行な鋳造ロール16間のロール
間隙69に金属供給ノズル19を介し溶融金属を導入し
て、ロール間隙69直上のロール鋳造表面に支持された
溶融金属の鋳造溜め68を形成し、鋳造ロール16を回
転させてロール間隙69から凝固ストリップ20を下方
に送給する。金属供給ノズル19は、炭素を含む耐火材
で構成して、下方へ溶融金属の鋳造溜め68へと浸漬さ
せ、鋳造溜め68に浸漬した金属供給ノズル19の少な
くとも下部の外面にセラミック被覆100を施して、金
属供給ノズル19の耐火材中の炭素を、鋳造溜め68中
の酸素含有化合物に接触することから保護し、セラミッ
ク被覆100を比較的高融点の材料と比較的低融点の材
料との2相で構成する。
面にメニスカスマークが形成されるのを防ぐ。 【解決手段】 一対の平行な鋳造ロール16間のロール
間隙69に金属供給ノズル19を介し溶融金属を導入し
て、ロール間隙69直上のロール鋳造表面に支持された
溶融金属の鋳造溜め68を形成し、鋳造ロール16を回
転させてロール間隙69から凝固ストリップ20を下方
に送給する。金属供給ノズル19は、炭素を含む耐火材
で構成して、下方へ溶融金属の鋳造溜め68へと浸漬さ
せ、鋳造溜め68に浸漬した金属供給ノズル19の少な
くとも下部の外面にセラミック被覆100を施して、金
属供給ノズル19の耐火材中の炭素を、鋳造溜め68中
の酸素含有化合物に接触することから保護し、セラミッ
ク被覆100を比較的高融点の材料と比較的低融点の材
料との2相で構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼ストリップ連続
鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供
給ノズルに関する。
鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供
給ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】双ロール鋳造装置で連続鋳造することに
より金属ストリップを鋳造することが公知である。この
技術では、冷却されて相反方向に回転する一対の水平鋳
造ロール間に溶融金属を導入し、動いているロール表面
上で金属殻を凝固させ、ロール間隙にてそれら金属殻を
合体させ、凝固したストリップ品としてロール間隙から
下方ヘ送給する。本明細書では、「ロール間隙」という
語はロール同士が最接近する領域全般を指すものとす
る。溶融金属は取鍋から1つ又は一連の小容器へと注が
れ、更にはそこからロール間隙上方に位置した金属供給
ノズルに流れてロール間隙へと向かい、その結果、ロー
ル間隙直上のロール鋳造表面に支持される溶融金属の鋳
造溜めを形成することができる。通常、この鋳造溜めの
端は、ロール端面に摺動係合して保持されて鋳造溜めの
両端からの溢流を防ぐ側部堰又は側部プレートで構成さ
れるが、電磁バリヤ等の代替手段も提案されている。
より金属ストリップを鋳造することが公知である。この
技術では、冷却されて相反方向に回転する一対の水平鋳
造ロール間に溶融金属を導入し、動いているロール表面
上で金属殻を凝固させ、ロール間隙にてそれら金属殻を
合体させ、凝固したストリップ品としてロール間隙から
下方ヘ送給する。本明細書では、「ロール間隙」という
語はロール同士が最接近する領域全般を指すものとす
る。溶融金属は取鍋から1つ又は一連の小容器へと注が
れ、更にはそこからロール間隙上方に位置した金属供給
ノズルに流れてロール間隙へと向かい、その結果、ロー
ル間隙直上のロール鋳造表面に支持される溶融金属の鋳
造溜めを形成することができる。通常、この鋳造溜めの
端は、ロール端面に摺動係合して保持されて鋳造溜めの
両端からの溢流を防ぐ側部堰又は側部プレートで構成さ
れるが、電磁バリヤ等の代替手段も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】双ロール鋳造は、冷却
によって急速に凝固する非鉄系金属にはある程度の成功
をおさめているが、鉄系金属の鋳造技術に適用するには
いろいろ問題が生じている。双ロール鋳造機でアルミニ
ウムキルド鋼を鋳造する場合に特に生じる問題は、鋳造
温度で非常に安定していて還元できないアルミネート等
を含む固形含有物を溶融金属に生じやすいことである。
このような含有物はストリップの表面品質に影響を及ぼ
し得るのみならず、金属供給システムにおける小さな鋳
造路を閉塞しがちである。この点に鑑み、本出願人らの
ニュージーランド特許出願第270147号に記述され
ているように代替物としてマンガン/珪素キルド鋼を用
いるようになった。しかしながら、そのような珪素/マ
ンガンキルド鋼はアルミニウムキルド鋼よりも酸素含有
量が遥かに高いので、炭素を含む耐火材で形成された金
属供給ノズルが鋳造溜めに漬かる鋳造装置では問題が生
じることが予想される。即ち、漬浸した金属供給ノズル
中の炭素と鋳造溜めの溶融金属中の酸素含有化合物との
間の還元反応により生じる一酸化炭素で鋳造溜めが乱さ
れ、その乱れにより鋳造溜めに不連続な波が形成され、
鋳造ストリップのストリップ表面に窪みとなって現れて
しまう。このような欠陥は一般にメニスカスマーク(me
niscus marks)と呼ばれる。更に又、金属供給ノズルの
耐火材からの炭素浸出が高まってしまう。
によって急速に凝固する非鉄系金属にはある程度の成功
