JPH11283252A - 読取信号生成装置 - Google Patents

読取信号生成装置

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JPH11283252A
JPH11283252A JP10100397A JP10039798A JPH11283252A JP H11283252 A JPH11283252 A JP H11283252A JP 10100397 A JP10100397 A JP 10100397A JP 10039798 A JP10039798 A JP 10039798A JP H11283252 A JPH11283252 A JP H11283252A
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reflected
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Application number
JP10100397A
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English (en)
Inventor
Naoharu Yanagawa
直治 梁川
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Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ほぼ完全に隣接トラックからのクロストーク
成分を除去し、読取信号のS/Nを向上することのでき
る読取信号生成装置を提供する。 【解決手段】 記録情報を担うピット列が複数列記録さ
れた光ディスク1に照射した読取光の当該光学式記録媒
体からの反射光の光路中に、前記反射光の光束のほぼ中
央部と当該中央部以外の部分とに分離する反射光分離素
子215と、反射光分離素子215を介して供給される
反射光のうち中央部を受光する光検出器209と、反射
光分離素子215を介して供給される反射光のうち中央
部以外の周辺部を受光する光検出器207とを配し、光
検出器209の出力と光検出器207の出力との差分を
演算する演算器30からの出力を読取信号とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学式記録媒体か
ら記録情報を読み取る際に、隣接する記録トラックに記
録された記録情報からの漏れ込み(クロストーク)の影
響を低減することを可能とする読取信号生成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】CD−ROM等の光ディスクに代表され
る光学式記録媒体は、その記録容量が大きいことや経年
変化等に対する記録信号品質の信頼性が高いこと等か
ら、画像データや音楽データは勿論のこと、コンピュー
タにおけるアプリケーションソフトウェアを担うプログ
ラムデータ等、あらゆる種類の情報データを記録可能
な、いわゆるマルチメディアとしての利用が盛んであ
る。
【0003】最近では、例えば、取り扱う画像データ
が、静止画から動画へ移行していること等からも明らか
な通り、取り扱う情報量が増大する傾向にある。このた
め、光学式記録媒体並びにその記録/再生装置には、よ
り一層の記録の高密度化が要求されている。
【0004】高密度記録を実現する一方法として、トラ
ックピッチを狭くすることが考えられる。しかしなが
ら、トラックピッチを狭くすると、記録媒体から記録情
報を読み取る際に、所望のトラックに隣接するトラック
に記録された記録情報からの漏れ込み、すなわち、クロ
ストークが、無視できなくなるほど増大してしまうとい
う問題がある。
【0005】かかるクロストーク成分(隣接トラックか
らの反射光成分)は、所望トラックを形成するピット列
からの反射光束の全体に均一に分布するのではなく、反
射光束の中央部に集中して回折する性質があることが知
られている。例えば、反射光束の中央部を反射光量全体
の20%の光量を担う部分としたとき、かかる中央部に
は反射光束中に含まれるクロストーク成分全体の50%
が含まれることが判っている。なお、ここで言う光束の
中央部とは、トラック接線方向に対して垂直な方向に分
布する当該光束の中央部の帯状の領域であって、例えば
全反射光量の20%の光量に相当する部分を指す(以
下、同じ)。
【0006】そこで、図9及び図10に示すように従来
の読取信号生成装置では、反射光束の中央部を遮蔽(マ
