JPH11272791A - パターン読み出し方法およびパターン読み出し装置 - Google Patents

パターン読み出し方法およびパターン読み出し装置

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JPH11272791A
JPH11272791A JP10074545A JP7454598A JPH11272791A JP H11272791 A JPH11272791 A JP H11272791A JP 10074545 A JP10074545 A JP 10074545A JP 7454598 A JP7454598 A JP 7454598A JP H11272791 A JPH11272791 A JP H11272791A
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infrared light
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JP10074545A
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Taeko Urano
妙子 浦野
Kenji Sano
健二 佐野
Hideo Nagai
秀雄 永井
Hironori Fukuda
浩徳 福田
Tomokazu Domon
知一 土門
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明なパターンを高い読み取り率で読み出す
ことができる方法および装置を提供する。 【解決手段】 試料(1)上に形成された赤外光を吸収
する材料を含有する不可視のパターンを加熱する手段
(13)と、加熱によりパターンから発せられる赤外光
を検出する検出手段(17)と、検出手段(17)によ
り得られた検出信号を二値化する演算ユニット(21)
とを有するパターン読み出し装置であって、演算ユニッ
ト(21)は、試料(1)上での位置に対応する検出信
号の微係数を算出し、微係数に関して設定された上下2
つのしきい値を基準として上しきい値を超える領域での
微係数の極値と下しきい値未満の領域での微係数の極値
とを決定し、これらの極値を二値関数の立ち上がりまた
は立ち下がりとして二値化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は郵便事業やデザイン
が重視される物品の流通、秘密を要する書類や物品の管
理、偽造防止などに利用できる透明バーコードなどのパ
ターンを読み出す方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在市場に流通している多くの商品に
は、価格などの情報がバーコードとして印字されてい
る。担当者がバーコードをバーコードリーダーで読み取
るとデータベースから対応する金額が読み出されるの
で、従来のように担当者がレジスターに金額を打ち込む
場合と比較して、作業時間が大幅に短縮している。ま
た、POSシステムを構築することによって在庫管理も
効率化されている。バーコードは、宅配便などの流通の
効率化にも効果的である。
【0003】一方、バーコードが付けられない商品や、
現在はバーコードを付けているができれば付けたくない
商品もある。たとえば書籍などの場合にはバーコードの
印字はデザインを損ねる。そこで、目に見えないバーコ
ードを商品に付けることができれば、デザインの問題を
解決することができる。リネンサプライや衣料品の場合
には目に付きにくい内側にタグまたはバーコードを付け
ている。これに対して、梱包した後に前面に目に見えな
いバーコードを付けることができれば、流通作業を合理
化することができる。
【0004】郵便業務においては、多量の郵便物を短時
間に処理するために郵便番号をOCRで読み取ってい
る。しかし、読み取りに時間がかかるうえに、読み取り
間違いがあるため手作業を要する。郵便業務においても
バーコードを活用することが考えられるが、郵便物の表
面に目に見えるバーコードを印字すると郵便物を汚すこ
とになるので避けなければならない。この場合も、郵便
番号などの情報を目に見えないバーコードとして印字す
ることができれば、分類の時間を大幅に短縮できるため
郵便物の配達を迅速化することができる。
【0005】バーコードは狭い面積に多くの情報を含ま
せることができる。しかし、バーコード自身を縮小する
ことには限界があるので一定の専有面積は必要であり、
小型商品の場合にはその専有面積は無視できない。これ
に対して、バーコードを透明にできれば、他の印刷情報
と重ねることができるので、専用の面積は必要でなくな
る。
【0006】偽造を防止するための方法として、透明な
バーコードを他の偽造防止方法と組み合わせることによ
り、偽造防止効果を上げることができる可能性もある。
以上のようにバーコードを透明(ステルス)にすること
によって、その適用範囲を拡げることができる。
【0007】透明(またはステルス)バーコードは、紫
