JPH11276208A - 複層先芯部材の構造 - Google Patents

複層先芯部材の構造

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JPH11276208A
JPH11276208A JP10059798A JP10059798A JPH11276208A JP H11276208 A JPH11276208 A JP H11276208A JP 10059798 A JP10059798 A JP 10059798A JP 10059798 A JP10059798 A JP 10059798A JP H11276208 A JPH11276208 A JP H11276208A
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JP10059798A
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English (en)
Inventor
Eiji Matsutani
栄二 松谷
Hiroshi Wakatsuki
博司 若月
Masaki Morimoto
正樹 森元
Yoshinori Yamada
義則 山田
Naohiko Tsuchiyama
尚彦 土山
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Sekaicho Rubber Co Ltd
Original Assignee
Sekaicho Rubber Co Ltd
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の爪先部材を靴胛被の爪先部内面に挿着し
積層された構成からなる複層先芯部材の構造を提供す
る。 【解決手段】先芯部材が同一成形サイズの組み合わせ、
及びいずれか広い面積の硬質性又は柔撓性芯材と狭い面
積の先芯片の組み合わせからなる先芯補強機能部を形成
した構成、或いは狭い面積の樹脂フィルム層と広い面積
の硬質性又は柔撓性芯材とを積層重合し一体化した爪先
部内面の複層先芯部材の構造とする。 【効果】複数の爪先部材の挿着により靴胛被の爪先部の
保形性、皺や段差の発生を防止し、先芯材料の取扱や作
業迅速化を図り得る。また硬質性又は柔撓性芯材を組み
合わせた先芯補強機能部により外反母趾等にも対応でき
る効果を奏する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複層先芯部材の構造に関
し、さらに詳しくは複数の爪先部材を靴胛被の爪先部内
面に組み込み積層された構成からなる胛被先芯部材の構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、足の甲を包み込む形式の閉鎖性履
物であるカジュアルシュ−ズ等の胛被では、製造工程に
も起因して柔軟性のある胛被ほど爪先部に縮みによる皺
が発生し易く、その皺や縮みを防止するため胛被の爪先
部の内側に芯材を挿入接着して靴の先芯部の保形や強度
の向上を図っていた。また、破れ易い爪先部の内面に補
強布等を積層するか、或いは表布と裏布との間に、例え
ばウレタンシ−トを貼着して膨らみを有する胛被素材を
形成し、さらに爪先部の内面に補強布等を積層した靴胛
被爪先部材が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、靴の胛被が
特に柔軟性のある素材で製造されるものは、保形性や皺
防止のため爪先部材を2枚以上接着するか、或いは爪先
材の硬度を増加させるため織布等の厚さを増すか、ホッ
トメルト樹脂の厚さを2倍程度増すような構成とする場
合、一方、胛被に段差が発生し易く外観上も見栄えが低
下、さらに該ホットメルト樹脂の加熱によるしみ出しが
多く先芯材の織布等を通って胛被内面に粘着現象を生ず
るといった問題点があった。
【0004】上記の難点を解決するため、例えば実公平
4−18405号公報には、靴甲被のつま先部内面に面