スキング)して光検出器207で受光しないようにする
ために、光ディスク1からの反射光の光路上に、トラッ
ク接線方向と光学的に平行な方向に幅Wの帯状の遮蔽部
SH(例えば全反射光量の20%の光量に相当する部
分)を透明基板上に設けた遮蔽板205を配して、隣接
トラックからのクロストークの影響を低減する方法が採
られている。
【0007】なお、図10は、遮蔽板205を光軸方向
から観た図である。かかる遮蔽板205における遮蔽部
SHは斜線で示してある。
【0008】図9において、ピックアップ2は、対物レ
ンズ201、ビームスプリッタ202、コリメータレン
ズ203、レーザダイオード204、遮蔽板205、集
光レンズ206、光検出器207からなり、光ディスク
1からの反射光束のうち、遮蔽板205によってマスキ
ングされた部分を除く光束が光検出器207に導かれる
構成となっている。光検出器207は、検出した受光量
に相当する電気信号を発生すると共にかかる電気信号を
増幅器3に供給し、この電気信号は増幅器3によって所
望の振幅レベルに増幅された後、光ディスク1からの読
取信号として図示しない後段の復調回路等に供給され
る。このように、反射光束の中央部をマスキングするこ
とにより、読取信号のS/N(情報信号レベル対クロス
トークによる雑音レベルの比)が向上する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記反
射光束の中央部以外の周辺部にもクロストーク成分は存
在するが、上述した従来の中央部をマスキングする構成
では、上記反射光束周辺部に残存するクロストーク成分
を除去することができないという問題がある。
【0010】本発明の目的は、隣接トラックからのクロ
ストーク成分を除去して、従来よりもさらにS/N比を
向上することができる読取信号生成装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、記録情報を担うピット列
が複数列記録された光学式記録媒体に照射した読取光の
当該光学式記録媒体からの反射光の光路中に配されて、
前記反射光の光束のほぼ中央部と当該中央部以外の部分
とに分離する反射光分離手段と、前記反射光分離手段を
介して供給される反射光のうち前記中央部を受光する第
1の受光手段と、前記反射光分離手段を介して供給され
る反射光のうち前記中央部以外の部分を受光する第2の
受光手段と、前記第1の受光手段の出力と前記第2の受
光手段の出力との差分を演算する演算手段とを備えてな
る。
【0012】請求項1に記載の発明の作用によれば、記
録情報を担うピット列が複数列記録された光ディスクか
らの反射光の光束の略中央部に相当する透明基板上の位
置に配された反射光分離手段は、上記光束をその略中央
部とそれ以外の部分とに分離する。第1の受光手段は、
分離された上記反射光束のうちの略中央部を受光する。
また、第2の受光手段は、分離された上記光束の中央部
以外の周辺部分を受光する。そして、演算手段は上記第
1の受光手段からの出力と第2の受光手段からの出力と
の差分をとる演算を行い、この演算結果を読取信号とし
て出力する。
【0013】したがって、差分演算によって、光束の中
央部に存在するクロストーク成分とそれ以外の周辺部分
に存在するクロストーク成分とが相殺されることにな
り、クロストーク成分を除去することができる。この
際、中央部に存在するクロストーク成分と周辺部に存在
するクロストーク成分の割合を同一にすれば、演算手段
の出力からクロストーク成分を完全に除去することがで
き、S/Nの良い読取信号が得られる。
【0014】上記課題を解決するために請求項2に記載
の発明は、請求項1に記載の読取信号生成装置におい
て、前記反射光分離手段は、透明基板上の前記反射光の
光束の略中央部に相当する位置に全反射ミラーを形成し
てなり、前記第1の受光手段は前記全反射ミラーで反射
された前記中央部を受光するように構成される。
【0015】請求項2に記載の発明の作用によれば、請
求項1に記載の発明の作用に加えて、前記反射光分離手
段は、前記反射光の光束の略中央部のみを全反射ミラー
によって反射して、第1の受光手段に導く。
【0016】したがって、上記反射光束から光学的に分
離されるのは光束の中央部となり、分離することに伴う
光学系の調整箇所は全反射ミラーの2軸調整のみで良
い。したがって、簡易な構成でクロストーク成分を除去
することが可能となる。
【0017】上記課題を解決するために請求項3に記載
の発明は、請求項1に記載の読取信号生成装置におい