外光を用いて読み取る方式と赤外光を用いて読み取る方
式の2種類のものが考えられている。紫外光を用いる方
式では、可視光を吸収しない蛍光色素でバーコードを形
成し、蛍光色素を紫外光で励起して、励起光と波長の異
なる蛍光を検出する。赤外光を用いる方式では、可視光
を吸収しない金属錯体などでバーコードを形成し、金属
錯体を赤外光で励起して励起光と波長の異なる蛍光を検
出する(「ステルスバーコード」、大岩恒美、Oplu
sE、No.213、p.83、1997参照)。
【0008】しかし、紫外光を用いる方式には以下のよ
うな問題がある。すなわち、紙や布には漂白のために蛍
光色素が添加されていることが多く、これらの蛍光色素
も蛍光を発する。紫外光との相互作用は、分子の電子状
態間の遷移であるため、物質による固有性がない。この
ため、透明バーコードから発せられる蛍光の読み取りが
妨害を受ける可能性が高い。また、紫外領域の蛍光色素
は光劣化しやすく、長期間使用後または保存後には所定
の蛍光強度が得られない可能性が高い。これらの原因に
より、読み取り率が大幅に低下しやすい。
【0009】また、蛍光色素や金属錯体のいずれも、毒
性や廃棄物処理の点で問題がある。すなわち、バーコー
ドは商品とともに家庭に持ち込まれ、生活環境の中に長
時間置かれるものも存在する。このため、乳幼児が誤っ
て口にした場合や低濃度暴露の場合の毒性まで考慮する
と、既に安全性が確かめられている化合物の中から材料
を選択する必要がある。また、最近の廃棄物に関する情
勢を考えた場合、分別廃棄・最終処理まで考慮して材料
を選択することが望まれる。これらの点から、蛍光色素
や金属錯体の使用は避けることが好ましい。
【0010】また、偽造防止を目的とする場合、読み出
し装置および透明バーコード材料の両者の入手が困難で
あることが重要になる。紫外蛍光色素の場合、紫外光を
発する光源は容易に入手できる。可視領域の蛍光が発せ
られる場合には直接目視できるし、紫外領域の蛍光が発
せられる場合でも発光を他の材料に入射させることによ
り容易に目視できる。しかも、蛍光は物質による固有性
が少ないため、透明バーコード材料と類似の蛍光を発す
る物質は容易に入手できる。一方、赤外光方式の金属錯
体の場合も、光源は近赤外領域用のLEDを流用でき、
蛍光はCCDカメラで検知できる。しかも、紫外領域の
蛍光物質の場合と同様に、類似の蛍光物質を入手するこ
とも可能である。以上のように、透明バーコードは様々
なニーズに応える技術として期待されているが、現状で
は多くの問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
なパターンを高い読み取り率で読み出すことができる方
法および装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のパターン読み出
し方法は、試料上に形成された赤外光を吸収する材料を
含有する不可視のパターンを加熱することにより発せら
れる赤外光を検出し、試料上での位置に対応する検出信
号の微係数を算出し、微係数に関して設定された上下2
つのしきい値を基準として上しきい値を超える領域での
微係数の極値と下しきい値未満の領域での微係数の極値
とを決定し、これらの極値を二値関数の立ち上がりまた
は立ち下がりとして二値化することを特徴とする。
【0013】本発明の方法において、形成されるパター
ンがバーコードの場合、二値関数からバーコードの基本
幅を算出して二値関数を基本幅の整数倍に補正すること
が望ましい。
【0014】本発明のパターン読み出し装置は、試料上
に形成された赤外光を吸収する材料を含有する不可視の
パターンを加熱する手段と、加熱によりパターンから発
せられる赤外光を検出する検出手段と、検出手段により
得られた検出信号を二値化する演算ユニットとを有し、
前記演算ユニットは、試料上での位置に対応する検出信
号の微係数を算出し、微係数に関して設定された上下2
つのしきい値を基準として上しきい値を超える領域での
微係数の極値と下しきい値未満の領域での微係数の極値
とを決定し、これらの極値を二値関数の立ち上がりまた
は立ち下がりとして二値化することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の原理は、透明なパターン
から発せられる赤外光を読み取り光とする点にある。す
べての分子はその分子振動との相互作用として赤外領域
に吸収を持っており、分子構造および状態に固有の波長
の赤外光を吸収、発光する。すなわち、分子構造や状態
が異なれば相互作用する赤外光の波長は異なる。したが
って、パターン(たとえばバーコード)を構成する材料
として、試料(パターンを付する商品など)に使用され
ていない材料を用いることにより妨害物質の影響を抑え
ることができる。しかも、パターンを構成する材料とし
て、金属やハロゲンを含まず、使用時だけでなく廃棄も
含めて安全性が確認された材料を選択することができ
る。一方、赤外光を読み取る場合、一光子当たりのエネ
ルギーが紫外光や可視光よりも小さいため周囲の熱によ