積の異なる複数のつま先芯材を積層した靴甲被、さらに
実公平4−50806号には、合成樹脂製発泡シ−トを
挟着して胛被素材を形成し、該胛被素材の裏布側爪先部
に、順次、低融点熱可塑性樹脂シ−トと、高融点熱可塑
性シ−トと、補強布とを積層形成した胛被が提案されて
いる。しかしながら、つま先部内面に面積の異なる複数
のつま先芯材を予め作製する点では部品数の増加につな
がり、さらに面積の異なるつま先芯材のそれらを位置合
わせして積層し接着する工程においても、面積の違った
該つま先芯材の選別と確認を要する為、次に接着し積層
する工程の前段で、作業者は必要以上にその注意力の負
担を余儀なくされ障害ともなっていた。このように、部
品点数の増加と併せて作業上も面積の異なる爪先芯材の
選別、管理及び保管上も難点があった。また、靴胛被の
爪先部での保形性、しわの発生、或いは段差を少なくす
るための構成と併せて、靴の履用時に爪先部内面側で足
指に接触する箇所で、たとえば外反母指に対応できる機
能性のごときについて要望があった。
【0005】本発明は、上記問題点にかんがみ検討の結
果到達したものであり、胛被爪先部の内面に接着又は融
着し一体とする先芯部材であって、(1)該先芯部材が
同一成形サイズの変形紡錘楕円形状からなり、かつ胛被
爪先部の先尖箇所に位置せしめて互いに該先芯部材の上
端縁部を少なくとも一部重合状態とし積層して組み込ん
だ先芯補強機能部を形成した複層先芯部材の構造、
(2)該先芯部材が同一成形サイズの弦月形状からな
り、かつ胛被爪先部の先尖箇所に位置せしめて互いに重
ねた上面側の先芯部材を下面側の先芯部材より少許位置
ずらした重合状態とし積層して組み込んだ先芯補強機能
部を形成した複層先芯部材の構造、(3)該先芯部材の
うち、胛被爪先部の先尖箇所に位置せしめた硬質性芯材
からなる広い面積を占める先芯主体層と、前記先芯主体
層と少なくとも端縁部で互いに一部重合状態とし左右両
側に配設した狭い面積の柔撓性芯材を積層して組み込ん
だ先芯補強機能部を形成した複層先芯部材の構造、
(4)該先芯部材のうち、胛被側の内面に位置せしめた
広い面積で、かつ硬質性芯材からなる先芯主体層と、更
に履用時での親指の接触箇所に位置せしめて狭い面積の
柔撓性芯材を前記先芯主体層の領域内で積層重合せしめ
てなる先芯補強機能部を形成した複層先芯部材の構造、
(5)該先芯部材のうち、胛被側の内面に位置せしめた
狭い面積で、かつホットメルト樹脂からなるフィルム層
を接着し該フィルム層を隠蔽状態とした広い面積で、硬
質性若しくは柔撓性芯材のいずれかより選ばれた先芯主
体層を積層重合せしめてなる先芯補強機能部を形成した
複層先芯部材の構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、従来の靴の胛被先芯部材の構造におい
て、先芯部材の挿着工程で靴の胛被が特に柔軟性のある
素材で製造されるものでは、例えば1枚の爪先部材だけ
を挿着したものは保形性の確保や使用期間中に保形性を
維持することは困難であるが、一方、履用時に足の親指
の接触箇所の摩擦、或いは外力衝撃に対する爪先保護等
の諸要因に対応するためには、胛被の爪先部にこれら諸
要因の障害の緩和や抑制には、先芯部に先芯補強機能部
を設けることによって達成することができる。このよう
な先芯補強機能部の構成とを組み合わせた構成とするこ
とにより、靴の履用時での違和感の解消、或いは履用期
間中の保形性、外観上の皺、縮み等の防止、さらに爪先
保護性の向上を図り得る構成し、本発明の課題を達成す
ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、先芯部材は、靴
の爪先部に先芯として挿入固着されることにより、胛被
の爪先部を固め、靴を履いた時に爪先が横にずれないよ
うに定着させるほか、外部からの衝撃を防ぎ、また、爪
先部の保形性を維持する役割を果たすものであればよ
く、例えば従来より天然皮革ではタンニン鞣しの床革
等、また、不織布に合成樹脂を浸みこませたもの、或い
は薄い布類等のいずれでも使用することができる。
