JPH11276939A - 吹付ノズル - Google Patents

吹付ノズル

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JPH11276939A
JPH11276939A JP8171398A JP8171398A JPH11276939A JP H11276939 A JPH11276939 A JP H11276939A JP 8171398 A JP8171398 A JP 8171398A JP 8171398 A JP8171398 A JP 8171398A JP H11276939 A JPH11276939 A JP H11276939A
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slurry
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光春 大沢
Masafumi Fuji
雅史 藤
Masaaki Oda
正章 小田
Tadanori Shibata
忠則 柴田
Osamu Tanaka
治 田中
Tsutomu Horiguchi
勉 堀口
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KENZAI TECHNO KENKYUSHO KK
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ASUKU TECHNO KOJI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、高粘性のスラリー中に低粘性の
液体を良好に分散しつつこれを吹き付けることができる
吹付ノズルを提供することを課題とする。 【解決手段】 パイプ11内をプラグ流となってノズル
孔15へ向かうスラリーと注入口18から注入された低
粘性液体は第1番目のオリフィス19の開口部21を通
ることにより撹拌混合され、第2番目のオリフィス20
の開口部22を通ることによってさらに均一に混合さ
れ、空気インジェクタ16から噴出される圧縮空気によ
りノズル孔15から噴射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、吹付ノズルに係
り、特に水硬性セメント等のモルタルや高粘性のスラリ
ー中に硬化促進剤等の低粘性の液体を分散しつつこれを
吹き付けるためのノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の吹付ノズルを図9に示
す。スラリーが導入されるパイプ1の先端部にノズル孔
2が形成されると共に空気インジェクタ3が固設されて
いる。ノズル孔2はパイプ1の中心軸に対して所定の角
度をなして斜めに形成されており、空気インジェクタ3
はノズル孔2と同軸上で且つノズル孔2に対向して配置
されている。また、パイプ1にはノズル孔2と同じ側
に、低粘性液体を導入するための注入口4が開口してい
る。
【0003】図示しないスラリー貯蔵装置からポンプに
より搬送用ホースを介してパイプ1内に高粘性のスラリ
ーが送り込まれ、プラグ流となってノズル孔2へ向か
う。一方、パイプ1の側部に形成された注入口4からは
硬化促進剤等の低粘性液体がパイプ1内に供給され、流
動するスラリーと共にノズル孔2へと向かう。スラリー
と低粘性液体とがノズル孔2の近傍に至ると、空気イン
ジェクタ3から噴出される圧縮空気によってノズル孔2
から分散されつつ噴射される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにして吹付ノ
ズルからスラリーと低粘性液体とが噴射されるが、図9
に示されるように、パイプ1内を高粘性のスラリーが流
動するために注入口4から注入された低粘性液体はパイ
プ1の内壁に沿ってノズル孔2へと流れ、そのまま図9
におけるノズル孔2の下半部から噴射される。その結
果、スラリー中に低粘性液体が均一に分散しにくくなる
という問題があった。低粘性液体がスラリー中に均一に
分散しないと、吹き付けられたスラリーの硬化時間が吹
き付けパターン内でばらついてしまう。
【0005】図10に示されるように、低粘性液体を導
入するための注入口4をパイプ1の空気インジェクタ3
側の側部に形成すると、今度は、低粘性液体がノズル孔
2の上半部から噴射されてしまい、図9の吹付ノズルと
同様に、スラリー中に低粘性液体を均一に分散すること
が困難となる。また、図11に示されるように、パイプ
