JPH11283839A - 高電圧部品収容装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐電圧を十分とることができるとともに、装
置の小型化を行うことができる高電圧部品収容装置を提
供する。 【解決手段】 空間の貫通放電を防止し、高電圧発生部
品２の電位に対して耐圧が満たされるためには、支持部
材３が電気的絶縁性を有するだけではなく、支持部材３
の沿面の長さを十分にとる必要があり、螺旋形状の支持
部材３で高電圧発生部品２を高電圧容器１内に支持して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、高電圧発生部品を
外部とリークを起こすことなく収容することができる高
電圧部品収容装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えばトランス等から構成される
高圧電源等の高電圧部品１２を高電圧容器１１に実装配
置する場合には、図３に示すように空間の貫通放電を防
止するために、高電圧容器１１内に絶縁オイルを封止す
るとともに、高圧電源等の高電圧部品１２を碍子等のひ
だ状の支持部材１３を用いて高電圧容器１１内に支持し
ている。

【０００３】このような場合、耐電圧を大きくするため
には、沿面１４を長くとる必要があるが、ひだ状の部材
であるとこれを直線距離に直した場合、高電圧容器１１
から高電圧部品１２までの高さＨの１．２〜３倍程度が
限界になっていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の構造で、耐電圧
を上げようとすると支持部材１３の沿面を長くしなけれ
ばならないが、そのためには、ひだ状の部分の凹凸を大
きくするか、ひだ状の部分の長さを長くしなければ、直
線距離に直した場合には、十分な長さにならず、このた
め、支持部材を必然的に長く大きくしなければならない
ので、高電圧容器も大きくする必要が生じて、装置の小
型化を行うことができなかった。

【０００５】本発明は、上記課題を解決するために創案
されたもので、耐電圧を十分とることができるととも
に、装置の小型化を行うことができる高電圧部品収容装
置を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の高電圧部品収容装置は、容器内に高電圧部
品を絶縁性の支持部材により支持する装置において、高
電圧部品の支持部材を螺旋形状としたことを特徴として
いる。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の一実施例を、以下、図１
に基づいて説明する。

【０００８】図１は本発明による高電圧部品収容装置の
断面構成図を示す。

【０００９】１は高電圧部品を収容する高電圧容器、２
はトランスや電源部品等からなる高電圧発生部品、３は
テフロンやエポキシ樹脂等からなる電気的絶縁性を有す
る支持部材、４は外部との電気的絶縁を保つための絶縁
油または絶縁樹脂等からなる絶縁材である。高電圧発生
部品２は自己が高電圧を発生するものだけではなく、他
の高電圧電源から高電圧の供給を受けるものを含む。

【００１０】このような高電圧部品収容装置では、例え
ば、高電圧発生部品２は数１００ＫＶに電位が上がって
いるが、これに対してまわりの高電圧容器１はアース電
位である。通常空間の貫通放電を防止するために高電圧
容器１内は絶縁材４で満たされている。この様な状態で
高電圧発生部品２を高電圧容器１内で支える支持部材３
は、両端に高電位とアース電位が各々直接接しているの
で高耐圧が要求される。

【００１１】空間の貫通放電を防止し、高電圧発生部品
２の電位に対して耐圧が満たされるためには、支持部材
３が電気的絶縁性を有するだけではなく、支持部材３の
沿面の長さ（支持部材３を直線上に延ばしたときの長
さ）が所定の長さになるようにしなければならない。

【００１２】そこで、この支持部材３は、図２（ａ）に
示すような長さＬ、横ａ、縦ｂの絶縁素材（テフロン、
エポキシ樹脂等）を図２（ｂ）に示すような高さＨ、ピ
ッチがｈの螺旋形状に成形されている。

【００１３】図２（ｂ）での螺旋形状の円の直径をＤと
し、ターン数をｎ、ピッチをｈとすると、Ｌ＝πｎＤ
、Ｈ＝ｎｈ である。

【００１４】例えば、螺旋形状の円の直径を２０ｍｍ、
ターン数が１０、ピッチが５ｍｍとすればＨはおよそ５
０ｍｍとなり、Ｌは６２８ｍｍとなる。

【００１５】したがって、沿面の長さをＬ＝６２８ｍｍ
とかなり大きくとり、耐圧を十分確保できるとともに、
高さＨは５０ｍｍと押さえることができ、装置を小型化
することができる。

【００１６】上記のように支持部材３を螺旋構造形状に
することで、支持部材３の素材の長さが沿面長さとな
り、高耐圧を確保することができるとともに、支持部材
の大きさを小さくすることができ、装置を小形化するこ
とができる。

【００１７】また、支持部材を螺旋形状に成形する場合
には、螺旋形状の円の直径Ｄ、ピッチｈ、ターン数ｎの
値を組み合わせることによって、所定の大きさの適切な
耐圧を持った支持部材を容易に形成できる。

【００１８】例えば、円の直径Ｄを小さくしても、ピッ
チｈも小さくすれば、同じ沿面長さを構成できる（耐圧
も同じ）とともに、装置を小型化することができる。

【００１９】なお、本発明にかかる構成は、高電圧発生
部品にトランス等の高電圧発生源を搭載し、この高電圧
を他の装置に供給するような高電圧発生装置に用いられ
る。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来と比較して、同じ耐電圧を得るための支持部材が小
型化できることにより、装置全体を小型化することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の高電圧部品収容装置の断面構成を示す
図である。

【図２】支持部材の構成を示す図である。

【図３】従来の高電圧部品収容装置の断面構成を示す図
である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器内に高電圧部品を絶縁性の支持部材
   により支持する装置において、高電圧部品の支持部材を
   螺旋形状としたことを特徴とする高電圧部品収容装置。