【0008】本発明において、爪先芯材では、たとえば
ホットメルトタイプ、ソルベントタイプ、接着タイプ等
を使用することができる。これら爪先芯材での使用方法
は、ホットメルトタイプは、120℃〜150℃、4k
g/cm 圧で数秒間プレス圧着を行い、また、いずれ
のタイプも片面接着、若しくは両面接着用があり、片面
接着用はライニング無し用に、両面接着用は胛被とライ
ニングの間に挿入し使用する。その他、爪先の形状だけ
を出したい場合などでは、布芯等も用いられ、加硫製法
では、未加硫ゴム芯も用いることができる。
【0009】本発明において、使用されるホットメルト
接着剤は、軟化点の領域が狭く、溶融粘度が低いこと、
接着力が強力であること、柔軟性を持っていることの
他、耐熱性、耐熱劣化性であること等が好ましい条件と
して必要である。
【0010】本発明において、先芯部に設ける先芯補強
機能部の形成に際しては、たとえばソフトクッション機
能を有する柔撓性芯材からなる先芯主体層、ならびに別
途親指との接触箇所に位置せしめて接着または融着した
硬質芯材の選択、およびこれらのいずれかの組み合わせ
とした構成とする。また、先芯部材としては、たとえ
ば、不織布および含浸樹脂を用いた接着剤塗布したポリ
エステル系不織布或いはその素材繊維そのものを成形し
て芯材とした保形性の優れた構成、また、含浸樹脂はS
Bラテックスを使用した耐水性、弾性に富むほか、優れ
た熱成形性や反発弾性を示すものを使用することができ
る。
【0011】本発明において、該先芯補強機能部は、い
わゆる先芯効果を発揮する為の構成部分に他ならない
が、その構成では、複層の先芯部材が積層重合された構
造の為実質的に膨隆状態の厚さが形成されるが、まず段
差を生じないか、或いは厚さによっては段差の解消の
為、漉き部を設けた構成とすることができる。また、胛
被爪先部4での保形性の維持、皺や縮みの防止、さらに
爪先保護のためのいわゆる先芯効果を発揮するための構
造として、ホットメルト樹脂の選定並びに前記の如き好
ましい範囲の複層厚みにおいて、所望の硬度を維持する
ことが適当である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0013】図1は複層先芯部材を挿着した靴の正面図
である。図2ないし図6は本発明に係る複層先芯部材の
構造の一実施例を示す胛被裏面側展開説明図である。図
1において、1は靴本体を示し、2は胛被、5は外底、
該胛被2の胛被爪先部4の上端縁の内面にいずれも複層
の組み合わせとして先芯部材3を挿着した先芯補強機能
部7が形成された複層先芯部材の構造を示すものであ
る。
【0014】図2は、図1の胛被2の胛被爪先部4の上
端縁部6の内面に、同一成形サイズ並びにピッチの変形
紡錘楕円形状からなる先芯部材3を、胛被爪先部4の先
尖箇所に位置せしめて互いに該先芯部材3の端縁部12
の内面側に少なくとも一部重合状態とし積層した組み込
んだ先芯補強機能部7が形成された複層先芯部材の構造
を示すものである。15は位置合わせの為のセンタ−ギ
ザであり、必要により該先芯部材3に位置合わせの為の
センタ−ギザを設けた構成とする。先芯部材3は、柔軟
さと可撓性を備えた、例えばスポンジ系素材からなる先
芯材材料のそれぞれ上端縁の内面で互いに少なくとも一
部重合状態とし積層して組み込んだ先芯補強機能部7を
形成した構成であって、柔撓性を備えた先芯材を一部重
合状態として先芯材が重なった箇所が膨隆状の厚さを有
し、これによって胛被爪先部4の内面に接着または融着
し一体とした先芯部材3では、ホットメルト接着剤を塗
布又はホットメルト樹脂による融着して一体としたもの
である。これにより胛被爪先部4での保形性の維持なら
びに皺や縮みの防止、さらに爪先保護の効果を奏する先
芯補強機能部7を形成した構成とすることができる。ま
た、該先芯部材3の構造において、ゲ−ジが厚くなる場
合には全周縁に漉きを設けた構成とすることが適当であ
る。
【0015】上記図2の構成において、該先芯部材3
は、先芯材料として同一サイズであって、機能上等の要
