JPH11281075A - 電磁波放射抑制回路を利用した電気暖房器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気毛布、電気カーペット等の身体に密
着する電気暖房器具から発生する磁界、電磁波の放射を
抑制する回路を利用して、人体を保護する。 【解決手段】 近年、電磁波が人体に与える影響が様々
の角度から研究されている。電気毛布、電気カーペット
等の発熱回路から放射される電磁波、磁界を抑制し、環
境への影響、人体の保護を目的とする本発明は、電気暖
房器具のヒーター導線を折り返し、且つ２本のヒーター
導線を接近させ、流れる電流の方向を反対にすることに
より、電磁気学的に無誘導回路を形成させ、ヒーターか
らの磁界と電磁波放射を防止するものである。ヒーター
回路は２本の絶縁加工した導線を接近させ、１本の被覆
材に通し、ヒーター材とすることにより、磁界の発生、
電磁波の放射を著しく減少させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、電気カーペット、電気毛布等の
電気暖房器具から発生する磁界、電磁波の放射を防止
し、人体、環境に与える影響を軽減、保護することを目
的とする。

【０００２】従来、電気毛布、電気カーペットのヒータ
ーは単線の導体を毛布の中に埋め込み、通電発熱するこ
とにより、本体を暖房する構造になっており、導線から
は、磁界が発生している。一般家庭の電源は関東では５
０Ｈｚ、関西では６０Ｈｚの交流電源を用いるため、器
具本体から低周波の電磁波が放射される。また、電気暖
房器具の温度調節器はサイリスタ等の波形制御素子を用
いるため、高周波成分を持った電磁波も同時に放射され
る。現在、市販されている製品は、このような磁界発
生、電磁波の放射を防止する対策はとられていない。

【０００３】本発明は、電気暖房器具のヒーター導線を
折り返し、電流の流れる方向を相殺して、電磁気学的に
無誘導の配置にヒーター導線を組み込むことにより、ヒ
ーターからの磁場と電磁波放射が従来の製品に比べ、著
しく減少させるものである。電気カーペット、電気毛布
は身体に密着して、長時間使用する電気暖房器具であ
る。近年、電磁波の熱作用については解明されてきた
が、電磁波が人の細胞、遺伝子に直接与える影響につい
ては不明な点も多く、今後の研究成果を待たねばならな
い。しかし、余分な電磁波を身体に受けない事が理想で
あることに変わりはない。電気暖房器具は他の一般の電
気製品と比べ、特に消費電力が大きく、大きな電流が流
れる。又、電磁波強度は発生源からの距離の二乗に反比
例することから、身体とヒーターとの距離が接近してい
る電気暖房器具からの影響は大きい。

【０００４】電気暖房器具からの磁界の発生、電磁波の
放射を抑制するには、その原因を取り除くことである。
導線に電流が流れると、フレミングの法則より、導線周
囲に磁界が発生する。

【図１】電源が交流であると、磁界は変化し、電磁誘導
の法則から周囲の空間に誘導起電力を生じ、電界ができ
る。さらにこの電界も時間と共に変化する。磁界と電界
が互いに作用し、電磁波放射が起こる。

【図２】磁界を発生させなければ、電磁波放射は起こら
ない。磁界は電流の流れる方向と大きさで決まる。同じ
大きさの電流を接近した２本の平行導線に逆方向に流す
と、磁界は互いに打ち消し、電流が流れているにも拘ら
ず磁界は生じない。この原理を利用して、電気暖房器具
のヒーター導線を絶縁加工して折り返す配線にすると、
２本の導線には互いに反対方向で同じ大きさの電流が流
れることになり磁界は発生しない。すなわち、電磁波も
発生しないことになる。

【図３】以上の原理から、導線から発生する磁界、電磁
波の放射を減少させるために、ヒーターの２本の導線は
接近して配置し、電気毛布に埋め込む。

【図４】ヒーター材は絶縁加工した２本の発熱導線を１
本の被覆材に通す。ヒーターに流れる電流の向きは互い
に反対方向である。

【図５】

【図面の簡単な説明】

【図１】磁界の概念図である。

【図２】電磁波の概念図である。

【図３】導線から発生する磁界を消す説明図である。

【図４】電気毛布のヒーター材の配置図である。

【図５】ヒーター材の断面図である。

【符号の説明】

１ 電流 ２ 導線 ３ 磁界 ４ 電界 ５ 磁界 ６ 電磁波 ７ ヒーター導線 ８ 電気毛布 ９ 電源入力 １０ 被覆材 １１ 絶縁材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電磁波放射を抑制する電気暖房器具のヒー
   ター回路の設計。
2. 【請求項２】人体、環境保護を目的として、電気配線か
   ら発生する磁界、電磁波放射を抑制する配線回路の設
   計。