JPH11278996A - 酸化物薄膜の結晶成長方法 - Google Patents

酸化物薄膜の結晶成長方法

Info

Publication number
JPH11278996A
JPH11278996A JP10122632A JP12263298A JPH11278996A JP H11278996 A JPH11278996 A JP H11278996A JP 10122632 A JP10122632 A JP 10122632A JP 12263298 A JP12263298 A JP 12263298A JP H11278996 A JPH11278996 A JP H11278996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
oxide thin
crystal
oxide
bismuth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10122632A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3018168B2 (ja
Inventor
Shigeki Sakai
滋樹 酒井
Shinji Uda
真司 右田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP10122632A priority Critical patent/JP3018168B2/ja
Publication of JPH11278996A publication Critical patent/JPH11278996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3018168B2 publication Critical patent/JP3018168B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成元素の一つであるビスマスの組成の過不
足を防ぎ、高品質のBiSrCaCu酸化物
薄膜を成長させることができるようにする。 【解決手段】 気相成長法を用いてBiSrCaC
酸化物薄膜304を結晶成長させる酸化物薄膜
の結晶成長方法において、各段階での環境温度は一定に
設定した状態で、第1段階として土台301上に、ビス
マスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成長法に
よって、BiSrCuO酸化物薄膜302を1分
子層だけ結晶成長させ、第2段階として薄膜302に含
まれるストロンチウムの原子数のそれぞれ1/2の量の
カルシウム原子及び銅原子を、薄膜302の上に堆積し
て原子堆積層303を形成し、第3段階としてBi
CuO酸化物薄膜302と、カルシウム原子及び
銅原子とを反応させ、BiSrCaCu酸化
物の薄膜304を結晶成長させるようにした、ことを特
徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、気相成長法を用
いてBiSrCaCu酸化物の薄膜を結晶成
長させる酸化物薄膜の結晶成長方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】BiSrCaCu酸化物は、
低温で超伝導性を示す物質であり、気相成長法で作製で
きることが知られている。このBiSrCaCu
酸化物の薄膜を気相成長によって作製する方法とし
ては、スパッタリング法、レーザアブレーション法、分
子線エピタキシー法、化学気相成長法(CVD)などが
開発され、利用されている。
【0003】従来の技術によってBiSrCaCu
酸化物の薄膜を作製する場合には、ビスマス元素
が薄膜結晶に取り込まれる割合が小さく、成長温度に対
して敏感に変動する。このため、最適な成長環境が狭い
領域に限定され、しかも薄膜中のビスマスが目的酸化物
の組成よりも不足することがしばしば起きている。
【0004】これはビスマスを構成元素に含むBi
CaCu酸化物薄膜の結晶成長における大き
な問題であり、薄膜の品質向上の大きな妨げとなってい
る。さらに、これらの問題を最小化できるような成長温
度や酸化ガス条件を見つけ出したとしても、それが非常
に狭い条件に限られているため、同一レベルの品質の薄
膜の再現が困難である。
【0005】これを解決する方法として、ビスマスを構
成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成長法が、例えば
特願平8−318974号公報明細書において開示され
公知となっている。この方法は、気相成長法を用いてビ
スマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜を結晶成長さ
せる方法であって、成長環境を前記ビスマスの単体酸化
物は生成しないが目的の多元系酸化物は生成する条件に
設定し、該成長環境にビスマスを他の元素より過剰に供
給することによって、ビスマスの不足を防止するととも
に余分なビスマスを薄膜から蒸発させることを特徴とす
るビスマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成
長法である。
【0006】この方法によって、ビスマスの過不足のな
いBiSrCuO酸化物の薄膜の結晶成長が可能
となった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カルシウムを
含有するBiSrCaCu酸化物にはこの方
法を適用することが、困難であった。図6は上記従来の
結晶成長法でBiSrCaCu酸化物の薄膜
成長を試みた結果の一例を示す図である。ビスマスの供
給量が十分に過剰な場合、BiSrCaCu
と表示したときのビスマスの供給比率xに対して、生成
薄膜を化学式BiSrCaCuであらわした
ときのビスマス組成のzは目標値の2に収束せず、供給
量の増加とともに、3に向かってゆっくりと変化してい
ることが図から分かる。
【0008】これは、ビスマスが過剰に供給される成長
環境では、次の化学式(1)による化学変化が起きるこ
とによる。
【化1】 この化学式(1)は、BiSrCaCuとB
SrCuOとは結晶構造が似ていることと、S
rとCaの化学的性質の類似性のため、BiSr
uOの結晶のストロンチウムのサイトの一部をカルシ
ウムが占有することによって、Bi(Sr2/3Ca
1/3CuOと表されるようなBiSrCu
の類似物質が出来てしまうことを意味している。
【0009】このように、上記従来の結晶成長法でBi
SrCaCu酸化物を成長させようとする
と、ビスマス組成が目的組成からずれてしまい、異相の
生成や不純物が析出してしまうため、高品質な薄膜の成
長が困難であるという問題点を有していた。
【0010】この発明は上記に鑑み提案されたもので、
構成元素の一つであるビスマスの組成の過不足を防ぎ、
高品質のBiSrCaCu酸化物薄膜を成長
させることができる酸化物薄膜の結晶成長方法を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、気相成長法を用いてBi
SrCaCu酸化物の薄膜を結晶成長させる
酸化物薄膜の結晶成長方法において、第1段階として成
長環境をビスマスの単体酸化物は生成しないが目的の多
元系酸化物は生成する条件に設定し、該成長環境にビス
マスを他の元素より過剰に供給することによって、ビス
マスの不足を防止するとともに余分なビスマスを薄膜か
ら蒸発させることを特徴とするビスマスを構成元素に含
む多元系酸化物薄膜の結晶成長法によって、BiSr
CuO酸化物薄膜を1分子層だけ結晶成長させ、第
2段階として、環境温度を前記第1段階と同一温度に設
定した状態で、前記BiSrCuO酸化物薄膜に
含まれるストロンチウムの原子数のそれぞれ1/2の量
のカルシウム原子及び銅原子を前記BiSrCuO
酸化物薄膜の上に堆積し、第3段階として、環境温度
を前記第1段階と同一温度に設定した状態で、前記Bi
SrCuO酸化物薄膜と前記堆積したカルシウム
原子及び銅原子とを反応させ、BiSrCaCu
酸化物の薄膜を結晶成長させるようにした、ことを
特徴としている。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、上記した
請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記第1段階、
第2段階及び第3段階を繰り返すことで、前記Bi
CuO酸化物の薄膜を少なくとも2以上積層させ
たことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明を実施す
るための装置構成を概略的に示す図である。図におい
て、真空装置201はこの発明に係る薄膜作製を気相成
長法により行うための装置である。この真空装置201
の内部一端寄りには、基板202がヒータ203に接し
て配置してあり、基板202の温度はヒータ203によ
って制御され、薄膜成長温度(環境温度)に保たれる。
そして、この基板202に向けて、ガス導入手段20
4、並びに各種元素の供給手段205,206,207
及び208が配置してある。ガス導入手段204は、真
空装置201の内部に酸化ガスを導入するためのもので
あり、図示のように管の形状とすることもある。ここで
いう酸化ガスとは、酸素ガス、オゾンガス、原子状酸素
ガス、NOガス、NOガス、イオン化酸素ガスなど
の、BiSrCaCu酸化物結晶中に酸素を
供給するガス源を意味する。また、供給手段205はビ
スマス元素の供給を行い、供給手段206はストロンチ
ウム元素の供給、供給手段207はカルシウム元素の供
給、供給手段208は銅元素の供給をそれぞれ行う。
【0014】本発明の結晶成長方法について以下に説明
する。図2は本発明のBiSrCaCu酸化
物薄膜の結晶成長方法を説明するための図であり、
(a)はその第1段階を、(b)は第2段階を、(c)
は第3段階をそれぞれ示している。
【0015】本発明のBiSrCaCu酸化
物薄膜は、図2(a)乃至図2(c)に示す土台301
の上に結晶成長される。土台301は図1に示す基板2
