JPH11278996A - 酸化物薄膜の結晶成長方法 - Google Patents
酸化物薄膜の結晶成長方法Info
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- JPH11278996A JPH11278996A JP10122632A JP12263298A JPH11278996A JP H11278996 A JPH11278996 A JP H11278996A JP 10122632 A JP10122632 A JP 10122632A JP 12263298 A JP12263298 A JP 12263298A JP H11278996 A JPH11278996 A JP H11278996A
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Landscapes
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 構成元素の一つであるビスマスの組成の過不
足を防ぎ、高品質のBi2Sr2CaCu2O8酸化物
薄膜を成長させることができるようにする。 【解決手段】 気相成長法を用いてBi2Sr2CaC
u2O8酸化物薄膜304を結晶成長させる酸化物薄膜
の結晶成長方法において、各段階での環境温度は一定に
設定した状態で、第1段階として土台301上に、ビス
マスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成長法に
よって、Bi2Sr2CuO6酸化物薄膜302を1分
子層だけ結晶成長させ、第2段階として薄膜302に含
まれるストロンチウムの原子数のそれぞれ1/2の量の
カルシウム原子及び銅原子を、薄膜302の上に堆積し
て原子堆積層303を形成し、第3段階としてBi2S
r2CuO6酸化物薄膜302と、カルシウム原子及び
銅原子とを反応させ、Bi2Sr2CaCu2O8酸化
物の薄膜304を結晶成長させるようにした、ことを特
徴としている。
足を防ぎ、高品質のBi2Sr2CaCu2O8酸化物
薄膜を成長させることができるようにする。 【解決手段】 気相成長法を用いてBi2Sr2CaC
u2O8酸化物薄膜304を結晶成長させる酸化物薄膜
の結晶成長方法において、各段階での環境温度は一定に
設定した状態で、第1段階として土台301上に、ビス
マスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成長法に
よって、Bi2Sr2CuO6酸化物薄膜302を1分
子層だけ結晶成長させ、第2段階として薄膜302に含
まれるストロンチウムの原子数のそれぞれ1/2の量の
カルシウム原子及び銅原子を、薄膜302の上に堆積し
て原子堆積層303を形成し、第3段階としてBi2S
r2CuO6酸化物薄膜302と、カルシウム原子及び
銅原子とを反応させ、Bi2Sr2CaCu2O8酸化
物の薄膜304を結晶成長させるようにした、ことを特
徴としている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、気相成長法を用
いてBi2Sr2CaCu2O8酸化物の薄膜を結晶成
長させる酸化物薄膜の結晶成長方法に関するものであ
る。
いてBi2Sr2CaCu2O8酸化物の薄膜を結晶成
長させる酸化物薄膜の結晶成長方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】Bi2Sr2CaCu2O8酸化物は、
低温で超伝導性を示す物質であり、気相成長法で作製で
きることが知られている。このBi2Sr2CaCu2
O8酸化物の薄膜を気相成長によって作製する方法とし
ては、スパッタリング法、レーザアブレーション法、分
子線エピタキシー法、化学気相成長法(CVD)などが
開発され、利用されている。
低温で超伝導性を示す物質であり、気相成長法で作製で
きることが知られている。このBi2Sr2CaCu2
O8酸化物の薄膜を気相成長によって作製する方法とし
ては、スパッタリング法、レーザアブレーション法、分
子線エピタキシー法、化学気相成長法(CVD)などが
開発され、利用されている。
【0003】従来の技術によってBi2Sr2CaCu
2O8酸化物の薄膜を作製する場合には、ビスマス元素
が薄膜結晶に取り込まれる割合が小さく、成長温度に対
して敏感に変動する。このため、最適な成長環境が狭い
領域に限定され、しかも薄膜中のビスマスが目的酸化物
の組成よりも不足することがしばしば起きている。
2O8酸化物の薄膜を作製する場合には、ビスマス元素
が薄膜結晶に取り込まれる割合が小さく、成長温度に対
して敏感に変動する。このため、最適な成長環境が狭い
領域に限定され、しかも薄膜中のビスマスが目的酸化物
の組成よりも不足することがしばしば起きている。
【0004】これはビスマスを構成元素に含むBi2S
r2CaCu2O8酸化物薄膜の結晶成長における大き
な問題であり、薄膜の品質向上の大きな妨げとなってい
る。さらに、これらの問題を最小化できるような成長温
度や酸化ガス条件を見つけ出したとしても、それが非常
に狭い条件に限られているため、同一レベルの品質の薄
膜の再現が困難である。
r2CaCu2O8酸化物薄膜の結晶成長における大き
な問題であり、薄膜の品質向上の大きな妨げとなってい
る。さらに、これらの問題を最小化できるような成長温
度や酸化ガス条件を見つけ出したとしても、それが非常
に狭い条件に限られているため、同一レベルの品質の薄
