JPH1128448A - 有害物質の分離除去方法及び装置 - Google Patents
有害物質の分離除去方法及び装置Info
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Abstract
土壌等から効率的に分離除去する。 【解決手段】本発明に係る有害物質の分離除去装置1
は、油分を有害物質として含んだ対象物としての油汚染
土2が収容される気密性の収容体3と、該収容体に貫通
配置された排気管4と、該排気管に気液分離タンク5を
介して接続された真空ポンプ6と、該真空ポンプの下流
側に接続された捕集機器7と、収容体3内の温度を上昇
させる加熱手段としての温水循環装置16とからなり、
真空ポンプ6は、排気管4を介して収容体3内の気体を
引き抜いて収容体内の気圧を下げることにより、収容体
3内の気圧低下に伴う油分の沸点降下作用で油汚染土2
内の油分を揮発させ、該揮発油分を収容体3の外部に排
出するようになっている。
Description
棄物等に含まれている油や有機塩素化合物といったさま
ざまな有害物質を該汚染土壌等から分離除去する方法及
び装置に関する。
油や機械油が掘削土に混じって搬出されることがある。
かかる油汚染土をそのまま放置すると、該土に混入して
いる油分の臭いが周囲に拡散して周辺住民の生活に支障
を来すとともに、雨水によって土粒子から遊離した場合
には、地下水等に混入して水質を汚濁させる原因ともな
る。
とは区別し、いわゆる管理型処分場に廃棄処分とするこ
とで環境への拡散防止を図らねばならない。
は、環境保護の観点から廃棄物処分場の確保がかなり困
難な状況になってきており、廃棄処分すべき処分場が見
当たらないという問題や、浸出水に含まれる油分の処理
設備が整っていない場合には油汚染土の受入れがそもそ
も困難であるという問題、あるいは、油含有量が一定量
を越える場合には、焼却が必要となるが、その焼却土は
やはり管理型処分場で廃棄処分しなければならないとい
う問題を生じていた。
害物質として、水銀、カドミウム、シアン、有機隣、
鉛、六価クロム、砒素、PCBなどがあるが、通電回収
が可能なイオン性のものであればともかく、電気的に中
性の有害物質を汚染土壌から効率的に分離除去する方法
はいまだ確立されていないのが現状である。
たもので、油分をはじめとしたさまざまな有害物質を汚
染土壌等から効率的に分離除去することが可能な有害物
質の分離除去方法及び装置を提供することを目的とす
る。
め、本発明に係る有害物質の分離除去方法は請求項1に
記載したように、有害物質を含んだ対象物を気密空間内
に密封し、該空間内の温度を上昇させるとともにその気
圧を下げ、前記対象物内から前記有害物質を揮発させる
とともに揮発した有害物質を前記気密空間の外部に排出
するものである。
法は、所定の水反応性発熱剤を前記対象物とともに前記
気密空間内に密封するものである。
置は請求項3に記載したように、有害物質を含んだ対象
物が収容される気密性の収容体と、該収容体内の気密空
間に連通された排気管と、該排気管を介して前記収容体
内の気体を引き抜いて気圧を低下させることにより前記
有害物質を前記対象物内から揮発させるとともに揮発し
た有害物質を前記収容体の外部に排出する真空ポンプ
と、該真空ポンプの上流側若しくは下流側に接続され前
記収容体から排出された有害物質を捕集する捕集機器
と、前記収容体内の温度を上昇させる加熱手段とを備え
たものである。
置は、前記収容体を剛体容器で構成したものである。
置は、前記収容体をシートで構成し、該シートを前記対
象物を収容した状態で袋状に密封自在に構成したもので
ある。
いては、有害物質を含んだ対象物を気密空間内に密封
し、しかる後に該空間内の温度を上げる。このようにす
ると、空間内の温度上昇によって有害物質の蒸気圧が大
きくなり、気化しやすい状態となるので、かかる状態で
気密空間内の空気を抜いて空気圧を下げると、気圧低下
による有害物質の沸点降下により、有害物質の気化は一
層進行する。したがって、このようにして対象物内から
揮発した有害物質を気密空間の外部に排出することによ
り、対象物内に含まれる有害物質はすみやかに分離除去
される。
空間内の気体、すなわち揮発した有害物質を抜いて減圧
状態を維持することにより、対象物内の有害物質を引き
続き揮発させる。
主として汚染土であるが、これ以外にもスラグ、焼却
灰、汚泥、コンクリート廃材、プラスチック廃材、廃棄
