JPH11275754A - 絶縁常時監視装置の搬送波による情報伝達方法 - Google Patents

絶縁常時監視装置の搬送波による情報伝達方法

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JPH11275754A
JPH11275754A JP10094088A JP9408898A JPH11275754A JP H11275754 A JPH11275754 A JP H11275754A JP 10094088 A JP10094088 A JP 10094088A JP 9408898 A JP9408898 A JP 9408898A JP H11275754 A JPH11275754 A JP H11275754A
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detector
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carrier wave
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JP10094088A
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Hideki Osawa
秀樹 大澤
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TOHOKU DENKI HOAN KYOKAI
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TOHOKU DENKI HOAN KYOKAI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自家用電気設備等に設ける低圧電路の絶縁監
視装置において、従来より設置している検出器と通報器
に対して、ROMを交換する等の手段を用いてプログラ
ムを変更し、複数種類の周波数を組み合わせたパターン
情報を用いて信号の伝達を行い得るようにする。 【解決手段】 高圧電路に変圧器を介して接続されてい
る低圧電路3の接地回線4を介して、注入変成器6と検
出CT8とを検出器10の入出力端子として設けて、前
記低圧電路の所定の位置には通報器20を配置する。前
記検出器10においては、電路の絶縁情報等をCPU1
3に配置するROM14のプログラムにしたがってパタ
ーン化した搬送波として出力し、通報器20のCPU2
6においても、ROM27のプログラムに基づいて信号
の判断を行うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自家用受電設備に
おける低圧電路の絶縁劣化の監視装置に関し、特に、無
停電状態で低圧電路の絶縁劣化の状態を監視可能で、従
来より用いられている装置を改良することによって、多
種の情報の伝達を正確に行い得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自家用受電設備等においては、高圧給電
線路に対して変圧器等を介して、低圧電路を設け、各需
要部に給電する経路を設けている。前記受電設備には、
高圧気中開閉器や地絡継電器等を配置し、前記高圧気中
開閉器には、零相変流器(以下ZCTと呼ぶ)を配置し
て、高圧電路での事故に対処させるとともに、高圧電路
でのケーブルの絶縁劣化の情報を得るようにする手段を
設けている。前記一般的な高圧絶縁を監視するための手
段としては、基本的には商用周波数の零相電圧および零
相電流等の波形等の情報を用いて検出する等の手段が用
いられている。
【0003】例えば、図4に示す従来のシステムにおい
ては、高圧系統の電路1と、需要家の負荷装置に給電す
る低圧電路3とを、変圧器2を設けた受電設備を介して
構成している。前記低圧電路3には、B種接地線4を介
してアースに接続し、前記B種接地線4に対して注入変
成器6を介して検出器5を配置する。また、前記低圧電
路の所定の位置には、通報器7を配置しており、前記検
出器5から所定の値の周波数を電路に注入し、通報器7
で受信した情報から前記検出器により注入された周波数
成分を検出するようにしている。そして、前記低圧電路
に流される特定の周波数成分の変化を検知することによ
り、前記電路での絶縁劣化の情報を得ることができる。
【0004】前記絶縁常時監視装置において、検出器は
低圧電路の絶縁を監視する機能と、測定した情報等を通
報器に低圧電路を伝送路として利用して、送信する機能