膜の再現が困難である。
【0005】これを解決する方法として、ビスマスを構
成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成長法が、例えば
特願平8−318974号公報明細書において開示され
公知となっている。この方法は、気相成長法を用いてビ
スマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜を結晶成長さ
せる方法であって、成長環境を前記ビスマスの単体酸化
物は生成しないが目的の多元系酸化物は生成する条件に
設定し、該成長環境にビスマスを他の元素より過剰に供
給することによって、ビスマスの不足を防止するととも
に余分なビスマスを薄膜から蒸発させることを特徴とす
るビスマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成
長法である。
成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成長法が、例えば
特願平8−318974号公報明細書において開示され
公知となっている。この方法は、気相成長法を用いてビ
スマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜を結晶成長さ
せる方法であって、成長環境を前記ビスマスの単体酸化
物は生成しないが目的の多元系酸化物は生成する条件に
設定し、該成長環境にビスマスを他の元素より過剰に供
給することによって、ビスマスの不足を防止するととも
に余分なビスマスを薄膜から蒸発させることを特徴とす
るビスマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成
長法である。
【0006】この方法によって、ビスマスの過不足のな
いBi2Sr2CuO6酸化物の薄膜の結晶成長が可能
となった。
いBi2Sr2CuO6酸化物の薄膜の結晶成長が可能
となった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カルシウムを
含有するBi2Sr2CaCu2O8酸化物にはこの方
法を適用することが、困難であった。図6は上記従来の
結晶成長法でBi2Sr2CaCu2O8酸化物の薄膜
成長を試みた結果の一例を示す図である。ビスマスの供
給量が十分に過剰な場合、BixSr2CaCu2O8
と表示したときのビスマスの供給比率xに対して、生成
薄膜を化学式Bi2Sr2CaCu2O8であらわした
ときのビスマス組成のzは目標値の2に収束せず、供給
量の増加とともに、3に向かってゆっくりと変化してい
ることが図から分かる。
含有するBi2Sr2CaCu2O8酸化物にはこの方
法を適用することが、困難であった。図6は上記従来の
結晶成長法でBi2Sr2CaCu2O8酸化物の薄膜
成長を試みた結果の一例を示す図である。ビスマスの供
給量が十分に過剰な場合、BixSr2CaCu2O8
と表示したときのビスマスの供給比率xに対して、生成
薄膜を化学式Bi2Sr2CaCu2O8であらわした
ときのビスマス組成のzは目標値の2に収束せず、供給
量の増加とともに、3に向かってゆっくりと変化してい
ることが図から分かる。
【0008】これは、ビスマスが過剰に供給される成長
環境では、次の化学式(1)による化学変化が起きるこ
とによる。
環境では、次の化学式(1)による化学変化が起きるこ
とによる。
【化1】 この化学式(1)は、Bi2Sr2CaCu2O8とB
i2Sr2CuO6とは結晶構造が似ていることと、S
rとCaの化学的性質の類似性のため、Bi2Sr2C
uO6の結晶のストロンチウムのサイトの一部をカルシ
ウムが占有することによって、Bi2(Sr2/3Ca
1/3)2CuO6と表されるようなBi2Sr2Cu
2O6の類似物質が出来てしまうことを意味している。
i2Sr2CuO6とは結晶構造が似ていることと、S
rとCaの化学的性質の類似性のため、Bi2Sr2C
uO6の結晶のストロンチウムのサイトの一部をカルシ
ウムが占有することによって、Bi2(Sr2/3Ca
1/3)2CuO6と表されるようなBi2Sr2Cu
2O6の類似物質が出来てしまうことを意味している。
【0009】このように、上記従来の結晶成長法でBi
2Sr2CaCu2O8酸化物を成長させようとする
と、ビスマス組成が目的組成からずれてしまい、異相の
生成や不純物が析出してしまうため、高品質な薄膜の成
長が困難であるという問題点を有していた。
2Sr2CaCu2O8酸化物を成長させようとする
と、ビスマス組成が目的組成からずれてしまい、異相の
生成や不純物が析出してしまうため、高品質な薄膜の成
長が困難であるという問題点を有していた。
【0010】この発明は上記に鑑み提案されたもので、
構成元素の一つであるビスマスの組成の過不足を防ぎ、
高品質のBi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を成長
させることができる酸化物薄膜の結晶成長方法を提供す
ることを目的とする。
構成元素の一つであるビスマスの組成の過不足を防ぎ、
高品質のBi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を成長
させることができる酸化物薄膜の結晶成長方法を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、気相成長法を用いてBi
2Sr2CaCu2O8酸化物の薄膜を結晶成長させる