求により異質素材からなる先芯材料の組み合わせからな
る構成とすることもでき、同一素材の成形品である先芯
材料の組み合わせからなる複層の先芯部材3のの構成を
採択する点で特長を有する。また、その層厚さは先芯材
料及び/又はその組み合わせにもよるが、通常0.3〜
0.7mmの範囲が適当である。
【0016】さらに上記先芯部材3の役割については、
従来の例えば面積の異なる先芯材料をそれぞれ準備する
断裁工程、種類毎の包装や整理作業を必要とせず、同一
サイズ及び同一ピッチの先芯材料に成形されたものを使
用する場合、作業工程での取扱い、選別作業が省かれ、
ス−ピ−ドアップ化が図られ、先芯部材3の組み立て及
び挿着作業でも格別熟練を要せず、しかも簡単である。
このように、上記構成では該芯材の選別、保管を含め工
程管理上も利点があり、製造コスト逓減に寄与するよう
に働くと共に、胛被爪先部4でのしわ発生や段差の防止
あるいはこれらの発生を抑制し、さらに保形性を維持す
ることで有効である。
【0017】さらに、前記先芯部材3が重なった箇所の
膨隆状が厚くなる場合には、各先芯部材3の周端縁部1
3の箇所に従来周知慣用手段である漉き部(図示しな
い)を形成した構成とすることができる。
【0018】図3は、図1での複層の先芯部材3が積層
重合された構成の別実施例であり、あり、胛被爪先部4
の内面に接着又は融着し一体とする先芯部材3であっ
て、該先芯部材3が同一成形サイズ及び同一ピッチの弦
月形状からなり、胛被爪先部4の先尖箇所に位置せしめ
て互いに重ねた上面側10の先芯部材3を下面側11の
の先芯部材3より少許位置ずらした重合状態とし積層し
て組み込んだ先芯補強機能部7を形成した複層先芯部材
の構造である。機能上の必要によっては、上面側10と
下面側11の先芯部材3を異質素材或いはピッチの異な
ったものとの組み合わせとすることもできる。16はサ
イズギザである。また、必要により該先芯部材3の周端
縁部13に漉き部を形成した構成とすることができる。
上記構成では、少なくとも同一成形サイズの先芯部材3
を採択する為、前記図1に示した複層先芯部材の構造と
親近性が高く、しわの発生の防止や保形性或いは作業能
率の向上、製造コスト逓減と併せて、特に外観上見栄え
の点では段差防止のため有効に働く。
【0019】図4は、一部積層重合部分を有する複層の
組み合わせからなる先芯部材3の構成を示す別実施例で
ある。図4においては、該先芯部材3のうち、胛被爪先
部4の先尖箇所に位置せしめた広い面積の硬質性芯材か
らなる先芯主体層8、および左右両側には端縁部12に
おいて一部積層重合せしめた狭い面積の先芯片9との組
み合わせからなる構成としたものである。上記図4で
は、先芯主体層8は、硬質芯材からなり、一方、左右両
側には、端縁部12で一部積層重合せしめた柔軟性と可
撓性を有するか、或いは吸湿性を備えた素材を配設した
先芯部材3の構成としたものである。また、機能上等の
要求では必要により上記構成に代えて、同一又は異質素
材の組み合わせとした構成とすることができる。
【0020】上記構成では、たとえば広い面積の硬質芯
材からなる先芯主体層8に布等を採択し、左右両側の狭
い面積の先芯片9に柔撓性素材、たとえばストレッチ素
材、スポンヂ等をした構成とした組み合わせであって、
たとえゲ−ジが厚くなるような構成でも対応できる構成
である。また、さらにゲ−ジが厚くなる場合には周囲端
縁に漉き加工を施した構成とするか、或いは足指との接
触箇所に穴部を穿設した構成とすることもできる。
【0021】図5は、一部積層重合部分を有する複層の
組み合わせからなる先芯部材3の構成を示す別実施例で
ある。図5においては、該先芯部材3のうち、胛被爪先
部4の内面側に位置せしめた面積が大きく、かつ布等の
硬質性芯材からなる先芯主体層8が圧倒的に面積の広い
領域を占めるが、その領域中で親指が当たる箇所に、柔
撓性芯材、例えばストレッチ素材、スポンヂ或いは布素
材等それと均等の効果が得られる柔撓性芯材である先芯
片9を積層重合せしめた先芯補強機能部7の構造とし、
いわゆる先芯補強効果と併せ、特に親指に当接する頻度