て、前記反射光分離手段は、前記反射光を集光する集光
レンズと、当該集光レンズの集光距離に対して所定の距
離だけ近い位置に配されて、前記反射光の中央部に相当
する光束部分を受光する領域とそれ以外の光束部分を受
光する領域とに分割された第1の分割受光手段と、前記
集光レンズの集光距離に対して前記所定の距離だけ遠い
位置に配されて、前記反射光の中央部に相当する光束部
分を受光する領域とそれ以外の光束部分を受光する領域
とに分割された第2の分割受光手段と、を備え、前記第
1の分割受光手段の前記反射光の中央部を受光する領域
と、前記第2の分割受光手段の前記反射光の中央部を受
光する領域とによって前記第1の受光手段を形成すると
共に、前記第1の分割受光手段の前記反射光の中央部以
外の光束部分を受光する領域と、前記第2の分割受光手
段の前記反射光の中央部以外の光束部分を受光する領域
とによって前記第2の受光手段を形成する。
【0018】請求項3に記載の発明の作用によれば、請
求項1に記載の発明の作用に加えて、第1の分割受光手
段及び第2の分割受光手段は、いずれも反射光束の中央
部に相当する光束を受光する1の受光領域と上記中央部
以外の光束を受光する2の領域とに3分割されている。
さらに、上記第1及び第2の分割受光手段は、記録媒体
からの反射光を集光する集光レンズの集光距離に対し
て、所定距離だけ近い位置と、逆に所定距離だけ遠い位
置とのいずれかに一方の分割受光手段が配されるように
構成されている。つまり、いわゆるスポットサイズ法に
よるフォーカスエラー信号を生成する構成が採用され
る。そして、演算手段は各分割受光手段における反射光
束の中央部に相当する光束を受光する上記1の領域から
の出力の和と上記中央部以外の周辺部分の光束を受光す
る2の領域からの出力の和との差分をとる演算を行い、
この演算結果を読取信号として出力する。
【0019】したがって、第1及び第2の分割受光手段
は、本来フォーカスエラー信号の生成のために配されて
いるものであるから、光学的には新たな構成を付加する
ことなく読取信号中のクロストークを相殺することがで
きる。
【0020】上記課題を解決するために請求項4に記載
の発明は、請求項1に記載の読取信号生成装置におい
て、前記反射光分離手段は、透明基板上の前記反射光の
光束の略中央部に相当する位置に回折格子を形成してな
り、前記第1の受光手段は前記回折格子で回折された前
記中央部を受光すると共に、前記第2の受光手段は前記
透明基板の前記回折格子の形成されていない部分を透過
した光束を受光するように構成される。
【0021】請求項4に記載の発明の作用によれば、請
求項1に記載の発明の作用に加えて、前記反射光分離手
段は、前記反射光の光束の略中央部のみを回折格子によ
って回折させて、第1の受光手段に導く。したがって、
簡易な構成でクロストーク成分を低減することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】次に本発明に好適な実施の形態に
ついて図1乃至図4を参照して説明する。図1は本発明
の第1の実施の形態である読取信号生成装置の構成を示
す図である。なお、図9で示した各構成要件と同一の要
件には同一の符号を付す。
【0023】図1において、ピックアップ20は、対物
レンズ201、ビームスプリッタ202、コリメータレ
ンズ203、レーザダイオード204、反射光分離素子
215、集光レンズ206、第2の受光手段としての光
検出器207、集光レンズ208、第1の受光手段とし
ての光検出器209とからなり、光検出器207、20
9で受光した受光信号は、受光信号間の差分演算を行う
演算手段としての演算器(ヘッドアンプHA)30に供
給される。
【0024】反射光分離素子215は、光ディスク1で
反射した反射光束Bの光軸L上に、かかる光軸Lとは角
度θの傾きをもって対面する断面Sを有するように配さ
れた例えばガラス等の透明材料で形成される立方体形状
の光学素子であって、上記断面S上に、光ディスク1の
トラック接線方向と光学的に平行な方向に亘る幅W’の
帯状領域に全反射ミラーcを形成したものである。図2
は反射光分離素子215を図1に示す線分a−bを含む
上記断面Sの反射光束Bの入射方向から見た正面図であ
る。反射光分離素子215は、入射する光ディスク1か
らの反射光束Bの光軸Lを含む略中央部を全反射ミラー
cによって反射して集光レンズ208を介して光検出器
209に入射せしめると共に、反射光束Bの残りの周辺
部分を集光レンズ206を介して光検出器207に入射