がある。 a:検出器の信号の送信方法:検出器より、変圧器(高
圧を低圧電気に変成)の低圧側B種接地線に、注入変成
器により商用電源周波数の高調波周波数に一致しない連
続した交流信号(以下「搬送波」という)を誘起させ
る。この誘起する搬送波周波数は、検出器で検出したそ
れぞれの絶縁警報の種類に対応して変化させる(現在
は、「正常」、「注意」、「警戒」の3種類の情報が出
力される)。したがって、現行方式では、伝送する情報
の数に応じて、個々の周波数を割り当てる必要がある。
なお、現行の方式では、3〜5周波数の複数周波数を利
用する方式(以下「3周波数方式」という)である。 b:通報器の搬送波受信方法および判断方法:通報器
は、検出器からの送信信号を受信復調し、警報音、警報
表示灯等により表示を行う働きがある。また、機種によ
り電話回線等を通じて監視センター等に向けて、検出器
からの情報を自動的に発信する機能(自動通報方式)が
ある。前記検出器によりB種接地線に誘起された搬送波
は、低圧電路を利用して伝送され、通報器等により対地
間交流電圧として検出される。通報器内部では、警報の
種類に応じた数のバンドパスフィルタまたはロックイン
増幅器等(以下「バンドパスフィルタ等」という)によ
り、目的の信号の周波数成分を選択的に分離する回路を
設置し、検出器により低圧電路に誘起された交流電圧の
周波数と電圧レベルを検出し、その値があるレベルを越
えたとき、該当する周波数の警報信号を受信したと判断
する。そこで、前記通報器では、伝送する情報の数に応
じて、個々の周波数の判別、または通過する回路を設け
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、絶縁
常時監視装置においては、多種の情報の伝送が求められ
ているが、現行の連続波方式では、1周波数に1情報を
割り当てているために、多種の情報を伝送することは困
難である。また、近年、自家用設備には半導体素子を利
用した負荷設備が多く使用されており、それ等の設備か
ら電路に向けて発信されるノイズが著しく増加し、ノイ
ズの影響による誤報(検出器の信号が正確に受信するこ
とが不能となる状態)、および搬送波異常(搬送波が正
常に受信不能)等の問題が増加している。
【0006】例えば、前記問題としては、以下に示すa
〜cのような項目がある。 a:誤報の発生: 各警報毎に周波数を割り当てた搬送
波受信回路を使用するため、通報器の受信周波数帯域が
広くなり、受信周波数帯域内のノイズ成分により、検出
器が絶縁正常状態の周波数を送出しているにもかかわら
ず、通報器が絶縁異常を受信したと判断する場合があ
る。 b:搬送波異常の発生: 受信機通過周波数帯域内およ
び通過帯域付近のノイズ成分の影響により、搬送波が正
常に受信不可能な状態、いわゆる搬送波異常が生じる場
合がある。 c:多種の情報伝達が困難: 伝送する情報毎に周波数
を割り当てる方法では、伝送する情報の種類を増加させ
ようとすると、受信周波数帯域をより広げる必要がある
ため、誤報、搬送波異常が発生しやすくなり、多種の情
報伝達は困難である。さらに、多周波を受信するために
は、回路構成等が複雑となる。
【0007】そこで、前述したような問題を解決するた
めには、検出器と通報器とを新規に開発して、誤報や情
報の異常等が生じないものを用いることが考えられる。
しかしながら、例えば、自家用受電設備が数万件もある
場合には、全部の絶縁常時監視装置を新しいものと交換
することは、経費の点等の問題から困難である。また、
従来より用いられている絶縁常時監視装置においても、
前記3つの信号の出力と受信とを行い得るものとして構
成されているものであるから、従来の検出器と通報器と
に対してその性能を向上させることにより、新規な装置
と同様な機能を発揮させることは可能であると考えられ
るものの、実現されていないのが現状である。
【0008】本発明は、前述したような従来の装置の問
題を解消するもので、現状の連続波を利用した搬送方式
とは異なる信号を処理するプログラムを設定し、多種情
報を容易に伝達し得るとともに、誤報の発生を少なくす
る搬送波による情報伝達方法を提供することを目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、自家用受電設
備等に設け、低圧電路の絶縁劣化を監視して、その情報
を電路を介して送信する機能を持たせた検出器と、前記
低圧電路の情報を受信して警報等を出力する機能を有す
る通報器とを組み合わせて構成する装置に関する。本発
明の請求項1の発明は、前記検出器と通報器には共通の