をおさめているが、鉄系金属の鋳造技術に適用するには
いろいろ問題が生じている。双ロール鋳造機でアルミニ
ウムキルド鋼を鋳造する場合に特に生じる問題は、鋳造
温度で非常に安定していて還元できないアルミネート等
を含む固形含有物を溶融金属に生じやすいことである。
このような含有物はストリップの表面品質に影響を及ぼ
し得るのみならず、金属供給システムにおける小さな鋳
造路を閉塞しがちである。この点に鑑み、本出願人らの
ニュージーランド特許出願第270147号に記述され
ているように代替物としてマンガン/珪素キルド鋼を用
いるようになった。しかしながら、そのような珪素/マ
ンガンキルド鋼はアルミニウムキルド鋼よりも酸素含有
量が遥かに高いので、炭素を含む耐火材で形成された金
属供給ノズルが鋳造溜めに漬かる鋳造装置では問題が生
じることが予想される。即ち、漬浸した金属供給ノズル
中の炭素と鋳造溜めの溶融金属中の酸素含有化合物との
間の還元反応により生じる一酸化炭素で鋳造溜めが乱さ
れ、その乱れにより鋳造溜めに不連続な波が形成され、
鋳造ストリップのストリップ表面に窪みとなって現れて
しまう。このような欠陥は一般にメニスカスマーク(me
niscus marks)と呼ばれる。更に又、金属供給ノズルの
耐火材からの炭素浸出が高まってしまう。
【0004】珪素/マンガンキルド鋼が1600〜17
00℃の通常の鋳造温度で50〜155ppmの酸素含
有量を持つのに対し、アルミニウムキルド鋼の酸素含有
量は全般に10ppm以下であるため、珪素マンガンキ
ルド鋼の鋳造を試みる際には炭素浸出が非常に大きな問
題となる。酸素含有量が多いということは酸素含有化合
物の含有量が多いということであって、これらはコアノ
ズル内で炭素に晒されたときに還元しやすい。
00℃の通常の鋳造温度で50〜155ppmの酸素含
有量を持つのに対し、アルミニウムキルド鋼の酸素含有
量は全般に10ppm以下であるため、珪素マンガンキ
ルド鋼の鋳造を試みる際には炭素浸出が非常に大きな問
題となる。酸素含有量が多いということは酸素含有化合
物の含有量が多いということであって、これらはコアノ
ズル内で炭素に晒されたときに還元しやすい。
【0005】本出願人らの国際出願PCT/AU96/
00244は、鋳造作業の少なくとも開始時に珪素/マ
ンガンキルド鋼の溶鋼に硫黄を、制御して添加すること
を提案している。しかしながら、制御して硫黄を鋼に添
加することは工程を複雑にし、硫黄含有量の多い鋼とな
ってしまい、これはいかなる市場でも全般に受け入れら
れ得ない。
00244は、鋳造作業の少なくとも開始時に珪素/マ
ンガンキルド鋼の溶鋼に硫黄を、制御して添加すること
を提案している。しかしながら、制御して硫黄を鋼に添
加することは工程を複雑にし、硫黄含有量の多い鋼とな
ってしまい、これはいかなる市場でも全般に受け入れら
れ得ない。
【0006】本発明によれば、鋳造溜め中にガスが発生
する問題を避けるため、鋳造溜め中の酸素から金属供給
ノズルの耐火材中の炭素を保護することができる表面被
覆が金属供給ノズルに施される。
する問題を避けるため、鋳造溜め中の酸素から金属供給
ノズルの耐火材中の炭素を保護することができる表面被
覆が金属供給ノズルに施される。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、一対の
平行な鋳造ロール間のロール間隙に金属供給ノズルを介
し、マンガン/珪素キルド鋼である溶融金属を導入し
て、ロール間隙直上のロール鋳造表面に支持された溶融
金属鋳造溜めを形成し、鋳造ロールを回転させてロール
間隙から凝固ストリップを下方に送給する、鋼ストリッ
プ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する
金属供給ノズルにおいて、炭素を含む耐火材で構成され
且つ溶融金属の鋳造溜めに浸漬される金属供給ノズルの
少なくとも下部の外面にセラミック被覆を施して、金属
供給ノズルの耐火材中の炭素を、鋳造溜め中の酸素含有
化合物に接触することから保護し、セラミック被覆を比
較的高融点の材料と比較的低融点の材料との2相で構成
することを特徴とする、鋼ストリップ連続鋳造装置の溶
融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズルが提
供される。
平行な鋳造ロール間のロール間隙に金属供給ノズルを介
し、マンガン/珪素キルド鋼である溶融金属を導入し
て、ロール間隙直上のロール鋳造表面に支持された溶融
金属鋳造溜めを形成し、鋳造ロールを回転させてロール
間隙から凝固ストリップを下方に送給する、鋼ストリッ
プ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する
金属供給ノズルにおいて、炭素を含む耐火材で構成され
且つ溶融金属の鋳造溜めに浸漬される金属供給ノズルの
少なくとも下部の外面にセラミック被覆を施して、金属
供給ノズルの耐火材中の炭素を、鋳造溜め中の酸素含有
化合物に接触することから保護し、セラミック被覆を比
較的高融点の材料と比較的低融点の材料との2相で構成
することを特徴とする、鋼ストリップ連続鋳造装置の溶
融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズルが提
供される。
【0008】被覆の比較的低融点の相は、被覆の浸透性