02そのものであってもよい。その場合の基板202と
しては、SrTiO、NdGaO、MgO、LaA
lOなどがあるが限定するものではない。また、土台
301は基板202の上にすでに気相成長法などで薄膜
を成長したものでもよい。特に、本発明におけるBi
SrCaCu酸化物薄膜を結晶成長した後のも
のであってもよく、この方法を繰り返すことによって、
所定の厚さのBiSrCaCu酸化物薄膜を
結晶成長させることが出来る。土台301は、Bi
CaCu酸化物と結晶格子の格子定数が近い
ものであれば、結晶成長の品質が向上するので特に良
く、また、BiSrCaCu酸化物と原子の
相互拡散が起こりにくいものも結晶成長の品質が向上す
るので好ましい。
【0016】この土台301の上にまず第1段階とし
て、ビスマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶
成長法(特願平8−318974)によって薄膜を結晶
成長させる。すなわち、成長環境をビスマスの単体酸化
物は生成しないが目的の多元系酸化物は生成する条件に
設定し、該成長環境にビスマスを他の元素より過剰に供
給することによって、ビスマスの不足を防止するととも
に余分なビスマスを薄膜から蒸発させることを特徴とす
るビスマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成
長法によって多元系酸化物BiSrCuO薄膜3
02を1分子層だけ結晶成長させる。この第1段階終了
後の形態が図2(a)である。図1の薄膜作製装置に則
していえば、第1段階ではカルシウム元素の供給手段2
07は使用せずカルシウムの供給は行わない。また、第
1段階での環境温度(基板202または土台301の温
度)はT1に設定した。
【0017】次に第2段階は、環境温度を第1段階と同
一の温度T1に設定した状態で、第1段階で形成したB
SrCuO薄膜の上に、そのBiSrCu
薄膜302に含まれるストロンチウムの原子数の1
/2の量のカルシウム原子および同じく1/2の量の銅
原子を堆積させ、原子堆積層303を形成する。第2段
階終了後の形態が、図2(b)である。このカルシウム
と銅の原子堆積層303は、カルシウムと銅を交互に積
層してもよいし、混合した状態で堆積してもよく、また
原子堆積層303の酸化の程度は問題ではない。図1の
薄膜作製装置に則していえば、第2段階では、供給手段
207,208を使用してカルシウムと銅を供給し、一
方、供給手段205,206は使用せず、ビスマスとス
トロンチウムの供給は行わない。
【0018】図2(c)の第3段階においては、環境温
度を第1段階及び第2段階と同一の温度T1に設定した
状態で、BiSrCuO薄膜302と、原子体積
層303のカルシウム及び銅とを反応させ、目的とする
BiSrCaCun+16+2n酸化物薄膜3
04を結晶成長させる。この第3段階で起る化学反応
は、次の化学式(2)で表される。
【化2】
【0019】第1段階でBiSrCuO薄膜30
2の量を1分子層にしたので、第3段階での反応の量が
少なく結晶成長の時間を短くすることができる。ここで
1分子層の量は、完全平坦膜の厚さに換算するとBi
SrCuOのc軸長の半分で約1.2nmである。
【0020】次に、上記の結晶成長方法をより具体的に
説明する。図3は本発明のBiSrCaCu
酸化物の薄膜を気相成長させる装置が分子線エピタキシ
ー装置である場合のその装置構成を概略的に示す図であ
る。図中、図1に示す装置と同一構成要素には同一符号
を付して説明を簡略化する。
【0021】分子線エピタキシー法では、原子フラック
スを発生させるためのエフュージョンセル401を用
い、ビスマス及びその他の構成元素をそれぞれ独立に供
給する。このエフュージョンセル401の出口にはシャ
ッタ402が設けてあり、原子フラックス量の制御は、
このシャッタ402の開閉度や開時間を調整したり、ま
たエフュージョンセル401の温度を調節したりして行
う。
【0022】また、融点が高い元素に対しては、エフュ
ージョンセル401の代わりに電子銃加熱型セルを使用
することもあり、その場合の原子フラックス量の制御
は、電子銃の出力を調節したり、その出口に設けたシャ
ッタの開閉度や開時間を調整することで行う。なお、原
子フラックスを供給する手段は分子線エピタキシー法に
適用できるものであれば何であってもよい。
【0023】図3の分子線エピタキシー装置を利用し
て、10分子層のBiSrCaCu酸化物薄
膜を作製した実験結果を述べる。先ず第1段階として、
土台301としての基板202の上に、上記のビスマス
を構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成長法によっ
てBiSrCuO酸化物薄膜302を1分子量だ
け結晶成長させた。このときの環境温度T1は780℃
とした。基板202にはSrTiOを用いた。
【0024】第2段階として、BiSrCuO
膜302に含まれるストロンチウムの原子数の1/2の
量のカルシウム原子および同じく1/2の量の銅原子
を、BiSrCuO薄膜302の上に堆積し原子
