JPH11269841A - 海中土壁構造物 - Google Patents

海中土壁構造物

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JPH11269841A
JPH11269841A JP7977298A JP7977298A JPH11269841A JP H11269841 A JPH11269841 A JP H11269841A JP 7977298 A JP7977298 A JP 7977298A JP 7977298 A JP7977298 A JP 7977298A JP H11269841 A JPH11269841 A JP H11269841A
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JP
Japan
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wall
backing material
wall structure
earth
filling material
Prior art date
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Pending
Application number
JP7977298A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Takio
順一 瀧尾
Hiroshi Abe
大志 安部
Kazuto Kobayashi
一人 小林
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海中土壁構造物を安価に構築する。 【解決手段】 海底21に設けられた砕石マウンド1上
に、一方の面2aが海側24に、他方の面2bが陸側2
5に面して設置される壁体2と、該壁体2の陸側25の
面2bに接して裏込めされている裏込材3とから構成さ
れる海中土壁構造物において、前記壁体2を薄型ケ−ソ
ンとするとともに、この薄型ケ−ソンの陸側25に裏込
めされる前記裏込材3中に、裏込材3の変位に追随で
き、かつ裏込材3の荷重および変位によって発生する引
張力、せん断力および衝撃力に耐え得る強度を有する補
強材5を埋設し、補強材5と裏込材3とを噛み合わせる
ことにより、壁体2に作用する土圧を低減するようにし
た海中土壁構造物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、海岸や港湾に構
築される海中土壁構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】海岸や港湾の護岸のための従来の工法と
しては、ケ−ソン、鋼製セル、二重矢板あるいはタイロ
ッド式矢板を使用した護岸がある。
【0003】ケ−ソンを用いた護岸は、ケ−ソン自体の
自重と、ケ−ソン下部に設けるフ−チングとにより、背
後の地盤の土圧に抵抗するようにした護岸である。
【0004】図4は、ケ−ソンを用いた海中土壁構造物
の断面図である。この海中土壁構造物は、海底21上に
設けられた砕石マウンド22と、砕石マウンド22上に
一面23aを海24側に、他の面23bを陸25側に面
して置かれたケ−ソン23と、ケ−ソン23の陸25側
の面23bに接して裏込めされている裏込材26と、裏
込材26を覆う埋立土27とから構成されている。な
お、図4中符号28は、マウンド22構築に必要な地盤
改良区域である。
【0005】また、鋼製セルを用いた護岸は、鋼製セル
内の中詰め材のせん断抵抗と、鋼製セルを構成する鋼矢
板の継手間摩擦により、外力に抵抗するようにした護岸
である。
【0006】また、二重矢板による護岸は、鋼矢板の地
盤中に埋め込まれた部分が受ける土圧と、二重矢板間に
詰められた中詰め土砂のせん断抵抗および鋼矢板の曲げ
剛性で、外力に抵抗するようにしたものである。
【0007】また、タイロッド式矢板による護岸は、鋼
矢板と控え工とをタイロッドまたはタイワイヤ−で連結
し、鋼矢板の根入れ地盤とタイロッドの取り付け点を支
承とし、壁体を安定させるものである。
【0008】また、海中土壁構造物を構築する際に対象
となる陸上での土壁構造物の構築技術としては、土留め
擁壁等を構築するときに採用される補強土壁工法があ
る。この補強土壁工法による構造物は、図5の断面図に
示すように、コンクリ−トの基礎31に、壁面ユニット
32を埋め込み、壁面ユニット32の山側の面32aに
複数の帯状の補強材33を接続し、この補強材33が壁
面ユニット32の山側の面32aと直交する状態を保ち
つつ、埋め立て土34で壁面ユニット32の山側を埋め
立てるものである。この工法は、土の中に補強材33を
敷設または挿入することにより、土34と補強材33と
の摩擦(付着)により、土塊全体の安定性や強度を高め
ようとするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術には、次のような問題点がある。 (1)護岸に使用するケ−ソン等の構造物の体積や重量
が大きいので、製作に工数を要するとともに、製作に必
要な工期が長くなる。 (2)マウンドや置換砂の施工量も多く、コストが上昇
