JPH11276596A - ガイドワイヤー - Google Patents

ガイドワイヤー

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JPH11276596A
JPH11276596A JP10101742A JP10174298A JPH11276596A JP H11276596 A JPH11276596 A JP H11276596A JP 10101742 A JP10101742 A JP 10101742A JP 10174298 A JP10174298 A JP 10174298A JP H11276596 A JPH11276596 A JP H11276596A
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JP
Japan
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resin
wire
guide wire
coil
tapered
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Withdrawn
Application number
JP10101742A
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English (en)
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Hiroaki Nomiyama
弘章 野見山
Shigenori Toyama
重憲 外山
Katsumi Matsumura
克己 松村
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DMC KK
Unitika Ltd
SB Kawasumi Laboratories Inc
Original Assignee
DMC KK
Kawasumi Laboratories Inc
Unitika Ltd
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Publication date
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/01Introducing, guiding, advancing, emplacing or holding catheters
    • A61M25/09Guide wires
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/01Introducing, guiding, advancing, emplacing or holding catheters
    • A61M25/09Guide wires
    • A61M2025/09058Basic structures of guide wires
    • A61M2025/09083Basic structures of guide wires having a coil around a core

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 柔軟性、剛性感に優れ、容易に血管内等に
挿入でき、しかも、安全に臨床応用できるガイドワイヤ
ーを提供する。 【解決手段】 コイルスプリングと組み合わせて構成さ
れているカテーテル用ガイドワイヤーにおいて、該コイ
ルスプリングがピッチコイルからなり、ピッチコイルス
プリング内に樹脂が充填されているカテーテル用ガイド
ワイヤー。 【効果】 本発明のガイドワイヤーは、先端の柔軟性
と充分な剛性を有し、血管内等へ円滑に挿入でき、トル
ク伝達性に富み、安全に臨床応用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体の血管や、消
化管、気管等脈管内の所望の部位へ、治療用、検査用、
生体計測用、また血管造影用等のカテーテルを導入し、
誘導するために用いられるカテーテル用ガイドワイヤー
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カテーテル用ガイドワイヤー
( 以下単にガイドワイヤーと云う。)としては、ステン
レス鋼材を素材とするヘリカルコイル状のものや、Ni
−Ti合金等の超弾性金属の単線( 芯線 )に樹脂を被覆
したものが知られている( 特開昭59−67963号、
特開昭60−63065号、特開昭60−63066
号)。
【0003】ヘリカルコイル状ガイドワイヤーは、コイ
ルの凹凸形状のために、抗血栓性が低く、また、該ガイ
ドワイヤーに沿ってカテーテルを挿入する際の摩擦が大
きい等の問題があった。
【0004】これに対し、Ni−Ti合金等の超弾性金