木材等も含まれる。
タン、トリクロロエチレン、PCBなどの有機塩素化合
物、あるいはベンゼン、トルエン、ナフタレン、フェノ
ールなどの芳香族炭化水素のほか、減圧下、特に、数m
mHg以下のほぼ真空といえる状態で沸点が常温以下に
下がるすべての物質が包摂される。
あり、例えば気密性収容体の内部空間を気密空間とし、
該気密性収容体の内部に掘削土砂等の対象物を投入する
ようにしてもよいし、実際に汚染された地盤を対象物と
するならば、その汚染領域を取り囲むようにして地中壁
を形成するとともに、その上部を気密シートで覆って気
密空間を形成してもよい。
間内の温度における有害物質の蒸気圧以下となるように
設定するのが望ましい。この程度まで気圧を下げれば、
対象物内に含まれる有害物質は直ちに揮発する。なお、
必ずしも有害物質の蒸気圧を下回る必要はなく、若干効
率は落ちるものの、該蒸気圧に近い気圧であればかなり
の揮発作用を期待できる。
であり、直射日光や地熱といった自然のエネルギーを利
用して気密空間内を加熱する、電磁波を照射して加熱す
る、ゴミ焼却炉等の余剰熱を温風の形で気密空間内に送
り込む、電熱手段等の発熱体を気密空間内に設置する、
温水を通す、発熱反応を生じる化学物質を気密空間内に
投入するなどの方法が考えられるが、所定の水反応性発
熱剤を前記対象物とともに前記気密空間内に密封する場
合においては、該対象物に含まれる水分との間で発熱反
応が生じ、比較的簡単な方法で気密空間内の温度を上昇
させることができる。水反応性発熱剤としては、例えば
石灰系材料やセメント系材料が考えられるが、コスト、
発熱量、供給の容易さ等の観点で考えれば、生石灰が最
適である。
いては、まず、気密性の収容体内に有害物質を含んだ対
象物を投入して密封する。次に、加熱手段を作動させて
収容体内の温度を上昇させる。
って有害物質の蒸気圧が大きくなり、気化しやすい状態
となるので、かかる状態で排気管を介して収容体内の空
気を真空ポンプで引き抜いて気圧を下げると、気圧低下
による有害物質の沸点降下により、有害物質の気化は一
層進行する。したがって、このようにして対象物内から
揮発した有害物質を収容体の外部に排出し、さらに捕集
機器で回収する。
空間内の気体、すなわち揮発した有害物質を抜いて減圧
状態を維持することにより、対象物内の有害物質を引き
続き揮発させる。
に気圧に関する説明については、上述したとほぼ同様で
あるのでここでは省略する。
ることができるのであれば、その構成は任意であり、気
密空間内で電磁波を発生可能な電磁波発生装置、ゴミ焼
却炉等の余剰熱を温風の形で気密空間内に送り込む温風
発生装置、気密空間内に設置される電熱装置、温水を循
環させる装置などが考えられる。
を実質的に維持できるものであれば、外部からの大気圧
に耐える構造にするかどうかは任意であるが、対象物に
大気圧が作用すると該対象物からの有害物質の揮発が妨
げられることが懸念される場合には、前記収容体を剛体
容器で構成しておくと、対象物に大気圧が作用しないの
で、有害物質は、対象物内からスムーズに揮発する。
質の揮発が妨げられるおそれがない場合、例えば、対象
物が礫や砂利を多く含んだ汚染土である場合には、前記
収容体をシートで構成し、該シートを前記対象物を収容
した状態で袋状に密封自在に構成しておくと、本発明に
よる揮発作用に加圧作用が加わり、より効率的な分離除
去が可能となる。また、収容体がシートであるため、保
管や運搬の際にたたんでおくことができるという作用効
果も得られる。
拡げて対象物を載せた後、対象物を包み込むようにして
袋状に密封し、しかる後に収容体内の空気を上述したよ
うに引き抜いて有害物質を揮発除去すればよい。気密性
シートとしては、ナイロン、ビニロン、ポリエステルタ
ーポリンなどの材料から任意に選択することができる。
離除去方法及び装置の実施の形態について、添付図面を
参照して説明する。
除去装置を示した全体斜視図である。同図でわかるよう
に、本実施形態に係る有害物質の分離除去装置1は、重
油、軽油、灯油、ガソリン等の油分を有害物質として含
んだ対象物としての油汚染土2が収容される気密性の収
容体3と、該収容体内の気密空間に連通された排気管4
と、該排気管に気液分離タンク5を介して接続された真
空ポンプ6と、該真空ポンプの下流側に接続された捕集
機器7と、収容体3内の温度を上昇させる加熱手段とし
ての温水循環装置16とからなり、真空ポンプ6は、排
