JPH1127682A - 輪郭線符号化方法 - Google Patents

輪郭線符号化方法

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JPH1127682A
JPH1127682A JP22248797A JP22248797A JPH1127682A JP H1127682 A JPH1127682 A JP H1127682A JP 22248797 A JP22248797 A JP 22248797A JP 22248797 A JP22248797 A JP 22248797A JP H1127682 A JPH1127682 A JP H1127682A
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JP22248797A
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Seok-Won Han
錫源 韓
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Daewoo Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体の輪郭線情報をスケーラブルに且つフ
レーム間動き推定を利用して符号化し、伝送すべきデー
タ量の一層の削減を実現する。 【解決手段】 本発明の輪郭線符号化方法は、前ベー
ス層から予測輪郭線を生成する第a過程と、j=0とし
て予測輪郭線と現輪郭線とから第j主頂点及び副頂点を
生成し第j層情報として格納するとともに現ベース層を
再構成する第b過程と、予測輪郭線、現輪郭線、第j主
頂点及び副頂点から第(j+1)主頂点及び副頂点を生
成し第(j+1)層情報として格納するとともに、これ
を用いて第j層情報を更新する第c過程と、第j層情報
の第j主頂点及び副頂点を符号化する第d過程と、符号
化された第j主頂点及び副頂点をフォーマット処理する
第e過程と、jを1ずつ増加させjが予め定められた正
の整数Nになるまで第c〜e過程を繰り返して行う第f
過程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像信号で表現さ
れた物体の輪郭線をスケーラブルに且つフレーム間動き
推定及び補償を用いてインタ符号化するインタ輪郭線符
号化方法に関する。より詳しくは、ベース層、エンハン
スメント層を順に伝送して映像の画質を漸進的に向上さ
せることができ(スケーラブル)、かつ、フレーム間輪
郭線動き推定技法を用いて伝送すべきデータの量をより
一層減らすことができるスケーラブルなインタ輪郭線符
号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、テレビ電話、電子会議及び高精
細度テレビジョンシステムのようなディジタルテレビジ
ョンシステムにおいて、映像フレーム信号のビデオライ
ン信号が「画素値」と呼ばれる一連のディジタルデータ
よりなっているため、各映像フレーム信号を定義するに
は大量のディジタルデータを必要とする。しかしなが
ら、従来の伝送チャネル上の利用可能な周波数帯域幅は
制限されているため、取分け、テレビ電話及び電子会議
のシステムのような低ビットレートの映像信号エンコー
ダの場合、そのような伝送チャネルを通じて多量のディ
ジタルデータを伝送するためには、多様なデータ圧縮技
法を用いて伝送すべきデータの量を圧縮するかまたは減
らす必要がある。
【0003】そのような低ビットレートの符号化システ
ムにおける映像信号符号化方法のうちの1つに、最初ベ
ース層を伝送し、次にエンハンスメント層を伝送するこ
とによってビデオ映像の画質を漸進的に向上させ得るス
ケーラブルなイントラ輪郭線符号化技法がある。nが2
以上の正の整数であるとき、一般に、第nエンハンスメ
ント層を復号化するためには、ベース層(第0エンハン
スメント層と言うこともできる)から第(n―1)エン
ハンスメント層までの低位層が予め復号化されていなけ
ればならない。第n層まで復号化した時点で、それ以上