堆積層303を形成した。ここで環境温度は、第1段階
と同一の780℃とした。
【0025】第3段階として、BiSrCuO
膜302と原子堆積層303のカルシウム原子および銅
原子とを反応させることにより、BiSrCaCu
酸化物薄膜304を1分子層結晶成長させた。こ
のときの環境温度は、第1段階及び第2段階と同じ78
0℃とした。
【0026】基板202の上に、ここで成長したBi
SrCaCu酸化物薄膜304を成長したもの
を土台301として、さらに上記第1乃至第3段階のプ
ロセスを行い、BiSrCaCu酸化物薄膜
304を1分子層結晶成長させた。これにより、基板2
02上に2分子層のBiSrCaCu酸化物
薄膜304を結晶成長したことになる。このプロセスを
繰り返し、基板202上に10分子層を積層成長させ
た。
【0027】得られた10分子層から成るBiSr
CaCu酸化物薄膜のX線回折図が図4であり、
図4はBiSrCaCu、基板202のSr
TiO、及びその基板202上に予め成長させたBi
SrCuOの各結晶構造に一致した回折図を示し
ている。これにより、BiSrCaCu酸化
物薄膜が生成していることが分かる。
【0028】また、得られた10分子層から成るBi
SrCaCu酸化物薄膜の交流帯磁率の測定結
果を図5に示す。図5から絶対温度70KでBiSr
CaCu酸化物薄膜が超伝導転移していること
が分かる。
【0029】以上述べたように、この発明に係る実施形
態では、BiSrCuO薄膜302の上に、その
BiSrCuO薄膜302に含まれるストロンチ
ウムの原子数のそれぞれ1/2の量のカルシウム原子及
び銅原子を堆積し、反応させることで、BiSr
aCu酸化物薄膜304を結晶成長させるように
したので、構成元素の一つであるビスマスの組成の不足
や過剰を防ぎながら、BiSrCaCu酸化
物薄膜304を成長させることができ、したがって、異
相の生成や不純物の析出はほとんど発生せず、高品質の
BiSrCaCu酸化物薄膜304を得るこ
とができる。
【0030】また、第1段階で形成するBiSr
uO薄膜302の量を1分子層にしたので、第3段階
での反応の量を少なくすることができ、したがって、結
晶成長の時間を短くすることができる。
【0031】さらに、第1段階、第2段階及び第3段階
を繰り返すことで、BiSrCaCu酸化物
薄膜304を積層させたので、より大きな超伝導電流を
通電できるようになり、実用化の幅をより広いものとす
ることができる。
【0032】上記の説明では、本発明に係るBiSr
CaCu酸化物薄膜304を成長させる気相成
長法として分子線エピタキシーを適用したが、他の気相
成長法、例えば、レーザアブレーション法、スパッタリ
ング法、あるいは化学気相成長(CVD)法も同様に適
用することができる。
【0033】
【発明の効果】この発明は上記した構成からなるので、
以下に説明するような効果を奏することができる。請求
項1に記載の発明では、BiSrCuO酸化物薄
膜の上に、そのBiSrCuO酸化物薄膜に含ま
れるストロンチウムの原子数のそれぞれ1/2の量のカ
ルシウム原子及び銅原子を堆積し、反応させることで、
BiSrCaCu酸化物薄膜を結晶成長させ
るようにしたので、構成元素の一つであるビスマスの組
成の不足や過剰を防ぎながら、BiSrCaCu
酸化物薄膜を成長させることができ、したがって、
異相の生成や不純物の析出はほとんど発生せず、高品質
のBiSrCaCu酸化物薄膜を得ることが
できる。
【0034】また、第1段階で形成するBiSr
uO酸化物薄膜の量を1分子層にしたので、第3段階
での反応の量を少なくすることができ、したがって、結
晶成長の時間を短くすることができる。
【0035】さらに、請求項2に記載の発明では、第1
段階、第2段階及び第3段階を繰り返すことで、Bi
SrCaCu酸化物薄膜を積層させたので、よ
り大きな超伝導電流を通電できるようになり、実用化の
幅をより広いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施するための装置構成を概略的に
示す図である。
【図2】本発明のBiSrCaCu酸化物薄
膜の結晶成長方法を説明するための図であり、(a)は
その第1段階を、(b)は第2段階を、(c)は第3段
階をそれぞれ示している。
【図3】BiSrCaCu酸化物の薄膜を気
相成長させる装置が分子線エピタキシー装置である場合
のその装置構成を概略的に示す図である。
【図4】10分子層から成るBiSrCaCu
酸化物薄膜のX線回折図である。
【図5】10分子層から成るBiSrCaCu
酸化物薄膜の交流帯磁率の温度依存性を示す図であ
る。
【図6】ビスマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の
従来の結晶成長法を利用して、BiSrCaCu
酸化物薄膜を結晶成長させたときの、供給したビス
マスの比率xと生成した薄膜中のビスマスの比率zの関
係を表すグラフである。
【符号の説明】