る妨害を受けやすい。これに対して、本発明は周囲から
の熱雑音を効果的に除去できる点に特徴がある。
【0016】すなわち、本発明では、試料上に形成され
た赤外光を吸収する材料を含有する不可視のパターンを
加熱することにより発せられる赤外光を検出し、試料上
での位置に対応する検出信号の微係数を算出し、微係数
に関して設定された上下2つのしきい値を基準として上
しきい値を超える領域での微係数の極値と下しきい値未
満の領域での微係数の極値とを決定し、これらの極値を
二値関数の立ち上がりまたは立ち下がりとして二値化す
る。
【0017】なお、加熱により発せられる赤外発光を検
出して試料の面内情報を得る装置として、特開平5−3
12636に開示された半導体デバイス評価装置が知ら
れている。この装置はデバイスから発せられる赤外発光
をデバイスの面内の各部で観測し、赤外エネルギー(温
度)に基づいて正常か異常かを判断するものである。こ
の場合、測定値の基準値からの偏差が所定の値を超える
か否かによってデバイスが異常か正常かを評価する。し
かし、この装置にように単に測定値を基準値と比較する
だけでは、本発明の対象となる透明バーコードのような
パターンを読み出すことはできない。
【0018】以下、本発明をさらに詳細に説明する。パ
ターンを構成する材料としては、試料(基材)の赤外吸
収波長から大きく離れた赤外吸収波長を示す化合物を用
いる。また、赤外光は波長によっては空気中の水分や二
酸化炭素によって吸収されるため、検出信号の強度が大
きく変動することがあり得る。同様に、パターン表面に
付着した水分や汚れによっても検出信号が影響を受けや
すい。したがって、これらの影響を避けることも重要に
なる。そこで、たとえばシアノ(CN)基を有する化合
物を用いることが望ましく、シアノ基を含有する高分子
化合物を用いることがより望ましい。こうした材料を、
インクジェットプリンター用インク、熱転写用インクリ
ボン、電子写真用トナー、繊維などの形態で用い、紙、
高分子、布などからなる試料上にパターンを形成する。
【0019】パターンの分子振動を励起してパターンか
らの赤外発光を得るために、赤外光を吸収する材料を含
有するパターンを加熱する。加熱手段としては、ヒータ
ー、温風器、幅広い波長域の赤外光を発する赤外ランプ
などを使用することが望ましい。パターンを加熱する際
に、周囲を必要以上に加熱すると熱雑音の原因になりS
/N比が低下する。したがって、高いS/N比でパター
ンを読み出せるように、到達温度を調整するだけでなく
試料に応じて温度変化のさせ方を調整してパターンを加
熱するようにしてもよい。なお、パターンの分子状態を
励起するために、特定波長の光を照射することも考えら
れるが、特定波長以外の光をカットすることになるので
効率の点から望ましくない。
【0020】パターンから発せられる赤外発光は目視で
きないので、試料上のパターン形成領域に検出光学系の
光軸を合わせることは困難である。そこで、簡便に位置
合わせするためには、位置合わせ用のターゲットを設
け、このターゲットにパターン領域を合わせてもよい。
たとえば、光学系の光軸に合わせて十字状のマークを形
成した透明なターゲットを設ける。同様に、3〜4箇所
にマークを形成した枠状のターゲットを設けてもよい。
この場合、マークの延長線の交点と光学系の光軸とを合
わせるようにする。また、光学系の光軸と一致するよう
にガイド光として可視光を照射してもよい。可視光の光
源としては650nm付近の低出力ダイオードレーザー
を用いることができる。
【0021】パターンが形成された試料からの赤外発光
を試料上での位置に対応して検出するためには、光学系
の光軸と試料とを相対的に移動させる。この場合、光学
素子を回転させて試料上で光軸を移動させる方法と、試
料を搬送機構により移動させる方法が考えられる。パタ
ーンがバーコードである場合、位置によって光学系の光
軸とバーとのなす角が異なると、位置によって読み取る
べきバー幅が異なって見えることがあり得る。このた
め、試料を光学系の光軸上の焦点位置に設置し、光軸と
の間に一定の角度を保つながら試料を搬送することによ
り、位置によるバー幅の依存性をなくすことが望まし
い。このとき、光学系の光軸と試料表面とを直交させる
ことが特に望ましい。なお、位置によってバー幅が変わ
る場合にはデータの補正処理を行う。試料を搬送機構に
より移動させる場合、パターンに応じて移動のさせ方を
調整する。通常のバーコードでは最小バー幅が250μ
m程度であるので、搬送ステップを100μm以下、さ
らに10μm程度にすることが望ましい。なお、十分多
数の素子から構成される検出器たとえばFPA(Foc
al Plane Array)を用いる場合には、試
料各部の情報を一度に得ることができるので試料を搬送
する必要はない。
【0022】試料からの赤外発光を集光して検出器に導
く光学素子としては、ミラーまたはレンズが用いられ
る。検出対象が最小幅約250μmの通常のバーコード
である場合、検出器の素子の大きさに応じて適当な光学
素子を選択する。検出器を構成する一つの素子の大きさ