1の側部からパイプ1内に注入管5を突出させて形成
し、注入管5の先端に開口する注入口4をパイプ1の中
心軸上に配置すると、低粘性液体は流動するスラリーと
共にパイプ1の中心軸に沿ってノズル孔2へ向かうが、
今度は、ノズル孔2の中心部のみから噴射されてしま
い、吹き付けパターンの周辺部には低粘性液体が良好に
分散されなくなる。さらに、パイプ1内に注入管5が突
出しているので、構造が複雑となって機械加工等に手間
がかかったり、スラリーが注入管5に詰まりやすくなる
という問題を生じてしまう。
【0006】この発明はこのような問題点を解消するた
めになされたもので、高粘性のスラリー中に低粘性の液
体を良好に分散しつつこれを吹き付けることができる吹
付ノズルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る吹付ノ
ズルは、スラリーが導入されるパイプと、パイプの先端
部にパイプの中心軸に対して所定の角度をなして形成さ
れたノズル孔と、その先端部がノズル孔に対向するよう
にパイプ内に突出して配置されると共に圧縮空気を噴出
する空気インジェクタと、パイプ内に開口する低粘性液
体の注入口と、ノズル孔と注入口との間のパイプ内に設
けられた少なくとも一つのオリフィスとを備えたもので
ある。オリフィスは、パイプの長さ方向に間隔を隔てて
複数配置してもよく、また弾力性を有する材料から形成
することもできる。
【0008】第2の発明に係る吹付ノズルは、スラリー
が導入されるパイプと、パイプの先端部にパイプの中心
軸に対して所定の角度をなして形成されたノズル孔と、
その先端部がノズル孔に対向するようにパイプ内に突出
して配置されると共に圧縮空気を噴出する空気インジェ
クタと、ノズル孔近傍のノズル内壁部に設けられた低粘
性液体の複数の注入口とを備えたものである。複数の注
入口は、ノズル孔の中心軸の回りに環状に配置すること
ができる。また、低粘性液体を注入しないときにスラリ
ーの圧力により注入口を閉塞するガスケットを各注入口
に設けることもできる。ガスケットとしては、複数の注
入口を閉塞する一枚の環状のガスケットを用いることも
できる。
【0009】第3の発明に係る吹付ノズルは、スラリー
が導入されるパイプと、パイプの先端部にパイプの中心
軸に対して所定の角度をなして形成されたノズル孔と、
その先端部がノズル孔に対向するようにパイプ内に突出
して配置されると共に圧縮空気を噴出するための内管と
低粘性液体を噴出するための外管とからなる二重管構造
を有し、外管の液体噴出口の径がノズル孔の径の0.8
倍以上である空気/液体インジェクタとを備えたもので
ある。空気/液体インジェクタの外管の先端部内面がノ
ズル孔に向かって開くようなテーパ形状を有するものを
用いることもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。 実施の形態1.図1にこの発明の実施の形態1に係る吹
付ノズルの構成を示す。スラリーが導入されるパイプ1
1の先端部にパイプ11の中心軸に対して所定の角度、
例えば45°の角度をなして斜めに開口部12が形成さ
れており、この開口部12に環状の取付部材13により
その前方からほぼ円錐台形状のノズル先端部材14が装
着されている。ノズル先端部材14は、その前端面中央
部にノズル孔15を有している。パイプ11の先端部に
は、ノズル孔15と同軸上で且つノズル孔15に対向し
て空気インジェクタ16が配置されている。この空気イ
ンジェクタ16は、パイプ11に対して出し入れできる
ように前後方向に摺動可能に設けられている。また、ス
ラリーの流れに対してノズル孔15より上流側のパイプ
11の側部からパイプ11内に注入管17が突出形成さ
れ、注入管17の先端に低粘性液体をパイプ11内に導
入するための注入口18が開口している。また、パイプ
11内には、ノズル孔15と注入口18との間に二つの
オリフィス19及び20がパイプ11の長さ方向に間隔
を隔てて配置されている。これらのオリフィス19及び
20は、それぞれ偏心した位置に開口部21及び22を
有している。
【0011】次に、この実施の形態1に係る吹付ノズル
の作用について説明する。図示しないスラリー貯蔵装置
からポンプにより搬送用ホースを介してパイプ11内に
高粘性のスラリーが送り込まれると共に注入口18から
硬化促進剤等の低粘性液体がパイプ11内に供給され、
さらに空気インジェクタ16からノズル孔15に向けて
圧縮空気が噴出される。スラリーは、パイプ11内をプ