201 真空装置 202 基板 203 ヒータ 204 ガス導入手段 205 ビスマス元素の供給手段 206 ストロンチウム元素の供給手段 207 カルシウム元素の供給手段 208 銅元素の供給手段 301 結晶成長させるための土台 302 BiSrCuO薄膜 303 カルシウムと銅の原子堆積層 304 BiSrCaCu酸化物薄膜 401 エフュージョンセル 402 シャッタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気相成長法を用いてBiSrCaC
    酸化物の薄膜を結晶成長させる酸化物薄膜の結
    晶成長方法において、 第1段階として成長環境をビスマスの単体酸化物は生成
    しないが目的の多元系酸化物は生成する条件に設定し、
    該成長環境にビスマスを他の元素より過剰に供給するこ
    とによって、ビスマスの不足を防止するとともに余分な
    ビスマスを薄膜から蒸発させることを特徴とするビスマ
    スを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成長法によ
    って、BiSrCuO酸化物薄膜を1分子層だけ
    結晶成長させ、 第2段階として、環境温度を前記第1段階と同一温度に
    設定した状態で、前記BiSrCuO酸化物薄膜
    に含まれるストロンチウムの原子数のそれぞれ1/2の
    量のカルシウム原子及び銅原子を前記BiSrCu
    酸化物薄膜の上に堆積し、 第3段階として、環境温度を前記第1段階と同一温度に
    設定した状態で、前記BiSrCuO酸化物薄膜
    と前記堆積したカルシウム原子及び銅原子とを反応さ
    せ、BiSrCaCu酸化物の薄膜を結晶成
    長させるようにした、 ことを特徴とする酸化物薄膜の結晶成長方法。
  2. 【請求項2】 前記第1段階、第2段階及び第3段階を
    繰り返すことで、前記BiSrCuO酸化物の薄
    膜を少なくとも2以上積層させたことを特徴とする請求
    項1に記載の酸化物薄膜の結晶成長方法。
  3. 【請求項3】 前記気相成長法が分子線エピタキシー法
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の酸化
    物薄膜の結晶成長方法。
  4. 【請求項4】 前記気相成長法がレーザーアブレーショ
    ン法であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    酸化物薄膜の結晶成長方法。
  5. 【請求項5】 前記気相成長法がスパッタリング法であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の酸化物薄膜の結晶
    成長方法。
  6. 【請求項6】 前記気相成長法が化学気相成長(CV
    D)法であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の酸化物薄膜の結晶成長方法。
JP10122632A 1998-03-27 1998-03-27 酸化物薄膜の結晶成長方法 Expired - Lifetime JP3018168B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10122632A JP3018168B2 (ja) 1998-03-27 1998-03-27 酸化物薄膜の結晶成長方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10122632A JP3018168B2 (ja) 1998-03-27 1998-03-27 酸化物薄膜の結晶成長方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11278996A true JPH11278996A (ja) 1999-10-12
JP3018168B2 JP3018168B2 (ja) 2000-03-13

Family

ID=14840785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10122632A Expired - Lifetime JP3018168B2 (ja) 1998-03-27 1998-03-27 酸化物薄膜の結晶成長方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3018168B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002020879A1 (fr) * 2000-09-01 2002-03-14 Japan Science And Technology Corporation Procede de production d'une mince couche d'oxyde de composite, dispositif correspondant et mince couche d'oxyde de composite ainsi produite