酸化物薄膜の結晶成長方法において、第1段階として成
長環境をビスマスの単体酸化物は生成しないが目的の多
元系酸化物は生成する条件に設定し、該成長環境にビス
マスを他の元素より過剰に供給することによって、ビス
マスの不足を防止するとともに余分なビスマスを薄膜か
ら蒸発させることを特徴とするビスマスを構成元素に含
む多元系酸化物薄膜の結晶成長法によって、Bi2Sr
2CuO6酸化物薄膜を1分子層だけ結晶成長させ、第
2段階として、環境温度を前記第1段階と同一温度に設
定した状態で、前記Bi2Sr2CuO6酸化物薄膜に
含まれるストロンチウムの原子数のそれぞれ1/2の量
のカルシウム原子及び銅原子を前記Bi2Sr2CuO
6酸化物薄膜の上に堆積し、第3段階として、環境温度
を前記第1段階と同一温度に設定した状態で、前記Bi
2Sr2CuO6酸化物薄膜と前記堆積したカルシウム
原子及び銅原子とを反応させ、Bi2Sr2CaCu2
O8酸化物の薄膜を結晶成長させるようにした、ことを
特徴としている。
に、請求項1に記載の発明は、気相成長法を用いてBi
2Sr2CaCu2O8酸化物の薄膜を結晶成長させる
酸化物薄膜の結晶成長方法において、第1段階として成
長環境をビスマスの単体酸化物は生成しないが目的の多
元系酸化物は生成する条件に設定し、該成長環境にビス
マスを他の元素より過剰に供給することによって、ビス
マスの不足を防止するとともに余分なビスマスを薄膜か
ら蒸発させることを特徴とするビスマスを構成元素に含
む多元系酸化物薄膜の結晶成長法によって、Bi2Sr
2CuO6酸化物薄膜を1分子層だけ結晶成長させ、第
2段階として、環境温度を前記第1段階と同一温度に設
定した状態で、前記Bi2Sr2CuO6酸化物薄膜に
含まれるストロンチウムの原子数のそれぞれ1/2の量
のカルシウム原子及び銅原子を前記Bi2Sr2CuO
6酸化物薄膜の上に堆積し、第3段階として、環境温度
を前記第1段階と同一温度に設定した状態で、前記Bi
2Sr2CuO6酸化物薄膜と前記堆積したカルシウム
原子及び銅原子とを反応させ、Bi2Sr2CaCu2
O8酸化物の薄膜を結晶成長させるようにした、ことを
特徴としている。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、上記した
請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記第1段階、
第2段階及び第3段階を繰り返すことで、前記Bi2S
r2CuO6酸化物の薄膜を少なくとも2以上積層させ
たことを特徴としている。
請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記第1段階、
第2段階及び第3段階を繰り返すことで、前記Bi2S
r2CuO6酸化物の薄膜を少なくとも2以上積層させ
たことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明を実施す
るための装置構成を概略的に示す図である。図におい
て、真空装置201はこの発明に係る薄膜作製を気相成
長法により行うための装置である。この真空装置201
の内部一端寄りには、基板202がヒータ203に接し
て配置してあり、基板202の温度はヒータ203によ
って制御され、薄膜成長温度(環境温度)に保たれる。
そして、この基板202に向けて、ガス導入手段20
4、並びに各種元素の供給手段205,206,207
及び208が配置してある。ガス導入手段204は、真
空装置201の内部に酸化ガスを導入するためのもので
あり、図示のように管の形状とすることもある。ここで
いう酸化ガスとは、酸素ガス、オゾンガス、原子状酸素
ガス、N2Oガス、NO2ガス、イオン化酸素ガスなど
の、Bi2Sr2CaCu2O8酸化物結晶中に酸素を
供給するガス源を意味する。また、供給手段205はビ
スマス元素の供給を行い、供給手段206はストロンチ
ウム元素の供給、供給手段207はカルシウム元素の供
給、供給手段208は銅元素の供給をそれぞれ行う。
面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明を実施す
るための装置構成を概略的に示す図である。図におい
て、真空装置201はこの発明に係る薄膜作製を気相成
長法により行うための装置である。この真空装置201
の内部一端寄りには、基板202がヒータ203に接し
て配置してあり、基板202の温度はヒータ203によ
って制御され、薄膜成長温度(環境温度)に保たれる。
そして、この基板202に向けて、ガス導入手段20
4、並びに各種元素の供給手段205,206,207
及び208が配置してある。ガス導入手段204は、真
空装置201の内部に酸化ガスを導入するためのもので
あり、図示のように管の形状とすることもある。ここで
いう酸化ガスとは、酸素ガス、オゾンガス、原子状酸素
ガス、N2Oガス、NO2ガス、イオン化酸素ガスなど
の、Bi2Sr2CaCu2O8酸化物結晶中に酸素を
供給するガス源を意味する。また、供給手段205はビ
スマス元素の供給を行い、供給手段206はストロンチ
ウム元素の供給、供給手段207はカルシウム元素の供
給、供給手段208は銅元素の供給をそれぞれ行う。
【0014】本発明の結晶成長方法について以下に説明
する。図2は本発明のBi2Sr2CaCu2O8酸化
物薄膜の結晶成長方法を説明するための図であり、
(a)はその第1段階を、(b)は第2段階を、(c)
は第3段階をそれぞれ示している。
