JPH11280975A - 管継手 - Google Patents

管継手

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JPH11280975A
JPH11280975A JP10086985A JP8698598A JPH11280975A JP H11280975 A JPH11280975 A JP H11280975A JP 10086985 A JP10086985 A JP 10086985A JP 8698598 A JP8698598 A JP 8698598A JP H11280975 A JPH11280975 A JP H11280975A
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annular
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Tetsuya Kuwabara
徹也 桑原
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Nitto Kohki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲げ荷重が加わっている場合でも、ソケット
とプラグを容易に分離可能にした管継手を提供するこ
と。 【解決手段】 ソケット本体4の先端部5の外周に、ロ
ックボール6のロック位置とロック解除位置との間で操
作可能に嵌合させた操作用スリーブ7を有するソケット
2と、プラグ本体8の先端部9に、先端部5への挿入時
及び引き抜き時にボール6を遠心方向へ移動させる凸部
82とボール6を係止する凹部10を設けたプラグ3と
からなり、ボール6と凹部10を係脱させてソケット2
とプラグ3を接続或いは分離させる管継手において、ソ
ケット本体4の先端部5の奥部にプラグ本体8の先端面
が当接する環状のパッキン74を設け、プラグ本体8の
凸部82の外周面と先端部5の内周面との間に隙間を設
け、そして、プラグ本体8の凹部10を軸方向後方へ長
く延ばして先端部5の内周面との干渉を回避する逃げ部
87を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操作用スリーブを
操作してソケットに設けたロックボールとプラグに設け
た凹部を係合或いは離脱させてソケットとプラグを接続
或いは分離させるように構成した管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、操作用スリーブによって押圧或い
は解放されるロックボールを備えたソケットと、該ロッ
クボールが係合する凹部を有するプラグとからなる管継
手は数多く製造され使用されている。従来のこの種の管
継手は、一般に、筒状のソケット本体の先端部に径方向
に移動可能に設けたロックボールと、その先端部の外周
に、ロックボールを求心方向へ押圧するロック位置とそ
の押圧を解除しロックボールの遠心方向への移動を許容
するロック解除位置との間で操作可能に嵌合させた操作
用スリーブとを有するソケットと、該ソケットの先端部
に挿入する筒状のプラグ本体の先端部外周にロックボー
ルが係合する凹部を設けたプラグとからなり、操作用ス
リーブをロック解除位置へ変位させた状態で、ロックボ
ールと凹部を係合或いは離脱させてソケットとプラグを
接続或いは分離させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の管継手では、ソケット本体の先端部とプラグ
本体の先端部の嵌合部にOリングを設け、その嵌合部を
シールするように構成しているので、ソケットとプラグ
を接続した状態でプラグに横方向からの曲げ荷重が加わ
ると、ソケット本体の先端部とプラグ本体の先端部が干
渉するために、ソケットとプラグを通常の引張力で分離
するのが難しく、或いは両者を無理に分離させようとす
ると干渉している部分等が破損してしまうことがあると
いう問題があった。本発明は、このような従来の問題点
に着目して為されたもので、その課題は曲げ荷重が加わ
っている場合でも、ソケットとプラグを容易に分離可能
にした管継手を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に係る発明は、先端部にロックボールを径方向
に移動可能に設けた筒状のソケット本体と、前記先端部
の外周に、ロックボールを求心方向へ押圧するロック位
置と遠心方向へのロックボールの移動を許容するロック
解除位置との間で操作可能に嵌合させた操作用スリーブ
とを有するソケットと、先端部をソケット本体の先端部
に挿入する筒状のプラグ本体を有し、該プラグ本体の先
端部外周に、該先端部の挿入時及び引き抜き時にロック
ボールを遠心方向へ移動させる凸部とロックボールを係
止する凹部とを設けたプラグとからなり、ロックボール
と凹部を係合或いは離脱させてソケットとプラグを接続
或いは分離させる管継手において、ソケット本体の先端
部の奥部にプラグ本体の環状の先端面が当接する環状の
パッキンを設け、プラグ本体の凸部の外周面とソケット
本体の先端部の内周面との間に隙間を設け、そして、プ
ラグ本体の凹部を軸方向後方へ長く延ばしてソケット本
体の先端部の内周面との干渉を回避する逃げ部を設けた
ことを特徴とする。かかる構成から、プラグ本体の先端
部をソケット本体の先端部に挿入してソケットとプラグ
を接続する際に、プラグ本体の先端面がソケット本体の
先端部の内周奥部に設けた環状のパッキンに密着するの
で、ソケットとプラグの接続部での流体漏れが阻止さ
れ、内部の気密性が確保される。また、ソケットとプラ
グを接続した状態でプラグが曲げ荷重を受けると、プラ
グの軸心がソケットの軸心に対して傾く。この接続状態
では、プラグ本体の先端部の凸部の外周面とソケット本
体の先端部の内周面及びプラグ本体の先端部の凹部の外
周面とソケット本体の先端部の内周面とがそれぞれ干渉