属の単線を樹脂被覆したガイドワイヤーは、該超弾性特
性および樹脂被覆の効果のため、キンク形成を防止する
耐キンク性が高い等の利点を有し、主流として使用され
るようになってきている。しかしながら、その反面、N
i−Ti合金等の特性のため、細いガイドワイヤーに応
用することは困難であると云う問題がある。該合金の曲
げ応力がステンレス鋼材と比較してずっと低く、押し込
みトルクが不足し、剛性感に欠けるので、血管内への円
滑な挿入作業が困難となるためである。
【0005】したがって、例えば外径0.5mm程度以
下の細いガイドワイヤーの場合、ステンレス鋼等の剛性
のある単線を芯材とし、この先端にスプリング( ヘリカ
ルコイル )を溶接等で接続して、先端部の柔軟性を確保
することが行われている。
【0006】このようなスプリングとステンレス鋼等の
単線とを組み合わせたガイドワイヤーの一例としては、
例えば図6に示したものがある。すなわち、コイルガイ
ドワイヤー41においては、ヘリカルコイル42内には
芯材となるテーパー線43が配設され、その両端は、ガ
イドワイヤーの体内への挿入を円滑に行うために形成し
た膨出部44と溶接して構成されている。しかしなが
ら、このような構成のガイドワイヤーに対して、細径の
ステンレス鋼等の単線に樹脂被覆を施して曲げ剛性を一
定の範囲に保持したい要請があるが、本発明者らの検討
によると、このヘリカルコイル42には、ピッチがほと
んどないために、その内部に樹脂を充填することは困難
である。また、無理に樹脂被覆する場合は、噛み込みに
よる樹脂の切れが問題となるので、被覆層を厚くする必
要があり、ヘリカルコイル42およびテーパー線43の
径を小さくしなければならず、結局ガイドワイヤーとし
て剛性( 押し込みトルク )が不足することになってしま
う。以上のごとく、樹脂被覆されたコイルガイドワイヤ
ーとしては、精々、その表面にポリ四フッ化エチレン(
PTFE )を吹き付けや塗布により薄くコートしたもの
が唯一知られているだけであった。
【0007】また、最近でも、スプリング( ヘリカルコ
イル )と組み合わされたガイドワイヤーとしては、特公
平3−16151号や特公平6−69495号に開示さ
れているものがあるが、これらにおいても、該コイルス
プリング部( ヘリカルコイル)は、広いピッチを有する
ものではなく、上記した樹脂被覆に係わる問題は依然と
して解決されていない。
【0008】さらに、従来のコイルガイドワイヤーにお
いては、図6、若しくは特公平3−16151号、特公
平6−69495号に示されているように、ヘリカルコ
イル42と、芯材であるテーパー線43は、その両端部
において溶接により固定されているだけであり、両者は
本質的に一体化されている構造ではない。したがって、
もし、実際に血管内等にガイドワイヤーを挿入する臨床
使用中に、ヘリカルコイル42やテーパー線43の破損
が生ずると、ガイドワイヤー自体を血管内から取り出す
ことが困難になるという大きな問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の問題
点に鑑みてなされたものであって、柔軟性、剛性感に優
れ、容易に血管内等に挿入することが可能であり、しか
も安全に臨床応用できるガイドワイヤーを提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、以
下のようなものである。
【0011】〔1〕 テーパー線からなる芯材を有し、
該テーパー線の少なくとも一部がコイルスプリングと組
み合わせて構成されているカテーテル用ガイドワイヤー
において、該コイルスプリングがピッチコイルからな
り、該ピッチコイルスプリング内に樹脂が充填されてい
ることを特徴とするカテーテル用ガイドワイヤーを提供
する。
【0012】〔2〕 ピッチコイルの間隔を、ガイドワ
イヤーの基部から先端部にかけて、密から粗に形成する
ことにより、基部に剛性を備えるとともに、先端部に柔
軟性を賦与した〔1〕記載のガイドワイヤーを提供す
る。
【0013】〔3〕 外周の少なくとも一部または全部
が樹脂により被覆されている〔1〕または〔2〕記載の
ガイドワイヤーを提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のガイドワイヤーは、基本
的に、テーパー線からなる芯材を有し、該テーパー線の
少なくとも一部がコイルスプリングと組み合わせて構成
されているカテーテル用ガイドワイヤーであって、該コ
イルスプリングがピッチコイルからなるものであり、か
つ、該ピッチコイルスプリング内、より詳しくは、ピッ
チコイルスプリングとテーパ線とで形成される空隙内に
樹脂( 充填樹脂 )が充填され、該充填樹脂により、芯材
とコイルスプリングが一体化され、芯体を形成している
ものである。
【0015】また本発明のガイドワイヤーは、好ましく
は、該ガイドワイヤーの外周( より具体的には、上記充
填樹脂により芯材とコイルスプリングが一体化されて形