プログラムを設定する回路を交換可能とし、前記プログ
ラムを設定する回路においては、3つの周波数のパター
ン化した搬送波を処理することを可能にすることを特徴
とする。請求項2の発明は、前記検出器と通報器にそれ
ぞれ装着する共通のプログラムを設定する回路は、既設
の装置に配置しているCPUに対して装着可能なものと
して構成し、前記既設の装置における搬送波のパターン
を変更可能なものとすることを特徴とする。請求項3の
発明は、前記CPUに組み合わせて装着するプログラム
を設定する回路では、データの区切り信号の間に、周波
数の異なる2つの信号をパターン化した信号を組み合わ
せ、3つの異なる周波数の信号として送受信させること
を特徴とする。
【0010】前述したように構成したことにより、本発
明の搬送波による情報伝達方法においては、現状の連続
波を利用した搬送方式とは異なる信号を処理するプログ
ラムを設定し、多種情報を容易に伝達し得るとともに、
誤報の発生を少なくする装置として構成することができ
る。そして、CPUに組み合わせて配置する共通のプロ
グラムを設定する回路としてのROMにおいて、3つの
周波数を組み合わせて搬送波をパターン化して送受信す
ることによって、誤報の発生を少なくして多種の信号を
伝達することができ、正確な情報の伝達を行うことが可
能になる。また、本発明においては、既設の装置の構成
を大幅に変更する必要がなく、ROMを装着することに
より、既設の装置の性能を大幅に向上させることがで
き、信号の伝達速度を向上させることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】図示する例にしたがって、本発明
の絶縁常時監視装置の搬送波による情報伝達方法を説明
する。図1に示す例は、前記図4に示した従来の装置と
同様な構成を有するものであり、高圧系統の電路1と、
需要家の負荷装置に給電する低圧電路3とを、変圧器2
を設けた受電設備を介して構成している。前記低圧電路
3には、B種接地線4を介してアースに接続し、前記B
種接地線4に対して注入変成器6を介して検出器10を
配置する。また、前記低圧電路の所定の位置には、通報
器20を配置しており、前記検出器10から所定の値の
周波数を電路に注入し、通報器20で受信した情報から
前記検出器により注入された周波数成分を検出するよう
にしている。
【0012】本実施例に示す絶縁常時監視装置において
は、検出器10に対して以下に説明するように、特定の
周波数の信号を出力するためのROM14を装着し、通
報器20に対してもROM27を配置して、両装置間で
の信号伝達のための搬送波を、ROM14、27に設定
したプログラムにしたがって設定できるようにしてい
る。つまり、前記従来例の装置の場合と同様に、検出器
に接続する注入変成器により、変圧器低圧側B種接地線
に交流搬送波電圧を誘起させて、その信号を通報器にお
いて受信する形態は同様であるものの、後述するよう
に、伝送する信号形態が異なるものとして構成する。本
実施例で用いる信号形態は、送信側(検出器)の搬送波
注入周波数を送信情報に応じてパターン化(符号化)さ
せ送信し、受信側(通報器)では、搬送波周波数変化の
パターンから送信情報を判別して所定の処理を行うもの
で、その搬送波はROMに設定したプログラムにしたが
って異なる周波数のパルスの組み合わせで形成し、前記
電路での絶縁劣化の情報に加えて、その他の任意の情報
を得ることができるようにする。
【0013】前記検出器は、低圧電路の絶縁状態を常時
計測するとともに、その常時計測している低圧電路の絶
縁情報および外部入力端子からの情報を、搬送波により
通報器に送信する働きを持つ。また、検出器において
は、前記電路の絶縁情報と、外部から入力された情報等
の送信情報に応じて、パターン化した搬送波周波数とし
て変化させ、低圧電路に注入する作用を行う。これに対
して、低圧電路の所定の位置に接続される通報器におい
ては、検出器からの搬送波を受信して、検出器との間で
取り決めた条件(ROMに設定するプログラム)にした
がって、搬送波周波数変化パターンの情報から送信情報
を判別して、オペレータや監視センターへ知らせる働き
を行う。
【0014】前記図1に示す検出器と通報器は、例え
ば、図2に示すような回路を有する装置として構成でき
るもので、前記検出器10においては、検出CT8で得
られた信号を低圧電路絶縁検出回路11を介して入力す
る手段と、外部入力回路12からの動作の指令信号が入
力される。また、前記外部入力回路12に対しては、例
えば、検出器の外部に配置した温度センサ等からの情報
を入力することや、通報器20に向けて特別の信号を送