しないので、プラグ本体の先端部をソケット本体の先端
部から容易に引き抜くことができる。
【0005】請求項2に係る発明は、プラグ本体の先端
面の少なくとも外周側部分を球面状或いはテーパ状に形
成したことを特徴とする。かかる構成から、ソケットと
プラグの接続状態で曲げ荷重を受けると、球面状或いは
テーパ状に形成したプラグ本体の先端面の少なくとも外
周側部分が環状のパッキンに密着した状態で、プラグ本
体がソケット本体に対して傾くので、曲げ荷重を受けた
際にもソケットとプラグの接続部での流体漏れが阻止さ
れ、内部の気密性が維持される。また、プラグ本体の先
端面の少なくとも外周側部分を球面状或いはテーパ状に
形成したことにより、その先端面と環状のパッキンとの
接触面積が大きくなり、これによって気密性がより確実
に維持される。
【0006】請求項3に係る発明は、環状のパッキン
の、プラグ本体の先端面との当接面に半径が次第に変化
した複数条の環状突部を設け、かつ、環状のパッキンの
当接面の内周側端部に、プラグ本体の先端面の内周側端
部に当接する環状のリップ部を設けたことを特徴とす
る。かかる構成から、環状のパッキンの複数条の環状突
部がプラグ本体の先端面で押し潰され各環状突部間に形
成された環状溝部を埋めるように変形してプラグ本体の
先端面をシールするので、この先端面に対するパッキン
の圧接箇所が多重になり、シール面圧がアップしてシー
ル性が向上する。また、複数条の環状突部の1つとプラ
グ本体の先端面との間に塵が介在したり、或いは環状突
部やプラグ本体の先端面の一部に傷が付いても、他の環
状突部によって流体漏れが阻止され、気密性が維持され
る。さらに、曲げ荷重を受けてプラグ本体がソケット本
体に対して傾いても、プラグ本体の先端面の内周側端部
が環状のリップ部に当接してこれを押圧し変形させるの
で、気密性がより一層向上する。
【0007】請求項4に係る発明は、ソケット本体内及
びプラグ本体内に、流路を閉じる閉弁位置と流路を開く
開弁位置との間で軸方向に変位可能にバルブ本体をそれ
ぞれ設け、各バルブ本体に軸心部から軸方向前方へ突出
する係合突部を対向させて設け、該両係合突部の一方の
先端を半球面状の凹面とすると共にその他方の先端をそ
の凹面より曲率半径の小さい半球面状の凸面とし、プラ
グ本体の先端部の挿入時に前記凹面と前記凸面が各面の
中心部で当接して互いに押し合い、両バルブ本体がそれ
ぞれ付勢力に抗して開弁位置へ変位するように構成され
ていることを特徴とする。かかる構成から、ソケットと
プラグを接続した状態でプラグに曲げ荷重が加わると、
両係合突部の一方の凹面とその他方の凸面とが当接する
これら両面の中心部を支点にしてプラグ本体が回動する
ので、プラグに曲げ荷重が作用した場合に両バルブ本体
の当接部がずれたり外れたりしない。
【0008】また、請求項5に係る発明は、ソケット本
体の外周に、軸方向後方への引張力を受けると原位置か
ら付勢力に抗して後退可能なスリーブアダプタを摺動自
在に嵌合させ、操作用スリーブをスリーブアダプタの付
勢力より小さい付勢力で軸方向前方へ付勢し、操作用ス
リーブをスリーブアダプタにより軸方向前方への移動を
阻止されて前記ロック位置に保持されるように構成し、
そして、スリーブアダプタが引張力を受けて後退する
と、この後退に追従して操作用スリーブが前記ロック位
置から前記ロック解除位置へ後退するように構成したこ
とを特徴とする。かかる構成から、ソケットとプラグを
接続した状態でスリーブアダプタが引張力を受けて後退
すると、この後退に追従して操作用スリーブがロック位
置からロック解除位置へ後退すると共に、このときプラ
グは後方へ引っ張られるので、プラグ本体の先端部がソ
ケット本体の先端部から引き抜かれ、プラグとソケット
が強制的に分離される。このような強制的分離は、プラ
グ本体に曲げ荷重が作用するとスリーブアダプタが引張
力を受けて後退するようにしておくことにより、曲げ荷
重を受けてプラグ本体の軸心がソケット本体の軸心に対
して傾いている場合でも可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明に係
る管継手の実施の形態の一例を説明する。図1はこの管
継手を示す縦断面図でプラグに曲げ荷重が加わった状態
を示す図、図2はこの管継手に用いるソケットを示す4
半部縦断面図、図3は管継手に用いるプラグを示す4半
部縦断面図、図4は図2のA矢視図、図5はこの管継手
の接続状態を示す4半部縦断面図、図6はこの管継手の
接続直前或いは分離直前の状態を示す4半部縦断面図で
ある。この管継手1は、図1に示すように、ソケット2
と、ソケット2に分離可能に接続されるプラグ3とで構
成され、流体供給配管中に介装される。
【0010】ソケット2は、図1及び図2に示すよう
に、円筒形状のソケット本体4と、該本体4の先端部5
に径方向に移動可能に設けられた複数のロックボール6
を求心方向へ押圧するロック位置とその押圧を解除し各
ロックボール6の遠心方向への移動を許容するロック解
除位置との間で操作可能に筒部5の外周に嵌合させた操
作用スリーブ7とを有する。一方、プラグ3は、図1及
び図3に示すように円筒形状のプラグ本体8を有し、該
本体8の先端部9はソケット本体4の先端部5に挿入可
能である。プラグ本体8の先端部9の外周に各ロックボ
ール6が係止される環状の凹部10が形成されており、
各ロックボール6と凹部10を係合或いは離脱させてソ
ケット2とプラグ3を接続或いは分離させるように構成
されている。
【0011】ソケット2にあっては、ソケット本体4の
基端部11の外周は、円筒形状のアダプタ12の筒部1
3の一端側内周に螺着されている。アダプタ12の他端
側には取付フランジ14が一体に形成されており、この
取付フランジ14は流体供給配管と一体の取付フランジ
15に座金16を介して複数の取付ボルト17により締
結される。ソケット本体4及びアダプタ12の内部に流
路18が形成されており、この流路18は取付フランジ