が100μm以下である場合には、十分に高い空間分解
能でバーコードを検出できるので、光学素子はミラーで
もレンズでもよい。検出器を構成する一つの素子の大き
さが100μmより大きい場合には、像を拡大して結像
する必要があるため、レンズまたは組み合わせミラーを
使用することが望ましい。この場合、顕微光学系に使用
されるカセグレン素子を使用することが望ましく、作業
長の長いものがより望ましい。レンズの材質は検出すべ
き赤外発光の波長に適したものを選択する。また、ガイ
ド光として可視光を使用する場合などには、可視光と赤
外光の両方を透過する材料を選択する。また、光学系の
光軸上に光学しぼりを適宜設けて、検出器に到達する光
の質を高めることが望ましい。
【0023】周囲の熱雑音を低減して試料からの赤外発
光を検出する1つの方法として波長を選択する方法があ
る。波長を選択するには、グレーティングまたはフィル
ターを用いる方法が考えられる。ただし、グレーティン
グによる波長選択では狭い範囲の波長を取り出すことが
できるが、光の利用率(スループット)が低く、装置も
大掛かりになる。一方、フィルターは使用波長に適した
基板に適切な光学処理を施したものであり簡便に使用で
きる。フィルターにはハイパス、ローパス、バンドパス
の3種類があり、適宜選択して使用できる。パターンか
らの赤外発光は分子振動に帰属する波長を中心とするピ
ークを示すのに対して、周囲からの熱雑音は波長依存性
を持たない。このため、パターンからの赤外発光波長に
対応した中心波長を持つバンドパスフィルターを用いれ
ば、熱雑音を効果的に除去して、パターンからの赤外発
光を選択的に検出器へ導入することができる。たとえば
シアノ基を含むポリアクリロニトリルでパターンを形成
した場合、赤外発光波長は4.5μm前後であるので、
この波長を透過するバンドパスフィルターを用いる。バ
ンドパスフィルターは、バンド幅によってワイドバンド
(中心波長の10%以上)、ナローバンド(中心波長の
2%以上10%以下)などに分類される。バンド幅が狭
いほど熱雑音の除去効率は上がるが透過光量が減少す
る。このため、検出器の感度およびS/N比に応じて適
切なバンド幅を有するバンドパスフィルターを用いるこ
とが望ましい。
【0024】周囲の熱雑音を低減して試料からの赤外発
光を検出する他の方法として赤外発光を光学変調し、ロ
ックインアンプにより位相検波する方法も有効である。
赤外発光を光学変調するには、光学チョッパーや音叉型
チョッパーを用いる方法や、偏光素子と組み合わせて偏
光変調する方法が用いられる。光量の減少を避けるため
には、光学チョッパーや音叉型チョッパーを使用するこ
とが望ましい。変調周波数は1Hzから100kHzの
範囲が望ましく、さらに10Hzから10kHzの範囲
がより望ましい。試料のパターンを読み取るために、赤
外発光を交流結合(ACカップリング)増幅してもよ
い。パターンがバーコードである場合、バーの基本幅を
交流結合アンプのカットオフ周波数の逆数以下の時間
(たとえばカットオフ周波数が5Hzならば200ms
以下)で掃引できる速度で試料を搬送すれば、赤外発光
から周囲の熱雑音の影響を除去して増幅することができ
る。また、ロックインアンプにより位相検波する場合、
信号強度が小さい場合には、ロックインアンプの前にプ
リアンプを介在させ、信号強度を10〜100倍に増幅
しておくことが好ましい。
【0025】赤外検出器としては、パターンから発せら
れる赤外発光に感度域を合わせた高感度の検出器を使用
する。シアノ基を含むポリマーでパターンを形成した場
合には、4.5μm付近で高い感度を示すMCT(水銀
カドミウムテルル)、InSb(インジウムアンチモ
ン)、PtSi(ケイ化プラチナ)などからなる素子を
有する検出器を用いることが望ましい。これらの検出器
は、赤外光を光として検出する量子型であるので、検出
器を低温に冷却して検出素子自身から出る熱雑音を低減
する。冷却手段としては、液体窒素による冷却、ペルチ
ェ素子による電子冷却、コンプレッサーによるスターリ
ング冷却、ガスの断熱膨張を利用するJ−T(ジュール
・トムソン)冷却などが用いられる。極低温まで冷却す
る場合には、液体窒素を用いるかまたはスターリング冷
却を行うことが望ましい。なお、赤外光を熱として検出
するタイプの検出器たとえばボロメーターなどは冷却を
必要としないため、高感度のものならば好適に使用でき
る。
【0026】以上のようにして試料からの赤外発光を試
料上での位置に対応して検出することができる。パター
ンがバーコードの場合には、検出信号はバー(通常のバ
ーコードで黒い部分)とスペース(通常のバーコードで
白い部分)に対応した曲線となる。熱雑音の影響がない
場合には、適当なしきい値を設定してしきい値より大き
い部分をバー、小さい部分をスペースとして、しきい値
を横切る点をバーの開始位置・終了位置とすることがで
きる。しかし、実際の検出信号に熱雑音が重畳されてお
り、検出信号全体がうねった状態になることが多いた
め、このような単純な方法では二値化できない。