する。図2は本発明のBi2Sr2CaCu2O8酸化
物薄膜の結晶成長方法を説明するための図であり、
(a)はその第1段階を、(b)は第2段階を、(c)
は第3段階をそれぞれ示している。
【0015】本発明のBi2Sr2CaCu2O8酸化
物薄膜は、図2(a)乃至図2(c)に示す土台301
の上に結晶成長される。土台301は図1に示す基板2
02そのものであってもよい。その場合の基板202と
しては、SrTiO3、NdGaO3、MgO、LaA
lO3などがあるが限定するものではない。また、土台
301は基板202の上にすでに気相成長法などで薄膜
を成長したものでもよい。特に、本発明におけるBi2
Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を結晶成長した後のも
のであってもよく、この方法を繰り返すことによって、
所定の厚さのBi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を
結晶成長させることが出来る。土台301は、Bi2S
r2CaCu2O8酸化物と結晶格子の格子定数が近い
ものであれば、結晶成長の品質が向上するので特に良
く、また、Bi2Sr2CaCu2O8酸化物と原子の
相互拡散が起こりにくいものも結晶成長の品質が向上す
るので好ましい。
物薄膜は、図2(a)乃至図2(c)に示す土台301
の上に結晶成長される。土台301は図1に示す基板2
02そのものであってもよい。その場合の基板202と
しては、SrTiO3、NdGaO3、MgO、LaA
lO3などがあるが限定するものではない。また、土台
301は基板202の上にすでに気相成長法などで薄膜
を成長したものでもよい。特に、本発明におけるBi2
Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を結晶成長した後のも
のであってもよく、この方法を繰り返すことによって、
所定の厚さのBi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を
結晶成長させることが出来る。土台301は、Bi2S
r2CaCu2O8酸化物と結晶格子の格子定数が近い
ものであれば、結晶成長の品質が向上するので特に良
く、また、Bi2Sr2CaCu2O8酸化物と原子の
相互拡散が起こりにくいものも結晶成長の品質が向上す
るので好ましい。
【0016】この土台301の上にまず第1段階とし
て、ビスマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶
成長法(特願平8−318974)によって薄膜を結晶
成長させる。すなわち、成長環境をビスマスの単体酸化
物は生成しないが目的の多元系酸化物は生成する条件に
設定し、該成長環境にビスマスを他の元素より過剰に供
給することによって、ビスマスの不足を防止するととも
に余分なビスマスを薄膜から蒸発させることを特徴とす
るビスマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成
長法によって多元系酸化物Bi2Sr2CuO6薄膜3
02を1分子層だけ結晶成長させる。この第1段階終了
後の形態が図2(a)である。図1の薄膜作製装置に則
していえば、第1段階ではカルシウム元素の供給手段2
07は使用せずカルシウムの供給は行わない。また、第
1段階での環境温度(基板202または土台301の温
度)はT1に設定した。
て、ビスマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶
成長法(特願平8−318974)によって薄膜を結晶
成長させる。すなわち、成長環境をビスマスの単体酸化
物は生成しないが目的の多元系酸化物は生成する条件に
設定し、該成長環境にビスマスを他の元素より過剰に供
給することによって、ビスマスの不足を防止するととも
に余分なビスマスを薄膜から蒸発させることを特徴とす
るビスマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成
長法によって多元系酸化物Bi2Sr2CuO6薄膜3
02を1分子層だけ結晶成長させる。この第1段階終了
後の形態が図2(a)である。図1の薄膜作製装置に則
していえば、第1段階ではカルシウム元素の供給手段2
07は使用せずカルシウムの供給は行わない。また、第
1段階での環境温度(基板202または土台301の温
度)はT1に設定した。
【0017】次に第2段階は、環境温度を第1段階と同
一の温度T1に設定した状態で、第1段階で形成したB
i2Sr2CuO6薄膜の上に、そのBi2Sr2Cu
O6薄膜302に含まれるストロンチウムの原子数の1
/2の量のカルシウム原子および同じく1/2の量の銅
原子を堆積させ、原子堆積層303を形成する。第2段
階終了後の形態が、図2(b)である。このカルシウム
と銅の原子堆積層303は、カルシウムと銅を交互に積
層してもよいし、混合した状態で堆積してもよく、また
原子堆積層303の酸化の程度は問題ではない。図1の
薄膜作製装置に則していえば、第2段階では、供給手段
207,208を使用してカルシウムと銅を供給し、一
方、供給手段205,206は使用せず、ビスマスとス
トロンチウムの供給は行わない。
一の温度T1に設定した状態で、第1段階で形成したB
i2Sr2CuO6薄膜の上に、そのBi2Sr2Cu
O6薄膜302に含まれるストロンチウムの原子数の1
/2の量のカルシウム原子および同じく1/2の量の銅