せしめる。かかる反射光分離素子215は、ビームスプ
リッタ202によって形成される光ディスク1からの反
射光の光軸Lに対して上記断面Sがある傾斜角度θ(例
えば45度)を有するように配されている。
【0025】ここで、幅W’は上記傾斜角度をθとする
と、W’=W/cos(θ)で与えられる。つまり、全
反射ミラーの反射光束に対する有効幅が図10に示した
従来の遮蔽板205におけるマスキング部の幅Wと同一
となるように設計されており、例えば反射光束の光量の
約20%に相当する光量を担う光束を光検出器209に
向けて反射する。
【0026】上記した光検出器207,209は、入射
した反射光をその受光量に比例した電流信号に変換し
て、演算器30に出力する。
【0027】演算器30は、各光検出器207,209
から供給された信号の減算処理を行うと共に演算結果を
所定の増幅率で増幅し、光ディスク1からの読取信号で
ある高周波信号(RF信号)として、図示しない後段の
復調回路等に出力する。
【0028】図3に演算器30の構成例を示す。演算器
30は、差動アンプDAとバッファアンプBA1、BA
2と、I/V(電流/電圧)変換用抵抗器R35、R3
6とによって構成される。差動アンプDAは、オペアン
プOAと、かかるオペアンプOAの反転入力端子に接続
される抵抗器R31、R32と、オペアンプOAの非反
転入力端子に接続される抵抗器R33、R34とから構
成される。抵抗器R32の他端はオペアンプOAの出力
端子と接続され、抵抗器R34の他端は接地されてい
る。抵抗器R31並びに抵抗器R33の他端はそれぞれ
差動アンプDAの入力端子となり、抵抗器R31がバッ
ファアンプBA1及び抵抗器R36を介して端子Bに接
続されると共に、抵抗器R33がバッファアンプBA2
及び抵抗器R35を介して端子Aに接続される。また、
端子Aには光検出器207から出力された電流信号が供
給され、端子Bには、光検出器209から出力された電
流信号が供給される。
【0029】以上の構成において、端子Aに光検出器2
07から電流信号が供給されると、かかる電流信号は抵
抗器R35によって電圧信号に変換された後、バッファ
アンプBA2を介して差動アンプDAを構成する一方の
入力端子となる抵抗器R33に供給される。
【0030】一方、端子Bに光検出器209から電流信
号が供給されると、この電流信号は、抵抗器R36によ
って電圧信号に変換された後、バッファアンプBA1を
介して差動アンプDAを構成する他方の入力端子となる
抵抗器R31に供給される。
【0031】差動アンプDAは、供給された光検出器2
07から出力された電流信号、すなわち、光ディスク1
からの反射光束の周辺部の光量に相当する電圧信号と、
光検出器209から出力された電流信号、すなわち、光
ディスク1からの反射光束の光軸を含む略中央部の光量
に相当する電圧信号との減算処理を行うと共に抵抗器R
31乃至R34によって決定する増幅率で増幅した差信
号を読取信号として出力するのである。
【0032】次に、上記のごとき構成された読取信号生
成装置における隣接トラックからのクロストーク成分の
除去作用について説明する。図4に光ディスク1からの
反射光束の光量(光強度)分布を模式的に示す。図4に
示すとおり、反射光の光強度分布は光軸中心を頂点とす
るガウス分布となる。この実施形態では、かかる光強度
分布のうち、光軸を含む例えば約20%の光量(図4で
ハッチングが施されている部分)に相当する光束部分が
反射光分離素子215に設けられた全反射ミラーc及び
光検出器209によって分離/抽出されて演算器30に
供給されると共に、反射光分離素子215を透過した残
りの約80%の光量に相当する光束部分が光検出器20
7によって検出されて演算器30に供給される。
【0033】この際、一般的に、反射光分離素子215
における全反射ミラーcによって分離される反射光束の
光軸中心を含む約20%の光量を担う中央部には反射光
束全体のクロストーク成分の約50%が含まれ、反射光
分離素子215を透過した約80%の光量を担う周辺部
分にも残り約50%のクロストーク成分が含まれること
が知られている。したがって、反射光全体の光量100
%の内、隣接するトラックからのクロストーク成分が反
射光束全体の10%存在すると仮定すると、光検出器2
09に照射される反射光分離素子215で分離した反射
光は15%の情報信号成分と約5%のクロストーク成分
となり、光検出器207に照射される反射光分離素子2
15を透過した反射光は75%の情報信号成分と全反射
ミラーcで反射されなかった残りの5%のクロストーク