JP2012525495A (ja) * 2009-04-29 2012-10-22 テバ ドュンシッヒトテヒニク ゲーエムベーハー 高圧蒸発による高速コーティングのための方法及び装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002020879A1 (fr) * 2000-09-01 2002-03-14 Japan Science And Technology Corporation Procede de production d'une mince couche d'oxyde de composite, dispositif correspondant et mince couche d'oxyde de composite ainsi produite
US7335283B2 (en) 2000-09-01 2008-02-26 Japan Science And Technology Corporation Production method for composite oxide thin film and device therefor and composite oxide film produced thereby
JP2012525495A (ja) * 2009-04-29 2012-10-22 テバ ドュンシッヒトテヒニク ゲーエムベーハー 高圧蒸発による高速コーティングのための方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3018168B2 (ja) 2000-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6610632B2 (en) Tape-formed oxide superconductor
US5439876A (en) Method of making artificial layered high Tc superconductors
US7718574B2 (en) Biaxially-textured film deposition for superconductor coated tapes
US4950642A (en) Method for fabricating superconducting oxide thin films by activated reactive evaporation
US6673387B1 (en) Control of oxide layer reaction rates
US20040121191A1 (en) Buffer layers and articles for electronic devices
JP2007307904A (ja) 被覆された伝導体及び高温超伝導体層の製造に有用な多結晶質フィルム
US5453306A (en) Process for depositing oxide film on metallic substrate by heat plasma flash evaporation method
JP2721785B2 (ja) ペロブスカイト型多元化合物薄膜の周期的多層付着方法
JP3018168B2 (ja) 酸化物薄膜の結晶成長方法
WO2000063926A1 (fr) Supraconducteur a oxyde, procede de fabrication correspondant et materiau de base pour supraconducteur a oxyde
JP2958455B1 (ja) 酸化物薄膜の結晶成長方法
JP2011201712A (ja) 配向酸化物膜の製造方法および配向酸化物膜、酸化物超電導体
JP4809700B2 (ja) Ybco系高温超電導体成膜用基材およびybco系高温超電導体膜の作製方法
JP2539458B2 (ja) 超電導薄膜の製造方法及び装置
JP3104613B2 (ja) ビスマス層状化合物の製造方法
Stadel et al. MOCVD of buffer Layers and Superconducting Layers on moving textured nickel tapes
JP2002279838A (ja) 酸化物薄膜の製造方法及び酸化物薄膜を用いた超電導体構造物およびその製造方法
JPH03275504A (ja) 酸化物超伝導体薄膜およびその製造方法
JPH01105416A (ja) 薄膜超電導体の製造方法
WO2002093590A1 (fr) Supraconducteur oxyde sous forme de ruban et son mode de fabrication
JPH03146403A (ja) 酸化物超電導薄膜の作製方法
JPH03205308A (ja) 酸化物超電導薄膜の製造方法
JPH06144832A (ja) 薄膜酸化物超伝導体およびその製造方法
JPH05319822A (ja) 薄膜酸化物電気伝導体の製造方法および製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term