信すること、他の任意の検出器の動作の指令信号を送り
込むことができるようにしている。そして、前記低圧電
路絶縁検出回路11と外部入力回路12からの信号を演
算手段としてのCPU13に入力し、前記CPU13に
設定している制御情報と比較して入力された情報の判断
を行う。
【0015】前記CPU13においては、CPUに追加
して設けるROM14のプログラム情報に基づいて判断
されて、発振回路15に制御信号を伝達する。そして、
その伝達された信号を増幅器16を介して注入変成器6
に向けて出力し、前記注入変成器6からB種接地線4を
経て低圧電路3に注入し、通報器20に向けて搬送波を
送信する。
【0016】前記検出器10から注入変成器6を介して
出力される信号は、低圧電路3の変圧器から離れた任意
の位置に接続される通報器20により検知される。そし
て、前記通報器20においては、信号の処理を行って警
報信号等をディスプレイに表示して、現場のオペレータ
に知らせたり、電話回線を通じて監視センターに連絡す
る等の作用を行わせる。前記通報器20は、検出器から
の情報を受信復調し、前記検出器から搬送波として送信
された各種の信号を判別し、オペレータや監視センター
への出力の作用を行うように回路を構成している。
【0017】前記通報器20においては、低圧電路を介
して伝達される信号を入力回路21を介して受信し、増
幅器22により増幅された信号を、フィルタ23、整流
回路24を通してコンパレータ25に伝達し、CPU2
6により信号の判別を行う。前記CPU26において
は、検出器のCPU13に対して設けるROM14と同
じプログラムを設定したROM27を配置しているもの
で、前記ROM27に設定しているプログラムにしたが
って、検出器から送信された信号の判断を行う。
【0018】そして、前記CPU26により判別された
信号の種類に応じて、ディスプレイ28に対して表示灯
を点灯することや、警告音を出力する等の手段により警
告表示を行うようにするが、前記ディスプレイ28を文
字による表示やその他の情報の表示が可能なもので構成
している場合には、その情報を表示させる。さらに、前
記通報器で得られた情報が、監視センターに通報する必
要があると判断された場合には、CPUからの信号によ
り、データ送信回路29を作動させ、外部出力端子30
から電話回線等を用いて信号を伝達する動作を行うよう
にする。前述したように構成した本発明の装置におい
て、検出器10を構成する各部材は、次のような動作を
行うものとされる。低圧電路絶縁検出回路11は検出C
T8からの信号により、低圧電路3の絶縁状態を検出す
るもので、一般の零相変流器に付属させて配置する検出
回路と同様な作用を行うものとして構成する。
【0019】また、本発明の装置においては、検出器1
0に配置するROM14および通報器20に設けるRO
M27は、従来の検出器および通報器のCPUに付属さ
せて設けるものであり、そのROMに設定したプログラ
ムにより、送信信号を複数の波長の異なる周波数として
の搬送波を用いて、パターン化した信号を用いて伝達す
るために、それ等の信号の種類に対応させる制御信号を
出力させる。前記検出器と通報器の間での信号の搬送波
は、図3(a)、(b)に示すような信号として出力す
るもので、データの区切り信号Dを1336Hzで設定
し、0信号を1477Hz、1信号を1209Hzで設
定している。そして、例えば、前記(a)に示す絶縁正
常(警報なし)の場合の信号は、[D,0,1,0,
0,D]の組み合わせて構成する。また、同図(b)に
示す絶縁注意の信号の場合には、[D,1,0,1,
1,D]の組み合わせ信号として形成される。つまり、
本発明の検出器から通報器に向けて送信する信号の搬送
波は、開始と終了信号の区切りをDの信号により設定
し、その間に4ビットの[0、1]の信号の組み合わせ
によって、正常、注意、警戒の従来から用いている3種
類の信号の他に、重大な地絡が発生した場合等、その他
の任意の信号を送信することができるようにしているも
のである。
【0020】これに対して、従来の絶縁常時監視装置に
おける搬送波は、例えば、正常の場合には1447Hz
を、注意の場合には1336Hzを、警戒の場合には1
209Hzをそれぞれ使用して、前記各周波数を送信情
報を個々に割り当てることにより信号を形成していた。
つまり、CPUから出力される情報の種類に応じて、送
信情報に割り当てた商用周波数および商用周波数に一致
しないそれぞれの周波数の交流電圧を、電路に注入し情
報を伝達していたが、前記従来例に示したような不都合
が生じていた。そこで、本発明においては、前記不都合