映像の画質を改善する必要がなければ、デコーダは第
(n+1)層からは復号化しない。即ち、デコーダは必
要な層のみ復号化して、過度に精密であったり細分化さ
れたビデオ映像を伝送することによって生じるビット損
を低減することができる。
【0004】図1〜図3は、スケーラブルなイントラ輪
郭線符号化方法を説明するための模式図である。図に示
したように、ベース層L0は5つの頂点P0(1)〜P0
(5)、第1エンハンスメント層L1は6つの頂点P
1(1)〜P1(6)、第2エンハンスメント層L2は4
つの頂点P2(1)〜P2(4)を各々有する。図2に示
すように、頂点P1(1)は頂点P0(1)とP0(2)
の間に、頂点P1(2)は頂点P0(2)とP0(3)の
間に、頂点P1(3)は頂点P0(3)とP0(4)の間
に、頂点P1(4)、P1(5)は頂点P0(4)と頂点
0(5)の間に、頂点P1(6)は頂点P0(5)とP0
(1)の間に位置している。また、図3に示すように、
頂点P2(1)は頂点P0(1)とP1(1)の間に、頂
点P2(2)は頂点P1(1)とP0(2)の間に、頂点
2(3)は頂点P1(4)とP1(5)の間に、頂点P2
(4)は頂点P0(5)とP1(6)の間に位置してい
る。
【0005】各層Liに対応するビットストリームBi
は、頂点シーケンス情報及び頂点位置情報から構成され
る。この例では、iは0から2の整数である。ベース層
0に対応するビットストリームB0は、各頂点P
0(1)〜P0(5)の位置を示す頂点位置情報を含む。
【0006】第1エンハンスメント層L1のビットスト
リームB1は、頂点シーケンス情報1、1、1、2、1
と頂点位置情報P1(1)〜P1(6)とから構成され
る。頂点シーケンス情報1、1、1、2、1はベース層
0上で隣接する2つの頂点の間に挿入されるべき第1
エンハンスメント層L1の頂点の数を示す。即ち、頂点
0(1)とP0(2)の間、頂点P0(2)とP0(3)
の間、頂点P0(3)とP0(4)の間には各々1つの頂
点が挿入され、頂点P0(4)とP0(5)の間には2つ
の頂点が挿入され、頂点P0(5)とP0(1)の間には
1つの頂点が挿入される。このような頂点の挿入はP1
(1)、P1(2)、P1(3)、P1(4)、P1(5)
及びP1(6)の順になされる。
【0007】第2エンハスメント層L2のビットストリ
ームB2は頂点シーケンス情報1、1、0、0、0、
0、0、1、0、1、0と頂点位置情報P2(1)〜P2
(4)とから構成される。頂点シーケンス情報1、1、
0、0、0、0、0、1、0、1、0はベース層L0
び第1エンハスメント層L1の頂点のうち隣接する2つ
の頂点の間に挿入されるべき第2エンハスメント層L2
の頂点の数を示す。即ち、頂点P0(1)とP1(1)の
間、頂点P1(1)とP0(2)の間には各々1つの頂点
が挿入され、頂点P0(2)とP1(2)の間には頂点が
挿入されない。残りも同様である。また、挿入過程はP
2(1)、P2(2)、P2(3)及びP2(4)の順に行
われる。
【0008】図1〜図3に示すように、復元された映像
の形状はより多くの層が復号化されるに従って、元の輪
郭線形状によりよく近似されることになる。
【0009】このように、スケーラブルなイントラ輪郭
線符号化技法では、不必要に精密だったり連続したりす
る映像を伝送することによって生じるビット損を低減す
ることができるが、連続した2つのフレームの間の時間
的な冗長度は考慮されていない。従って、例えば、64
kb/sの伝送チャンネル帯域幅を有する低ビットレー
トのコーデックシステムをより効果的に具現するために
は、輪郭線動き推定技法を用いて伝送すべきデータの量
をより一層減らすことが好ましい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の主な
目的は、物体の輪郭線情報をスケールラブルにインタ符
号化して、ビデオ映像の画質を漸進的に高め、かつ伝送
すべきデータの量をより一層減らし得る、改善された輪
郭線符号化方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によれば、前フレーム及び現フレームを含
