JPH11284247A - 圧電セラミックの熱処理方法と加速度センサ - Google Patents

圧電セラミックの熱処理方法と加速度センサ

Info

Publication number
JPH11284247A
JPH11284247A JP8567598A JP8567598A JPH11284247A JP H11284247 A JPH11284247 A JP H11284247A JP 8567598 A JP8567598 A JP 8567598A JP 8567598 A JP8567598 A JP 8567598A JP H11284247 A JPH11284247 A JP H11284247A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric ceramic
piezoelectric ceramics
pyroelectric
piezoelectric
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP8567598A
Other languages
English (en)
Inventor
Juhei Takahashi
橋 寿 平 高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP8567598A priority Critical patent/JPH11284247A/ja
Publication of JPH11284247A publication Critical patent/JPH11284247A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電セラミックが同一性能でなくても焦電効
果を無効化する。 【解決手段】 圧電セラミック2、3を金属振動板1に
接着剤6で接着する際に、圧電セラミックの電極4、5
間を焦電ピン10、11、加圧駒7、受駒8、センター
ピン9を通じて電気的に短絡または抵抗値を有する導体
で短絡させながら加熱硬化させる。複数の圧電セラミッ
クが接着時の加熱硬化の間、焦電効果により発生する電
荷を強制的にディスチャージさせることにより、焦電特
性の大きい圧電セラミックを焦電特性の小さい圧電セラ
ミックに合わせ込むことができ、結果的に電効果を無効
化できる。これにより、加速度センサに利用した場合
に、振動加速度に比例した出力のみが得られ、温度によ
る不要な出力を排除できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電セラミックの
熱処理方法およびそれを用いた製造された電気機械変換
素子、特に振動加速度を電気信号に変換する加速度セン
サに関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の加速度センサの基本構造を
示す。図2において、円板状の金属振動板1の表裏に
は、それぞれ円板状の圧電セラミック2、3が接着され
ている。また、圧電セラミック2、3のそれぞれの表裏
には、内側にセンシング電極4、外側にドライビング電
極5が同心円状に予め形成されている。
【0003】圧電セラミック2、3には、ポーリング方
向による極性があり、図2に示すように、上側がプラス
になるように、金属振動板1の接着面に対し圧電セラミ
ック2、3は接着面が逆極性になるように接着し、かつ
圧電セラミック2、3の電極4、5と金属振動板1とは
電気的な導通がとれるように、接着硬化時の加熱時に
は、圧電セラミック2、3の上下から加圧しておく。な
お、圧電セラミック2、3の極性は、図2とは逆の上側
がマイナスになるように接着してもよく、この場合は出
力が逆になる。
【0004】次に図3を用いて加速度センサの動作を説
明する。この加速度センサに振動加速度を与えるか、ま
たは図2に示すドライビング電極5に交流電圧を与える
と、圧電セラミック2、3が撓み、それぞれプラス、マ
イナスの電荷(電圧)を発生させる。これは圧電セラミ
ックが、伸び方向ではプラス極性にプラスの電荷を発生
させ、縮み方向ではプラス極性にマイナスの電荷を発生
させるからである。
【0005】また、焦電効果つまり温度上昇時には圧電
セラミックのプラス極性にプラスの電荷が発生し、温度
下降時にはプラス極性にマイナスの電荷が発生する現象
は、圧電セラミックに特有の現象であり、加速度センサ
のように振動加速度に正確に比例した出力を取り出した
いセンサでは、温度変化時に焦電効果による出力変動が
あっては困るため、図2に示すように、センシング電極
4を圧電セラミック2のプラス側および圧電セラミック
3のマイナス側に接続するように形成することにより、
温度変化に対して焦電効果による電荷の発生をキャンセ
ル(無効化)することができ、振動加速度に比例した出
力を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、圧電
セラミック2、3は、振動加速度に対しては足し算、焦
電効果に対しては引き算になるように構成しているが、
これは圧電セラミック2と3とが同一性能であることが
条件となる。特に、焦電効果はキャンセルさせることが
必要であるため、圧電セラミック2、3が同一特性でな
いと、図4に示すように、温度変化時に不要が出力を発
生させることになる。しかしながら、現実の問題とし
て、製造時のばらつきがあるため、すべての場合におい