原子を堆積させ、原子堆積層303を形成する。第2段
階終了後の形態が、図2(b)である。このカルシウム
と銅の原子堆積層303は、カルシウムと銅を交互に積
層してもよいし、混合した状態で堆積してもよく、また
原子堆積層303の酸化の程度は問題ではない。図1の
薄膜作製装置に則していえば、第2段階では、供給手段
207,208を使用してカルシウムと銅を供給し、一
方、供給手段205,206は使用せず、ビスマスとス
トロンチウムの供給は行わない。
【0018】図2(c)の第3段階においては、環境温
度を第1段階及び第2段階と同一の温度T1に設定した
状態で、Bi2Sr2CuO6薄膜302と、原子体積
層303のカルシウム及び銅とを反応させ、目的とする
Bi2Sr2CanCun+1O6+2n酸化物薄膜3
04を結晶成長させる。この第3段階で起る化学反応
は、次の化学式(2)で表される。
度を第1段階及び第2段階と同一の温度T1に設定した
状態で、Bi2Sr2CuO6薄膜302と、原子体積
層303のカルシウム及び銅とを反応させ、目的とする
Bi2Sr2CanCun+1O6+2n酸化物薄膜3
04を結晶成長させる。この第3段階で起る化学反応
は、次の化学式(2)で表される。
【化2】
【0019】第1段階でBi2Sr2CuO6薄膜30
2の量を1分子層にしたので、第3段階での反応の量が
少なく結晶成長の時間を短くすることができる。ここで
1分子層の量は、完全平坦膜の厚さに換算するとBi2
Sr2CuO6のc軸長の半分で約1.2nmである。
2の量を1分子層にしたので、第3段階での反応の量が
少なく結晶成長の時間を短くすることができる。ここで
1分子層の量は、完全平坦膜の厚さに換算するとBi2
Sr2CuO6のc軸長の半分で約1.2nmである。
【0020】次に、上記の結晶成長方法をより具体的に
説明する。図3は本発明のBi2Sr2CaCu2O8
酸化物の薄膜を気相成長させる装置が分子線エピタキシ
ー装置である場合のその装置構成を概略的に示す図であ
る。図中、図1に示す装置と同一構成要素には同一符号
を付して説明を簡略化する。
説明する。図3は本発明のBi2Sr2CaCu2O8
酸化物の薄膜を気相成長させる装置が分子線エピタキシ
ー装置である場合のその装置構成を概略的に示す図であ
る。図中、図1に示す装置と同一構成要素には同一符号
を付して説明を簡略化する。
【0021】分子線エピタキシー法では、原子フラック
スを発生させるためのエフュージョンセル401を用
い、ビスマス及びその他の構成元素をそれぞれ独立に供
給する。このエフュージョンセル401の出口にはシャ
ッタ402が設けてあり、原子フラックス量の制御は、
このシャッタ402の開閉度や開時間を調整したり、ま
たエフュージョンセル401の温度を調節したりして行
う。
スを発生させるためのエフュージョンセル401を用
い、ビスマス及びその他の構成元素をそれぞれ独立に供
給する。このエフュージョンセル401の出口にはシャ
ッタ402が設けてあり、原子フラックス量の制御は、
このシャッタ402の開閉度や開時間を調整したり、ま
たエフュージョンセル401の温度を調節したりして行
う。
【0022】また、融点が高い元素に対しては、エフュ
ージョンセル401の代わりに電子銃加熱型セルを使用
することもあり、その場合の原子フラックス量の制御
は、電子銃の出力を調節したり、その出口に設けたシャ
ッタの開閉度や開時間を調整することで行う。なお、原
子フラックスを供給する手段は分子線エピタキシー法に
適用できるものであれば何であってもよい。
ージョンセル401の代わりに電子銃加熱型セルを使用
することもあり、その場合の原子フラックス量の制御
は、電子銃の出力を調節したり、その出口に設けたシャ
ッタの開閉度や開時間を調整することで行う。なお、原
子フラックスを供給する手段は分子線エピタキシー法に
適用できるものであれば何であってもよい。
【0023】図3の分子線エピタキシー装置を利用し
て、10分子層のBi2Sr2CaCu2O8酸化物薄
膜を作製した実験結果を述べる。先ず第1段階として、
土台301としての基板202の上に、上記のビスマス
を構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成長法によっ
てBi2Sr2CuO6酸化物薄膜302を1分子量だ
け結晶成長させた。このときの環境温度T1は780℃
とした。基板202にはSrTiO3を用いた。
て、10分子層のBi2Sr2CaCu2O8酸化物薄
膜を作製した実験結果を述べる。先ず第1段階として、
土台301としての基板202の上に、上記のビスマス
を構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成長法によっ
てBi2Sr2CuO6酸化物薄膜302を1分子量だ
け結晶成長させた。このときの環境温度T1は780℃
とした。基板202にはSrTiO3を用いた。
【0024】第2段階として、Bi2Sr2CuO6薄
膜302に含まれるストロンチウムの原子数の1/2の
量のカルシウム原子および同じく1/2の量の銅原子
を、Bi2Sr2CuO6薄膜302の上に堆積し原子
堆積層303を形成した。ここで環境温度は、第1段階
と同一の780℃とした。
膜302に含まれるストロンチウムの原子数の1/2の
量のカルシウム原子および同じく1/2の量の銅原子
を、Bi2Sr2CuO6薄膜302の上に堆積し原子
堆積層303を形成した。ここで環境温度は、第1段階
と同一の780℃とした。
【0025】第3段階として、Bi2Sr2CuO6薄