気管4を介して収容体3内の気体を引き抜いて収容体内
の気圧を下げることにより、収容体3内の気圧低下に伴
う油分の沸点降下作用で油汚染土2内の油分を揮発さ
せ、さらに、揮発した油分を収容体3の外部に排出する
ようになっている。
ン、ポリエステルターポリンなどの材料で形成された気
密性シート11を、後述するように油汚染土2を収容し
た状態で袋状に包み込んだ後、接着、溶着等の方法で密
封して構成するのがよい。
することが可能であり、多数の孔8が形成されたその先
端部分を収容体3の底部に設置されたサンドマット9内
に埋設してある。そして、該マット内を通過してきた収
容体3内の空気や油汚染土2内からの油分を孔8から吸
入するようになっている。
染土2で目詰まりさせることなく空気や油分をスムーズ
に排出させるためのいわば通気体としての役目を果たす
とともに、油汚染土2の重量や該土に含まれる礫等の突
起物によって気密性シート11が破れたりしないように
する保護層としての役目も果たす。
けてあり、連通する収容体3内の気圧を計測できるよう
になっているとともに、該タンクの底面近傍にはドレイ
ンコック12を設けてあり、バルブ13を閉じた状態で
該コックを開くことにより、気液分離タンク5に溜まっ
た油分や、該油分と同様にして油汚染土2内から蒸発し
てきた水分を抜くことができるようになっている。
り、真空ポンプ6から排出された気体から有害物質であ
る揮発油分を吸着するとともに、油分が除去された空気
等を排気口15から放出するようになっている。
埋設された温水パイプ17に図示しないポンプから圧送
された温水を同図矢印に示すように注入して収容体3内
を加熱するとともに、冷却された水を同図矢印に示すよ
うに回収して加温し、しかる後に再び収容体3に戻すこ
とができるようになっている。
1を現場にて組み立てるには、まず、図2(a)に示すよ
うに気密性のシート11を地面上に拡げ、その上にサン
ドマット9を敷き均すとともに該マット内に排気管4の
先端部分及び温水パイプ17を埋設する。
9の上に油汚染土2を盛り、しかる後に、気密性のシー
ト11の縁部を持ち上げてサンドマット9及び油汚染土
2を袋状に包み込む。そして、それらの縁部を重ね合わ
せて溶着、接着等の方法によって接合密封し、同図(c)
に示すような、内部に気密空間が形成された収容体3と
する。
空ポンプ6及び捕集機器7を図1に示したように順次接
続する。
を用いて油汚染土2内から油分を分離除去するには、ま
ず、温水循環装置16を作動させて収容体3内の温度を
上昇させる。
によって油分の蒸気圧が大きくなり、気化しやすい状態
となるので、かかる状態で排気管4を介して収容体3内
の空気を真空ポンプ6で引き抜いて空気圧を下げると、
気圧低下による油分の沸点降下により、該油分の気化は
一層進行する。
の空気圧が該収容体内の温度における油分の蒸気圧以下
となるように真空ポンプ6を作動させるのが望ましい。
具体的には、油分が灯油である場合には、その蒸気圧曲
線は概ね図3のようになるので、温水循環装置16によ
る加熱作用によって収容体3内部が例えば45゜Cまで
上昇しているのであれば、300mmHg程度以下に下
げればよい。なお、同図には、参考までに水やエチルア
ルコールの蒸気圧曲線も描いてあり、同図から、水蒸気
に先行して揮発油分が回収できることがわかる。
発した油分を収容体3の外部に排出し、さらに捕集機器
7で回収する。
体3内の気体、すなわち揮発油分を抜いて減圧状態を維
持することにより、油汚染土2内の油分を引き続き揮発
させる。真空ポンプ6を作動させる時間については、ど
の程度まで油分を除去したいかによって適宜調節する。
また、いったん所定の空気圧まで下げた後においては、
真空ポンプ6を断続運転あるいは出力を弱めて運転し、
収容体3内で揮発した油分による圧力上昇の分だけ圧力
が下がるようにすれば足りる。
除去されたならば、真空ポンプ6を停止して気密性シー
ト11を開き、該シート内から処理された土を取り出
す。処理済みの土は、例えば盛土材料として使用すれば
よい。
知センサを設置することによって該排気口15からの揮
発油分の含有量を監視し、計測値が一定値を越えたとき
には、捕集機器7内の活性炭の吸着能力が低下したと判
断し、捕集機器7内の活性炭を加熱する等の方法によっ
て吸着能力を回復させるようにするのがよい。
分離除去装置の作用効果を確認したので、以下にその実