む映像信号においてフレーム内の物体の輪郭線をスケー
ラブルに符号化する輪郭線符号化方法であって、前ベー
ス層を動き推定及び動き補償して予測輪郭線を生成する
第a過程と、jを0として、前記予測輪郭線を予め定め
られた閾値Dmax(j)だけ拡張し、第j主頂点及び
副頂点を生成して、これらの頂点を第j層情報として格
納するとともに、現ベース層を再構成する第b過程と、
前記予測輪郭線を予め定められた閾値Dmax(j+
1)だけ拡張し、第(j+1)主頂点及び副頂点を生成
して、これらの頂点を第(j+1)層情報として格納
し、前記第j層情報を前記第(j+1)層情報を用いて
更新する第c過程と、前記第j層情報の前記第j主頂点
及び副頂点を符号化する第d過程と、前記符号化された
第j主頂点及び副頂点を予め定められた方式でフォーマ
ット処理する第e過程と、jを1ずつ増加させ、jが予
め定められた正の整数Nになるまで前記第c過程から第
e過程までを繰り返して行う第f過程とを含むことを特
徴とする輪郭線符号化方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適実施例につい
て図面を参照しながらより詳しく説明する。
【0013】図4には、本発明による輪郭線符号化装置
1のブロック図が示されている。
【0014】ラインL10上の現輪郭線データは、動き
推定部(ME)10及び拡張部30に供給される。動き
推定部10は動き推定を通じて動きベクトルMVを決定
する。本発明の好適実施例においては、前ベース層が1
画素単位に移動(変位)されて現輪郭線と重ね合わさ
れ、現輪郭線と前ベース層の両方に属している画素の数
が各変位でカウントされる。
【0015】その後、現輪郭線と前ベース層の両方に属
している画素の数が最大になる前ベース層の変位が動き
ベクトルMVとして選択される。選択されたラインL2
0上の動きベクトルMVは、動き補償部(MC)20及
びフォーマッタ90に供給される。
【0016】動き補償部20は、前ベース層上の画素全
体を現輪郭線の方に動きベクトルMVだけシフトさせて
予測輪郭線を生成し、生成した予測輪郭線を拡張部30
に供給する。
【0017】拡張部30は予測輪郭線と現輪郭線とを重
ね合わせ、両輪郭線の重複部分を表す現輪郭線上の一致
部分を検出し、また一致頂点を決定する。ある一致部分
が複数の画素を含む場合、その一致部分の両端点が一致
頂点として選択され、また、1つの画素のみからなる場
合にはその画素が一致頂点として選択される。
【0018】図5を参照すると、26個の一致頂点A〜
Zを示した模式図が例として示されている。ここで、一
致頂点A、B、F、G、L、M、N、O、R、S、W及
びXは、各々が対応する一致部分の端点となる一致頂点
の例であって、各一致部分は例示的な現輪郭線34が例
示的な予測輪郭線32と重なり合う部分である。一致頂
点C、D、E、H、I、J、K、P、Q、T、U、V、
Y及びZは、現輪郭線34と予測輪郭線32とが単に交
差することによって生じる一致頂点の例である。
【0019】一致頂点を決定した後、拡張部30は、j
を0とし、予測輪郭線を予め定められた閾値Dmax
(j)だけ拡張して第1拡張輪郭線バンドを形成する。
ここで、j値が増加するほどDmax(j)がより小さ
くなることが好ましい。ただし、Dmax(j)は負で
はない。図5に示す好適実施例では、予測輪郭線32が
Dmax(0)だけ拡張されて例示的な第1拡張輪郭線
バンド32′を形成している。
【0020】拡張部30は、現輪郭線、予測輪郭線、第
1拡張輪郭線バンド及び一致頂点の情報を整合セグメン
ト決定部40に出力する。
【0021】整合セグメント決定部40は、隣接する一
致頂点の間に定められる現輪郭線の部分のうち第1拡張
輪郭線バンドと重なり合うものを表す複数の第1整合部
分を検出する。ここで、1つの端点を共有する隣接して
いる2つの第1整合部分は1つの第1整合部分と見なさ
れる。
【0022】その後、整合セグメント決定部40は、各
第1整合部分の長さを予め定められた閾値THと比較し