を搬送波パターンを異なる周波数の組み合わせにより解
消し得るものとして、前述したような方式を用いている
のである。
【0021】前述したように構成される本発明の装置に
おいて、検出器に設ける各回路のうち、外部入力回路1
2は検出器の外部に配置する温度センサ等からの情報入
力回路であり、前記外部装置からの情報が外部入力端子
17を介して入力された際の信号の処理を行う。また、
低圧電路絶縁検出回路11は検出CT8から得られる信
号により、低圧電路の絶縁状態を常時計測するもので、
商用周波数の漏洩電流を検出するIo方式と、対地絶縁
抵抗に起因した漏洩電流を検出するIgr方式のいずれ
を用いても良い。CPU13は外部入力端子および低圧
電路の絶縁状態についてのデータのレベル検出を行い、
警報を送信する判断等の処理を行うとともに、ROMに
設定された情報に基づいて、搬送波周波数を送信情報に
応じて定められた変化をさせる働きを行う。さらに、発
振回路15は搬送波用の発信器であって、商用周波数ま
たは商用周波数の高調波に一致しない周波数を発振し、
増幅器16においては、前記周波数の出力信号を増幅し
て、注入変成器6へ出力する。
【0022】前記検出器10から出力される絶縁状態の
検知信号を受信するために、低圧電路に接続される通報
器20は、次のような特性を有する回路部材により構成
される。前記通報器20の搬送波入力回路21は、低圧
電路と大地間に誘起された検出器からの搬送波を検出す
るが、この回路においては、低圧電路が2点接地となら
ないように、低容量のコンデンサ等により信号を取り込
むようにする。また、増幅器22は入力回路で取り込ん
だ搬送波を、その後の処理に対応させて必要な大きさま
で増幅し、フィルタ23に向けて出力する。前記フィル
タ23は電路から入力される交流電圧から、搬送波周波
数のみを通過させるもので、バンドパスフィルターまた
はロックイン増幅器等から構成され、3周波数を利用し
た方式の場合には、前記3種類の周波数を通過させるか
または判別する。
【0023】前記フィルタ23に続いて配置する整流回
路24では、フィルターから出力された交流信号を整流
し、直流信号として出力する回路であり、一般に各フィ
ルターの個々に整流回路を組み合わせている。コンパレ
ータ25においては、前記整流回路24から出力された
直流信号の波高値と、基準となる直流電圧とを比較して
搬送波の有無を検出する作用を行うもので、3種類の周
波数を利用した場合には、3つのコンパレータを用い
る。また、前記コンパレータでは、基準電圧を可変し、
しきい値を可変とすることにより、搬送波の減衰、電路
ノイズの混入等に対処することができるが、コンパレー
タを用いずに、整流波形をA/D変換してCPUに送
り、周波数変化をパターン認識する方法を用いることも
できる。
【0024】CPU26においては、前記コンパレータ
から出力された信号パターンから、検出器で送信した周
波数の変化を判別し送信情報に復調して、警報や自動通
報を行うものとして構成される。そして、検出器のCP
U13と同じプログラムを設定したROM27の情報に
基づいて、信号を判別するもので、必要に応じて、誤り
制御を行うことができる。前記CPU26に接続される
ディスプレイ28では、CPUからの出力信号により、
表示灯を点灯したり、警報音を出力して警報の表示を行
う。さらに、前記CPUから出力される信号をデータ送
信回路29を通し、外部出力端子30から電話回線等を
通じて監視センター等へデータを自動的に送出する。
【0025】前述したような検出器10と通報器20と
を配置した本発明の装置において、検出器から出力して
低圧電路を通じて通報器に伝達する信号は、前述したよ
うに、3つの周波数の搬送波を用いて、パターン化した
信号を用いて伝達するようにしている。そして、伝送す
る信号に低周波のノイズ成分の影響が生じないような信
号伝達手段を構成することができる。したがって、本発
明の絶縁常時監視装置においては、既設の絶縁常時監視
装置に対して、回路の変更を行わずに、CPUに対する
ROMの交換により、前記作用を行う装置を構成するこ
とができる。つまり、本発明の搬送波を電路に注入して
情報を伝達する方式では、基本的な原理は従来の装置と
同様であるから、検出器と通報器の双方に内蔵されるC
PUに対して、プログラムを変更したROMを装着変え
することによって、多種情報の伝送の要求に容易に対処
させることができる。
【0026】また、本発明においては、将来開発が予想
される種々のセンサ等の情報を、外部入力端子を介して
検出器に入力することが可能となるので、通報器に向け