を抑える結合剤として働くことができる。接着剤及び/
又は凝集性接着剤として働くこともできる。
を抑える結合剤として働くことができる。接着剤及び/
又は凝集性接着剤として働くこともできる。
【0009】比較的低融点の相は1100℃を越える温
度で塑となるようパイロプラスティックであってもよ
い。これにより、予熱又は/及び鋳造作業中での被覆で
の応力除去が促進される。
度で塑となるようパイロプラスティックであってもよ
い。これにより、予熱又は/及び鋳造作業中での被覆で
の応力除去が促進される。
【0010】比較的低融点の相は、融点温度が1500
℃位である混合物、Al2O3+MnO2+SiO2であっ
てよい。
℃位である混合物、Al2O3+MnO2+SiO2であっ
てよい。
【0011】又は、比較的低融点の相は、融点温度が1
300〜1400℃位である混合物、Al2O3+MgO
+3SiO2であってもよい。
300〜1400℃位である混合物、Al2O3+MgO
+3SiO2であってもよい。
【0012】更に又、比較的低融点の相は、菫青石、即
ち、2MgO・2Al2O3・5SiO2であってもよ
い。
ち、2MgO・2Al2O3・5SiO2であってもよ
い。
【0013】比較的高融点の相は被覆の腐食/浸出抵抗
に役立つことができる。好ましくは、比較的高融点の相
が被覆組成の少なくとも70重量%を成す。比較的高融
点の相が被覆組成の90重量%位であってもよい。
に役立つことができる。好ましくは、比較的高融点の相
が被覆組成の少なくとも70重量%を成す。比較的高融
点の相が被覆組成の90重量%位であってもよい。
【0014】比較的高融点の相は1800℃を越える融
点を有することができ、好ましくは2000℃を越える
融点を有することができる。
点を有することができ、好ましくは2000℃を越える
融点を有することができる。
【0015】好ましくは、比較的高融点の相はAl
2O3、MgO、又はZrO2で構成することができる。
2O3、MgO、又はZrO2で構成することができる。
【0016】好ましくは、被覆を施される耐火ノズルの
外表面を脱炭する。例えば、被覆施工前に炎加熱で高温
にする等で脱炭することができる。脱炭は被覆される表
面付近の炭素を減らすだけでなく、表面をより多孔にも
するので、被覆の比較的低融点の相がより浸透しやすく
なり、耐火表面への被覆の接着が改善される。
外表面を脱炭する。例えば、被覆施工前に炎加熱で高温
にする等で脱炭することができる。脱炭は被覆される表
面付近の炭素を減らすだけでなく、表面をより多孔にも
するので、被覆の比較的低融点の相がより浸透しやすく
なり、耐火表面への被覆の接着が改善される。
【0017】被覆は炎スプレー又はプラズマスプレーで
施すことができる。
施すことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明を更に充分に説明するた
め、添付図面を参照して特定の実施の形態への適用を詳
細に説明する。
め、添付図面を参照して特定の実施の形態への適用を詳
細に説明する。
【0019】図1〜図6は本発明の実施の形態の一例を
示すもので、図示した鋳造装置は工場床12から立上が
った主機械フレーム11を有する。主機械フレーム11
が支持する鋳造ロール台車13はアセンブリステーショ
ン14と鋳造ステーション15との間を水平に移動可能
である。鋳造ロール台車13が担持する一対の平行な鋳
造ロール16には、鋳造時に取鍋17から分配器18と
金属供給ノズル19とを介して溶融金属が供給される。
鋳造ロール16は水冷されているので、動いているロー
ル表面に金属殻が形成されロール間隙69にて合わされ
て、ロール出口で凝固ストリップ20が造られる。この
凝固ストリップ20を主コイラ21に送って、次いで第
2コイラ22に送給し得る。容器23が鋳造ステーショ
ン15に隣接して主機械フレーム11に取付けられてい
るので、溶融金属を分配器18の溢れ口24を介して容
器23へと逃すことができる。
示すもので、図示した鋳造装置は工場床12から立上が
った主機械フレーム11を有する。主機械フレーム11
が支持する鋳造ロール台車13はアセンブリステーショ
ン14と鋳造ステーション15との間を水平に移動可能
である。鋳造ロール台車13が担持する一対の平行な鋳
造ロール16には、鋳造時に取鍋17から分配器18と
金属供給ノズル19とを介して溶融金属が供給される。
鋳造ロール16は水冷されているので、動いているロー
ル表面に金属殻が形成されロール間隙69にて合わされ
て、ロール出口で凝固ストリップ20が造られる。この
凝固ストリップ20を主コイラ21に送って、次いで第
2コイラ22に送給し得る。容器23が鋳造ステーショ
ン15に隣接して主機械フレーム11に取付けられてい
るので、溶融金属を分配器18の溢れ口24を介して容
器23へと逃すことができる。
【0020】鋳造ロール台車13を構成する台車フレー
ム31がホイール32によりレール33に載り、レール
33は主機械フレーム11の一部に沿って延びているの
で、鋳造ロール台車13全体がレール33に移動可能に
載っていることになる。台車フレーム31が担持する一
対のロールクレードル34に鋳造ロール16が回転可能
に取付けられる。鋳造ロール台車13をレール33に沿
って移動させることができる複動油圧ピストンシリンダ
装置39は鋳造ロール台車13の駆動ブラケット40と