て、長さが閾値THより長い第1整合部分を第1整合セ
グメントとして選択する。これらの第1整合セグメント
の端点は第1主頂点として決定される。図5を再び参照
すると、頂点AからIまで、KからOまで、RからUま
で、VからZまでの各部分が現輪郭線34の例示的な第
1整合セグメントであり、各頂点A、I、K、O、R、
U、V及びZが現輪郭線34の第1主頂点である。
【0023】現輪郭線、予測輪郭線及び第1主頂点の情
報は、副頂点決定部50に供給される。
【0024】この副頂点決定部50は、現輪郭線上の第
1整合セグメントに属していない部分である第1不整合
セグメントを決定する。また、予め定められた閾値Dm
ax(j)に基づく多角形近似法を用いて、現輪郭線の
各第1不整合セグメント上に第1副頂点を決定する。こ
こで、Dmax(j)は拡張部30において用いられた
閾値と同一である。従来技術の多角形近似法に基づく
と、第1不整合セグメント上の輪郭線画素のうち対応す
る線分までの距離が最大となり且つその最大距離がDm
ax(j)より大きいような画素が、第1副頂点として
選択される。
【0025】図6を参照すると、例示的な現輪郭線34
のうち、IからKまで、OからRまで、UからVまで、
及びZからAまでが第1不整合セグメントであり、1V
1から1V7の各点が第1副頂点である。
【0026】副頂点決定部50は、現輪郭線、予測輪郭
線、第1主頂点、第1副頂点、第1整合セグメント及び
第1不整合セグメントの情報を重複輪郭線メモリ60に
供給する。この重複輪郭線メモリ60は、各第1主頂点
にインデックスを割り当て、第1副頂点及びインデック
スを付けられた第1の主頂点の情報を第1重複輪郭線O
C(1)として格納する。例えば、1S1は第1整合セ
グメントの第1開始点を、1S2は第1整合セグメント
の第2開始点を表し、他も同様である。また1E1は第
1整合セグメントの第1終点を、1E2は第1整合セグ
メントの第2終点を各々表す。
【0027】第1重複輪郭線OC(1)を格納した後、
重複輪郭線メモリ60はjの値が0である場合のみ、第
1整合セグメント及び第1副頂点の情報をラインL40
を通じてベース層再構成部100に供給する。その後、
ベース層再構成部100は現ベース層を再構成する。図
7は、第1整合セグメント(太線)と、隣接した主頂点
または副頂点を結ぶ細線とからなる例示的な現ベース層
36の模式図であり、この再構成された現ベース層はベ
ース層格納部110に格納される重複輪郭線メモリ60
は、j値を1増加させ、現輪郭線及び予測輪郭線の情報
と第1重複輪郭線OC(1)の情報とをラインL50を
通じて拡張部30に供給する。
【0028】拡張部30は、重複輪郭線メモリ60から
の予測輪郭線を予め定められた閾値Dmax(j)だけ
拡張して第2拡張輪郭線バンドを生成する。ここで、j
値は1であり、Dmax(1)はDmax(0)より小
さい。拡張部30は現輪郭線、予測輪郭線、第2拡張輪
郭線バンド及び第1重複輪郭線OC(1)の情報を整合
セグメント決定部40に供給する。
【0029】jが1である場合の整合セグメント決定部
40の動作は、jが0である場合と同様である。即ち、
第2拡張輪郭線バンドと重なり合う現輪郭線の部分が第
2整合部分として決定される。そして、予め定められた
閾値THより大きい長さを有する第2整合部分が第2整
合セグメントとして決定され、第2整合セグメントの端
点が第2主頂点として決定される。
【0030】現輪郭線、予測輪郭線、第2主頂点及び第
1重複輪郭線OC(1)の情報は副頂点決定部50に送
られる。
【0031】副頂点決定部50は、第1主頂点、第1副
頂点、及び第2主頂点の中の隣接する2つの頂点の間に
定められる現輪郭線の部分のうち第2整合セグメントの
いずれにも属さないものを表す第2不整合セグメントを
決定する。
【0032】その後、予め定められた閾値Dmax
(j)に基づく従来の多角形近似法を用いて、現輪郭線
の第2不整合セグメント上に第2副頂点が決定される。
ここで、Dmax(j)の値は拡張部30において用い
られるDmax(j)の値と同一である。従来の多角形