て専用の通報回線を配置する必要がなくなる。そして、
本発明の3つの周波数の搬送波を用いる場合に、送受信
間の手順、信号パターンを定めていることにより、受信
信号が双方の取決めに適合していない場合には、受信デ
ータを破棄すること等により、正確な情報の伝達が可能
になる。また、高品位な信号の送受信が要求される場合
にも、ROMに設定していないパターンの信号を破棄す
ること等により、誤報を選択することがなくなる。さら
に、受信回路における周波数選択速度が遅い場合でも、
複数の搬送波受信回路を使用するため、通信速度を高く
することができ、検出器から送信される信号に対する通
報器での応答を高速化することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の絶縁常時監視装置は、前述した
ように構成しているものであるから、現状の連続波を利
用した搬送方式とは異なる信号を処理するプログラムを
設定し、多種情報を容易に伝達し得るとともに、誤報の
発生を少なくする装置として構成することができる。そ
して、CPUに組み合わせて配置するROMにおいて、
3つの周波数を組み合わせて搬送波をパターン化して送
受信することによって、誤報の発生を少なくして多種の
信号を伝達することができ、正確な情報の伝達を行うこ
とが可能になる。また、本発明においては、既設の装置
の構成を大幅に変更する必要がなく、ROMを装着する
ことにより、既設の装置の性能を大幅に向上させること
ができ、信号の伝達速度を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置の基本的な構成を示す説明図で
ある。
【図2】 図1の装置の回路図である。
【図3】 本発明における信号の種類を示すグラフであ
る。
【図4】 一般的な絶縁監視装置の信号伝送装置の構成
の説明図である。
【符号の説明】
1 高圧電路、 2 変圧器、 5 B種接地
線、6 注入変成器、 8 検出CT、 10
検出器、11 低圧電路絶縁検出回路、 12 外
部入力回路、13 CPU、 14 ROM、 1
5 発振回路、16 増幅器、 17 外部入力
端子、 20 通報器、21 搬送波入力回路、
22 増幅器、 23 フィルタ等、24 整流
回路、 25 コンパレータ、 26 CPU、2
7 ROM、 28 ディスプレイ、 29 デ
ータ送出回路、30 外部出力端子。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自家用受電設備に設け、低圧電路の絶縁
    劣化を監視して、その情報を電路を介して送信する機能
    を持たせた検出器と、前記低圧電路の情報を受信して警
    報等を出力する機能を有する通報器とを組み合わせて構
    成する装置において、 前記検出器と通報器には共通のプログラムを設定する回
    路を交換可能とし、 前記プログラムを設定する回路においては、3つの周波
    数のパターン化した搬送波を処理することを可能にする
    ことを特徴とする絶縁常時監視装置の搬送波による情報
    伝達方法。
  2. 【請求項2】 前記検出器と通報器にそれぞれ装着する
    共通のプログラムを設定する回路は、既設の装置に配置
    しているCPUに対して装着可能なものとして構成し、 前記既設の装置における搬送波のパターンを変更可能な
    ものとすることを特徴とする請求項1に記載の絶縁常時
    監視装置の搬送波による情報伝達方法。
  3. 【請求項3】 前記CPUに組み合わせて装着するプロ
    グラムを設定する回路では、データの区切り信号の間
    に、周波数の異なる2つの信号をパターン化した信号を
    組み合わせ、 3つの異なる周波数の信号として送受信させることを特
    徴とする請求項1または2に記載の絶縁常時監視装置の
    搬送波による情報伝達方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102608462A (zh) * 2012-03-15 2012-07-25 华中科技大学 输电线路无线电干扰测量方法
CN103675519A (zh) * 2013-10-23 2014-03-26 国家电网公司 一种电能质量在线监测装置以及监测系统
CN106291225A (zh) * 2016-08-31 2017-01-04 国网河南省电力公司郑州供电公司 载波通讯排查低压串户的方法

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