15の貫通孔19を介して流体供給配管内部と連通す
る。両取付フランジ14,15の当接部は、取付フラン
ジ14の端面上で流路18の開口端の周囲に形成した環
状溝に装着したOリング20によってシールされてい
る。
【0012】ソケット本体4の内部には、プラグ3がソ
ケット2から分離されると、環状の傾斜面である弁座2
1に着座して流路18のプラグ側開口を閉じると共に、
ソケット2にプラグ3が接続されると、弁座21から離
れてそのプラグ側開口を開く円盤状のバルブ本体22が
組み込まれている。このバルブ本体22は、リング状或
いは円盤状のシール部材23を金属製の保持部材24と
一体化してある。保持部材24の一側の軸心部には支持
軸部25が、その他側の軸心部にはロッド状の係合突部
26がそれぞれ保持部材24に垂直な方向に突出して形
成されている。係合突部26の先端は半球面状の凸面に
形成されており、一方、支持軸部25はバルブ爪27の
中心部に設けた貫通孔28に摺動自在に嵌合している。
そして、バルブ爪27は、前記流路18と連通する複数
の流通孔を有する大径部29をソケット本体4の環状溝
に嵌合させた穴用止め輪30とソケット本体4の段部と
の間に挟んで、中心部に設けた貫通孔28の軸心がソケ
ット本体4の軸心と合致するようにソケット本体4の内
周に固定されている。これによって、バルブ本体22
は、バルブ爪27との間に介装したバルブスプリング3
1により付勢されて弁座21に着座する閉弁位置と、シ
ール部材23が弁座21から離れる開弁位置との間で軸
方向に変位可能である。
【0013】前記アダプタ12の外周には、環状のスプ
リング受け部32が突出して形成されており、この受け
部32の一端側に環状の段部33が形成されている。ア
ダプタ12の筒部13の外周及び受け部32の外周に
は、円筒形状のスプリングホルダ34が軸方向に摺動自
在に嵌合している。すなわち、スプリングホルダ34の
一端側に設けたスプリング受け部35の内周が筒部13
の外周に摺動自在に嵌合していると共に、その受け部3
5より大きな内径を有する大径筒部36の内周が受け部
32の外周に摺動自在に嵌合している。この大径筒部3
6はスプリングホルダ34の他端から中間付近まで延
び、この中間付近から一端までは、大径筒部36より外
径の小さい小径筒部37になっている。この小径筒部3
7の外周に雄ねじが形成されている。
【0014】所望の強度を持たせてある両スプリング受
け部32,35間には、スプリングホルダ34をソケッ
ト本体4の先端側へ(図1の右方へ)所定のばね力、例
えば100kg程度のばね力で付勢するコイルスプリン
グ38が介装されている。また、大径筒部36の他端側
内周に設けた環状溝にストップリング39を嵌合させて
あり、そして、ストップリング39の突出した一端を段
部33に係合させてある。これによって、スプリングホ
ルダ34が図1に示す原位置に保持されている。さら
に、スプリング受け部35の内周に設けた環状溝にOリ
ング40を装着してあり、アダプタ12とスプリングホ
ルダ34との間が気密にシールされている。
【0015】なお、図1において符号41は、ソケット
2の基端側周囲、すなわちアダプタ12の取付フランジ
14からスプリングホルダ34の中間付近までの外周部
を覆い、塵やほこり、特に水等の流体が突部33とスト
ップリング39の係合部等に侵入するのを阻止するため
に設けた合成樹脂性のキャップである。このキャップ4
1は一端側が開口端となった有底の円筒体で、その底部
には、取付フランジ14の端面上でOリング20の外側
に設けた段部42に嵌合する開口部43と、複数のボル
ト挿通孔44とが形成されている。キャップ41の開口
部43を段部42に嵌合させキャップ41の底部を両取
付フランジ14,15の間に位置させた状態で、両取付
フランジ14,15が取付ボルト17によって締結され
ている。
【0016】また、ソケット本体4の先端部5には、ロ
ックボール6をそれぞれ径方向に移動可能に保持する複
数個のボール保持孔45が周方向にほぼ等間隔に設けら
れている。各ボール保持孔45は、その中に入れたロッ
クボール6の上端が先端部5の外周面と一致した位置或
いはその外周面から僅かに引っ込んだ位置で、ロックボ
ール6が保持されるように、外方へ向かってその内径が
漸次大きくなるテーパ孔である。また、ソケット本体4
の中央部には、先端部5に連続しこの先端部5より大き
な外径を有する中径筒部46と、中径筒部46に連続し
この筒部46より大きな外径を有する大径筒部47とが
形成されている。大径筒部47と基端部11との間に段
部48が形成され、この段部48がアダプタ12の端面
に当接している。また、中径筒部46と先端部5との間
にも段部49が形成されている。ソケット本体4の先端
部5の外周及び中径筒部46の外周には、操作用スリー
ブ7が摺動自在に嵌合している。すなわち、操作用スリ
ーブ7の一端側には、図1に示す引っ込み位置にある各
ロックボール6が遠心方向へ移動するのを阻止する環状
のストッパ部50が設けられており、このストッパ部5
0の内周が先端部5の外周に摺動自在に嵌合していると
共に、ストッパ部50より大きな内径を有する筒部51
の内周が中径筒部46の外周に摺動自在に嵌合してい
る。また、操作用スリーブ7の一端には、各ロックボー
ル6が引っ込み位置から遠心方向へ移動するのを許容す
る環状のボール収容部52が形成されている。このボー
ル収容部52は、ストッパ部50の内周面に連続し内径
がプラグ装着側に漸次大きくなる環状のテーパ状に形成
されている。ストッパ部50と段部49との間にコイル
スプリング53が介装され、これによって操作用スリー
ブ7が軸方向前方へ付勢されている。また、操作用スリ
ーブ7の筒部51の中央部外周には、径方向に突出した
係合ピン54が固定して設けられている。さらに、操作
用スリーブ7の他端外周には、環状の突部55が形成さ
れている。
【0017】操作用スリーブ7とスプリングホルダ34