験概要と結果を説明する。
5%添加混合して油汚染土を作製し、該油汚染土を内径
10cmのシリンダに収容した。次に、該シリンダに接
続された真空ポンプを作動させてシリンダ内の空気を抜
き、空気圧を数mmHgまで低下させた。そして、かか
る状態を約20時間にわたって維持した。
は、0.05%にまで低下した。ちなみに、油含有量が
0.5%だと、強い油臭と水面油膜を伴うが、0.05
%程度まで低下すると、油臭はほとんどなく、水面にも
油膜は発生しない。
害物質の分離除去方法及び装置によれば、温度上昇によ
る油分の蒸気圧の増大並びに空気圧低下に伴う油分の沸
点降下により、収容体3内を45゜Cまで加温すれば、
該収容体内を300mmHg程度に減圧するだけで、油
汚染土2に含まれる油分を直ちに揮発させて収容体3の
外側に排出することができる。
害な物質である油分を油汚染土から効率的に分離除去す
ることが可能となり、油汚染土を処分するための廃棄物
処分場を設置する必要がなくなるとともに、油含有量が
多い汚染土をいったん焼却する手間も省ける。また、処
理した後に脱水が必要となる水洗浄とは異なり、処理さ
れた土をすぐに再利用することができる。
したので、該シートを介して大気圧が油汚染土2に作用
する。そのため、油汚染土2に含まれている油分は、減
圧による揮発作用に加えて大気圧の加圧作用によって収
容体3外部への排出が促進され、より効率的な分離除去
が可能となる。また、収容体3がシート11であるた
め、保管や運搬の際にたたんでおくことができるという
作用効果も得られる。
ンドマット9を設けたので、油汚染土2の重量が大きか
ったり該汚染土に突起物が含まれていたとしても、それ
が原因で収容体3が損傷を受けることはない。そのた
め、収容体3の転用が可能となる。
するようにしたので、該管に形成された孔8が油汚染土
2で塞がれて空気や油分の排出が妨げられるおそれがな
くなるとともに、油汚染土2の広い範囲から油分を揮発
させることも可能となる。
対象物を汚染土としたが、本発明の対象物はかかる汚染
土に限定されるものではなく、汚染土以外にも、スラ
グ、焼却灰、汚泥、コンクリート廃材、プラスチック廃
材、廃棄木材等を対象物としてもよい。
を用いて収容体3内の温度を上昇させるようにしたが、
かかる装置を省略し、代わりに水反応性発熱剤としての
生石灰を油汚染土2とともに収容体3内に密封するよう
にしてもよい。
に含まれる水分との間で発熱反応が生じ、比較的簡単な
方法で気密空間内の温度を上昇させることが可能とな
る。
発油分を活性炭の吸着によって回収するようにしたが、
これに代えて、例えば揮発油分を溶剤に溶け込ませる形
で回収するようにしてもよいし、冷却液化によって回収
するようにしてもよい。かかる冷却方法としては、捕集
機器内に冷却パイプを設置する、大気で空冷する、地表
よりも相対的に低い地中温度を利用して冷却するなどの
方法が考えられる。
したが、本発明の有害物質は、かかる油分に限定される
ものではなく、トリクロロエタン、トリクロロエチレ
ン、PCBなどの有機塩素化合物、あるいはベンゼン、
トルエン、ナフタレン、フェノールなどの芳香族炭化水
素のほか、減圧下、特に、数mmHg以下のほぼ真空と
いえる状態で沸点が常温以下に下がるすべての物質が包
摂される。したがって、水銀等の重金属も本発明でいう
ところの有害物質に含まれる。
は、活性炭をはじめ、シリカ・アルミナ系吸着剤、モレ
キュラーシービングカーボン等の合成吸着剤、ゼオライ
ト、活性白土とも呼ばれる酸性白土などから、有害物質
の吸着特性に応じて適宜選択すればよい。
1を用いて収容体3を構成したが、かかる構成に代えて
図4(a)に示すように、剛性の高い、例えば鋼製の容器
21を収容体とし、該容器内部を油汚染土2を収容する
ための気密空間とするとともに、かかる容器21の内面
に加熱手段としての電気ヒータ24を取り付けて油汚染
土2を加熱自在とし、さらに該容器を貫通する排気管2
2に図1と同様の気液分離タンク5、真空ポンプ6及び
捕集機器7を順次接続するようにしてもよい。
土2に大気圧が作用すると有害物質の揮発が妨げられる
ことが懸念される場合において、有害物質を対象物内か
らスムーズに揮発させることが可能となる。また、この
場合、同図(b)に示すように有孔の排気管23を用いて
もよい。なお、その他の作用効果については上述の実施
形態とほぼ同様であるので、ここではその説明を省略す
る。