膜302と原子堆積層303のカルシウム原子および銅
原子とを反応させることにより、Bi2Sr2CaCu
2O8酸化物薄膜304を1分子層結晶成長させた。こ
のときの環境温度は、第1段階及び第2段階と同じ78
0℃とした。
膜302と原子堆積層303のカルシウム原子および銅
原子とを反応させることにより、Bi2Sr2CaCu
2O8酸化物薄膜304を1分子層結晶成長させた。こ
のときの環境温度は、第1段階及び第2段階と同じ78
0℃とした。
【0026】基板202の上に、ここで成長したBi2
Sr2CaCu2O8酸化物薄膜304を成長したもの
を土台301として、さらに上記第1乃至第3段階のプ
ロセスを行い、Bi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜
304を1分子層結晶成長させた。これにより、基板2
02上に2分子層のBi2Sr2CaCu2O8酸化物
薄膜304を結晶成長したことになる。このプロセスを
繰り返し、基板202上に10分子層を積層成長させ
た。
Sr2CaCu2O8酸化物薄膜304を成長したもの
を土台301として、さらに上記第1乃至第3段階のプ
ロセスを行い、Bi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜
304を1分子層結晶成長させた。これにより、基板2
02上に2分子層のBi2Sr2CaCu2O8酸化物
薄膜304を結晶成長したことになる。このプロセスを
繰り返し、基板202上に10分子層を積層成長させ
た。
【0027】得られた10分子層から成るBi2Sr2
CaCu2O8酸化物薄膜のX線回折図が図4であり、
図4はBi2Sr2CaCu2O8、基板202のSr
TiO3、及びその基板202上に予め成長させたBi
2Sr2CuO6の各結晶構造に一致した回折図を示し
ている。これにより、Bi2Sr2CaCu2O8酸化
物薄膜が生成していることが分かる。
CaCu2O8酸化物薄膜のX線回折図が図4であり、
図4はBi2Sr2CaCu2O8、基板202のSr
TiO3、及びその基板202上に予め成長させたBi
2Sr2CuO6の各結晶構造に一致した回折図を示し
ている。これにより、Bi2Sr2CaCu2O8酸化
物薄膜が生成していることが分かる。
【0028】また、得られた10分子層から成るBi2
Sr2CaCu2O8酸化物薄膜の交流帯磁率の測定結
果を図5に示す。図5から絶対温度70KでBi2Sr
2CaCu2O8酸化物薄膜が超伝導転移していること
が分かる。
Sr2CaCu2O8酸化物薄膜の交流帯磁率の測定結
果を図5に示す。図5から絶対温度70KでBi2Sr
2CaCu2O8酸化物薄膜が超伝導転移していること
が分かる。
【0029】以上述べたように、この発明に係る実施形
態では、Bi2Sr2CuO6薄膜302の上に、その
Bi2Sr2CuO6薄膜302に含まれるストロンチ
ウムの原子数のそれぞれ1/2の量のカルシウム原子及
び銅原子を堆積し、反応させることで、Bi2Sr2C
aCu2O8酸化物薄膜304を結晶成長させるように
したので、構成元素の一つであるビスマスの組成の不足
や過剰を防ぎながら、Bi2Sr2CaCu2O8酸化
物薄膜304を成長させることができ、したがって、異
相の生成や不純物の析出はほとんど発生せず、高品質の
Bi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜304を得るこ
とができる。
態では、Bi2Sr2CuO6薄膜302の上に、その
Bi2Sr2CuO6薄膜302に含まれるストロンチ
ウムの原子数のそれぞれ1/2の量のカルシウム原子及
び銅原子を堆積し、反応させることで、Bi2Sr2C
aCu2O8酸化物薄膜304を結晶成長させるように
したので、構成元素の一つであるビスマスの組成の不足
や過剰を防ぎながら、Bi2Sr2CaCu2O8酸化
物薄膜304を成長させることができ、したがって、異
相の生成や不純物の析出はほとんど発生せず、高品質の
Bi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜304を得るこ
とができる。
【0030】また、第1段階で形成するBi2Sr2C
uO6薄膜302の量を1分子層にしたので、第3段階
での反応の量を少なくすることができ、したがって、結
晶成長の時間を短くすることができる。
uO6薄膜302の量を1分子層にしたので、第3段階
での反応の量を少なくすることができ、したがって、結
晶成長の時間を短くすることができる。
【0031】さらに、第1段階、第2段階及び第3段階
を繰り返すことで、Bi2Sr2CaCu2O8酸化物
薄膜304を積層させたので、より大きな超伝導電流を
通電できるようになり、実用化の幅をより広いものとす
ることができる。
を繰り返すことで、Bi2Sr2CaCu2O8酸化物
薄膜304を積層させたので、より大きな超伝導電流を
通電できるようになり、実用化の幅をより広いものとす
ることができる。
【0032】上記の説明では、本発明に係るBi2Sr
2CaCu2O8酸化物薄膜304を成長させる気相成
長法として分子線エピタキシーを適用したが、他の気相
成長法、例えば、レーザアブレーション法、スパッタリ
ング法、あるいは化学気相成長(CVD)法も同様に適
用することができる。
2CaCu2O8酸化物薄膜304を成長させる気相成
長法として分子線エピタキシーを適用したが、他の気相
成長法、例えば、レーザアブレーション法、スパッタリ