との間には、所定値以上の引張力を受けるとロック位置
にある操作用スリーブ7を強制的にロック解除位置へ移
動させる円筒形状のスリーブアダプタ56が配置されて
いる。スリーブアダプタ56には、操作用スリーブ7の
突部55の外周が摺動自在に嵌合する中内径筒部57
と、この筒部57より小さい内径を有しソケット本体4
の大径筒部47の外周に摺動自在に嵌合する小内径筒部
58と、中内径筒部57より大きな内径を有し内周に雌
ねじを設けた大内径筒部59とが形成されている。この
筒部59の雌ねじをスプリングホルダ34の小径筒部3
7の雄ねじに螺合させることにより、スリーブアダプタ
56とスプリングホルダ34とが一体に結合されてい
る。この結合状態では、大内径筒部59の端面がスプリ
ングホルダ34の段部60に当接し、また、大内径筒部
59の先端部内周に形成したテーパ状の当接面61が、
小径筒部37と段部60との間の角部に装着したOリン
グ62に密着している。これによって、スプリングホル
ダ34とスリーブアダプタ56とが気密にシールされ、
ソケット2内部の気密性が確保されている。
【0018】また、スリーブアダプタ56の小内径筒部
58の外周に嵌合させたリング63を、小内径筒部58
と大内径筒部59との間の段部に当接させてスリーブア
ダプタ56に溶接により固定されている。リング63に
は、このリングに引張力を作用させるためのワイヤ64
を通すための2つの貫通孔65が周方向にほぼ180゜
ずれた位置に設けられている。両貫通孔65にワイヤ6
4を通してその端部を結束することにより、リング63
にワイヤ64を取り付けることができる。
【0019】スリーブアダプタ56とソケット本体4と
は、大径筒部47の外周に設けた環状溝に装着したOリ
ング66によって気密にシールされ、ソケット2内部の
気密性が確保されている。また、中内径筒部57の内周
に環状溝67を設け、この環状溝67に装着した環状の
ストップリング68の突出した一端を操作用スリーブ7
の突部55に形成した環状の段部55aに当接させてあ
る。これによって、コイルスプリング38より付勢力の
小さいコイルスプリング53により軸方向前方(図1の
右方)へ付勢された操作用スリーブ7は、軸方向前方へ
の移動を阻止されて図1及び図2に示すロック位置に保
持されている。そして、リング63にコイルスプリング
38の付勢力に打ち勝つ引張力がソケット2とプラグ3
を分離する方向(図1の左方)に作用すると、スリーブ
アダプタ56が、スプリングホルダ34と一緒にコイル
スプリング38及び53の両付勢力に抗して軸方向後方
(図1の左方)へ移動し、ストップリング68と突部5
5の係合部を介して操作用スリーブ7をロック解除位置
へ移動させるようになっている。
【0020】また、操作用スリーブ7の係合ピン54
は、操作用スリーブ7がロック位置にある状態(図1)
でスリーブアダプタ56の中内径筒部57の端面に当接
するような位置に設けられている。この中内径筒部57
の端部には、図4に示すように、係合ピン54に係合す
るガイド溝69が形成されている。ガイド溝69は、中
内径筒部57の端面から軸方向後方に延びる第1ガイド
部70と、このガイド部70から周方向に延びるロック
部71と、このロック部71から再び軸方向後方に延び
る第2ガイド部72とから構成されている。第1ガイド
部70は、操作用スリーブ7を図1のロック位置から図
6のロック解除位置までの軸方向移動距離のほぼ半分の
距離だけ係合ピン54をロック位置から軸方向に案内で
きる長さになっている。ロック部71は、操作用スリー
ブ7をロック位置からロック解除位置側へ不用意に動か
した場合に、係合ピン54を係止して操作用スリーブ7
のロック解除位置側への軸方向移動を途中で阻止するた
めに設けられている。これによって、ストッパ部50で
ロックボール6の遠心方向への移動を阻止した状態が不
用意に解除されないように、すなわちソケット2とプラ
グ3との接続が不用意に解除されないようになってい
る。そして、第2ガイド部72は、操作用スリーブ7の
前記軸方向移動距離のうち、ロック部71で移動を阻止
された途中の位置からロック解除位置までの距離だけ係
合ピン54を案内する長さになっている。これによっ
て、操作用スリーブ7を周方向に回動させて係合ピン5
4を第1ガイド部70の入口と一致させ、ロック位置に
あるスリーブ7を軸方向へ後退させて係合ピン54を第
1ガイド部70の奥まで移動させ、この位置からスリー
ブ7を周方向に回動させて係合ピン54をロック部71
の第2ガイド部72側端部まで移動させ、さらに、この
位置からスリーブ7を軸方向へ後退させて係合ピン54
を第2ガイド部72の奥まで移動させることにより、操
作用スリーブ7がロック位置からロック解除位置へ移動
するように構成されている。なお、ロック部71の周方
向の長さは、操作用スリーブ7がロック位置からロック
解除位置側へ不用意に動かされないようにするために、
ある程度長くしておくのが好ましい。
【0021】また、ソケット本体4の先端部5の内周奥
部に、すなわち弁座21より先端側に寄った位置に形成
した段部73と先端部5との間の角部に、プラグ本体8
の環状の先端面が当接する環状のパッキン74が装着さ
れている。このパッキン74は、図2及び図6に示すよ
うに、プラグ本体8の先端面のほぼ全体をシールする形
状に作られている。すなわち、環状のパッキン74の、
プラグ本体8の先端面との当接面には、半径の異なる複
数条の環状突部75が設けられており、かつ、その当接
面の内周側端部には、プラグ本体8の先端面の内周側端
部が当接する1つの環状のリップ部76が設けられてい
る。複数条の環状突部75は、軸方向前方へ向かって半
径が次第に大きくなっている。
【0022】なお、ソケット2においては、図1及び図
2に示すように、スプリングホルダ34のスプリング受
け部35の端面とスリーブダプタ56の小内径筒部58
の端部内周面に形成した傾斜面との間に圧力導入空間7
7を作り、この空間77とソケット本体4内の流路18