成分となる。光検出器207並びに209から出力され
る電流信号は、差動アンプDAによって減算されるか
ら、クロストーク成分がほぼ完全に相殺されて、差動ア
ンプDAが出力する読取信号は、反射光全体の光量の約
60%に相当する情報信号成分のみとなり、S/Nが向
上する。
【0034】次に本発明の第2の実施の形態について図
5乃至図7を用いて説明する。図5において、図1と同
じ構成に対しては同一の符号を付し、その説明は省略す
る。
【0035】この実施形態においては、光ディスク1か
ら反射した反射光束Bの光路上に集光レンズ225と、
プリズム226と、第1の分割受光手段である光検出器
227と、第2の分割受光手段である228と、を配す
ると共に、当該光検出器227及び228から出力され
る検出信号に基づいて読取信号及びフォーカスエラー信
号を生成する演算器300を設けてなる。
【0036】集光レンズ225は、かかる集光レンズ2
25の焦点距離ff上で反射光束Bを合焦せしめる。
【0037】プリズム226は、集光レンズ225を介
して供給された反射光束Bの一部を反射して光検出器2
27に導くと共に、残りの反射光束Bを透過して全反射
ミラーmrに導くハーフミラーhmと、ハーフミラーh
mからの透過光束を全反射して光検出器228に導く全
反射ミラーmrとからなる。
【0038】光検出器227は、上記集光レンズ225
の焦点位置ff1に対して所定の距離fl1だけ集光レ
ンズ225に近い位置pn1に配されている。さらに、
光検出器227は、図6に示すとおり、受光する反射光
束の中央部を受光する領域SBと、それ以外の周辺部分
の光束を受光する領域SA及びSCとに3分割されてい
る。
【0039】光検出器228は上記集光レンズ225の
焦点位置ff2に対して所定の距離fl2だけ集光レン
ズ225より遠い位置pn2に配されている。さらに、
光検出器228は、図6に示すとおり、受光する反射光
束の中央部を受光する領域SEと、それ以外の周辺部分
の光束を受光する領域SD及びSFとに3分割されてい
る。
【0040】以上のとおり、光検出器227及び228
は、集光レンズ225の焦点距離に対しては相補的な位
置に配置される。また、光検出器227及び228で
は、反射光束Bの全反射光量の約20%の光量を担う中
央部を受光するように領域SB及び領域SEが形成され
ている。つまり、残りの80%に相当する光量を担う周
辺部分が領域SA、SC、SD、SFで受光される。
【0041】演算器300は、光検出器227の領域S
Aの出力信号と領域SCの出力信号とを加算する加算器
301と、光検出器228の領域SDの出力信号と領域
SFの出力信号とを加算する加算器302と、加算器3
01の出力信号と加算器302の出力信号とを加算する
加算器303と、光検出器227の領域SBの出力信号
と光検出器228の領域SEの出力信号とを加算する加
算器304と、加算器303の出力信号から加算器30
4の出力信号を減算する減算器305と、加算器301
の出力信号から光検出器227の領域SBの出力信号を
減算する減算器306と、加算器302の出力信号から
光検出器228の領域SEの出力信号を減算する減算器
307と、減算器306の出力信号と減算器307の出
力信号とを加算する加算器308と、からなる。そし
て、減算器305の出力信号が、光ディスク1からの読
取信号である高周波信号(RF信号)として、図示しな
い後段の復調回路等に出力されると共に、加算器308
の出力信号がいわゆるスポットサイズ法によって生成さ
れたフォーカスエラー信号として、図示しない後段のサ
ーボ回路に出力され、光ディスク1に照射する読取ビー
ムがディスク上で合焦するように制御される。
【0042】なお、上記構成のうち、光検出器227の
領域SB及び光検出器228の領域SE並びに加算器3
04により第1の受光手段を構成する。また、光検出器
227の領域SA、C及び光検出器228の領域SD、
F並びに加算器301、302により第2の受光手段を
構成する。
【0043】以上の構成によって、読取ビームが合焦状
態にあるとき、減算器305からはクロストーク成分が
相殺された読取信号(RF信号)が出力される。つま
り、減算器305からは、RF=(SA+SC+SD+
SF)−(SB+SE)なる演算処理が施された信号が
読取信号として出力される。上述したとおり、反射光束
の約20%の光量を担う中央部には全体のクロストーク
成分の50%相当が存在するから、かかる中央部の光束
を検出する上記加算器304の出力(SB+SE)と残
