JPH11278024A - 自在走行用乗物 - Google Patents

自在走行用乗物

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JPH11278024A
JPH11278024A JP6061598A JP6061598A JPH11278024A JP H11278024 A JPH11278024 A JP H11278024A JP 6061598 A JP6061598 A JP 6061598A JP 6061598 A JP6061598 A JP 6061598A JP H11278024 A JPH11278024 A JP H11278024A
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JP
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vehicle
running
water
underwater
free
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JP6061598A
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English (en)
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Masaru Kido
賢 城戸
Kazuyoshi Tsuchiya
和良 土谷
Tatsuma Kimura
龍馬 木村
Hirobumi Yano
博文 矢野
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FOURTH DISTRICT PORT CONSTR BU
FOURTH DISTRICT PORT CONSTR BUREAU MINISTRY OF TRANSPORT
KIDO KOSAKUSHO KK
Original Assignee
FOURTH DISTRICT PORT CONSTR BU
FOURTH DISTRICT PORT CONSTR BUREAU MINISTRY OF TRANSPORT
KIDO KOSAKUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水上を走行時に風等の影響を受け難い状態で
走行ができ、更に、他の目的は乾燥地帯から泥地帯を通
って水上に円滑に走行可能な自在走行用乗物を提供す
る。 【解決手段】 乗物本体の底部から空気を吹き出して水
上を浮上可能なホバークラフト(登録商標)(乗物本
体)に、水中にその一部又は全部が浸水する水中プロペ
ラ19が昇降可能に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、底部から空気を吹
き出してその圧力によって水上を浮上可能であって、し
かも、水上を走行する場合には、風等の影響を受けにく
い自在走行用乗物に関する。
【0002】
【従来の技術】水陸両用乗物としては、従来から底部周
囲から底部空間に空気を吹き出してその圧力によって全
体が浮上するホバークラフト(hovercraft
(登録商標))が広く知られている。このホバークラフ
トには底部周囲から空気を吹き出すだけでは前進、後退
はせず単に浮上するのみであるので、従来のホバークラ
フトにおいては、推進力を得るために上部に空中プロペ
ラが設けられ、この空中プロペラをエンジンによって高
速回転することによって、ホバークラフト全体の推進が
行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たホバークラフトによって水上を走行中に、横風が吹く
とホバークラフト自体は空中に浮いているので、水面に
対する抵抗がなく、極めて流され易いという問題があ
る。ここで、ホバークラフトに複数の空中プロペラを配
置し、特定の空中プロペラを風の吹いてくる方向に向け
れば、ホバークラフトが風に流されるのをある程度は抑
制できるが、空中でのホバークラフトの制御が困難であ
り、安定しないという問題がある。また、水中にアンカ
ー部材を投入することも考えられるが、ホバークラフト
の進行に対して大きな抵抗となるという問題がある。本
発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、水上を走行
時に風等の影響を受け難い状態で走行ができる自在走行
用乗物を提供することを目的とする。更に、他の目的は
乾燥地帯から泥地帯を通って水上に円滑に走行可能な自