て同一特性の圧電セラミックを使用することは困難であ
る。
【0007】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、圧電セラミックが同一性能でなくても焦
電効果を無効化することのできる熱処理方法およびそれ
を用いた加速度センサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、圧電セラミックを金属振動板に接着する
際に、圧電セラミックの電極間を電気的に短絡または抵
抗値を有する導体で短絡させながら加熱硬化させるよう
にしたものである。複数の圧電セラミックが接着時の加
熱硬化の間、焦電効果により発生する電荷を強制的にデ
ィスチャージさせることにより、焦電特性の大きい圧電
セラミックを焦電特性の小さい圧電セラミックに合わせ
込むことができ、結果的に焦電効果を無効化することが
できる。これにより、加速度センサに利用した場合に、
振動加速度に比例した出力のみが得られ、温度による不
要な出力を排除することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、複数の圧電セラミックを金属振動板の両面に接着剤
により接着する際に、前記圧電セラミックの両面に予め
形成された複数の電極間を電気的に短絡または抵抗値を
有する導体で短絡させながら前記接着剤を加熱硬化させ
ることを特徴とする圧電セラミックの熱処理方法であ
り、焦電特性が同一になることにより、圧電セラミック
が同一性能でなくても焦電効果を無効化できるという作
用を有する。
【0010】本発明の請求項2に記載の発明は、複数の
圧電セラミックを加圧駒と受駒との間に挟んで加圧しな
がら加熱硬化させることを特徴とする請求項1記載の圧
電セラミックの熱処理方法であり、圧電セラミックと金
属振動板との接着を確実に行えるという作用を有する。
【0011】本発明の請求項3に記載の発明は、加圧駒
と受駒の少なくとも圧電セラミックと接触する面を前記
接着剤に対し離型性を有する材料でコーティングすると
ともに、前記複数の電極間に導電性を有するピンの先端
部を接触させて電気的に短絡することを特徴とする請求
項2記載の圧電セラミックの熱処理方法であり、接着剤
が駒に付着するのを防止でき、かつ電極間を短絡できる
という作用を有する。
【0012】本発明の請求項4に記載の発明は、離型性
を有する材料として4弗化フルオロエチレンを用いるこ
とを特徴とする請求項3記載の圧電セラミックの熱処理
方法であり、接着剤が駒に付着するのを確実に防止でき
るという作用を有する。
【0013】本発明の請求項5に記載の発明は、加圧駒
と受駒の少なくとも圧電セラミックと接触する面をニッ
ケル・弗素材料によりめっきしたことを特徴とする請求
項2記載の圧電セラミックの熱処理方法であり、接着剤
が駒に付着するのを防止でき、かつ電極間を短絡できる
という作用を有する。
【0014】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
1から5のいずれかに記載の圧電セラミックの熱処理方
法を用いて製造された電気機械変換素子であり、精度の
高い電気機械変換素子が得られるという作用を有する。
【0015】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
1から5のいずれかに記載の圧電セラミックの熱処理方
法を用いて製造された加速度センサであり、振動加速度
に比例した出力のみが得られ、温度による不要な出力を
排除できるという作用を有する。
【0016】以下、本発明の実施の形態を図面を参照し
て説明する。 (実施の形態)図1は本発明の実施の形態における熱処
理工程を断面図として示したものであり、図2に用いた
符号が同様な部材に対して用いてある。図1において、
圧電セラミック2、3のそれぞれの表裏には、内側にセ
ンシング電極4、外側にドライビング電極5が同心円状
に予め形成されている。このような圧電セラミック2、
3は、それぞれ接着剤6を介して円板状の金属振動板1
の両面に重ねられ、その両側をそれぞれ金属製の加圧駒
7および受駒8により加圧されながら加熱硬化される。
加圧駒7および受駒8の少なくとも圧電セラミック2、
3と接触する面には、数十ミクロン程度の厚さに4弗化
フルオロエチレンがコーディングされ、この付着防止膜
12により、加圧の際にはみ出した接着剤6により駒
7、8が圧電セラミック2、3に接着するのを防止して
いる。加圧駒7と受駒8の中心にはセンターピン9が貫
通しており、このセンターピン9により、金属振動板1
と加圧駒7と受駒8とが電気的に導通(接触)してい
る。また、加圧駒7と受駒8には、それぞれ圧電セラミ
ック2の上側と圧電セラミック3の下側のセンシング電
極4とドライビング電極5にそれぞれ接触する焦電ピン
10、11が、図示されない圧縮コイルばねにより加圧
された状態で設けられている。この焦電ピン10、11
は、それぞれ加圧駒7および受駒8に電気的に接続(接
触)しており、結果的に圧電セラミック2、3のセンシ
ング電極4およびドライビング電極が短絡、またはある
抵抗値を持って短絡している。
【0017】電極4、5を短絡する際の抵抗値は、かな
り大きな値でも構わない。その理由として温度変化の周
波数が低いことが挙げられる。例えば、温度変化は、速
くとも10℃/分であり、数ミリHzと考えられる。こ
れに対し、圧電セラミックの静電容量を10μFとする