する。 (3)マウンド基礎の地盤改良のための施工量が多い。 (4)補強土壁工法は、巻き出した裏込土の転圧によ
り、背後地盤と補強引張材を付着させるものであるの
で、陸上では問題ないが、海中では転圧が不可能であ
る。 (5)補強土壁工法では、壁体が自立しない構造となっ
ているので、海中では裏込材の投入ができない。
【0010】この発明は、従来技術の上述のような問題
点を解消するためになされたものであり、護岸に使用す
る構造物の運搬が容易で、かつ処理する土砂等の量も少
なくてすむ海中土壁構造物を提供することを目的として
いる。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る海中土壁
構造物は、海底に設けられた砕石マウンド上に、一方の
面が海側に、他方の面が陸側に面して設置される壁体
と、該壁体の陸側の面に接して裏込めされている裏込材
とから構成される海中土壁構造物において、前記壁体を
薄型ケ−ソンとするとともに、この薄型ケ−ソンの陸側
に裏込めされる前記裏込材中に、裏込材の変位に追随で
き、かつ裏込材の荷重および変位によって発生する引張
力、せん断力および衝撃力に耐え得る強度を有する補強
材を埋設し、補強材と裏込材とを噛み合わせることによ
り、壁体に作用する土圧を低減するようにしたものであ
る。
【0012】この海中土壁構造物においては、薄型ケ−
ソンを使用するので、ケ−ソン下部に構築する砕石マウ
ンドの処理量およびマウンド基礎の地盤改良のための施
工量が少なくてすむ。
【0013】そして、薄型ケ−ソンを用いることによる
壁体の自立性の低下、すなわち壁体の土圧による転倒に
対しては、薄型ケ−ソンの陸側の面から陸側に向かっ
て、裏込材中に複数の補強材を埋設して、補強材が裏込
材の複数の土塊間に噛み合わされている状態を形成す
る。このことにより、裏込材のせん断強度が高められ、
壁体としての薄形ケ−ソンに作用する土圧が低減し、壁
体が転倒するのを防止する。
【0014】したがって、海中土壁構造物の強度を低下
させることなしに、海中土壁構造物の製造コストを低減
することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態について、
以下に図面を参照して説明する。
【0016】図1はこの発明の実施の形態の海中土壁構
造物の断面図である。この発明の実施の形態の海中土壁
構造物は、海底21に構築された砕石マウンド1と、こ
の砕石マウンド1上に一方の面2aが海側24に、他方
の面2bが陸側25に面して設置される薄型鋼殻ケ−ソ
ン2と、この薄型鋼殻ケ−ソン2の陸側の面2bに接し
て裏込されている裏込材3と、裏込材3を覆う埋立土4
と、前記薄型鋼殻ケ−ソン2の陸側の面2bに接続され
(この例では接続されているが、必ずしも接続される必
要はない)、この面2bから陸側に向かって前記裏込材
3中に埋設される複数の補強材5とから構成されてい
る。
【0017】この海中土壁構造物は、薄型ケ−ソン2を
使用しているので、ケ−ソン2下部に構築する砕石マウ
ンド1の処理量およびマウンド1基礎の地盤改良のため
の施工量が少なくてすむ。
【0018】そして、薄型ケ−ソン2を用いることによ
るケ−ソン2の自立性の低下、すなわちケ−ソン2の土
圧による転倒に対しては、薄型ケ−ソン2の陸側の面2
bに接続し、裏込材3中に埋設した複数の補強材5を、
裏込材3と噛み合せることにより、裏込材3のせん断強
度を高め、ケ−ソン2に作用する土圧を低減するように
している。
【0019】したがって、この海中土壁構造物により、
構造物の強度を低下させることなしに、海中土壁構造物
の製造コストを低減することができる。
【0020】この海中土壁構造物を詳述すると、薄型ケ
−ソン2の幅(厚さ)は、施工時を含めて自立可能な幅
であればよく、大水深(20〜40m)の場合でも、1
〜2m未満でよい。これは、従来のRCケ−ソンの場合
に、幅は水深(ケ−ソンの高さ)の半分程度が必要であ
るのと比較すると、大幅に薄くなっている。
【0021】なお、薄型ケ−ソン2の転倒を防止するた
めに、、薄型ケ−ソン2の下端部にスカ−トを設けても
よい。また、薄型ケ−ソン2は、上述のように、鋼殻で
形成するのが望ましいが、プレキャストのRCコンクリ
−トやPCコンクリ−トでも可能である。
【0022】また、薄型ケ−ソン2を鋼殻で形成した場
合に、浮力が問題となるときには、鋼殻中に土砂等の中
詰め材を入れればよい。
【0023】また、断面の剛性を高めるために、鋼殻中
にコンクリ−トを注入してもよい。補強材5の特性およ
び材質については、基本的には、 (1)裏込材3の変位に追随できるフレキシブルな構造
または材質のもの。 (2)裏込材3の荷重及び変位により発生する引張力、
圧縮力および衝撃力に耐え得る強度を有するものであ
る。
【0024】そして、具体的には、以下のとおりであ
る。 (1)構造 チェ−ン状のもの、リング状のもの、ネット状のもの、
膜状のもの、シ−ト状のもの等。 (2)材質 鋼材、カ−ボンファイバ−等。 (3)強度 護岸の規模(水深等)、裏込材3の粒径・形状・比重お
よび期待するせん断強度等により決定。
【0025】また、裏込材3については、以下のとおり
である。 (1)粒径 粒径が通常イメ−ジする土のようにμm程度のものは、
補強材5との摩擦および噛み合せが期待できないので適