在走行用乗物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の自在走行用乗物は、乗物本体の底部から空気を吹
き出して水上を浮上可能なホバークラフトに、水中にそ
の一部又は全部が浸水する水中プロペラが昇降可能に設
けられている。ここで、水中に全部が浸水する水中プロ
ペラには、自在走行用乗物の進行方向に回転軸が向けら
れている通常の船舶の水中プロペラの他、ラジアル方向
に板状の羽根板を有する水車タイプのものを含む。ま
た、請求項2記載の自在走行用乗物は、請求項1記載の
自在走行用乗物において、前記水中プロペラは、間隔を
設けて複数設けられている。請求項3記載の自在走行用
乗物は、請求項1又は2記載の自在走行用乗物におい
て、前記乗物本体の両側部には、走行履帯又は車輪から
なる走行手段が実質的に昇降可能に設けられている。請
求項4記載の自在走行用乗物は、請求項1又は2記載の
自在走行用乗物において、前記走行手段は走行履帯であ
って、該走行履帯は、上部の固定部材及び下部の昇降部
材に取付けられたガイド用の車輪によってガイドされ、
しかも、前記下部の昇降部材は平行リンク機構によって
昇降可能となっている。そして、請求項5記載の自在走
行用乗物は、請求項1〜4記載の自在走行用乗物におい
て、前記水中プロペラは、その水中プロペラが前記乗物
本体に対してチルト可能となっている。
【0005】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の第1の実施
の形態に係る自在走行用乗物の側面図、図2は同自在走
行用乗物の平面図、図3は同自在走行用乗物の部分側面
図、図4は同自在走行用乗物の部分平断面図、図5
(A)、(B)はそれぞれ同自在走行用乗物のフレキシ
ブルスカートの取付け状態を示す断面図、図6及び図7
は同自在走行用乗物の後部に取付けられている水中プロ
ペラの取付け状態図、図8は同自在走行用乗物の走行履
帯の取付け状態を示す断面図、図9は同自在走行用乗物
とは機器の取付け状態が異なる自在走行用乗物の平面
図、図10は本発明の第2の実施の形態に係る自在走行
用乗物の平面図、図11はその側面図である。
【0006】図1〜図7に示すように、本発明の第1の
実施の形態に係る自在走行用乗物10は、エンジン11
や搭乗者の座席12等が設けられた乗物本体(ホバーク
ラフト)13と、乗物本体13の周囲に取付けられたフ
レキシブルスカート14と、乗物本体13の両側に設け
られ、それぞれ走行履帯15、16を備える走行手段1
7、18と、走行履帯15、16の後部にそれぞれ設け
られた水中プロペラ19、20とを有している。以下、
これらについて詳しく説明する。
【0007】前記乗物本体13は、図2、図5(A)、
(B)に示すように、骨組が十分強度を有するアルミ等
の軽量部材からなって、周囲を合成樹脂素材又は強化プ
ラスチック等を用いたパネルによって覆われ、船形構造
となって外部から水が侵入しない構造となっている。こ
の乗物本体13の下部周囲には、ホバースカートを構成
するフレキシブルスカート14が、乗物本体13の底部
から下方に突出して設けられている。このフレキシブル
スカート14の斜め内側部分には複数の空気噴出口21
が設けられている。この空気噴出口21は、この実施の
形態では、その直径が10mmで50mmピッチで形成
されている。このフレキシブルスカート14にはエンジ
ン11(図2参照)によって回転駆動されるブロワーに
よって圧縮空気が送り込まれ、空気噴出口21から吹き
出して、フレキシブルスカート14によって囲まれる底
部空間22の圧力を高め、乗物本体13が水面又は地面
から浮上するようになっている。この実施の形態におい
ては、フレキシブルスカート14内の空圧は100mm
Aq程度となっている。
【0008】図1、図2及び図5(A)に示すように、
乗物本体13の両側に取付けられている走行手段17、
18は、同一構造となって、それぞれに走行履帯15、
16とその駆動用の油圧モータ23、24を備えてい
る。図3、図4に示すように、走行手段18(走行手段
17も同様)の基本的構造は、乗物本体13に支持部材
25を介して固定された固定部材26と、この固定部材
26に対となるリンクアーム27、28を介して移動可
能に取付けられた昇降部材29と、斜めに配置されて固
定部材26及び昇降部材29を連結する油圧シリンダ3
0とを備えている。この固定部材26、昇降部材29、
リンクアーム27、28及び油圧シリンダ30によって
平行リンク機構を構成し、油圧シリンダ30を伸縮する
ことによって、下部の昇降部材29が固定部材26に対
して平行状態となって昇降できる構造となっている。
【0009】固定部材26の前部及び後部には、対とな
るチェーン31、32に噛合するスプロケットからなる