【0027】本発明では、検出信号を微分し、微係数の
極値によってバーの開始位置・終了位置を決定する。具
体的には、検出信号の微係数に対して所定の幅を隔てて
上下2つのしきい値を設定し、上しきい値を超える領域
での微係数の極値と下しきい値未満の領域での微係数の
極値とを決定し、これらの極値を二値関数の立ち上がり
または立ち下がりとして二値化する。
【0028】なお、あらかじめ検出信号を平滑化して熱
雑音の影響を低減した後に微分することが望ましい。ま
た、微係数を求める際にも、傾きを平滑化することがさ
らに望ましい。
【0029】次に、実際に形成されるているバーコード
はバー(またはスペース)の幅が基本幅の整数倍になっ
ているが、上記の方法で得られた二値関数は平滑化の影
響によって基本幅の整数倍からずれていることが多い。
このため、得られた二値関数を基本幅の整数倍に補正す
るデータ処理を行うことが望ましい。こうして得られた
データを通常のバーコードの場合と同様にデコードする
ことにより、透明バーコードに記録されている情報を読
み取ることができる。
【0030】
【実施例】実施例1 透明バーコードの材料としてアクリロニトリル−スチレ
ン共重合体(AS樹脂)を用いた。この樹脂を平均粒径
11μmに粉砕し、顔料を含まないトナーを調製した。
これをレーザービームプリンターのトナーとして用い、
普通紙上に透明バーコードパターンを形成した。形成し
たバーコードは、任意に選択した既存の商品に印字され
ている基本幅300μmのバーコードを拡大して基本幅
3mmとした拡大サイズのものに対応する。
【0031】図1に本実施例で用いたパターン読み出し
装置のブロック図を示す。パルスステージ11上に透明
バーコードを印字した試料1が保持される。このパルス
ステージ11はステージコントローラー12からの信号
により移動する。試料1は温風機13から吹き付けられ
る温風により加熱される。加熱により透明バーコード中
のシアノ基の分子振動が励起され、これに対応して4.
5μm付近の赤外発光が生じる。
【0032】この赤外発光は、光学チョッパー14を通
して楕円面鏡15で反射され、バンドパス赤外フィルタ
ー16を通してMCT検出器17で検出される。楕円面
鏡15は焦点距離100mmであり、等倍像を結像す
る。MCT検出器17は、最高感度波長が4.5μmで
あり、その受光面は1mm角の素子で構成され、ペルチ
ェ素子によって電子冷却されて−60℃で使用される。
MCT検出器17はバイアス電源18から給電されてお
り、赤外光によってMCT検出器に生じる電気抵抗の変
化を電圧に変換して検出信号を生成する。
【0033】MCT検出器17からの出力はプリアンプ
19で100倍に増幅された後、ロックインアンプ20
で位相検波されて増幅される。また、検出信号の波形は
光学チョッパーからの出力をトリガーとするデジタルサ
ンプリングオシロスコープ(図示せず)に表示される。
そして、検出信号はパソコン21のAD変換ボード22
へ入力されて後述するデータ処理が施され、さらにデコ
ーダ23でデコードされる。
【0034】具体的な操作は以下のようにして行った。
パルスステージ11上に試料1を板状磁石で保持し、光
学系の焦点位置に試料のパターン領域が位置するように
調整した。温風機13からの温風が試料1に当たるよう
に設置した。このとき、温風を当てる位置を焦点位置よ
りも上流側(ステージの移動によって焦点位置に近づく
側)にして信号を検出した。その結果、3mm程度離れ
た位置に温風をあてて加熱して測定すると信号強度が大
きくなることがわかった。ステージコントローラー12
からの信号によりパルスステージ11を定速で移動させ
ながら焦点位置の赤外発光を検出した。パルスステージ
11の移動は光学センサーによってモニターし、バーコ
ードパターンの前後にマージンを取って測定した。検出
信号のデータをパソコン21にファイルとして取り込ん
だ。
【0035】図2に試料を70℃に加熱したときの検出
信号を示す。検出信号はバーとスペースに対応して山と
谷を形成し、バー(スペース)の幅に対応して山(谷)
の幅が変化している。しかし、周囲からの熱雑音が重畳
されており、検出信号が全体的にうねっていることがわ
かる。このため、適当なしきい値を設定し、しきい値よ
り大きい部分をバー、小さい部分をスペースとして、し
きい値を横切る点をバーの開始位置・終了位置として決
定する方法は適用できない。
【0036】そこで、実測データを以下のようにデータ
処理した。まず、高周波数の熱雑音を除去するために、
移動平均法によりデータを平滑化した。平滑化点数を4
1点以上とすると高周波数の雑音が除去された。次に、
二値化するために、検出信号を微分した。この際、熱雑
音の影響を除去するために、周囲の点における傾きを平
滑化して微係数y’を求めた。
【0037】図3に、試料上の位置(横軸の距離)に対
応する微係数y’(縦軸)の変化の一部を拡大して示
す。この図に示すように、y’に対して適当な2つのし
きい値を設定した。上しきい値を超える領域でのy’の
ピーク(極大値)、下しきい値未満の領域でのy’のピ