ラグ流となってノズル孔15へ向かい、注入口18から
注入された低粘性液体は流動するスラリーと共にノズル
孔15へと向かう。このとき、パイプ11内には注入口
18の下流側にオリフィス19及び20が配置されてい
るため、スラリーと低粘性液体は、まず第1番目のオリ
フィス19の開口部21を通り、これにより撹拌混合さ
れる。その後、スラリーと低粘性液体は、第2番目のオ
リフィス20の開口部22を通ることによって、さらに
均一に混合された状態でノズル孔15へ向かうこととな
る。
【0012】このようにして低粘性液体が均一に混合さ
れたスラリーは、空気インジェクタ16から噴出される
圧縮空気によりノズル孔15から噴射される。すなわ
ち、高粘性のスラリー中に低粘性液体を良好に分散しつ
つ吹き付けることが可能となる。
【0013】なお、オリフィス19及び20の開口部2
1及び22は、例えば円形の場合には内径25mmのパ
イプ11に対して7〜20mm程度の径を有している。
これらの開口部21及び22は、円形に限るものではな
く、楕円や多角形等の形状とすることもできる。これら
オリフィスは、金属から形成することもできるが、ゴム
等の弾力性を有する材料から形成すれば、開口部が何ら
かの原因で詰まったとしてもスラリーの圧力により容易
に且つ自然に詰まりが解消される。一つのオリフィスだ
けでも効果があるが、オリフィスの数を増やすほど、ま
た開口部の径が小さいほど、スラリー中への低粘性液体
の分散性は向上する。複数のオリフィスを使用する際
に、各オリフィスの開口部は、直線的あるいはスラリー
流路に沿った状態に配置されていてもよく、あるいは図
1に示されるように千鳥状に配置することもできる。さ
らに、オリフィスの開口部を通過する際にスラリーと低
粘性液体とが撹拌混合されるため、注入口18をパイプ
11の中心軸付近に配置する必要はなく、図9及び図1
0に示したように、パイプ11内に注入管を突出させず
に、注入口をパイプ11の内面に開口させてもよい。こ
のような注入口とすれば、構造が簡単になり、スラリー
が注入口に詰まりにくくなる。
【0014】実施の形態2.図2に実施の形態2に係る
吹付ノズルの構成を示す。スラリーが導入されるパイプ
31の先端部にパイプ31の中心軸に対して所定の角
度、例えば45°の角度をなして斜めに開口部32が形
成されており、この開口部32に液体注入装置33が装
着されている。液体注入装置33は、その一端が開口部
32内に挿入された円筒部材34と、円筒部材34の外
周部に配置された環状部材35とを有している。円筒部
材34には、その側壁を貫通する複数の注入口36が形
成されており、環状部材35によってこの円筒部材34
の外周部に、複数の注入口36を介して円筒部材34の
内部と連通する環状のチャンバ37が形成されている。
環状部材35の外周部には液体注入用のホース38が取
り付けられ、このホース38から環状部材35の側壁を
通してチャンバ37内に低粘性液体を導入することがで
きるようになっている。
【0015】また、円筒部材34の前端面と環状部材3
5との間にほぼ円錐台形状のノズル先端部材39が挟持
されている。ノズル先端部材39は、その前端面中央部
にノズル孔40を有している。パイプ31の先端部に
は、ノズル孔40と同軸上で且つノズル孔40に対向し
て空気インジェクタ16が前後方向に摺動可能に配置さ
れている。
【0016】次に、この実施の形態2に係る吹付ノズル
の作用について説明する。図示しないスラリー貯蔵装置
からポンプにより搬送用ホースを介してパイプ31内に
高粘性のスラリーが送り込まれ、パイプ31内をプラグ
流となってノズル孔40へと向かう。これと同時に、ホ
ース38を介して液体注入装置33のチャンバ37内に
硬化促進剤等の低粘性液体が供給されると、環状のチャ
ンバ37内に充填された低粘性液体は、円筒部材34に
形成された複数の注入口36を通って円筒部材34の内
部に注入される。このため、パイプ31内を流れて円筒
部材34の内部に至ったスラリーの中に低粘性液体が均
一に混合される。一方、空気インジェクタ16からノズ
ル孔40に向けて圧縮空気が噴出され、これにより低粘
性液体が混合されたスラリーはノズル孔40から前方へ
噴射される。このようにして、高粘性のスラリー中に低
粘性液体を良好に分散しつつ吹き付けることが可能とな
る。
【0017】実施の形態3.図3に実施の形態3に係る
吹付ノズルの構成を示す。スラリーが導入されるパイプ
41の先端部にパイプ41の中心軸に対して所定の角
度、例えば45°の角度をなして斜めに開口部42が形