用できない。粒径がmm単位以上であれば、効果の差は
あるが基本的には適用可能。 (2)形状 表面が粗いものほど、裏込材3のせん断強度は高いが、
本発明の特徴は、せん断強度の小さい裏込材3でも、補
強材5の効果により、裏込材3のせん断強度を増加させ
ることにあるので、特に表面形状は規定しない。 (3)材料 砂、砕石、岩石、スラグ、コンクリ−ト塊等。
【0026】通常の護岸では、護岸壁への土圧を低減さ
せるため、軽量の裏込材(発砲ビ−ズ、エア−モルタル
等)を使用するケ−スもあるが、本発明においては、そ
のような配慮は不要である。
【0027】環境保全等の特別な条件がある場合を除
き、補強材5との摩擦または噛み合わせが期待できる材
料であれば、基本的には全て適用可能。
【0028】また、補強材5と裏込材3との噛み合わせ
による、裏込材3のせん断強度の向上は、補強材の構造
がチェ−ン状、リング状およびネット状の場合には、次
のようにして行われる。 (1)裏込材3の粒径がチェ−ンやリングの径に比較し
て小さい(数mm〜数cm)場合 図2(a)の裏込材の縦断面図および図2(b)の裏込
材の横断面図に示すように、裏込材3と補強材5との摩
擦により、裏込材3のせん断強度を増加させる。 (2)裏込材3の粒径がチェ−ンやリングの径に比較し
て同等以上に大きい(数10cm以上)場合 図3(a)の裏込材の縦断面図および図3(b)の裏込
材の横断面図に示すように、ネット構造の補強材5中に
裏込材3が拘束され、裏込材3同士および補強材5と裏
込材3とが噛み合った状態になり、裏込材3のせん断強
度が増加する。
【0029】なお、補強材5の効果により、裏込材3は
自立し、壁体に土圧は作用しない構造とすることを前提
にしているので、基本的には補強材5と護岸壁(薄型ケ
−ソン)2を連結させる必要はない。特に連結を必要と
するケ−スとしては、水深が深く裏込材3の土圧を無視
できない場合、埋立土の土圧が作用する場合、安全率と
して土圧を見込む場合等である。
【0030】
【発明の効果】この発明により、護岸に使用する構造物
の運搬が容易で、かつ処理する土砂等の量も少なくてす
むので、海中土壁構造物の製造コストを低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の海中土壁構造物の断面図
である。
【図2】裏込材の粒径が小さい場合の補強材と裏込材と
の噛み合わせ状態を示す説明図であり、(a)は裏込材
の縦断面図、(b)は裏込材の横断面図である。
【図3】裏込材の粒径が大きい場合の補強材と裏込材と
の噛み合わせ状態を示す説明図であり、(a)は裏込材
の縦断面図、(b)は裏込材の横断面図である。
【図4】従来のケ−ソンを使用した海中土壁構造物の断
面図である。
【図5】従来の補強土壁構造物の断面図である。
【符号の説明】
1 砕石マウンド 2 薄型鋼殻ケ−ソン 3 裏込材 4 埋立土 5 補強材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海底に設けられた砕石マウンド上に、一
    方の面が海側に、他方の面が陸側に面して設置される壁
    体と、該壁体の陸側の面に接して裏込めされている裏込
    材とから構成される海中土壁構造物において、前記壁体
    を薄型ケ−ソンとするとともに、この薄型ケ−ソンの陸
    側に裏込めされる前記裏込材中に、裏込材の変位に追随
    でき、かつ裏込材の荷重および変位によって発生する引
    張力、せん断力および衝撃力に耐え得る強度を有する補
    強材を埋設し、補強材と裏込材とを噛み合わせることに
    より、壁体に作用する土圧を低減するようにしたことを
    特徴とする海中土壁構造物。
JP7977298A 1998-03-26 1998-03-26 海中土壁構造物 Pending JPH11269841A (ja)

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JP7977298A JPH11269841A (ja) 1998-03-26 1998-03-26 海中土壁構造物

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JP (1) JPH11269841A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007032003A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Mirai Kensetsu Kogyo Kk 壁構造体及びその形成方法
JP2016135965A (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 五洋建設株式会社 岸壁構造物及びその構築方法

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JP2007032003A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Mirai Kensetsu Kogyo Kk 壁構造体及びその形成方法
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