の高い箇所の保護と共に爪先部の保形性ならびに補強を
充足する構成としたものである。
【0022】上記構成によれば、足指が頻繁に接触する
箇所で先芯補強機能部6の構造は、たとえば以前靴を常
用する欧米人に多かったが、最近では日本人にも増えて
いる外反母趾被にも対応でき、かつ先芯補強効果を奏す
る作用が顕著である。また、上記のような柔撓性芯材で
構成した広い面積中に一部分硬い箇所を設けた顕著な先
芯補強作用と併せ、機能性を付与せしめた効果を奏す
る。
【0023】また、必要により実質的に親指の当たる箇
所の素材を入替えた構成とすることもできる。すなわち
胛被側の内面に位置せしめた面積が大きい硬質性芯材で
先芯主体層8を形成し、親指の接触する箇所にクッショ
ン性を有する柔撓性素材からなる一部分を積層重合状態
とした先芯補強機能部7の構成とすることができる。上
記のごとき構成では、先芯主体層8が硬質性芯材若しく
は柔撓性芯材が圧倒的に面積の広い領域を占めるが、そ
の領域中で親指が当たる箇所において、先芯片9がそれ
ぞれ柔撓性芯材、若しくは硬質性芯材との組み合わせか
らなる構成とし、いわゆる先芯補強効果において、特に
親指に当たる部分の補強、或いは逆に足に当たる箇所で
の親指の摩擦保護のいずれかの先芯効果を期待し得る先
芯補強機能部7の構成としたものである。これによっ
て、胛被側の内層で親指が頻繁に接触する箇所での先芯
補強効果、若しくは胛被側内層の爪先部で親指に当たる
摩擦を緩和、回避するための効果を奏する作用が顕著で
ある。
【0024】図6は、先芯部材3のうち、胛被爪先部4
の内面に位置せしめた狭い面積で、かつホットメルト樹
脂からなるフィルム層14を接着し、該フィルム層14
を隠蔽状態とした広い面積で、硬質性若しくは柔撓性芯
材のいずれかより選ばれた先芯主体層8を積層重合せし
めてなる先芯補強機能部7を形成した複層先芯部材の構
造を示すものである。すなわち上記構成では、胛被爪先
部4の内面側にホットメルト樹脂からなるフィルム層1
4を接着し、該フィルム層14の全面積を隠蔽状態とし
た広い面積に、硬質性若しくは柔撓性芯材のいずれかよ
り選ばれた先芯主体層8を積層重合せしめた先芯補強機
能部7を形成した複層先芯部材の構造である。先芯主体
層8では、たとえばストレッチ素材、スポンジ、或いは
布帛等のいずれかより選ばれた一種又は二種以上のもの
を使用することができる。上記構成によれば、胛被側の
内面側爪先部での爪先補強効果と併せ、しわの発生や段
差の防止並びに保形性の維持を図り得る構成として効果
を奏する。
【0025】以上のように本発明の一実施例を示した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない変更等は、本発明の範囲に含ま
れる。
【0026】
【発明の効果】本発明は上述のように、胛被側内層の爪
先部に挿着される先芯部材が同一サイズの複層形態で
は、一部積層重合状態の先芯補強機能部の構成により、
胛被爪先部での保形性ならびに補強効果を発揮すること
ができる。さらに先芯材料の準備断裁工程、種別毎の包
装や整理作業及び作業工程での取扱いで選別作業が省
略、作業迅速化が図られ、組み立て及び胛被爪先部への
挿着作業でも格別熟練を要せず、簡易に遂行できる為、
製造並びに維持管理のコストの低廉化につながる。ま
た、先芯部材を、先芯主体層と先芯片との組み合わせと
した複層形態とし、それぞれ硬質芯材若しくは柔撓性芯
材の組み合わせとした先芯補強機能部の構成を選択する
ことにより、胛被爪先部での保形性、補強性と併せ、特
に胛被側内部での親指の接触箇所での補強或いは摩擦保
護効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複層先芯部材を挿着した靴の正面
説明図である。
【図2】先芯部材が同一成形サイズである胛被裏面側展
開説明図である。
【図3】先芯部材が同一成形サイズの半弦形状である胛
被裏面側展開説明図である。
【図4】広い面積と狭い面積の先芯部材を配設した胛被
裏面側展開説明図である。