近似法に基づき、各第2不整合セグメントにおいて対応
する線分までの距離が最大となる輪郭線画素が、最大距
離がDmax(j)より大きい場合に、第2副頂点とし
て決定される。
【0033】副頂点決定部50は、現輪郭線、予測輪郭
線、第2主頂点、第2副頂点、第2整合セグメント及び
第2不整合セグメントに関する情報を重複輪郭線メモリ
60に供給する。この重複輪郭線メモリ60は、受け取
った第2主頂点にインデックスを割り当て、第2副頂点
及びインデックスが付けられた第2主頂点 に関する情
報を第2重複輪郭線OC(2)として格納する。例え
ば、2S1は第2整合セグメントの第1開始点、2S2
第2整合セグメントの第2開始点を各々表し、2E1
第2整合セグメントの第1終点、2E2は第2整合セグ
メントの第2終点を各々表す。
【0034】第2重複輪郭線OC(2)を格納した後、
重複輪郭線メモリ60は第1重複輪郭線OC(1)を更
新する。詳述すると、幾つかの第1主頂点の中には第2
主頂点でない頂点があり得るが、重複輪郭線メモリ60
はそのような頂点に対して第1SE点であることを表す
インデックスを付ける。第1SE点とは第2主頂点では
ない第1主頂点のことである。例えば、1SE1はベー
ス層の第1SE点であり、1SE2はベース層の第2S
E点である。更新された第1重複輪郭線OC′(1)は
重複輪郭線メモリ60に格納される。
【0035】図8〜図15は、本発明に基づく動作によ
って変化する輪郭線情報を表す模式図である。図8は、
例示的な一致頂点A〜Zと例示的な一致部分AB、F
G、LM、NO、RS及びWXを示している。図9は現
ベース層を構成する例示的な第1主頂点A、I、K、
O、R、U、V及びZと、例示的な第1副頂点1V1
1V7と、例示的な第1整合セグメントAI、KO、R
U及びVZとを示している。図10はjが0のとき、重
複輪郭線メモリ60に格納される例示的な第1重複輪郭
線OC(1)を示しており、ここで、1S1〜1S4は例
示的な第1整合セグメントの開始点を、1E1〜1E4
例示的な第1不整合セグメントの終点を示している。ま
た、図11は輪郭線をDmax(1)だけ拡張して求め
られる、例示的な第2主頂点A、C、E、H、L、O、
R、S、W及びYと、例示的な第2整合セグメントA
C、EH、LO、RS及びWYとを示し、図12は例示
的な第2不整合セグメントCE、HI、I1V1、1V1
1V2、1V2K、KL、O1V3、1V31V4、1V4
5、1V5R、SU、U1V6、1V6V、VW、YZ、
Z1V7及び1V7Aを示し、図13は例示的な第1副頂
点2V1〜2V15を示している。図14はjが1のと
き、重複輪郭線メモリ60に格納される例示的な第2重
複輪郭線OC(2)を示し、ここで、2S1〜2S5は第
2整合セグメントの開始点で、2E1〜2E5は例示的な
第2整合セグメントの終点である。図15は、jが1の
とき、重複輪郭線メモリ60に格納される更新された第
1重複輪郭線OC′(1)を示している。
【0036】重複輪郭線メモリ60は、予測輪郭線及び
第1主頂点に関する情報をラインL60を通じて主頂点
符号化部70に供給し、第1副頂点及び更新された第1
重複輪郭線OC′(1)に関する情報をラインL70を
通じて副頂点符号化部80に供給する。しかしながら、
jが1であるから、重複輪郭線メモリ60は第1整合セ
グメント及び第1副頂点に関する情報をラインL40を
通じてベース層再構成部100に供給しない。
【0037】主頂点符号化部70は予め定められた方
法、例えば、ラスタスキャニングのような方法を用いて
基準点RPを決定し、2つの隣接する第1主頂点の間の
各セグメントの長さを計算し、予め決められた方向(例
えば、時計方向)に参照輪郭線ベース符号化(Referenc
e Contour Based coding method)法を用いて第1主頂
点の情報を符号化する。本発明の好適実施例によると、
各セグメントを構成する画素の数がそのセグメントの長
さとして定義される。
【0038】もし、最大長さmが2n以上で、2n+1未満
である場合、RPの隣にある第1主頂点はRPからの距
離をnビットを使って表すことによって符号化される。