ーク(極小値)がバーの開始位置および終了位置(スペ
ースの終了位置および開始位置)の候補となる。2つの
しきい値の中間にあるピークは雑音と見なして除去し
た。なお、しきい値を振幅(最大値と最小値の差)の5
%以下の大きさで変化させても結果には影響しなかっ
た。
【0038】実際のバーコードパターンではバーとスペ
ースとが交互に現れるため、y’のピークもしきい値の
上下に交互に現れるはずである。しかし、熱雑音の影響
によって、たとえば下しきい値未満の領域に2つのピー
クが現れることがあり得る(図3のBおよびCの範囲の
ピーク)。この場合、以下のような手順で正式のピーク
を決定する。まず、下しきい値未満の領域で最初に現れ
たy’の極小値を仮の極小ピークとする。範囲Aのよう
に、仮の極小ピーク以降にy’が下降することなく、上
しきい値を超える領域に極大ピークが現れた場合には、
仮の極小ピークを正式の極小ピークとする。一方、範囲
B、Cのように、仮の極小ピーク以降にy’が上しきい
値を超える前に再び下降して下しきい値未満の領域に再
び極小ピークが現れた場合には、範囲B、Cの2つの極
小値を比較して小さい方を正式の極小ピークとする。極
大ピークについても同様の操作で正式の極大ピークを決
定する。このようにして決定した極値y’(i)に対応
する二値関数の立ち上がりおよび立ち下がりのアドレス
x(i)が、実測されたバーの開始位置または終了位置
である。図4に、微係数y’のデータと、バー開始位置
で立ち上がり終了位置で立ち下がる二値関数をまとめて
示す。
【0039】ここで、連続する2つのアドレスx(i+
1)とx(i)との差を計算すれば、バーまたはスペー
スの幅が求められるはずである。しかしこの計算では、
バーまたはスペースの幅は基本幅の整数倍よりも小さく
なる傾向が見られた。これは、平滑化の影響によるもの
である。これに対して、隣り合うバーとスペースとの合
計の幅を計算すると、両者の基本幅の合計の整数倍にな
ることが判明した。具体的な計算手順は以下の通りであ
る。
【0040】隣り合うバーの開始位置アドレス(または
終了位置アドレス)x(i+2)とx(i)との差を取
って幅X(i)とする。X(i)は隣り合うバーとスペ
ースの合計幅に対応する。
【0041】X(i)をソートして小さい順に並べ、小
さい方から2つのXをとり、その平均の1/2の値を基
本幅Wの初期値とする。Wの2.5倍をしきい値とし
て、しきい値以下のXから基本幅の2倍の幅W2 を有す
ると仮定できるものを選択し、これらの平均値の1/2
を新たなWとする。新たなWと初期値とを比較し、両者
が一致するまで処理を繰り返す。上の操作で最終的に得
られたWを第2の初期値とする。第2のWの3.5倍を
しきい値として、しきい値以下のXから基本幅の3倍の
幅W3 を有すると仮定できるものを選択し、これらの平
均値の1/3を新たなWとする。新たなWと第2の初期
値とを比較し、両者が一致するまで処理を繰り返す。上
の操作で最終的に得られたWを第3の初期値とする。以
下同様にして、直前の計算過程で最終的に得られたWを
新たな初期値としてしきい値を計算し、W4 からW8
で同様の計算を順次繰り返してWを得て第8の初期値と
する。
【0042】各X(i)の値を第8の初期値Wで割り、
四捨五入して整数値化する。W2 の幅を有すると仮定で
きるXからW8 の幅を有すると仮定できるXまでのそれ
ぞれに基づいて再度Wを計算する。新たなWと第8の初
期値を比較し、両者が一致するまで処理を繰り返す。こ
うして最終的な基本幅Wを得る。
【0043】得られた基本幅Wを単位としてバーまたは
スペースの位置を決定する。ここで、ノイズによるずれ
を補正しながらバーコードの開始位置を合わせるため
に、全体のオフセットをd、Wの補正値をωとする。ω
を0.99Wから1.01Wの範囲で0.001W刻み
で変化させ、あるωについてdを−0.5ωから0.5
ωの範囲で0.01ω刻みで変化させながら、(バーの
開始位置アドレスまたは終了位置アドレス)と(ωの整
数倍)との差δの総和Σδを計算する。ωとdとの組み
合わせに対するΣδを比較し、Σδが最も小さくなるω
とdの組み合わせを決定する。
【0044】
【数1】
【0045】バーの開始位置または終了位置アドレスx
(i)をオフセットdで補正した後にωの整数倍y
(i)(四捨五入によって整数値化)で表す。バーまた
はスペース幅Y(i)を、整数倍化したアドレスy
(i)の差から計算する。図5に、このようにして最終
的に得られたバーまたはスペース幅を最適化したデータ
を、二値関数とともに示す。この最適化されたデータを
デコーダ23によりデコードしたところ、既存の商品に
印字されていた元のデータの拡大サイズのもののデコー
ド結果と一致した。
【0046】実施例2 実施例1で用いたのと同じAS樹脂からなるトナーをレ
ーザービームプリンターのトナーとして用い、普通紙上
に透明バーコードパターンを形成した。形成したバーコ
ードは、任意に選択した既存の商品に印字されている基
本幅300μmの標準サイズのバーコードに対応する。