【図5】広い面積と親指接触箇所に狭い面積の先芯部材
を配設した胛被裏面側展開説明図である。
【図6】狭い面積の樹脂フィルム層と広い面積の先芯部
材とを組み合わせた胛被裏面側展開説明図である。
【符号の説明】
1 靴本体 2 胛被 3 先芯部材 4 胛被爪先部 5 外底 6 上端縁部 7 先芯補強機能部 8 先芯主体層 9 先芯片 10 上面側 11 下面側 12 端縁部 13 周端縁部 14 フィルム層 15 センタ−ギザ 16 サイズギザ
フロントページの続き (72)発明者 山田 義則 山口県新南陽市室尾2丁目10番1号 徳山 世界長株式会社内 (72)発明者 土山 尚彦 大阪府大阪市北区中津1丁目7番8号 世 界長株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 胛被爪先部の内面に接着又は融着し一体
    とする先芯部材であって、該先芯部材が同一成形サイズ
    の変形紡錘楕円形状からなり、かつ胛被爪先部の先尖箇
    所に位置せしめて互いに該先芯部材の上端縁部を少なく
    とも一部重合状態とし積層して組み込んだ先芯補強機能
    部を形成したことを特徴とする複層先芯部材の構造。
  2. 【請求項2】 胛被爪先部の内面に接着又は融着し一体
    とする先芯部材であって、該先芯部材が同一成形サイズ
    の半弦月形状からなり、かつ胛被爪先部の先尖箇所に位
    置せしめて互いに重ねた上面側の先芯部材を下面側の先
    芯部材より少許位置ずらした重合状態とし積層して組み
    込んだ先芯補強機能部を形成したことを特徴とする複層
    先芯部材の構造。
  3. 【請求項3】 胛被爪先部の内面に接着又は融着し一体
    とする先芯部材であって、該先芯部材のうち、胛被爪先
    部の先尖箇所に位置せしめた硬質性芯材からなる広い面
    積を占める先芯主体層と、前記主体層と少なくとも端縁
    部で互いに一部重合状態とし左右両側に配設した狭い面
    積の柔撓性芯材を積層して組み込んだ先芯補強機能部を
    形成したことを特徴とする複層先芯部材の構造。
  4. 【請求項4】 胛被爪先部の内面に接着又は融着し一体
    とする先芯部材であって、該先芯部材のうち、胛被側の
    内面に位置せしめた広い面積で、かつ硬質性芯材からな
    る先芯主体層と、さらに履用時での親指の接触箇所に位
    置せしめて狭い面積の柔撓性芯材を前記先芯主体層の領
    域内で積層重合せしめてなる先芯補強機能部を形成した
    ことを特徴とする複層先芯部材の構造。
  5. 【請求項5】 胛被爪先部の内面に接着又は融着し一体
    とする先芯部材であって、該先芯部材のうち、胛被側の
    内面に位置せしめた狭い面積で、かつホットメルト樹脂
    からなるフィルム層を接着し、該フィルム層を隠蔽状態
    とした広い面積で、硬質性若しくは柔撓性芯材のいずれ
    かより選ばれた先芯主体層を積層重合せしめてなる先芯
    補強機能部を形成したことを特徴とする複層先芯部材の
    構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8277459B2 (en) 2009-09-25 2012-10-02 Tarsus Medical Inc. Methods and devices for treating a structural bone and joint deformity
US8870876B2 (en) 2009-02-13 2014-10-28 Tarsus Medical Inc. Methods and devices for treating hallux valgus
KR20150099413A (ko) * 2014-01-31 2015-08-31 페닉스 아웃도어 에이비 등산화 또는 하이킹화와 같은 아웃도어 신발

Cited By (3)

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