成された芯体の外周( 外表面 ) )の少なくとも一部が、
樹脂( 被覆樹脂 )により被覆され、被覆体を形成してい
るものである。
【0016】ここでテーパー線に成形し使用される芯材
としては、ステンレス鋼線、ニッケル線、タングステン
線、ピアノ線、リン青銅線、Ni−Ti系合金線等の金
属線のみならず、アモルファス合金線と、これら線材の
複数のものを並行に束ねたり、または撚り合わせて線状
に成形したものでもよい。また、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリアミド、ポリアリレート等のプラスチッ
ク製の線材を用いることも可能である。
【0017】なお、芯材やコイルスプリング線材等はそ
の表面に銀、銅等の抗菌性金属をコーティングや蒸着す
ることも好ましい。
【0018】また、コイルスプリングに成形し使用され
る線材としては、ステンレス鋼線、ピアノ線、リン青銅
線、Ni−Ti系合金線、アモルファス合金線等の金属
線のみならず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリアミド、ポリアリレート等のプラスチック製の
線材を用いることも可能である。なお、細線加工し、テ
ーパー線の先端部( テーパー部 )に使用することをも考
慮すると、ピアノ線と同等の高い引っ張り強度と、Ni
−Ti系合金に近い疑弾性特性を有するCo−Fe−C
r−Si−B系やCo−Fe−Cr−Mo−Si−B系
のアモルファス合金が特に好ましい。
【0019】一方、ピッチコイルスプリング内、より詳
しくはピッチコイルスプリングとテーパー線とで形成さ
れる空隙内に充填される樹脂( 充填樹脂) および、芯体
の少なくとも一部を覆う樹脂( 被覆樹脂 )としては、例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等
のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラ
ール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル等ビニル系
樹脂;ポリエステル系樹脂;6ナイロン、66ナイロン
等のポリアミド樹脂;ポリ四フッ化エチレン(PTFE
)、ポリフッ化ビニリデン( PVDF )、ポリ三フッ化
塩化エチレン(PCTFE )、四フッ化エチレン・六フ
ッ化プロピレン共重合樹脂( FEP )等のフッ素樹脂;
ポリアセタール樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン・ア
クリロニトリル共重合樹脂( AS樹脂 )、スチレン・ア
クリロニトリル・ブタジエン共重合樹脂( ABS樹脂
)、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロ
ロプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴ
ム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、フッ
素ゴム、シリコンゴム、エチレン・プロピリンゴム等の
各種ゴム;ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル
系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリスチ
レン系エラストマー等の各種エラストマー;ポリウレタ
ン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、シリコーン樹
脂、アルキド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、メラミン
・ホルムアルデヒド樹脂、フェノール・ホルムアルデヒ
ド樹脂等の熱硬化性樹脂;さらには、ポリアリレート、
ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン
( PES )、ポリエーテルエートルケトン( PEEK )
等のエンジニアリング樹脂が使用可能である。また、こ
れらとフィラー、炭素繊維、ガラス繊維等の強化繊維と
の複合材料を使用することもできる。これらは、目的と
する性能、例えば、強度が要求される部分、弾性が要求
される部分、剛性が要求される部分、柔軟性が要求され
る等の部分に応じて、組み合わせて使用することも可能
である。なお、前記充填樹脂や被覆樹脂中にBi、B
a、Pb、W等や、これら化合物のX線造影性に富む物
質を含有させることによりX線の造影性を向上させるこ
とができ、ガイドワイヤーの先端部等の体内における位
置を明確に把握することができる。
【0020】血管内への挿入を容易にするために、被覆
樹脂表面に潤滑性を賦与する物質をコーティングしても
よい。コーティングされる物質としては、親水性の高分