然る後、残りの第1主頂点は次のようにして符号化され
る。即ち、ある第1主頂点を符号化するとき、その直前
に符号化された第1主頂点からRPまでの長さがmより
長い場合、その第1主頂点は直前に符号化された第1主
頂点からその主頂点までの長さをnビットを使って表す
ことによって符号化される。また、直前に符号化された
第1主頂点からRPまでの長さがmより短ければ、その
第1主頂点は、直前に符号化された第1主頂点からRP
までの長さを表すことのできる最小ビット数をn′とし
たとき、直前に符号化された第1主頂点からその第1主
頂点までの長さをn′ビットで表すことによって符号化
される。
【0039】図16に示されている例では、セグメント
AIの長さ(即ち、ml)が一番長く(2n1以上2nl+1
未満)、UからRPまでの長さはmlより長く、Vから
RPまでの長さはmlより短い。従って、AからUまで
の第1主頂点は隣接する2つの第1主頂点の間の距離を
nlビットで表すことによって符号化され、VはUから
Vまでの距離をnl′ビットで表すことにより符号化さ
れ、ZはVからZまでの距離をnl″ビットで表現して
符号化される。ここで、nl′はUからRPまでの長さ
を、nl″はVからRPまでの長さを各々表し得る最小
ビット数である。
【0040】一方、副頂点符号化部80は第1副頂点を
符号化する。第1副頂点の各々は反時計方向に沿って位
置する第1主頂点または第1副頂点のうち一番近い頂点
からその頂点までの2次元変位を表すことによって符号
化される。図6に示した本発明の好適な実施例による
と、1V1はIから1V1までの変位、1V2は1V1から
1V2までの変位、1V3はOから1V3までの変位を表
すことによって符号化される。他も同様である。
【0041】第1主頂点及び第1副頂点の符号化情報
は、フォーマッタ90に供給される。
【0042】このフォーマッタ90は、受け取った第1
主頂点及び第1副頂点の符号化情報を更新された第1重
複輪郭線OC′(1)に基づいて予め定められた方式で
フォーマットする。即ち、フォーマッタ90は、動きベ
クトルMV、主頂点の数、主頂点のうちのSE点の数、
SE点がどれであるかを表す数、各不整合セグメント上
の副頂点の数、符号化主頂点及び符号化副頂点の情報の
順に符号化情報をフォーマットして、伝送機(図示せ
ず)に供給する。
【0043】図7に示した例示的な現ベース層36の場
合、フォーマット済みの現ベース層の情報はMV、8、
3、2、6、8、2、3、1、1、A、I、K、O、
R、U、V、Z、2、6、8、1V1、1V2、1V3
1V4、1V5、1V6、1V7である。
【0044】復号化器(図示せず)はフォーマット情報
を復号化し、且つ前に復号化した前ベース層を用いるこ
とによって、現ベース層を復元することができる。
【0045】上記において、本発明の好適な実施の形態
について説明したが、本発明の請求範囲を逸脱すること
なく、当業者は種々の改変をなし得るであろう。
【0046】
【発明の効果】従って、本発明によれば、物体の輪郭線
情報をスケーラブルにインタ符号化することによって、
ビデオ映像の画質を漸進的に高め、かつ伝送すべきデー
タの量をより一層減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スケーラブルなイントラ輪郭線符号化方法を説
明するための模式図である。
【図2】スケーラブルなイントラ輪郭線符号化方法を説
明するための模式図である。
【図3】スケーラブルなイントラ輪郭線符号化方法を説
明するための模式図である。
【図4】本発明の好適実施例によるインタ輪郭線符号化
装置のブロック図である。
【図5】現輪郭線を予測輪郭線に重ね合わせ、予測輪郭
線を予め定められた閾値だけ拡張させる過程を説明する
ための模式図である。
【図6】不整合セグメント上で副頂点を決定する過程を
説明するための模式図である。
【図7】整合セグメント及び副頂点を用いて再構成した
ベース層の例を示す模式図である。
【図8】本発明に基づく動作によって変化する輪郭線情
報を示す模式図である。
【図9】本発明に基づく動作によって変化する輪郭線情