車輪33、34が左右対となって設けられ、更に固定部
材26の中間部にはガイド用の車輪35が設けられてい
る。下部の昇降部材29の前部及び後部にはチェーン3
1、32に噛合するスプロケットからなる車輪36、3
7が設けられ、その中間部には複数のガイド用の車輪3
8が設けられている。昇降部材29の左右に取付けられ
ている車輪38は千鳥足状に設けられて、受ける荷重の
分散化を図っている。なお、図4に示すように、固定部
材26の前部に設けられているスプロケットからなる車
輪33は、回転軸39、これを回転自由に支持する軸受
40、41及びこの軸受40、41を支持する取付け板
42を介して固定部材26の先部に取付けられている。
前記回転軸39の内側端部はブラケット43によって支
持部材25に固定されている前記油圧モータ24にカッ
プリング44を介して連結されて、油圧モータ24を回
転駆動することによって、走行履帯16が前又は後ろ方
向に駆動されるようになっている。
【0010】ここで、左右の走行履帯15、16は別々
に油圧モータ23、24によって走行駆動される構造と
なっているので、油圧シリンダ30を伸ばして昇降部材
29を下降させて、走行履帯15、16を接地させた場
合には、油圧モータ23、24の回転方向及び速度を制
御することによって、前進、後退及び旋回ができるよう
になっている。そして、油圧シリンダ30を伸縮して平
行リンク機構を作動させても、昇降部材29が斜めに移
動して、チェーン31、32の全体の長さが常に一定に
なるようにしている。
【0011】一方、図8に示すように、前記チェーン3
1、32に跨がった状態で複数の板状の渡り部材45が
所定ピッチで設けられ、この渡り部材45には、直方体
の発泡スチロール(又は発泡ウレタン)の周囲をビニー
ルコーティングした浮力部材46が取付けられている。
なお、前記したガイド用の車輪35、38は、チェーン
31、32の内側に設けられて、この板状の渡り部材4
5の裏面側を支持するようになっている。この浮力部材
46の外側には更に外側に突出してアイゼンのような突
起部材47が突出して設けられている。この突起部材4
7は、それぞれ渡り部材45に固定されている金属製の
長ボルト49、50によって支持され、浮力部材46に
荷重を掛けることなく、突起部材47自体が十分大きな
荷重を支持できるようになっている。走行手段17、1
8はこのような構造となって、それぞれの油圧シリンダ
30を伸ばした場合には、走行履帯15、16の底部の
突起部材47が接地し、これによって、乾燥地帯の走行
が可能となり、油圧シリンダ30を適当に縮めて、フレ
キシブルスカート14の下端のレベルと、走行履帯1
5、16の下端のレベルを略合わせた場合には、フレキ
シブルスカート14内に噴出する空気で適当に浮かせた
状態で、走行履帯15、16を利用して、例えば泥地帯
等を走行できるようになっている。
【0012】図1〜図6に示すように、前記水中プロペ
ラ19、20は、乗物本体13の後部両側に突出して取
付けられている支持軸51、52に傾動可能に取付けら
れているアーム53、54の先部に設けられている。更
に、詳細には図2に示すように、このアーム53、54
は連結ロッド55によって連結され、アーム53と連結
ロッド55の中間位置、及びアーム54と連結ロッド5
5の中間位置にそれぞれ取付けられている軸受56〜5
9に回転自由に取付けられている回転軸60、61の先
部に水中プロペラ19、20が取付けられている。
【0013】図6、図7に示すように、前記水中プロペ
ラ19、20は、回転軸60、61の周囲に8枚の羽根
板62を有する水車状となっている。各羽根板62の半
径方向端部には補強用のパイプ63が設けられていると
共に、その両側には補強用環板64、65が設けられて
いる。また、各羽根板62の半径方向長さは外側程短く
なって、上下動可能な水中プロペラ19、20の浸水度
合いの微小な調整ができるようになっている。
【0014】図2、図6、図7に示すように、乗物本体
13の後端部には左右対となる油圧シリンダ67、67
aが設けられその伸縮ロッドの端部は連結ロッド55の
取付け金具を介して連結されている。また、回転軸6
0、61にはスプロケット68、69が設けられている
と共に、それぞれ軸受70、71によって回転自由に設
けられている支持軸51、52にも小スプロケット7
2、73が設けられ、それぞれチェーン74、75によ
って連結されている。そして、図2に示すように、支持
軸51、52には、更に別の大スプロケット76、77
が設けられ、左右の固定部材26の後部にそれぞれ設け
られている車輪34を支持する回転軸78、79にもス
プロケット80、81が設けられ、これらはチェーン8