と、抵抗値を1MΩとしても、時定数は10秒100ミ
リHzと考えられる。したがって、抵抗値が1MΩで
も、十分に温度変化時に発生する電荷(電圧)をディス
チャージすることができる。
【0018】このように、本実施の形態によれば、圧電
セラミック2、3が接着時の加熱硬化の間、強制的に焦
電効果により発生する電荷をディスチャージさせること
により、焦電特性の大きい圧電セラミックを焦電特性の
小さい圧電セラミックに合わせ込むことができ、結果的
に焦電効果を無効化することができる。
【0019】なお、上記実施の形態において、加圧駒7
および受駒8の4弗化フルオロエチレンによる付着防止
膜12の代わりに、ニッケル・弗素材料をめっきするこ
とにより、接着剤に対する離型性を有するとともに導電
性を有することにより、電極4、5間を短絡させるため
の焦電ピン10、11を省略することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明は、上記実施の形態から明らかな
ように、圧電セラミックを金属振動板に接着する際に、
圧電セラミックの電極間を電気的に短絡または抵抗値を
有する導体で短絡させながら加熱硬化させるようにした
ので、複数の圧電セラミックが接着時の加熱硬化の間、
焦電効果により発生する電荷を強制的にディスチャージ
させることにより、焦電特性の大きい圧電セラミックを
焦電特性の小さい圧電セラミックに合わせ込むことがで
き、結果的に焦電効果を無効化することができる。これ
により、このようにして製造された電気機械変換素子を
加速度センサとして利用した場合に、振動加速度に比例
した出力のみが得られ、温度による不要な出力を排除す
ることができる。
【0021】また、圧電セラミックが1枚の場合でも、
加熱によって蓄えられた電荷が一度に放電することによ
って、かなりの高電圧が発生し、測定器等を破壊するこ
とがあるため、本発明のように圧電セラミックの電極間
を短絡して加熱することは、測定器等の破壊を未然に防
止できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における熱処理工程を示す
断面図
【図2】加速度センサの基本構造を示す平面図(a)と
回路図(b)
【図3】加速度センサの動作を示す断面図(a)(b)
(c)
【図4】加速度センサの時間と温度の関係を示す特性図
【符号の説明】
1 金属振動板 2、3 圧電セラミック 4 センシング電極 5 ドライビング電極 6 接着剤 7 加圧駒 8 受駒 9 センターピン 10、11 焦電ピン 12 付着防止膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧電セラミックを金属振動板の両
    面に接着剤により接着する際に、前記圧電セラミックの
    両面に予め形成された複数の電極間を電気的に短絡また
    は抵抗値を有する導体で短絡させながら前記接着剤を加
    熱硬化させることを特徴とする圧電セラミックの熱処理
    方法。
  2. 【請求項2】 複数の圧電セラミックを加圧駒と受駒と
    の間に挟んで加圧しながら加熱硬化させることを特徴と
    する請求項1記載の圧電セラミックの熱処理方法。
  3. 【請求項3】 加圧駒と受駒の少なくとも圧電セラミッ
    クと接触する面を前記接着剤に対し離型性を有する材料
    でコーティングするとともに、前記複数の電極間に導電
    性を有するピンの先端部を接触させて電気的に短絡する
    ことを特徴とする請求項2記載の圧電セラミックの熱処
    理方法。
  4. 【請求項4】 離型性を有する材料として4弗化フルオ
    ロエチレンを用いることを特徴とする請求項3記載の圧
    電セラミックの熱処理方法。
  5. 【請求項5】 加圧駒と受駒の少なくとも圧電セラミッ
    クと接触する面をニッケル・弗素材料によりめっきした
    ことを特徴とする請求項2記載の圧電セラミックの熱処
    理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の圧電
    セラミックの熱処理方法を用いて製造された電気機械変
    換素子。
  7. 【請求項7】 請求項1から5のいずれかに記載の圧電
    セラミックの熱処理方法を用いて製造された加速度セン
    サ。
JP8567598A 1998-03-31 1998-03-31 圧電セラミックの熱処理方法と加速度センサ Ceased JPH11284247A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8567598A JPH11284247A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 圧電セラミックの熱処理方法と加速度センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8567598A JPH11284247A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 圧電セラミックの熱処理方法と加速度センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11284247A true JPH11284247A (ja) 1999-10-15