報を示す模式図である。
【図10】本発明に基づく動作によって変化する輪郭線
情報を示す模式図である。
【図11】本発明に基づく動作によって変化する輪郭線
情報を示す模式図である。
【図12】本発明に基づく動作によって変化する輪郭線
情報を示す模式図である。
【図13】本発明に基づく動作によって変化する輪郭線
情報を示す模式図である。
【図14】本発明に基づく動作によって変化する輪郭線
情報を示す模式図である。
【図15】本発明に基づく動作によって変化する輪郭線
情報を示す模式図である。
【図16】参照輪郭線ベース符号化技法を用いて主頂点
の情報を符号化する方法を説明するための模式図であ
る。
【符号の説明】
10 動き推定部 20 動き補償部 30 拡張部 32 予測輪郭線 32′ 拡張輪郭線バンド 34 現輪郭線 36 現ベース層 40 整合セグメント決定部 50 副頂点決定部 60 重複輪郭線メモリ 70 主頂点符号化部 80 副頂点符号化部 90 フォーマッタ 100 ベース層再構成部 110 ベース層格納部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前フレーム及び現フレームを含む映像
    信号においてフレーム内の物体の輪郭線をスケーラブル
    に符号化する輪郭線符号化方法であって、 前ベース層を動き推定及び動き補償して予測輪郭線を生
    成する第a過程と、 jを0として、前記予測輪郭線を予め定められた閾値D
    max(j)だけ拡張し、第j主頂点及び副頂点を生成
    して、これらの頂点を第j層情報として格納するととも
    に、現ベース層を再構成する第b過程と、 前記予測輪郭線を予め定められた閾値Dmax(j+
    1)だけ拡張し、第(j+1)主頂点及び副頂点を生成
    して、これらの頂点を第(j+1)層情報として格納
    し、前記第j層情報を前記第(j+1)層情報を用いて
    更新する第c過程と、 前記第j層情報の前記第j主頂点及び副頂点を符号化す
    る第d過程と、 前記符号化された第j主頂点及び副頂点を予め定められ
    た方式でフォーマット処理する第e過程と、 jを1ずつ増加させ、jが予め定められた正の整数Nに
    なるまで前記第c過程から第e過程までを繰り返して行
    う第f過程とを含むことを特徴とする輪郭線符号化方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第a過程が、 前記前ベース層を1画素単位で変位させ、各変位におい
    て前記前ベース層と現輪郭線の両方に属する画素の数を
    カウントする第a1過程と、 前記前ベース層と前記現輪郭線の両方に属する画素の数
    が最大となる変位を、動きベクトルとして決定する第a
    2過程と、前記前ベース層を前記動きベクトルだけシフ
    トさせ前記予測輪郭線を生成する第a3過程とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の輪郭線符号化方法。
  3. 【請求項3】 前記第b過程が、 各々が前記予測輪郭線と前記現輪郭線との間の交点、ま
    たは前記予測輪郭線と前記現輪郭線とが重複する部分の
    端点を表す複数の一致頂点を決定する第b1過程と、 jを0として、前記予測輪郭線を前記予め定められた閾
    値Dmax(j)だけ拡張して第j拡張輪郭線バンドを
    生成し、前記第b1過程にて決定した一致頂点の隣接す
    る2つの間において前記現輪郭線が前記第j拡張輪郭線
    バンドと重なり合う部分を表す第j整合部分を決定する
    第b2過程と、 前記第j整合部分のうち、その長さが予め定められた正
    の閾値TH以上である部分を第j整合セグメントとして
    決定し、これらの第j整合セグメントの端点を前記第j
    主頂点として決定する第b3過程と、 前記現輪郭線のうち前記第j整合セグメントのいずれに
    も属さない部分を第j不整合セグメントとして決定し、
    これらの第j不整合セグメントに対して前記予め定めら