子が好ましく、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレング
リコール、ポリアクリル酸ソーダ等のポリアクリル酸
塩;ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト) 等のポリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
類;ポリN−ジメチル(メタ)アクリルアミド等のポリ
ジアルキル(メタ)アクリルアミド類;ポリエチレング
リコール等のポリアルキルグリコール類;キチン、キト
サン等の多糖類及びこれらの誘導体;無水マレイン酸ア
ルキルエステル共重合体等の無水マレイン酸系の共重合
体;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース等のセルロース系ポリマー等が好ましいもの
として挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。さらに、ヘパリン、ウロキナーゼ、プラスミノーゲ
ンアクティベーター等の生理活性物質や血栓溶解剤を固
定化してもよい。
【0021】被覆樹脂表面にこのような親水性の高分子
をコーティングする方法としては、これらの高分子を適
当な溶媒に溶解した溶液を塗布、乾燥するか、さらに塗
布後電子線照射や、プラズマ放電処理を行い、より強固
に表面に固定することができる。また、被覆樹脂表面
に、イソシアネート基、アミノ基、エポキシ基、カルボ
キシル基等の反応性官能基を導入し、上記親水性の高分
子を、この反応性官能基と化学的に結合せしめ、被覆樹
脂表面に、該親水性高分子をより強固に固定することも
可能である。
【0022】なお、上記した充填樹脂、被覆樹脂、また
は親水性の高分子物質中には、銀、銅等、またはこれら
を含む抗菌性物質を配合することも、体内での使用を考
慮すると好ましい。
【0023】以下、図面を参照しながら、本発明の実施
の形態を説明する。
【0024】図1は、本発明のガイドワイヤー1の一実
施例を示す。一定の間隔を持つピッチコイル2内に、テ
ーパー線3からなる芯材が挿入されてなり、両者は、図
に示すように、少なくともテーパー線3の基部およびピ
ッチコイル2の基部( 図のAの部分 )において溶接・接
着等の手段で固定されている。
【0025】また、ピッチコイル2とテーパー線3とで
形成される空隙内Bには、樹脂4が充填されている。こ
れが充填樹脂であり、該充填樹脂により、テーパー線(
芯材)とスプリングが一体化され、芯体4' を形成す
る。なお、ピッチコイルの各ピッチとピッチの間の空隙
も、ここに云う樹脂が充填される空隙Bに含まれる。
【0026】さらに、この芯体4' の外周( 外表面 )の
少なくとも一部が、樹脂5( 被覆樹脂 )により被覆され
て外層( 被覆層 )を形成し、被覆体5' を形成する。か
くして、これら充填樹脂4および被覆樹脂5により、ピ
ッチコイル2とテーパー線(芯材 )は、全体として、強
固に一体化される。なお、充填樹脂と被覆樹脂は同種の
ものであっても、また、異なる種類のものであってもか
まわない。
【0027】樹脂の充填方法は、特に限定するものでは
ないが、熱可塑性樹脂の場合、例えば、押出機を使用す
る溶融押出し成形により、その基部において固定され一
体化されたピッチコイルおよびテーパー線を中心として
溶融樹脂を押し出して充填が行われる。また、溶融樹脂
または樹脂溶液中に、固定されたピッチコイルおよびテ
ーパー線をデッピングせしめる浸漬法で樹脂の充填を行
ってもよい。このようにして、あらかじめ、ピッチコイ
ル2とテーパー線3とで形成される空隙内に樹脂4を充
填した後、樹脂5を同様にして、溶融押出し法やデッピ
ング法等により、被覆することが行われる。なお、樹脂
の充填と外層の被覆を、例えば共押出しやデッピングに
より、同時に行うことも可能である。
【0028】また、熱硬化性樹脂の場合は、例えば、注
型( キャスティング )により充填を行うことが好まし
い。上記したような基部において固定されてピッチコイ
ルおよびテーパー線を適当な型内に収容し、熱硬化性樹
脂初期縮合物を注入して、加熱し、または、硬化剤を加
えて硬化させるのである。なお、熱可塑性樹脂と熱硬化
性樹脂を組み合わせて使用することも可能である。
【0029】本発明においては、以上のごとく、ピッチ
コイル内の空隙、すなわち、ピッチコイルとテーパー線
とで形成されるすべての空隙内には、樹脂が充填されて
存在し、また、コイルスプリングがピッチコイルにより
構成されているため、コイルによる樹脂の噛み込みが無
くなり、さらに被覆樹脂5は、このようにして、樹脂が
充填されて形成される芯体4’を被覆するように構成さ
れているものであるから、従来技術では大きな問題であ
った、被覆樹脂破損の危険性が大幅に抑えられる。
【0030】また、ピッチコイル2とテーパー線3と