2、83によって連結されている。なお、図6に示すよ
うに、それぞれのチェーン74、75及びチェーン8
2、83には、チェーン張り用の調整移動可能なスプロ
ケット84、85が設けられている。
【0015】従って、この自在走行用乗物10において
は、油圧シリンダ67、67aを伸縮して、アーム5
3、54を傾動し、水中プロペラ19、20の昇降を行
っている。そして、油圧モータ23、24の回転駆動に
よって、走行履帯15、16がそれぞれ走行し、これに
よって、車輪(スプロケット)34の取付けられている
回転軸78、79が回転し、この回転力によって、水中
プロペラ19、20を回転駆動するようになっている。
ここで、走行履帯15、16の接地部及び水中プロペラ
19、20は左右は同時に昇降駆動するが、それぞれが
独立に昇降するようになっているので、走行履帯15、
16と水中プロペラ19、20の何れか一方又は双方を
走行源として使用できる。また、左右の油圧モータ2
3、24がそれぞれ独立に回転するようになっているの
で、左右の水中プロペラ19、20を独立に駆動するこ
とができる。
【0016】なお、図1、図2に示すように、乗物本体
13に搭載されているエンジン11には、図示しない油
圧ポンプとブロワーが連結されており、これらは、開閉
可能なカバー85aによって覆われている。また、座席
12の部分は周囲にガラス等の透明板を備えたカバー8
6によって覆われ、後部には図示しないドアを備えると
共に、このドアに続く階段87を備えている。
【0017】従って、この自在走行用乗物10において
は、比較的地面の硬い乾燥地帯を走行する場合には、油
圧シリンダ30を伸ばすと共に、油圧シリンダ67、6
7aを縮めて、走行履帯15、16の接地部分(即ち、
下部)を下げ、水中プロペラ19、20を上昇する。そ
して、左右の油圧モータ23、24を駆動することによ
って、地面に接している走行履帯15、16が駆動され
て、前進、後退又は旋回ができることになる。この場合
は、ブロワーは止めておく。
【0018】次に、泥地帯を走行する場合には、上記の
ように走行履帯15、16のみの走行では走行履帯1
5、16が泥地帯にめり込んで走行ができない。そこ
で、水中プロペラ19、20は上昇させたままで、油圧
シリンダ30を少し縮めて走行履帯15、16の接地面
を上昇させる。そして、ブロワーを駆動してフレキシブ
ルスカート14内に空気を入れ、空気噴出口21から空
気を吹き出す。これによって、フレキシブルスカート1
4で囲まれる底部空間22の圧力が上昇して、自在走行
用乗物10が浮き上がることになる。この状態で、走行
履帯15、16の下部が振動等によって汚泥中に少し沈
み込む。そこで、走行履帯15、16を適当な位置まで
下げて汚泥に突起部材47を沈めて油圧モータ23、2
4を駆動することによって、前進後退が可能となる。こ
こで、汚泥の状態によっては、水中プロペラ19、20
の駆動を加えて又は水中プロペラ19、20の駆動のみ
によって走行してもよい。
【0019】自在走行用乗物10で水上を走行する場合
には、前述したような泥地帯を走行する条件に自在走行
用乗物10の走行履帯15、16を設定して走行するこ
とも可能であるが、水に進入している走行履帯15、1
6の面積が大きいので、大きな抵抗となって走行が困難
である。そこで、フレキシブルスカート14に空気を送
って全体を浮上させた状態で、油圧シリンダ30を縮め
て走行履帯15、16の底部が水に接しない位置まで上
昇させ、油圧シリンダ67、67aを伸ばして水中プロ
ペラ19、20を着水する。この状態で、油圧モータ2
3、24を回転駆動することによって、走行履帯15、
16を空走行させ、この動力を水中プロペラ19、20
に伝えて回転させる。これによって、走行履帯15、1
6が水に浸水することによる抵抗が少ない状態で、水中
プロペラ19、20で進むので比較的高速で走行でき
る。また、この自在走行用乗物10においては水中プロ
ペラ19、20が着水しているので、従来の空中プロペ
ラ型のホバークラフトに比較して、風に流されることも
なく自在走行用乗物10を走行させることができる。
【0020】ここで、フレキシブルスカート14への空
気を送るブロワーを止めると、自在走行用乗物10は着
水するが、乗物本体13が船形構造になっているので、
浸水することはない。そして、油圧シリンダ30を伸縮
して走行履帯15、16の位置を調整すると、浮力部材
46が作用して浮力を助けることになり、更には、油圧
モータ23、24を油圧駆動して、走行履帯15、16
及び水中プロペラ19、20を回転させることによっ
て、通常の船として走行することができる。
【0021】次に、図9に示す本発明の別の実施の形態