    れた閾値Dmax(j)に基づく多角形近似法を適用し
    て前記第j副頂点を決定し、前記第j主頂点及び副頂点
    を前記第j層情報として格納する第b4過程と、前記第
    j整合セグメント及び前記第j副頂点を用いて、前記現
    ベース層を再構成し、該現ベース層を格納する第b5過
    程とを有することを特徴とする請求項2に記載の輪郭線
    符号化方法。
  4. 【請求項4】 前記第c過程が、 前記予測輪郭線を前記予め定められた閾値Dmax(j
    +1)だけ拡張して第(j+1)拡張輪郭線バンドを生
    成し、前記第b1過程にて決定した一致頂点の隣接する
    2つの間において前記現輪郭線が前記第(j+1)拡張
    輪郭線バンドと重なり合う部分を第(j+1)整合部分
    として決定する第c1過程と、 前記第(j+1)整合部分のうち、その長さが前記予め
    定められた正の閾値TH以上である部分を第(j+1)
    整合セグメントとして決定し、これらの第(j+1)整
    合セグメントの端点を前記第(j+1)主頂点として決
    定する第c2過程と、 前記第j主頂点、前記第j副頂点及び前記第(j+1)
    主頂点の中の隣接した2つの頂点間に規定される現輪郭
    線部分のうち、前記第(j+1)整合セグメントのいず
    れにも属さないものを第(j+1)不整合セグメントと
    して決定し、これらの第(j+1)不整合セグメントに
    対して前記予め定められた閾値Dmax(j+1)に基
    づく多角形近似法を適用して前記第(j+1)副頂点を
    決定し、前記第(j+1)主頂点及び副頂点を前記第
    (j+1)層情報として格納する第c3過程と、 前記第j主頂点のうち前記第(j+1)主頂点でない頂
    点をSE点として選択し、該SE点の情報を追加するこ
    とによって前記第j層情報を更新する第c4過程とを有
    することを特徴とする請求項3に記載の輪郭線符号化方
    法。
  5. 【請求項5】 前記予め定められた閾値Dmax(j
    +1)が、前記予め定められた閾値Dmax(j)より
    小さいことを特徴とする請求項4に記載の輪郭線符号化
    方法。
  6. 【請求項6】 前記第d過程が、 隣接する2つの第j主頂点の間を結ぶ全ての線分の長さ
    を計算し、そのうちで最大の長さmを決定するととも
    に、2n≦m<2n+1となるnを求める第d1過程と、 基準点RPを定め、該基準点RPから所定の方向に隣接
    している第j主頂点を基準点RPから該第j主頂点まで
    の距離をnビットで表現することによって符号化し、更
    に他の第j主頂点を、dを基準点RPから直前に符号化
    された主頂点までの距離としたとき(dは2S以上2S+1
    未満)、dがmより大きければ直前に符号化された第j
    主頂点からの距離をnビットで表現することによって、
    そうではなければ、前記距離をsビットで表現すること
    によって符号化する第d2過程と、 前記第j副頂点の各々を、第j主頂点または副頂点のう
    ち所定の方向に沿って一番近くに位置する頂点からの2
    次元変位を表すことによって符号化する第d3過程とを
    有することを特徴とする請求項5に記載の輪郭線符号化
    方法。
  7. 【請求項7】 前記第e過程が、前記動きベクトル、
    前記第j主頂点の数、前記第j主頂点のうち前記SE点
    であるものの数、前記SE点がどれであるかを表す数、
    各第j不整合セグメント上の前記第j副頂点の数、前記
    符号化された第j主頂点及び副頂点の情報の順に、前記
    第j層情報をフォーマット処理することを特徴とする請
    求項6に記載の輪郭線符号化方法。
JP22248797A 1997-06-26 1997-08-19 輪郭線符号化方法 Pending JPH1127682A (ja)

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