主機械フレーム11との間に接続されて、鋳造ロール台
車13をアセンブリステーション14から鋳造ステーシ
ョン15へ、又その逆へ移動させることができるように
なっている。
ム31がホイール32によりレール33に載り、レール
33は主機械フレーム11の一部に沿って延びているの
で、鋳造ロール台車13全体がレール33に移動可能に
載っていることになる。台車フレーム31が担持する一
対のロールクレードル34に鋳造ロール16が回転可能
に取付けられる。鋳造ロール台車13をレール33に沿
って移動させることができる複動油圧ピストンシリンダ
装置39は鋳造ロール台車13の駆動ブラケット40と
主機械フレーム11との間に接続されて、鋳造ロール台
車13をアセンブリステーション14から鋳造ステーシ
ョン15へ、又その逆へ移動させることができるように
なっている。
【0021】鋳造ロール16は電動モータのロール駆動
軸41と台車フレーム31上のトランスミッションとを
介して相反方向に回転される。鋳造ロール16の銅製周
壁に形成され縦方向に延び周方向に離間した一連の水冷
通路には、回転グランド43を介して水冷ホース42に
接続されたロール駆動軸41内の水冷導管からロール端
を介し冷却水が供給される。鋳造ロール16の典型的な
大きさは径が約500mmで、最大2m幅の凝固ストリ
ップ20を造れるよう長さを最大2mにすることができ
る。
軸41と台車フレーム31上のトランスミッションとを
介して相反方向に回転される。鋳造ロール16の銅製周
壁に形成され縦方向に延び周方向に離間した一連の水冷
通路には、回転グランド43を介して水冷ホース42に
接続されたロール駆動軸41内の水冷導管からロール端
を介し冷却水が供給される。鋳造ロール16の典型的な
大きさは径が約500mmで、最大2m幅の凝固ストリ
ップ20を造れるよう長さを最大2mにすることができ
る。
【0022】取鍋17は全く従来の構成であって、天井
クレーンからヨーク45を介し支持されており、高温金
属受けステーションから定位置へと移すことができる。
取鍋17に取付けられたストッパロッド46をサーボシ
リンダにより動かすことによって、溶融金属を取鍋17
から出口ノズル47と耐火シュラウド48を介して分配
器18へと流すことができる。
クレーンからヨーク45を介し支持されており、高温金
属受けステーションから定位置へと移すことができる。
取鍋17に取付けられたストッパロッド46をサーボシ
リンダにより動かすことによって、溶融金属を取鍋17
から出口ノズル47と耐火シュラウド48を介して分配
器18へと流すことができる。
【0023】分配器18は、防食ライニングを備えた高
アルミナキャスタブル等の耐火材料で造られた広皿状の
ものである。分配器18の一側は取鍋17からの溶融金
属を受け、又、前記した溢れ口24を備えている。分配
器18の他側には縦方向に離間した一連の出口開口52
が備えられている。分配器18下部を担持する取付ブラ
ケット53は分配器18を台車フレーム31に取付ける
ためのものであって、台車フレーム31の位置合わせペ
グ54を受けて分配器18を正確に位置決めするように
なっている。
アルミナキャスタブル等の耐火材料で造られた広皿状の
ものである。分配器18の一側は取鍋17からの溶融金
属を受け、又、前記した溢れ口24を備えている。分配
器18の他側には縦方向に離間した一連の出口開口52
が備えられている。分配器18下部を担持する取付ブラ
ケット53は分配器18を台車フレーム31に取付ける
ためのものであって、台車フレーム31の位置合わせペ
グ54を受けて分配器18を正確に位置決めするように
なっている。
【0024】金属供給ノズル19はアルミナグラファイ
ト耐火材料で造られた2つの同形の半部で形成され、端
同士を合わせ保持されて完全なノズルを構成する。図5
及び図6は、取付ブラケット60で台車フレーム31に
支持される金属供給ノズル半部19Aの構成を示してい
る。金属供給ノズル半部19Aの上部には外方に突出す
る側部フランジ55が形成されて取付ブラケット60上
に位置する。
ト耐火材料で造られた2つの同形の半部で形成され、端
同士を合わせ保持されて完全なノズルを構成する。図5
及び図6は、取付ブラケット60で台車フレーム31に
支持される金属供給ノズル半部19Aの構成を示してい
る。金属供給ノズル半部19Aの上部には外方に突出す
る側部フランジ55が形成されて取付ブラケット60上
に位置する。
【0025】各金属供給ノズル半部19Aはほぼトラフ
状であって、金属供給ノズル19は分配器18の出口開
口52から流下する溶融金属流65を受ける上方に開い
たノズルトラフ61を形成する。ノズルトラフ61は長
手方向の側壁62と端壁70との間に形成され、金属供
給ノズル半部19Aの2つの平らな端壁80で両端間を
横方向に仕切られると見なすことができ、それら端壁8
0を合わせて完全なノズルとされる。ノズルトラフ61
底部を閉じる水平な床63は、面取りした底隅部81で
側壁62と合わされる。金属供給ノズル19の底隅部8
1には、ノズル長手方向に沿って一定間隔で配した、長
手方向に離間する細長長孔状の側部開口64を備える。
側部開口64は、溶融金属をほぼノズルトラフ61の床
63の高さで出すよう配置されている。
状であって、金属供給ノズル19は分配器18の出口開
口52から流下する溶融金属流65を受ける上方に開い
たノズルトラフ61を形成する。ノズルトラフ61は長