に係る自在走行用乗物90について説明するが、基本的
構造は自在走行用乗物10と同一であって、実際の寸法
及び座席等の取付け位置が異なっている程度であるの
で、同一の構成要素については、同一の番号を付してそ
の説明を省略し、自在走行用乗物10と異なる部分のみ
について以下に説明する。乗物本体13の前部には、エ
ンジン91が搭載されており、このエンジン91の出力
軸92はVプーリ93が固着されている。一方、エンジ
ン91の両側には、それぞれブロワー94と油圧ポンプ
95が配置されている。ブロワー94の回転軸にはVプ
ーリ97が取付けられ、Vベルト98によってVプーリ
93に連結され、エンジン91からの回転動力を受けて
いる。油圧ポンプ95の駆動軸にはカップリング99を
介して両側を軸受100、101によって支持される回
転軸102が連結されている。回転軸102にはVプー
リ103が設けられ、Vベルト104によってVプーリ
93に連結され、エンジン91によって回転駆動される
構造となっている。
【0022】前記ブロワー94はフレキシブルスカート
14に圧縮空気を供給するためのもので、油圧ポンプ9
5は、油圧モータ23、24、左右の油圧シリンダ30
及び後部の油圧シリンダ67、67aに、それぞれの油
圧バルブが設けられているバルブスタンド105を介し
て油を供給するためのものである。なお、106は油圧
ポンプに油を供給する油圧タンクを示す。
【0023】前記実施の形態においては、後部に水中プ
ロペラ19、20を設けたが、場合によっては省略する
ことも可能である。また、この水中プロペラの代わり
に、通常の船舶のように、進行方向に回転軸が向いたス
クリュー形の水中プロペラを使用することも可能であ
る。この場合、通常のスクリュー形の船外機のように、
チルト機構を設け、水中プロペラを使用しない場合に
は、水中プロペラを上部位置に上げておく必要がある。
【0024】続いて、図10、図11を参照しながら、
本発明の第2の実施の形態に係る自在走行用乗物110
について説明する。図10、図11に示すように、本発
明の第2の実施の形態に係る自在走行用乗物110は、
周囲及び底部から水を完全に遮断できる構造となって底
部にはフレキシブルスカート111を備えた船形構造の
乗物本体112と、乗物本体112の側部及び後部に設
けられ第1〜第3の水中プロペラ(スクリュー)113
〜115をそれぞれ備える第1〜第3の水中推進手段1
16〜118と、乗物本体112の前部に設けられてい
る第1、第2の空中プロペラ119、120をそれぞれ
備える第1、第2の空中推進手段121、122とを有
している。以下、これらについて詳しく説明する。
【0025】前記乗物本体112はその骨組がアルミ等
の軽量合金部材からなって、その周囲を耐水性及び強度
を有するFRP等の合成樹脂素材によって構成され、平
面視して全体として角部が丸くなった四角形状となって
いる。乗物本体112の底部周囲には、フレキシブルス
カート111が設けられ、その内側空間に空気を吹き出
す図示しない空気噴出口(直径が10mmで50mmピ
ッチ)が設けられ、通常のホバークラフトと同様な原理
で底部空間123を正圧にして乗物本体112全体を浮
上させている。そして、乗物本体112には、石油系の
燃料によって回転するエンジン124と、このエンジン
124によって回転駆動される発電機125及びブロワ
ー126とを有し、前記した第1〜第3の水中推進手段
116〜118及び第1、第2の空中推進手段121、
122に動力を送っている。なお、127は搭乗者の座
席を、128は雨水等を避けるフロント用透明カバーを
示す。
【0026】乗物本体112の前部に設けられている第
1、第2の空中プロペラ119、120は、通常のホバ
ークラフトと同様、左右対称に設けられている。この第
1、第2の空中プロペラ119、120の回転は電動モ
ータからなって、左右の第1、第2の空中プロペラ11
9、120を同期回転させた場合には真っ直ぐに前進
し、左右の第1、第2の空中プロペラ119、120の
回転数を変えて、左右に旋回可能にしている。
【0027】乗物本体112の後部に設けられている第
1の水中プロペラ113は、上部ケース129内に配置
されている電動モータによって回転駆動可能となってい
る。下部に第1の水中プロペラ113を支持する竪軸ボ
ックス130は、傾動可能に取付けられ、この自在走行
用乗物110が水上を走行しない場合には、第1の水中
プロペラ113を水から上げることができるようになっ
ている。乗物本体112の両側に設けられている第2、
第3の水中プロペラ114、115も、同様に上部ケー
ス131、132内に収納されている電動モータで回転
駆動可能となって、基部に第2、第3の水中プロペラ1