りの80%の光量を担う周辺部の光束を検出する加算器
303の出力(SA+SC+SD+SF)とを減算処理
することにより、クロストーク成分が相殺されて純粋に
情報信号成分(かかる情報信号成分の光量は、反射光量
全体の60%となる)のみとなるのである。
【0044】上記した第2の実施形態によれば、フォー
カスエラー検出に用いる光検出器227、228を第1
及び第2の受光手段として兼用できるので光学的には新
たな構成を必要としないという利点がある。
【0045】次に第3の実施形態について、図7及び図
8を用いて説明する。なお、図7において図1と同じ構
成には同じ符号を付し、その説明は省略する。この実施
形態においては、ピックアップ23における光ディスク
1から反射した反射光束Bの光路中に、集光レンズ23
6と、かかる集光レンズ236を介して供給される反射
光束Bの全反射光量のうち、図8に示す如き約20%の
光量を担う中央部に相当する透明基板sub上の領域に
格子Gが形成された回折格子235を配し、かかる回折
格子235の格子Gによって回折された光束を光検出器
209で受光し、当該回折格子235を透過する反射光
束Bの周辺部の光束を光検出器207で受光する構成と
される。他の構成は図1に示すものと同じである。
【0046】以上の構成において、光ディスク1からの
反射光束Bは、回折格子235によって、当該反射光束
Bの全反射光量のうち、約20%の光量を担う中央部の
みが回折することとなり、かかる+1次光または−1次
光の回折光は光検出器209で受光される。一方、反射
光束Bの回折格子235による回折作用を受けない、残
りの約80%の光量を担う周辺部の光束(回折格子23
5を透過する0次光)は光検出器207で受光される。
【0047】これら光検出器207、209は、それぞ
れ受光した光束の光量に応じた電流信号を図3に示す演
算器30に出力する。そして、演算器30によって、供
給された上記反射光束Bの中央部と周辺部に相当する各
出力信号の減算処理が行なわれるので、上記した如くこ
の演算器30からは、クロストーク成分が相殺されて、
ほぼ完全に情報信号のみとされた読取信号が出力される
のである。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による読取
信号生成装置では、反射光の中央部を受光する第1の受
光手段と、反射光の中央部以外の部分を受光する第2の
受光手段とで各々の反射光を受光し、第1の受光手段の
出力と第2の受光手段の出力との差分を演算して読取信
号とする際に、反射光分離手段として透明基板の反射光
の中央部に相当する位置に全反射ミラーを形成し、かか
る全反射ミラーによって上記反射光束の中央部を分離す
るように構成したので、読取信号における隣接トラック
からのクロストーク成分を略完全に除去することがで
き、読取信号のS/Nを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の読取信号生成装置
の具体的な構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の反射光分離素子2
15の具体的構成を示す図である。
【図3】演算器30の具体的な構成を示す図である。
【図4】反射光束Bの光量分布を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の読取信号生成装置の
具体的な構成を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の演算器300の具体
的な構成を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施形態の読取信号生成装置の
具体的構成を示す図である。
【図8】第3の実施形態の反射光分離手段である回折格
子235の具体的構成を示す図である。
【図9】従来の読取信号生成装置を示すブロック図であ
る。
【図10】従来の読取信号生成装置の遮蔽板205を示
す図である。
【主要部分の符号の説明】
1 ・・・・ 光ディスク 2 ・・・・ ピックアップ 20 ・・・・ ピックアップ(第1の実施形態) 22 ・・・・ ピックアップ(第2の実施形態) 23 ・・・・ ピックアップ(第3の実施形態) 30 ・・・・ 演算器(演算手段) 201 ・・・・ 対物レンズ 202 ・・・・ ビームスプリッタ 203 ・・・・ コリメータレンズ 204 ・・・・ レーザダイオード 206、208、225、236 ・・・・ 集光レン