手方向の側壁62と端壁70との間に形成され、金属供
給ノズル半部19Aの2つの平らな端壁80で両端間を
横方向に仕切られると見なすことができ、それら端壁8
0を合わせて完全なノズルとされる。ノズルトラフ61
底部を閉じる水平な床63は、面取りした底隅部81で
側壁62と合わされる。金属供給ノズル19の底隅部8
1には、ノズル長手方向に沿って一定間隔で配した、長
手方向に離間する細長長孔状の側部開口64を備える。
側部開口64は、溶融金属をほぼノズルトラフ61の床
63の高さで出すよう配置されている。
【0026】金属供給ノズル半部19A外端には、端壁
70を越えて外方に延びて、別々の溶融金属流65を鋳
造溜め68の「三重点」域、即ち、2つの鋳造ロール1
6と側部堰板56とが会する鋳造溜め68の域に向かわ
せる、端形成部87を設ける。溶融金属を三重点域に向
かわせる目的は、これらの域で溶融金属の過早凝固によ
る「スカル」(skulls)の形成を防ぐことである。
70を越えて外方に延びて、別々の溶融金属流65を鋳
造溜め68の「三重点」域、即ち、2つの鋳造ロール1
6と側部堰板56とが会する鋳造溜め68の域に向かわ
せる、端形成部87を設ける。溶融金属を三重点域に向
かわせる目的は、これらの域で溶融金属の過早凝固によ
る「スカル」(skulls)の形成を防ぐことである。
【0027】溶融金属は一連の垂直に自由落下する溶融
金属流65として分配器18の出口開口52からノズル
トラフ61底部に落下する。溶融金属がこのノズルトラ
フ61から側部開口64を介して流出し、鋳造ロール1
6間のロール間隙69上方に支持された鋳造溜め68を
形成する。鋳造溜め68を鋳造ロール16端で囲込むの
が一対の側部堰板56であり、それらは鋳造ロール16
の端部57に当てて保持されている。側部堰板56は窒
化硼素等の強耐火材料で造られ、板ホルダ82に取付け
られる。板ホルダ82は一対の流体圧シリンダ装置83
の作動により可動であって、側部堰板56を鋳造ロール
16端に係合させて溶融金属の鋳造溜め68の端クロー
ジャを形成する。
金属流65として分配器18の出口開口52からノズル
トラフ61底部に落下する。溶融金属がこのノズルトラ
フ61から側部開口64を介して流出し、鋳造ロール1
6間のロール間隙69上方に支持された鋳造溜め68を
形成する。鋳造溜め68を鋳造ロール16端で囲込むの
が一対の側部堰板56であり、それらは鋳造ロール16
の端部57に当てて保持されている。側部堰板56は窒
化硼素等の強耐火材料で造られ、板ホルダ82に取付け
られる。板ホルダ82は一対の流体圧シリンダ装置83
の作動により可動であって、側部堰板56を鋳造ロール
16端に係合させて溶融金属の鋳造溜め68の端クロー
ジャを形成する。
【0028】鋳造作業では、金属流を制御することによ
り、金属供給ノズル19下端が鋳造溜め68に浸漬する
高さに鋳造溜め68を保持し、金属供給ノズル19の、
二連の水平方向に離間した側部開口64を鋳造溜め68
の表面のすぐ下に配置する。溶融金属は、鋳造溜め68
表面のすぐ近くで鋳造ロール16冷却表面に衝突するよ
う、側部開口64を介し鋳造溜め68表面の全般に近く
で側方外方を向いた2つの噴出流として流出する。この
ことにより、鋳造溜め68のメニスカス域に供給される
溶融金属流65の温度が最大となり、ストリップ表面で
の割れやメニスカスマークの形成が大幅に減少すること
が見出された。
り、金属供給ノズル19下端が鋳造溜め68に浸漬する
高さに鋳造溜め68を保持し、金属供給ノズル19の、
二連の水平方向に離間した側部開口64を鋳造溜め68
の表面のすぐ下に配置する。溶融金属は、鋳造溜め68
表面のすぐ近くで鋳造ロール16冷却表面に衝突するよ
う、側部開口64を介し鋳造溜め68表面の全般に近く
で側方外方を向いた2つの噴出流として流出する。この
ことにより、鋳造溜め68のメニスカス域に供給される
溶融金属流65の温度が最大となり、ストリップ表面で
の割れやメニスカスマークの形成が大幅に減少すること
が見出された。
【0029】例示した装置では鋳造溜め68の高さを金
属供給ノズル19のノズルトラフ61の床63面より上
の、ノズルトラフ61内の金属レベルとほぼ同じ高さに
することができる。こうした状況では安定した鋳造溜め
68を得ることができ、側部開口64を十分な角度に下
方に向ければ、静かな鋳造溜め68表面を得ることがで
きる。しかしながら、被覆されていないアルミナグラフ
ァイト製の金属供給ノズル19を用いた場合、鋳造溜め
68中の酸素含有化合物と金属供給ノズル19の浸漬底
端中の炭素との間の還元反応により一酸化炭素の泡が形
成されることによって静かな溜め状態が乱され得ること
が判明している。
属供給ノズル19のノズルトラフ61の床63面より上
の、ノズルトラフ61内の金属レベルとほぼ同じ高さに
することができる。こうした状況では安定した鋳造溜め
68を得ることができ、側部開口64を十分な角度に下
方に向ければ、静かな鋳造溜め68表面を得ることがで
きる。しかしながら、被覆されていないアルミナグラフ
ァイト製の金属供給ノズル19を用いた場合、鋳造溜め
68中の酸素含有化合物と金属供給ノズル19の浸漬底
端中の炭素との間の還元反応により一酸化炭素の泡が形
成されることによって静かな溜め状態が乱され得ること
が判明している。
【0030】金属供給ノズル19は主にアルミナグラフ