は、単にその基体部において溶接等で固定化されている
だけでなく、その空隙内に樹脂を充填することによっ
て、より強固に一体化が行われ、芯体4’が形成され
る。従って、従来のヘリカルコイルを使用するガイドワ
イヤーにおける重大な欠点であった、臨床使用時におけ
るヘリカルコイル、または、テーパー線の破損は、本発
明においては、ほぼ起こり得ないと考えられる。
【0031】さらに、ピッチコイル2とテーパー線3
が、基体部における固定化とともに、充填樹脂により一
体化されているので、ガイドワイヤーの基部に加えられ
た回転が、先端部まで、確実に伝達されるトルク伝達性
も充分得ることができる。
【0032】図2は、本発明のガイドワイヤー11の他
の実施例を示す。この場合は、一定間隔のピッチを持つ
ピッチスプリング12は、テーパー線13の先端部16
を包接しており、テーパー部の基部Cにおいて溶接等で
固定されている。
【0033】樹脂の充填や被覆は、基本的に図1の場合
と同様に行うことができる。例えば樹脂として熱可塑性
樹脂としても使用可能なポリウレタン樹脂を選択し、ポ
リウレタン樹脂を溶解した溶液中に、その基部Cにおい
て固定され一体化されたピッチコイル12およびテーパ
ー線13のディッピング・乾燥を繰り返す。さらに、溶
融押出し法により、ピッチコイル12とテーパー線13
を中心として、その空隙へポリウレタン樹脂を押し出す
ことにより、ポリウレタン樹脂による充填14と外周の
被覆15を同時に行うことができるのである。このよう
にして、ガイドワイヤー11においては、ピッチコイル
とテーパー線は、ポリウレタン樹脂による充填14、被
覆15により一体化されている。なお、ピッチスプリン
グとして、アモルファス合金コイルスプリングを使用す
ることにより、上記の構成とあいまって、先端の柔軟性
と、優れたトルク性を確保することができる。
【0034】図3は、本発明のガイドワイヤー21のさ
らに他の実施例を示す。その構成は基本的には、図1と
同じであるが、ただ、コイルスプリング22が、その先
端部26Aから基部27Aにかけて、疎から密に形成さ
れたピッチを有する点が異なる。
【0035】すなわち、このような先端部から基部にか
けて、疎から密に形成されたピッチを持つ、例えばアモ
ルファス合金製のコイルスプリング22内に、Ni−T
i合金等で形成されたテーパー線23からなる芯材が挿
入されてなり、両者は、図に示すように、少なくともテ
ーパー線23の基部およびピッチコイル22の基部(2
7A )において溶接・接着等の手段で固定されている。
【0036】また、ピッチコイル22とテーパー線23
とで形成される空隙内には、樹脂24が充填され、該充
填樹脂により、テーパー線( 芯材 )とスプリングが一体
化され、芯体24' を形成する。さらに、この芯体2
4' の外周が、樹脂25により被覆され被覆体25' を
形成する。ここでは、充填樹脂および被覆樹脂として、
例えばポリアミド形エラストマー樹脂を共通して使用す
ることができる。
【0037】かくして、これら充填樹脂24および被覆
樹脂25により、ピッチコイル22とテーパー線23
は、全体として、強固に一体化される。また、ピッチコ
イルとして疎から密に形成されたピッチコイルとするこ
とにより、先端部にはより柔軟性を、一方基体には、よ
り充分なトルク性を賦与することができる。
【0038】図4は、図3に示したガイドワイヤー21
の芯体28の概略図であり、該芯体28は、例えば次の
ようにして形成される。
【0039】アモルファス合金製等のコイルスプリング
22B内に、Ni−Ti合金等で形成されたテーパー線
23Bからなる芯材が挿入され基部27Bにおいて密に
巻かれて固定されているものを準備する。これを、例え
ばポリアミド系エラストマー樹脂を溶解した溶液中での
ディッピング・乾燥を繰り返えすことにより、コイルス
プリング22Bとテーパー線23Bとで形成される空隙
内に該ポリアミド系エラストマーが充填され、芯体28
が形成されるのである。なお、コイルスプリング22B
は、その先端部26Bから基部27Bにかけて、疎から
密に形成されたピッチを有するものである。ただし、基
部においては、密に巻かれているものであるが、完全に
密着しているものではなく、隣あうピッチとピッチはあ
る程度の間隙を有するように巻かれており、該間隙に
は、ポリアミド系エラストマー樹脂24Bが入り込み、
充填されるようになっている。
【0040】このようにして形成された芯体28の外周
に、溶融押出し法により、例えばポリアミド系エラスト
マー樹脂25を被覆することにより、図3に示すガイド
ワイヤー21が形成されるのである。このガイドワイヤ
ー21は、以上の構成としたため、より優れたトルク性
と、より先端の柔軟性を有している。
【0041】図5は、本発明のガイドワイヤー31のさ
らに他の実施例を示す。ガイドワイヤー31は、上記と
同様に、一定の間隔を持つピッチコイル32内に、テー
パー線33からなる芯材が挿入されて基部で溶接等によ