気密空間を形成するようにしたが、実際に汚染された地
盤を対象物とするならば、図5に示すように、地盤31
内の汚染領域32を取り囲むようにして地中壁33を形
成しその上部を気密シート若しくは剛性板34で覆って
気密空間を形成するとともに、地中壁33に排気管35
を貫通させて、気液分離タンク5、真空ポンプ6及び捕
集機器7を順次接続するようにしてもよい。なお、かか
る構成における気密空間内の温度上昇方法は、気密シー
ト34を透光性とすることによって、直射日光を地盤3
1に直接当てて加温する方式を採用することができる。
また、地中壁33の下端については、適宜気密処理を行
う。
5、真空ポンプ6、捕集機器7の順で収容体3に接続し
たが、まず、気液分離タンクは、真空ポンプがいわゆる
ドライタイプのものであればこれを省略してもよいし、
真空ポンプと捕集機器との順序を入れ替えてもよい。
ドマットを採用したが、これに代えて、合板を気密性シ
ートの上に載せて保護層としてもよいし、アスファルト
やコンクリートで構成してもよい。一方、気密性シート
自体に強度を持たせるようにすれば、あるいは対象物の
重量等による破損のおそれがないのであれば、かかる保
護層を省略してもよい。
ドマット9を採用したが、例えば、排気管の先端を分岐
することによって対象物の広い範囲から油分を排出する
ことができるのであれば、あるいは、油汚染土2が礫、
砂利等を多く含んだ通気性の高いものであれば、これを
省略してもよい。
明の有害物質の分離除去方法によれば、油分等の有害物
質を対象物から効率的に分離除去することが可能とな
り、該対象物を処分するための廃棄物処分場を設置する
必要がなくなるとともに、水洗浄等の方法とは異なり、
処理された土をすぐに再利用することも可能となる。
分離除去方法によれば、請求項1の効果に加えて、比較
的簡単な方法で気密空間内の温度上昇を図ることが可能
となるという効果を奏する。
分離除去装置によれば、油分等の有害物質を対象物から
効率的に分離除去することが可能となり、該対象物を処
分するための廃棄物処分場を設置する必要がなくなると
ともに、水洗浄等の方法とは異なり、処理された土をす
ぐに再利用することも可能となる。
分離除去装置によれば、請求項3の効果に加えて、対象
物に大気圧が作用すると有害物質の揮発が妨げられるこ
とが懸念される場合において、有害物質を対象物内から
スムーズに揮発させることが可能となるという効果も奏
する。
分離除去装置によれば、請求項2の効果に加えて、有害
物質は、減圧による揮発作用に加えて大気圧の加圧作用
によって収容体外部への排出が促進され、より効率的な
分離除去が可能となる。また、保管や運搬の際に収容体
をたたんでおくことができるという作用効果も得られ
る。
体斜視図。
場にて製作する手順を示した施工手順図。
装置の作用を説明するグラフ。
断面図。
断面図。
層) 11、34 気密性のシート 16 温水循環装置(加熱手段) 21 鋼製容器(収容体) 24 電気ヒータ(加熱手段) 33 地中壁(気密空間)
Claims (5)
- 【請求項1】 有害物質を含んだ対象物を気密空間内に
密封し、該空間内の温度を上昇させるとともにその気圧
を下げ、前記対象物内から前記有害物質を揮発させると
ともに揮発した有害物質を前記気密空間の外部に排出す
ることを特徴とする有害物質の分離除去方法。 - 【請求項2】 所定の水反応性発熱剤を前記対象物とと
もに前記気密空間内に密封する請求項1記載の有害物質
の分離除去方法。 - 【請求項3】 有害物質を含んだ対象物が収容される気
密性の収容体と、該収容体内の気密空間に連通された排
気管と、該排気管を介して前記収容体内の気体を引き抜
いて気圧を低下させることにより前記有害物質を前記対
象物内から揮発させるとともに揮発した有害物質を前記
収容体の外部に排出する真空ポンプと、該真空ポンプの
上流側若しくは下流側に接続され前記収容体から排出さ
れた有害物質を捕集する捕集機器と、前記収容体内の温
度を上昇させる加熱手段とを備えたことを特徴とする有
害物質の分離除去装置。 - 【請求項4】 前記収容体を剛体容器で構成した請求項
3記載の分離除去装置。 - 【請求項5】 前記収容体をシートで構成し、該シート
を前記対象物を収容した状態で袋状に密封自在に構成し
た請求項3記載の分離除去装置。
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