とをソケット本体4に穿設した縦孔78により連通させ
ることにより、ソケット本体4の流体圧(内圧)により
スプリングホルダ34が軸方向後方へ押される力と、そ
の内圧によりスプリングホルダ34と一体に結合された
スリーブアダプタ56が軸方向前方へ押される力とが打
ち消し合うように構成されている。これによって、内圧
が変動しても、ソケット2とプラグ3を引き離すのに必
要な引張力はほとんど変化せず、常にほぼ一定値以上の
引張力がワイヤ64を介してリング63に作用すると、
ソケット2とプラグ3とが強制的に分離されるようにな
っている。
【0023】次に、プラグ3について説明する。プラグ
3にあっては、図1及び図3に示すように、円筒形状の
プラグ本体8には、ソケット本体4に挿入される先端部
9と、この先端部9に傾斜部79を介して連続し先端部
9より内径及び外径の大きい大径筒部80と、この筒部
80の端部に一体に形成された取付フランジ81とが形
成されている。
【0024】プラグ本体8の先端部9の外周には、ソケ
ット本体4の先端部5への先端部9の挿入時及び引き抜
き時に各ロックボール6を遠心方向へ移動させる環状の
凸部82が形成されている。また、プラグ本体8の環状
の先端面の少なくとも外周側部分、すなわち、その先端
面の中央部付近から外周側端部までの部分は、球面状或
いはテーパ状に形成された傾斜面部83になっている。
この傾斜面部83が環状のパッキン74の複数条の環状
突部75と当接しこれらの環状突部75を押し潰すよう
になっている。また、プラグ本体8の環状の先端面の内
周側端部は、環状のパッキン74の内周側端部に設けた
環状のリップ部76に当接可能に形成されている。すな
わち、プラグ本体8の先端面の内周側端部には、リップ
76に当接しこれを押圧変形させる平面部84が形成さ
れている。このように形成された環状の先端面のほぼ全
体が、環状のパッキン74でシールされるようになって
いる。なお、プラグ本体8の先端面全体を、平面部84
と、傾斜面部83と、環状の凸部82の前側傾斜面とが
連続する球面としてもよい。
【0025】また、凸部82の外周面とソケット本体4
の先端部5の内周面との間には、図5に示すように、プ
ラグ3をソケット本体2に接続した状態で僅かな隙間8
5ができるように、凸部82の外径を先端部5の内径よ
り僅かに小さくしてある。一方、凹部10については、
凹部10を軸方向後方へ長く延ばし、先端部5の内周面
との干渉を回避する逃げ部87を設けている。
【0026】プラグ本体8の取付フランジ81は、流体
供給配管と一体の取付フランジ89に座金90を介して
複数の取付ボルト91により締結される。プラグ本体8
の内部に流路92が形成されており、この流路92は取
付フランジ89の貫通孔93を介して流体供給配管内部
と連通する。両取付フランジ81,89の当接部は、取
付フランジ81の端面上で流路92の開口端の周囲に形
成した環状溝に装着したOリング94によってシールさ
れている。
【0027】プラグ本体8の内部には、プラグ3がソケ
ット2から分離されると、環状の傾斜面である弁座95
に着座して流路92のソケット側開口を閉じると共に、
ソケット2と接続されると、ソケット2側のバルブ本体
22の係合突部26により押されて弁座95から離れ、
流路92のソケット側開口を開く円盤状のバルブ本体9
6が組み込まれている。このバルブ本体96は、リング
状のシール部材97を金属製の保持部材98と一体化し
てあり、保持部材98の一側の軸心部には支持軸部99
が、その他側の軸心部には大径の係合突部100がそれ
ぞれ保持部材99に垂直な方向に突出して形成されてい
る。係合突部100の先端は、前記係合突部26の先端
の半球面状の凸面の曲率半径より大きい凹面に形成され
ており、プラグ本体8の先端部9をソケット本体4の先
端部5に挿入する際に、係合突部100の凹面の中心が
係合突部26の凸面の中心と合致した状態で両係合突部
が互いに軸方向に押し、これによって、両バルブ本体2
2,96が開弁するように構成されている。一方、支持
軸部99はバルブ爪101の中心部に設けた貫通孔10
2に摺動自在に嵌合している。そして、バルブ爪101
は、前記流路92と連通する複数の流通孔を有する大径
部103をプラグ本体8の環状溝に嵌合させた穴用止め
輪104とプラグ本体8の段部との間に挟んで、中心部
に設けた貫通孔102の軸心がプラグ本体8の軸心と合
致するようにプラグ本体8の内周に固定されている。こ
れによって、バルブ本体96は、シール部材97が保持
部材98とバルブ爪101との間に介装したバルブスプ
リング105により付勢されて弁座95に着座する閉弁
位置と、シール部材97が弁座95から離れる開弁位置
との間で軸方向に変位可能である。
【0028】次に、上記構成を有する管継手の動作を説
明する。先ず、ソケット2とプラグ3を接続する際に
は、ストッパ部50が図2に示すように各ロックボール
6の上方に位置して各ロックボール6を求心方向へ押圧
するロック位置に保持された操作用スリーブ7を回動さ
せ、係合ピン54を図4に示すようにガイド溝69の第
1ガイド部70の入口と一致させる。この状態で、操作
用スリーブ7をコイルスプリング53の付勢力に抗して
軸方向後方へ後退させると、係合ピン54が第1ガイド
部70に案内されてその奥まで移動する。この位置から
操作用スリーブ7を図4で左へ回動させると、係合ピン
54がロック部71に案内されて第2ガイド部72の入
口まで移動する。この位置から操作用スリーブ7をさら
にコイルスプリング53の付勢力に抗して後退させる
と、係合ピン54が第2ガイド部72に案内されてその
奥まで移動し、操作用スリーブ7は、そのボール収容部
52が各ロックボール6の上方に位置して各ロックボー
ル6の遠心方向への移動を許容するロック解除位置(図
6参照)に達する。
【0029】このロック解除位置に操作用スリーブ7を
保持した状態で、図3に示すプラグ3のプラグ本体8の
先端部9をソケット2のソケット本体4内に挿入する。