り固定されているものである。また、先端部には、図6
に示したような、従来のガイドワイヤー41の膨出部4
4と同様に成形した膨出部36が設けられ、該膨出部を
介して、例えばステンレス鋼製のコイルスプリング32
とテーパー線33が溶接等で接続される。なお、芯体は
コイルスプリング32とテーパー線33とで形成される
空隙に、上記と同様の手段により、例えばポリウレタン
樹脂34等を充填して形成することができる。
【0042】このようにして形成された芯体の外周に、
溶融押出し法により、例えばポリアミド系エラストマー
樹脂35を被覆することにより、ガイドワイヤー31が
形成される。
【0043】図5のガイドワイヤー31は、膨出部36
により、コイルスプリング32と、テーパー線33が強
固に接続されている。また、膨出部の存在により、該ガ
イドワイヤーは先端部まで充分なX線の造影性を有する
効果がある。上記した他の例と同様に、ガイドワイヤー
31は、優れたトルク性と、先端の柔軟性を有してい
る。
【0044】
【発明の効果】本発明のテーパー線とコイルスプリング
を組み合わせて構成したガイドワイヤーは、従来のコイ
ルガイドワイヤーの利点を有しながら、さらに、コイル
スプリングとして、ピッチを持つピッチコイルを使用す
ることにより、樹脂がその空隙内に充填されるようにな
り、該ピッチコイルとテーパー線は充填樹脂により一体
化されるため、充分な剛性と、トルク伝達性を得ること
ができる。
【0045】また、その構造から、コイルスプリングの
ピッチを疎から密へと適宜変化させることにより、先端
部に、より柔軟性を賦与することも可能である。
【0046】同様にして、ピッチコイルとテーパー線
は、基体部における溶接等による固定に加えて充填樹脂
の作用で、より強固に一体化されているので、臨床使用
時におけるヘリカルコイルやテーパー線の破損はほぼ完
全に防止され安全である。
【0047】さらにまた、樹脂被覆により、表面が平滑
になるため、カテーテル挿入時における摩擦の低下や抗
血栓性の向上が可能である。
【0048】以上総括すると、本発明のガイドワイヤー
は、先端の柔軟性と充分な剛性を有し、トルク伝達性に
富み、また、安全に臨床応用できるものである。
【0049】加えて、本発明のガイドワイヤーは、高い
設計自由度を有し、種々の用途に応じたガイドワイヤー
の形態をとることができるので、その産業上の利用可能
性はきわめて大きいと言わなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるガイドワイヤーの一実施例を示
す概略図
【図2】本発明におけるガイドワイヤーの他の実施例を
示す概略図
【図3】本発明におけるガイドワイヤーのその他の実施
例を示す概略図
【図4】図3のガイドワイヤーの芯体の一実施例を示す
概略図
【図5】本発明におけるガイドワイヤーのその他の実施
例を示す概略図
【図6】従来のガイドワイヤーの一例を示す概略図
【符号の説明】
1,11,21,31 ガイドワイヤー 2,12,22,22B,32 コイルスプリング( ピ
ッチコイル ) 3,13,23,23B,33 テーパー線 4,14,24,24B,34 ( 充填 )樹脂 4’,24’ 芯体 5,15,25,35 ( 被覆 )樹脂 5’,25’ 被覆体 16,26A,26B 先端部 27A,27B 基部 28 芯体 36 膨出部 41 コイルガイドワイヤー 42 ヘリカルコイル 43 テーパー部 44 膨出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野見山 弘章 大分県大野郡三重町大字玉田7番地の1号 川澄化学工業株式会社三重工場内 (72)発明者 外山 重憲 東京都世田谷区北沢2丁目5番6号 株式 会社ディーエムシー内 (72)発明者 松村 克己 大阪府大阪市中央区久太郎町四丁目1番3 号 ユニチカ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テーパー線からなる芯材を有し、該テー
    パー線の少なくとも一部がコイルスプリングと組み合わ
    せて構成されているカテーテル用ガイドワイヤーにおい
    て、該コイルスプリングがピッチコイルからなり、該ピ
    ッチコイルスプリング内に樹脂が充填されていることを
    特徴とするカテーテル用ガイドワイヤー。
  2. 【請求項2】 ピッチコイルの間隔を、ガイドワイヤー
    の基部から先端部にかけて、密から粗に形成することに
    より、基部に剛性を備えるとともに、先端部に柔軟性を
    賦与したことを特徴とする請求項1記載のガイドワイヤ
    ー。
  3. 【請求項3】 外周の少なくとも一部または全部が樹脂
    により被覆されていることを特徴とする請求項1または
    2記載のガイドワイヤー。
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