ァイトで造られる。典型的には、その組成は、58%程
のAl2O3、32%程の炭素、そして5%の二酸化ジル
コニウムZrO2である。この耐火材料は幾分多孔性で
あって、その結果、鋳造溜め68に晒されたノズル表面
から耐火材料のかなりの深さに亘り、鋳造溜め68中の
酸素含有化合物からの酸素が耐火材料中の炭素と反応し
得、珪素/マンガンキルド鋼の高酸素含有量により耐火
材料から炭素が広範に浸出して、鋳造溜め68に一酸化
炭素の泡を生じ、それが鋳造ストリップのメニスカスマ
ークとなることが判明している。本図示例によれば、こ
の問題は、金属供給ノズル19の底端外面を、多孔性の
耐火材料にしっかりと結合し得、鋳造溜め68の酸素か
ら耐火材料中の炭素を保護し得るセラミック被覆100
で被覆することにより回避される。
ァイトで造られる。典型的には、その組成は、58%程
のAl2O3、32%程の炭素、そして5%の二酸化ジル
コニウムZrO2である。この耐火材料は幾分多孔性で
あって、その結果、鋳造溜め68に晒されたノズル表面
から耐火材料のかなりの深さに亘り、鋳造溜め68中の
酸素含有化合物からの酸素が耐火材料中の炭素と反応し
得、珪素/マンガンキルド鋼の高酸素含有量により耐火
材料から炭素が広範に浸出して、鋳造溜め68に一酸化
炭素の泡を生じ、それが鋳造ストリップのメニスカスマ
ークとなることが判明している。本図示例によれば、こ
の問題は、金属供給ノズル19の底端外面を、多孔性の
耐火材料にしっかりと結合し得、鋳造溜め68の酸素か
ら耐火材料中の炭素を保護し得るセラミック被覆100
で被覆することにより回避される。
【0031】図5及び図6は、例示した金属供給ノズル
半部19Aの底端に施される適宜のセラミック被覆10
0を示している。一酸化炭素の泡は主にノズル外面で発
生することが判明しているので、金属供給ノズル19の
浸漬部全体を保護する高さまで外部被覆を施せば十分で
ある。しかしながら、本発明の範囲内では、金属供給ノ
ズル19のノズル外面全体を被覆することや、金属供給
ノズル19の内外面全体を完全に被覆して、金属供給ノ
ズル19を介して鋳造溜め68に流入する溶融金属流6
5から金属供給ノズル19の耐火材料を完全に保護する
ことも可能である。
半部19Aの底端に施される適宜のセラミック被覆10
0を示している。一酸化炭素の泡は主にノズル外面で発
生することが判明しているので、金属供給ノズル19の
浸漬部全体を保護する高さまで外部被覆を施せば十分で
ある。しかしながら、本発明の範囲内では、金属供給ノ
ズル19のノズル外面全体を被覆することや、金属供給
ノズル19の内外面全体を完全に被覆して、金属供給ノ
ズル19を介して鋳造溜め68に流入する溶融金属流6
5から金属供給ノズル19の耐火材料を完全に保護する
ことも可能である。
【0032】セラミック被覆100は、主にAl2O3か
ら構成される高融点相と、MnO2から又は混合物Al2
O3+MnO2+SiO2から構成できる低融点相とで構
成できる。又は、低融点相を混合物Al2O3+MgO+
SiO2で構成することもできるし、菫青石、即ち、2
MgO・2Al2O3・5SiO2で構成することもでき
る。いずれの場合も、高融点相は全組成の少なくとも7
0重量%とすべきであり、好ましくは90%程とする。
ら構成される高融点相と、MnO2から又は混合物Al2
O3+MnO2+SiO2から構成できる低融点相とで構
成できる。又は、低融点相を混合物Al2O3+MgO+
SiO2で構成することもできるし、菫青石、即ち、2
MgO・2Al2O3・5SiO2で構成することもでき
る。いずれの場合も、高融点相は全組成の少なくとも7
0重量%とすべきであり、好ましくは90%程とする。
【0033】高融点相が保護と腐食/浸出抵抗とを提供
する。低融点相は、被覆の浸透性を抑え、多孔性耐火表
面を浸透して表面の良結合性を促進する結合剤として作
用する。低融点相は、鋳造中の被覆の応力軽減を提供す
るよう、1100℃を越える温度で塑となるパイロプラ
スティックでもよい。
する。低融点相は、被覆の浸透性を抑え、多孔性耐火表
面を浸透して表面の良結合性を促進する結合剤として作
用する。低融点相は、鋳造中の被覆の応力軽減を提供す
るよう、1100℃を越える温度で塑となるパイロプラ
スティックでもよい。
【0034】金属供給ノズル19の外面は、セラミック
被覆100を施す前に炎加熱で脱炭するのが望ましい。
これにより、被覆すべき表面の多孔性が高まり、比較的
低融点の結合剤が良好に表面中に浸透して良好な結合を
促進する。それにより、炭素が鋳造溜め68中の酸素と
反応する可能性が減りもする。セラミック被覆100
は、適宜成分の密な混合物としての粉末供給材料を炎ス
プレー又はプラズマスプレーで施すことができる。
被覆100を施す前に炎加熱で脱炭するのが望ましい。
これにより、被覆すべき表面の多孔性が高まり、比較的
低融点の結合剤が良好に表面中に浸透して良好な結合を
促進する。それにより、炭素が鋳造溜め68中の酸素と
反応する可能性が減りもする。セラミック被覆100
は、適宜成分の密な混合物としての粉末供給材料を炎ス
プレー又はプラズマスプレーで施すことができる。
【0035】以上説明し示した、鋼ストリップ連続鋳造
装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノ
ズルは、単に例示のためのものであって、本発明がそれ