【0047】図6に本実施例で用いたパターン読み出し
装置のブロック図を示す。パルスステージ11上に、棒
状ヒーター31を内蔵したホルダー32により透明バー
コードを印字した試料1が保持される。ホルダー32に
内蔵した熱電対(図示せず)からの信号を温度コントロ
ーラー33に入力し、棒状ヒーター31に流す電流を調
整することにより、試料1が所定温度に加熱される。光
学系の光軸と試料1のバーコード形成領域との位置合わ
せにはターゲット34が用いられる。このターゲット3
4は図8(A)または(B)に示すように、枠状の形状
を有し、3〜4個のマーク34aが形成されている。図
8(A)〜(C)に示すように、マーク34の延長線の
交点を光学系の光軸と一致させる。
【0048】透明バーコードから発せられる赤外発光
は、光学チョッパー14、カセグレンレンズ35、バン
ドパス赤外フィルター16を通してMCT検出器17で
検出される。なお、光軸上には光学絞り(図示せず)を
設けている。カセグレンレンズ35は焦点距離13mm
であり、15倍の拡大像を結像する。MCT検出器17
は、最高感度波長が4.5μmであり、その受光面は1
mm角の素子で構成され、液体窒素によって冷却されて
−200℃で使用される。MCT検出器17はバイアス
電源18から給電される。
【0049】実施例1と同様に、MCT検出器17から
の出力はプリアンプ19で100倍に増幅された後、ロ
ックインアンプ20で位相検波されて増幅される。ま
た、検出信号の波形は光学チョッパーからの出力をトリ
ガーとするデジタルサンプリングオシロスコープ(図示
せず)に表示される。そして、検出信号はパソコン21
のAD変換ボード22へ入力されてデータ処理が施さ
れ、さらにデコーダ23でデコードされる。
【0050】具体的な操作は以下のようにして行った。
パルスステージ11上に試料1を板状磁石で保持し、光
学系の焦点位置に試料のパターン領域が位置するように
調整した。温度コントローラ33によって試料1を70
℃に加熱した。ステージコントローラー12からの信号
によりパルスステージ11を定速で移動させながら焦点
位置の赤外発光を検出した。パルスステージ11のリミ
ットスイッチ信号を利用して、バーコードの開始位置と
終了位置に対してマージンを取って測定した。検出信号
のデータをパソコン21にファイルとして取り込んだ。
【0051】実施例1と同様に、実測データに対して、
平滑化、微分による二値化、バーおよびスペース幅の最
適化を行った。この最適化されたデータをデコーダ23
によりデコードしたところ、既存の商品に印字されてい
た元のデータのデコード結果と一致した。
【0052】実施例3 5重量%ポリビニルアルコール水溶液に、ポリアクリロ
ニトリル粉末を、ポリピニルアルコールに対して2重量
%の割合で分散させた。これをインクジェットプリンタ
ーのインクとして用い、普通紙上にバーコードパターン
を形成した。形成したバーコードは、実施例2と同じ基
本幅300μmの標準サイズのバーコードに対応する。
【0053】図6の読み出し装置を用い、パルスステー
ジ11を定速で移動させながら試料1を70℃に加熱
し、焦点位置の赤外発光を検出し、パソコン21にファ
イルとして取り込んだ。パルスステージ11のリミット
スイッチ信号を利用して、バーコードの開始位置と終了
位置に対してマージンを取って測定した。実施例1と同
様に、実測データに対して、平滑化、微分による二値
化、バーおよびスペース幅の最適化を行った。この最適
化されたデータをデコーダ23によりデコードしたとこ
ろ、元のデータのデコード結果と一致した。
【0054】実施例4 アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)をト
ルエンに溶解した後、樹脂と混合した。これを基材に塗
布し、乾燥させて感熱インクリボンを作製した。この感
熱インクリボンを用い、普通紙上にバーコードパターン
を形成した。形成したバーコードは、実施例2と同じ基
本幅300μmの標準サイズのバーコードに対応する。
【0055】図6の読み出し装置を用い、パルスステー
ジ11を定速で移動させながら試料1を70℃に加熱
し、焦点位置の赤外発光を検出し、パソコン21にファ
イルとして取り込んだ。パルスステージ11のリミット
スイッチ信号を利用して、バーコードの開始位置と終了
位置に対してマージンを取って測定した。実施例1と同
様に、実測データに対して、平滑化、微分による二値
化、バーおよびスペース幅の最適化を行った。この最適
化されたデータをデコーダ23によりデコードしたとこ
ろ、元のデータのデコード結果と一致した。
【0056】実施例5 図8(A)および(B)に、本発明に係る読み出し装置
の主要部のより具体的な構成を示す。(A)は平面図、
(B)は正面図である。試料面の上部に光学系の鏡筒1
01およびMCT検出器102が立設されている。光学
系の光軸上には反射型対物レンズ103およびバンドパ
ス赤外フィルター104が設けられており、試料からの
赤外光はMCT検出器102の受光面105に結像す