この挿入過程で、各ロックボール6は先端部9の環状の
テーパ面83の外側部分即ち環状の凸部82の前側傾斜
面で押圧されて遠心方向へ移動し、先端部9の環状の凸
部82の外周に乘り上がる(図6参照)。この位置から
凸部82の外周が各ロックボール6の下端を通過する
と、各ロックボール6が凸部82の後側傾斜面に沿って
求心方向へ移動し、先端部9の凹部10に係合する。こ
こでロック解除位置に保持していた操作用スリーブ7を
離すと、このスリーブ7がコイルスプリング53により
付勢されて軸方向前方へ前進し、係合ピン54が第2ガ
イド部72の奥からその入口まで移動してロック部71
で係止される。この時にストッパ部50によってロック
ボール6を求心方向へ押圧した状態となり、この位置か
ら操作用スリーブ7を図4で右へ回動させると、係合ピ
ン54がロック部71に案内されて第1ガイド部70の
奥まで移動する。ここで操作用スリーブ7を離すと、こ
のスリーブ7がコイルスプリング53により付勢されて
さらに前進し、係合ピン54が第1ガイド部70の奥か
らその入口まで移動し、操作用スリーブ7はロック位置
に戻る。これによって、各ロックボール6は、遠心方向
への移動を阻止された状態で、凸部82により抜け止め
されて凹部10に係止される(図5参照)。
【0030】また、先端部9の挿入過程で、プラグ本体
8内のバルブ本体96の係合突部100先端の凹面とソ
ケット本体4内のバルブ本体22の係合突部26先端の
凸面とが両面の中心が合致した状態で当接し、互いに軸
方向後方へ押し合う(図6参照)。これによって、各バ
ルブ本体22、96のシール部材23、97が各弁座2
1、95から離れて両バルブ本体22、96が開弁し、
ソケット2内の流路18とプラグ3内の流路92とが連
通する(図6参照)。
【0031】このように両流路18、92が連通した状
態からさらに先端部9を挿入していくと、環状の傾斜面
部83及び平面部84が環状のパッキン74の複数条の
環状突部75及びリップ部76にそれぞれ圧接し(図5
参照)、これによってソケット2とプラグ3の接続部が
気密にシールされ、両流路18、92の気密性が確保さ
れる。このような接続操作によりソケット2とプラグ3
が図5に示すように接続される。この接続状態におい
て、通常ソケット2の軸心とプラグ3の軸心は図5に示
すように一致して一直線上にあり、複数条の環状突部7
5及びリップ部76はそれぞれ周方向にわたってほぼ均
一に押し潰されている。図5に示す接続状態にあるソケ
ット2とプラグ3を分離する際には、ロック位置にある
操作用スリーブ7を、上述した接続操作の場合と同様の
手順でロック解除位置へ移動させてこの位置に保持した
状態で、プラグ本体8の先端部9をソケット本体4内か
ら引き抜いていく。この引き抜き過程で、各ロックボー
ル6は凸部82の後側傾斜面で押圧されて遠心方向へ移
動し、凸部82の外周に乘り上がる(図6参照)。これ
によって、各ロックボール6による先端部9のロックが
解除され、プラグ本体8の先端部9をソケット本体4か
ら引き抜いて、ソケット2とプラグ3とを分離すること
ができる。
【0032】このような引き抜き過程で、先端部9の傾
斜面部83及び平面部84が環状のパッキン74の複数
条の環状突部75及びリップ部76からそれぞれ離れる
と共に、バルブ本体96の係合突部100先端の凹面と
バルブ本体22の係合突部26先端の凸面とが離れてい
く。これによって、各バルブ本体22、96のシール部
材23、97が各バルブスプリング31、105により
付勢されて各弁座21、95に着座して閉弁し、ソケッ
ト2内の流路18及びプラグ3内の流路92がそれぞれ
閉塞する。なお、本例の管継手が使用される流体供給配
管により供給する流体の種類によっては、先端部9の引
き抜き過程でバルブ本体22、96が閉弁した後に、傾
斜面部83及び平面部84が複数条の環状突部75及び
リップ部76からそれぞれ離れるように構成するのが好
ましい場合もある。
【0033】また、図6に示すような接続状態におい
て、プラグ3に横方向から曲げ荷重が作用すると、係合
突部100先端の凹面と係合突部26先端の凸面との当
接部を支点にしてプラグ本体8が回動し、プラグ3の軸
心がソケット2の軸心に対して傾く(図1参照)。この
とき、各環状突部75及びリップ部76はそれぞれプラ
グ3が傾く方向にある部分が他の部分と比べてより押し
潰されるが、プラグ本体8の先端面のほぼ全体が環状の
パッキン74に密着した状態が保持されるので、ソケッ
ト2とプラグ3の接続部分での気密性は十分に確保され
る。このように曲げ荷重を受けてプラグ3の軸心がソケ
ット2の軸心に対して傾いた接続状態では、プラグ本体
8の先端部9の凸部82の外周面とソケット本体4の先
端側筒部5の内周面との間に僅かな隙間85を設けてあ
ると共に、凹部10を軸方向後方へ長く延ばして逃げ部
87を設けてあるので、ソケット本体4とプラグ本体8
との間に直接干渉する部分が存在しない。即ち、凸部8
2の外周面と先端側筒部5の内周面及び逃げ部87の外
周面と先端側筒部5の内周面がそれぞれ直接干渉しな
い。そのため、この接続状態でソケット2とプラグ3を
分離する際に、図5に示す接続状態の場合と同様の操作
でプラグ本体8の先端部9をソケット本体4の先端側筒
部5から簡単に引き抜くことができる。したがって、本
例によれば、プラグ3に曲げ荷重が加わっている場合で
も、ソケット2とプラグ3とを容易に分離することがで
きる。
【0034】また、本例によれば、ソケット2とプラグ
3の接続状態で曲げ荷重を受けると、プラグ本体8の環
状の先端面のうち、球面状或いはテーパ状に形成した傾
斜面部83のほぼ全体が環状のパッキン74に密着した
状態でプラグ本体8の軸心がソケット本体4の軸心に対
して傾くので、曲げ荷重を受けた際にもソケット2とプ
ラグ3の接続部での流体漏れが阻止され、内部の気密性
を維持できる。また、プラグ本体8の先端面の少なくと
も外周側部分を球面状或いはテーパ状の傾斜面部83に