Family

ID=13865418

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8567598A Ceased JPH11284247A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 圧電セラミックの熱処理方法と加速度センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11284247A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017152533A (ja) * 2016-02-24 2017-08-31 日本特殊陶業株式会社 圧電アクチュエータの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017152533A (ja) * 2016-02-24 2017-08-31 日本特殊陶業株式会社 圧電アクチュエータの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20130016647A (ko) 초음파 센서
JP2013021176A (ja) 圧電素子
JPS6156920A (ja) 圧電素子を用いた振動及び音波の検出器
TW202014867A (zh) 感測膜及其製備方法、電子裝置
JP2015523672A (ja) タッチ感応式センサー及びそのようなセンサーを製造するための方法
US4367408A (en) Pyroelectric type infrared radiation detecting device
JPH11284247A (ja) 圧電セラミックの熱処理方法と加速度センサ
JP6158583B2 (ja) セラミックデバイス及びその動作方法
JP2002022561A5 (ja)
JP3426185B2 (ja) 圧電スピーカ
JPH1126829A (ja) 圧電アクチュエータ装置
US20200267478A1 (en) Manufacturing method of a piezoelectric microphone with pillar structure
US10581404B2 (en) Tunable lithium niobate resonators and filters via lithiation and delithiation
JPH0252599A (ja) 超音波トランスデューサ及びその製造方法
JP6760809B2 (ja) 圧電部品
JPS5927699A (ja) 圧電振動子
JP6117555B2 (ja) 圧電部品
JP6096579B2 (ja) セラミックデバイス及びその検査方法
JPH02236431A (ja) 圧電型圧力センサ
JP3377922B2 (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JPH0610254Y2 (ja) 渦検出器
JPS63266338A (ja) 圧電振動子
JPS62204584A (ja) 圧電体の分極方法
JPH0238933A (ja) 温度検知器
JPS6336445B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080415

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080527

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080617

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20081028