らの詳細に限定されないのは勿論である。ここで述べら
れた全ての新規特徴及びそれらの組み合わせに及ぶ、修
飾や改変も本発明の範囲を逸脱することなく可能である
と理解すべきである。
装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノ
ズルは、単に例示のためのものであって、本発明がそれ
らの詳細に限定されないのは勿論である。ここで述べら
れた全ての新規特徴及びそれらの組み合わせに及ぶ、修
飾や改変も本発明の範囲を逸脱することなく可能である
と理解すべきである。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
鋳造溜め中の酸素から金属供給ノズルの耐火材中の炭素
を保護することができる表面被覆を金属供給ノズルに施
すことにより、金属供給ノズル中の炭素と鋳造溜めの溶
融金属中の酸素含有化合物との間の還元反応による一酸
化炭素等のガスが鋳造溜め中に発生することを回避し
得、鋳造溜めの乱れを抑えて、ストリップの表面にメニ
スカスマークが形成されるのを防ぐことができるという
優れた効果を奏し得る。
鋳造溜め中の酸素から金属供給ノズルの耐火材中の炭素
を保護することができる表面被覆を金属供給ノズルに施
すことにより、金属供給ノズル中の炭素と鋳造溜めの溶
融金属中の酸素含有化合物との間の還元反応による一酸
化炭素等のガスが鋳造溜め中に発生することを回避し
得、鋳造溜めの乱れを抑えて、ストリップの表面にメニ
スカスマークが形成されるのを防ぐことができるという
優れた効果を奏し得る。
【図1】本発明により構成され、操作される、双ロール
連続ストリップ鋳造装置を示す全体図である。
連続ストリップ鋳造装置を示す全体図である。
【図2】本発明により構成される金属供給ノズルを含む
図1に示した双ロール連続ストリップ鋳造装置の要部の
縦断面図である。
図1に示した双ロール連続ストリップ鋳造装置の要部の
縦断面図である。
【図3】図2の断面に対し直角な向きの更なる縦断面図
である。
である。
【図4】金属供給ノズル及び鋳造ロール隣接部分の拡大
幅方向縦断面図である。
幅方向縦断面図である。
【図5】金属供給ノズル半部の斜視図である。
【図6】金属供給ノズル半部を下から見た斜視図であ
る。
る。
16 鋳造ロール 19 金属供給ノズル 20 凝固ストリップ 68 鋳造溜め 69 ロール間隙 100 セラミック被覆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C23C 4/10 C23C 4/10 (72)発明者 キース フレドリック ピッチフォード オーストラリア 2527 ニュー サウス ウェールズ アルビオン パーク チャー チ ストリート 46 (72)発明者 ジョン スピンク オーストラリア 2529 ニュー サウス ウェールズ シェルハーバー ウォロンゴ ン ストリート 1/16A
Claims (11)
- 【請求項1】 一対の平行な鋳造ロール間のロール間隙
に金属供給ノズルを介し、マンガン/珪素キルド鋼であ
る溶融金属を導入して、ロール間隙直上のロール鋳造表
面に支持された溶融金属鋳造溜めを形成し、鋳造ロール
を回転させてロール間隙から凝固ストリップを下方に送
給する、鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと
溶融金属を供給する金属供給ノズルにおいて、炭素を含
む耐火材で構成され且つ溶融金属の鋳造溜めに浸漬され
る金属供給ノズルの少なくとも下部の外面にセラミック
被覆を施して、金属供給ノズルの耐火材中の炭素を、鋳
造溜め中の酸素含有化合物に接触することから保護し、
セラミック被覆を比較的高融点の材料と比較的低融点の
材料との2相で構成することを特徴とする、鋼ストリッ
プ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する
金属供給ノズル。 - 【請求項2】 比較的低融点の相を、(a)1100℃
を越える温度で塑となり、予熱又は/及び鋳造作業中で
の被覆での応力除去を促進するパイロプラスティック材
料、(b)融点温度が1500℃位である混合物、Al
2O3+MnO2+SiO2、(c)融点温度が1300〜
1400℃位である混合物、Al2O3+MgO+3Si
O2、(d)菫青石、即ち、2MgO・2Al2O3・5
SiO2のうちのいずれか1つ又はそれ以上で構成し
た、請求項1に記載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融
金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。 - 【請求項3】 被覆の比較的低融点の相が、被覆の浸透
性を抑える結合剤、接着剤、凝集性接着剤のうちのいず
れか1つ又はそれ以上として働く、請求項1又は2に記
載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融
金属を供給する金属供給ノズル。 - 【請求項4】 比較的高融点の相をAl2O3、MgO、
ZrO2のうちのいずれか1つ又はそれ以上で構成し
た、請求項1乃至3のいずれかに記載の鋼ストリップ連
続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属