成されており、この開口部42の前方に液体注入装置4
3が装着されている。液体注入装置43は、パイプ41
に取り付けられた円筒部材44と、円筒部材44の内周
部に装着され且つ円筒部材44の内周面との間に環状の
チャンバ45を形成する断面コ字状の環状部材46とを
有している。これら円筒部材44及び環状部材46の前
端部には取付部材47によりほぼ円錐台形状のノズル先
端部材48が固定されている。ノズル先端部材48は、
その前端面中央部にノズル孔49を有している。環状部
材46には、ノズル孔49とは反対側を向いた複数の注
入口50が形成されており、各注入口50の外側にゴム
等の弾力性を有する材料からなるガスケット51が取り
付けられている。図4に示されるように、複数の注入口
50は、ノズル孔49の中心軸を中心とする同一の円周
上に配列されており、それぞれの注入口50に対応して
ガスケット51が設けられている。また、円筒部材44
の外周部には液体注入用のホース52が取り付けられ、
このホース52から円筒部材44の側壁を通してチャン
バ45内に低粘性液体を導入することができるようにな
っている。パイプ41の先端部には、ノズル孔49と同
軸上で且つノズル孔49に対向して空気インジェクタ1
6が前後方向に摺動可能に配置されている。
【0018】次に、この実施の形態3に係る吹付ノズル
の作用について説明する。図示しないスラリー貯蔵装置
からポンプにより搬送用ホースを介してパイプ41内に
高粘性のスラリーが送り込まれ、パイプ41内をプラグ
流となってノズル孔49へと向かう。これと同時に、ホ
ース52を介して液体注入装置43のチャンバ45内に
硬化促進剤等の低粘性液体が供給されると、環状のチャ
ンバ45内に充填された低粘性液体は、環状部材46に
形成された複数の注入口50を通り、図5に示されるよ
うに、液体の注入圧でガスケット51を湾曲させて環状
部材46の内側に注入される。このため、パイプ41内
を流れて開口部42から環状部材46の内側に至ったス
ラリーの中に低粘性液体が均一に混合される。一方、空
気インジェクタ16からノズル孔49に向けて圧縮空気
が噴出され、これにより低粘性液体が混合されたスラリ
ーはノズル孔49から前方へ噴射される。
【0019】なお、低粘性液体がガスケット51を湾曲
させて注入口50から押し出されるように、液体の注入
圧はスラリーの圧力よりわずかに高い値に設定されてい
る。この実施の形態3に係る吹付ノズルにおいては、各
注入口50の外側にガスケット51が取り付けられてい
るので、低粘性液体を注入しない場合であっても、スラ
リーが注入口50を逆流してチャンバ45内に侵入する
ことがなく、スラリーの逆流による注入口50やチャン
バ45の閉塞が防止される。
【0020】チャンバ45の容積を30cmとし、環
状部材46にそれぞれ直径3mmの注入口50を6個形
成し、空気インジェクタ16の先端の空気孔の直径を3
mmとして図3に示す吹付ノズルを製造し、圧縮空気圧
力2kg/cm、スラリー流量30l/分、低粘性液
体(硬化促進剤)の流量2.5l/分の条件で実際に吹
き付けの実験を行ってスラリーの硬化時間を計測したと
ころ、吹き付けパターン内において硬化時間にほとんど
ばらつきがなく、低粘性液体がスラリー中に均一に分散
していることがわかった。なお、低粘性液体の流量は
0.5〜3.5l/分の間で変化させても同様に硬化時
間のばらつきは確認されなかった。
【0021】なお、複数の注入口50のそれぞれに別個
にガスケット51を取り付けたが、これに限るものでは
なく、環状のガスケットを環状部材46に取り付けて、
複数の注入口50を一枚のガスケットで閉塞するように
構成することもできる。
【0022】実施の形態4.図6にこの発明の実施の形
態4に係る吹付ノズルの構成を示す。スラリーが導入さ
れるパイプ61の先端部にパイプ61の中心軸に対して
所定の角度、例えば45°の角度をなして斜めに開口部
62が形成されており、この開口部62に環状の取付部
材63によりその前方からほぼ円錐台形状のノズル先端
部材64が装着されている。ノズル先端部材64は、そ
の前端面中央部にノズル孔65を有している。パイプ6
1の先端部には、ノズル孔65と同軸上で且つノズル孔
65に対向して空気/液体インジェクタ66が配置され
ている。この空気/液体インジェクタ66は、内管67
と外管68とからなる二重管構造を有し、内管67から
圧縮空気が、内管67と外管68の間から低粘性液体が
それぞれノズル孔65に向けて噴出されるようになって