ズ 207 ・・・・ 光検出器(第2の受光手段) 209 ・・・・ 光検出器(第1の受光手段) 215 ・・・・ 反射光分離素子(反射光分離手段) 226 ・・・・ プリズム(反射光分離手段) 227 ・・・・ 光検出器(第1の分割受光手段) 228 ・・・・ 光検出器(第2の分割受光手段) 235 ・・・・ 回折格子(反射光分離手段) 300 ・・・・ 演算器(演算手段) 301、302、303 ・・・ 加算器(演算手段) 304 ・・・・ 加算器(演算手段) 305 ・・・・ 減算器(演算手段) 306、307 ・・・・ 減算器 308 ・・・・ 加算器 sub ・・・・ 透明基板 B ・・・・ 反射光束 L ・・・・ 光軸 OA ・・・・ オペアンプ(演算手段) DA ・・・・ 差動アンプ(演算手段) ff ・・・・ 焦点距離 fl ・・・・ 所定の距離 hm ・・・・ ハーフミラー mr ・・・・ 全反射ミラー G ・・・・ 回折格子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録情報を担うピット列が記録された光
    学式記録媒体に照射した読取光の当該光学式記録媒体か
    らの反射光の光路中に配されて、前記反射光の光束のほ
    ぼ中央部と当該中央部以外の部分とに分離する反射光分
    離手段と、前記反射光分離手段を介して供給される反射
    光のうち前記中央部を受光する第1の受光手段と、前記
    反射光分離手段を介して供給される反射光のうち前記中
    央部以外の部分を受光する第2の受光手段と、前記第1
    の受光手段の出力と前記第2の受光手段の出力との差分
    を演算する演算手段とを備え、前記演算手段の出力を読
    取信号とする読取信号生成装置。
  2. 【請求項2】 前記反射光分離手段は、透明基板上の前
    記反射光の光束の略中央部に相当する位置に全反射ミラ
    ーを形成してなり、前記第1の受光手段は前記全反射ミ
    ラーで反射された前記中央部を受光すると共に、前記第
    2の受光手段は、前記透明基板を透過した光束を受光す
    ることを特徴とする請求項1に記載の読取信号生成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記反射光分離手段は、前記反射光を集
    光する集光レンズと、当該集光レンズの集光距離に対し
    て所定の距離だけ近い位置に配されて、前記反射光の中
    央部に相当する光束部分を受光する領域とそれ以外の光
    束部分を受光する領域とに分割された第1の分割受光手
    段と、前記集光レンズの集光距離に対して前記所定の距
    離だけ遠い位置に配されて、前記反射光の中央部に相当
    する光束部分を受光する領域とそれ以外の光束部分を受
    光する領域とに分割された第2の分割受光手段と、を備
    え、前記第1の分割受光手段の前記反射光の中央部を受
    光する領域と、前記第2の分割受光手段の前記反射光の
    中央部を受光する領域とによって前記第1の受光手段を
    形成すると共に、前記第1の分割受光手段の前記反射光
    の中央部以外の光束部分を受光する領域と、前記第2の
    分割受光手段の前記反射光の中央部以外の光束部分を受
    光する領域とによって前記第2の受光手段を形成するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の読取信号生成装置。
  4. 【請求項4】 前記反射光分離手段は、透明基板上の前
    記反射光の光束の略中央部に相当する位置に回折格子を
    形成してなり、前記第1の受光手段は前記回折格子で回
    折された前記中央部を受光すると共に、前記第2の受光
    手段は前記透明基板の前記回折格子の形成されていない
    部分を透過した光束を受光することを特徴とする請求項
    1に記載の読取信号生成装置。
JP10100397A 1998-03-26 1998-03-26 読取信号生成装置 Pending JPH11283252A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013080547A (ja) * 2011-09-22 2013-05-02 Panasonic Corp 光ピックアップおよび光記録再生装置

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