形成したことにより、この傾斜面部83と環状のパッキ
ン74との接触面積が大きくなり、これによって気密性
がより確実に維持される。
【0035】また、パッキン74の複数条の環状突部7
5がプラグ本体8の先端面の傾斜面部83で押し潰され
各環状突部75間に形成された環状溝部を埋めるように
変形してプラグ本体8の先端面をシールするので、この
先端面に対するパッキン74の圧接箇所が多重になり、
シール面圧がアップしてシール性が向上する。また、複
数条の環状突部75の1つと当接面との間に塵が介在し
たり、或いは環状突部75やプラグ本体8の先端面の一
部に傷が付いても、他の環状突部75によって流体漏れ
が阻止され、気密性が維持される。さらに、曲げ荷重を
受けてプラグ本体8の軸心がソケット本体4の軸心に対
して傾いても、プラグ本体8の先端面の内周側端部に形
成した環状の平面部84がリップ部76を押圧して変形
させるので、気密性をより一層向上させることができ
る。
【0036】また、ソケット2とプラグ3を接続した状
態でプラグ3に曲げ荷重が加わると、係合突部100先
端の凹面と係合突部26先端の凸面とが当接する両面の
中心部を支点にしてプラグ本体8が回動するので、プラ
グ3に曲げ荷重が作用した場合でも両バルブ本体22、
96がスムーズに作動する。
【0037】また、ソケット2とプラグ3を接続した状
態でスリーブアダプタ56がこれに作用する付勢力に打
ち勝つ引張力を受けて軸方向後方へ後退すると、この後
退に追従して操作用スリーブ7をロック位置からロック
解除位置へ後退させると共に、プラグ3は軸方向後方へ
引っ張られるので、曲げ荷重を受けてプラグ本体8の軸
心がソケット本体4の軸心に対して傾いていても、プラ
グ本体8の先端部9がソケット本体4の先端側筒部5か
ら引き抜かれ、プラグとソケットを強制的に分離でき
る。
【0038】さらに、本例の管継手によれば、プラグ本
体8の先端面の少なくとも外周側部分を、前記平面部8
4と、傾斜面部83と、環状の凸部82の前側傾斜面と
が連続する球面状或いはテーパ状に形成してありかつ環
状のパッキン74をプラグ本体8の先端面のほぼ全体を
シールする形状にしてあり、プラグ本体8の先端面と凸
部82の前側傾斜面との間に段差ができないので、プラ
グ本体8の先端部9の挿入時に、該プラグ本体8の先端
面と凸部82の前側傾斜面を1つのパッキン74で気密
にシールすることができる。
【0039】次に、本例の管継手1の使用例を図7及び
図8に基づいて説明する。図7はガソリン等の流体を供
給する流体供給配管系、例えばタンクローリのタンクと
貯蔵所の貯蔵タンクとを接続する配管系の途中に上記本
例の管継手1を介装した状態で、プラグ3に曲げ荷重が
作用していない状態を示す説明図、図8はプラグ3に曲
げ荷重が作用したときの状態を示す説明図である。図7
において符号106は、一端側が流体貯蔵部例えば貯蔵
所の貯蔵タンクに接続されかつ構造物に固定された配管
であり、この配管106の他端側にこの配管と連通する
配管107の一端が回動自在に連結されている。この配
管107の他端に一体に形成した前記取付フランジ15
がソケット2の取付フランジ14に取付ボルト17で固
定されており、これによってソケット2が配管107に
固定されている。この配管107の途中に固定したワイ
ヤ保持部材108の2つの貫通孔に前記ワイヤ64を通
し、このワイヤ64の両端部を前記リング63の2つの
貫通孔65にそれぞれ通して結束具109で結束してあ
る(図1参照)。ワイヤ64の中間部にはワイヤ110
の一端部を結束してあり、その他端部は配管106に固
定したワイヤ保持部材111の貫通孔に通して結束して
ある。ワイヤ110は、図7に示すような正常時には緩
みかつ図8に示すような緊急時には緊張してワイヤ64
を所定の荷重で引っ張るような長さにしてある。
【0040】また、図7において符号112は、一端側
が流体供給部例えばタンクローリのタンクに接続された
配管であり、この配管112の他端側にこの配管と連通
する配管113の一端が回動自在に連結されている。こ
の配管113の他端に一体に形成した前記取付フランジ
89がプラグ3の取付フランジ81に取付ボルト91で
固定されており、これによってプラグ3が配管113に
固定されている。このように、図7に示す使用例では、
貯蔵所の貯蔵タンクから圧送されるガソリン等の流体
は、配管112、113、管継手1内の流路92、1
8、及び配管107、106を通ってタンクローリのタ
ンクに供給されるようになっている。
【0041】この使用例において、タンクローリのタン
クが配管112に接続された状態で、運転手が誤ってタ
ンクローリを発進させた場合、配管112に図7の矢印
で示す方向の引張力が作用し、この力が配管113を介
してプラグ3に作用し、プラグ3に曲げ荷重が加わって
その軸心がソケット2の軸心に対して傾く(図1参照)
と共に、配管113、管継手1及び配管107が同図の
矢印で示す方向に回動する(図8参照)。これによっ
て、ワイヤ110が緊張しワイヤ64を介してソケット
2のリング63を引っ張り、コイルスプリング38の付
勢力に打ち勝つような所定値以上の引張力がリング63
に作用すると、スリーブアダプタ56がスプリングホル
ダ34と一緒にコイルスプリング38及び53の付勢力
に抗して軸方向後方へ移動し、ストップリング68が突
部55を引っ張って操作用スリーブ7をロック解除位置
へ移動させる。このとき、プラグ3には軸方向後方への
引張力が作用しているので、先端部9が先端側筒部5か
ら上述してように引き抜かれ、プラグ3がソケット2か
ら分離される。このように、本例の管継手によれば、タ
ンクローリのタンクに配管112が接続された状態で、
運転手が誤ってタンクローリを発進させる等の緊急時
に、プラグ3に曲げ荷重が加わった場合でも、プラグ3
をソケット2から強制的に分離させることができ、配管
等が損傷を受けたりするのを防止できる。