ング法、あるいは化学気相成長(CVD)法も同様に適
用することができる。
【0033】
【発明の効果】この発明は上記した構成からなるので、
以下に説明するような効果を奏することができる。請求
項1に記載の発明では、Bi2Sr2CuO6酸化物薄
膜の上に、そのBi2Sr2CuO6酸化物薄膜に含ま
れるストロンチウムの原子数のそれぞれ1/2の量のカ
ルシウム原子及び銅原子を堆積し、反応させることで、
Bi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を結晶成長させ
るようにしたので、構成元素の一つであるビスマスの組
成の不足や過剰を防ぎながら、Bi2Sr2CaCu2
O8酸化物薄膜を成長させることができ、したがって、
異相の生成や不純物の析出はほとんど発生せず、高品質
のBi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を得ることが
できる。
以下に説明するような効果を奏することができる。請求
項1に記載の発明では、Bi2Sr2CuO6酸化物薄
膜の上に、そのBi2Sr2CuO6酸化物薄膜に含ま
れるストロンチウムの原子数のそれぞれ1/2の量のカ
ルシウム原子及び銅原子を堆積し、反応させることで、
Bi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を結晶成長させ
るようにしたので、構成元素の一つであるビスマスの組
成の不足や過剰を防ぎながら、Bi2Sr2CaCu2
O8酸化物薄膜を成長させることができ、したがって、
異相の生成や不純物の析出はほとんど発生せず、高品質
のBi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を得ることが
できる。
【0034】また、第1段階で形成するBi2Sr2C
uO6酸化物薄膜の量を1分子層にしたので、第3段階
での反応の量を少なくすることができ、したがって、結
晶成長の時間を短くすることができる。
uO6酸化物薄膜の量を1分子層にしたので、第3段階
での反応の量を少なくすることができ、したがって、結
晶成長の時間を短くすることができる。
【0035】さらに、請求項2に記載の発明では、第1
段階、第2段階及び第3段階を繰り返すことで、Bi2
Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を積層させたので、よ
り大きな超伝導電流を通電できるようになり、実用化の
幅をより広いものとすることができる。
段階、第2段階及び第3段階を繰り返すことで、Bi2
Sr2CaCu2O8酸化物薄膜を積層させたので、よ
り大きな超伝導電流を通電できるようになり、実用化の
幅をより広いものとすることができる。
【図1】この発明を実施するための装置構成を概略的に
示す図である。
示す図である。
【図2】本発明のBi2Sr2CaCu2O8酸化物薄
膜の結晶成長方法を説明するための図であり、(a)は
その第1段階を、(b)は第2段階を、(c)は第3段
階をそれぞれ示している。
膜の結晶成長方法を説明するための図であり、(a)は
その第1段階を、(b)は第2段階を、(c)は第3段
階をそれぞれ示している。
【図3】Bi2Sr2CaCu2O8酸化物の薄膜を気
相成長させる装置が分子線エピタキシー装置である場合
のその装置構成を概略的に示す図である。
相成長させる装置が分子線エピタキシー装置である場合
のその装置構成を概略的に示す図である。
【図4】10分子層から成るBi2Sr2CaCu2O
8酸化物薄膜のX線回折図である。
8酸化物薄膜のX線回折図である。
【図5】10分子層から成るBi2Sr2CaCu2O
8酸化物薄膜の交流帯磁率の温度依存性を示す図であ
る。
8酸化物薄膜の交流帯磁率の温度依存性を示す図であ
る。
【図6】ビスマスを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の
従来の結晶成長法を利用して、Bi2Sr2CaCu2
O8酸化物薄膜を結晶成長させたときの、供給したビス
マスの比率xと生成した薄膜中のビスマスの比率zの関
係を表すグラフである。
従来の結晶成長法を利用して、Bi2Sr2CaCu2
O8酸化物薄膜を結晶成長させたときの、供給したビス
マスの比率xと生成した薄膜中のビスマスの比率zの関
係を表すグラフである。
201 真空装置 202 基板 203 ヒータ 204 ガス導入手段 205 ビスマス元素の供給手段 206 ストロンチウム元素の供給手段 207 カルシウム元素の供給手段 208 銅元素の供給手段 301 結晶成長させるための土台 302 Bi2Sr2CuO6薄膜 303 カルシウムと銅の原子堆積層 304 Bi2Sr2CaCu2O8酸化物薄膜 401 エフュージョンセル 402 シャッタ
Claims (6)
- 【請求項1】 気相成長法を用いてBi2Sr2CaC
u2O8酸化物の薄膜を結晶成長させる酸化物薄膜の結
晶成長方法において、 第1段階として成長環境をビスマスの単体酸化物は生成
しないが目的の多元系酸化物は生成する条件に設定し、
該成長環境にビスマスを他の元素より過剰に供給するこ
とによって、ビスマスの不足を防止するとともに余分な
ビスマスを薄膜から蒸発させることを特徴とするビスマ
スを構成元素に含む多元系酸化物薄膜の結晶成長法によ
って、Bi2Sr2CuO6酸化物薄膜を1分子層だけ
結晶成長させ、 第2段階として、環境温度を前記第1段階と同一温度に
設定した状態で、前記Bi2Sr2CuO6酸化物薄膜