る。光学系の焦点は焦点調節ネジ106により調節され
る。MCT検出器102で検出された信号はプリアンプ
107に入力される。
【0057】
【発明の効果】以上に詳述したように本発明によれば、
透明なパターンを高い読み取り率で読み出すことができ
る方法および装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のパターン読み出し装置を示すブロッ
ク図。
【図2】実施例1において実測されたパターンから発せ
られる赤外発光の強度を示す図。
【図3】実施例1における実測データの微分データから
極値を決定する方法を示す説明図。
【図4】実施例1における微分データと二値関数を示す
図。
【図5】実施例1における二値関数とバーおよびスペー
スの幅を最適化したデータを示す図。
【図6】実施例2のパターン読み出し装置を示すブロッ
ク図。
【図7】実施例2のパターン読み出し装置に用いられる
ターゲットの斜視図および断面図。
【図8】実施例5のパターン読み出し装置を示す平面図
および正面図。
【符号の説明】
1…試料 11…パルスステージ 12…ステージコントローラー 13…温風機 14…光学チョッパー 15…楕円面鏡 16…バンドパス赤外フィルター 17…MCT検出器 18…バイアス電源 19…プリアンプ 20…ロックインアンプ 21…パソコン 22…AD変換ボード 23…デコーダ 31…棒状ヒーター 32…ホルダー 33…温度コントローラー 34…ターゲット 35…カセグレンレンズ 101…鏡筒 102…MCT検出器 103…反射型対物レンズ 104…バンドパス赤外フィルター 105…受光面 106…焦点調節ネジ 107…プリアンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 浩徳 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 土門 知一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料上に形成された赤外光を吸収する材料
    を含有する不可視のパターンを加熱することにより発せ
    られる赤外光を検出し、試料上での位置に対応する検出
    信号の微係数を算出し、微係数に関して設定された上下
    2つのしきい値を基準として上しきい値を超える領域で
    の微係数の極値と下しきい値未満の領域での微係数の極
    値とを決定し、これらの極値を二値関数の立ち上がりま
    たは立ち下がりとして二値化することを特徴とするパタ
    ーン読み出し方法。
  2. 【請求項2】形成されるパターンがバーコードであり、
    二値関数からバーコードの基本幅を算出して二値関数を
    基本幅の整数倍に補正することを特徴とする請求項1記
    載のパターン読み出し方法。
  3. 【請求項3】試料上に形成された赤外光を吸収する材料
    を含有する不可視のパターンを加熱する手段と、加熱に
    よりパターンから発せられる赤外光を検出する検出手段
    と、検出手段により得られた検出信号を二値化する演算
    ユニットとを有し、前記演算ユニットは、試料上での位
    置に対応する検出信号の微係数を算出し、微係数に関し
    て設定された上下2つのしきい値を基準として上しきい
    値を超える領域での微係数の極値と下しきい値未満の領
    域での微係数の極値とを決定し、これらの極値を二値関
    数の立ち上がりまたは立ち下がりとして二値化すること
    を特徴とするパターン読み出し装置。
  4. 【請求項4】前記パターンから発せられる赤外光のうち
    特定波長域の赤外光を透過するバンドパス赤外フィルタ
    ーを有することを特徴とする請求項3記載のパターン読
    み出し装置。
  5. 【請求項5】前記パターンから発せられるを赤外光を光
    学変調する手段と、検出信号を位相検波する手段とを有
    することを特徴とする請求項3記載のパターン読み出し
    装置。
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US09/753,763 US6471126B2 (en) 1998-03-23 2001-01-02 Method and apparatus for reading invisible symbol
US10/207,019 US6712272B2 (en) 1998-03-23 2002-07-30 Method and apparatus for reading invisible symbol
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012002335A1 (ja) * 2010-06-30 2012-01-05 株式会社オプトエレクトロニクス デコード方法及びデコード処理装置

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