【0042】また、本例の管継手によれば、ソケット本
体4の内圧によりスプリングホルダ34が軸方向後方へ
押される力と、その内圧によりスプリングホルダ34と
一体に結合されたスリーブアダプタ56が軸方向前方へ
押される力とが打ち消し合うように構成されているの
で、その内圧が変動しても、ソケット2とプラグ3とを
引き離すのに必要な引張力の所定値はほとんど変化せ
ず、ほぼ一定の引張力がワイヤ64を介してリング63
に作用すると、プラグ3がソケット2から強制的に分離
される。したがって、ソケット本体4の内圧の変動によ
る影響を受けずにほぼ一定の引張力でプラグ3をソケッ
ト2から強制的に分離させることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、管継手用によれ
ば、曲げ荷重が加わっている場合でも、ソケットとプラ
グを容易に分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る管継手の実施の形態の一例を示す
縦断面図でプラグに曲げ荷重が加わった状態を示す図。
【図2】図1に示す管継手に用いるソケットを示す4半
部縦断面図。
【図3】図1に示す管継手に用いるプラグを示す4半部
縦断面図。
【図4】図2のA矢視図。
【図5】図1と同じ管継手の接続状態を示す4半部縦断
面図で、プラグに曲げ荷重が加わっていない状態を示す
図。
【図6】図1と同じ管継手の接続直前或いは分離直前の
状態を示す4半部縦断面図。
【図7】図1に示す管継手1を流体供給配管中に装着し
た状態で、プラグに曲げ荷重が作用していない状態を示
す説明図。
【図8】図8と同様の説明図で、プラグに曲げ荷重が作
用した状態を示す図。
【符号の説明】
1 管継手 2 ソケット 3 プラグ 4 ソケット本体 5 ソケット本体の先端部 6 ロックボール 7 操作用スリーブ 8 プラグ本体 9 プラグ本体の先端部 10 凹部 18、92 流路 22、96 バルブ本体 26、100 係合突部 56 スリーブアダプタ 74 環状のパッキン 75 環状突部 76 リップ部 84 平面部 85 隙間 87 逃げ部
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】図7と同様の説明図で、プラグに曲げ荷重が作
用した状態を示す図。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部にロックボールを径方向に移動可
    能に設けた筒状のソケット本体と、前記先端部の外周
    に、ロックボールを求心方向へ押圧するロック位置と遠
    心方向へのロックボールの移動を許容するロック解除位
    置との間で操作可能に嵌合させた操作用スリーブとを有
    するソケットと、先端部を前記ソケット本体の先端部に
    挿入する筒状のプラグ本体を有し、該プラグ本体の先端
    部外周に、該先端部の挿入時及び引き抜き時にロックボ
    ールを遠心方向へ移動させる凸部とロックボールを係止
    する凹部とを設けたプラグとからなり、ロックボールと
    凹部を係合或いは離脱させてソケットとプラグを接続或
    いは分離させる管継手において、 前記ソケット本体の先端部の奥部に前記プラグ本体の環
    状の先端面が当接する環状のパッキンを設け、前記プラ
    グ本体の凸部の外周面と前記ソケット本体の先端部の内
    周面との間に隙間を設け、そして、前記プラグ本体の凹
    部を軸方向後方へ長く延ばして前記ソケット本体の先端
    部の内周面との干渉を回避する逃げ部を設けたことを特
    徴とする管継手。
  2. 【請求項2】 前記プラグ本体の先端面の少なくとも外
    周側部分を球面状或いはテーパ状に形成したことを特徴
    とする請求項1記載の管継手。
  3. 【請求項3】 前記環状のパッキンの、前記プラグ本体
    の先端面との当接面に半径が次第に変化した複数条の環
    状突部を設け、かつ、前記環状のパッキンの当接面の内
    周側端部に、前記プラグ本体の先端面の内周側端部に当
    接する環状のリップ部を設けたことを特徴とする請求項
    1又は2に記載の管継手。
  4. 【請求項4】 前記ソケット本体内及びプラグ本体内
    に、流路を閉じる閉弁位置と流路を開く開弁位置との間
    で軸方向に変位可能にバルブ本体をそれぞれ設け、各バ
    ルブ本体に軸心部から軸方向前方へ突出する係合突部を
    対向させて設け、該両係合突部の一方の先端を半球面状
    の凹面とすると共にその他方の先端をその凹面より曲率
    半径の小さい半球面状の凸面とし、前記プラグ本体の先
    端部の挿入時に前記凹面と前記凸面が各面の中心部で当
    接して互いに押し合い、前記両バルブ本体がそれぞれ付
    勢力に抗して開弁位置へ変位するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の
    管継手。
  5. 【請求項5】 前記ソケット本体の外周に、軸方向後方
    への引張力を受けると原位置から付勢力に抗して後退可
    能なスリーブアダプタを摺動自在に嵌合させ、前記操作
    用スリーブを前記スリーブアダプタの付勢力より小さい
    付勢力で軸方向前方へ付勢し、前記操作用スリーブを前
    記スリーブアダプタにより軸方向前方への移動を阻止さ
    れて前記ロック位置に保持されるように構成し、そし
    て、前記スリーブアダプタが引張力を受けて後退する
    と、この後退に追従して前記操作用スリーブが前記ロッ
    ク位置から前記ロック解除位置へ後退するように構成し
    たことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載
    の管継手。
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