に含まれるストロンチウムの原子数のそれぞれ1/2の
量のカルシウム原子及び銅原子を前記Bi2Sr2Cu
O6酸化物薄膜の上に堆積し、 第3段階として、環境温度を前記第1段階と同一温度に
設定した状態で、前記Bi2Sr2CuO6酸化物薄膜
と前記堆積したカルシウム原子及び銅原子とを反応さ
せ、Bi2Sr2CaCu2O8酸化物の薄膜を結晶成
長させるようにした、 ことを特徴とする酸化物薄膜の結晶成長方法。 - 【請求項2】 前記第1段階、第2段階及び第3段階を
繰り返すことで、前記Bi2Sr2CuO6酸化物の薄
膜を少なくとも2以上積層させたことを特徴とする請求
項1に記載の酸化物薄膜の結晶成長方法。 - 【請求項3】 前記気相成長法が分子線エピタキシー法
であることを特徴とする請求項1または2に記載の酸化
物薄膜の結晶成長方法。 - 【請求項4】 前記気相成長法がレーザーアブレーショ
ン法であることを特徴とする請求項1または2に記載の
酸化物薄膜の結晶成長方法。 - 【請求項5】 前記気相成長法がスパッタリング法であ
ることを特徴とする請求項1に記載の酸化物薄膜の結晶
成長方法。 - 【請求項6】 前記気相成長法が化学気相成長(CV
D)法であることを特徴とする請求項1または2に記載
の酸化物薄膜の結晶成長方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10122632A JP3018168B2 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 酸化物薄膜の結晶成長方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10122632A JP3018168B2 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 酸化物薄膜の結晶成長方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11278996A true JPH11278996A (ja) | 1999-10-12 |
JP3018168B2 JP3018168B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=14840785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10122632A Expired - Lifetime JP3018168B2 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 酸化物薄膜の結晶成長方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3018168B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002020879A1 (fr) * | 2000-09-01 | 2002-03-14 | Japan Science And Technology Corporation | Procede de production d'une mince couche d'oxyde de composite, dispositif correspondant et mince couche d'oxyde de composite ainsi produite |
JP2012525495A (ja) * | 2009-04-29 | 2012-10-22 | テバ ドュンシッヒトテヒニク ゲーエムベーハー | 高圧蒸発による高速コーティングのための方法及び装置 |
-
1998
- 1998-03-27 JP JP10122632A patent/JP3018168B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002020879A1 (fr) * | 2000-09-01 | 2002-03-14 | Japan Science And Technology Corporation | Procede de production d'une mince couche d'oxyde de composite, dispositif correspondant et mince couche d'oxyde de composite ainsi produite |
US7335283B2 (en) | 2000-09-01 | 2008-02-26 | Japan Science And Technology Corporation | Production method for composite oxide thin film and device therefor and composite oxide film produced thereby |
JP2012525495A (ja) * | 2009-04-29 | 2012-10-22 | テバ ドュンシッヒトテヒニク ゲーエムベーハー | 高圧蒸発による高速コーティングのための方法及び装置 |
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---|---|
JP3018168B2 (ja) | 2000-03-13 |
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