供給ノズル。 - 【請求項5】 比較的高融点の相が被覆の腐食/浸出抵
抗に役立つ、請求項1乃至4のいずれかに記載の鋼スト
リップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給
する金属供給ノズル。 - 【請求項6】 比較的高融点の相が被覆組成の少なくと
も70重量%を成す、請求項1乃至5のいずれかに記載
の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金
属を供給する金属供給ノズル。 - 【請求項7】 比較的高融点の相が被覆組成の90重量
%位である、請求項6に記載の鋼ストリップ連続鋳造装
置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズ
ル。 - 【請求項8】 比較的高融点の相が1800℃を越える
融点を有する、請求項1乃至7のいずれかに記載の鋼ス
トリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供
給する金属供給ノズル。 - 【請求項9】 比較的高融点の相が2000℃を越える
融点を有する、請求項8に記載の鋼ストリップ連続鋳造
装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノ
ズル。 - 【請求項10】 被覆を施される耐火ノズルの外表面
を、被覆施工前に炎加熱で高温にする等で脱炭する、請
求項1乃至9のいずれかに記載の鋼ストリップ連続鋳造
装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノ
ズル。 - 【請求項11】 被覆を炎スプレー又はプラズマスプレ
ーで施す、請求項1乃至10のいずれかに記載の鋼スト
リップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給
する金属供給ノズル。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
AUPO7495A AUPO749597A0 (en) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | Casting steel strip |
AU7495 | 1997-06-20 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1128551A true JPH1128551A (ja) | 1999-02-02 |
Family
ID=3801786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10157745A Pending JPH1128551A (ja) | 1997-06-20 | 1998-06-05 | 鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1128551A (ja) |
AU (1) | AUPO749597A0 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005077570A1 (en) * | 2004-02-17 | 2005-08-25 | Castrip, Llc | A method and apparatus for continuously casting steel strip |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112643004B (zh) * | 2019-10-10 | 2022-07-19 | 青岛正望新材料股份有限公司 | 一种双辊薄带连铸用浇铸系统及布流水口 |
-
1997
- 1997-06-20 AU AUPO7495A patent/AUPO749597A0/en not_active Abandoned
-
1998
- 1998-06-05 JP JP10157745A patent/JPH1128551A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005077570A1 (en) * | 2004-02-17 | 2005-08-25 | Castrip, Llc | A method and apparatus for continuously casting steel strip |
JP2005230826A (ja) * | 2004-02-17 | 2005-09-02 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 溶湯供給ノズル |
JP2008529796A (ja) * | 2004-02-17 | 2008-08-07 | キャストリップ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー | 鋼ストリップ連続鋳造方法及び装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AUPO749597A0 (en) | 1997-07-17 |
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