いる。また、空気/液体インジェクタ66は、パイプ6
1に対して出し入れできるように前後方向に摺動可能に
設けられている。
【0023】ここで、外管68の先端の液体噴出口の内
径D1はノズル孔65の径D2の0.8倍以上の値に設
定されている。また、空気噴出用の内管67としては、
内径1〜5mm、肉厚0.5〜3mm程度のものが使用
される。
【0024】次に、この実施の形態4に係る吹付ノズル
の作用について説明する。図示しないスラリー貯蔵装置
からポンプにより搬送用ホースを介してパイプ61内に
高粘性のスラリーが送り込まれると共に空気/液体イン
ジェクタ66の内管67から圧縮空気が、内管67と外
管68の間から硬化促進剤等の低粘性液体がそれぞれパ
イプ61内に供給される。スラリーはパイプ61内をプ
ラグ流となってノズル孔65へ向かい、内管67と外管
68の間から供給された低粘性液体がスラリーの中に混
合されると同時にこの低粘性液体が混合されたスラリー
は内管67からノズル孔65に向けて噴出される圧縮空
気によってノズル孔65から前方へ噴射される。このよ
うにして、高粘性のスラリー中に低粘性液体を良好に分
散しつつ吹き付けることが可能となる。
【0025】外管68の内径D1=13.3mm、外径
17.3mm、内管67の内径3mm、外径6mm、ノ
ズル孔65の径D2=14mmとすることによりノズル
孔の径D2に対する液体噴出口の内径D1の割合を0.
95倍に設定して吹き付けの実験を行い、スラリーの硬
化時間を計測したところ、吹き付けパターン内において
硬化時間にほとんどばらつきがなく、低粘性液体(硬化
促進剤)がスラリー中に均一に分散していることがわか
った。
【0026】また、上述した吹付ノズルにおいて外管6
8を内径D1=11.4mm、外径15.4mmのもの
に取り替える以外は同一の条件で吹き付けの実験を行っ
た。この場合のノズル孔の径D2に対する液体噴出口の
内径D1の割合は0.814倍である。実験の結果、吹
き付けパターン内において硬化時間にほとんどばらつき
がなく、低粘性液体(硬化促進剤)がスラリー中に均一
に分散していることがわかった。
【0027】これに対して、外管68を内径D1=9.
8mm、外径13.8mmのものに取り替えることによ
り、ノズル孔の径D2に対する液体噴出口の内径D1の
割合を0.7倍として同様の実験を行ったところ、吹き
付けパターン内において低粘性液体(硬化促進剤)の分
散が不均一となり、パターンの中央部に低粘性液体が集
中し、パターンの周辺部には行き渡らなかった。
【0028】これらの実験から、ノズル孔の径D2に対
する液体噴出口の内径D1の割合を0.8倍以上とする
ことでスラリー中への低粘性液体の均一な分散が可能で
あることが判明した。
【0029】なお、図6の吹付ノズルにおいては、空気
/液体インジェクタ66の内管67の先端は外管68の
先端より引込んでいるが、この引込み量L1は30mm
以下であることが好ましい。逆に、図7に示されるよう
に、内管67の先端を外管69の先端より前方へ突出さ
せることもできる。この場合の突出量L2も30mm以
下であることが好ましい。また、図7及び図8に示され
る外管69及び70の先端部の内面は前方すなわちノズ
ル孔65に向かって開くようなテーパ形状となってお
り、このようにしても低粘性液体をスラリー中に良好に
分散させることが可能となる。この場合、テーパ先端部
の径が液体噴出口の内径D1として見なされる。
【0030】この実施の形態4の吹付ノズルは、スラリ
ーのみを吹き付ける従来型のノズル本体を何ら改造する
ことなく、空気インジェクタの代わりに二重管構造の空
気/液体インジェクタを取り付けるだけで済み、またノ
ズル本体に低粘性液体の注入口が存在しないため構造が
簡単であり、詰まり等のトラブルも生じないという利点
がある。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ノズル孔と注入口との間のパイプ内に少なくとも一
つのオリフィスを設けることにより、またノズル孔近傍
のノズル内壁部に低粘性液体の複数の注入口を設けるこ
とにより、あるいは外管の液体噴出口の径がノズル孔の
径の0.8倍以上であるような二重管構造の空気/液体
インジェクタを用いることにより、高粘性のスラリー中
に低粘性液体を良好に分散しつつノズル孔から吹き付け
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る吹付ノズルを示
す断面図である。
【図2】実施の形態2に係る吹付ノズルを示す断面図で