14、115が設けられた竪軸ボックス133、134
も傾動可能に乗物本体112に取付けられている。これ
によって、必要に応じて第2、第3の水中プロペラ11
4、115を水に沈めて、この自在走行用乗物110が
水上を走行できるようになっている。
【0028】従って、この自在走行用乗物110を用い
て、乾燥地を走行する場合には、エンジン124を作動
させてブロワー126を運転し、底部のフレキシブルス
カート111の空気噴出口から空気を吹き出して浮上さ
せる。この状態で第1、第2の空中プロペラ119、1
20を高速回転することによって、通常のホバークラフ
トと同様に推進力を得て前進及び旋回する。次に、水上
を走行する場合には、この状態で第1、第2の空中プロ
ペラ119、120を回転させて走行することも可能で
あるが、横風に対して流れる恐れがある。そこで、第1
〜第3の水中プロペラ113〜115を水に浸けて、そ
れぞれの電動モータを回転させて第1〜第3の水中プロ
ペラ113〜115を回転させることによって水上走行
を行う。この場合、第1〜第3の水中プロペラ113〜
115が水に浸漬しているので、水抵抗が大きく、風に
よって流されることが極めて少なくなる。
【0029】前記第2の実施の形態に係る自在走行用乗
物110においては、第1〜第3の水中ペロプラ113
〜115を設けたが、第1の水中プロペラ113は省略
することも可能である。また、前記自在走行用乗物11
0においては、乾燥地帯への走行は、第1、第2の空中
プロペラ119、120によって行ったが、これを省略
して、ブロワーを大型化し、後方に吹き出すようにして
もよい。また、乾燥地帯及び泥地帯も走行できるよう
に、第1の実施の形態に係る自在走行用乗物10のよう
に、両側に走行履帯又は車輪を設けてもよい。なお、前
記自在走行用乗物10、110の動力としては、電気、
油圧、油圧又はこれらを組み合わせたものを使用した場
合も本発明は適用される。
【0030】
【発明の効果】請求項1〜5記載の自在走行用乗物は、
水中にその一部又は全部が浸水する水中プロペラが昇降
可能に設けられているので、この水中プロペラを使用し
て走行することによって、丁度水中にアンカーが設けら
れた状態となり、仮に走行中に横風が吹いても大きな影
響を受けることなく走行ができ、結果として水上走行時
の安定性が向上する。特に、請求項2記載の自在走行用
乗物は、水中プロペラは、間隔を設けて複数設けられて
いるので、これによって舵を自由に取ることができ、更
には、推進力を分散して安定性の良い水上走行が可能と
なる。請求項3記載の自在走行用乗物においては、乗物
本体の両側部には、走行履帯又は車輪からなる走行手段
が実質的に昇降可能に設けられているので、これによっ
て、例えば、ひび割れ等が生じて通常のホバークラフト
で走行が困難な泥地帯でも走行が可能となる。請求項4
記載の自在走行用乗物においては、走行履帯は、上部の
固定部材及び下部の昇降部材に取付けられた車輪によっ
てガイドされ、しかも、下部の昇降部材は平行リンク機
構によって昇降可能となっているので、走行履帯の長さ
を調整することなく、走行履帯の実質的高さを調整でき
る。そして、請求項5記載の自在走行用乗物において
は、水中プロペラがチルトするようになっているので、
水中プロペラの昇降が簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る自在走行用乗
物の側面図である。
【図2】同自在走行用乗物の平面図である。
【図3】同自在走行用乗物の部分側面図である。
【図4】同自在走行用乗物の部分平断面図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ同自在走行用乗物の
フレキシブルスカートの取付け状態を示す断面図であ
る。
【図6】同自在走行用乗物の後部に取付けられている水
中プロペラの取付け状態図である。
【図7】同自在走行用乗物の後部に取付けられている水
中プロペラの取付け状態図である。
【図8】同自在走行用乗物の走行履帯の取付け状態を示
す断面図である。
【図9】同自在走行用乗物とは機器の取付け状態が異な
る自在走行用乗物の平面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る自在走行用
乗物の平面図である。
【図11】同自在走行用乗物の側面図である。
【符号の説明】
10 自在走行用乗物 11 エンジン 12 座席 13 乗物本体 14 フレキシブルスカート 15 走行履帯 16 走行履帯 17 走行手段 18 走行手段 19 水中プロ
ペラ 20 水中プロペラ 21 空気噴出
口 22 底部空間 23 油圧モー
タ 24 油圧モータ 25 支持部材 26 固定部材 27 リンクア