ある。
【図3】実施の形態3に係る吹付ノズルを示す断面図で
ある。
【図4】図3の吹付ノズルで用いられた環状部材を示す
正面図である。
【図5】図3の吹付ノズルの動作状態を示す部分拡大図
である。
【図6】実施の形態4に係る吹付ノズルを示す断面図で
ある。
【図7】実施の形態4の変形例で用いられた空気/液体
インジェクタを示す断面図である。
【図8】実施の形態4の他の変形例で用いられた空気/
液体インジェクタを示す断面図である。
【図9】従来の吹付ノズルを示す断面図である。
【図10】従来の他の吹付ノズルを示す断面図である。
【図11】従来のさらに他の吹付ノズルを示す断面図で
ある。
【符号の説明】
11,31,41,61 パイプ 12,32,42,62 開口部 15,40,49,65 ノズル孔 16 空気インジェクタ 18,36,50 注入口 19,20 オリフィス 21,22 開口部 37,45 チャンバ 51 ガスケット 66 空気/液体インジェクタ 67 内管 68,69,70 外管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田 正章 茨城県石岡市柏原6−1 株式会社建材テ クノ研究所内 (72)発明者 柴田 忠則 茨城県石岡市柏原6−1 株式会社建材テ クノ研究所内 (72)発明者 田中 治 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央2−5−5 アスクテクノ工事株式会社内 (72)発明者 堀口 勉 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央2−5−5 アスクテクノ工事株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラリーが導入されるパイプと、 前記パイプの先端部にパイプの中心軸に対して所定の角
    度をなして形成されたノズル孔と、 その先端部が前記ノズル孔に対向するように前記パイプ
    内に突出して配置されると共に圧縮空気を噴出する空気
    インジェクタと、 前記パイプ内に開口する低粘性液体の注入口と、 前記ノズル孔と前記注入口との間の前記パイプ内に設け
    られた少なくとも一つのオリフィスとを備えたことを特
    徴とする吹付ノズル。
  2. 【請求項2】 複数のオリフィスが前記パイプの長さ方
    向に間隔を隔てて配置された請求項1に記載の吹付ノズ
    ル。
  3. 【請求項3】 前記オリフィスは弾力性を有する材料か
    ら形成された請求項1または2に記載の吹付ノズル。
  4. 【請求項4】 スラリーが導入されるパイプと、 前記パイプの先端部にパイプの中心軸に対して所定の角
    度をなして形成されたノズル孔と、 その先端部が前記ノズル孔に対向するように前記パイプ
    内に突出して配置されると共に圧縮空気を噴出する空気
    インジェクタと、 前記ノズル孔近傍のノズル内壁部に設けられた低粘性液
    体の複数の注入口とを備えたことを特徴とする吹付ノズ
    ル。
  5. 【請求項5】 前記複数の注入口は、前記ノズル孔の中
    心軸の回りに環状に配置された請求項4に記載の吹付ノ
    ズル。
  6. 【請求項6】 低粘性液体を注入しないときにスラリー
    の圧力により前記注入口を閉塞するガスケットを各注入
    口に設けた請求項4または5に記載の吹付ノズル。
  7. 【請求項7】 低粘性液体を注入しないときにスラリー
    の圧力により前記複数の注入口を閉塞する環状のガスケ
    ットを設けた請求項4または5に記載の吹付ノズル。
  8. 【請求項8】 スラリーが導入されるパイプと、 前記パイプの先端部にパイプの中心軸に対して所定の角
    度をなして形成されたノズル孔と、 その先端部が前記ノズル孔に対向するように前記パイプ
    内に突出して配置されると共に圧縮空気を噴出するため
    の内管と低粘性液体を噴出するための外管とからなる二
    重管構造を有し、外管の液体噴出口の径が前記ノズル孔
    の径の0.8倍以上である空気/液体インジェクタとを
    備えたことを特徴とする吹付ノズル。
  9. 【請求項9】 前記空気/液体インジェクタの外管の先
    端部内面は前記ノズル孔に向かって開くようなテーパ形
    状を有する請求項8に記載の吹付ノズル。
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