ーム 28 リンクアーム 29 昇降部材 30 油圧シリンダ 31 チェーン 32 チェーン 33 車輪 34 車輪 35 車輪 36 車輪 37 車輪 38 車輪 39 回転軸 40 軸受 41 軸受 42 取付け板 43 ブラケッ
ト 44 カップリング 45 渡り部材 46 浮力部材 47 突起部材 49 長ボルト 50 長ボルト 51 支持軸 52 支持軸 53 アーム 54 アーム 55 連結ロッド 56 軸受 57 軸受 58 軸受 59 軸受 60 回転軸 61 回転軸 62 羽根板 63 パイプ 64 補強用環
板 65 補強用環板 67 油圧シリ
ンダ 67a 油圧シリンダ 68 スプロケ
ット 69 スプロケット 70 軸受 71 軸受 72 小スプロ
ケット 73 小スプロケット 74 チェーン 75 チェーン 76 大スプロ
ケット 77 大スプロケット 78 回転軸 79 回転軸 80 スプロケ
ット 81 スプロケット 82 チェーン 83 チェーン 84 スプロケ
ット 85 スプロケット 85a カバー 86 カバー 87 階段 90 自在走行用乗物 91 エンジン 92 出力軸 93 Vプーリ 94 ブロワー 95 油圧ポン
プ 97 Vプーリ 98 Vベルト 99 カップリング 100 軸受 101 軸受 102 回転軸 103 Vプーリ 104 Vベル
ト 105 バルブスタンド 106 油圧タ
ンク 110 自在走行用乗物 111 フレキ
シブルスカート 112 乗物本体 113 第1の
水中プロペラ 114 第2の水中プロペラ 115 第3の
水中プロペラ 116 第1の水中推進手段 117 第2の
水中推進手段 118 第3の水中推進手段 119 第1の
空中プロペラ 120 第2の空中プロペラ 121 第1の
空中推進手段 122 第2の空中推進手段 123 底部空
間 124 エンジン 125 発電機 126 ブロワー 127 座席 128 フロント用透明カバー 129 上部ケ
ース 130 竪軸ボックス 131 上部ケ
ース 132 上部ケース 133 竪軸ボ
ックス 134 竪軸ボックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 龍馬 山口県下関市東大和町2丁目29−1 運輸 省第四港湾建設局 下関機械整備事務所内 (72)発明者 矢野 博文 山口県下関市東大和町2丁目29−1 運輸 省第四港湾建設局 下関機械整備事務所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗物本体の底部から空気を吹き出して水
    上を浮上可能なホバークラフトに、水中にその一部又は
    全部が浸水する水中プロペラが昇降可能に設けられてい
    ることを特徴とする自在走行用乗物。
  2. 【請求項2】 前記水中プロペラは、間隔を設けて複数
    設けられている請求項1記載の自在走行用乗物。
  3. 【請求項3】 前記乗物本体の両側部には、走行履帯又
    は車輪からなる走行手段が実質的に昇降可能に設けられ
    ている請求項1又は2記載の自在走行用乗物。
  4. 【請求項4】 前記走行手段は走行履帯であって、該走
    行履帯は、上部の固定部材及び下部の昇降部材に取付け
    られたガイド用の車輪によってガイドされ、しかも、前
    記下部の昇降部材は平行リンク機構によって昇降可能と
    なっている請求項請求項1又は2記載の自在走行用乗
    物。
  5. 【請求項5】 前記水中プロペラは、その水中プロペラ
    が前記乗物本体に対してチルト可能となっている請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の自在走行用乗物。
JP6061598A 1998-01-29 1998-02-24 自在走行用乗物 Pending JPH11278024A (ja)

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JP10-33868 1998-01-29
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008526604A (ja) * 2005-01-14 2008-07-24 ヴェンコ アーゲー ブルクドルフ 装軌全地勢走行車
JP2011522740A (ja) * 2008-06-10 2011-08-04 アントワーヌ ブリュギドー 水陸両用車両

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Effective date: 20020806